JPH10318405A - 圧縮機の制御弁 - Google Patents

圧縮機の制御弁

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JPH10318405A
JPH10318405A JP9124558A JP12455897A JPH10318405A JP H10318405 A JPH10318405 A JP H10318405A JP 9124558 A JP9124558 A JP 9124558A JP 12455897 A JP12455897 A JP 12455897A JP H10318405 A JPH10318405 A JP H10318405A
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terminal
fixing piece
pressure
coil
control valve
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Shintaro Miura
慎太郎 三浦
Takeshi Mizufuji
健 水藤
Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Masatoshi Hiramatsu
正年 平松
Michiyasu Nosaka
倫保 野坂
Kazuhito Miyagawa
和仁 宮川
Mutsumi Yoshino
睦 吉野
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Toyota Industries Corp
Denso Corp
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Denso Corp
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気部品と部品固定片とのろう付け部分に作
用される応力を軽減可能な圧縮機の制御弁を提供するこ
と。 【解決手段】 給電側ターミナル94及び接地側ターミ
ナル95は、絶縁性の合成樹脂よりなるターミナルベー
ス93に固定されている。ソレノイド52を構成するコ
イル92は、給電側端子92aが給電側ターミナル94
に、接地側端子92bが接地側ターミナル95にそれぞ
れ接続されている。コネクタピン固定片96及びカソー
ド固定片97は給電側ターミナル94に、アノード固定
片98は接地側ターミナル95に設けられている。そし
て、コネクタピン99及びダイオード100の両端子1
00a,100bは、対応する固定片96〜98に対し
てハンダ付け及びカシメによって固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両空調
システム等に適用される圧縮機を制御する制御弁に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の圧縮機として、吐出容量を変更
可能な可変容量型圧縮機が存在する。例えば、ハウジン
グはシリンダブロックに接合固定され、その内部には両
者に囲まれてクランク室が区画形成されている。駆動軸
はクランク室に配置されており、ハウジング及びシリン
ダブロックによって回転可能に架設支持されている。シ
リンダボアはシリンダブロックに貫設形成され、ピスト
ンは同シリンダボア内に収容されている。斜板は、クラ
ンク室において駆動軸に一体回転可能でかつ傾動可能に
挿着されており、同駆動軸の回転によりその軸線方向前
後に揺動される。ピストンは斜板に連結されており、従
って、駆動軸の回転によりピストンが往復動されて、冷
媒ガスの圧縮が行われる。
【0003】前記クランク室は、抽気通路を介して吸入
圧領域に連通されている。同クランク室は、給気通路を
介して吐出圧領域に連通されている。電磁弁よりなる容
量制御弁は、抽気通路及び給気通路の少なくとも一方に
介在されている。そして、駆動回路が、冷房負荷等に基
づく制御コンピュータの制御により動作され、容量制御
弁のソレノイドが励磁・消磁される。従って、同容量制
御弁の弁体が動作され、抽気通路及び給気通路の少なく
とも一方が開閉されて、クランク室への吐出冷媒ガスの
導入量及び同クランク室からの冷媒ガスの排出量の少な
くとも一方が調節される。その結果、クランク室の圧力
とシリンダボアの圧力とのピストンを介した差が変更さ
れ、斜板の傾角が変更されて吐出容量が変更される。
【0004】図8及び図9は、前記ソレノイドのコイル
ユニット112を示す。すなわち、絶縁性の合成樹脂よ
りなるボビン113は円筒状をなし、同ボビン113の
外周にはコイル114が巻回されている。ターミナルベ
ース115は、ボビン113の端縁において一体に延出
形成されている。導体である給電側ターミナル116及
び接地側ターミナル117は、ターミナルベース115
に固定されている。コイル114の給電側端子114a
は、給電側ターミナル116に接続されている。同コイ
ル114の接地側端子114bは接地側ターミナル11
7に接続され、同接地側ターミナル117を介して接地
されている。コネクタピン固定片116a及びカソード
固定片116bは、給電側ターミナル116に設けられ
ている。アノード固定片117aは接地側ターミナル1
17に設けられている。
【0005】コネクタピン118は、コネクタピン固定
片116aに対してハンダ付けにより固定されている
(ハンダ付け部121)。図示しない駆動回路の給電線
は、コネクタピン118に対して着脱可能に接続されて
いる。ダイオード119は、カソード側端子119aが
カソード固定片116bに、アノード側端子119bが
アノード固定片117aにそれぞれハンダ付けにより固
定されている(ハンダ付け部122)。同ダイオード1
19は、コイル114に対してフライホイール回路を構
成する。つまり、コイル114は、例えば、ソレノイド
の励磁状態からの消磁により自己インダクタンスに基づ
いて逆起電力を生じる(接地側が昇圧される)。しか
し、この逆起電力に基づく過大な電流は、フライホイー
ル回路を経由して消費される。従って、同電流が駆動回
路側に流れ込むことはなく、同駆動回路に過大な電気負
荷が作用することを防止できる。
【0006】絶縁被覆120は、絶縁性の合成樹脂がコ
イルユニット112の外面に盛られることで形成されて
いる。コイル114、ターミナルベース115上のター
ミナル116,117、固定片116a,116b,1
17a及ダイオード119等は、同絶縁被覆120に埋
没された状態となっている。従って、これらの絶縁性や
耐候性は向上されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術においては、次のような問題点が存在する。 (1)前記ターミナルベース115及び絶縁被覆120
は合成樹脂よりなり、カソード固定片116bとアノー
ド固定片117aとの間に介在されている。同ターミナ
ルベース115及び絶縁被覆120は、ソレノイド11
1の動作発熱等により膨張しようとする。従って、両固
定片116b,117aの間隔が広がろうとする。ま
た、同ターミナルベース115及び絶縁被覆120は、
外気温の低下等により収縮しようとする。従って、両固
定片116b,固定片117aの間隔が狭まろうとす
る。
【0008】しかし、前記ダイオード119は、その全
長方向の多くを占める両端子119a,119bが合成
樹脂より膨張率の低い金属製であって、周囲の温度が変
化されてもその全長の変化は少ない。つまり、両固定片
116b,117aは、ダイオード119によって拘束
された状態にある。その結果、熱応力がターミナルベー
ス115及び絶縁被覆120に生じて両固定片116
b,117aに作用され、やがては、強度的に弱いハン
ダ付け部122が疲労破壊されて導通不良が生じるおそ
れがあった。
【0009】(2)駆動回路の給電線は、車両空調シス
テムの車両に対する組み込み時や、その後の同システム
のメンテナンス時等において、コネクタピン118に対
して抜き差しされる。従って、給電線の抜き差しにより
ハンダ付け部121に過大な応力が作用され、同ハンダ
付け部121が疲労破壊されて導通不良が生じるおそれ
があった。
【0010】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、電気部
品と部品固定片とのろう付け部分に作用される応力を軽
減可能な圧縮機の制御弁を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、ソレノイドの励磁・消磁により
弁体を動作させて圧縮機を制御する制御弁であって、導
体であるターミナルにはソレノイドを構成するコイルの
端子が接続され、同ターミナルにはコイルに対して電気
部品を接続するための部品固定片が設けられており、同
部品固定片には電気部品が電気的ろう付け及び機械的固
定手段を介して固定された制御弁である。
【0012】請求項2の発明では、前記機械的固定手段
は、部品固定片の一部を変形させて電気部品を狭着固定
するカシメである。請求項3の発明では、前記部品固定
片には係合溝が切り込み形成され、同係合溝が電気部品
の一部を収容した状態でカシメにより変形することで、
同係合溝の内面によって電気部品が狭持される。
【0013】請求項4の発明では、前記部品固定片の一
部は折り返しにより厚みが増されており、同折り返し部
分を厚み方向に貫通して係合溝が形成されている。請求
項5の発明では、前記ターミナルは給電側ターミナル及
び接地側ターミナルからなり、給電側ターミナルにはコ
イルの給電側端子が接続されるとともに、接地側ターミ
ナルにはコイルの接地側端子が接続されており、前記電
気部品は電気素子であって、給電側ターミナルの部品固
定片には電気素子の一方の外部端子が固定され、接地側
ターミナルの部品固定片には電気素子の他方の外部端子
が固定されており、両ターミナルの部品固定片間には絶
縁性の合成樹脂よりなるスペーサが介在されている。
【0014】請求項6の発明では、前記電気素子はコイ
ルに対してフライホイール回路を構成している。請求項
7の発明では、前記電気部品は、ターミナルとコイルを
通電制御する駆動回路とを接続するための電気線を構成
している。
【0015】請求項8の発明では、前記圧縮機は、ハウ
ジングの内部にクランク室及び制御圧室を形成するとと
もに駆動軸を回転可能に支持させ、ハウジングの一部を
構成するシリンダブロックにシリンダボアを形成し、そ
のシリンダボアにはピストンを往復動可能に収容し、駆
動軸にカムプレートを一体回転可能でかつ傾動可能に挿
着し、制御圧室の圧力を変更することでクランク室の圧
力とシリンダボアの圧力とのピストンを介した差を変更
し、その差に応じてカムプレートの傾角を変更すること
で、吐出容量を制御する構成であって、請求項1〜7の
いずれかに記載の制御弁は、制御圧室と吸入圧領域とを
連通する抽気通路及び同制御圧室と吐出圧領域とを連通
する給気通路の少なくとも一方に介在され、ソレノイド
の励磁・消磁により弁体を動作させることで同通路の開
度を調節して制御圧室の圧力の変更を行うものである。
【0016】(作用)上記構成の請求項1の発明におい
ては、電気部品が、電気的ろう付け及び機械的固定手段
を介してターミナルの部品固定片に固定され、同ターミ
ナルを介してコイルに接続されている。従って、電気部
品と部品固定片との固定部分に作用される応力は、機械
的固定手段によっても負担され、ろう付け部の負担は軽
減される。
【0017】請求項2の発明においては、電気部品が、
ろう付け及びカシメによりターミナルの部品固定片に対
して固定されている。請求項3の発明においては、部品
固定片をカシメることで電気部品を収容した収容溝が変
形し、同収容溝の内面によって電気部品が狭持される。
【0018】請求項4の発明においては、部品固定片の
一部が折り返しにより厚みが増されており、同折り返し
部分を貫通形成された収容溝の内面は、電気部品との接
触面積が広くなっている。
【0019】請求項5の発明においては、スペーサが、
温度変化によって膨張或いは収縮しようとし、給電側タ
ーミナルの部品固定片と接地側ターミナルの部品固定片
との間隔が変化しようとする。しかし、両部品固定片
は、電気素子によって拘束された状態にある。従って、
熱応力がスペーサ内に生じ、電気素子の各外部端子と各
部品固定片との固定部分に作用されるが、同熱応力は機
械的固定手段も負担し、ろう付け部の負担が軽減され
る。
【0020】請求項6の発明においては、例えば、励磁
状態にあるソレノイドが消磁されると、同ソレノイドの
コイルには自己インダクタンスに基づいて逆起電力が発
生する。しかし、電気素子がコイルに接続されてフライ
ホイール回路を構成するため、逆起電力による電流は同
フライホイール回路を経由して消費される。従って、同
電流がコイルを駆動する駆動回路側に流れ込むことはな
い。
【0021】請求項7発明において電気部品は、ターミ
ナルとコイルを通電制御する駆動回路とを接続するため
の電気線を構成している。従って、例えば、車両空調シ
ステムの車両に対する組み込み時等において、電気線を
引っ張る等すると、電気部品とターミナルの部品固定片
との固定部分に応力が作用される。しかし、同電気部品
は、ろう付け及び機械的固定手段を介して部品固定片に
固定されており、同固定部分に作用される応力は機械的
固定手段も負担し、ろう付け部の負担は軽減される。
【0022】請求項8の発明においては、ソレノイドの
励磁・消磁により弁体を動作させることで抽気通路及び
給気通路の少なくとも一方の開度が調節され、制御圧室
の圧力が変更される。従って、クランク室の圧力とシリ
ンダボアの圧力とのピストンを介した差が変更され、そ
の差に応じてカムプレートの傾角が変更されて、吐出容
量が制御される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の圧縮機を、クラッ
チレスタイプの可変容量型圧縮機の容量制御弁において
具体化した一実施形態について説明する。
【0024】図1に示すように、フロントハウジング1
1はシリンダブロック12の前端に接合固定されてい
る。リヤハウジング13は、シリンダブロック12の後
端に弁形成体14を介して接合固定されている。制御圧
室としてのクランク室15は、フロントハウジング11
とシリンダブロック12とにより囲まれて区画形成され
ている。駆動軸16は、クランク室15を通るようにフ
ロントハウジング11とシリンダブロック12との間に
回転可能に架設支持されている。プーリ17は、フロン
トハウジング11にアンギュラベアリング18を介して
支持されている。同プーリ17は、駆動軸16のフロン
トハウジング11からの突出端部に連結されており、そ
の外周部に巻き掛けられたベルト19を介して外部駆動
源としての車両エンジン20に、電磁クラッチ等のクラ
ッチ機構を介することなく直結されている。
【0025】回転支持体22は、クランク室15におい
て駆動軸16に止着されている。カムプレートとしての
斜板23は、駆動軸16に対してその軸線L方向へスラ
イド移動可能でかつ傾動可能に支持されている。支持ア
ーム24は回転支持体22に突設されており、そのガイ
ド孔24aを以て斜板23に設けられたガイドピン25
の球状部25aに係合されている。そして、斜板23
は、支持アーム24とガイドピン25との連係により、
駆動軸16の軸線L方向へ傾動可能でかつ同駆動軸16
と一体的に回転可能となっている。同斜板23の傾動
は、ガイド孔24aと球状部25aとの間のスライドガ
イド関係、駆動軸16のスライド支持作用により案内さ
れる。斜板23の半径中心部がシリンダブロック12側
に移動されると、同斜板23の傾角が減少される。傾角
減少バネ26は、回転支持体22と斜板23との間に介
在されている。同傾角減少バネ26は、斜板23を傾角
の減少方向に付勢する。傾角規制突部22aは回転支持
体22の後面に形成され、斜板23の最大傾角を規制す
る。
【0026】図2に示すように、収容孔27は、シリン
ダブロック12の中心部において駆動軸16の軸線L方
向に貫設されている。遮断体28は筒状をなし、収容孔
27にスライド可能に収容されている。吸入通路開放バ
ネ29は、収容孔27の端面と遮断体28との間に介在
され、同遮断体28を斜板23側へ付勢している。
【0027】前記駆動軸16は、その後端部を以て遮断
体28の内部に挿入されている。ラジアルベアリング3
0は、駆動軸16の後端部と遮断体28の内周面との間
に介在され、同遮断体28とともに駆動軸16に対して
軸線L方向へスライド移動可能である。このように、駆
動軸16の後端部は、ラジアルベアリング30及び遮断
体28を介して収容孔27の内周面で回転可能に支持さ
れている。
【0028】吸入圧領域を構成する吸入通路32は、リ
ヤハウジング13及び弁形成体14の中心部に形成され
ている。同吸入通路32は収容孔27に連通されてお
り、その弁形成体14の前面に表れる開口周囲には、位
置決め面33が形成されている。遮断面34は遮断体2
8の先端面に形成され、同遮断体28の移動により位置
決め面33に接離される。同遮断面34が位置決め面3
3に当接されることにより、両者間33,34のシール
作用で吸入通路32と収容孔27の内空間との連通が遮
断される。
【0029】スラストベアリング35は斜板23と遮断
体28との間に介在され、駆動軸16上にスライド移動
可能に支持されている。同スラストベアリング35は、
吸入通路開放バネ29に付勢されて、常には斜板23と
遮断体28との間で挟持されている。そして、斜板23
が遮断体28側へ傾動するのに伴い、同斜板23の傾動
がスラストベアリング35を介して遮断体28に伝達さ
れる。従って、同遮断体28が吸入通路開放バネ29の
付勢力に抗して位置決め面33側に移動され、同遮断体
28は遮断面34を以て位置決め面33に当接される。
同遮断面34が位置決め面33に当接された状態にて、
斜板23のそれ以上の傾動が規制され、この規制された
状態にて同斜板23は、0°よりも僅かに大きな最小傾
角となる。
【0030】シリンダボア12aはシリンダブロック1
2に貫設形成され、片頭型のピストン36は同シリンダ
ボア12a内に収容されている。同ピストン36は、シ
ュー37を介して斜板23の外周部に係留されており、
同斜板23の回転運動によりシリンダボア12a内で前
後往復運動される。
【0031】吸入圧領域を構成する吸入室38及び吐出
圧領域を構成する吐出室39は、リヤハウジング13に
ぞれぞれ区画形成されている。吸入ポート40、同吸入
ポート40を開閉する吸入弁41、吐出ポート42、同
吐出ポート42を開閉する吐出弁43は、それぞれ弁形
成体14に形成されている。そして、吸入室38の冷媒
ガスは、ピストン36の復動動作により吸入ポート40
及び吸入弁41を介してシリンダボア12aに吸入され
る。同シリンダボア12aに吸入された冷媒ガスは、ピ
ストン36の往動動作により所定の圧力にまで圧縮さ
れ、吐出ポート42及び吐出弁43を介して吐出室39
に吐出される。
【0032】吸入室38は通口45を介して収容孔27
に連通されている。そして、遮断体28がその遮断面3
4を以て位置決め面33に当接されると、通口45は吸
入通路32から遮断される。通路46は駆動軸16の軸
芯に形成され、同通路46を介してクランク室25と遮
断体28の内空間とが連通されている。放圧通口47は
遮断体28の周面に貫設され、同放圧通口47を介して
遮断体28の内空間と収容孔27の内空間とが連通され
ている。これら、収容孔27の内空間、通口45、通路
46及び放圧通口47が抽気通路を構成する。
【0033】給気通路48は吐出室39とクランク室1
5とを連通させ、同通路48上には制御弁としての容量
制御弁49が介在されている。検圧通路50は、吸入通
路32と容量制御弁49との間に形成されている。
【0034】容量制御弁49は、バルブハウジング51
とソレノイド52とが中央付近において接合されてい
る。弁室53は、バルブハウジング51とソレノイド5
2との間に区画形成されている。弁体54は弁室53内
に収容されている。弁孔55は、弁室53においてバル
ブハウジング51の軸線に上に形成され、弁体54と対
向するように開口されている。強制開放バネ56は、弁
体54と弁室53の内壁との間に介在され、弁孔55を
開放する方向に弁体54を付勢している。弁室53は、
弁室ポート57及び給気通路48を介して吐出室39に
連通されている。
【0035】感圧室58は、バルブハウジング51の上
部に区画形成されている。同感圧室58は、吸入圧導入
ポート59及び検圧通路50を介して吸入通路32に連
通されている。ベローズ60は感圧室58に収容されて
いる。感圧ロッド挿通孔61は感圧室58と弁室53と
の間に形成され、弁孔55に連続されている。感圧ロッ
ド62は、感圧ロッド挿通孔61に摺動可能に挿通され
ている。弁体54とベローズ60は、感圧ロッド62に
よって作動連結されている。また、感圧ロッド62の弁
体54側部分は、弁孔55内の冷媒ガスの通路を確保す
るために小径となっている。
【0036】ポート63は、バルブハウジング51にお
いて弁室53と感圧室58との間に形成され、弁孔55
と直交されている。同ポート63は、給気通路48を介
してクランク室15に連通されている。つまり、弁室ポ
ート57、弁室53、弁孔55及びポート63は、給気
通路48の一部を構成している。
【0037】前記ソレノイド52は、ほぼ有蓋円筒状の
ソレノイドケーシング71と、ほぼ有底円筒状の収容筒
72とを備えている。固定鉄心64は収容筒72の上方
開口部に嵌合され、同固定鉄心64によって収容筒72
内に収容室65が区画形成されている。可動鉄心67は
有蓋円筒状をなし、収容室65に往復動可能に収容され
ている。追従バネ68は、可動鉄心67と収容筒72の
底面との間に介装されている。なお、同追従バネ68
は、強制開放バネ56よりも弾性係数が小さいものが使
用されている。
【0038】ソレノイドロッド挿通孔69は固定鉄心6
4に形成され、収容室65と弁室53とを連通してい
る。ソレノイドロッド70は弁体54と一体形成されて
おり、ソレノイドロッド挿通孔69に摺動可能に挿通さ
れている。ソレノイドロッド70の可動鉄心67側端部
は、強制開放バネ56及び追従バネ68の付勢力によっ
て可動鉄心67に当接される。そして、可動鉄心67と
弁体54とは、ソレノイドロッド70を介して作動連結
されている。
【0039】図4は容量制御弁49の要部拡大断面図で
あって、図5及び図6はソレノイド52のコイルユニッ
ト90を示す。絶縁性の合成樹脂よりなる円筒状のボビ
ン91は、ソレノイドケーシング71内において収容筒
72の外周に、固定鉄心64及び可動鉄心67を跨ぐよ
うに嵌着されている。コイル92はボビン91の外周に
巻回されている。スペーサとしての板状をなすターミナ
ルベース93は、ボビン91の端縁において一体に延出
形成されている。導体である給電側ターミナル94及び
接地側ターミナル95は板状をなし、それぞれターミナ
ルベース93のベース面93aに重合固定されている。
コイル92の給電側端子92aは、給電側ターミナル9
4に設けられた結線部94aに接続固定されている。コ
イル92の接地側端子92bは、接地側ターミナル95
に設けられた結線部95aに接続されている。詳述しな
いが、同接地側ターミナル95は、バルブハウジング5
1及びブラケット66を介してリヤハウジング13に接
続され、コイル92の接地側端子92bを接地させてい
る。
【0040】部品固定片としてのコネクタピン固定片9
6及びカソード固定片97は、それぞれ給電側ターミナ
ル94の一部を切り起こすことで形成されている。同じ
く部品固定片としてのアノード固定片98は、接地側タ
ーミナル95の一部を切り起こすことで形成されてい
る。カソード固定片97及びアノード固定片98は、板
面同士を互いに対向させた状態で配置されている。
【0041】電気部品としてのコネクタピン99は、そ
の基端部がコネクタピン固定片96に固定されている。
電気素子としてのダイオード100は、外部端子として
のカソード側端子100aがカソード固定片97に、同
じく外部端子としてのアノード側端子100bがアノー
ド固定片98にそれぞれ固定されている。従って、同ダ
イオード100は両ターミナル94,95を介してコイ
ル92に接続され、同コイル92に対してフライホイー
ル回路を構成する。
【0042】スペーサとしての絶縁被覆102は、コイ
ルユニット90の外面に対して絶縁性の合成樹脂を盛る
ことで形成されている。特に、カソード固定片97及び
アノード固定片98は、ターミナルベース93のベース
面93aに形成された絶縁被覆102に埋没した状態、
所謂、樹脂埋め状態となっている。ソケット102aは
絶縁被覆102の外側に一体形成されている。
【0043】コネクタピン99は、その先端側がソケッ
ト102aの内空間へ突出されている。駆動回路74
は、図示しない車両バッテリ等に接続されている。同駆
動回路74からの給電線74aは、ソケット102a内
において、コネクタピン99に着脱可能に接続されてい
る。つまり、同コネクタピン99は、給電側ターミナル
94と駆動回路74を接続すための電気線の役目をなす
電気部品である。
【0044】本実施形態において、コネクタピン99の
コネクタピン固定片96への固定、ダイオード100の
カソード側端子100aのカソード固定片97への固
定、及びダイオード100のアノード側端子100bの
アノード固定片98への固定には、電気的ろう付けとし
てのハンダ付け及び機械的固定手段としてのカシメが用
いられている。
【0045】すなわち、図4〜図6の拡大円中に示すよ
うに、コネクタピン固定片96、カソード固定片97及
びアノード固定片98の先端部はそれぞれ折り返されて
おり、同先端部の厚みは各固定片96〜98の板厚の略
2倍となっている。係合溝96a〜98aは各固定片9
6〜98の先端部に切り込み形成され、折り返し部分を
板厚方向に貫通されている。そして、コネクタピン99
の基端部及びダイオード100の両端子100a,10
0bは、対応する固定片96〜98の係合溝96a〜9
8aにそれぞれ挿入され、カシメにより押し潰されて狭
くなった同係合溝96a〜98aの内面によって狭持さ
れている。なお、図面の拡大円中においては、係合溝9
6a〜98aの変形を誇張して描いてある。
【0046】各固定片96〜98にカシメ固定されたコ
ネクタピン99の基端部及びダイオード100の両端子
100a,100bは、さらに同固定片96〜98に対
して、周知の方法によってハンダ付けされている(ハン
ダ付け部101,103)。同ハンダ付け部101,1
03は、コネクタピン99の基端部及びダイオード10
0の両端子100a,100bと固定片96〜98との
接触面積を増やして所定の電気導通を確保している。
【0047】以上構成の圧縮機は、その吸入室38に冷
媒ガスを導入する通路となる吸入通路32と、吐出室3
9から冷媒ガスを排出する吐出フランジ75とが外部冷
媒回路76により接続されている。凝縮器77、膨張弁
78及び蒸発器79は、同外部冷媒回路76上に介在さ
れている。そして、図示しないが、前記構成の圧縮機、
凝縮器77、膨張弁78及び蒸発器79は車両に搭載さ
れて、車両空調システムが構築されている。
【0048】蒸発器温度センサ81,車室温度センサ8
2,エアコンスイッチ83,車室温度設定器84及び前
記駆動回路74は、制御コンピュータ85に接続されて
いる。そして、制御コンピュータ85は、各センサ8
1,82による検出値、エアコンスイッチ83のオン・
オフ信号、車室温度設定器84による設定温度信号等の
入力値に基づいてデューティ比(単位時間に占めるソレ
ノイド52の励磁時間の割合)を決定し、同デューティ
比を駆動回路74に指令する。同駆動回路74は、指令
されたデューティ比に基づいてコイル92の通電量を制
御し、ソレノイド52の励磁・消磁を行う。同ソレノイ
ド52は、デューティ比が大きい程、両鉄心64,67
間の吸引力を強くする。
【0049】次に、上記構成の圧縮機の動作について説
明する。制御コンピュータ85は、エアコンスイッチ8
3がオン状態の下で、車室温度センサ82の検出値が車
室温度設定器84の設定温度以上である場合に、駆動回
路74に対してソレノイド52の励磁(デューティ比≠
0%)を指令する。そして、駆動回路74によりソレノ
イド52のコイル92に対して電流が供給され、図2に
示すように、両鉄心64,67間にはデューティ比に応
じた吸引力が生じる。この吸引力は、強制開放バネ56
の付勢力に抗して、弁開度が減少する方向の力としてソ
レノイドロッド70を介して弁体54に伝達される。一
方、ベローズ60は、吸入通路32から検圧通路50を
介して感圧室58に導入される吸入圧の変動に応じて変
位する。そして、同ベローズ60はソレノイド52の励
磁状態において吸入圧に感応し、その変位が感圧ロッド
62を介して弁体54に伝達される。容量制御弁49の
弁開度は、ソレノイド52からの付勢力、ベローズ60
からの付勢力及び強制開放バネ56の付勢力のバランス
により決定される。
【0050】冷房負荷が大きい場合には、例えば車室温
度センサ82によって検出された車室温度と、車室温度
設定器84の設定温度との差が大きい。制御コンピュー
タ85は、車室温度と設定温度とに基づいて設定吸入圧
を変更するようにデューティ比を変更する。制御コンピ
ュータ85は車室温度と設定温度との差が大きいほどデ
ューティ比を大きくする。従って、固定鉄心64と可動
鉄心67との間の吸引力が強くなり、弁体54の弁開度
が小さくなる方向の付勢力が増大する。そして、より低
い吸入圧にて弁体54の開閉が行われる。従って、容量
制御弁49は、デューティ比が増大されることで、より
低い吸入圧を保持するように動作される。
【0051】弁体54の弁開度が小さくなれば、吐出室
39から給気通路48を経由してクランク室15へ流入
する冷媒ガス量が少なくなる。この一方で、クランク室
15の冷媒ガスは、通路46及び放圧通口47を経由し
て吸入室38へ流出している。このため、クランク室1
5の圧力が低下する。また、冷房負荷が大きい状態で
は、シリンダボア12aの吸入圧も高く、クランク室1
5の圧力とシリンダボア12aの吸入圧との差が小さく
なる。従って、斜板23の傾角が大きくなる。
【0052】給気通路48における通過断面積が零、つ
まり容量制御弁49の弁体54が弁孔55を完全に閉止
した状態になると、吐出室39からクランク室15への
高圧冷媒ガスの供給は行われない。そして、クランク室
15の圧力は、吸入室38の圧力と略同一になり、斜板
23の傾角は最大となる。
【0053】逆に、冷房負荷が小さい場合には、例え
ば、車室温度と設定温度との差は小さい。制御コンピュ
ータ85は車室温度が低いほどデューティ比を小さくす
るように指令する。このため、固定鉄心64と可動鉄心
67との間の吸引力は弱く、弁体54の弁開度が小さく
なる方向の付勢力が減少する。そして、より高い吸入圧
にて、弁体54の開閉が行われる。従って、容量制御弁
49は、デューティ比が減少されることにより、より高
い吸入圧を保持するように作動する。
【0054】弁体54の弁開度が大きくなれば、吐出室
39からクランク室15へ流入する冷媒ガス量が多くな
り、クランク室15の圧力が上昇する。また、この冷房
負荷が小さい状態では、シリンダボア12aの吸入圧が
低く、クランク室15の圧力とシリンダボア12aの吸
入圧との差が大きくなる。従って、斜板23の傾角が小
さくなる。
【0055】冷房負荷がない状態に近づいてゆくと、蒸
発器79における温度がフロスト発生をもたらす温度に
近づいてゆく。制御コンピュータ85は、蒸発器温度が
フロスト判定温度以下になるとソレノイド52の消磁
(デューティ比=0%)を指令する。同フロスト判定温
度は、蒸発器79においてフロストが発生しそうな状況
を反映する。そして、ソレノイド52は、駆動回路74
からコイル92への電流供給の停止により消磁され、固
定鉄心64と可動鉄心67との吸引力が消失する。この
ため、図3に示すように、弁体54は、強制開放バネ5
6の付勢力により、可動鉄心67及びソレノイドロッド
70を介して作用する追従バネ68の付勢力に抗して下
方に移動される。そして、弁体54が弁孔55を最大に
開いた弁開度位置に移行する。このため、吐出室39の
高圧冷媒ガスが多量に給気通路48を介してクランク室
15へ供給され、同クランク室15の圧力が高くなる。
クランク室15の圧力上昇により、斜板23の傾角が最
小傾角へ移行する。
【0056】また、制御コンピュータ85は、エアコン
スイッチ83がオフ状態に切換操作されるとソレノイド
52を消磁し、それに応じて斜板23が最小傾角に傾動
される。
【0057】このように、容量制御弁49の開閉動作
は、ソレノイド52を励磁・消磁するデューティ比の大
小に応じて変化される。デューティ比が大きくなると低
い吸入圧にて開閉が実行され、デューティ比が小さくな
ると高い吸入圧にて開閉動作が行われる。圧縮機は設定
された吸入圧を維持すべく、斜板23の傾角を変更し、
その吐出容量を変更する。つまり、容量制御弁49は、
デューティ比に応じて設定吸入圧を変更する役割、及び
吸入圧に関係なく最小容量運転を行う役割を担ってい
る。このような容量制御弁49を具備することにより、
圧縮機は冷凍回路の冷凍能力を変更する役割を担ってい
る。
【0058】斜板23の傾角が最小となると、遮断体2
8はその遮断面34を以て位置決め面33に当接され、
吸入通路32が遮断される。この状態では、吸入通路3
2における通過断面積が零となり、外部冷媒回路76か
ら吸入室38への冷媒ガスの流入が阻止される。同斜板
23の最小傾角は、0°よりも僅かに大きくなるように
設定されている。この最小傾角状態は、遮断体28が吸
入通路32と収容孔27との連通を遮断する閉位置に配
置されたときにもたらされる。遮断体28は、前記閉位
置とこの位置から離間された開位置とに斜板23に連動
して切り換え配置される。
【0059】斜板23の最小傾角は0°ではないため、
最小傾角状態においても、シリンダボア12aから吐出
室39への冷媒ガスの吐出は行われている。シリンダボ
ア12aから吐出室39へ吐出された冷媒ガスは、給気
通路48を通ってクランク室15へ流入する。クランク
室15の冷媒ガスは、通路46及び放圧通口47を通っ
て吸入室38へ流入する。吸入室38の冷媒ガスは、シ
リンダボア12aへ吸入されて、再度吐出室39へ吐出
される。すなわち、最小傾角状態では、吐出圧領域であ
る吐出室39、給気通路48、クランク室15、通路4
6、放圧通口47、収容孔27、吸入圧領域である吸入
室38、シリンダボア12aを経由する循環通路が圧縮
機内に形成されている。そして、吐出室39、クランク
室15及び吸入室38の間では、圧力差が生じている。
従って、冷媒ガスが前記循環通路を循環し、冷媒ガスと
ともに流動する潤滑油が圧縮機内部の各摺動部を潤滑す
る。
【0060】上記構成の本実施形態においては、次のよ
うな効果を奏する。 (1)合成樹脂よりなるターミナルベース93及び絶縁
被覆102はカソード固定片97とアノード固定片98
を連結し、ソレノイド52の動作発熱等により膨張しよ
うとする。従って、両固定片97,固定片98の間隔が
広がろうとする。また、同ターミナルベース93及び絶
縁被覆102は、外気温の低下等により収縮される。従
って、両固定片97,98の間隔が狭まろうとする。し
かし、両固定片97,98はダイオード100により拘
束された状態にあり、両固定片97,98間のターミナ
ルベース93及び絶縁被覆102内には熱応力が生じ
る。同熱応力は、ダイオード100の各端子100a,
100bと各固定片97,98との固定部分に作用され
る。
【0061】ここで、ダイオード100の両端子100
a,100bは、ハンダ付け及びカシメによって対応す
る固定片97,98に固定されている。従って、端子1
00a,100bと固定片97,98との固定部分に作
用される熱応力はカシメ部分も負担し、ハンダ付け部1
01の負担が軽減される。その結果、同ハンダ付け部1
01が早期に疲労破壊されることはなく、端子100
a,100bと固定片97,98との間に導通不良が生
じることを抑制でき、フライホール回路の信頼性が向上
される。
【0062】また、駆動回路74の給電線74aは、例
えば、車両空調システムの車両に対する組み込み時や、
その後の同システムのメンテナンス時等において、コネ
クタピン99に対して抜き差しされる。従って、同コネ
クタピン99をコネクタピン固定片96に固定するハン
ダ付け部103には、給電線74aの抜き差しにより過
大な応力が作用される。しかし、同コネクタピン99
は、ハンダ付け及びカシメによってコネクタピン固定片
96に固定されている。従って、コネクタピン99とコ
ネクタピン固定片96との固定部分に作用される応力
は、カシメ部分も負担し、ハンダ付け部103の負担が
軽減される。その結果、同ハンダ付け部103が早期に
疲労破壊されることはなく、コネクタピン99とコネク
タピン固定片96との間に導通不良が生じることを抑制
できる。よって、駆動回路74によるコイル92の通電
制御に支障を来たすことはなく、容量制御弁49の信頼
性が向上される。
【0063】(2)機械的固定手段は、固定片96〜9
8の一部の変形を利用したカシメに具体化されている。
従って、コネクタピン99の基端部及びダイオード10
0の両端子100a,100bの固定片96〜98に対
する固定作業を容易に行い得る。
【0064】(3)係合溝96a〜98aが固定片96
〜98に設けられている。従って、固定作業の際、コネ
クタピン99の基端部及びダイオード100の両端子1
00a,100bは、同係合溝96a〜98aの案内に
より固定片96〜98に対して位置決め保持され、カシ
メ作業を効率良く行い得る。
【0065】(4)各固定片96〜98の先端部は折り
返されており、同部位の厚みは固定片96〜98の板厚
の略2倍となっている。そして、係合溝96a〜98a
は、同折り返し部分を板厚方向へ貫通されている。従っ
て、コネクタピン99及びダイオード100の両端子1
00a,100bと各係合溝96a〜98aの内面との
接触面積が広くなり、同コネクタピン99の基端部及び
ダイオード100の両端子100a,100bに作用さ
れるカシメ荷重が分散される。その結果、カシメ荷重を
上げても、コネクタピン99の基端部及びダイオード1
00の両端子100a,100bの断線の危惧はなくな
り、コネクタピン99及びダイオード100の各固定片
96〜98に対する取付強度が高められる。 (5)ターミナルベース93はボビン91に一体形成さ
れており、コイル92の関連構成(ターミナル94,9
5、固定片96〜98、コネクタピン99、ダイオード
100等)がユニット化されている。従って、同構成9
0の容量制御弁49に対する組み付け性が向上される。
【0066】(6)ダイオード100は、ソレノイド5
2のコイル92に対してフライホイール回路を構成して
いる。従って、ソレノイド52の励磁・消磁にともない
コイル92に逆起電力が生じたとしても、同逆起電力に
基づく電流は、フライホール回路を経由して消費されて
駆動回路74側に流れ込むことはない。その結果、コイ
ル92における逆起電力の発生に起因して駆動回路74
に不具合が生じることはなく、同駆動回路74、ひいて
は車両空調システムの耐久性・信頼性が向上される。
【0067】(7)ダイオード100は、その他にフラ
イホイール回路を構成し得る電気素子(トランジスタや
抵抗等)と比較して安価な素子であり、低コストでコイ
ル92のフライホイール回路を構成できる。これは圧縮
機の低コスト化につながる。
【0068】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、例えば、次のような態様でも実施でき
る。 (1)図7に示すように、上記実施形態とは両固定片9
7,98の板面の向きを変更する。そして、各固定片9
7,98の先端部は折り曲げられており、ダイオード1
00の両端子100a,100bは、同折り曲げ部、つ
まり、固定片97,98の板面によって直接狭持されて
いる。このようにすれば、係合溝97a,98aを固定
片97,98の先端部に形成する必要がなく、加工コス
トを低減できる。
【0069】(2)上記実施形態において機械的固定手
段は、カシメに具体化されていたが、これに限定される
ものではなく、コネクタピン99の基端部やダイオード
100の両端子100a,100bを固定片96〜98
に対してネジ止めすることや、同固定片96〜98に対
して巻き付け固定すること等に具体化しても良い。
【0070】(3)上記実施形態において電気的ろう付
けは、ろうとしてのハンダを用いるハンダ付けに具体化
されていたが、これに限定されるものではなく、ハンダ
よりも融点の高い硬ろうを使用する硬ろう付けに具体化
しても良い。
【0071】(4)上記実施形態においては、コイル9
2のフライホイール回路をダイオード100で構成した
が、これに限定されるものではなく、バイポーラトラン
ジスタやMOS(Metal Oxide Semiconductor )トラン
ジスタ等のトランジスタを、ソレノイド52のコイル9
2に対してダイオード接続することでフライホイール回
路を構成しても良い。つまり、電気素子は、バイポーラ
トランジスタやMOSトランジスタ等のトランジスタで
あっても良い。
【0072】(5)上記実施形態においては、クランク
室15への吐出冷媒ガスの導入量を調節することで容量
制御を行う圧縮機において具体化されていた。しかし、
これに限定されるものではなく、クランク室15からの
冷媒ガスの排出量を調節することで容量制御を行う圧縮
機において具体化しても良い。また、クランク室15へ
の吐出冷媒ガスの導入量及び同クランク室15からの冷
媒ガスの排出量の両方を調節することで容量制御を行う
圧縮機において具体化しても良い (6)上記実施形態においては、クランク室15の圧力
を調節することで容量制御を行う圧縮機において具体化
されていた。しかし、これに限定されるものではなく、
シリンダボア12aの圧力を調節することで容量制御を
行う圧縮機において具体化しても良い。
【0073】(7)クラッチ付きの可変容量型圧縮機に
おいて具体化すること。 上記実施形態から把握できる技術的思想について記載す
る。 (1)前記スペーサはターミナルベース93であって、
同ターミナルベース93には給電側ターミナル94及び
接地側ターミナル95が固定支持されている請求項5に
記載の制御弁。
【0074】このようにすれば、ターミナルベース93
内に生じた熱応力が、電気素子100の両外部端子10
0a,100bと両部品固定片97,98とのろう付け
部分101に作用されことを軽減でき、同ろう付け部分
101の疲労破壊を防止できる。
【0075】(2)前記コイル92は絶縁性の合成樹脂
よりなるボビン91に巻回され、ターミナルベース93
は同ボビン91に一体形成されている前記(1)に記載
の制御弁。
【0076】このようにすれば、コイル92の関連構成
(ターミナル94,95、固定片96〜98、コネクタ
ピン99、ダイオード100等)をユニット化でき、同
構成90の容量制御弁49に対する組み付け性が向上さ
れる。
【0077】(3)前記スペーサは、両ターミナル9
4,95の部品固定片97,98間に入り込んだ絶縁被
覆102である請求項5に記載の制御弁。 このようにすれば、絶縁被覆102内に生じた熱応力
が、電気素子100の両外部端子100a,100bと
両部品固定片97,98のろう付け部分101に作用さ
れことを軽減でき、同ろう付け部分101の疲労破壊を
防止できる。
【0078】
【発明の効果】上記構成の請求項1及び8の発明によれ
ば、電気部品と部品固定片とのろう付け部分に作用され
る応力を軽減でき、同ろう付け部分の疲労破壊を防止で
きる。従って、導通不良がろう付け部分において生じる
おそれがなくなり、制御弁の信頼性が向上される。
【0079】請求項2の発明によれば、部品固定に対す
る電気部品の機械的固定を簡単に行い得る。請求項3の
発明によれば、係合溝が電気部品を位置決めするため、
カシメの作業性が向上される。
【0080】請求項4の発明によれば、カシメ荷重を上
げることができ、電気部品の部品固定片に対する取付強
度が向上される。請求項5の発明によれば、スペーサ内
に生じた熱応力が、電気素子の両外部端子と両部品固定
片とのろう付け部分に作用されことを軽減でき、同ろう
付け部分の疲労破壊を防止できる。従って、導通不良が
ろう付け部分において生じるおそれがなくなり、制御弁
の信頼性が向上される。
【0081】請求項6の発明によれば、ろう付け部分の
疲労破壊による電気素子の両端子と両部品固定片との導
通不良を防止でき、フライホイール回路の信頼性が向上
される。
【0082】請求項7の発明によれば、駆動回路による
コイルの通電制御に支障を来たすことはなく、制御弁の
信頼性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クラッチレスタイプの可変容量型圧縮機の縦
断面図。
【図2】 図1の要部拡大図。
【図3】 最小吐出容量状態を示す要部拡大図。
【図4】 図2の要部拡大図であり、絶縁被覆を破断し
て示す図。
【図5】 容量制御弁のソレノイドを構成するコイルユ
ニットの正面図。
【図6】 コイルユニットの底面図。
【図7】 別例を示す斜視図。
【図8】 従来のソレノイドのコイルユニットを示す正
面図。
【図9】 コイルユニットの底面図。
【符号の説明】
49…制御弁としての容量制御弁、52…ソレノイド、
54…弁体、92…コイル、92a…コイルの給電側端
子、92b…コイルの接地側端子、94…給電側ターミ
ナル、95…接地側ターミナル、96…コイルピン固定
片、97…カソード固定片、98…アノード固定片、9
9…電気部品としてのコネクタピン、100…電気部品
としてのダイオード、101…ろう付け部としてのハン
ダ付け部、103…ろう付け部としてのハンダ付け部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 真広 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 平松 正年 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 野坂 倫保 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 宮川 和仁 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 吉野 睦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソレノイドの励磁・消磁により弁体を動
    作させて圧縮機を制御する制御弁であって、導体である
    ターミナルにはソレノイドを構成するコイルの端子が接
    続され、同ターミナルにはコイルに対して電気部品を接
    続するための部品固定片が設けられており、同部品固定
    片には電気部品が電気的ろう付け及び機械的固定手段を
    介して固定された制御弁。
  2. 【請求項2】 前記機械的固定手段は、部品固定片の一
    部を変形させて電気部品を狭着固定するカシメである請
    求項1に記載の制御弁。
  3. 【請求項3】 前記部品固定片には係合溝が切り込み形
    成され、同係合溝が電気部品の一部を収容した状態でカ
    シメにより変形することで、同係合溝の内面が電気部品
    を狭持する請求項2に記載の制御弁。
  4. 【請求項4】 前記部品固定片の一部は折り返しにより
    厚みが増されており、同折り返し部分を厚み方向に貫通
    して係合溝が形成された請求項3に記載の制御弁。
  5. 【請求項5】 前記ターミナルは給電側ターミナル及び
    接地側ターミナルからなり、給電側ターミナルにはコイ
    ルの給電側端子が接続されるとともに、接地側ターミナ
    ルにはコイルの接地側端子が接続されており、前記電気
    部品は電気素子であって、給電側ターミナルの部品固定
    片には電気素子の一方の外部端子が固定され、接地側タ
    ーミナルの部品固定片には電気素子の他方の外部端子が
    固定されており、両ターミナルの部品固定片間には絶縁
    性の合成樹脂よりなるスペーサが介在された請求項1〜
    4のいずれかに記載の制御弁
  6. 【請求項6】 前記電気素子はコイルに対してフライホ
    イール回路を構成する請求項5に記載の制御弁。
  7. 【請求項7】 前記電気部品は、ターミナルとコイルを
    通電制御する駆動回路とを接続するための電気線を構成
    する請求項1〜4のいずれかに記載の制御弁。
  8. 【請求項8】 前記圧縮機は、ハウジングの内部にクラ
    ンク室及び制御圧室を形成するとともに駆動軸を回転可
    能に支持させ、ハウジングの一部を構成するシリンダブ
    ロックにシリンダボアを形成し、そのシリンダボアには
    ピストンを往復動可能に収容し、駆動軸にカムプレート
    を一体回転可能でかつ傾動可能に挿着し、制御圧室の圧
    力を変更することでクランク室の圧力とシリンダボアの
    圧力とのピストンを介した差を変更し、その差に応じて
    カムプレートの傾角を変更することで、吐出容量を制御
    する構成であって、 請求項1〜7のいずれかに記載の制御弁は、制御圧室と
    吸入圧領域とを連通する抽気通路及び同制御圧室と吐出
    圧領域とを連通する給気通路の少なくとも一方に介在さ
    れ、ソレノイドの励磁・消磁により弁体を動作させるこ
    とで同通路の開度を調節して制御圧室の圧力の変更を行
    うものである。
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