JP2017137797A - 可変容量圧縮機用制御弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷媒圧力と大気圧との差圧を感知して作動する制御弁において、その制御応答性を高く維持するとともに小型化を実現する。
【解決手段】 ソレノイド3は、電磁コイル54の内方に軸線方向に延びる作動空間60が形成され、その作動空間60が弁本体2とは反対側で大気に開放されるボディ7と、作動空間60に配置されるようにボディ7に固定され、軸線方向の貫通孔66が形成されたコア64と、コア64とダイヤフラム4との間に位置するように作動空間60に配置され、ボディ7に摺動可能に支持されるプランジャ62と、貫通孔66に同軸状に収容されるようにコア64に支持され、プランジャ62を軸線方向に支持し、プランジャ62をコア64から離間する方向に付勢するスプリング68と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒圧力と大気圧との差圧を感知して作動する可変容量圧縮機用制御弁に関する。
自動車用空調装置の圧縮機として、エンジンの回転数によらず一定の冷房能力が維持されるよう冷媒の吐出容量を可変できる可変容量圧縮機が広く用いられている。この圧縮機の容量制御には一般に、ソレノイド駆動の制御弁が用いられる。このような制御弁は、弁機構を収容する弁本体と、その弁機構を駆動するソレノイドとを軸線方向に組み付けて構成される。
このような制御弁として、圧縮機の吸入圧力と大気圧との差圧を感知して動作し、その吸入圧力が供給電流値に対応した設定圧力となるように弁部の開度が自律的に制御されるものがある(例えば特許文献1参照)。この制御弁は、弁本体とソレノイドとの間にダイヤフラムを介装して両者を仕切り、弁本体側のボディ(「バルブボディ」ともいう)に吸入圧力を導入し、ソレノイド側のボディ(「ソレノイドボディ」ともいう)の内部を大気に開放する。それにより、ダイヤフラムが吸入圧力と大気圧との差圧を感知して弁部を駆動することができる。
このような制御弁においては、ソレノイドボディの内方にコアが固定され、そのコアとダイヤフラムとの間にプランジャが配置される。そして、プランジャを軸線方向に支持するためのシャフトが、コアを貫通するように設けられる。このシャフトは、一端側がプランジャに固定され、他端側がソレノイドボディに支持される。また、ソレノイドボディには、通電がオフにされたときにプランジャとコアとを離間させるためのスプリングが配設される。ソレノイドボディには、プランジャ等が配置される作動空間を大気に開放させるための通気通路が設けられる。防水等の観点から、この通気通路は、ソレノイドボディにおけるバルブボディとは反対側端部に形成される。
特開2005−133556号公報
しかしながら、このような構成を実現するために、ソレノイドボディにおいてコアやプランジャとは別にスプリングを収容するためのスペースや、シャフトを支持する軸受部を設けるためのスペース等を確保しなければならない。また、シャフトには、スプリングを受けるためのばね受けを設けなければならない。このため、制御弁が軸線方向に大きくなるといった問題があった。また、プランジャを安定に支持するためにシャフトと軸受部とのクリアランスが比較的小さく設定されることから、作動空間の圧力が変化したときに再び大気圧と平衡するまでに時間を要する。すなわち、ソレノイドへの通電によって作動空間の温度および圧力が高まったとき、その作動空間の圧力が大気圧となるまでの間、制御応答性が低下するといった問題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷媒圧力と大気圧との差圧を感知して作動する制御弁において、その制御応答性を高く維持するとともに小型化を実現することにある。
本発明のある態様は、弁本体とソレノイドとを感圧部材を介して軸線方向に組み付けて構成され、冷媒圧力と大気圧との差圧を感知して弁部を駆動する可変容量圧縮機用制御弁である。弁本体は、冷媒の流通路と、その流通路に設けられた弁孔と、冷媒圧力が導入される圧力室とを有するバルブボディと、弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、弁体と感圧部材との間に設けられる伝達部材と、を備える。ソレノイドは、電磁コイルを保持し、その電磁コイルの内方に作動空間が形成され、その作動空間が弁本体とは反対側で大気に開放されるソレノイドボディと、作動空間に配置されるようにソレノイドボディに固定され、軸線方向の貫通孔が形成されたコアと、コアと感圧部材との間に位置するように作動空間に配置され、ソレノイドボディに摺動可能に支持されるプランジャと、貫通孔に同軸状に挿通されるようにしてコアに支持され、プランジャを軸線方向に支持し、プランジャをコアから離間する方向に付勢するスプリングと、を備える。感圧部材は、圧力室と作動空間とを仕切るようにバルブボディとソレノイドボディとの間に介装される。感圧部材が冷媒圧力と大気圧との差圧を感知することにより発生する力およびソレノイドの力が、伝達部材を介して弁体に伝達される。コアに挿通されたスプリングの内方の空間が大気に開放される。
この態様によると、コアがスプリングを挿通するようにして支持し、そのスプリングの付勢力が直接的にプランジャに付与される。このため、プランジャを支持するためのシャフトや、そのシャフトを支持するための軸受部が不要となり、制御弁を軸線方向にコンパクトに構成することができる。また、そのようなシャフトや軸受部により作動空間の出入口が狭められることがないため、作動空間の圧力の出入が容易となり、仮にその圧力が変化したとしても速やかに大気圧に近づけることができる。すなわち、この態様によれば、制御弁の制御応答性を高く維持するとともに、小型化を実現することが可能となる。
本発明によれば、冷媒圧力と大気圧との差圧を感知して作動する制御弁において、その制御応答性を高く維持するとともに小型化を実現することができる。
実施形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。 図1のA部拡大図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
図1は、実施形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。
制御弁1は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに設置される可変容量圧縮機(単に「圧縮機」という)の吐出容量を制御する電磁弁として構成されている。この圧縮機は、冷凍サイクルを流れる冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する。そのガス冷媒は凝縮器(外部熱交換器)にて凝縮され、さらに膨張装置により断熱膨張されて低温・低圧の霧状の冷媒となる。この低温・低圧の冷媒が蒸発器にて蒸発し、その蒸発潜熱により車室内空気を冷却する。蒸発器で蒸発された冷媒は、再び圧縮機へと戻されて冷凍サイクルを循環する。
圧縮機は、自動車のエンジンによって回転駆動される回転軸を有し、その回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結されている。その揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより、冷媒の吐出量が調整される。制御弁1は、その圧縮機の吐出室から制御室へ導入する冷媒流量を制御することで揺動板の角度、ひいてはその圧縮機の吐出容量を変化させる。冷媒には例えば代替フロン(HFC−134a)が使用されるが、他の冷媒(HFO−1234yf等)を使用してもよい。なお、本実施形態の制御室はクランク室からなるが、変形例においてはクランク室内又はクランク室外に別途設けられた圧力室であってもよい。
制御弁1は、圧縮機の吸入圧力Psと大気圧との差圧(つまり吸入圧力のゲージ圧)を感知して動作し、吸入圧力Psを設定圧力に保つように、吐出室から制御室に導入する冷媒流量を制御するいわゆるPs感知弁として構成されている。制御弁1は、弁本体2とソレノイド3とをダイヤフラム4を介して軸線方向に組み付けて構成される。弁本体2は、圧縮機の運転時に吐出冷媒の一部を制御室へ導入するための冷媒通路を開閉する弁部を含む。ソレノイド3は、弁部を開閉方向に駆動してその開度を調整し、制御室へ導入する冷媒流量を制御する。弁本体2は、段付円筒状のボディ5、ボディ5の内部に設けられた弁部等を備えている。ダイヤフラム4は、弁本体2のボディ5と、ソレノイド3のボディ7との間に介装され、吸入圧力Psと大気圧との差圧を感知して軸線方向に変位する。ボディ5は「バルブボディ」として機能し、ボディ7は「ソレノイドボディ」として機能し、ダイヤフラム4は「感圧部材」として機能する。
ボディ5の上端開口部にはポート12が設けられ、側部には上方からポート14,16が設けられている。ポート12は「吐出室連通ポート」として機能し、圧縮機の吐出室に連通する。ポート14は「制御室連通ポート」として機能し、圧縮機の制御室に連通する。ポート16は「吸入室連通ポート」として機能し、圧縮機の吸入室に連通する。ボディ5の下端部がソレノイド3の上端部に圧入されることにより、弁本体2とソレノイド3とが固定されている。
ボディ5には、ポート14とポート12とを連通させる流通路18と、ポート16と連通する圧力室20とが形成されている。流通路18の中途には弁孔22が設けられ、弁孔22の上流側端部に弁座24が設けられている。ポート12は、吐出室から吐出圧力Pdの冷媒を導入する「導入ポート」として機能する。ポート14は、弁部を経由した制御圧力Pcの冷媒を制御室へ向けて導出する「導出ポート」として機能する。ポート16は、吸入室から吸入圧力Psの冷媒を導入する「導入ポート」として機能する。ポート12には、有底円筒状のフィルタ部材15が取り付けられている。フィルタ部材15は、ボディ5の内部への異物の侵入を抑制するためのメッシュを含む。
ボディ5において流通路18と圧力室20との隔壁を貫通するように、ガイド孔28が設けられている。弁孔22およびガイド孔28は、ボディ5の軸線に沿って同軸状に形成されている。圧力室20は、ボディ5の下方に向けて大きく開口し、その下端開口部がダイヤフラム4によって封止されている。圧力室20には、有底円筒状の連結部材30がボディ5と同軸状に配置されている。また、ガイド孔28の外側には連通路32が設けられている。連通路32は、ガイド孔28と平行に延び、ポート16と圧力室20とを連通させている。
ポート12と弁孔22との間に弁室34が形成され、その弁室34にボール状の弁体36が配置されている。弁座24は、弁体36の着脱を容易にするよう、弁体36よりも曲率半径がやや大きい凹球面状に形成されている。弁体36が上流側から弁座24に着脱することにより弁部を開閉する。ボディ5の上端部にはばね受け38が固定され、弁体36とばね受け38との間にスプリング40が介装されている。スプリング40は、弁体36を閉弁方向に付勢する。ボディ5におけるばね受け38の固定位置によってスプリング40の荷重が調整されている。
弁孔22およびガイド孔28を軸線方向に貫通するようにシャフト42が設けられている。シャフト42は、段付円柱状をなし、ガイド孔28に摺動可能に支持されている。シャフト42の上端部が縮径して弁孔22を貫通し、弁体36を下流側から支持する。シャフト42の下端部は、圧力室20に突出する。連結部材30は、そのシャフト42の下端部を同軸状に収容するようにして、シャフト42とダイヤフラム4との間に介装される。なお、シャフト42および連結部材30が、「伝達部材」として機能する。
一方、ソレノイド3は、ボディ7の内方に駆動機構を収容して構成される。すなわち、ボディ7は、円筒状のケース50と、ケース50内に収容された円筒状のボビン52と、ボビン52に巻回された電磁コイル54と、ボビン52を内方から支持する円筒状のスリーブ56と、ケース50の下端開口部を概ね封止するように設けられた端部材58と、ボビン52の下方にて端部材58に埋設された磁性材料からなるカラー59を備える。
そして、ボディ7の内方に形成される作動空間60にプランジャ62およびコア64が配設されている。スリーブ56は、非磁性材料からなり、ケース50との間に電磁コイル54を保持する。スリーブ56は、その上端開口部から半径方向外向きに延出するフランジ部57を有し、そのフランジ部57がボディ5とケース50との間に挟持されている。コア64は、段付円筒状をなし、その上半部がスリーブ56の下端部に挿通されるようにして固定されている。コア64は、軸線方向の貫通孔66を有する。貫通孔66は、上半部がやや拡径された段付孔からなり、その大径部にスプリング68を収容している。コア64は、プランジャ62を支持する部材としてスプリング68のみを挿通している。なお、ケース50およびカラー59がヨークを構成する。スプリング68は、電磁コイル54により生成される磁気回路の中に配置されることとなる。
プランジャ62は、段付円柱状をなし、スリーブ56に摺動可能に支持されている。プランジャ62は、コア64とダイヤフラム4との間に位置するように作動空間60に配置され、コア64と軸線方向に対向する。コア64とプランジャ62との間には、非磁性材料からなる円板状のスペーサ70が配置されている。スペーサ70は、電磁コイル54への供給電流値がコア64とプランジャ62とを離間させるべき値まで下がったときに、スプリング68の付勢力によって両者を容易に離間させることができるよう、両者間に配置される。スプリング68は、スプリング40よりも荷重が大きいコイルスプリングであり、貫通孔66に設けられた段部とスペーサ70との間に介装される。スプリング68は、スペーサ70を介してプランジャ62を軸線方向に支持し、プランジャ62をコア64から離間する方向に付勢する。
ボディ5の下端面には、シール用のOリング72が取り付けられている。スリーブ56のフランジ部57とボディ5との間にダイヤフラム4の外周縁部およびOリング72を挟むようにして、ボディ5がケース50の上端部に圧入されている。それにより、ダイヤフラム4は、弁本体2側の圧力室20とソレノイド3側の作動空間60とを仕切るようにして、ボディ5とボディ7との間に介装される。なお、ダイヤフラム4は、本実施形態ではポリイミドフィルム等の薄膜状の樹脂材からなるが、金属薄板からなるものでもよい。ただし、樹脂膜のほうが金属膜よりも大きな変形ストロークが得られる点で好ましい。特に制御弁1の小型化を実現するうえでダイヤフラム4の受圧径を小さくしたり、ソレノイド3を小さくする必要がある場合、ダイヤフラム4のストロークを相対的に大きくできる樹脂材とするのが好ましい。
ボビン52からは電磁コイル54につながる一対の接続端子74が延出し、それぞれ端部材58を貫通して外部に引き出されている。同図には説明の便宜上、その一対の片方のみが表示されている。端部材58は、ケース50に内包されるソレノイド3内の構造物全体を下方から封止するように取り付けられている。端部材58は、耐食性を有する樹脂材のモールド成形(射出成形)により形成され、その樹脂材が電磁コイル54を外側から覆うように設けられている。端部材58の先端部がコネクタ接続部76とされ、そのコネクタ接続部76から接続端子74の先端部が引き出されている。このコネクタ接続部76に、外部電源とつながる図示しないコネクタが接続される。
そして、端部材58には、作動空間60の内外を連通させる通気通路78が設けられている。通気通路78の一端は作動空間60に開口し、他端はコネクタ接続部76に開口している。外部の大気は、その通気通路78を介して作動空間60に導入される。
図2は、図1のA部拡大図である。
プランジャ62は、コア64との対向面の周縁部に沿って円環状に突出する環状壁80を有する。そして、スペーサ70が、その環状壁80の内方に配置されるようにプランジャ62に組み付けられている。一方、コア64は、プランジャ62との対向面の周縁部が、環状壁80と相補形状となるように円環状に切り欠かれた形状を有する。言い換えれば、プランジャ62の下面に円形状の凹部82が設けられ、コア64の上面に円形状の凸部84が設けられている。環状壁80の高さがスペーサ70の厚みと比較して十分に大きいため、閉弁状態においては図示のように、凸部84と凹部82とが半径方向にオーバラップする状態となる。環状壁80の内形状とスペーサ70の外形状とが相補形状となり、両者が嵌合する構成(スペーサ70が環状壁80に遊嵌される構成)としたため、環状壁80は、プランジャ62側でスペーサ70を安定に保持する機能も有する。
このように、プランジャ62が環状壁80の分だけ軸線方向に大きくされ、プランジャ62がスリーブ56の軸線に対して傾き難くされている。それにより、プランジャ62がスリーブ56に片当りすることによる偏摩耗や、プランジャ62の作動におけるヒステリシスの増大等を防止又は抑制している。すなわち、制御弁1は、上記特許文献1に記載のようにプランジャを支持するシャフトや、そのシャフトの軸受部を有しないが、プランジャ62の軸線方向長さを大きくすることにより、その傾きを抑制し、安定した動作を確保している。なお、このようにプランジャ62の外周面の軸線方向長さを大きくしても、その分、コア64の外周面の軸線方向長さが小さくされている。このため、本実施形態にて実現するソレノイド3の小型化を阻害することにはならない。ただし、プランジャ62とコア64との対向面の凹凸形状の高さを大きくすると、両者の吸引力特性を変化させる可能性があることから、環状壁80の高さは、設計上の吸引力特性に実質的に影響を与えない値とされている。
また、図示のように、貫通孔66の大径部92の内径をスプリング68の外径とほぼ等しくすることにより、コア64におけるスプリング68のガタつきを防止又は抑制している。また、小径部94の内径をスプリング68の内径と同程度に設定することで、プランジャ62とコア64との間の圧力を外気に逃がしやすくしている。
次に、制御弁1の動作について説明する。
制御弁1において、ソレノイド3が非通電のときには、コア64とプランジャ62との間に吸引力が作用しない。一方、スプリング68の荷重がスプリング40のそれよりも相当大きく設定されているため、プランジャ62が上方へ変位し、ダイヤフラム4,連結部材30,シャフト42と一体となって弁体36を開弁作動させる。その結果、吐出室からポート12に導入された吐出圧力Pdの冷媒は、全開状態の弁部を通過し、ポート14から制御室へと流れることになる。したがって、制御圧力Pcが上昇し、圧縮機は最小容量運転を行う。
一方、自動車用空調装置が起動されたときのように、ソレノイド3に制御電流が供給されると、スプリング68の付勢力に抗してコア64がプランジャ62を吸引する。これに伴って、弁体36がスプリング40により押し下げられて弁座24に着座し、制御弁1は閉弁状態となる。
こうして吸入室の吸入圧力Psが十分に低くなると、ダイヤフラム4が吸入圧力Psと大気圧との差圧を感知して上方へ変位する。このとき、ソレノイド3に供給される制御電流を空調の設定温度に応じて小さくすると、吐出圧力Pdと制御圧力Pcとの差圧による力(つまり弁体36に作用する差圧による力)、制御圧力Pcと吸入圧力Psとの差圧による力(つまりシャフト42に作用する差圧による力)と、吸入圧力Psと大気との差圧による力(つまりダイヤフラム4が吸入圧力Psと大気圧との差圧を感知することにより発生する力)と、スプリング40,スプリング68の合力と、ソレノイド3の吸引力とがバランスする位置まで上方へ移動する。これにより、弁体36が押し上げられ、弁座24から離れて所定の開度に設定される。したがって、吐出圧力Pdの冷媒が開度に応じた流量に制御されて制御室に導入され、圧縮機は、制御電流に対応した容量の運転に移行するようになる。
ソレノイド3の電磁コイル54に供給される制御電流が一定の場合、ダイヤフラム4が吸入圧力Psと大気圧との差圧を感知して弁開度を制御する。例えば冷凍負荷が大きくなって吸入圧力Psと大気との差圧が大きくなった場合には、弁体36がシャフト42,連結部材30,ダイヤフラム4およびプランジャ62と一体となって下方へ変位するので、弁開度が小さくなり、圧縮機は、吐出容量を増やすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが低下して設定圧力に近づくようになる。逆に、冷凍負荷が小さくなって吸入圧力Psと大気圧との差圧が小さくなった場合は、弁体36が上方へ変位して弁開度を大きくするので、圧縮機は、吐出容量を減らすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが上昇して設定圧力に近づくようになる。このようにして、制御弁1は、吸入圧力Psがソレノイド3によって設定された設定圧力Psetになるよう圧縮機の吐出容量を制御する。
以上に説明したように、本実施形態によれば、コア64がスプリング68を挿通するようにして支持し、そのスプリング68の付勢力がスペーサ70を介して直接的にプランジャ62に付与される。このため、プランジャ62を支持するためのシャフトや、そのシャフトを支持するための軸受部が不要となり、制御弁1を軸線方向にコンパクトに構成することができる。また、そのようなシャフトや軸受部により作動空間の出入口が狭められることがないため、作動空間60の圧力の出入が容易となり、仮にその圧力が変化したとしても速やかに大気圧に近づけることができる。すなわち、本実施形態によれば、制御弁1の制御応答性を高く維持するとともに、小型化を実現することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施形態では、制御弁として、冷媒圧力としての吸入圧力Psと大気圧との差圧を感知して動作するいわゆるPs感知弁を例示した。変形例においては、冷媒圧力としての制御圧力Pcと大気圧との差圧を感知して動作するいわゆるPc感知弁としてもよい。その場合、圧力室20に制御圧力Pcを導入してよい。
上記実施形態では、シャフト42および連結部材30を「伝達部材」として機能させる例を示した。変形例においては、弁体が感圧部材と直接連結されるものであってもよい。その場合、弁体の一部が「伝達部材」として機能する。
上記実施形態では、感圧部材としてダイヤフラムを例示したが、ベローズその他の感圧部材としてもよい。ただし、制御弁の小型化を実現するうえでは薄膜状のダイヤフラムを採用するのが好ましい。
上記実施形態では、可変容量圧縮機の吐出室からクランク室に導入する冷媒の流量又は圧力を調整するいわゆる入れ制御の制御弁を示したが、変形例においては、クランク室から前記吸入室へ導出する冷媒の流量又は圧力を調整するいわゆる抜き制御の制御弁として構成してもよい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 制御弁、2 弁本体、3 ソレノイド、4 ダイヤフラム、5 ボディ、7 ボディ、12 ポート、14 ポート、16 ポート、18 流通路、20 圧力室、22 弁孔、36 弁体、42 シャフト、54 電磁コイル、60 作動空間、62 プランジャ、64 コア、66 貫通孔、68 スプリング、70 スペーサ、78 通気通路、80 環状壁。

Claims (4)

  1. 弁本体とソレノイドとを感圧部材を介して軸線方向に組み付けて構成され、冷媒圧力と大気圧との差圧を感知して弁部を駆動する可変容量圧縮機用制御弁であって、
    前記弁本体は、
    冷媒の流通路と、その流通路に設けられた弁孔と、前記冷媒圧力が導入される圧力室とを有するバルブボディと、
    前記弁孔に接離して前記弁部を開閉する弁体と、
    前記弁体と前記感圧部材との間に設けられる伝達部材と、
    を備え、
    前記ソレノイドは、
    電磁コイルを保持し、その電磁コイルの内方に作動空間が形成され、その作動空間が前記弁本体とは反対側で大気に開放されるソレノイドボディと、
    前記作動空間に配置されるように前記ソレノイドボディに固定され、軸線方向の貫通孔が形成されたコアと、
    前記コアと前記感圧部材との間に位置するように前記作動空間に配置され、前記ソレノイドボディに摺動可能に支持されるプランジャと、
    前記貫通孔に同軸状に挿通されるようにして前記コアに支持され、前記プランジャを軸線方向に支持し、前記プランジャを前記コアから離間する方向に付勢するスプリングと、
    を備え、
    前記感圧部材は、前記圧力室と前記作動空間とを仕切るように前記バルブボディと前記ソレノイドボディとの間に介装され、
    前記感圧部材が前記冷媒圧力と大気圧との差圧を感知することにより発生する力および前記ソレノイドの力が、前記伝達部材を介して前記弁体に伝達され、
    前記コアに挿通された前記スプリングの内方の空間が大気に開放されることを特徴とする可変容量圧縮機用制御弁。
  2. 前記プランジャは、前記コアとの対向面の周縁部に沿って軸線方向に突出し、前記ソレノイドボディに摺動可能に支持される環状壁を有し、
    前記コアは、前記プランジャとの対向面の周縁部が、前記環状壁と相補形状となるように環状に切り欠かれた形状を有することを特徴とする請求項1に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  3. 前記ソレノイドは、前記コアと前記プランジャとの間に配置される非磁性のスペーサをさらに備え、
    前記スプリングは、前記スペーサを介して前記プランジャを軸線方向に支持し、
    前記スペーサが前記環状壁の内方に配置されるように前記プランジャに対して組み付けられていることを特徴とする請求項2に記載の可変容量圧縮機用制御弁。
  4. 前記感圧部材としてダイヤフラムを備え、
    前記冷媒圧力として、前記可変容量圧縮機の吸入圧力が前記圧力室に導入され、
    前記ダイヤフラムが、前記吸入圧力と大気圧との差圧を感知し、その差圧の大きさに応じた力を発生し、
    前記吸入圧力が前記ソレノイドへの供給電流値に対応した設定圧力となるように、前記弁部の開度が制御されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可変容量圧縮機用制御弁。
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