JPH10316781A - 多孔質膜及びその製造方法 - Google Patents

多孔質膜及びその製造方法

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JPH10316781A
JPH10316781A JP9130178A JP13017897A JPH10316781A JP H10316781 A JPH10316781 A JP H10316781A JP 9130178 A JP9130178 A JP 9130178A JP 13017897 A JP13017897 A JP 13017897A JP H10316781 A JPH10316781 A JP H10316781A
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film
temperature
separator
battery
porous membrane
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JP9130178A
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Satoru Ishizaki
哲 石崎
Yasuhisa Tojo
泰久 東條
Hiroyuki Higuchi
浩之 樋口
Koji Kouchi
浩二 古内
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】25℃から80℃までの加熱時の収縮による応力が
断面積0.1mm2 当たり5g以下であり、60℃で1時間加熱し
た後の収縮率が3%以下であり、かつ引張弾性率が25℃で
500kg/cm2以上であることにより、不良率が小さく、ま
た通気性のばらつきの小さな、過充電時にも安全な改良
された電池用セパレータに有用な多孔質膜、さらには、
電池組立時の作業性がよく、電池の内部短絡の原因とな
る傷や微少な破れが生じにくい電池セパレータ用多孔質
膜及びその製造方法を提供する。 【解決手段】融点が100-140℃の例えばポリエチレンを
含有する層と、融点が150℃以上の例えばポリプロピレ
ンを含有する層とを含有してなる積層前駆体フィルム
を、50-170℃にて5秒-150時間で熱処理した後、低温延
伸し、次いで100-140℃にて同じく延伸前のフィルムの
長さを基準にして10-300%高温延伸し、続いて得られた
積層多孔質フィルムを50-140℃にて少なくとも2回加熱
処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多孔質膜及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】種々のタイプの電池が実用に供されてお
り、それぞれに適した多孔質もしくは無孔質フィルム又
は不織布、紙等が電池用セパレータとして提案されてい
る。これら電池用セパレータには、電解液との親和性
(濡れ性)・保液性、低い電気抵抗値又は高い通気性、
高い機械的強度、化学的安定性等の特性が要求される。
これらのうち電解液との親和性・保液性、低い電気抵抗
値又は高い通気性は、電池の放電特性に関係し、電池反
応で移動するイオンの動きを容易にするために求められ
るものである。機械的な強度は、電池の組立工程及びそ
の後のセパレータの破れ・突き抜け不良に関係し、これ
が高いほど内部短絡不良の発生を減らすことができる。
また、電池用セパレータは、電池内部の酸化・還元雰囲
気に曝されるため、分解・反応等を起こしにくい化学的
に安定な材料を使用する必要があり、この観点からポリ
オレフィンやフッ素系ポリマーが使用されることが多
い。
【0003】特に近年、電子機器のコードレス化等に対
応するための電池として、小型軽量・高エネルギー密度
のリチウム電池が注目されている。このリチウム電池に
は、正極にはリチウム含有金属酸化物、負極にカーボン
等のリチウムイオンを吸蔵する能力を有する材料や金属
リチウムが使用され、電解液としてはエチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、1,2−ジメトキシエタン等の混合有機溶媒が用い
られる。このリチウム電池においては、外部短絡や過充
電等の誤使用によって電池温度が過度に上昇する可能性
があるため、安全弁、PTC素子(Positive Temperatu
re Coeficient;過大電流が流れた際に電流を遮断す
る)、電流制御回路等種々の安全装置が設けられてい
る。
【0004】そこで、使用されるセパレータにも、適当
な温度においてその多孔質構造を閉塞し、電池内部での
反応を停止させ、温度の過大な増大を防止する機能(こ
れをシャットダウン(SD)機能と称する)が求められ
る。ここで、セパレータの電気抵抗値が上昇し始める温
度をSD開始温度と称することとする。また、このよう
にシャットダウンして実質的に無孔化した膜も、さらな
る温度上昇に曝されるといずれは完全に溶融し電気的な
絶縁の機能を喪失するが、この時の温度を耐熱温度と称
することとする。この耐熱温度が高く、SD開始温度と
耐熱温度の差が大きい程、安全性が高いと言える。
【0005】このようなリチウム電池に適するセパレー
タとしては、ポリプロピレン(以下、「PP」と略す
る)やポリエチレン(以下、「PE」と略する)を高ド
ロー比でフィルム状に溶融成形し、これを熱処理した
後、延伸して得られる多孔質フィルム、特定の分子量も
しくは分子量分布を有するPEからなる有機溶剤を使用
した湿式製膜法によるPE微多孔性フィルム、あるいは
溶融温度の異なる多孔質フィルムを重ね合わせたセパレ
ータ等が提案されている。これら多孔質フィルムによる
セパレータは、要求される特性に対し一長一短はあるも
ののほぼ実用化のレベルにあり、リチウム1次電池、リ
チウム2次電池等各種電池に用いられている。しかし、
本分野における要求は更に高度化してきており、上記要
求特性に加え環境保全、コスト面等における配慮が更に
求められてきている。
【0006】以上の様な状況に鑑み、PPとPE等に代
表される融点の異なる2種以上の樹脂によるブレンド、
又は多層構造や濃度勾配型の多孔質フィルムが提案され
ている(特開平4-181651号公報、特開平4-206257号公
報、特開平6-55629 号公報、特開平7-216118号公報
等)。これら多孔質フィルムによる電池用セパレータは
電解液との親和性、低い電気抵抗値、高い機械的強度、
化学的安定性、SD特性等の要求特性に合致するのみな
らず、有機溶剤を使用しないことから、環境保全、コス
ト面等における配慮がなされた実用性の高いものであ
る。
【0007】また、例えば特公平6-98729 号公報には間
欠的な部分で融着した超高分子量ポリオレフィン微多孔
質膜と、補強用多孔性基材からなり、微多孔質膜の孔径
および空孔率が実質的に損なわれず、充分な破断強度を
持つ、電池用セパレータとして有用な積層膜の製造方法
が示されている。
【0008】特開平6-234876号公報や特開平6-234875号
公報、特開平6-240036号公報には、超高分子量成分を含
有し、分子量成分が広い多段重合ポリオレフィンの溶液
をシート状に急冷して得られるゲル状成型物を、特定温
度で延伸し、残存溶媒を除去することを特徴とする、電
池用セパレータとして有用な、ポリオレフィン微多孔質
膜の製造方法が示されている。
【0009】特開平6-329823号公報には、ポリオレフィ
ンに対する良溶媒に架橋構造を持つポリオレフィンシー
トを、ポリオレフィン樹脂の融点前後の温度で浸漬し、
続いて冷却した後、収縮を防止するか、又は延伸するこ
とを特徴とする、セパレータとして好適なポリオレフィ
ン多孔質膜の製造方法が示されている。
【0010】特開平7-70354 号公報には、ポリオレフィ
ンの延伸フィルムを、その良溶媒に浸漬して膨潤させた
後冷却し、得られたフィルムの収縮を防止しながら、又
は得られたフィルムを延伸しながら、溶媒を除去するこ
とを特徴とする、適度な空孔を有し、透気性に優れた、
電池用セパレータとして有用な、ポリオレフィン微多孔
質膜の製造方法が示されている。
【0011】さらに、特開平7-307146号公報には、ポリ
プロピレンとポリエチレンが交互に積層された、3層以
上の積層フィルムを延伸多孔化した積層多孔質フィルム
からなる電池用セパレータが示され、特開平6-20671 号
公報には、電気抵抗が小さくて、薄く、機械的強度に優
れ、閉塞温度がポリプロピレンの多孔質膜よりも低く、
閉塞温度より20℃以上高い温度でも多孔質膜の形状を
維持することができる非プロトン性電解液電池用セパレ
ータが示されている。
【0012】このように各種の電池用セパレータや電池
用セパレータとして有用な多孔質膜が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の電池用セパレータには、フィルムを延伸して作製する
ため、加熱時に、又は常温でも長期保存により収縮する
という欠点があった。電池用セパレータが収縮すると、
例えば、電池の捲回体を作製したときに、表面に凹凸の
ある電極にセパレータが食い込み、電極又はセパレータ
が、損壊又は破断することがある。
【0014】また、通気性は、電池内のイオン移動性を
制御する重要なパラメータであるが、これがセパレータ
の収縮によって気孔率が変化することにより、当初の特
性から変わってしまうこともある。
【0015】また、リチウムイオン電池においては、過
充電時に電極上にリチウムデンドライトが析出すること
があるが、こういった析出リチウムもセパレータの収縮
によって、セパレータや電極に損壊を与え、又は通気性
を失わせ得る。
【0016】尚、従来技術の中には、加熱時の収縮率、
例えば60℃で1時間加熱した時の、セパレータの(元
の長さ−1時間後の長さ)/(元の長さ)×100
(%)を小さくした方が好ましいという記載があった
が、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、これだけでは
不充分で、収縮する時の断面積当たりの収縮応力そのも
のの値を下げなければ、不良率が下がらないという結論
に至った。
【0017】さらに、多孔質シートをセパレータとする
円筒型リチウム電池を製造する際には、帯状の電極とセ
パレータを重ね合わせてロール状に巻き、このロール状
体を底面が閉鎖した金属筒状体(電池ケース)内に入
れ、次いで電解液を注入し、その後筒状体の上面を閉鎖
する方法が用いられるが、この際、セパレータ表面と金
属又は硬質の粒状体である電極との摩擦が大きいと、電
池組立時のセパレータの走行性が悪いために作業性が悪
く、また内部短絡の原因となる傷や微少な破れの原因と
なる。また、セパレータの収縮率が大きいと、電池の放
電特性として重要な通気性が失われ得るし、捲回体作製
時に電極表面の凹凸にセパレータが食い込み、電極又は
セパレータが損壊・破断することがある。一方、これを
解決する方法として、非常に柔らかい(物性的には引張
弾性率の低い)多孔質膜又はセパレータを用いることが
考えられるが、このような多孔質膜又はセパレータは、
取り扱いにくく作業性に難点がある。電池用セパレータ
として用いられる多孔質膜は、これらの他にも様々な特
性の上に成り立っており、これらの特性の総合的なバラ
ンスが重要となる。
【0018】本発明の目的は、不良率が小さく、また通
気性のばらつきの小さな、過充電時にも安全な改良され
た電池用セパレータに有用な多孔質膜、及びその製造方
法を提供することにある。
【0019】また、本発明の第2の目的は、電池組立時
の作業性がよく、電池の内部短絡の原因となる傷や微少
な破れが生じにくい、すなわちセパレータ表面の動摩擦
力が低く、収縮率が低く、且つ引張弾性率が高い電池セ
パレータ用多孔質膜、及びその製造方法を提供すること
にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の多孔質膜は、25℃から80℃までの加熱
時の収縮による応力が断面積0.1mm2 当たり5g以
下であり、60℃で1時間加熱した後の収縮率が3%以
下であり、かつ引張弾性率が25℃で5000kg/c
2 以上であることを特徴とする。
【0021】また、本発明の多孔質膜の製造方法は、融
点が100〜140℃の材料を含有する層と融点が15
0℃以上の材料を含有する層とを含有してなる積層前駆
体フィルムを、50〜170℃にて5秒〜150時間で
熱処理した後、−20〜100℃にて延伸前のフィルム
の長さを基準にして10〜150%低温延伸し、次いで
100〜140℃にて同じく延伸前のフィルムの長さを
基準にして10〜300%高温延伸し、続いて得られた
積層多孔質フィルムを50〜140℃にて5秒〜150
時間熱処理した後、さらに50〜140℃にて5秒〜1
50時間熱処理することを特徴とする。本発明において
は、最終工程の熱処理を2回以上行うこともできる。
【0022】前記した通り本発明によれば、25℃から80
℃までの加熱時の収縮による応力が断面積0.1mm2 当た
り5g以下であり、60℃で1時間加熱した後の収縮率が3%
以下であり、かつ引張弾性率が25℃で500kg/cm2以上で
あることにより、不良率が小さく、また通気性のばらつ
きの小さな、過充電時にも安全な改良された電池用セパ
レータに有用な多孔質膜、さらには電池組立時の作業性
がよく、電池の内部短絡の原因となる傷や微少な破れが
生じにくい電池セパレータ用多孔質膜及びその製造方法
を提供できる。
【0023】また本発明の製造方法によれば、前記本発
明の多孔質膜を効率よく合理的に製造できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の内容を詳細に説明
する。本発明の多孔質膜の製造方法は、まず、融点が1
00〜140℃の材料を含有する層と融点が150℃以
上の材料を含有する層とを含有してなる積層前駆体フィ
ルムを50〜170℃にて5秒〜150時間熱処理す
る。本発明において、融点100〜140℃の材料を含
有する層とは、例えば高密度PE、低密度PE、ポリブ
テン単独からなる多孔質膜、又はPPやポリメチルペン
テンと、高密度PE、低密度PE、ポリブテン等とのブ
レンド物からなる多孔質膜、粉末状ワックスやPEを液
体中に分散させて膜表面にこれを塗工し形成された層等
を意味し、これによりセパレータのSD開始温度を10
0〜135℃とすることができる。一方、150℃以上
の材料を含有する層とは、例えばPPやポリメチルペン
テン単独からなる多孔質膜からなる層等を意味する。融
点が100〜140℃の材料を含有する層と、融点が1
50℃以上の材料を含有する層との好ましい重量割合
は、融点が100〜140℃の材料を含有する層と:融
点が150℃以上の材料を含有する層=1:20〜2
0:1であり、さらに好ましくは1:5〜5:1であ
る。また前記積層の数は、好ましくは3層である。どち
らの層を表層に配置するかは任意である。
【0025】次に、上記の熱処理フィルムを、温度−2
0〜100℃にて延伸前のフィルムの長さを基準にして
10〜150%だけ低温延伸し、次いで温度100〜1
40℃にて同じく延伸前のフィルムの長さを基準にして
10〜300%だけ高温延伸し、続いて得られた積層多
孔質フィルムを50〜140℃にて5秒〜150時間熱
処理した後、好ましくは温度100〜140℃にて最大
延伸時の長さを基準にして10〜30%加熱弛緩させ
る。尚、本発明の製造方法においては、延伸処理する前
に上記の熱処理フィルムを3枚以上重ねて延伸し、弛緩
後、得られた積層多孔質フィルムを各々延伸前の各積層
多孔質フィルムに剥がし分けることが好ましい。
【0026】最後に、上記の積層多孔質フィルムを50
〜140℃にて5秒〜150時間熱処理することによ
り、熱収縮率が小さく引張弾性率が高く動摩擦力の小さ
い多孔質膜が得られる。これは延伸後に熱処理、次いで
戻し・再び熱処理を行なうことにより多孔質フィルムの
残留応力を減少し、収縮率を減少させ、引張弾性率を向
上・膜表面の摩擦を低減することが可能になったためで
ある。
【0027】上記のようにして得られた、本発明の多孔
質膜は、電池用セパレータとして好ましく使用すること
ができる。そこで、以下に本発明の多孔質膜を電池用セ
パレータとしての使用を考慮しながら説明する。
【0028】本発明の多孔質膜は、常温から80℃まで
の加熱時の収縮による応力が断面積0.1mm2 当たり
5g以下である。
【0029】従来の多孔質膜及びセパレータは、一般的
にはポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックフ
ィルムに、孔のもとを作る処理をした後、一軸延伸又は
二軸延伸等の方法で多孔質構造を形成したものである。
このようにして作られた多孔質膜及びセパレータは、加
熱されたとき、熱収縮が起こり、これが様々な悪影響を
及ぼす。この時の熱収縮の応力は、例えばTMA(Ther
mo mechanical analyzer: SEIKO SSC5200)などの熱分
析機器などにより測定できる。
【0030】上記収縮応力の測定方法を以下に示す。厚
み約25μmのセパレータを4mm幅に切断し、チャッ
ク間距離を1cmに設定した後、ΔL一定の設定で温度
を常温から5℃/分の昇温速度で80℃まで上げる。そ
の時の応力(g)を断面積(この場合は0.025×4
=0.1mm2 )で割ったものが面積当たりの応力とな
る。
【0031】本発明者らの検討によると、従来のセパレ
ータは80℃まで上げた時の応力が10〜15であるこ
とが多かった。このようなセパレータを使用して捲回体
を作製した場合、表面に凹凸のある電極にセパレータが
食い込み、電極又はセパレータが損壊又は破断すること
がある。
【0032】一方、常温(25℃)から80℃までの加
熱時の収縮による応力が断面積0.1mm2 当たり5g
以下である、本発明の多孔質膜をセパレータとして使用
すれば、収縮応力が、セパレータや電極の強度に比べて
著しく弱いため、損壊の危険性はなくなり、不良率の低
減が可能となる。
【0033】さらに、本発明の多孔質膜は、常温(25
℃)から105℃までの加熱時の収縮による応力が断面
積0.1mm2 当たり5g以下であることが好ましい。
リチウム2次電池の場合、過充電時に発火しないことが
セパレータの重大な要求項目の一つであるが、これも従
来のセパレータのように105℃までの収縮応力が30
〜45gと大きいと、90〜110℃以上にもなる過充
電時の昇温で大きな収縮応力が発生し、過充電時に析出
したリチウムデンドライドなどをきっかけに電極又はセ
パレータが損壊し、発火の可能性が著しく増す。
【0034】これに対して、常温(25℃)から105
℃までの加熱時の収縮による応力が断面積0.1mm2
当たり5g以下の多孔質膜を電池用セパレータとして使
用した場合、収縮応力が、セパレータや電極の強度に比
べて著しく弱いため、損壊の危険性はなくなり、不良率
が低減が可能となるうえに、過充電時でも非常に安全な
リチウム2次電池が得られる。
【0035】また、本発明の多孔質膜の無張力下60
℃,90℃にて1時間保存後の収縮率は各々3%,15
%以下である。収縮率はセパレータの形状安定性を示す
尺度と考えられ、これが低いほど形状安定性に優れてい
る。この特性は、フィルムを一辺がその機械方向(フィ
ルムの主成形方向のことで一般に長尺のフィルムが巻き
取られている方向と一致する)と平行な正方形、又は長
方形に切り抜き、これを紙やガラスクロス等の非接着性
物質上に無張力で設置した状態で一定温度に保った熱風
循環式乾燥機中に一定時間投入し、加熱前後のフィルム
の一辺の長さを測定してその減少率から求められる。
【0036】具体的には、加熱前のフィルムの一辺の長
さ:L0 、加熱後のフィルムの一辺の長さ:L1 とする
と、下記の式で表される。 収縮率(%)=(L0 −L1 )/L0 ×100
【0037】通常、多孔質フィルムは機械的強度を増し
たり通気性を得るために、機械方向もしくはその垂直方
向(一軸)、又はその両方向(二軸)に延伸されてい
る。延伸に際しては、形状安定性を増すために通常延伸
温度〜延伸温度+20℃程度の温度範囲での加熱弛緩
(戻し)が行われることが多い。このときの戻し率は、
通常3〜30%程度である。収縮率は、温度がより高い
方が、また加熱時間がより長い方が、条件的には厳しく
なる。
【0038】一般に単一の高分子材料のみからなる多孔
質膜では、その材料に最適な延伸温度条件を採用すれば
延伸時の残留歪みを緩和することは可能で、60℃にお
ける収縮率5%以下程度は比較的容易に達成できる。し
かし、融点の異なる2種以上の材料を含有する場合は、
延伸時に低融点材料の融点が加工温度の上限となる。そ
して、これらの材料の融点の差が大きいほど、高融点の
材料の延伸時の残留歪みを緩和することは困難で、収縮
率は往々にして60℃,90℃における収縮率は容易に
各々8%,30%を優に越えてしまう。収縮率は通気度
とトレードオフの関係にあり、収縮率を小さくしようと
すると通気性は低下する(ガーレー秒数が増大する)傾
向がある。これに対して、本発明の多孔質膜は収縮率が
小さく、かつ通気性も良好である。
【0039】また、本発明の多孔質膜の引張弾性率は、
常温(25℃)で5000kg/cm2 以上である。引
張弾性率は多孔質膜の柔らかさを示す指標と考えられ
る。これが高いほど、セパレータのコシが強く、特に電
池組立時の作業性が優れている。ここでいう引張弾性率
とは、機械方向に5%引張った時の単位面積当たりの応
力を指している。
【0040】加熱時の収縮による断面積0.1mm2
たりの応力に関して、本発明の条件を満たした多孔質膜
を作製しようとした場合、一つの方法としては非常に柔
らかい(物性的には引張弾性率の低い)多孔質膜を作製
する手法がある。この手法で得られた多孔質膜でも、上
記の優れた特徴、即ち、捲回時の電極又はセパレータの
破損防止や過充電時の高い安全性を得ることはできる。
しかしながら、引張弾性率が5000kg/cm2 未満
のものでは、5000kg/cm2 以上のものに比較し
て特に作業性が劣る。これに対して、本発明の多孔質膜
は上記の特性に加えて作業性も優れたものとなる。
【0041】また、本発明の多孔質膜は、常温(25
℃)でのガーレー秒数が200〜1200の範囲であ
る。ガーレー秒数は、JIS K−8117に示される
紙の通気性を表す指標の一つであり、この値が小さいほ
ど通気性が高い。セパレータの通気性は電池内部でのイ
オンの通り易さ、すなわち電池の放電特性と相関があ
り、セパレータの通気性が高いほど電池の放電特性が良
好となるが、通気性が高すぎると電池を誤使用した際の
反応が過大となり制御が困難になるので好ましくない。
逆にガーレー秒数がこの範囲よりも大きいと、特に低温
での電池の放電特性が悪化するので好ましくない。
【0042】さらに、本発明の多孔質膜を電池用セパレ
ータと使用した場合に、セパレータの金属ロールとの摩
擦抵抗(動摩擦力)は、1.5kg(より好ましくは1
kg)以下である。摩擦抵抗(動摩擦力)は、セパレー
タ表面の粗さを示す尺度と考えられ、これが低いほどセ
パレータの表面が滑らかであり、捲回体を作製する時セ
パレータの走行性がよい。
【0043】摩擦抵抗の測定は、厚み約25μmの多孔
質膜を機械方向に長さ1m程度・幅60mmに切り取
り、この一端に100gの重りをつけ、試料を1本のフ
リーロールと1本の固定ロール(共に鏡面仕上げ製SU
S,φ20mm)に通し、もう一端をロードセルに固定
し、引張速度1000mm/minの条件で引っ張った
時の応力を測定し、算出した(図1参照)。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。尚、物性値及び特性値の測定方法は以下に示す通り
である。
【0045】(収縮応力)TMA(Thermo mechanical
analyzer:SEIKO SSC5200)を使用し、厚み約25μmの
セパレータを4mm幅に分析し、チャック間距離を1c
mに設定した。ΔL一定の設定で温度を常温から5℃/
分の昇温速度で80℃ないし105℃まで上げる。その
時の応力(g)が断面積(この場合は0.025×4=
0.1mm2)当たりの応力となる。
【0046】(収縮率)フィルムを長さ方向がその機械
方向に一致する様に幅約10mm、長さ300mm程度
に切り取り、これを圧縮紙の上に無張力で設置した状態
で60℃又は90℃に保った熱風循環式乾燥機中に1時
間投入し、加熱前後のフィルムの長さを測定してその減
少率から算出した。
【0047】(引張弾性率)テンシロン UTM−III−
100(東洋BALDWIN)を用いた。サンプルを長
さ150mm・幅10mmに切り、チャック間距離を1
0cmとし、ヘッドスピード(引張速度)は20mm/
分とした。25℃の条件でサンプルが5%(5mm)伸
びた時の応力をx(kg)、サンプルの厚みをy(c
m)とすると、引張弾性率Eは、E=x/1/y/0.
05(kg/cm2 )となる。
【0048】(重量平均分子量)装置はウォータース(W
aters)社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC−150C)を、溶媒としてO−ジクロルベン
ゼンを、カラムには昭和電工社製(Shodex KF
−80M)を使用して、温度135℃で測定し、分子量
は単分散ポリスチレンを基準として算出した。
【0049】(融点)セイコー電子工業社製の示差走査
熱量計(DSC200)を用い、先ず密閉容器中の試料
を室温から220℃まで20℃/分で昇温させ、30分
間保持し、次いでこれを室温まで2℃/分で冷却する。
次に10℃/分で昇温させ、この昇温過程での吸熱ピー
ク値を融点とした。
【0050】(通気度(ガーレー秒数))JIS K−
8117に準じ、安田精機製作所ガーレー式デンソメー
ターNo.323−Autoを用い、膜面積642mm
2 を空気10ccが透過する時間を測定し、この値を1
0倍して求めた。
【0051】(厚み)全厚みは、1/1000mmのダ
イアルゲージにて測定した。多層フィルムの各層の厚み
は、フィルムを凍結破断し、断面を光学顕微鏡で観察す
ることによって求めた。
【0052】(動摩擦力)図1に示す動摩擦力測定装置
を用いた。図1において、1は一定の速度で引っ張るロ
ードセル、2はフリーロール、3は固定ロール、4は多
孔質膜、5は100gの重りである。フィルムの長さ方
向がその延伸方向と一致するように幅約60mm、長さ
1m程度に切り取り、この試料の一端に100gの重り
5を付け、試料を1本のフリーロール2と1本の固定ロ
ール(共に鏡面仕上げ製ステンレス鋼製,直径:20m
m)3に通し、もう一方の端をロードセル1に固定し、
引張速度1000mm/minの条件で引っ張った時の
応力をテンシロン UTM−III−100(東洋BALD
WIN)で測定し、算出した。
【0053】(気孔率)サンプルを5枚重ねて15.9
cm2 の面積に切り取り、この5枚分の厚みTと重さW
を測定し、多孔質膜の密度をdとし、以下の式より算出
した。 気孔率(%)=(1−(10000×W×15.9×d
/T))×100
【0054】
【比較例1】重量平均分子量98万のPP(融点160
℃)を表面層に、重量平均分子量98万のPP50重量
%と重量平均分子量26万の高密度PE50重量%との
混合物(融点135℃)を中間層に用い、3層Tダイ式
フィルム成形機を用い押し出し温度250℃、ドロー比
30にて総厚み32μm(各層の厚み表面層/中間層/
表面層=10/11/11μm)のフィルムに成形し
た。このフィルムを25℃/相対湿度30%のクリーン
ルーム中で、しわ、折れの防止のため厚み50μmのポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルム2枚に挟
み、表面温度150℃のロール表面上におよそ10秒間
接触させて熱処理し、鉄芯上に巻き取った。更にこれを
125℃の乾燥機中に投入して48時間熱処理した。続
いてこの熱処理フィルムを60℃にて未延伸フィルムの
長さを基準にして40%延伸し、更に120℃にて未延
伸フィルムの長さを基準にして110%延伸し(トータ
ル延伸倍率140%=2.4倍延伸)、更に120℃に
て延伸後のフィルムの長さを基準にして10%収縮させ
た(最終延伸倍率2.16倍)。得られた多孔質膜をA
−1とする。
【0055】多孔質膜A−1の特性を表1に、通気度
(ガーレー秒数)の経時変化を60℃の保存下で測定し
た結果を表2に示す。
【0056】さらに、多孔質膜A−1をセパレータとし
て用い、Liイオン電池各1000個を作製し、セパレ
ータ・電極の損壊による不良率と過充電試験時の不良率
を測定した結果を表3に示す。
【0057】
【実施例1】比較例1で得られた多孔質膜A−1を11
0℃で36時間、加熱処理した後、さらにその時の長さ
を基準にして10%弛緩・収縮させた(最終倍率約1.
84倍)。その後、さらに110℃で36時間、加熱処
理を行い、多孔質膜A−2を得た。比較例1と同様に測
定した結果を表1〜3に示す。
【0058】
【比較例2】重量平均分子量98万のPP(融点160
℃)を表面層に、重量平均分子量98万のPP50重量
%と重量平均分子量26万の高密度PE50重量%との
混合物(融点135℃)を中間層に用い、3層Tダイ式
フィルム成形機を用い、押し出し温度250℃、ドロー
比30にて総厚み32μm(各層の厚み表面層/中間層
/表面層=10/11/11μm)のフィルムに成形し
た。このフィルムを25℃/相対湿度30%のクリーン
ルーム中で、厚み50μmのPETフィルム2枚に挟
み、表面温度150℃のロール表面上におよそ10秒間
接触させて熱処理し、鉄芯上に巻き取った。更にこれを
125℃の乾燥機中に投入して48時間熱処理した。続
いてこの熱処理フィルムを60℃にて未延伸フィルムの
長さを基準にして78%延伸し、更に120℃にて未延
伸フィルムの長さを基準にして178%延伸し(トータ
ル延伸倍率256%=3.56倍延伸)、更に120℃
にて延伸後のフィルムの長さを基準にして26%収縮さ
せた(最終延伸倍率2.63倍)。得られた多孔質膜を
B−1とする。比較例1と同様に測定した結果を表1〜
3に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】表2の結果より、本発明の多孔質膜は安定
した通気度であることがわかる。また、表3の結果よ
り、本発明の多孔質膜を電池用セパレータとして使用す
れば不良率が小さく、過充電時にも安全な改良されたも
のとなることがわかる。
【0063】
【実施例2】重量平均分子量98万のPP(融点160
℃)を表面層に、重量平均分子量98万のPP20重量
%と重量平均分子量26万の高密度PE80重量%との
混合物(融点135℃)を中間層に用い、3層Tダイ式
フィルム成形機を用い、押し出した総厚み32μm(各
層の厚み表面層/中間層/表面層=11/10/11)
のフィルムを用いた。このフィルム表面温度148℃の
ロール表面上に約10秒間接触させて熱処理し、鉄芯上
に巻き取った。更にこれを125℃の乾燥機中に投入し
て48時間熱処理した。続いてこの熱処理フィルムを4
枚同時に繰り出して、50℃にて未延伸フィルムの長さ
を基準にして70%低温延伸し、更に125℃にて未延
伸フィルムの長さを基準にして180%高温延伸した
(トータル延伸倍率250%=3.5倍延伸)。続いて
この延伸フィルムを115℃の乾燥機中に投入して36
時間熱処理した。この熱処理フィルムを、120℃にて
高温延伸後のフィルムを基準にして20%収縮させた
(最終延伸倍率2.8倍)。次いでこれを1枚ずつに剥
がし分け、更にこれを110℃の乾燥機中に投入して3
6時間熱処理した。得られた多孔質膜C−1の特性を表
4に示す。
【0064】実施例3 重量平均分子量98万のPP(融点160℃)を表面層
に、重量平均分子量98万のPP20重量%と重量平均
分子量26万の高密度PE80重量%との混合物(融点
135℃)を中間層に用い、3層Tダイ式フィルム成形
機を用い、押し出した総厚み32μm(各層の厚み表面
層/中間層/表面層=11/10/11)のフィルムを
用いた。このフィルムを実施例2と同様に、表面温度1
48℃のロール表面上に約10秒間接触させて熱処理
し、鉄芯上に巻き取った。更にこれを125℃の乾燥機
中に投入して48時間熱処理した。続いてこの熱処理フ
ィルムを4枚同時に繰り出して、50℃にて未延伸フィ
ルムの長さを基準にして70%低温延伸し、更に125
℃にて未延伸フィルムの長さを基準にして180%高温
延伸した(トータル延伸倍率250%=3.5倍延
伸)。続いてこの延伸フィルムを115℃の乾燥機中に
投入して36時間熱処理した。この熱処理フィルムを、
120℃にて高温延伸後のフィルムを基準にして15%
収縮させた(最終延伸倍率2.98倍)。次いでこれを
1枚ずつに剥がし分け、更にこれを110℃の乾燥機中
に投入して36時間熱処理した。得られた多孔質膜C−
2の特性を表4に示す。
【0065】
【実施例4】重量平均分子量100万のPP(融点16
0℃)を表面層に、重量平均分子量100万のPP10
重量%と重量平均分子量35万の高密度PE90重量%
との混合物(融点135℃)を中間層に用い、3層Tダ
イ式フィルム成形機を用いダイスの温度250℃、ドロ
ー比25にて総厚み32μmのフィルムを成形した。こ
のフィルムを130℃の乾燥機中に投入して60時間熱
処理した。続いてこの熱処理フィルムを4枚同時に繰り
出して、50℃にて未延伸フィルムの長さを基準にして
40%低温延伸し、更に125℃にて未延伸フィルムの
長さを基準にして110%高温延伸した(トータル延伸
倍率150%=2.5倍延伸)。続いてこの延伸フィル
ムを110℃の乾燥機中に投入して36時間熱処理し
た。この熱処理フィルムを、125℃にて高温延伸後の
フィルムを基準にして10%収縮させた(最終延伸倍率
2.25倍)。次いでこれを1枚ずつに剥がし分け、更
にこれを115℃の乾燥機中に投入して36時間熱処理
した。得られた多孔質膜C−3の特性を表4に示す。
【0066】
【比較例3】実施例2と同じフィルムを用いて、実施例
2と同様に表面温度148℃のロール表面上におよそ1
0秒間接触させて熱処理し、鉄芯上に巻き取った。更に
これを125℃の乾燥機中に投入して48時間熱処理し
た。続いてこの熱処理フィルムを4枚同時に繰り出し
て、50℃にて未延伸フィルムの長さを基準にして70
%低温延伸し、更に120℃にて未延伸フィルムの長さ
を基準にして180%高温延伸し(トータル延伸倍率2
50%=3.5倍延伸)、更に120℃にて高温延伸後
のフィルムを基準にして23%収縮させた(最終延伸倍
率2.7倍)。得られた多孔質膜D−1の特性を表4に
示す。
【0067】
【表4】
【0068】
【発明の効果】本発明の多孔質膜は電池用セパレータと
して用いた場合、通気性のばらつきが小さく、また不良
率も小さく、過充電時にも安全であるという利点や、電
池組立時に作業性が良く且つ傷が生じにくいという利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の多孔質膜の摩擦抵抗を測
定するための装置の概略図である。
【符号の説明】
1 ロードセル 2 フリーロール 3 固定ロール 4 多孔質膜 5 100gの重り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古内 浩二 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 25℃から80℃までの加熱時の収縮に
    よる応力が断面積0.1mm2 当たり5g以下であり、
    60℃で1時間加熱した後の収縮率が3%以下であり、
    かつ引張弾性率が25℃で5000kg/cm2 以上で
    あることを特徴とする多孔質膜。
  2. 【請求項2】 融点が100〜140℃の材料を含有す
    る層と融点が150℃以上の材料を含有する層とを含有
    してなる積層前駆体フィルムを、50〜170℃にて5
    秒〜150時間で熱処理した後、−20〜100℃にて
    延伸前のフィルムの長さを基準にして10〜150%低
    温延伸し、次いで100〜140℃にて同じく延伸前の
    フィルムの長さを基準にして10〜300%高温延伸
    し、続いて得られた積層多孔質フィルムを50〜140
    ℃にて5秒〜150時間熱処理した後、さらに50〜1
    40℃にて5秒〜150時間熱処理することを特徴とす
    る多孔質膜の製造方法。
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