JPH10318029A - ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置

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JPH10318029A
JPH10318029A JP12888297A JP12888297A JPH10318029A JP H10318029 A JPH10318029 A JP H10318029A JP 12888297 A JP12888297 A JP 12888297A JP 12888297 A JP12888297 A JP 12888297A JP H10318029 A JPH10318029 A JP H10318029A
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injection timing
fuel
timing
voltage
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Naoki Amano
直樹 天野
Shinichi Arakawa
真一 荒川
Takayoshi Inaba
孝好 稲葉
Masanori Shibata
真典 柴田
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置
において、バッテリ電圧の変動に起因した制御性の悪化
を防止する。 【解決手段】 燃料噴射ポンプ1は、高圧室15の燃料
を高圧に加圧して噴射ノズル4に圧送するプランジャ1
2と、プランジャ12の往復動時期を変更して燃料噴射
時期を調節するタイマ装置26と、高圧室15における
燃料の加圧を停止することにより燃料噴射量を調節する
電磁スピル弁23を備える。タイマ装置26に設けられ
たTCV33は、電子制御装置(ECU)71により通
電制御され、高圧室30内の燃料圧力を調節することに
より、タイマ装置26のタイマピストン28の位置を変
更する。ECU71は、ディーゼルエンジン2が始動状
態にあり、バッテリ98の電圧が変動していると判断す
ると、TCV33の通電時期をバッテリ電圧が所定値よ
り大きくなる時期に変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディーゼルエン
ジンに対して高圧燃料を噴射供給する時期を制御するよ
うにしたディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般なディーゼルエンジンにおいては、
燃料タンクの燃料を燃料噴射ポンプにより高圧に加圧
し、その加圧された燃料を噴射ノズルからエンジンの燃
焼室に噴射供給するようにしている。以下、このような
燃料噴射ポンプの構成例を図9を参照して説明する。
【0003】同図に示すように、燃料噴射ポンプ200
は、エンジンのクランク軸(いずれも図示略)に駆動連
結されたドライブシャフト201を備えており、このド
ライブシャフト201の基端側(図の右端側)には円板
状のパルサ202が取り付けられている。更に、ドライ
ブシャフト201の基端部は図示しないカップリングを
介してカムプレート203に接続されている。このカム
プレート203のカムフェイス203aには複数の凸部
203bが形成されている。
【0004】パルサ202とカムプレート203との間
にはローラリング204がドライブシャフト201に対
して相対回転可能に設けられている。このローラリング
204はカムフェイス203aに対向しており、その外
周には前記凸部203bと同数のカムローラ205が取
り付けられている。更に、カムプレート203はスプリ
ング206によって付勢されて常にカムローラ205に
係合している。
【0005】また、カムプレート203には燃料加圧用
のプランジャ208が取り付けられており、両部材20
3,208はドライブシャフト201の回転に伴って一
体回転する。この際、カムフェイス203aの凸部20
3bがカムローラ205に係合することにより、プラン
ジャ208は往復動する。即ち、プランジャ208は1
回転する間にカムローラ205と同数の回数だけ往復動
する。そして、このプランジャ208の往復動によって
高圧室209の燃料が加圧され、この加圧された燃料が
噴射管210を介して燃料噴射ノズル(図示略)に分配
圧送される。
【0006】更に、燃料噴射ポンプ200は、燃料噴射
時期を変更するためのタイマ装置(図では90度展開さ
れている)220を備えている。このタイマ装置220
は、ドライブシャフト201の回転方向に対するローラ
リング204の位置を変更することにより、カムフェイ
ス203aの凸部203bとカムローラ205とが係合
する時期、すなわちカムプレート203及びプランジャ
208の往復動時期を変更する。
【0007】このタイマ装置220は、タイマハウジン
グ221、同ハウジング221内に嵌装されたタイマピ
ストン222、同じくタイマハウジング221内の一側
(図の左側)の低圧室223に設けられてタイマピスト
ン222を他側(図の右側)の高圧室224へ付勢する
タイマスプリング225等から構成されている。タイマ
ピストン222はスライドピン226を介してローラリ
ング204に接続されている。また、高圧室224に
は、フィードポンプ230により加圧された燃料が導入
される。従って、高圧室224の燃料圧力に基づく付勢
力とタイマスプリング225の付勢力とが平衡する位置
にタイマピストン222が移動する。このタイマピスト
ン222の移動に伴いローラリング204の位置が変更
され、プランジャ208の往復動時期が変更される。
【0008】更に、タイマ装置220には、高圧室20
9に作用する燃料圧力を調整するために、タイミングコ
ントロールバルブ(以下、「TCV」という)231が
設けられている。即ち、タイマハウジング221の高圧
室209と低圧室223とが連通路232によって連通
されており、同連通路232の途中にTCV231が介
在されている。このTCV231は、デューティ制御さ
れた通電信号によって開閉制御される電磁弁である。即
ち、TCV231のソレノイド(図示略)には、図10
(b)に示すような断続的な駆動電圧信号が印加され
る。そして、この印加時間の割合(同図において、周期
Tに対する印加時間Tonの割合)、即ち、デューティ比
が変更されることにより、TCV231の開度が調節さ
れる。そして、このTCV231の開度調整によって高
圧室224内の燃料圧力が調整されることにより、プラ
ンジャ208の往復動時期が変更される。
【0009】従って、上記のような燃料噴射ポンプ20
0を備えた燃料噴射時期制御装置では、TCV231を
エンジンの運転状態に応じてデューティ制御することに
より、各燃料噴射ノズルからの燃料の噴射時期を調整す
ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記制御装置におい
て、燃料噴射時期を所望の時期に精度良く設定するため
には、TCV231に対する通電制御が適切に行われる
必要がある。TCV231に印加される駆動電圧信号が
所定電圧値を下回った場合には、同TCV231におけ
る開度調整が適切に行われなくなり、燃料噴射時期を制
御することが困難になる。
【0011】例えば、エンジンの始動時においては、図
10(a)に示すように、バッテリの電圧が一時的に低
下するとともに、クランク軸の回転変動に同期して変動
する。このようなバッテリ電圧の低下と変動が発生する
のは、エンジンのスタータにおいて大電力が消費される
ことと、クランク軸を回転させるのに必要な駆動トルク
が一定ではないことに起因している。また、このような
バッテリ電圧の低下と変動が発生する傾向は、特に低温
時にエンジンを始動させる際に顕著である。これは、バ
ッテリの放電特性が低温になるほど低下するためであ
る。
【0012】そして、このようにバッテリ電圧が変動し
た場合には、TCV231への印加電圧がそのバッテリ
電圧の変動に伴って変動し、同TCV231を駆動させ
るのに必要な最低電圧を一時的に下回る状況が発生し得
る。このため、上記制御装置では、バッテリ電圧の変動
によってTCV231の開度調整が適切に行われなくな
り、燃料噴射時期を所望の時期に設定することが困難に
なるおそれがあった。
【0013】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、ディーゼルエンジンの燃料噴射時
期制御装置において、バッテリ電圧の変動に起因した制
御性の悪化を防止することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、プランジャの往復動に伴い
燃料を高圧室にて加圧するとともに、加圧された燃料を
ディーゼルエンジンに噴射供給するための燃料噴射ポン
プと、燃料噴射ポンプからの燃料噴射時期を調節する噴
射時期調節機構と、噴射時期調節機構に対して駆動用電
圧を供給するためのバッテリと、噴射時期調節機構に対
して駆動用電圧を断続的に印加するとともに、同駆動用
電圧の印加時間を制御することにより燃料噴射時期を調
節する制御手段とを備えたディーゼルエンジンの燃料噴
射時期制御装置において、制御手段は、バッテリの電圧
が所定電圧以上になる時期に駆動用電圧の印加時期を設
定するものであることをその趣旨とする。
【0015】上記構成では、燃料噴射ポンプからディー
ゼルエンジンに燃料が噴射供給される燃料噴射時期が噴
射時期調節機構によって調節される。この燃料噴射時期
調節機構にはバッテリの電圧が駆動用電圧として供給さ
れる。そして、制御手段は、この駆動用電圧を断続的に
印加する際に、その印加時間を制御することにより燃料
噴射時期を調節する。
【0016】ここで、制御手段は、バッテリの電圧が所
定電圧以上になる時期に駆動用電圧の印加時期を設定す
る。従って、バッテリの電圧が変動していても、燃料噴
射時期調節機構を駆動させるのに必要な大きさの駆動用
電圧が同機構に対して印加される。このため、燃料噴射
時期調節機構における所期の作動量が確保される。
【0017】上記目的を達成するために、請求項2記載
の発明は、請求項1に記載したディーゼルエンジンの燃
料噴射時期制御装置において、バッテリの電圧が変動し
て一時的に前記所定電圧以下になる状態になったことを
検出する検出手段を更に備えるとともに、制御手段は、
その検出結果に基づいて駆動用電圧の印加時期を変更す
るものであることをその趣旨とする。
【0018】上記構成によれば、請求項1に記載した発
明の作用に加えて、エンジン始動時等のように、バッテ
リの電圧が変動して一時的に所定電圧以下になる状態に
なった場合には、バッテリ電圧が所定電圧より大きくな
る時期に燃料噴射時期調節機構に対する駆動用電圧の印
加時期が変更される。これに対して、バッテリ電圧が常
に所定電圧を上回っているときには、前記印加時期の変
更は行われない。
【0019】上記目的を達成するために、請求項3記載
の発明は、請求項2に記載したディーゼルエンジンの燃
料噴射時期制御装置において、高圧室でのプランジャに
よる燃料の加圧を停止することにより燃料の噴射供給量
を調節する噴射量調節機構を更に備えるとともに、噴射
時期調節機構は、プランジャの往復動時期を変更するこ
とにより燃料噴射時期を調節するものであり、制御手段
は、噴射量調節機構によって高圧室でのプランジャによ
る燃料の加圧が停止されている期間に噴射時期調節機構
に対する駆動用電圧の印加時期を設定するものであるこ
とをその趣旨とする。
【0020】上記構成において、燃料噴射量調節機構
は、高圧室でのプランジャによる燃料の加圧を停止する
ことにより、燃料噴射ポンプからの燃料の噴射供給を停
止して燃料の噴射供給量を調節する。また、噴射時期調
節機構は、プランジャの往復動時期を変更することによ
り燃料噴射時期を調節する。
【0021】ここで、プランジャにより高圧室における
燃料の加圧が行われている場合には、同プランジャに対
して燃料の加圧に伴う駆動反力が作用する。従って、こ
のようにプランジャに駆動反力が作用しているときに、
同プランジャの往復動時期を変更するようにした場合に
は、その変更動作が安定せず燃料噴射時期制御における
制御性が悪化する傾向がある。
【0022】この点、上記構成にあっては、駆動用電圧
の印加時期が、制御手段によって高圧室でのプランジャ
による燃料の加圧が停止されている期間に設定される。
このため、前述したような駆動反力がプランジャに作用
していないときに、その往復動時期の変更が行われる。
従って、上記構成によれば、請求項2に記載した発明の
作用に加えて、燃料噴射時期を変更する際における変更
動作の不安定化が抑制される。
【0023】上記目的を達成するために、請求項4記載
の発明は、請求項2記載のディーゼルエンジンの燃料噴
射時期制御装置において、検出手段は、ディーゼルエン
ジンの運転状態が始動状態であるときに、バッテリの電
圧が変動して一時的に所定電圧以下になる状態になった
ことを検出するものであることをその趣旨とする。
【0024】上記構成によれば、請求項2に記載した発
明の作用に加えて、特に、バッテリ電圧の変動が発生し
やすいエンジンの始動時において、燃料噴射時期調節機
構における所期の作動量が確保される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図8に従って説明する。図1に示すよう
に、車両には多気筒(例えば4気筒)を有するディーゼ
ルエンジン(以下、単に「エンジン」という)2と、そ
のエンジン2の気筒毎に設けられた燃料噴射ノズル4
と、各燃料噴射ノズル4に燃料を供給するための燃料噴
射ポンプ1とが搭載されている。燃料噴射ポンプ1は、
1本のプランジャ12を回転させながら往復動させて、
各燃料噴射ノズル4に燃料を分配圧送するタイプの分配
型燃料噴射ポンプである。燃料噴射ポンプ1及び燃料噴
射ノズル4は噴射管106によって連結されている。
【0026】図2に示すように、燃料噴射ポンプ1には
ドライブシャフト5が回転可能に支持されており、その
シャフト5の先端(図の左端)にドライブプーリ3が取
り付けられている。ドライブプーリ3及びエンジン2の
クランク軸41にはベルト等が掛装されており、これら
ドライブプーリ3、ベルト等によりクランク軸41の回
転がドライブシャフト5に伝達される。
【0027】燃料噴射ポンプ1内において、ドライブシ
ャフト5上にはべーン式ポンプよりなる燃料フィードポ
ンプ(図では90度展開されている)6が設けられてい
る。ドライブシャフト5の基端部(図の右端部)には円
板状のパルサ7が取り付けられている。また、ドライブ
シャフト5の基端部は図示しないカップリングを介して
カムプレート8に接続されている。
【0028】パルサ7とカムプレート8との間には、燃
料噴射時期の変化に応じて回動するローラリング9が設
けられ、同カムプレート8のカムフェイス8aに対向す
る複数のカムローラ10がローラリング9の円周に沿っ
て取り付けられている。カムフェイス8aには凸部8b
がエンジン2の気筒数と同数だけ設けられている。カム
プレート8はスプリング11によって付勢され常にカム
ローラ10に係合している。
【0029】カムプレート8には燃料加圧用のプランジ
ャ12が取り付けられ、両部材8,12はドライブシャ
フト5の回転に連動し、一体となって回転する。即ち、
ドライブシャフト5の回転力が図示しないカップリング
を介してカムプレート8に伝達される。この伝達によ
り、カムプレート8が回転しながらカムローラ10に係
合して、気筒数と同数回だけ図中左右方向へ往復動す
る。この往復動にともないプランジャ12が回転しなが
ら同方向へ往復動する。即ち、カムフェイス8aの凸部
8bがローラリング9のカムローラ10に乗り上げる過
程でプランジャ12が往動(リフト)し、その逆に凸部
8bがカムローラ10から降りる過程でプランジャ12
が復動する。
【0030】プランジャ12はポンプハウジング13に
形成されたシリンダ14に嵌挿されており、そのプラン
ジャ12の先端面とシリンダ14の内底面との間に高圧
室15が形成されている。プランジャ12の先端部外周
には、エンジン2の気筒数と同数の吸入溝16と分配ポ
ート17とが形成されている。これらの吸入溝16及び
分配ポート17に対応して、ポンプハウジング13には
分配通路18及び吸入ポート19が形成されている。
【0031】ドライブシャフト5が回転して燃料フィー
ドポンプ6が作動することにより、燃料タンク(図示
略)内の燃料が、燃料供給ポート20を介して燃料室2
1へ供給される。そして、プランジャ12が復動されて
高圧室15が減圧される吸入行程中に、吸入溝16の一
つが吸入ポート19に連通することにより、燃料室21
内の燃料が高圧室15内へ導入される。一方、プランジ
ャ12が往動されて高圧室15が加圧される圧縮行程中
には、燃料が分配通路18から各燃料噴射ノズル4へ圧
送される。
【0032】ポンプハウジング13には、高圧室15と
燃料室21とを連通させる燃料溢流(スピル)用のスピ
ル通路22が形成されている。スピル通路22の途中に
は、高圧室15からの燃料のスピルを調整する電磁スピ
ル弁23が設けられている。電磁スピル弁23はソレノ
イド24を有する常開型の弁であり、同ソレノイド24
が無通電(オフ)の状態では弁体25によりスピル通路
22が開放されて高圧室15内の燃料が燃料室21へス
ピルされる。これに対して、ソレノイド24が通電(オ
ン)されると、弁体25によりスピル通路22が閉鎖さ
れて高圧室15から燃料室21への燃料のスピルが止め
られる。
【0033】従って、電磁スピル弁23の通電時間を変
化させることにより、同弁23が閉弁・開弁制御され、
高圧室15から燃料室21への燃料のスピルが調整され
る。そして、プランジャ12の圧縮行程中に電磁スピル
弁23を開弁させることにより、高圧室15内における
燃料が減圧されて、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が
停止される。従って、プランジャ12が往動しても、電
磁スピル弁23が開弁している間は高圧室15内の燃料
の加圧が行われず、各燃料噴射ノズル4から燃料が噴射
されない。プランジャ12の往動中に、電磁スピル弁2
3の閉弁時期を制御することにより、燃料噴射ノズル4
からの燃料の噴射終了時期が変更されて燃料噴射量が調
整される。
【0034】ポンプハウジング13の下側には、燃料噴
射時期を調節するためのタイマ装置(図2では90度展
開されている)26が設けられている。タイマ装置26
は、ドライブシャフト5の回転方向に対するローラリン
グ9の位置を変更することにより、カムフェイス8aの
凸部8bがカムローラ10に係合する時期、即ちカムプ
レート8及びプランジャ12の往復駆動時期を変更す
る。
【0035】タイマ装置26は所定の制御圧が供給され
ることにより駆動されるものである。図2及び図3に示
すように、このタイマ装置26は、タイマハウジング2
7、同ハウジング27内に嵌装されたタイマピストン2
8、同じくタイマハウジング27内の一側(図の左側)
の低圧室29にてタイマピストン28を他側(図の右
側)の高圧室30へ付勢するタイマスプリング31等か
ら構成されている。タイマピストン28はスライドピン
32を介してローラリング9に接続されている。
【0036】上記タイマ装置26において、高圧室30
には燃料フィードポンプ6により加圧された燃料が導入
される。そして、その燃料圧力とタイマスプリング31
の付勢力との釣り合い関係によってタイマピストン28
の位置が決定される。これに伴いローラリング9の位置
が決定され、カムプレート8を介してプランジャ12の
往復動時期が決定される。
【0037】タイマ装置26の制御圧として作用する燃
料圧力を調整するために、タイマ装置26にはタイミン
グコントロールバルブ(TCV)33が設けられてい
る。このTCV33は、タイマハウジング27の高圧室
30と低圧室29とを連通する連通路34の途中に介在
されている。
【0038】TCV33は、デューティ制御された駆動
電圧信号に基づいて開閉制御される常閉型の電磁弁であ
り、図3に示すように、ケーシング331、同ケーシン
グ331内に嵌装された棒状のスプール332、ケーシ
ング331内におけるスプール332の位置を変更する
ソレノイド333等を備えている。また、スプール33
2の基端側(図3の右側)には可動コア334が固定さ
れている。
【0039】更に、ケーシング331の内部には、ソレ
ノイド333に発生する電磁力を可動コア334に作用
させるための固定コア335が設けられている。固定コ
ア335と可動コア334との間にはスプリング336
が設けられており、このスプリング336によって、ス
プール332はその先端側(図2の左側)に常時付勢さ
れている。
【0040】ケーシング331には、高圧側ポート33
1aと低圧側ポート331bが形成されており、これら
各ポート331a,331bは連通路34によって高圧
室30と低圧室29とにそれぞれ接続されている。ま
た、スプール332の先端側部分には、ランド332a
と、同ランド332aの先端側に位置するパセージ33
2bとが形成されている。これらランド332a及びパ
セージ332bはスプール332の位置に応じて、両ポ
ート331a,331b間を連通し、或いは遮断する。
【0041】ソレノイド333が通電されると、同ソレ
ノイド333に発生する電磁力が固定コア335を介し
て可動コア334に作用し、同コア334が固定コア3
35側に吸引される。従って、スプール332はスプリ
ング336の付勢力に抗して基端側に移動する。その結
果、高圧側ポート331aと低圧側ポート331bとは
パセージ332bにより連通される。即ち、TCV33
が開弁状態となる。
【0042】これに対して、ソレノイド333への通電
が停止されると、同ソレノイド333には電磁力が発生
しなくなることから、スプール332はスプリング33
6の付勢力によって先端側に移動する。その結果、高圧
側ポート331aと低圧側ポート331bとがランド3
32aにより閉塞される(図3に示す状態)。即ち、T
CV33が閉弁状態となる。
【0043】TCV33が開弁状態となると、高圧室3
0内の燃料は両ポート331a,331b及びパセージ
332bを介して低圧室29側に流れ、高圧室30内の
燃料圧力が徐々に低下する。その結果、タイマピストン
28はタイマスプリング31の付勢力によって高圧室3
0側に移動する。このようにタイマピストン28の位置
が変更されることにより、ローラリング9の位置が変更
される。そして、ローラリング9の位置変更に伴いプラ
ンジャ12の往復動時期が変更されることにより、燃料
噴射時期が変更される。
【0044】燃料噴射時期は、TCV33の開弁時にお
ける高圧室30内の燃料圧減少量によって調節され、こ
の燃料圧減少量はTCV33の開弁期間、換言すれば、
ソレノイド333が通電される時間によって調節され
る。
【0045】例えば、ソレノイド333に対する通電信
号のデューティ比がより小さい値に変更され、通電時間
が減少した場合には、タイマピストン28は先端側に移
動する。その結果、このタイマピストン28の移動に伴
ってローラリング9は図3の矢印Aで示す方向に回転
し、燃料噴射時期が早められる(進角側に変更される)
ことになる。
【0046】これに対して、デューティ比がより大きい
値に変更され、ソレノイド333に対する通電時間が増
加した場合には、タイマピストン28は基端側に移動す
る。その結果、このタイマピストン28の移動に伴って
ローラリング9は図3の矢印Bで示す方向に回転し、燃
料噴射時期が遅らせられる(遅角側に変更される)こと
になる。
【0047】また、図2に示すように、燃料噴射ポンプ
1において、ローラリング9の上部には、回転速度セン
サ35がパルサ7の外周面に対向して取り付けられてい
る。この回転速度センサ35は電磁ピックアップコイル
よりなり、パルサ7の外周面に形成された突起部が横切
る度に検出信号を出力する。より詳しくは、図4に示す
ように、パルサ7の外周面にはエンジン2の気筒数と同
数(この場合4個)の欠歯部7aが等角度間隔で形成さ
れ、さらに互いに隣接する欠歯部7a間には多数個の突
起部7bが等角度間隔で形成されている。
【0048】従って、クランク軸41の回転に伴いパル
サ7が回転すると、回転速度センサ35からは、図5に
示すように所定角度(図では11.25°CA、CAは
クランク角である)毎に、各突起部7bに対応した回転
角パルスが出力されるとともに、欠歯部7aに対応し
た、基準となる回転角パルス(基準位置信号)が出力さ
れる。但し、図では説明の便宜上、波形整形後の出力信
号が示されている。そして、これらの回転角パルスから
燃料噴射ポンプ1の回転速度、即ちエンジン2における
クランク軸41の時間当たりの回転数(エンジン回転速
度NE)が検出可能である。また、同図において、「C
NIRQ」は初期値を「0」としたカウンタ値であり、
基準位置信号の後に回転角パルスが出力される毎に
「1」づつ増加する。尚、回転速度センサ35はローラ
リング9と一体であるため、タイマ装置26の制御動作
に関わりなく、プランジャ12の往復動に対して一定の
タイミングで基準となるタイミング信号を出力する。
【0049】次に、エンジン2について説明する。図1
に示すように、このエンジン2ではシリンダ41、ピス
トン42及びシリンダヘッド43によって、各気筒に対
応する主燃焼室44がそれぞれ形成されている。この主
燃焼室44には、吸気管47及び排気管50がそれぞれ
接続されている。この吸気管47内には、アクセルペダ
ル57の踏込量に応じて開閉されるスロットルバルブ5
8が設けられている。
【0050】また、シリンダヘッド43には各主燃焼室
44に連通する副燃焼室45が各気筒に対応して設けら
れている。シリンダヘッド43には気筒毎に燃料噴射ノ
ズル4が取り付けられており、各副燃焼室45へ対応す
る燃料噴射ノズル4から燃料が噴射されるようになって
いる。
【0051】エンジン2には、その運転状態を検出する
ために、前述した回転速度センサ35に加えて以下の各
種センサが設けられている。吸気管47には、スロット
ルバルブ58の開度からアクセル開度ACCPを検出す
るアクセル開度センサ36が設けられている。更に、エ
ンジン2には、その冷却水の温度(冷却水温THW)を
検出する水温センサ37が取り付けられている。吸気管
47には、同管47の内部における吸気の圧力(吸気圧
PIM)を検出する吸気圧センサ38が設けられてい
る。
【0052】また、エンジン2には、クランク角センサ
39が取り付けられている。このクランク角センサ39
は、クランク軸41の回転と同期してクランク角パルス
を出力する。このクランク角パルスは特定気筒のピスト
ン42が上死点に達したときに出力されるように設定さ
れている。
【0053】更に、エンジン2には、同エンジン2を始
動させるためのスタータ(図示略)が設けられている。
このスタータにはその動作状態を検知するスタータスイ
ッチ40が設けられている。スタータスイッチ40は、
エンジン始動時において運転者によりイグニションスイ
ッチ(図示略)がOFF位置の状態からスタート位置ま
で操作され、スタータが作動しているとき(クランキン
グ状態)に、スタータ信号STAを「ON」として出力
する。一方、エンジン2の始動が完了して、イグニショ
ンスイッチがスタート位置からON位置まで戻される
と、スタータスイッチ40は、スタータ信号STAを
「OFF」として出力する。
【0054】前述した電磁スピル弁23、TCV33、
各センサ35〜39、及びスタータスイッチ40は電子
制御装置(以下単に「ECU」という)71にそれぞれ
接続されている。
【0055】次に、このECU71の構成について、図
6のブロック図に従って説明する。ECU71は中央処
理装置(CPU)81、所定の制御プログラム、マップ
等を予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)82、
CPU81の演算結果等を一時記憶するランダムアクセ
スメモリ(RAM)83、予め記憶されたデータを保存
するバックアップRAM84を備えている。これら各部
81〜84と入力ポート85及び出力ポート86とはバ
ス87によって接続されている。
【0056】前述したアクセル開度センサ36、水温セ
ンサ37、及び吸気圧センサ38は、それぞれバッファ
88,89,90、マルチプレクサ92及びA/D変換
器93を介して入力ポート85に接続されている。ま
た、回転速度センサ35及びクランク角センサ39は、
波形整形回路95を介して入力ポート85に接続されて
いる。更に、スタータスイッチ40は、入力ポート85
に直接接続されている。CPU81は各センサ35〜3
9及びスタータスイッチ40の信号を入力ポート85を
介して読み込む。
【0057】また、電磁スピル弁23、TCV33は、
それぞれ駆動回路96,97を介して出力ポート86に
接続されている。CPU81は入力ポート85を介して
読み込んだ入力値に基づき、電磁スピル弁23、TCV
33を制御する。
【0058】更に、車両には、バッテリ98が搭載され
ており、同バッテリ98はECU71の定電圧回路99
に接続されている。このバッテリ98の電圧に基づい
て、電磁スピル弁23のソレノイド24やTCV33の
ソレノイド333等に対して駆動回路から駆動電圧信号
が印加される。
【0059】次に、目標燃料噴射時期を決定するための
制御手順について図7に示す「目標燃料噴射時期算出ル
ーチン」を参照して説明する。ECU71は、このルー
チンにおける各処理を所定制御周期毎に実行する。
【0060】ステップ101において、ECU71は各
種センサ35〜38の検出信号からそれぞれエンジン回
転速度NE、アクセル開度ACCP、吸気圧PIM、及
び冷却水温THWを読み込むとともに、燃料噴射量QF
INをRAM84からそれぞれ読み込む。更に、ステッ
プ101において、ECU71はスタータスイッチ40
からのスタータ信号STAを読み込む。ここで、燃料噴
射量QFINは、本ルーチンとは別の燃料噴射量算出ル
ーチンにおいて、アクセル開度ACCP、エンジン回転
速度NE、吸気圧PIM、冷却水温THW等に基づき算
出された後、RAM84に記憶される値である。
【0061】ステップ102において、ECU71は、
エンジン回転速度NE及び燃料噴射量QFINに基づい
て基本噴射時期ABSEを算出する。この基本噴射時期
ABSEは後述する目標噴射時期ATRGを算出する際
の基準値となるものであり、クランク軸41の回転角、
即ち、クランク角度に相当する値である。
【0062】次に、ステップ103において、ECU7
1は、吸気圧PIM及び冷却水温THWに基づいて基本
噴射時期ABSEを補正することにより、目標燃料噴射
時期ATRGを算出する。ここで、例えば、吸気圧PI
M或いは冷却水温THWが低い場合には、燃料噴射時期
を進角させるべく、基本噴射時期ABSEが補正されて
目標燃料噴射時期ATRGが進角側の値に設定される。
【0063】次に、ECU71は、ステップ104及び
ステップ105の各処理により、エンジン2が始動状態
であるか否かを判定する。即ち、ステップ104におい
て、ECU71は、スタータ信号STAが「ON」であ
るか否かを判定する。ここで肯定判定された場合、EC
U71は、エンジン2がスタータの作動によりクランキ
ング状態であるため、処理をステップ105に移行す
る。
【0064】ステップ105において、ECU71はエ
ンジン回転速度NEが判定速度NEJより大きいか否か
を判定する。この判定速度NEJは、エンジン2が完爆
状態に移行したか否かを判定するための値であり、例え
ば、本実施形態においては「900rpm」に設定され
ている。このステップ105で肯定判定された場合、E
CU71はエンジン2がスタータの作動によって完爆状
態に移行したものと判断し、処理をステップ107に移
行する。また、ステップ104において、否定判定され
た場合、即ち、エンジン2がクランキング状態ではない
場合も同様に、ECU71は処理をステップ107に移
行する。
【0065】ステップ107において、ECU71はT
CV33の開弁時期TCVON、即ち、同TCV33の
ソレノイド333に対して通電を開始する時期を第1の
開弁時期TCVON1に設定する。本実施形態におい
て、この第1の開弁時期TCVON1はタイマ装置26
の作動を安定化させるうえで好適な時期に設定されてい
る。以下、この第1の開弁時期TCVON1について説
明する。
【0066】図8(a)及び図8(d)は、前述した回
転角パルスと、電磁スピル弁23(ソレノイド24)に
対して出力される駆動信号とを示している。同図(d)
において、電磁スピル弁23が通電されている期間(図
中、「ON」期間)では、前述したように、同弁23が
閉弁状態となっているため、スピル通路22が閉鎖され
ている。従って、高圧室15内の燃料はプランジャ12
の往動により加圧されるとともに、分配通路18等を介
して各燃料噴射ノズル4へ圧送されている。
【0067】これに対して、電磁スピル弁23への通電
が停止されている期間(図中、「OFF」期間)では、
同弁23が開弁状態となり、高圧室15内の燃料はスピ
ル通路22を介して燃料室21へスピルされている。従
って、高圧室15内における燃料の加圧は停止されてい
る。
【0068】また、本実施形態において、電磁スピル弁
23への通電が開始されて同弁23が閉弁状態となる時
期は常に一定である。即ち、回転角パルスのカウンタ値
CNIRQが「2」となった時期に、電磁スピル弁23
は閉弁する。一方、電磁スピル弁23への通電が停止さ
れて同弁23が開弁状態となる時期は、前述した燃料噴
射量QFINに基づいて設定されている。燃料噴射量Q
FINはエンジン2の運転状態に応じて変化することか
ら、その変化に応じて電磁スピル弁23の開弁時期も変
化することになる。
【0069】ここで、電磁スピル弁23が閉弁状態とな
り、プランジャ12により高圧室15の燃料が加圧され
ているときには、同プランジャ12に作用する駆動反力
によって、ローラリング9に対して同リング9を遅角方
向に回転させようとする回転力が作用している。そし
て、この回転力は、タイマピストン28に対して、同ピ
ストン28を基端側(図3の右側)へ付勢する力として
作用する。このような付勢力がタイマピストン28に作
用しているときに、TCV33を開弁させて燃料噴射時
期を変更した場合、タイマ装置26の作動が不安定にな
り、タイマピストン28を所定の位置に移動させること
が困難になる。その結果、燃料噴射時期の制御性が悪化
するおそれがある。
【0070】従って、上記のような制御性の悪化を防止
するうえでは、電磁スピル弁23が開弁した後にTCV
33が開弁するように、同TCV33の開弁時期TCV
ONが設定されていることが望ましい。また、前述した
ように、電磁スピル弁23の開弁時期はエンジン2の運
転状態に応じて変化していることから、TCV33の開
弁時期TCVONは、燃料噴射量QFINが最大となっ
て電磁スピル弁23の開弁時期が最も遅れた時期以降に
設定される必要がある。
【0071】更に、これに加え、前述したようなタイマ
装置26における作動の不安定化を防止するうえでは、
TCV33の開弁時期TCVONに関して、以下の条件
が満たされることが望ましい。即ち、TCV33の開弁
時期TCVONを電磁スピル弁23の開弁時期よりも十
分に遅く設定することにより、TCV33は常に電磁ス
ピル弁23が開弁した後に開弁するようになるが、その
一方で、同TCV33が未だ閉弁しないうちに電磁スピ
ル弁23が次周期において閉弁してしまうおそれがあ
る。
【0072】このように、TCV33が開弁していると
きに電磁スピル弁23が閉弁すると、前述した場合と同
様に、プランジャ12の燃料加圧動作の影響により、タ
イマ装置26の作動が不安定となって燃料噴射時期の制
御性が悪化するおそれがある。このため、TCV33の
開弁時期TCVONは、電磁スピル弁23が閉弁するよ
りも前に同TCV33が閉弁するように設定されている
ことが望ましい。
【0073】従って、エンジン2が始動時以外の運転状
態にあって、燃料噴射時期を最も遅角させる場合、即
ち、TCV33の開弁期間が最大になる場合であって
も、TCV33の開弁期間と電磁スピル弁23の閉弁期
間とが重ならないように、同TCV33の開弁時期TC
VONが設定されていることが望ましい。
【0074】そこで、本実施形態においては、図8
(f)に示すように、第1の開弁時期TCVON1を回
転角パルスのカウンタ値CNIRQが「9」となる時期
に設定することにより、上記条件を満たすようにしてい
る。
【0075】尚、エンジン2に要求される燃料噴射量や
タイマ装置26の性能等によっては、TCV33の開弁
期間よりも電磁スピル弁23の開弁期間が短くなり、上
記のようにTCV33の開弁期間と電磁スピル弁23の
閉弁期間とが重ならないように、同TCV33の開弁時
期TCVONを設定することができない場合もあり得
る。
【0076】このような場合には、電磁スピル弁23が
閉弁している間にTCV33が閉弁状態から開弁状態に
移行することがないように、即ち、同スピル弁23の閉
弁期間終期とTCV33の開弁期間始期とが重なること
がないように、同TCV33の開弁時期TCVONを設
定することが望ましい。これは以下の理由による。
【0077】高圧室15の燃料圧力は加圧行程の開始時
に比べて同行程の終了時に最も大きくなり、また、この
加圧行程の開始時及び終了時は、電磁スピル弁23の閉
弁時期及び開弁時期にそれぞれ対応している。即ち、電
磁スピル弁23の閉弁期間終期にあっては、高圧室15
の燃料圧力が増大しており、タイマピストン28に最も
大きな付勢力が作用していることになる。従って、燃料
噴射時期を精度良く設定するうえで、この時期にタイマ
装置26を作動させることは好ましくない。
【0078】このため、上記のように、電磁スピル弁2
3の閉弁期間終期とTCV33の開弁期間始期とが重な
ることがないように、TCV33の開弁時期TCVON
を設定することにより、プランジャ12の燃料加圧動作
の影響によってタイマ装置26の動作が不安定になるこ
とを最小限に抑えることができる。
【0079】以下、再び「目標燃料噴射時期算出ルーチ
ン」について説明する。ステップ104にて肯定判定さ
れた後に、ステップ105において否定判定された場
合、ECU71はエンジン2がクランキング状態であっ
て、未だ完爆状態に移行していないことから処理をステ
ップ106に移行する。
【0080】ステップ106において、ECU71はT
CV33の開弁時期TCVONを第2の開弁時期TCV
ON2に設定する。本実施形態において、この第2の開
弁時期TCVON2は、バッテリ98の変動に起因した
燃料噴射時期の変動を抑制するとともに、タイマ装置2
6の作動を安定化させるうえで好適な時期に設定されて
いる。以下、この第2の開弁時期TCVON2について
説明する。
【0081】エンジン2を始動させる場合には、前述し
たように、バッテリ98の電圧が一時的に低下するとと
もに、その電圧がクランク軸41の回転変動に同期して
変動する。図8(b)及び図8(c)は、このクランク
軸41の回転変動(エンジン回転速度NEの変動)及び
バッテリ98の電圧Eの変動をそれぞれ示している。前
述したように、ECU71には定電圧回路99が設けら
れており、同回路99によってTCV33への駆動電圧
信号に対するバッテリ電圧Eの変動の影響はある程度抑
えられるものの、その影響を完全に除去することはでき
ない。
【0082】ここで、TCV33の開弁時期TCVON
は、バッテリ98の変動に起因した燃料噴射時期の変動
を防止するために以下の条件を満たしている必要があ
る。即ち、TCV33の開弁時期TCVONは、始動時
において燃料噴射時期が最も遅角され、同TCV33の
開弁期間が最も長くなった場合を想定し、その場合でも
同開弁期間が所定期間T1内に存在するように設定され
ている必要がある。ここで、所定期間T1は、TCV3
3を正常に駆動させるために必要なバッテリ電圧Eの大
きさを駆動最低電圧Elow (図8(c)において一点鎖
線で示す)とした場合に、バッテリ電圧Eがその駆動最
低電圧Elow を上回る期間である。
【0083】更に、TCV33の開弁時期TCVON
は、プランジャ12の燃料加圧動作の影響により、タイ
マ装置26の作動が不安定になって燃料噴射時期の制御
性が悪化することを抑制するため、以下の条件を満たし
ていることが望ましい。即ち、エンジン2の始動時にお
いて、燃料噴射時期を最も遅角させる場合、即ち、TC
V33の開弁期間が最大になる場合であっても、前述し
たように、TCV33の開弁期間と電磁スピル弁23の
閉弁期間とが重ならないように、TCV33の開弁時期
TCVONが設定されていることが望ましい。
【0084】ここで、エンジン2の運転状態を始動時に
限定した場合、燃料噴射量QFINの最大値は、始動時
以外の運転状態における同噴射量QFINの最大値と比
較して小さいため、電磁スピル弁23の閉弁期間が相対
的に短くなる。更に、始動時以外の運転状態と比較し
て、始動時にあっては、燃料噴射時期がより進角側の限
られた時期にしか変更されない。
【0085】従って、エンジン2の運転状態を始動時に
限定した場合、TCV33の開弁期間が前記所定期間T
1内に存在し、且つ、同開弁期間と電磁スピル弁23の
閉弁期間とが重ならないように、TCV33の開弁時期
TCVONを設定することが可能である。
【0086】そこで、本実施形態においては、第2の開
弁時期TCVON2を回転角パルスのカウンタ値CNI
RQが「11」となる時期に設定することにより、上記
各条件を満たすようにしている。
【0087】尚、図8(c)に示すバッテリ電圧Eの変
動は、クランク軸41における駆動トルクの変動に起因
するものであるため、エンジン回転速度NEが変化しな
ければ、その周期は常に一定である。また、始動時にあ
っては燃料噴射時期はごく限られた領域内でしか変更さ
れないため、このバッテリ電圧Eの変動と回転角パルス
のカウンタ値CNIRQとの相関関係も殆ど変化しな
い。従って、前述したように、バッテリ電圧Eが前記駆
動最低電圧Elow を上回る期間をカウンタ値CNIRQ
に基づいて設定することができる。
【0088】上記各ステップ106,ステップ107に
おいて、エンジン2の運転状態に応じてTCV33の開
弁時期TCVONを第1の開弁時期TCVON1、又は
第2の開弁時期TCVON2に設定した後、ECU71
は本ルーチンにおける処理を一旦終了する。
【0089】ECU71は、本ルーチンとは別のTCV
駆動制御ルーチンにおいて、回転速度センサ35及びク
ランク角センサ39の各検出信号に基づいて、実燃料噴
射時期を算出するとともに、この実燃料噴射時期と本ル
ーチンにおいて算出された目標噴射時期ATRGとを比
較する。そして、TCV33に対しその比較結果に基づ
いた所定のデューティ比を有する駆動電圧信号を出力す
ることにより、実燃料噴射時期が目標燃料噴射時期AT
RGと一致するようにTCV33を制御する。尚、この
制御の際に、TCV33の開弁時期TCVONが変更さ
れることはない。即ち、TCV33の開弁時期TCVO
Nは前記第1の開弁時期TCVON1或いは第2の開弁
時期TCVON2のいずれかに設定されたままであり、
同TCV33の閉弁時期のみが前記デューティ比に応じ
て変更される。
【0090】以上説明したように、本実施形態では、バ
ッテリ電圧Eが変動してTCV33が正常に駆動しない
状況が発生し得るエンジン2の始動時において、TCV
33の開弁時期TCVONを第2の開弁時期TCVON
2に変更することにより、同TCV33の開弁期間を前
記駆動最低電圧Elow を上回る期間内に設定するように
している。
【0091】従って、TCV33における駆動電圧が不
足してしまうことがなく、同TCV33は駆動電圧信号
のデューティ比に応じた所定期間だけ開弁状態となる。
このように、TCV33が確実に動作することにより、
タイマピストン28が所定の位置に配置されて、燃料噴
射時期が同ピストン28の位置に応じた時期に設定され
る。
【0092】その結果、本実施形態によれば、始動時に
バッテリ電圧Eが変動している場合であっても、その変
動に起因したタイマ装置26における作動不安定化を防
止して、燃料噴射時期を精度良く制御することができ
る。
【0093】更に、本実施形態によれば、始動時におい
て燃料噴射時期が所定の時期に確実に設定されるため、
バッテリ電圧Eがスタータの作動によって変動している
場合であっても、エンジン2の良好な始動性を確保する
ことができる。
【0094】ここで、本実施形態とは異なり、エンジン
2の運転状態が始動時であるか否かに関わらず、常に始
動時に対応した第2の開弁時期TCVON2に固定して
も、上記のようなバッテリ電圧Eの変動に起因した制御
性の悪化を防止することは可能である。しかしながら、
このような構成にあっては、始動時以外の時に、図8
(e)の二点鎖線で示すように、TCV33の開弁期間
と電磁スピル弁23の閉弁期間とが重なるオーバラップ
期間が存在するようになり、タイマ装置26の作動に対
してプランジャ12による燃料加圧動作が影響を及ぼす
こともある。
【0095】この点、本実施形態によれば、エンジン2
が始動時であるか否かに応じてTCV33の開弁時期T
CVONを切り替えるようにしているため、同開弁時期
TCVONが始動時に適した時期に限定されてしまうこ
とがない。従って、本実施形態によれば、始動時以外の
時に、上記のような燃料加圧動作の影響を抑制すべく、
TCV33の開弁期間と電磁スピル弁23の閉弁期間と
が重ならないように同TCV33の開弁期間を設定する
ことができる。
【0096】更に、本実施形態では、前述したように、
始動時及び始動時以外の時であっても、TCV33の開
弁時期TCVONを調節することにより、同TCV33
の開弁期間を電磁スピル弁23の閉弁期間と重ならない
ように設定している。従って、プランジャ12が高圧室
15の燃料を高圧に加圧する際の駆動反力が、タイマピ
ストン28を遅角側に付勢する力として作用することが
なく、安定したタイマ装置26の作動が確保される。そ
の結果、本実施形態によれば、プランジャ12による燃
料加圧動作の影響によって燃料噴射時期の制御性が悪化
してしまうことを回避することができる。
【0097】更に、本実施形態では、エンジン2の運転
状態が始動状態であるか否かをスタータ信号STAとエ
ンジン回転速度NEに基づいて検出するようにしてい
る。例えば、仮にスタータ信号STAが「ON」となっ
ていても、即ち、スタータが作動していても、エンジン
2が完爆状態に移行すれば、クランク軸41は同エンジ
ン2における燃焼・爆発によって回転するようになるこ
とから、同スタータにおける消費電力は極めて小さくな
る。その結果、バッテリ98に対する電気的負荷は減少
してバッテリ電圧Eの変動が発生する可能性は殆どな
い。
【0098】この点、本実施形態によれば、エンジン回
転速度NEが所定の回転速度(判定速度NEJ)を上回
ったことにより、エンジン2が完爆状態に移行したこと
検知することができるため、エンジン2がバッテリ電圧
Eに変動が発生し得る状況にあるか否かをより確実に検
出することができ、その検出結果に応じて前記開弁時期
TCVONを変更することができる。
【0099】以下、本実施形態により奏せられる効果を
総括して列記する。 ・バッテリ電圧Eが変動に起因したタイマ装置26にお
ける作動不安定化を防止して、燃料噴射時期を精度良く
制御することができる。
【0100】・エンジン2の良好な始動性を確保するこ
とができる ・タイマ装置26の作動を安定化させるべく、TCV3
3の開弁時期と電磁スピル弁23の閉弁期間とが重なら
ないように設定することができる。
【0101】・TCV33の開弁時期TCVONが始動
時に適した時期に限定されてしまうことがない。 ・プランジャ12による燃料加圧動作の影響によって燃
料噴射時期の制御性が悪化してしまうことを回避するこ
とができる。
【0102】・エンジン2が、バッテリ電圧Eに変動が
発生し得る状況にあるか否かをより確実に検出すること
ができる。 尚、上記実施形態は以下のように構成を変更して実施す
ることができる。
【0103】・上記実施形態では、スタータ信号STA
が「ON」になり、且つ、エンジン回転速度NEが判定
速度NEJを上回ったときに、TCV33の開弁時期T
CVONを変更するようにした。これに対して、例え
ば、外気温度を検出する外気温センサを更に備え、上記
条件に加えて、同センサにより検出される外気温が所定
温度を下回ったときに、TCV33の開弁時期TCVO
Nを変更するようにしてもよい。或いは、スタータ信号
STAのみ、又はエンジン回転速度NEのみに基づいて
エンジン2が始動時であるか否かを判断するようにして
もよい。
【0104】・上記実施形態では、TCV33の開弁時
期TCVONを回転角パルスのカウンタ値CNIRQに
基づいて設定するようにした。これに対して、例えば、
回転角パルスの基準位置信号が出力されてからの経過時
間により同開弁時期TCVONを設定することもでき
る。
【0105】・上記実施形態では、エンジン2が始動時
であるか否かに応じて、バッテリ電圧Eの変動が発生し
得る状況を検出するようにした。これに対して、バッテ
リ電圧Eの大きさを直接検出し、その検出されたバッテ
リ電圧Eに応じてTCV33の開弁時期TCVONを変
更するようにしてもよい。また、この場合、上記実施形
態とは異なり、TCV33の開弁時期TCVONをバッ
テリ電圧Eに応じて3段階以上に変更したり、或いは連
続的に変更することも可能である。
【0106】・上記実施形態において、電磁スピル弁2
3はその開弁時期に応じて高圧室15における燃料加圧
の終了時期を変更することにより、燃料噴射量を決定す
るものであったが、同弁23は閉弁時期に応じて高圧室
15における燃料加圧の開始時期を変更するものであっ
てもよい。
【0107】
【発明の効果】請求項1に記載した発明では、バッテリ
の電圧が所定電圧以上になる時期に噴射時期調節機構に
対して駆動用電圧を印加するようにしている。従って、
バッテリの電圧が変動していても、燃料噴射時期調節機
構を駆動させるのに必要な大きさの駆動用電圧が同機構
に対して印加されるようになり、燃料噴射時期調節機構
における所期の作動量が確保される。その結果、この発
明によれば、バッテリ電圧の変動に起因した制御性の悪
化を防止することができる。
【0108】請求項2に記載した発明では、バッテリの
電圧が変動して一時的に前記所定電圧以下になる状態に
なったことを検出し、その検出結果に基づいて駆動用電
圧の印加時期を変更するようにしている。従って、バッ
テリの電圧が変動して一時的に所定電圧以下になる状態
になった場合には、バッテリ電圧が所定電より大きくな
る時期に燃料噴射時期調節機構に対する駆動用電圧の印
加時期が変更されるが、バッテリ電圧が常に所定電圧以
上であるときには、前記印加時期の変更は行われない。
その結果、この発明によれば、請求項1に記載した発明
の効果に加えて、燃料噴射時期調節機構に対する駆動用
電圧の印加時期が不必要に限定されてしまうことを防止
することができる。
【0109】請求項3に記載した発明では、高圧室での
プランジャによる燃料の加圧が停止されている期間に噴
射時期調節機構に対する駆動用電圧の印加時期を設定す
るようにしている。従って、プランジャの往復動時期の
変更は、高圧室における燃料の加圧に伴う駆動反力がプ
ランジャに作用していないときに行われるようになり、
燃料噴射時期を変更する際における変更動作の不安定が
抑制される。その結果、この発明によれば、請求項2に
記載した発明の効果に加えて、燃料噴射時期制御におけ
る良好な制御性を確保することができる。
【0110】請求項4に記載した発明では、ディーゼル
エンジンの運転状態が始動状態であるときに、バッテリ
の電圧が変動して一時的に所定電圧以下になる状態にな
ったとして検出するようにしている。従って、バッテリ
電圧の変動が発生しやすいエンジンの始動時において、
燃料噴射時期調節機構における所期の作動量が確保され
る。その結果、この発明によれば、請求項2に記載した
発明の効果に加えて、特に、バッテリ電圧の変動に起因
したエンジン始動性の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態におけるディーゼルエンジンの燃料
噴射時期制御装置を示す概略構成図。
【図2】燃料噴射ポンプを示す断面図。
【図3】タイマ装置及びTCV等を示す概略構成図。
【図4】回転速度センサ及びパルサを示す側面図。
【図5】回転速度センサの検出波形を示す説明図。
【図6】ECU等の電気的構成を示すブロック図。
【図7】「燃料噴射時期算出ルーチン」を説明するフロ
ーチャート。
【図8】バッテリ電圧の変動とTCVの作動との関係を
示すタイミングチャート。
【図9】燃料噴射ポンプの構成例を示す断面図。
【図10】バッテリ電圧及びTCVに対する駆動電圧信
号を示す線図。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ、2…ディーゼルエンジン、12…
プランジャ、15…高圧室、22…スピル通路、23…
電磁スピル弁、26…タイマ装置、35…回転速度セン
サ、40…スタータスイッチ、71…ECU、98…バ
ッテリ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 真一 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 稲葉 孝好 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 柴田 真典 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プランジャの往復動に伴い燃料を高圧室
    にて加圧するとともに、加圧された燃料をディーゼルエ
    ンジンに噴射供給するための燃料噴射ポンプと、前記燃
    料噴射ポンプからの燃料噴射時期を調節する噴射時期調
    節機構と、前記噴射時期調節機構に対して駆動用電圧を
    供給するためのバッテリと、前記噴射時期調節機構に対
    して前記駆動用電圧を断続的に印加するとともに、同駆
    動用電圧の印加時間を制御することにより前記燃料噴射
    時期を調節する制御手段とを備えたディーゼルエンジン
    の燃料噴射時期制御装置において、 前記制御手段は、前記バッテリの電圧が所定電圧以上に
    なる時期に前記駆動用電圧の印加時期を設定するもので
    あることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射時
    期制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したディーゼルエンジン
    の燃料噴射時期制御装置において、 前記バッテリの電圧が変動して一時的に前記所定電圧以
    下になる状態になったことを検出する検出手段を更に備
    えるとともに、前記制御手段は、その検出結果に基づい
    て前記駆動用電圧の印加時期を変更するものであること
    特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載したディーゼルエンジン
    の燃料噴射時期制御装置において、 前記高圧室での前記プランジャによる燃料の加圧を停止
    することにより燃料の噴射供給量を調節する噴射量調節
    機構を更に備えるとともに、 前記噴射時期調節機構は、前記プランジャの往復動時期
    を変更することにより前記燃料噴射時期を調節するもの
    であり、 前記制御手段は、前記噴射量調節機構によって前記高圧
    室での前記プランジャによる燃料の加圧が停止されてい
    る期間に前記噴射時期調節機構に対する前記駆動用電圧
    の印加時期を設定するものであることを特徴とするディ
    ーゼルエンジンの燃料噴射時期制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のディーゼルエンジンの燃
    料噴射時期制御装置において、 前記検出手段は、前記ディーゼルエンジンの運転状態が
    始動状態であるときに、前記バッテリの電圧が変動して
    一時的に前記所定電圧以下になる状態になったことを検
    出するものであることを特徴とするディーゼルエンジン
    の燃料噴射時期制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008240620A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動制御装置
JP2013155654A (ja) * 2012-01-30 2013-08-15 Daihatsu Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置

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