JPS6114602B2 - - Google Patents

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JPS6114602B2
JPS6114602B2 JP11056680A JP11056680A JPS6114602B2 JP S6114602 B2 JPS6114602 B2 JP S6114602B2 JP 11056680 A JP11056680 A JP 11056680A JP 11056680 A JP11056680 A JP 11056680A JP S6114602 B2 JPS6114602 B2 JP S6114602B2
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JP
Japan
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heat
film
pai
conductor
temperature
Prior art date
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Expired
Application number
JP11056680A
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English (en)
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JPS5734604A (en
Inventor
Mutsuaki Murakami
Susumu Yoshimura
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Priority to US06/247,316 priority patent/US4401590A/en
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Publication of JPS6114602B2 publication Critical patent/JPS6114602B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は有機物より成る電導体の製造方法に関
し、特にポリアミドイミド樹脂を真空中又は不活
性ガス中で熱処理する事によつて電導体を得よう
とするものである。 従来、絶縁体として知られて来た有機材料に電
気伝導性を付与せしめ、金属電導体では考えられ
ない様な特異な性能を有するセンサーやヒーター
を開発しようとする試みが最近活発になつて来て
いる。1964年にIBM社のS.D.Bruckはポリイミド
フイルム(デユポン社製カプトンHフイルム)を
800℃以上の高温で熱分解する事によつて、5×
10-2Ωcmの比抵抗値を有する電導体が得られる事
を発見した。ポリイミドフイルムの比抵抗値は常
温で1018Ωmであり、熱分解法により1020に及ぶ
抵抗値の変化が生じている訳であるから、この方
法は高分子に電気伝導性を付与させるためのすぐ
れた方法である。しかしながらこの様に方法は必
ずしもすべての高分子フイルムに適用出来るわけ
ではなく、実際にほとんどの高分子材料ではこの
様な熱分解法を用いても高電導体は得られない。
また熱分解法によつて得られた電導体はもろく、
高分子フイルムの特徴であるフレキシビリテイが
失なわれてしまう事、電導度の最高値が20Ω-1cm
-1であつて電導体としては不十分な値であつた事
などからその後の研究は進歩せず今日に至つてい
る。 熱分解法によつて高電導体となり得る高分子材
料の具備しなければならない基本的な条件は、熱
分解がある段階で停止する事、分解の進行に伴つ
て再結合反応が進行する事、再結合生成物中に十
分な量の不飽和な原子価状態が存在する事、であ
ると考えられる。しかしながらどの様な分子構造
を有する高分子材料においてその様な条件が満足
されるのかと言う点については現在の所全く明ら
かになつていない。一つの目安となる条件として
は高分子材料の融点が分解点よりも高い事があげ
られる。それは融点が分解点よりも低い様な材料
では、分解反応が生ずる前に試料の融解,蒸発が
生じるからである。したがつてこの様な条件から
通常良く知られているポリエステル,ポリスチレ
ン,塩化ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレン
などの汎用高分子材料はのぞかれる訳である。熱
分解法が適用される可能性のある高分子材料とし
ては、したがつて、一般に耐熱性高分子として知
られる、ポリイミド,ポリベンツイミダゾール,
ポリジフエニルエーテル,ポリパラフエニレン,
等の材料が考えられる。しかしながら融点が分解
点より高いと言う条件は必要条件ではあるが十分
条件ではなく、例えば、ポリパラフエニレンでは
分解反応がある段階で停止すると言う事がないた
めに熱処理によつて分解してしまい電導性フイル
ムを得る事は出来ない。 発明者等はポリアミドイミド樹脂(以下PAIと
略す)が上記の条件を満足し、ポリイミド樹脂よ
りも低温の熱処理条件で高電導体となる事を見出
した。この樹脂は従来よりも低温の熱処理条件で
良いと言う事以外に材料自体安価であると言う特
徴を有している。以下具体的に本発明の説明を行
なう。第1図にはPAIフイルムを真空中、4時間
熱処理する事によつて得られる電導体の比抵抗値
と処理温度の関係を示す。処理温度の上昇に伴い
比抵抗値は減少し、600℃において10-1Ωcmに達
する。比抵抗値は650℃において10-2Ωcmに達
し、それ以上の温度ではほぼ一定値である。すな
わちPAIの熱処理によつて得られる電導体の最小
比抵抗値は10-2Ωcmである事が分る。この値はポ
リイミドフイルムを熱分解して得られる電導体の
抵抗値よりも小さく、PAIの熱分解によつてより
低抵抗の電導体が得られる事が分る。PAIの熱分
解法の第2の特徴はポリイミドフイルムの熱分解
法に比してはるかに低温の熱処理ですむと言う点
である。たとえばポリイミドでは2×10-2Ωcmの
抵抗値に達するのに4時間の熱処理では800℃が
必要であるのに対しPAIでは650℃で十分であ
る。 S.D.Bruckによれば熱分解ポリイミドの場合に
は真空中620℃で1時間熱処理を行なつたフイル
ムの元素分析値はC;76.4%,H;3.4%,O;
14.0%,N;5.9%であり、同様に700℃で1時間
熱処理を行なつたフイルムの元素分析値は、C;
88.0%,H;2.8%,O;8.2%,N;4.8%であ
り、800℃の熱処理ではフイルム中に酸素成分は
ほとんど存在していないと報告されている。(J.
Polymer,Science,C,No.17,169(1967))。こ
れに対して550℃において4時間熱処理を行なつ
たPAIフイルムの元素分析値はC;73.8%,H;
2.6%,O;6.8%,N;6.8%であり、同じく650
℃において4時間熱処理を行なつたPAIフイルム
の元素分析値はC;83.5%,H;2.5%,O;9.5
%,N;4,3%である。すなわち抵抗値が最も
低い値に達した状態での組成を比較すればポリイ
ミドの場合には酸素がほとんど存在していないの
に比べ、PAIの場合には10%近い酸素成分が残つ
ていることになる。この事からみて両者の熱分解
生成物の構造は明らかに異なつていると考える事
が出来る。 第2図には熱処理したPAIの処理温度と得られ
た抵抗体のB定数との関係を示す。400℃におい
て得られた抵抗体のB定数は約4000であり、500
℃で得られた抵抗体のB定数は約2700である。
700℃以上で熱処理した抵抗体のB定数は0であ
り金属的な挙動を示す。すなわちPAI電導体にお
ける特徴の一つは熱処理温度の制御によつて非常
に広範囲にわたつてその抵抗値とB定数を変化さ
せ得ると言う点である。したがつてPAIの熱処理
によつて得られる電導体は単なる電導体としての
用途以外に大きなB定数を利用した温度センサー
や特異な抵抗体としての応用が考えられる。電導
体あるいは抵抗体としての応用を考えるには、熱
処理条件を制御し、希望の抵抗値やB定数を再現
性よく生み出させる事が大切である。その様な抵
抗値やB定数の制御のためには、処理温度による
制御と処理時間による制御法が考えられる。第3
図には450℃で熱処理した場合の処理時間と比抵
抗値の関係を示す。450℃においては8時間の熱
処理においても抵抗値は一定とならずさらに熱分
解反応が進行中である事が分る。すなわち特に比
抵抗値とB定数の大きな領域では処理時間により
比抵抗値,B定数が大巾に変化するので、この領
域での処理時間による制御法は実用的ではない事
が分る。一般に1010Ωcm以下の抵抗体を得るため
には400℃以上の処理温度である事がのぞまし
く、400℃以下の温度では希望の比抵抗値とB定
数を得るためには非常に長時間を必要とする。
PAIフイルムの熱処理によつて得られる電導体
(又は抵抗体)には以上述べた様な特徴以外に次
の様な特徴を有している。その第一は任意の形状
の電導体が容易に得られると言う点である。すな
わち希望する形状の電導体を得るためには熱処理
前にPAIを任意の形状に切り出せば良いのであ
る。第二の特徴は、熱処理PAIフイルムは粉砕法
によつて容易に微粉末化出来るのでそれらの粉体
を高分子バインダーに分散させて印刷をする事が
出来ると言う点である。一般にこの様なバインダ
ー分散タイプの抵抗体又は電導体の大きな欠点は
添加された粉体の凝集により抵抗値が不安定とな
る点であるが、熱処理PAI粉体は、この様な粉体
がグラフアイトやカーボン粉体と異なり水素原子
を多く含んでいるのでほとんどのバインダーとよ
く相容し凝集による劣化をほとんど示さない。バ
インダーとしては、ポリウレタン,エポキシ,フ
エノキシ,シリコーン,ポリアミド,ポリアミド
イミド,フロロカーボン,ポリキシレン,ポリエ
ステルなどが接着性,皮膜性,機械的強度等の条
件を考慮して選択される。以下この様な特徴と有
するPAI電導体の実施例を示す。 〔実施例 1〕 本実施例はPAIフイルム上に直接電極を印刷
し、そのまま抵抗体又は電導体として使用するも
のであり応答速度が非常に速いと言う特徴を有し
ている。第4図には比抵抗値が105Ωcm以下であ
る場合に行なわれる平行電極タイプの抵抗体の構
成図を示す。1はセラミツクやベークライトなど
の絶縁性の基板であつて、その面上に抵抗体皮膜
2が接着されている。この様な絶縁性の基板1が
使用されるのはセンサー皮膜2の機械的な強度を
補うためである。電極3はカーボンペースト,グ
ラフフアイトベースト,銀ペースト,銀―パラジ
ウムペースト等の電導性ペーストから選択され、
センサー皮膜2上に印刷されている。この様にし
て作成された素子を例えば温度センサーとして使
用するには外部温度変化に対する内部インピーダ
ンス変化を読み取ればよい。第5図に本素子を温
度検出素子として使用する際の回路図を示す。図
はいわゆるホイートストンブリツジで、インピー
ダンスR1を本素子のインピーダンスとし、イン
ピーダンスR2,R3,R4の少なくとも1つを可変
としてインピーダンスRgに流れる電流igを0に
なるように調整すると、 R1=R/R によりインピーダンスR1を求めることができ
る。このインピーダンスR1により温度を測定す
ることができる。 この時の出力感度はサーミスタ定数の大きいほ
ど大きくなるが、最適インピーダンスとの関係で
むやみにB定数を大きく選ぶ事は出来ない。 25μ厚のフイルムを真空中700℃において4時
間熱処理して得られた電導体を平行電極タイプの
素子とした場合の抵抗―温度特性を第6図に示
す。電極は銀パラジウムであり、熱処理前に印刷
され熱処理と同時に硬化させた。抵抗温度特性は
10〜300℃の広い範囲で温度依存性が零となり、
本素子がすぐれた電導特性を有している事が分
る。したがつて、この様な素子は電極間に定電圧
や定電流を印加することによりヒーターとしての
応用が出来る。 第7図a,bは一般に比抵抗値が104Ωcm以上
の場合に行なわれるサンドイツチタイプの抵抗体
又は電導体の構成を示す。2は電導体皮膜、3は
電導体皮膜上に塗布又は印刷された電極、4はリ
ード線取出しのための金属箔を示す。この様にし
て構成された素子では比抵抗値が1010Ωcm以下で
あれば、素子抵抗としては106Ωにする事が出
来、その値を電子回路を使う場合の最適インピー
ダンス範囲におさめる事が出来た。 この様な素子は温度計として使用出来る事はも
ちろんであるが、それ以外にサーミスタボロメー
ター,温度調節装置,火災報知器,風速計,液面
センサー等に広く応用する事が出来る。 〔実施例 2〕 ここではPAI粉体を高分子バインダーに分散し
て得られる組成物の例を示す。キヤスト法によつ
て作成した0.5〜5μの厚さを有するPAI皮膜を
真空中450℃〜800℃の間の種々の温度で4時間熱
分解し、熱分解後アトライターで2時間粉砕し、
400メツシユのフルイを用いて粉体を分離した。
400メツシユのフルイによつて分けられた粉体を
使用し、バインダーとしてエポキシ樹脂を用い
PAIとバインダー比が80:20の場合の印刷皮膜の
電気的な性質を表に示す。印刷ペーストは3本ロ
ールにより完全に混練し、200メツシユのスクリ
ーンを用いてセラミツク上に印刷した。
【表】 この様に、熱処理温度により抵抗値およびサー
ミスタ定数を非常に広い範囲で変化させる事が出
来る。バインダーとフイラーの比が一定であるこ
とは組成物の機械的性質をほとんど変化させない
で電気的特性のみを制御し得る事を意味してお
り、本発明の大きな特徴である。 この様な印刷皮膜の長期安定性は85℃,5000時
間で10%以内であり、優秀な熱安定性を有してい
ると言える。また印刷皮膜の最高使用温度は250
℃であつた。 上記PAIはポリエステル樹脂,ポリイミド樹
脂,ポリアミドイミド樹脂等をバインダーにして
皮膜化する事が出来、これらはたとえばポリエス
テルベースを用いたフレキシブル回路用部材とし
ても最適であつた。バインダーに耐熱性高分子を
用いた場合には350℃までの耐熱性が得られこれ
らはヒーターとして応用する事が出来る。 以上のように本発明はポリアミドイミド樹脂を
真空中又は不活性ガス中で400℃〜800℃で熱処理
する事を特徴とする電導体の製造方法であり、従
来知られていたポリイミド熱分解物よりもはるか
に低温の熱処理でしかも安価な電導体を得ること
ができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はポリアミドイミド樹脂を真空中4時間
熱処理をする事によつて得られる電導体の比抵抗
値と熱処理温度の関係を示す図、第2図はポリア
ミドイミド樹脂を真空中で4時間熱処理をする事
によつて得られた電導体の熱処理温度と電導体の
B定数の関係を示す図、第3図はポリアミドイミ
ド樹脂を450℃で熱処理した場合の熱処理時間と
比抵抗値の関係を示す図、第4図は熱処理ポリア
ミドイミド樹脂を用いて抵抗体又は電導体とした
場合の素子の構成を示す平面図、第5図は熱処理
ポリアミドイミドより成る素子をサーミスタとし
て使用する場合の温度検出回路の結線図、第6図
はポリアミドイミドを真空中700℃において4時
間熱処理をして得られた電導体の抵抗―温度特性
を示す図、第7図aは熱処理ポリアミドイミドフ
イルムを抵抗体又は電導体として使用する際のサ
ンドイツチタイプ素子の構成を示す平面図、同b
は同断面図である。 1……絶縁性基板、2……熱処理PAIフイル
ム、3……電極、4……電極とり出し用金属箔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリアミドイミド樹脂を真空中又は不活性ガ
    ス中において熱処理する事を特徴とする電導体の
    製造方法。 2 熱処理温度が400℃〜800℃である特許請求の
    範囲第1項記載の電導体の製造方法。
JP11056680A 1980-03-26 1980-08-11 Method of producing conductor Granted JPS5734604A (en)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11056680A JPS5734604A (en) 1980-08-11 1980-08-11 Method of producing conductor
US06/247,316 US4401590A (en) 1980-03-26 1981-03-25 Conductive pyrolytic product and composition using same

Applications Claiming Priority (1)

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JP11056680A JPS5734604A (en) 1980-08-11 1980-08-11 Method of producing conductor

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JPS5734604A JPS5734604A (en) 1982-02-25
JPS6114602B2 true JPS6114602B2 (ja) 1986-04-19

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05255576A (ja) * 1992-03-12 1993-10-05 Nippon Chibagaigii Kk 面状発熱体及びその製造法

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JPS5734604A (en) 1982-02-25

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