JP2016037929A - 制御弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体に含まれる異物の摺動部への侵入を効果的に抑制可能な制御弁を提供する。【解決手段】ある態様の制御弁は、弁孔18とガイド孔26とが中間圧力室24を介して軸線方向に連通するように形成され、中間圧力室24に流体を導入するためのポート14が側方に開口するように形成され、弁孔18を通過した流体を導出するためのポート12が形成されたボディと、ポート12側から弁孔18に接離して弁部を開閉する弁体33と、ガイド孔26に摺動可能に支持され、弁孔18を貫通して弁体33と一体に設けられた作動ロッド50と、を備える。中間圧力室24におけるポート14とガイド孔26との間にガイド孔26と同軸状に形成され、ポート14から侵入した異物を受け止めるための底面を有する段差部27が設けられ、段差部27を画定する内壁31の径が、弁孔18の径よりも大きくなるように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は制御弁に関し、特に摺動部への異物の侵入による弁作動のロックを防止するための構造に関する。
自動車用空調装置は、一般に、圧縮機、凝縮器、蒸発器等を冷媒循環通路に配置して構成される。この冷媒循環通路の切り替えや冷媒流量の調整等のために、種々の制御弁が設けられている。このような制御弁として、ボディに摺動可能に支持されるシャフトを有し、そのシャフトの一端に弁体が設けられるものがある(例えば特許文献1参照)。シャフトは、ボディに一体に設けられたアクチュエータにより軸線方向に駆動され、弁体を弁部の開閉方向に作動させる。開弁時にはシャフトに向けて冷媒が導入され、その冷媒のほとんどはシャフトの外周に沿って一方向に導かれて弁孔を通過する。
しかし、その冷媒の一部は他方向にあるシャフトとボディとの摺動部にも流入するため、それによりシャフトの円滑な摺動が妨げられる可能性がある。すなわち、このような空調装置においては、圧縮機の吐出冷媒に金属粉などの異物が含まれることがある(例えば、圧縮機のピストン周辺の摩耗等により発生することがある)。この異物が制御弁の摺動部に流入すると、その異物の噛み込みによりシャフトひいては弁体の作動をロックさせてしまう可能性がある。そこで、特許文献1に記載の構成では、シャフトとボディとの摺動部にラビリンス構造を設け、その摺動部への冷媒の流入を抑制する手法がとられている。
特開2001−349278号公報
しかしながら、このようなラビリンス構造は、シャフトとボディとの摺動部における冷媒の流れを抑制できるものの、摺動部入口への異物の堆積や、それによる摺動部への異物の侵入を回避させるには十分ではなかった。なお、このような問題は自動車用空調装置に限らず、制御弁を搭載する装置においては同様に発生しうる。
本発明の目的は、流体に含まれる異物の摺動部への侵入を効果的に抑制可能な制御弁を提供することにある。
本発明のある態様は、対象装置を流れる流体の流れを調整するための制御弁である。この制御弁は、弁孔とガイド孔とが中間圧力室を介して軸線方向に連通するように形成され、中間圧力室に流体を導入するための導入ポートが側方に開口するように形成され、弁孔を通過した流体を導出するための導出ポートが形成されたボディと、導出ポート側から弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、ガイド孔に摺動可能に支持され、弁孔を貫通して弁体と一体に設けられた作動ロッドと、作動ロッドに対して弁部の開閉方向の駆動力を付与可能なアクチュエータと、を備える。中間圧力室における導入ポートとガイド孔との間にガイド孔と同軸状に形成され、導入ポートから侵入した異物を受け止めるための底面を有する段差部が設けられ、段差部を画定する内壁の径が、弁孔の径よりも大きくなるように構成されている。
この態様によると、導入ポートを介して導入された流体に異物が含まれていたとしても、その異物のほとんどは弁孔に直接導かれるか、又は中間圧力室に設けられた段差部によって一旦受け止められた後に弁孔に導かれる。すなわち、段差部を設けたことにより、異物が作動ロッドとガイド孔との摺動部に直接導かれることが抑制される。その結果、流体に含まれる異物の摺動部への侵入を効果的に抑制することが可能となる。
本発明によれば、流体に含まれる異物の摺動部への侵入を効果的に抑制可能な制御弁を提供することができる。
実施形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。 異物排出促進構造を表す図である。 図2のC部拡大図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
図1は、実施形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。
制御弁1は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに設置される図示しない可変容量圧縮機(単に「圧縮機」という)を制御する制御弁として構成されている。この圧縮機は、冷凍サイクルを流れる冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する。そのガス冷媒は凝縮器(外部熱交換器)にて凝縮され、さらに膨張装置により断熱膨張されて低温・低圧の霧状の冷媒となる。この低温・低圧の冷媒が蒸発器にて蒸発し、その蒸発潜熱により車室内空気を冷却する。蒸発器で蒸発された冷媒は、再び圧縮機へと戻されて冷凍サイクルを循環する。
圧縮機は、圧縮用のピストンが連結された揺動板を備え、その揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより冷媒の吐出量を調整する。制御弁1は、その圧縮機の吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御することで揺動板の角度を変化させる。冷媒には例えば代替フロン(HFC−134a)が使用されるが、他の冷媒(HFO−1234yf等)を使用してもよい。あるいは、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いてもよい。その場合には、冷凍サイクルに凝縮器に代わってガスクーラなどの外部熱交換器を配置してよい。
制御弁1は、圧縮機の吐出室とクランク室とを連通させる冷媒通路に弁部を有し、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御する電磁弁として構成されている。制御弁1は、圧縮機の吸入圧力Psを設定圧力に保つように、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆるPs感知弁として構成されている。
制御弁1は、弁本体2とソレノイド3とを一体に組み付けて構成される。弁本体2は、圧縮機の運転時に吐出冷媒の一部をクランク室へ導入するための冷媒通路を開閉する主弁と、圧縮機の起動時にクランク室の冷媒を吸入室へ逃がすいわゆるブリード弁として機能する副弁とを含む。ソレノイド3は、主弁を開閉方向に駆動してその開度を調整し、クランク室へ導入する冷媒流量を制御する。弁本体2は、段付円筒状のボディ5、ボディ5内に設けられた主弁および副弁を備えている。
ボディ5は、本実施形態では真鍮からなるが、アルミニウム合金からなるものとしてもよい。ボディ5の上端開口部にはポート12が設けられ、側部にはポート14が設けられている。ボディ5の下端開口部は、後述する接続部材47との間に設けられたポート16に連通する。ポート12はクランク室に連通する「クランク室連通ポート」として機能し、ポート14は吐出室に連通する「吐出室連通ポート」として機能し、ポート16は吸入室に連通する「吸入室連通ポート」として機能する。ボディ5内には、ポート12とポート14とを連通させる主通路と、ポート12とポート16とを連通させる副通路とが形成されている。主通路には主弁が設けられ、副通路には副弁が設けられている。主通路を構成するボディ5の一部には弁孔18(主弁孔)が設けられ、その上端開口部に弁座20(主弁座)が形成されている。
ポート14は、吐出室から吐出圧力Pdの冷媒を導入する「導入ポート」として機能する。ポート12は、圧縮機の定常動作時に主弁を経由したクランク圧力Pcの冷媒をクランク室へ向けて導出する「導出ポート」として機能し、圧縮機の起動時にはクランク室から排出されたクランク圧力Pcの冷媒を導入する「導入ポート」として機能する。このとき導入された冷媒は、副弁に導かれる。ポート16は、圧縮機の定常動作時に吸入圧力Psの冷媒を導入する「導入ポート」として機能し、圧縮機の起動時には副弁を経由した吸入圧力Psの冷媒を吸入室へ向けて導出する「導出ポート」として機能する。
弁孔18のポート12とは反対側には中間圧力室24が形成される。中間圧力室24は、ポート14と半径方向に連通している。中間圧力室24の弁孔18とは反対側には、弁孔18と同軸状にガイド孔26が形成されている。ガイド孔26の中間圧力室24とは反対側には作動室28が形成され、ポート16と連通している。
ポート14には環状のストレーナ15が取り付けられている。ストレーナ15は、ボディ5の内部への異物の侵入を抑制するためのフィルタを含む。一方、ポート12には有底円筒状のストレーナ13が取り付けられている。ストレーナ13は、ボディ5の内部への異物の侵入を抑制するためのフィルタを含む。
ボディ5の軸線に沿って、弁孔18とガイド孔26とが同軸状に設けられている。そして、その弁孔18およびガイド孔26を軸線方向に貫通するように長尺状の作動ロッド50が配設されている。作動ロッド50はステンレス鋼からなる。
作動ロッド50は、段付円柱状をなし、ガイド孔26に摺動可能に支持され、その上端部が縮径して弁孔18を貫通し、その先端部に弁体33(主弁体)が一体に設けられている。すなわち、作動ロッド50は、縮径部51を介して弁体33と連設されている。弁体33は、ポート12側から弁座20に着脱して主弁(弁部)を開閉する。作動ロッド50には、軸線方向に貫通する内部通路35が設けられている。作動ロッド50の下端部が弁体38(副弁体)を形成している。作動ロッド50の摺動面には、冷媒の流通を抑制するための複数の環状溝からなるラビリンスシール84が設けられている。
ボディ5の上端開口部にはばね受け34が螺着されており、そのばね受け34と作動ロッド50との間には、弁体33を主弁の閉弁方向に付勢するスプリング37(「付勢部材」として機能する)が介装されている。スプリング37の荷重は、ばね受け34のボディ5への螺入量を変化させることにより調整することができる。
弁本体2とソレノイド3とは、磁性材料からなる筒状の接続部材47を介して接続されている。すなわち、ボディ5の下端部が接続部材47の上端部に圧入され、ソレノイド3のケース52の上端部に接続部材47の下端部が圧入されている。そして、ボディ5の下端側部にポート16が設けられ、弁本体2とソレノイド3とに囲まれる空間に作動室28が形成されている。
一方、ソレノイド3は、ヨークとしても機能する円筒状のケース52と、ケース52内に挿通された円筒状のスリーブ44と、スリーブ44の下端部に固定された段付円筒状のコア42と、コア42と軸線方向に対向配置されたプランジャ46と、コア42およびスリーブ44に外挿された円筒状のボビン48と、ボビン48に巻回され、通電により磁気回路を生成する電磁コイル53と、ケース52の下端開口部を封止するように設けられた端部材54とを備える。なお、本実施形態においては、ボディ5、接続部材47、ケース52および端部材54が制御弁1全体のボディを形成している。
プランジャ46は、薄膜状のダイヤフラム65を挟んで分割された2つのプランジャからなり、その一方である第1プランジャ66がスリーブ44の内部に配置され、他方の第2プランジャ68がボディ5と接続部材47とにより囲まれる空間に配置されている。ダイヤフラム65は、スリーブ44の上端開口部を封止し、スリーブ44の内方に基準圧力室を形成する。本実施形態において、この基準圧力室には大気が満たされるが、真空状態としてもよい。ダイヤフラム65は、可撓性を有する感圧部材であり、ポリイミドフィルムを複数枚重ねて構成されている。ダイヤフラム65は、基準圧力室とは反対側面にて吸入圧力Psを感知し、その外周縁部を支点として変位することにより、プランジャ46に対して開弁方向または閉弁方向の駆動力を付与する。なお、変形例においては、ダイヤフラム65として金属ダイヤフラムを採用してもよい。
第2プランジャ68の上面中央には凹部70が形成され、その中央のフラットな面に作動ロッド50の下端面が接離可能に支持されている。すなわち、第2プランジャ68の上面中央が弁座36(副弁座)を形成しており、弁体38が弁座36に着脱して副弁を開閉する。第2プランジャ68の側部には、凹部70の内外を連通させる連通孔21が設けられている。
また、第2プランジャ68の上端部には、半径方向外向きに延びるフランジ部22が設けられており、そのフランジ部22の下面を接続部材47の上面と対応させるようにしている。これにより、ソレノイド3の通電時にフランジ部22と接続部材47との間に軸線方向の吸引力を発生させ、弁体38が閉弁方向に迅速に移動できるようにしている。第2プランジャ68は、接続部材47内に形成された段差部との間に介装されたスプリング74(「付勢部材」に該当する)によって上方へ付勢されている。このスプリング74は、弁体38を付勢するスプリング37よりも大きな荷重を有する。
接続部材47の下端面には、シール用のOリング80が介装されている。スリーブ44の上端開口部には、半径方向外向きに延出するフランジ部25が設けられている。そして、フランジ部25と接続部材47との間にダイヤフラム65の外周縁部およびOリング80を挟むようにしてダイヤフラム65を固定している。接続部材47の下端部には環状のプレート78が圧入され、フランジ部25を下方から支持している。すなわち、スリーブ44は、プレート78の圧入により接続部材47ひいてはボディ5に対して固定されている。
スリーブ44とコア42とは、圧入および加締めにより軸線方向に接合されている。スリーブ44の内方には、第1プランジャ66が軸線方向に進退自在に配置されている。第1プランジャ66には、コア42の中心を軸線方向に延びるシャフト58の一端が圧入されている。シャフト58は、その一端部の軸線方向位置が第1プランジャ66におけるスリーブ44との摺動部67の軸線方向位置と重なるように位置決めされている。
シャフト58の他端は、コア42の下端部に螺合された軸受部材90によって支持されている。シャフト58の途中には止輪92が嵌合され、その止輪92によって上方への移動が規制されるようにばね受け94が設けられている。ばね受け94と軸受部材90との間には、第1プランジャ66をシャフト58を介してコア42から離れる方向へ付勢するスプリング75が介装されている。このスプリング75の荷重は、軸受部材90のコア42への螺入量を変えることによって調整することができる。
以上の構成において、弁体33と弁座20とにより主弁が構成され、その主弁の開度によって吐出室からクランク室へ導入される冷媒流量が調整される。また、弁体38と弁座36とにより副弁が構成され、その副弁の開閉によりクランク室から吸入室への冷媒の導出が許容または遮断される。すなわち、制御弁1は、主弁と副弁のいずれか一方を開弁させることにより冷媒の流れを切り替える三方弁としても機能する。
本実施形態においては、弁体33の主弁における有効受圧径a(シール部径)と、作動ロッド50の摺動部における有効受圧径b(シール部径)とが実質的に等しく設定されている。このため、弁体33に作用する吐出圧力Pdの影響がキャンセルされる。このように高圧の吐出圧力Pdの影響を受けないため、主弁の制御状態において、弁体33は、作動室28にて受ける吸入圧力Psに基づいて開閉動作するようになる。つまり、制御弁1は、いわゆるPs感知弁として機能する。
次に、制御弁1の動作について説明する。
制御弁1において、ソレノイド3が非通電のときには、コア42とプランジャ46との間に吸引力が作用しない。また、吸入圧力Psが高いため、ダイヤフラム65に当接した第1プランジャ66は、スプリング75の荷重に抗して下方へ変位する。一方、第2プランジャ68は、スプリング74によって第1プランジャ66から離れるよう上方へ付勢されているため、作動ロッド50を介して弁体33をその全開位置に付勢する。このとき、作動ロッド50と第2プランジャ68との当接状態、つまり副弁の閉弁状態は維持される。圧縮機の吐出室からポート14に導入された吐出圧力Pdの冷媒は、全開状態の弁部を通過し、ポート12からクランク室へと流れることになる。したがって、クランク圧力Pcが上昇し、圧縮機は最小容量運転を行う。
一方、自動車用空調装置が起動されたときのように、ソレノイド3に制御電流が供給されると、第1プランジャ66がダイヤフラム65を介してスプリング74の付勢力に抗して第2プランジャ68を吸引する。このため、第2プランジャ68がダイヤフラム65に当接して下方へ移動し、これに伴って、弁体33がスプリング37により押し下げられて弁座20に着座し、主弁が閉弁状態となる。このとき、作動ロッド50が、第2プランジャ68から離間した状態となる。すなわち、弁体38が弁座36から離間して副弁が開弁し、ブリード機能が発揮される。
こうして吸入室の吸入圧力Psが十分に低くなると、ダイヤフラム65がその吸入圧力Psを感知して上方へ変位し、第2プランジャ68が作動ロッド50に当接する。このとき、ソレノイド3に供給される制御電流を空調の設定温度に応じて小さくすると、第2プランジャ68および第1プランジャ66は吸着状態のまま一体となって、吸入圧力Psによる力と、スプリング37,74,75の合力と、ソレノイド3の吸引力とがバランスする位置まで上方へ移動する。これにより、弁体33が第2プランジャ68により押し上げられ、弁座20から離れて所定の開度に設定される。したがって、吐出圧力Pdの冷媒が開度に応じた流量に制御されてクランク室に導入され、圧縮機は、制御電流に対応した容量の運転に移行するようになる。
ソレノイド3の電磁コイル53に供給される制御電流が一定の場合、ダイヤフラム65が吸入圧力Psを感知して弁開度を制御する。例えば冷凍負荷が大きくなって吸入圧力Psが高くなった場合には、弁体38が作動ロッド50,第2プランジャ68,ダイヤフラム65及び第1プランジャ66と一体となって下方へ変位するので、弁開度が小さくなり、圧縮機は、吐出容量を増やすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが低下して設定圧力に近づくようになる。逆に、冷凍負荷が小さくなって吸入圧力Psが低くなった場合は、弁体33が上方へ変位して弁開度を大きくするので、圧縮機は、吐出容量を減らすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが上昇して設定圧力に近づくようになる。このようにして、制御弁1は、吸入圧力Psがソレノイド3によって設定された設定圧力Psetになるよう圧縮機の吐出容量を制御する。
次に、本実施形態における異物排出促進構造について説明する。本実施形態では、ポート14から導入された冷媒に異物が含まれる場合に、その異物が作動ロッド50とガイド孔26との間隙に侵入することを効果的に抑制するとともに、その異物を主通路に沿って排出可能な異物排出促進構造が設けられる。以下、その詳細について説明する。
図2は、異物排出促進構造を表す図である。(A)は図2のA部拡大図である。(B)は(A)のB−B矢視断面図である。なお、図2(A)においては便宜上、ポート14と中間圧力室24との境界を二点鎖線にて示している。図3は、図2のC部拡大図である。(A)は本実施形態の構成を示し、(B)は変形例の構成を示す。
図2(A)および(B)に示すように、本実施形態では、ポート14とガイド孔26との間に断面円形の中間圧力室24が設けられている。そして、中間圧力室24の底部近傍による段差部27が形成されている。この段差部27は、ポート14から侵入した異物を受け止めるための底面29を有する。底面29は、ポート14よりもガイド孔26側に位置する。図2(B)にも示すように、段差部27を画定する中間圧力室24の内壁31の径dが、弁孔18の径aよりも大きくなるように構成されている(d>a)。
図3(A)に示すように、段差部27の底面29と内壁31とのなす角度θが90度となるように構成されている。なお、内壁31は、ガイド孔26の軸線と平行に形成されている。このような構成により、ポート14から侵入した異物のほとんどは、主通路に沿って弁孔18に直接導かれるか、縮径部51に当たった後、その外周面に沿って弁孔18に導かれるか、あるいは段差部27に受け止められた後に弁孔18に導かれるようになる。すなわち、異物が作動ロッド50とガイド孔26との摺動部に直接導かれることが抑制される。段差部27に受け止められた異物は、主弁(弁部)の前後差圧による吸引力によって弁孔18側に排出されるようになる。
なお、ガイド孔26の開口端部については、機械加工上の問題から摺動部の径bより大きくするのが好ましいとも言える。ガイド孔26の開口端がポート14との接続部となるため、例えばポート14の孔あけ加工をした際にガイド孔26側に向けたバリが生じ、それが作動ロッド50に引っ掛かり、弁体33の円滑な作動を妨げる場合が想定されるためである。また、作動ロッド50とガイド孔26との間には所定のクリアランスがあるため、作動ロッド50が軸線から微少に傾くことも想定され、このようなバリが生じなくともポート14の開口部のエッジが作動ロッド50に引っ掛かることも想定される。このような観点から、ガイド孔26の開口端を若干拡径してこれらの問題を回避することが考えられる。例えば、弁体33が吐出圧力Pdの影響を受けない程度に弁孔18の径aをガイド孔26の本体の径bよりやや大きくし(a>b)、ガイド孔26の拡径部の径を弁孔18の径aと等しくするなどが考えられる。
しかしながら、発明者らの検証によると、ガイド孔26にそのような拡径部を形成した場合、かえって作動ロッド50との隙間に異物が挟まる態様で堆積し易くなり、摺動部へ引き込まれ易くなることが判明した。そこで、本実施形態ではその拡径部に対応する部分を意図的に大きくして段差部27とし(d>a)、ガイド孔26の開口部付近に導かれた異物を段差部27の底面29上に分散させることで、異物が隙間に挟まるといった状況の発生を抑制している。
なお、図3(B)に示す変形例のように、段差部127の底面129と内壁31とのなす角度θを90度よりも小さい鋭角となるようにしてもよい。このような構成により、段差部127に一旦受け止められた異物が、作動ロッド50とガイド孔26との摺動部に導かれ難くなる。すなわち、段差部127に受け止められた異物を安定に保持し、主弁の開弁時により確実に排出できるようになるため、異物の排出促進効果が高められる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記実施形態では、図2に示したように、中間圧力室24の径を段差部27から弁孔18の近傍に到るまで一定とした。変形例においては中間圧力室24を段付円孔状に形成してもよい。それにより、段差部27において内壁31の径が最大となるようにしてもよい。図3(B)に示す変形例についても同様である。
上記実施形態では述べなかったが、作動ロッドにおけるガイド孔との摺動面に、対象装置の流体通路を形成する金属(摺動部への侵入可能性がある異物)よりも柔らかい材質からなるコーティングを施してもよい。その場合、ガイド孔の半径と作動ロッドの半径との差をs、コーティング膜の厚みをtとした場合に、s/2≦t<sの関係を有するようにする。より好ましくは、2s/3≦t<sの関係を有するようにする。コーティング膜の材質としてフッ素系樹脂を用いてもよい。
上記実施形態では、作動ロッドとして中空構造のものを例示した。変形例においては、作動ロッドを中実構造としてもよい。例えば、ブリード機能とは無関係の中実のシャフトを作動ロッドとしてもよい。ブリード機能を有しない制御弁に対して上記異物排出促進構造を適用してもよい。
上記実施形態では、ソレノイドをアクチュエータとする電磁弁に異物排出促進構造を適用する例を示した。変形例においては、ステッピングモータ等の電動機をアクチュエータとする制御弁に対して同様の異物排出促進構造を適用してもよい。また、上記実施形態では、可変容量圧縮機用制御弁に異物排出促進構造を適用する例を示した。変形例においては、冷凍サイクルに設けられる他の制御弁に適用してもよい。あるいは、冷凍サイクルに限らず、流体の流れを制御する他の制御弁に適用してもよい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 制御弁、 3 ソレノイド、 5 ボディ、 12,14,16 ポート、 18 弁孔、 20 弁座、 24 中間圧力室、 26 ガイド孔、 27 段差部、 29 底面、 31 内壁、 33 弁体、 36 弁座、 38 弁体、 50 作動ロッド、 51 縮径部、 127 段差部、 129 底面。

Claims (4)

  1. 対象装置を流れる流体の流れを調整するための制御弁であって、
    弁孔とガイド孔とが中間圧力室を介して軸線方向に連通するように形成され、前記中間圧力室に流体を導入するための導入ポートが側方に開口するように形成され、前記弁孔を通過した流体を導出するための導出ポートが形成されたボディと、
    前記導出ポート側から前記弁孔に接離して弁部を開閉する弁体と、
    前記ガイド孔に摺動可能に支持され、前記弁孔を貫通して前記弁体と一体に設けられた作動ロッドと、
    前記作動ロッドに対して前記弁部の開閉方向の駆動力を付与可能なアクチュエータと、
    を備え、
    前記中間圧力室における前記導入ポートと前記ガイド孔との間に前記ガイド孔と同軸状に形成され、前記導入ポートから侵入した異物を受け止めるための底面を有する段差部が設けられ、
    前記段差部を画定する内壁の径が、前記弁孔の径よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする制御弁。
  2. 前記段差部の底面と前記内壁とのなす角度が90度以下となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
  3. 前記弁孔の径と前記ガイド孔の径とが実質的に等しくされ、
    前記作動ロッドが、前記弁孔を貫通して前記弁体と一体に連結される縮径部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の制御弁。
  4. 吸入室に導入される冷媒を圧縮して吐出室から吐出する可変容量圧縮機を前記対象装置として組み込まれ、その可変容量圧縮機の吐出容量を、前記吐出室からクランク室に導入する冷媒の流量を調整することにより変化させる制御弁として構成され、
    前記ボディは、一端側から前記導出ポートとして前記クランク室に連通するクランク室連通ポートと、前記導入ポートとして前記吐出室に連通する吐出室連通ポートと、前記吸入室に連通する吸入室連通ポートとを有し、
    前記ボディの他端側に前記アクチュエータとしてのソレノイドが設けられ、
    前記ソレノイドの駆動力が前記作動ロッドを介して前記弁体に伝達され、
    前記ボディと前記ソレノイドとの間に、前記吸入室連通ポートと連通する作動室が形成され、
    前記作動ロッドの前記弁体とは反対側端部が前記作動室に位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の制御弁。
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