JPH10313848A - ビール醸造装置 - Google Patents

ビール醸造装置

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JPH10313848A
JPH10313848A JP9128486A JP12848697A JPH10313848A JP H10313848 A JPH10313848 A JP H10313848A JP 9128486 A JP9128486 A JP 9128486A JP 12848697 A JP12848697 A JP 12848697A JP H10313848 A JPH10313848 A JP H10313848A
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JP
Japan
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brewing
liquid
beer
temperature
heating
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Application number
JP9128486A
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English (en)
Inventor
Tetsuji Yamashita
哲司 山下
Toshiaki Kawaguchi
俊朗 河口
Kazuhiro Narusaka
和宏 鳴坂
Morio Hirahara
茂利夫 平原
Sawa Suzuki
佐和 鈴木
Takuya Kishimoto
卓也 岸本
Tsuneji Tsukuni
恒二 津国
Mitsuo Takahashi
満男 高橋
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Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一の容器で煮沸および醸造を行うことがで
き、かつその容器を取り外して洗浄可能な家庭内醸造用
のビール醸造装置を提供する。 【解決手段】 断熱容器6には、内釜7が着脱可能に収
納され、加熱手段として誘導加熱ヒータ8、冷却・加熱
手段としてペルチェ素子を用いた電子冷却装置9、入力
・表示部10が備えられている。蓋1は、断熱容器6に
収納された内釜7の上面を覆い、密閉し、内釜7内部の
液体を抽出する液体抽出部2、内釜7内部の液体を攪拌
する攪拌部2c、煮沸時および発酵時に内釜7内部の上
昇圧力を外に逃がすガス抜き部3、ビール酵母を内釜7
に投入する酵母投入部4が備えられている。液体抽出部
2と攪拌部2cとは、一体構造に構成されている。液体
抽出部2は,J字形パイプの端部2bを吸込口とした形
状であり、J字形パイプ部2aには、液体温度を計測す
る釜内温度センサ5が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭内醸造に適し
た少量のビールを醸造するビール醸造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビールを愛飲する習慣のある欧米
諸国では、家庭内で手作りビールを楽しむことが一般に
行われている。この家庭内醸造などの少量のビール醸造
に適したビール醸造器が特開平7−327658号公報
に開示されている。ここで開示されたビール醸造器は、
発酵工程のみを行い、その前の煮沸工程は別の鍋で行
う。本公報で開示されたビール醸造器の構造では内釜が
取り外しできないので、洗浄が充分できず不衛生になり
がちとなる。このためビールは雑菌により酸味が増すの
で、できあがったビールの味が悪くなる。またビールの
アルコール分を生成するための一次発酵中(アルコール
生成後に炭酸ガスを造るための醗酵を二次醗酵とい
う。)に必要となる攪拌機能を有しないので、酵母が沈
殿し、発酵が促進されない。
【0003】また特公平6−87764号公報には、仕
込釜と仕込槽とが分離された、業務用のビール製造装置
が提案されている。業務用ではこのように煮沸用の釜と
醸造用の槽とが分離された構造が一般に用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、家庭内
醸造などの少量のビール醸造では煮沸用の釜と醸造用の
槽とを同一の容器で兼ねたほうが取扱いが容易となる。
また雑菌の繁殖を防止するため、内釜を取り外して充分
な洗浄を行うことが望ましい。
【0005】本発明は、同一の容器で煮沸および醸造を
行うことができ、かつその容器を取り外して洗浄可能な
家庭内醸造用のビール醸造装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載のビール醸造装置は、断熱
容器内部に脱着可能に収納された内釜と、この内釜内部
の温度を検出する釜内温度センサと、前記内釜内の液体
を沸騰するまで加熱可能な加熱手段と、前記内釜内の液
体を発酵に適した温度に保つ冷却・加熱手段と、前記断
熱容器に収納された内釜を密閉し、内釜内部の液体を攪
拌する攪拌部と内釜内部の圧力を内釜の外に逃がすガス
抜き部とを有する蓋と、この攪拌部を攪拌駆動する攪拌
駆動手段と、醸造工程の開始を指示する起動指示手段
と、この起動指示手段からの起動指示に応じて、あらか
じめ設定された醸造工程を制御する醸造制御手段とを具
備することを特徴とする構成を有する。
【0007】以上の構成によって、本発明の請求項1に
記載のビール醸造装置は、断熱容器内部に脱着可能に収
納された内釜内の液体を沸騰するまで加熱し、発酵に適
した温度に保ち、蓋で内釜を密閉した状態で内部の圧力
を外に逃がしながら攪拌できるので、内釜を取り外して
充分な洗浄を行った後に、その内釜で煮沸および醸造工
程を密閉した状態で行うことができる。
【0008】本発明の請求項2に記載のビール醸造装置
は、請求項1に記載のビール醸造装置を構成する手段に
おいて、前記醸造制御手段が、前記起動指示手段からの
起動指示に応じて、前記加熱手段を前記内釜内の液体が
沸騰するまで加熱制御すると共に前記攪拌駆動手段を駆
動制御し、所定時間後に前記加熱手段の加熱を停止する
と共に前記冷却・加熱手段に冷却を開始させ、前記釜内
温度センサがあらかじめ設定された一次発酵温度を示し
たら、前記冷却・加熱手段を前記内釜内部を前記一次発
酵温度に保つように制御すると共に前記攪拌駆動手段を
あらかじめ設定された所定時間間隔で駆動制御し、あら
かじめ設定された一次発酵時間後に、前記冷却・加熱手
段の温度制御と前記攪拌駆動手段の駆動とを停止するよ
うに醸造工程を制御することを特徴とする。
【0009】以上の構成によって、本発明の請求項2に
記載のビール醸造装置は、内釜内の液体が沸騰するまで
加熱しながら攪拌して所定時間後に冷却を開始し、一次
発酵温度になったら、内釜内部を一次発酵温度に保つ共
にあらかじめ設定された所定時間間隔で攪拌し、一次発
酵時間後に、温度制御と攪拌を停止する一連の醸造工程
を自動化する。
【0010】本発明の請求項3に記載のビール醸造装置
は、請求項1に記載のビール醸造装置を構成する手段に
加え、前記蓋が、前記内釜内の液体を抽出する液体抽出
部を備え、この液体抽出部が前記攪拌部と一体構造であ
ることを特徴とする。
【0011】以上の構成によって、本発明の請求項3に
記載のビール醸造装置は、液体抽出部が攪拌部を兼ねる
ので、部品点数を少なくすることができる。
【0012】本発明の請求項4に記載のビール醸造装置
は、請求項1に記載のビール醸造装置を構成する手段に
加え、酵母を投入するための酵母投入手段を、前記蓋に
設け、前記醸造制御手段が、前記加熱手段にて前記内釜
内の液体が沸騰するまで加熱した後、前記釜内温度セン
サがあらかじめ設定された酵母投入温度まで冷却したこ
とを検出したら、前記酵母投入手段に酵母投入を指示す
ることを特徴とする。
【0013】以上の構成によって、本発明の請求項4に
記載のビール醸造装置は、内釜内の液体を沸騰後、酵母
投入温度まで冷却して、酵母を投入するので、酵母を死
滅させることがない。
【0014】本発明の請求項5に記載のビール醸造装置
は、請求項1に記載のビール醸造装置を構成する手段に
加え、装置の状態を表示する表示手段を備え、この表示
手段に、前記醸造制御手段の制御が、醸造工程のどの段
階にあるかを表示することを特徴とする。
【0015】以上の構成によって、本発明の請求項5に
記載のビール醸造装置は、表示手段に、醸造工程のどの
段階にあるかを表示するので、使用者が醸造の進行状況
を知ることができる。
【0016】本発明の請求項6に記載のビール醸造装置
は、請求項1に記載のビール醸造装置を構成する手段に
加え、前記一次発酵温度と一次発酵時間とを入力する発
酵条件入力手段を具備することを特徴とする。
【0017】以上の構成によって、本発明の請求項6に
記載のビール醸造装置は、使用者が一次発酵温度と一次
発酵時間とを入力することができるので、使用する麦芽
や酵母に最適な発酵条件を設定できる。
【0018】本発明の請求項7に記載のビール醸造装置
は、請求項1に記載のビール醸造装置を構成する手段に
おいて、前記醸造制御手段の醸造工程制御情報が、不揮
発性メモリに記憶されていることを特徴とする。
【0019】以上の構成によって、本発明の請求項7に
記載のビール醸造装置は、醸造工程制御情報が、不揮発
性メモリに記憶されているので、通電遮断後に再通電し
た場合でも、醸造工程制御が初期化されずに前工程に続
いて次に工程を継続することができる。
【0020】本発明の請求項8に記載のビール醸造装置
は、請求項1に記載のビール醸造装置を構成する手段に
おいて、前記加熱手段が、誘導加熱ヒータであることを
特徴とする。
【0021】以上の構成によって、本発明の請求項8に
記載のビール醸造装置は、加熱手段が、誘導加熱ヒータ
であるので、内釜と加熱手段との間に多少の空隙があっ
ても、加熱性能に大きく影響しない。
【0022】本発明の請求項9に記載のビール醸造装置
は、請求項1に記載のビール醸造装置を構成する手段に
おいて、前記冷却・加熱手段が、ペルチェ素子を用いた
電子冷却装置であることを特徴とする。
【0023】以上の構成によって、本発明の請求項9に
記載のビール醸造装置は、冷却・加熱手段が、ペルチェ
素子を用いた電子冷却装置であるので、小さな部品で冷
却・加熱できる。
【0024】本発明の請求項10に記載のビール醸造装
置は、請求項3に記載のビール醸造装置を構成する手段
において、前記液体抽出部が、J字形パイプの端部を吸
込口とした形状であることを特徴とする。
【0025】以上の構成によって、本発明の請求項10
に記載のビール醸造装置は、液体抽出部が、J字形パイ
プの端部を吸込口とした形状であるので、内釜底部の沈
殿物を吸い上げずに内釜内部の液体を抽出できる。
【0026】本発明の請求項11に記載のビール醸造装
置は、請求項3に記載のビール醸造装置を構成する手段
において、前記液体抽出部が、底部を塞いだ直線状パイ
プの中間位置に吸込口を開口した形状であることを特徴
とする。
【0027】以上の構成によって、本発明の請求項11
に記載のビール醸造装置は、液体抽出部が、底部を塞い
だ直線状パイプの中間位置に吸込口を開口した形状であ
るので、内釜底部の沈殿物を吸い上げずに内釜内部の液
体を抽出できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0029】図1は、本発明の実施の形態のビール醸造
装置の分解斜視図であり、図2はそのA−A断面図であ
る。断熱容器6には、内釜7が着脱可能に収納され、加
熱手段として誘導加熱ヒータ(Induction Heater)8、冷
却・加熱手段としてペルチェ素子を用いた電子冷却装置
9、入力・表示部10が備えられている。蓋1は、その
鉤状突起部1aを断熱容器の穴6aに挿入して取り付け
られ、断熱容器6に収納された内釜7の上面を覆い、密
閉する。
【0030】蓋1には、内釜7内部の液体を抽出する液
体抽出部2、内釜7内部の液体を攪拌する攪拌部2c、
煮沸時および発酵時に内釜7内部の上昇圧力を外に逃が
すガス抜き部3、ビール酵母(イースト)を内釜7に投
入する酵母投入部4(図3に示す酵母投入用モータ4a
と共に酵母投入手段を構成する。)が備えられている。
液体抽出部2と攪拌部2cとは、一体構造に構成されて
いる。液体抽出部2は,J字形パイプの端部2bを吸込
口とした形状であり、内釜7内の液体を排出口2dから
排出する。またJ字形パイプ部2aには、液体温度を計
測する釜内温度センサ5が備えられている。
【0031】断熱容器6は、断熱材12で囲まれた構造
となっており、内釜7を収納して蓋1にて上面を塞いだ
とき、密閉するためのパッキン11を備えている。
【0032】誘導加熱ヒータ8は、内釜7に対し誘導加
熱によって煮沸時の加熱を行う。加熱手段として誘導加
熱ヒータ8を用いると、内釜7に鉄系の材質のものを用
いる必要があるが、誘導加熱ヒータ8と内釜7との間に
多少の空隙があっても加熱性能に大きく影響しない。
【0033】他の実施の形態では、加熱手段として抵抗
による電熱ヒータを用いる。この場合、電熱ヒータと内
釜との密着性が加熱性能に大きく影響するので、内釜を
着脱可能とする場合、密着度を十分考慮した設計とする
必要がある。
【0034】電子冷却装置9は、煮沸後の冷却および発
酵に適した温度に保つ際の冷却および加熱を行う。煮沸
後の冷却にペルチェ素子の冷却能力が足りない場合は、
さらに別の冷却手段を設けるか、温度が低下するまで蓋
1を開放する。
【0035】入力・表示部10には、醸造工程の開始を
指示する起動指示部、一次発酵温度および一次発酵時間
を入力する発酵条件入力部、装置の状態を表示する表示
部を備える。
【0036】図3は、本実施の形態の制御系の構成図で
ある。制御部(醸造制御手段)20は、マイクロコンピ
ュータなどによって構成され、本実施の形態のビール醸
造装置の醸造工程を制御する。制御部20には、釜内温
度センサ5からの温度検出信号と発酵条件入力部10a
からの一次発酵温度および一次発酵時間とが入力され
る。一次発酵時間はタイマ21によってカウントされ
る。発酵条件である一次発酵温度と一次発酵時間とは、
使用する麦芽や酵母によって最適な値が異なるため、使
用者が任意に設定できる。そして制御部20は、誘導加
熱ヒータ8、電子冷却装置9、釜内攪拌用モータ(攪拌
駆動手段)2e、酵母投入制御用モータ4aを制御する
制御信号を出力し、表示部10bに装置の状態を表示す
る。また醸造工程制御情報はデータメモリ22に記憶さ
れ、必要に応じて読み出される。このデータメモリ22
は、バッテリ22aによってバックアップされた不揮発
性メモリである。
【0037】図4は、内釜7の発酵温度制御を行うため
のフィードバック制御系のブロック図である。発酵条件
入力部10aから制御部20に一次発酵の設定温度を入
力すると、内釜7に設置された釜内温度センサ6から制
御部20に釜内温度がフィードバックされ、設定温度と
釜内温度との偏差を0にするように温度制御用ペルチェ
素子9aの冷却または発熱を制御する。
【0038】次に上記制御部20の醸造工程制御を、図
5のフローチャートに従って、図6のタイムチャートを
参照して説明する。まず使用者が、あらかじめ内釜7に
麦芽と水(または湯)を入れ、酵母投入部4に酵母をセ
ットし、起動指示部から醸造工程の開始を指示する。制
御部20は、起動指示を検出すると(時刻t1)(ステ
ップS1)、タイマ22をリセットして(ステップS
2)、誘導加熱ヒータ8に通電して内釜7内の液体を煮
沸すると共に(ステップS3)、麦芽の溶解促進および
焦げ付き防止のため、釜内攪拌用モータ2eを回転駆動
し、攪拌する(ステップS4)。そしてタイマ22が時
刻t2をカウントしたら(ステップS5)、誘導加熱ヒ
ータ8の通電を停止し(ステップS6)、電子冷却装置
9による冷却を開始する(ステップS7)。そして釜内
温度センサ6が、内釜7内の温度が酵母投入温度(40
℃)なったことを示したら(時刻t3)(ステップS
8)、酵母投入制御用モータ4aを駆動し、酵母を投入
する(ステップS9)。この段階では、冷却促進および
酵母の麦芽溶液への混入促進のため、釜内攪拌用モータ
2eの回転駆動を続ける。そして内釜7内の温度が、設
定された一次発酵温度(18℃〜26℃)なったら(時
刻t4)(ステップS10)、電子冷却装置9に冷却ま
たは加熱させて一次発酵温度を保つように制御すると共
に(ステップS11)、沈殿した酵母を浮き上がらせ、
発酵を程よく進行させるため、釜内攪拌用モータ2eを
あらかじめ設定されたの一定時間間隔(Δt)で回転駆
動させる(ステップS12)。タイマ22が時刻t5
(時刻t1から約1週間後)をカウントしたら(ステッ
プS13)、電子冷却装置9による発酵温度制御を停止
すると共に釜内攪拌用モータ2eの回転駆動を停止し
(ステップS14)、表示部10bに一次発酵終了を表
示する(ステップS15)。
【0039】図7は、一連の醸造工程を表示するための
表示部の例を示す。(a)は、時刻t1〜t3までを
「沸騰中」、時刻t3〜t5までを「一次発酵中」、時
刻t5で「一次発酵終了」と表示する例である。さらに
内釜8内の温度、一次発酵終了までの時間または日数も
表示する。(b)は、LED(発光ダイオード)で現在
の醸造工程を示す例である。
【0040】この使用者に醸造工程を知らせるための手
段は、上述の視覚的な表示に限らず、音や音声で告知す
ることもできる。
【0041】その後、瓶詰工程となり、液体抽出部2か
ら適量づつ液体をビール瓶などに移し代える。ここで液
体抽出部2はJ字形パイプの端部2bを吸込口とした形
状なので、内釜7底部に最終的に沈殿した「おり」を吸
い上げない。
【0042】また液体抽出部を、図8に示すように、底
部を塞いだ直線状パイプの中間位置に吸込口を開口した
形状としても、同様の効果が得られる。
【0043】本実施の形態のビール醸造装置では、起動
から一次発酵終了まで1週間程度を要するため、途中で
停電が生じたり、装置の設置場所を移動するために電源
を切る場合が想定される。各工程の途中で通電が停止す
ると、制御部20のマイクロコンピュータの制御が初期
化されてしまい、醸造工程が設定どおりに進行せず、出
来上がるビールの質に大きく影響する。このためバッテ
リー2aにてバックアップされたデータメモリ22に醸
造工程制御情報を記憶しているので、通電遮断後に再通
電した際、通電遮断前の工程から引き続いて醸造工程を
継続できる。またバッテリーによるバックアップの代わ
りにフラッシュメモリを用いても同様の効果が得られ
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の請求項1に
記載のビール醸造装置は、断熱容器内部に脱着可能に収
納された内釜内の液体を沸騰するまで加熱し、発酵に適
した温度に保ち、蓋で内釜を密閉した状態で内部の圧力
を外に逃がしながら攪拌できるので、内釜を取り外して
充分な洗浄を行った後に、その内釜で煮沸および醸造工
程を密閉した状態で行うことができ、雑菌などの混入に
よるビールの味の低下が無く、味の良いビールを容易に
醸造できる。
【0045】本発明の請求項2に記載のビール醸造装置
は、内釜内の液体が沸騰するまで加熱しながら攪拌して
所定時間後に冷却を開始し、一次発酵温度になったら、
内釜内部を一次発酵温度に保つ共にあらかじめ設定され
た所定時間間隔で攪拌し、一次発酵時間後に、温度制御
と攪拌を停止する一連の醸造工程を自動化するので、煮
沸中の麦芽の溶解促進および焦げ付き防止、冷却中の冷
却促進、醗酵中の酵母沈殿防止および醗酵促進によっ
て、だれでも簡単に家庭で質の良いビールを醸造でき
る。
【0046】本発明の請求項3に記載のビール醸造装置
は、液体抽出部が攪拌部を兼ねるので、部品点数を少な
くすることができる。
【0047】本発明の請求項4に記載のビール醸造装置
は、内釜内の液体を沸騰後、酵母投入温度まで冷却し
て、酵母を投入するので、酵母を死滅させることがな
い。
【0048】本発明の請求項5に記載のビール醸造装置
は、表示手段に、醸造工程のどの段階にあるかを表示す
るので、使用者が醸造の進行状況を容易に知ることがで
きる。
【0049】本発明の請求項6に記載のビール醸造装置
は、使用者が一次発酵温度と一次発酵時間とを入力する
ことができるので、使用する麦芽や酵母に最適な発酵条
件を設定でき、味の良いビールを醸造できる。
【0050】本発明の請求項7に記載のビール醸造装置
は、醸造工程制御情報が、不揮発性メモリに記憶されて
いるので、通電遮断後に再通電した場合でも、醸造工程
制御が初期化されずに前工程に続いて次に工程を継続す
ることができ、装置の移動のために電源を切る場合や停
電の際に便利である。
【0051】本発明の請求項8に記載のビール醸造装置
は、加熱手段が、誘導加熱ヒータであるので、内釜と加
熱手段との間に多少の空隙があっても、加熱性能に大き
く影響しない。このため脱着可能な内釜との整合性が良
い。
【0052】本発明の請求項9に記載のビール醸造装置
は、冷却・加熱手段が、ペルチェ素子を用いた電子冷却
装置であるので、小さな部品で冷却・加熱でき、ビール
醸造装置を小形化できる。
【0053】本発明の請求項10に記載のビール醸造装
置は、液体抽出部が、J字形パイプの端部を吸込口とし
た形状であるので、内釜底部の沈殿物を吸い上げずに内
釜内部の液体を抽出できる。
【0054】本発明の請求項11に記載のビール醸造装
置は、液体抽出部が、底部を塞いだ直線状パイプの中間
位置に吸込口を開口した形状であるので、内釜底部の沈
殿物を吸い上げずに内釜内部の液体を抽出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のビール醸造装置の分解斜
視図である。
【図2】本発明の実施の形態のビール醸造装置のA−A
断面図である。
【図3】本発明の実施の形態のビール醸造装置の制御系
の構成図である。
【図4】発酵温度制御のフィードバック制御系のブロッ
ク図である。
【図5】醸造工程制御のフローチャートである。
【図6】醸造工程制御のタイムチャートである。
【図7】醸造工程表示の表示部の例を示す図である。
【図8】液体抽出部の形状例を示す図である。
【符号の説明】
1 蓋 2 液体抽出部 2a J字形パイプ部 2b J字形パイプの端部 2c 攪拌部 2d 排出口 3 ガス抜き部 4 酵母投入部 5 釜内温度センサ 6 断熱容器 7 内釜 8 誘導加熱ヒータ 9 電子冷却装置 10 入力・表示部 11 パッキン 12 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳴坂 和宏 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 平原 茂利夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 鈴木 佐和 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 岸本 卓也 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内 (72)発明者 津国 恒二 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内 (72)発明者 高橋 満男 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱容器内部に脱着可能に収納された内
    釜と、 この内釜内部の温度を検出する釜内温度センサと、 前記内釜内の液体を沸騰するまで加熱可能な加熱手段
    と、 前記内釜内の液体を発酵に適した温度に保つ冷却・加熱
    手段と、 前記断熱容器に収納された内釜を密閉し、内釜内部の液
    体を攪拌する攪拌部と内釜内部の圧力を内釜の外に逃が
    すガス抜き部とを有する蓋と、 この攪拌部を攪拌駆動する攪拌駆動手段と、 醸造工程の開始を指示する起動指示手段と、 この起動指示手段からの起動指示に応じて、あらかじめ
    設定された醸造工程を制御する醸造制御手段とを具備す
    ることを特徴とするビール醸造装置。
  2. 【請求項2】 前記醸造制御手段が、前記起動指示手段
    からの起動指示に応じて、前記加熱手段を前記内釜内の
    液体が沸騰するまで加熱制御すると共に前記攪拌駆動手
    段を駆動制御し、所定時間後に前記加熱手段の加熱を停
    止すると共に前記冷却・加熱手段に冷却を開始させ、前
    記釜内温度センサがあらかじめ設定された一次発酵温度
    を示したら、前記冷却・加熱手段を前記内釜内部を前記
    一次発酵温度に保つように制御すると共に前記攪拌駆動
    手段をあらかじめ設定された所定時間間隔で駆動制御
    し、あらかじめ設定された一次発酵時間後に、前記冷却
    ・加熱手段の温度制御と前記攪拌駆動手段の駆動とを停
    止するように醸造工程を制御することを特徴とする請求
    項1に記載のビール醸造装置。
  3. 【請求項3】 前記蓋が、前記内釜内の液体を抽出する
    液体抽出部を備え、 この液体抽出部が前記攪拌部と一体構造であることを特
    徴とする請求項1に記載のビール醸造装置。
  4. 【請求項4】 酵母を投入するための酵母投入手段を、
    前記蓋に設け、 前記醸造制御手段が、前記加熱手段にて前記内釜内の液
    体が沸騰するまで加熱した後、前記釜内温度センサがあ
    らかじめ設定された酵母投入温度まで冷却したことを検
    出したら、前記酵母投入手段に酵母投入を指示すること
    を特徴とする請求項1に記載のビール醸造装置。
  5. 【請求項5】 装置の状態を表示する表示手段を備え、 この表示手段に、前記醸造制御手段の制御が、醸造工程
    のどの段階にあるかを表示することを特徴とする請求項
    1に記載のビール醸造装置。
  6. 【請求項6】 前記一次発酵温度と一次発酵時間とを入
    力する発酵条件入力手段を具備することを特徴とする請
    求項1に記載のビール醸造装置。
  7. 【請求項7】 前記醸造制御手段の醸造工程制御情報
    が、不揮発性メモリに記憶されていることを特徴とする
    請求項1に記載のビール醸造装置。
  8. 【請求項8】 前記加熱手段が、誘導加熱ヒータである
    ことを特徴とする請求項1に記載のビール醸造装置。
  9. 【請求項9】 前記冷却・加熱手段が、ペルチェ素子を
    用いた電子冷却装置であることを特徴とする請求項1に
    記載のビール醸造装置。
  10. 【請求項10】 前記液体抽出部が、J字形パイプの端
    部を吸込口とした形状であることを特徴とする請求項3
    に記載のビール醸造装置。
  11. 【請求項11】 前記液体抽出部が、底部を塞いだ直線
    状パイプの中間位置に吸込口を開口した形状であること
    を特徴とする請求項3に記載のビール醸造装置。
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