JPH0875026A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JPH0875026A
JPH0875026A JP20688694A JP20688694A JPH0875026A JP H0875026 A JPH0875026 A JP H0875026A JP 20688694 A JP20688694 A JP 20688694A JP 20688694 A JP20688694 A JP 20688694A JP H0875026 A JPH0875026 A JP H0875026A
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seal packing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】開弁時及び閉弁時のプランジャ動作を緩やかに
して、流体の脈動等による振動騒音が発生しないように
改良した電磁弁を提供することにある。 【構成】入口通路1と出口通路2の流路途中に弁口3を
設けた弁本体4と、該弁本体4に設けられたシリンダ筒
6と、該シリンダ筒内に挿入されたプランジャ7と、シ
リンダ筒6の外側に配設される電磁コイル及びシリンダ
筒6の端部に嵌着される吸引子5と、該吸引子とプラン
ジャ7との間に組込まれたプランジャ付勢ばね8とを具
備する電磁弁において、プランジャ7にシリンダ筒6の
内周面を摺動可能なシールパッキン25を取付け、該パッ
キンに流体流通の絞り作用をなす切欠溝を形成して、プ
ランジャ7と吸引子5間の前記パッキン25で仕切られた
空間をダンパー室27とし、前記パッキン25のプランジャ
7に対する取付形状をプランジャ吸引方向に湾曲拡開す
る逆傘型の形状としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油用・水用及び空調用冷
媒等の管路に接続して使用する電磁弁に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図9に示す従来の電磁弁は、入口通路1
と出口通路2の流路途中に弁口3及び筒体接続口4aを
設けた弁本体4と、この弁本体4の筒体接続口4aにO
リング11を介して螺着されるホルダ15を有し該ホル
ダ螺着によって前記接続口4aに流路直交方向へ突出す
るように接続された前記弁口部に開口するシリンダ筒6
と、前記弁口3に接離する弁部10を有し前記シリンダ
筒6内に開弁方向及び閉弁方向に移動できるように挿入
されたプランジャ7と、前記シリンダ筒6の外側に配設
される電磁コイル14と、前記シリンダ筒6の端部に嵌
着され前記コイル14の通電励磁による磁気吸引力で前
記プランジャ7を開弁方向に吸引移動させる吸引子5
と、この吸引子5のプランジャ対向端凹部に嵌合保持さ
れ前記プランジャ7が吸引子5に吸着された時の衝接金
属音を防止するスペーサ9と、前記吸引子5とプランジ
ャ7との間に組込まれ前記コイル14の消磁時に前記プ
ランジャ7を閉弁方向に弾発移動させるプランジャ付勢
ばね8とを具備する。
【0003】前記ばね8はプランジャ7の吸引子対向端
の有底孔に嵌装され該孔底部と前記スペーサ9とに両端
が支持される圧縮スプリングであって、該ばね8が内挿
される前記プランジャ7の有底孔にはプランジャ外周部
から穿設した均圧孔7aが開設されている。前記弁部1
0はプランジャ7と別体の弁で構成され、該弁をプラン
ジャ端の凹所に嵌合し、この凹所周縁部のワッシャ12
を介したカシメ付けにより止着されている。
【0004】前記コイル14はハウジング13で囲まれ
ており、このハウジング13は前記吸引子5にねじ17
等で固定されるが、このハウジング13と前記ホルダ1
5との間にはパッキン16が介装されている。
【0005】而して、前記構成の電磁弁は、電磁コイル
14に電源を通電すると磁気回路が構成され、プランジ
ャ7はばね8、プランジャ7の自重、入口通路1と出口
通路2に加わる流体の圧力差、弁口3の断面積(受圧面
積荷重)などに抗して吸引子5に吸着され、弁口3は開
弁状態となり、流体は入口通路1側から出口通路2側へ
と流れる。
【0006】また、電磁コイル14の電源が遮断される
と、プランジャ7はばね8の付勢力とプランジャ7の自
重により吸引子5から離れ、閉弁方向に移動して弁口3
を閉塞する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の電磁弁は、
その開弁動作及び閉弁動作が瞬時に行われるもので、緩
やかに開閉動作させることはできないものであった。例
えば、図10に示すカーエアコン用冷凍サイクルのよう
に、前席と後席及び冷蔵庫用にそれぞれ冷媒蒸発器20
a,20b,20cが配設されていて、例えば後席に乗
員がいない場合は、後席用冷媒蒸発器20bの冷媒入口
側に配設した電磁弁18bを閉じて、冷房出力の無駄を
なくしている。
【0008】また、前席用冷媒蒸発器20a及び冷蔵庫
用冷媒蒸発器20cの冷媒入口側にもそれぞれ電磁弁1
8a,18cが配設されていて、冷房出力の効率を計る
ため必要に応じ開弁・閉弁している。なお、図10に示
す符号19a,19b,19cは膨脹弁、21は凝縮
器、22は圧縮器、23は受液器、24はレシーバータ
ンクである。
【0009】ところが、前記冷凍サイクルでは、それぞ
れの冷媒蒸発器20a〜20cの入口側電磁弁18a〜
18cを開弁して冷房運転させる時、各電磁弁が急に開
弁すると、電磁弁入口側の高圧液冷媒が膨脹弁19a〜
19cを経て冷媒蒸発器20a〜20cの低圧ガス冷媒
に急激に放出されるため、流体(冷媒)の脈動と異常圧
力変化による振動騒音(空砲を撃ったような騒音)が配
管部に発生し、車室の静粛性を損うという問題があっ
た。
【0010】また、冷房運転を停止する時、電磁弁18
a〜18cが急に閉じると、凝縮器21から受液器23
及び膨脹弁19a〜19cを経て冷媒蒸発器20a〜2
0cに向う冷媒の流れが急にせき止められるので、冷媒
の脈動(水撃作用)による振動騒音が配管部に発生し、
車室の静粛性を損うという問題があった。
【0011】これらの問題は、図9に示す従来の電磁弁
において、電磁コイル14に電源を通電すると、プラン
ジャ7が開弁方向に瞬時に移動して開弁し、電源を切る
とプランジャ7が閉弁方向に瞬時に移動して閉弁するた
めに発生するものであった。
【0012】本発明は前記従来の問題を解消するために
案出されたもので、その目的は開弁時及び閉弁時のプラ
ンジャ動作を緩やかにして、流体の脈動等による振動騒
音が発生しないように改良した電磁弁を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は入口通路1と出口通路2の流路途中に弁
口3を設けた弁本体4と、この弁本体4に設けられた前
記弁口部に開口するシリンダ筒6と、前記弁口3に接離
する弁部10を有し前記シリンダ筒6内に開弁方向及び
閉弁方向に移動できるように挿入されたプランジャ7
と、前記シリンダ筒6の外側に配設される電磁コイル1
4及び前記シリンダ筒6の端部に嵌着され前記コイル1
4の通電励磁による磁気吸引力で前記プランジャ7を開
弁方向に吸引移動させる吸引子5と、この吸引子5と前
記プランジャ7との間に組込まれ前記コイル14の消磁
時に前記プランジャ7を閉弁方向に弾発移動させるプラ
ンジャ付勢ばね8とを具備する電磁弁において、前記プ
ランジャ7に前記シリンダ筒6の内周面を摺動可能なシ
ールパッキン25を取付け、このシールパッキン25に
流体流通の絞り作用をなす切欠溝28を形成して、前記
プランジャ7と吸引子5間の前記パッキン25で仕切ら
れた空間をプランジャ動作を緩やかにさせるダンパー室
27としたこと、前記シールパッキン25のプランジャ
7に対する取付形状を開弁時に前記ダンパー室27から
背圧を受けることができるプランジャ吸引方向に湾曲拡
開した逆傘型の形状としたことを特徴とする。
【0014】なお、前記シールパッキン25に一個の切
欠溝28を設ける場合には、閉弁に要する時間と液ハン
マー音の低減効果との関係から切欠溝28のスリット角
度αを20〜60度の範囲に設定することが望ましい。
【0015】
【作用】前記構成の電磁弁によれば、開弁時(電磁コイ
ル14の通電励磁によりプランジャ7が吸引子5に吸引
されて弁口3が開く時)にシールパッキン25で形成さ
れたダンパー室27内の流入流体が絞り作用のある切欠
溝28を通して徐々に排出されるので、前記プランジャ
7の開弁動作を緩やかに行い、弁口3の通路面積を徐々
に開き、入口通路1から出口通路2へ向う流体の流れを
緩やかにすることができ、これにより流体の脈動が抑え
られ、異常振動騒音の発生が防止される。
【0016】また、閉弁時(電磁コイル14が消磁さ
れ、プランジャ7がばね8の付勢力等で閉弁方向に移動
して、弁口3が閉じられる時)に流路側の流体が前記パ
ッキン25の絞り作用のある切欠溝28を通してダンパ
ー室27内に徐々に流入されるので、前記プランジャ7
の閉弁動作を緩やかに行い、弁口3の通路面積を徐々に
閉じ、入口通路1から出口通路2へ向う流体の流れを緩
やかに遮断することができ、これにより流体の脈動が抑
えられ、異常振動騒音の発生が防止される。
【0017】特に、本発明においては前記シールパッキ
ン25のプランジャ7に対する取付形状を開弁時にダン
パー室27からの圧力(背圧)を受けることができるプ
ランジャ吸引方向に湾曲拡開した逆傘型の形状としてい
るので、開弁時において前記パッキン25がシリンダ筒
6の内周面に背圧受圧作用で良好に密着し、切欠溝28
以外のパッキン摺動部分からの圧力(背圧)洩れを防い
で、電磁コイル14の通電励磁によるプランジャ7の開
弁動作を安定して緩やかに行うことができ、また閉弁時
には入口通路1側からの圧力がシールパッキン25に加
わり、該パッキンの摺動抵抗が最小となり、プランジャ
付勢ばね8によるプランジャ7の緩やかで円滑な閉弁動
作を確保することができ、このようなダンパー室27へ
の圧力流出入のコントロールにより液ハンマー音を低減
し、異常振動騒音の発生を確実に防止することができ
る。
【0018】
【実施例】図1乃至図3は、本発明の先願考案(実願平
5―66002号)に係わる電磁弁の構造を示す。図中
4は入口通路1と出口通路2の流路途中に弁口3及び筒
体接続口4aを設けた弁本体、6は前記弁口部に開口す
るシリンダ筒で、このシリンダ筒6は弁本体4の筒体接
続口4aにOリング11を介して螺着されるホルダ15
を有し、該ホルダ螺着によって前記接続口4aに流路直
交方向へ突出するように接続されている。
【0019】7は前記シリンダ筒6内に開弁方向及び閉
弁方向に移動できるように挿入されたプランジャで、前
記弁口3に接離する弁部10を有し、この弁部10はプ
ランジャ7と別体の弁をプランジャ端の凹所に嵌合し、
該凹所周縁部のワッシャ12を介したカシメ付けにより
止着されている(この場合には凹所周縁部に弁嵌合部の
流入流体を外周側に流出させるガス抜き孔7cが設けら
れる)が、前記プランジャ7の弁口対向端部に前記弁部
10を一体的に設けることも可能である。
【0020】14はシリンダ筒6の外側に配設される電
磁コイル、5はシリンダ筒6の端部に嵌着され前記コイ
ル14の通電励磁による磁気吸引力でプランジャ7を開
弁方向に吸引移動させる吸引子で、この吸引子5のプラ
ンジャ対向端凹部にはプランジャ7が吸引子5に吸着さ
れた時の衝接金属音を防止するスペーサ9が嵌合保持さ
れている。なお、前記コイル14はハウジング13で囲
まれており、このハウジング13は前記吸引子5にねじ
17等で固定されるが、このハウジング13と前記ホル
ダ15との間にはパッキン16が介装される。
【0021】8は吸引子5とプランジャ7との間に組込
まれ前記コイル14の消磁時にプランジャ7を閉弁方向
に弾発移動させるプランジャ付勢ばねで、このばね8は
プランジャ7の吸引子対向端の有底孔に嵌装され該孔底
部とスペーサ9とに両端が支持される圧縮スプリングで
あって、該ばね8が内挿されるプランジャ7の有底孔に
はプランジャ外周部から穿設した均圧孔7aが開設され
ている。
【0022】25はシリンダ筒6の内周面を摺動可能な
環状のシールパッキンで、前記プランジャ7の弁部側小
径部7bに嵌合され、該小径部7bに円筒状のアウター
ブッシュ26を圧入することにより、パッキン外周縁部
がシリンダ筒6の内面に沿ってブッシュ外囲方向に折曲
され、シリンダ筒6の内面に接触するように取付けられ
ている。
【0023】このシールパッキン25には、流体流通の
絞り作用をなす図2に示すような切欠溝28が形成さ
れ、前記プランジャ7と吸引子5間の前記パッキン25
で仕切られた空間をプランジャ動作を緩やかにさせるダ
ンパー室27として形成している。なお、前記切欠溝2
8の数はプランジャ7の開閉弁スピードに応じ1個又は
複数個として、プランジャ動作をコントロールすること
ができる。
【0024】前記シールパッキン25は、シリンダ筒6
の内周面をできるだけ小さな摺動抵抗で移動でき、且つ
シリンダ筒6とのシール性が良い高分子材料、たとえば
テフロン等で構成される。また、アウターブッシュ26
は組立性や加工性に優れる真鍮等で構成される。
【0025】次に、前記電磁弁の動作について説明す
る。今、電磁コイル14が無通電で入口通路1側に高圧
圧力が作用し、出口通路2側に低圧圧力が作用している
場合、ダンパー室27は切欠溝28を通じて高圧圧力と
導通し、高圧圧力状態にある。
【0026】この時、電磁コイル14に電流が印加され
ると、ハウジング13とプランジャ7及び吸引子5によ
り磁気回路が構成され、プランジャ7はばね8の弾力に
抗し吸引子5側に吸引される。ここで、シールパッキン
25で仕切り形成されたダンパー室27の圧力変化は、
プランジャ7が移動した分の容積が圧縮されたことにな
り、その分ダンパー室27内の圧力が上昇したことに相
当する。
【0027】その関係は図3(B)に示す状態となり、
前記ダンパー室27の初めの圧力をP1 、初めの容積を
V1 、プランジャ7が吸引され移動したある時点のダン
パー室27の圧力上昇を△P1 、プランジャ7の移動に
より圧縮された容積を△V1とすると、次の関係式で表
される。
【0028】 P1 V1 =(P1 +△P1 )(V1 −△V1 ) この圧縮容積(圧力上昇△P1 )分を、シールパッキン
25に設けた絞り作用のある切欠溝28を通じて弁室2
9(流体流路)側に徐々に排出させることにより、プラ
ンジャ7を開弁方向へ緩やかに移動させ吸引子5に吸着
させて、弁口3は図3(C)のように開となる。
【0029】また、電磁コイル14への電流が遮断され
ると、プランジャ7はばね8の弾力により閉弁方向に移
動する。この場合、プランジャ7が移動した分、ダンパ
ー室27の内容積が増加し、内圧は低下する。ダンパー
室27の初めの圧力をP2 、その時の容積をV2 、プラ
ンジャ7がばね8で押されて閉弁方向に移動したある時
点のダンパー室27の圧力下降を△P2 、増加した容積
を△V2 とすると、P2 V2 =(P2 −△P2 )(V2
+△V2 )となる。
【0030】この増加容積(圧力下降△P2 )分に対応
する流路側流体を、シールパッキン25に設けた絞り作
用のある切欠溝28を通じてダンパー室27内に図3
(D)の如く徐々に供給(流入)させることにより、プ
ランジャ7を閉弁方向へ緩やかに移動させ、弁口3を最
終的に図3(A)の如く閉塞する。
【0031】なお、前記切欠溝28の寸法は、入口側の
圧力、出口側の圧力及び電磁コイル14への印加電圧、
流体の種類など、どの使用状態においてもプランジャ7
の開閉弁が、ある一定時間内で移動可能なように設計さ
れている。
【0032】図4乃至図6は、前記先願考案の電磁弁構
造を改良した本発明の一実施例を示す。この実施例の電
磁弁は、前記プランジャ7にシリンダ筒6の内周面を摺
動可能なシールパッキン25をアウターブッシュ26の
嵌合によって取付け、このシールパッキン25に流体流
通の絞り作用をなす一個の切欠溝28を形成して、プラ
ンジャ7と吸引子5間の前記パッキン25で仕切られた
空間をプランジャ動作を緩やかにさせるダンパー室27
として形成した構成において、前記先願考案の電磁弁と
同様であるが、前記シールパッキン25のプランジャ7
に対する取付形状を開弁時にダンパー室27から背圧を
受けることができるプランジャ吸引方向に湾曲拡開した
逆傘型の形状とした点、前記シールパッキン25の切欠
溝28をV形状とし、そのスリット角度αを20〜60
度の範囲に設定した点において相違している。その他の
構成と作用は、図1乃至図3に示す先願考案のものと同
様であるから、同一部分に同符号を付して詳細な構成説
明は省略する。
【0033】而して、前記シールパッキン25のプラン
ジャ7に対する取付形状を開弁時にダンパー室27から
の圧力(背圧)を受けることができるプランジャ吸引方
向に湾曲拡開した逆傘型の形状にすると、図6(A)に
示す如く開弁時(プランジャ7の吸引方向を白抜き矢印
で示す)にはダンパー室27からの圧力(図の矢印で示
す)がシールパッキン25に加わり、該パッキン25が
シリンダ筒6の内周面に背圧受圧作用で良好に密着し、
切欠溝28以外のパッキン摺動部分からの圧力(背圧)
洩れを防いで、電磁コイル14の通電励磁によるプラン
ジャ7の開弁動作を安定して緩やかに行うことができ、
また閉弁時には入口通路1側からの圧力(図の矢印で示
す)がシールパッキン25に図6(B)に示す如く加わ
り、該パッキン25の摺動抵抗が最小となり、プランジ
ャ付勢ばね8によるプランジャ7の緩やかで円滑な閉弁
動作を確保することができ、このようなダンパー室27
への圧力流出入のコントロールにより液ハンマー音を低
減し、異常振動騒音の発生を確実に防止することができ
る。
【0034】なお、前記切欠溝28のスリット角度αを
20〜60度の範囲に限定した理由は、閉弁に要する時
間と液ハンマー音の低減効果との以下に述べるような関
係によるものである。
【0035】すなわち、前記切欠溝28のスリット角度
αが20度以下になると、図7に示す閉弁時間(Se
c)対スリット角度αの特性曲線に示すように、閉弁時
間が極端に遅れることとなり、弁動作として好ましくな
い(スリット角度αを20度以上にすると、弁動作とし
て好ましい閉弁時間となる)。
【0036】また、前記切欠溝28のスリット角度αが
60度以上になると、図8に示す入口圧力変動(Kgf/
cm2 )対スリット角度αの特性曲線に示す如く、入口圧
力変動が3Kgf/cm2 以上となり、液ハンマー音が中大
の領域となる(入口圧力変動が3Kgf/cm2 以下の場合
に液ハンマー音が小の領域となる)からである。
【0037】なお、図8に示す液ハンマー音は聴感にて
測定した。また、図7及び図8に示す特性曲線は、電磁
弁の出入口圧力17Kgf/cm2 G(図10に示す電磁弁
の上流側を入口、その下流側を出口としている)で、且
つ電圧12Vの印加OFFで電磁弁が閉弁する時の動作
に基づくものである。
【0038】
【発明の効果】本発明の電磁弁は、前述したように前記
プランジャ7と吸引子5間のシールパッキン25で仕切
られた空間をダンパー室27としたことにより、プラン
ジャ7が吸引子5に吸着衝接した時に発生する金属音を
スペーサ9なしの場合でも低減することが可能である。
【0039】特に、本発明においては、シールパッキン
25のプランジャ7に対する取付形状を開弁時にダンパ
ー室27からの圧力(背圧)を受けることができる形状
(プランジャ吸引方向に湾曲拡開した逆傘型の形状)と
しているので、開弁時において前記パッキン25がシリ
ンダ筒6の内周面に背圧受圧作用で良好に密着し、切欠
溝28以外のパッキン摺動部分からの圧力(背圧)洩れ
を防いで、電磁コイル14の通電励磁によるプランジャ
7の開弁動作を安定して緩やかに行うことができ、また
閉弁時には入口通路1側からの圧力がシールパッキン2
5に加わり、該パッキンの摺動抵抗が最小となり、プラ
ンジャ付勢ばね8によるプランジャ7の緩やかで円滑な
閉弁動作を確保することができ、このようなダンパー室
27への圧力流出入のコントロールにより液ハンマー音
を低減し、異常振動騒音の発生を確実に防止することが
できる。
【0040】従って、液ハンマー音の発生による配管の
振動を防止でき、配管の振動や圧力上昇の繰り返しによ
る疲労破壊を抑え、機器寿命を長くする効果と、他の外
的防振防音をしなくても済むという効果を奏する。更
に、従来の電磁弁に対し、シールパッキン25の追加の
みで済むことから、経済的で組立も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の先願考案による電磁弁の構成説明図で
あって、同図(A)は電磁弁全体の縦断面図、同図
(B)は要部の拡大断面図。
【図2】前記電磁弁に組込まれるプランジャの構成とシ
ールパッキンの構成及び取付方法を説明するための斜視
図。
【図3】前記電磁弁の作動状態を分図(A)(B)
(C)(D)として示した要部の作用説明図。
【図4】本発明の一実施例による電磁弁の主要部を示す
縦断面図。
【図5】図4の電磁弁に組込まれるプランジャのシール
パッキン取付部分を分図(A)の斜視図と、分図(B)
の平面図として示した構成説明図。
【図6】前記電磁弁の開弁時及び閉弁時の作動状態を分
図(A)(B)として示した要部の作用説明図。
【図7】前記電磁弁の閉弁時間対スリット角度の特性曲
線を示す作用説明図。
【図8】前記電磁弁の入口圧力変動対スリット角度の特
性曲線を示す作用説明図。
【図9】従来の電磁弁を示す縦断面図。
【図10】従来の電磁弁を組込んだカーエアコン用冷凍
サイクルの回路図。
【符号の説明】
1…入口通路、2…出口通路、3…弁口、4…弁本体、
5…吸引子、6…シリンダ筒、7…プランジャ、8…プ
ランジャ付勢ばね、9…スペーサ、10…弁部、13…
ハウジング、14…電磁コイル、15…ホルダ、25…
シールパッキン、26…アウターブッシュ、27…ダン
パー室、28…シールパッキンの切欠溝、α…切欠溝の
スリット角度。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入口通路と出口通路の流路途中に弁口を
    設けた弁本体と、この弁本体に設けられた前記弁口部に
    開口するシリンダ筒と、前記弁口に接離する弁部を有し
    前記シリンダ筒内に開弁方向及び閉弁方向に移動できる
    ように挿入されたプランジャと、前記シリンダ筒の外側
    に配設される電磁コイル及び前記シリンダ筒の端部に嵌
    着され前記コイルの通電励磁による磁気吸引力で前記プ
    ランジャを開弁方向に吸引移動させる吸引子と、この吸
    引子と前記プランジャとの間に組込まれ前記コイルの消
    磁時に前記プランジャを閉弁方向に弾発移動させるプラ
    ンジャ付勢ばねとを具備する電磁弁において、前記プラ
    ンジャに前記シリンダ筒の内周面を摺動可能なシールパ
    ッキンを取付け、このシールパッキンに流体流通の絞り
    作用をなす切欠溝を形成して、前記プランジャと吸引子
    間の前記パッキンで仕切られた空間をプランジャ動作を
    緩やかにさせるダンパー室とすると共に、前記シールパ
    ッキンの前記プランジャに対する取付形状を開弁時に前
    記ダンパー室から背圧を受けることができるプランジャ
    吸引方向に湾曲拡開した逆傘型の形状としたことを特徴
    とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記シールパッキンに20〜60度の範
    囲のスリット角度を有する切欠溝を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の電磁弁。
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