JPH10318425A - パイロット式電磁弁 - Google Patents

パイロット式電磁弁

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JPH10318425A
JPH10318425A JP13110497A JP13110497A JPH10318425A JP H10318425 A JPH10318425 A JP H10318425A JP 13110497 A JP13110497 A JP 13110497A JP 13110497 A JP13110497 A JP 13110497A JP H10318425 A JPH10318425 A JP H10318425A
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piston
hole
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Norihiko Yamauchi
紀彦 山内
Junichi Ono
純一 小野
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Nichiden Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁石によるパイロット流路の開閉動作より
遅延して主弁孔を開閉する。 【解決手段】 弁本体30に流入路33と流出路34とを連通
する主弁孔38を形成した主弁室40、主弁室40と流出路34
を連通するパイロット流路41およびパイロット流路41に
形成したパイロット弁孔45とを有する。主弁孔38を開閉
する主弁体50に流入路33とパイロット流路41とを連通す
るブリードポート51を形成する。主弁体50に連結したピ
ストン52に主弁体50の背圧側と主弁室40の主弁孔38と反
対側とを連通するブリードポート61を形成する。弁本体
30にパイロット弁孔45を開閉するパイロット弁体65を設
ける。パイロット弁体65を開閉動作する電磁石67を設け
る。ピストン52には主弁室40の内周面に圧接して流体の
漏洩を阻止する弾性リップ58を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、冷蔵庫な
どの冷凍サイクル系において、圧縮機の停止状態時に冷
媒が蒸発器に流入することを阻止するために、膨脹弁の
上流側に接続するパイロット式電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のパイロット式電磁弁は、
図3に示すように、弁本体1の流入路2と流出路3とを
連通する主弁孔4を形成し、この主弁孔4を開閉する主
弁体5を弁本体1に形成した主弁室6に進退自在に設
け、この主弁体5に前記流入路2とこの主弁体5の背圧
側とを連通するブリードポート7を形成し、さらに、こ
の主弁体5の背圧側と前記流出路3とを連通するパイロ
ット流路8を弁本体1に形成し、このパイロット流路8
の中間にパイロット弁孔9を形成し、このパイロット弁
孔9を開閉するパイロット弁体10を作動させる電磁石11
を弁本体1に設けた構造が採られている。
【0003】そして、この電磁石11の励磁により前記パ
イロット弁体10がパイロット弁孔9を開放して前記主弁
体5の背圧側の流体を流出路3に流出させ、主弁体5の
背圧側の流体圧と主弁体5を主弁孔4とを閉塞する方向
に付勢するスプリング12の付勢力とによる主弁体に掛か
る圧力を流入路2側の流体圧より低下させ、この主弁体
5を流入路2側の流体圧により前記主弁孔4から離反さ
せてこの主弁孔4を開放して流入路2と流出路3とを連
通させるようにしている。
【0004】また、流入路2と流出路3とが主弁孔4に
て連通している状態で、前記電磁石11の消磁により前記
パイロット弁体10がパイロット弁孔9を閉塞し、流入路
2からブリードポート7を通過して主弁体5の背圧側に
流入する流体圧により前記主弁体5の背圧側の流体圧を
流入路2側の流体圧と同圧にし、前記主弁体5がスプリ
ング12による付勢力で主弁体5が主弁孔4を閉塞するよ
うにしている。
【0005】なお、前記流入路2および流出路3の開口
部には接続時に取り外す保護キャップ13が着脱自在に取
り付けられている。
【0006】従来、冷蔵庫などの冷凍サイクル系は図2
に示すように、圧縮機14の吐出側に凝縮器15、受液器1
6、膨脹弁18、蒸発器17、前記圧縮機14の流入側が接続
した構成が採られている。そして、温度センサー19によ
り切り換え作動するサーモスタット20にて圧縮機14の駆
動、停止を制御するようにしているが、圧縮機14の停止
状態のときに、冷媒は温度(圧力)の低い蒸発器17に流
入し、冷媒は蒸発器17にて凝縮液化し、圧縮機14の再起
動時にリキッドハンマー現象、潤滑油不足の事故原因と
なる問題がある。
【0007】そこで、このような事故を防止するため、
膨脹弁18の上流側に前記サーモスタット20にて制御され
る電磁弁21を設け、設定温度より温度が低下したときサ
ーモスタット20が動作して電磁弁21が閉塞し、蒸発器17
への冷媒の流入を阻止し、この状態で圧縮機14は運転を
継続して蒸発器17内の冷媒を凝縮器15に回収し、この蒸
発器17内の圧力が低下すると高低圧力スイッチ22の低圧
側スイッチが作動して圧縮機14が停止するようにしてい
る。
【0008】また、設定温度より温度が上昇すると、サ
ーモスタット20が動作して電磁弁21は開いて蒸発器17へ
の冷媒の供給が行われ、蒸発器17内の圧力が上昇すると
高低圧力スイッチ22の低圧側スイッチが作動して圧縮機
14が起動され、冷凍サイクル系は駆動されて冷却が行わ
れるようになっている。
【0009】しかしながら、前記膨脹弁18の上流側に設
けた電磁弁21を図3に示す構造の電磁弁を用いると、電
磁弁21はサーモスタット20により開閉が瞬時に行われ、
膨脹弁18に急激な圧力変化が掛り、リキッドハンマー現
象などで膨脹弁18が破損することがある。
【0010】そこで、従来は膨脹弁18の破損を防止する
ために、冷凍サイクル系に2個の電磁弁を直列に接続
し、または、タイマーなどにより圧縮機14を制御し、圧
縮機14の起動時に膨脹弁18に流れる冷媒の流量を最初は
小流量にするようにしている。
【0011】したがって、図3に示す構造の電磁弁では
2個の電磁弁を必要とし、またはタイマーによる制御を
必要として冷凍サイクル系の構成が複雑となり、構成部
品も多くなり、高価となる問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みなされたもので、主弁孔の開口初期における流量を
小流量となるように徐々に主弁体が主弁孔を開口するよ
うにするとともに、閉塞初期には徐々に主弁孔を主弁体
で絞るようにし、例えば、冷凍サイクル系において、急
激な開閉でリキッドハンマー現象による膨脹弁の破損が
生じることがないパイロット式電磁弁を提供するもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のパ
イロット式電磁弁は、流入路と流出路とを連通する主弁
孔を開閉する主弁体を主弁室に進退自在に設け、この主
弁体に前記流入路とこの主弁体の背圧側とを連通するブ
リードポートを形成し、この主弁体の背圧側と前記流出
路とを連通するパイロット流路の中間にパイロット弁孔
を形成し、このパイロット弁孔を開閉するパイロット弁
体を作動させる電磁石を設け、この電磁石の励磁により
前記パイロット弁体がパイロット弁孔を開放して前記主
弁体の背圧側の流体圧を流入路側の流体圧より低下さ
せ、この主弁体が前記主弁孔を開放し、前記電磁石の消
磁により前記パイロット弁体がパイロット弁孔を閉塞し
て前記主弁体の背圧側の流体圧を流入路側の流体圧と同
圧にし、スプリングの付勢力で前記主弁体が前記主弁孔
を閉塞するパイロット式電磁弁において、前記主弁体に
連結したピストンに前記主弁体の背圧側と主弁室の主弁
孔を形成した側と反対側とを連通するブリードポートを
形成し、ピストンの一端側に流入、流出する流体の流量
を前記ピストンに形成したブリードポートにて制限して
主弁体の開閉動作を前記パイロット弁体の開閉動作より
遅延させるものである。
【0014】そして、電磁石の初期非通電時には、パイ
ロット弁体がパイロット弁孔を閉塞しているとともに主
弁孔もスプリングの付勢力で主弁体にて閉塞されてお
り、流入路に掛かる流体圧で、流体は主弁体に形成した
フリードポートから主弁体の背圧側に流入し、この主弁
体の背圧側に流入した流体は、パイロット流路の中間部
がパイロット弁体にて閉塞されているため、ピストンに
形成したブリードポートから主弁室の主弁孔を形成した
側と反対側に流入し、主弁体が主弁孔を閉塞した状態を
保持している。
【0015】この状態で、電磁石に通電されてパイロッ
ト弁体はパイロット弁孔を開口し、パイロット流路の流
体は流出路に流出し、主弁体の背圧側の流体圧は流入路
側の流体圧より低下し、主弁体は流入路側の流体圧で主
弁孔を開口する方向に押圧されるが、主弁体に連結した
ピストンの主弁室の主弁孔を形成した側と反対側に流入
路と同圧の流体があるため主弁体は直ちに主弁孔を開口
せず、この流体がピストンのフリードポートから徐々に
流出し、このピストンに掛かる流体による背圧が流入路
の流体圧より低下することにより徐々に主弁体は主弁孔
を開口し、主弁体による主弁孔の開口が電磁石の励磁動
作より遅れる。
【0016】また、この主弁体が主弁孔を開口した状態
で、電磁石への通電が遮断されると、パイロット弁体に
てパイロット流路は閉塞され、主弁体の背圧側の流体圧
が高くなるが、ピストンの背圧側にブリートポートから
流入する流体が流入路の流体圧と同圧となるまで時間が
掛かり、電磁石への通電が遮断されたときより遅れてピ
ストンの背圧側の流体圧が流入路の流体圧と同圧となる
と、スプリングの付勢力で主弁体が主弁孔を閉塞する。
【0017】請求項2記載の発明のパイロット式電磁弁
は、流入路と流出路とを連通する主弁孔を形成した主弁
室、この主弁室と前記流出路とを連通するパイロット流
路およびこのパイロット流路の中間部に形成したパイロ
ット弁孔とを形成した弁本体と、前記流入路とパイロッ
ト流路とを連通するブリードポートを形成し前記弁本体
の主弁室を進退し前記主弁孔を開閉する主弁体と、この
主弁体に連結されたピストンと、このピストンを前記主
弁体が主弁孔を閉塞する方向に付勢するスプリングと、
前記弁本体に進退自在に設けられ前記パイロット弁孔を
開閉するパイロット弁体と、このパイロット弁体を作動
させる電磁石とを備え、前記ピストンには、前記主弁体
の背圧側と前記主弁室の主弁孔と反対側とを連通するブ
リードポートを形成したものである。
【0018】そして、電磁石の初期非通電時には、パイ
ロット弁体がパイロット弁孔を閉塞しているとともに主
弁孔もスプリングの付勢力で主弁体にて閉塞されてお
り、ピストンに形成したブリードポートから主弁室の主
弁孔を形成した側と反対側に流入した流体圧で主弁体が
主弁孔を閉塞した状態を保持している。
【0019】この状態で、電磁石に通電されるとパイロ
ット弁体はパイロット弁孔を開口し、パイロット流路の
流体は流出路に流出し、主弁体に連結したピストンの主
弁室の主弁孔を形成した側と反対側に両流入路と同圧の
流体がピストンのフリードポートから徐々に流出し、こ
のピストンに掛かる流体による背圧が流入路の流体圧よ
り低下することにより、主弁体が主弁孔を開口するた
め、主弁孔の開口が電磁石の励磁動作より遅れる。
【0020】また、この主弁体が主弁孔を開口した状態
で、電磁石への通電が遮断されると、パイロット流路は
閉塞され、ピストンの背圧側にブリードポートから流入
する流体が流入路の流体圧と同圧となるまで主弁孔は開
口されず、ピストンの背圧側の流体圧が流入路の流体圧
と同圧となったときに、スプリングの付勢力で主弁体が
主弁孔を閉塞する。
【0021】請求項3記載の発明のパイロット式電磁弁
は、請求項2記載のパイロット式電磁弁において、ピス
トンには主弁室の内周面に圧接され流体の漏洩を阻止す
る弾性リップを設けたものである。
【0022】そして、主弁体が主弁孔を開口するとき、
弾性リップがピストンの背圧側の流体圧により主弁室の
内周に圧接され、ピストンの背圧側の流体はピストンと
主弁室との間のクリアランスから流出されることがな
く、ピストンの背圧側の流体はピストンのブリードポー
トから流出するのみで、主弁体の主弁孔の開口動作が電
磁石の励磁動作より確実に遅延する。
【0023】
【発明の実施の形態】次に本発明の一実施の形態を図1
に基いて説明する。
【0024】図1において、弁本体30は本体部材31とボ
ンネット32とにて構成され、この弁本体30には一端側下
部に開口した流入路33と他端側下部に開口した流出路34
とを有し、この流入路33と流出路34との内端には垂直仕
切り壁35にて仕切られ、この垂直仕切り壁35の上部には
前記流出路34の内端と水平仕切り壁36にて仕切られた弁
座室37に連通され、この水平仕切り壁36には前記流入路
33と流出路34とを連通する主弁孔38が開口されている。
そして、この主弁孔38の開口縁には弁座縁39が形成され
ている。
【0025】また、弁本体30の弁座室37の上部には前記
本体部材31とボンネット32との接合部を貫通してこの弁
座室37より縮径された主弁室40が形成されている。この
主弁室40の上部にはパイロット流路41の上流室部42が垂
直方向に連通形成され、さらに、この上流室部42に隣接
してパイロット流路41の下流側パイロットポート43が垂
直方向に形成され、このパイロットポート43の下端は前
記流出路34に連通開口されている。また、このパイロッ
ト流路41の上流室部42とパイロットポート43との上端は
前記弁本体30の上面に開口したパイロット弁室44にそれ
ぞれ開口され、このパイロット弁室44の前記パイロット
ポート43の開口部がパイロット弁孔45に形成され、この
パイロット弁孔45の周縁にパイロット弁座縁46が形成さ
れている。
【0026】そして、前記弁本体30の本体部材31とボン
ネット32との接合部はこの本体部材31とボンネット32を
貫通した前記主弁室42とパイロットポート43との外周に
位置してシール材47,48が介在されて気密に接合されて
いる。
【0027】また、図1において、50は前記流入路33と
流出路34とを連通する主弁孔38を開閉する主弁体で、こ
の主弁体50の下面が前記主弁孔38の弁座縁39に接離され
るようにこの主弁体50は前記主弁室40に上下方向に進退
自在に設けられ、この主弁体50には前記流入路33とこの
主弁体50の背圧側とを連通するブリードポート51が形成
されている。
【0028】この主弁体50は上面に開口した有底筒状に
形成され、この主弁体50の上面開口部にピストン52の下
部拡径部53が嵌合連結され、このピストン52には前記主
弁体50のブリードポート51と主弁室40を連通させる連通
路55がこのピストン52の中間縮径部56に開口されてい
る。また、このピストン52の上部拡径部57の上面には前
記主弁室40の内周面に圧接され流体の漏洩を阻止するテ
フロン樹脂などの合成樹脂にて成型した弾性リップ58が
設けられ、この弾性リップ58の上面にはこの弾性リップ
58を保持する板ばね59が設けられている。
【0029】また、このピストン52の上部拡径部57の上
部には板ばね59と弾性リップ58とを保持する保持体60が
嵌合固着され、この保持体60の上面はスプリング受けと
なっている。
【0030】そして、前記ピストン52には前記主弁体50
の背圧側と前記主弁室40の主弁孔38と反対側になる上端
側に連通するブリードポート61がこのピストン52の中間
縮径部56から保持体60の上面に貫通して形成されてい
る。
【0031】また、前記保持体60と主弁室40の上端面と
の間にコイル状のスプリング62が張設され、このスプリ
ング62にて前記ピストン52を介して主弁体50は主弁孔38
の弁座縁39に圧接されて主弁孔38は主弁体50を閉塞する
方向に付勢されている。
【0032】また、図1において、65は前記パイロット
弁孔45を開閉するパイロット弁体で、このパイロット弁
体65はプランジャー66の下端に設けられている。このプ
ランジャー66は電磁石67のヘッド68に吸引されるように
なっている。この電磁石67はコイル69の励磁で前記ヘッ
ド68が励磁されて前記プランジャー66を上方に吸引し、
このプランジャー66の吸引で前記パイロット弁孔45の弁
座縁46に圧接されてこのパイロット弁孔45を閉塞してい
たパイロット弁体65を弁座縁46から離反させてパイロッ
ト弁孔45を開口するようになっている。
【0033】また、前記プランジャー66の上面に開口し
たスプリング受け孔70a と前記ヘッド68との間にプラン
ジャー66に設けたパイロット弁体65をパイロット弁孔45
のパイロット弁座縁46を圧接する方向に付勢するコイル
状のスプリング70が張設されている。
【0034】なお、前記流入路33および流出路34の開口
部には接続時に取り外す保護キャップ71が着脱自在に取
り付けられている。
【0035】次に、この実施の形態の作用を説明する。
【0036】電磁石67の初期非通電時には、パイロット
弁体65がパイロット弁孔45を閉塞しているとともに主弁
孔38もスプリング62の付勢力で主弁体50にて閉塞されて
いる。そして、流入路33に掛かる流体圧で、流体は主弁
体50に形成したフリードポート51から主弁体50の背圧側
に流入し、この主弁体50の背圧側に流入した流体は、パ
イロット流路41の上流室部42に流入されるが、パイロッ
トポート43との連通部のパイロット弁孔45はパイロット
弁体65にて閉塞されているため、ピストン52に形成した
ブリードポート61および主弁室40とピストン52とのクリ
アランスから主弁室40の主弁孔38を形成した側と反対側
の上部に流入し、主弁体50が主弁孔38を閉塞した状態を
保持している。
【0037】この状態で、電磁石67に通電されると、プ
ランジャー66がヘッド68に吸引されてパイロット弁体65
はパイロット弁孔45のパイロット弁座縁46から離反し、
パイロット弁孔45を開口し、パイロット流路41の流体は
流出路34に流出し、主弁体50の背圧側の流体圧は流入路
33側の流体圧より低下する。そして、主弁体50は弁座室
37に掛かる流入路33側の流体圧で主弁孔38を開口する上
方向に押圧されるが、主弁室40の主弁孔38を形成した側
と反対側となる主弁体50に連結したピストン52の上部拡
径部57より上側に流入路33と同圧の流体があり、主弁体
50は主弁孔38を開口する方向への移動が抑制され、主弁
孔38を閉塞した状態となる。
【0038】そして、弾性リップ58が板ばね59に保持さ
れてピストン52の背圧側の流体圧により主弁室40の内周
に圧接され、ピストン52の背圧側の流体はピストン52と
主弁室40のと間のクリアランスから流出されることがな
く、ピストン52の背圧側の流体はピストン52のブリード
ポート61から流出するのみで、この流体がピストン50の
フリードポート61から徐々に流出し、このピストン52に
掛かる流体による背圧が流入路33の流体圧より低下する
ことにより徐々に主弁体50は上昇して主弁孔38を開口
し、主弁体50による主弁孔38の開口が電磁石67の励磁動
作より遅れる。
【0039】また、この主弁体50が主弁孔38を開口した
状態で、電磁石67への通電が遮断されると、ヘッド68に
吸引されていたプランジャー66はスプリング70による付
勢力で押圧され、パイロット弁体65はパイロット弁孔45
のパイロット弁座縁46に圧接され、パイロット流路41は
閉塞され、主弁体50の背圧側の流体圧が高くなるが、主
弁室40とピストン52とのクリアランスはほとんどないた
め、ピストン52の背圧側にブリードポート61から流入す
る流体が流入路33の流体圧と同圧となるまで時間が掛か
り、電磁石67への通電が遮断されたときより遅れてピス
トン52の背圧側の流体圧が流入路33の流体圧と同圧とな
ると、スプリング62の付勢力で主弁体50が主弁孔38の弁
座縁39に圧接され、主弁孔38を閉塞する。
【0040】したがって、主弁孔38の開口初期における
流量を小流量となるように徐々に主弁体50が主弁孔38を
開口するとともに、閉塞初期には徐々に主弁孔38を主弁
体50で絞るようにし、例えば、冷凍サイクル系におい
て、急激な開閉でりキットハンマー現象による膨脹弁の
破損が生じることを防止できる。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、電磁石へ
の通電によりパイロット流路の流体圧が流入路側の流体
圧より低下しても主弁孔は直ちに開口されず開口初期に
おける流量が小流量となるように徐々に主弁体が主弁孔
を開口するとともに、閉塞初期には徐々に主弁孔を主弁
体で絞るようにし、例えば、冷凍サイクル系において膨
脹弁の上流側に設けることにより、急激な開閉でリキッ
ドハンマー現象による膨脹弁の破損が生じることを防止
できる。
【0042】請求項2記載の発明によれば、電磁石に通
電されるとパイロット弁体はパイロット弁孔を開口し、
パイロット流路の流体は流出路に流出し、主弁体に連結
したピストンの主弁室の主弁孔を形成した側と反対側に
両流入路と同圧の流体がピストンのフリードポートから
徐々に流出し、このピストンに掛かる流体による背圧が
流入路の流体圧より低下することにより、主弁体が主弁
孔を開口するため、主弁孔の開口が電磁石の励磁動作よ
り遅れる。
【0043】また、この主弁体が主弁孔を開口した状態
で、電磁石への通電が遮断されると、パイロット流路は
閉塞され、ピストンの背圧側にブリードポートから流入
する流体が流入路の流体圧と同圧となるまで主弁孔は開
口されず、ピストンの背圧側の流体圧が流入路の流体圧
と同圧となったときに、スプリングの付勢力で主弁体が
主弁孔を閉塞する。
【0044】請求項3記載の発明によれば、主弁体が主
弁孔を開口するとき、弾性リップがピストンの背圧側の
流体圧により主弁室の内周に圧接され、ピストンの背圧
側の流体はピストンと主弁室のと間のクリアランスから
流出されることがなく、ピストンの背圧側の流体はピス
トンのブリードポートから流出するのみで、主弁体の主
弁孔の開口動作が電磁石の励磁動作より確実に遅延す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のパイロット式電磁弁の
縦断面図である。
【図2】パイロット式電磁弁を用いた冷凍サイクル系の
説明図である。
【図3】従来のパイロット式電磁弁の縦断面図である。
【符号の説明】
30 弁本体 33 流入路 34 流出路 38 主弁孔 40 主弁室 41 パイロット流路 45 パイロット弁孔 50 主弁体 51 主弁体のブリードポート 52 ピストン 58 弾性リップ 61 ピストンのブリードポート 62 スプリング 65 パイロット弁体 67 電磁石

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入路と流出路とを連通する主弁孔を開
    閉する主弁体を主弁室に進退自在に設け、この主弁体に
    前記流入路とこの主弁体の背圧側とを連通するブリード
    ポートを形成し、この主弁体の背圧側と前記流出路とを
    連通するパイロット流路の中間にパイロット弁孔を形成
    し、このパイロット弁孔を開閉するパイロット弁体を作
    動させる電磁石を設け、この電磁石の励磁により前記パ
    イロット弁体がパイロット弁孔を開放して前記主弁体の
    背圧側の流体圧を流入路側の流体圧より低下させ、この
    主弁体が前記主弁孔を開放し、前記電磁石の消磁により
    前記パイロット弁体がパイロット弁孔を閉塞して前記主
    弁体の背圧側の流体圧を流入路側の流体圧と同圧にし、
    スプリングの付勢力で前記主弁体が前記主弁孔を閉塞す
    るパイロット式電磁弁において、 前記主弁体に連結したピストンに前記主弁体の背圧側と
    主弁室の主弁孔を形成した側と反対側とを連通するブリ
    ードポートを形成し、ピストンの一端側に流入、流出す
    る流体の流量を前記ピストンに形成したブリードポート
    にて制限して主弁体の開閉動作を前記パイロット弁体の
    開閉動作より遅延させることを特徴とするパイロット式
    電磁弁。
  2. 【請求項2】 流入路と流出路とを連通する主弁孔を形
    成した主弁室、この主弁室と前記流出路とを連通するパ
    イロット流路およびこのパイロット流路の中間部に形成
    したパイロット弁孔とを形成した弁本体と、 前記流入路とパイロット流路とを連通するブリードポー
    トを形成し前記弁本体の主弁室を進退し前記主弁孔を開
    閉する主弁体と、 この主弁体に連結されたピストンと、 このピストンを前記主弁体が主弁孔を閉塞する方向に付
    勢するスプリングと、 前記弁本体に進退自在に設けられ前記パイロット弁孔を
    開閉するパイロット弁体と、 このパイロット弁体を作動させる電磁石とを備え、 前記ピストンには、前記主弁体の背圧側と前記主弁室の
    主弁孔と反対側とを連通するブリードポートを形成した
    ことを特徴とするパイロット式電磁弁。
  3. 【請求項3】ピストンには主弁室の内周面に圧接され流
    体の漏洩を阻止する弾性リップを設けたことを特徴とす
    る請求項2記載のパイロット式電磁弁。
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