JPH10312902A - 記録素子 - Google Patents

記録素子

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Publication number
JPH10312902A
JPH10312902A JP9137459A JP13745997A JPH10312902A JP H10312902 A JPH10312902 A JP H10312902A JP 9137459 A JP9137459 A JP 9137459A JP 13745997 A JP13745997 A JP 13745997A JP H10312902 A JPH10312902 A JP H10312902A
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JP
Japan
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resistor
temperature
resistivity
resin
recording element
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9137459A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Takahashi
博実 高橋
Hideki Ono
英輝 小野
Yutaka Karasuno
ゆたか 烏野
Toru Arai
徹 荒井
一年 ▲鮎▼沢
Kazutoshi Ayusawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication of JPH10312902A publication Critical patent/JPH10312902A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定温度以上の加熱の有無を確実に記録する
ことができる新規な記録素子を提供する。 【解決手段】 セラミック基板3上に樹脂と導体粉を混
合した抵抗体1を形成し、その抵抗体1上に銀電極2を
形成し、樹脂の熱分解による抵抗率変化を利用し、所定
温度以上の加熱の有無を記録可能にする。前記抵抗体1
に用いる樹脂としてエポキシ樹脂、導体粉としてRuO
2 を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性樹脂と導
体粉によって形成される複合材において、熱によって変
化した抵抗率が室温まで保持されることを用いた記録素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術としては、例えば、
特開平6−96843号公報に開示されるもがあり、樹
脂と導体粉を混合して形成される複合材を、自己温度調
節ヒーターとして用いるものであった。このヒーター
は、樹脂のガラス転移温度(Tg)以上では、樹脂の膨
張率が急激に増加するため、Tg以下の温度で導体粉間
の接触によって形成されていた抵抗ネットワークが、T
g以上の温度での樹脂の急激な熱膨張によって、導体粉
間が押し広げられることにより、抵抗ネットワークが切
断され、電極間の抵抗が高くなり、投入電力が減少し、
温度が安定するというものであった。
【0003】また、樹脂の膨張、収縮による抵抗値変化
を抑えるため、球状のカーボン球を導体粉として用いる
ものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の複合材においては、自己温度調節発熱体あるい
は、異方性導電膜といった樹脂の熱膨張や粉体間の抵抗
ネットワークを用いた応用しかないという問題点があっ
た。本発明は、上記問題点を除去し、所定温度以上の加
熱の有無を確実に記録することができる新規な記録素子
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕記録素子において、樹脂と導体粉を混合した抵抗
体上に電極を形成し、前記樹脂の熱分解による抵抗率変
化を利用し、所定温度以上の加熱の有無を記録可能にす
るようにしたものである。
【0006】〔2〕上記〔1〕記載の記録素子におい
て、前記抵抗体に用いる樹脂としてエポキシ樹脂、前記
導体粉としてRuO2 を用いるようにしたものである。
上記のように構成したので、エポキシ樹脂とRuO2
用いた複合材において、樹脂の分解温度を利用すること
によって、樹脂分解の有無により、抵抗率が変化するた
め、その抵抗率を読み取ることによって、樹脂分解温度
以上の加熱の有無を記録する記録素子とすることができ
る。
【0007】〔3〕記録素子において、樹脂と導体粉を
混合した抵抗体上に電極を形成し、前記樹脂の膨張、収
縮時の前記導体粉間の接続変化を利用し、所定温度以上
の加熱の回数を記録可能にするようにしたものである。 〔4〕上記〔3〕記載の記録素子において、前記抵抗体
に用いる樹脂としてエポキシ樹脂、前記導体粉としてサ
イコロ状TiOを用いるようにしたものである。
【0008】上記のように構成したので、抵抗率を読み
取ることによって、樹脂分解温度以上の加熱の回数を記
録可能な記録素子を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1
実施例の記録素子の構造を示す図である。この図に示す
ように、抵抗体1として、感光性エポキシ樹脂(ガラス
転移温度120℃、チバガイギー製 PR−52)にR
uO2 (粒径0.25μm)を混合したものを用いる。
混合比率は、感光性エポキシ樹脂:RuO2 =58:4
2wt%としている。
【0010】この混合物を擂潰(らいかい)機で混合し
た後、真空脱泡槽で混合物内の気泡を取り除く。それ
を、セラミック基板3上に印刷し、150℃で1時間大
気中で硬化させる。次に、銀ペーストを印刷して、空気
中100℃で30分乾燥して、銀電極2を形成する。
【0011】図2は本発明の第1実施例における記録素
子の銀電極間での抵抗率の温度変化を測定したものであ
り、横軸に温度℃、縦軸に抵抗率(Ω・cm)を示して
おり、○は第1回目、●は第2回目、▲は第3回目を示
している。この図から明らかなように、1回目、室温か
ら220℃まで温度を上昇させて抵抗率を計ると、室温
付近で抵抗率が1Ω・cm程あったものが、120℃付
近から抵抗率が上昇し、200℃より高くなると急激に
抵抗率が減少して、0.5Ω・cmまで低下しているこ
とが分かる。
【0012】次に、2回目、室温まで冷却しても抵抗率
は、ほぼ0.5Ω・cmと変化せず、再度、室温を上げ
て200℃以上になっても抵抗率変化は小さく、ほぼ
0.5Ω・cmに安定している。3回目以降も温度変化
による抵抗率変化は見られない。したがって、200℃
以上の加熱の有無によって、抵抗率が1Ω・cmから
0.5Ω・cmまで変化するため、この抵抗率を読み取
ることによって、記録素子として利用することができ
る。
【0013】次に、本発明の第1実施例の記録素子の動
作について説明する。抵抗体1として感光性エポキシ樹
脂(ガラス転移温度120℃、チバガイギー製 PR−
52)に、RuO2 (粒径0.25μm)を混合したた
め、RuO2粉末の接触によって、抵抗ネットワークが
形成される。感光性エポキシ樹脂のガラス転移温度12
0℃以下での膨張率は6×10-5、ガラス転移温度12
0℃以上での膨張率は25〜30×10-5であるため、
ガラス転移温度以上での膨張率が大きい。
【0014】よって、ガラス転移温度以上の温度では、
樹脂の膨張率が大きいため、温度上昇とともに抵抗ネッ
トワーク数が減少して高抵抗となる。これは室温付近で
抵抗率が1Ω・cm程あったものが、120℃付近から
抵抗率が上昇していることに相当する。また、樹脂の分
解温度が200℃程度であるため、200℃より高くな
ると樹脂が分解して、橋掛け構造が崩れるとともに、高
分子が分解するため、RuO2粉末間の間隔が狭まり、
抵抗ネットワーク数が増加して低抵抗となる。
【0015】これは200℃より高くなると、急激に抵
抗率が減少して、0.5Ω・cmまで低下することに相
当する。更に、一度分解した樹脂は、元に戻れないの
で、室温まで冷却しても、抵抗率は、ほぼ0.5Ω・c
mと変化せず、再度温度を上げて200℃以上にして
も、抵抗率変化は小さい。
【0016】このように、樹脂分解の有無によって抵抗
率が、1Ω・cmから0.5Ω・cmに変化するため、
抵抗率を読み取ることによって、200℃以上の加熱の
有無を記録する素子として利用することができる。次
に、本発明の第2実施例について説明する。図3は本発
明の第2実施例の記録素子の構造を示す図である。
【0017】この図に示すように、抵抗体11として、
感光性エポキシ樹脂(ガラス転移温度120℃、チバガ
イギー製 PR−52)にTiO(粒径5〜10μm)
を混合したものを用いる。混合比率は、感光性エポキシ
樹脂:TiO=63:37wt%としている。この混合
物を擂潰機で混合した後、真空脱泡槽で混合物内の気泡
を取り除く。
【0018】それを、セラミック基板13上に印刷し、
150℃で1時間、大気中で硬化させる。次に、銀ペー
ストを印刷して、空気中100℃で30分乾燥して、銀
電極12を形成する。図4は本発明の第2実施例におけ
る記録素子の銀電極間での抵抗率の温度変化を測定した
ものであり、横軸に温度℃、縦軸に抵抗率(Ω・cm)
を示しており、○は第1回目、●は第2回目、□は第3
回目を示している。
【0019】この図から明らかなように、1回目、室温
から120℃まで温度を上昇させて抵抗率を計ると、室
温付近で抵抗率が10Ω・cm程あったものが、100
℃付近から抵抗率が上昇し、1000Ω・cmまで増加
している。次に、2回目、室温まで冷却しても抵抗率
は、ほぼ1000Ω・cmと変化しない。再度、室温を
上げて100℃以上になると、抵抗率変化は4000Ω
・cmまで上昇し、室温まで冷却しても抵抗率は、ほぼ
4000Ω・cmと変化しない。
【0020】したがって、100℃以上の加熱の回数に
よって、抵抗率が10Ω・cmから増加するため、抵抗
率を読み取ることによって、100℃以上の加熱の回数
の記録素子として利用することができる。次に、本発明
の第2実施例の記録素子の動作について説明する。抵抗
体11として、感光性エポキシ樹脂(ガラス転移温度1
20℃、チバガイギー製 PR−52)にTiO(粒径
5〜10μm)を混合したものの断面構造を図5に示
す。
【0021】この図から、TiOはサイコロ状の形をし
ていることが分かる(図5に矢印で示す)。また、本発
明の第2実施例による抵抗率変化の機構を図6に示す。
室温では、TiO粉末の接触によって抵抗ネットワーク
が形成され、これによって抵抗が発生している〔図6
(A)〕。Tg以下の温度でNTC特性(抵抗の温度係
数が負)を示すのは、TiOのNTC特性によるもので
ある。そして、温度が上昇してガラス転移温度以上にな
ると、樹脂の膨張が大きくなり、これまで抵抗ネットワ
ークを形成していたネットワーク内のTiO粉末の距離
が増大し、接触がとれなくなり高抵抗となる〔図6
(B)〕。
【0022】再度室温まで冷却すると、樹脂の収縮とと
もにTiO粉が安定な方向に回転していく〔図6
(C)〕。このため、樹脂が収縮しても、抵抗ネットワ
ークが形成されなくなり、高抵抗となる。樹脂の膨張、
収縮の回数が多いほど、抵抗ネットワークが減少してい
くため、抵抗率を読み取ることによって、100℃以上
の加熱の回数を記録する記録素子として利用することが
できる。
【0023】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0024】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、次のような効果を奏することができる。 (A)樹脂と導体粉を用いた複合材において、樹脂の分
解温度を利用することによって、樹脂分解の有無によ
り、抵抗率が変化するため、その抵抗率を読み取ること
によって、樹脂分解温度以上の加熱の有無を記録する記
録素子とすることができる。
【0025】(B)エポキシ樹脂とRuO2 を用いた複
合材において、樹脂の分解温度を利用することによっ
て、樹脂分解の有無により、抵抗率が変化するため、そ
の抵抗率を読み取ることによって、樹脂分解温度以上の
加熱の有無を記録する記録素子とすることができる。 (C)また、エポキシ樹脂とサイコロ状TiOを用いた
複合材において、サイコロ状TiOが、エポキシ樹脂の
膨張、収縮によって回転するため、抵抗率を読み取るこ
とによって、樹脂の膨張、収縮回数を記録する記録素子
とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の記録素子の構造を示す図
である。
【図2】本発明の第1実施例における記録素子の銀電極
間での抵抗率の温度変化を測定した結果を示す図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例の記録素子の構造を示す図
である。
【図4】本発明の第2実施例における記録素子の銀電極
間での抵抗率の温度変化を測定した結果を示す図であ
る。
【図5】本発明の第2実施例の記録素子のTiOの粒子
構造を示す電子顕微鏡写真である。
【図6】本発明の第2実施例の記録素子の抵抗ネットワ
ークモデルを示す図である。
【符号の説明】
1,11 抵抗体 2,12 銀電極 3,13 セラミック基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 徹 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 ▲鮎▼沢 一年 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂と導体粉を混合した抵抗体上に電極
    を形成し、前記樹脂の熱分解による抵抗率変化を利用
    し、所定温度以上の加熱の有無を記録可能であることを
    特徴とする記録素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録素子において、前記
    抵抗体に用いる樹脂としてエポキシ樹脂、前記導体粉と
    してRuO2 を用いることを特徴とする記録素子。
  3. 【請求項3】 樹脂と導体粉を混合した抵抗体上に電極
    を形成し、前記樹脂の膨張、収縮時の前記導体粉間の接
    続変化を利用し、所定温度以上の加熱の回数を記録可能
    であることを特徴とする記録素子。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の記録素子において、前記
    抵抗体に用いる樹脂としてエポキシ樹脂、前記導体粉と
    してサイコロ状TiOを用いることを特徴とする記録素
    子。
JP9137459A 1997-05-13 1997-05-13 記録素子 Withdrawn JPH10312902A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9137459A JPH10312902A (ja) 1997-05-13 1997-05-13 記録素子

Applications Claiming Priority (1)

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JP9137459A JPH10312902A (ja) 1997-05-13 1997-05-13 記録素子

Publications (1)

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JPH10312902A true JPH10312902A (ja) 1998-11-24

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ID=15199107

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9137459A Withdrawn JPH10312902A (ja) 1997-05-13 1997-05-13 記録素子

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JP (1) JPH10312902A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017063034A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 導電体、その製造方法、およびこれを含む素子

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017063034A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 導電体、その製造方法、およびこれを含む素子

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040803