JPH10125514A - 膜抵抗の形成方法及び保護素子 - Google Patents
膜抵抗の形成方法及び保護素子Info
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- JPH10125514A JPH10125514A JP8297673A JP29767396A JPH10125514A JP H10125514 A JPH10125514 A JP H10125514A JP 8297673 A JP8297673 A JP 8297673A JP 29767396 A JP29767396 A JP 29767396A JP H10125514 A JPH10125514 A JP H10125514A
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- film conductor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】電極厚みが25μm以上の厚膜導体のもとでも
ペ−スト印刷法により厚膜抵抗をクラックの発生を防止
して容易に形成できる方法を提供する。 【解決手段】基板面11に抵抗ペ−ストを用いての膜抵
抗Rを印刷形成し、該膜抵抗Rの端部と基板面とにまた
がり厚み25μm以上の膜導体2を導体ぺ−ストを用い
て印刷形成する。
ペ−スト印刷法により厚膜抵抗をクラックの発生を防止
して容易に形成できる方法を提供する。 【解決手段】基板面11に抵抗ペ−ストを用いての膜抵
抗Rを印刷形成し、該膜抵抗Rの端部と基板面とにまた
がり厚み25μm以上の膜導体2を導体ぺ−ストを用い
て印刷形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ぺ−スト印刷法に
より膜抵抗を形成する方法及びこの方法を使用して膜抵
抗を設けた保護素子に関するものである。
より膜抵抗を形成する方法及びこの方法を使用して膜抵
抗を設けた保護素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機器に過電圧が作用したときに機器を電
源から遮断する場合、膜抵抗と低融点可溶合金片とを絶
縁基板の片面上に並設し、絶縁基板の片面を絶縁層で被
覆して成る保護素子を使用し、図6に示すように、この
保護素子E’及び過電圧検知通電回路F’、例えば、ト
ランジスタTr’のベ−ス側にツエナダイオ−ドD’を
接続して成る回路F’を電源S’と被保護機器Z’との
間に挿入し、機器Z’にツエナダイオ−ドD’の降伏電
圧以上の逆電圧が作用すると、ベ−ス電流が流れ、この
ベ−ス電流に応じコレクタ電流が流れて膜抵抗R’が発
熱し、低融点可溶合金片A’が溶断されることで機器
Z’を電源S’から遮断することが公知である。この保
護素子における膜抵抗の形成には、図7に示すように、
電極である膜導体2’を印刷・焼付けしたうえで膜導体
端部を覆うようにして抵抗ペ−ストR’を印刷・焼付け
している。
源から遮断する場合、膜抵抗と低融点可溶合金片とを絶
縁基板の片面上に並設し、絶縁基板の片面を絶縁層で被
覆して成る保護素子を使用し、図6に示すように、この
保護素子E’及び過電圧検知通電回路F’、例えば、ト
ランジスタTr’のベ−ス側にツエナダイオ−ドD’を
接続して成る回路F’を電源S’と被保護機器Z’との
間に挿入し、機器Z’にツエナダイオ−ドD’の降伏電
圧以上の逆電圧が作用すると、ベ−ス電流が流れ、この
ベ−ス電流に応じコレクタ電流が流れて膜抵抗R’が発
熱し、低融点可溶合金片A’が溶断されることで機器
Z’を電源S’から遮断することが公知である。この保
護素子における膜抵抗の形成には、図7に示すように、
電極である膜導体2’を印刷・焼付けしたうえで膜導体
端部を覆うようにして抵抗ペ−ストR’を印刷・焼付け
している。
【0003】上記ペ−スト印刷法による膜抵抗の形成
時、抵抗膜が受ける応力としては、印刷ペ−ストの加熱
溶融後での厚み方向の冷却不均一による熱応力、膜抵抗
と基板との熱収縮率の差により生じる熱応力等が考えら
れるが、膜導体の厚みが25μm以下でれば、膜成中で
のクラックの発生が問題となるようなことはなかった。
時、抵抗膜が受ける応力としては、印刷ペ−ストの加熱
溶融後での厚み方向の冷却不均一による熱応力、膜抵抗
と基板との熱収縮率の差により生じる熱応力等が考えら
れるが、膜導体の厚みが25μm以下でれば、膜成中で
のクラックの発生が問題となるようなことはなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した保
護素子においては、上記逆電圧の作用時に膜抵抗に流れ
る電流が大きく、膜抵抗の電極としての膜導体の厚みが
25μm以下では電流容量が不足する。而るに、膜導体
の厚みを25μm以上にすると、図7のeで示す膜抵抗
の段差が大となり、その段差箇所での応力集中により、
過大な応力が発生してクラックが発生し易い。
護素子においては、上記逆電圧の作用時に膜抵抗に流れ
る電流が大きく、膜抵抗の電極としての膜導体の厚みが
25μm以下では電流容量が不足する。而るに、膜導体
の厚みを25μm以上にすると、図7のeで示す膜抵抗
の段差が大となり、その段差箇所での応力集中により、
過大な応力が発生してクラックが発生し易い。
【0005】本発明の目的は、厚み25μm以上の膜導
体を電極としてペ−スト印刷法により膜抵抗をクラック
の発生を防止して容易に形成できる方法を提供すること
にある。
体を電極としてペ−スト印刷法により膜抵抗をクラック
の発生を防止して容易に形成できる方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る膜抵抗の形
成方法は、基板面に抵抗ペ−ストを用いて膜抵抗を印刷
形成し、該膜抵抗の端部と基板面とにまたがり膜導体、
特に厚み25μm以上の膜導体を導体ぺ−ストを用いて
印刷形成することを特徴とする構成である。
成方法は、基板面に抵抗ペ−ストを用いて膜抵抗を印刷
形成し、該膜抵抗の端部と基板面とにまたがり膜導体、
特に厚み25μm以上の膜導体を導体ぺ−ストを用いて
印刷形成することを特徴とする構成である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1の(イ)及び図1の
(ロ)は、本発明に係る膜抵抗の形成方法の作業手順を
示す説明図である。図1の(イ)及び図1の(ロ)にお
いて、1は基板であり、例えば、厚み100μm〜12
00μmのアルミナセラミックス板、表面にアルミナ膜
等の絶縁膜を設けたアルミニウム板等を使用できる。本
発明により膜抵抗を形成するには、図1の(イ)に示す
ように、基板面11に抵抗ペ−ストを所定の形状で印刷
し、更に、加熱して印刷ぺ−ストを溶融させ、次いで冷
却凝固して膜抵抗Rを形成する。この膜抵抗の厚みは通
常の厚みであり、25μm以下である。而るのち、図1
の(ロ)に示すように、膜抵抗Rの各端部と基板面11
とにまたがって導体ぺ−ストを所定の形状で印刷し、更
に、加熱して印刷ぺ−ストを溶融させ、次いで冷却凝固
して厚み25μm以上の膜導体2,2を形成する。更
に、必要に応じ、膜抵抗をトリミングして抵抗値調節を
行い、これにて膜抵抗の形成を終了する。この場合、膜
抵抗面上に保護膜、例えば、ガラス膜を印刷・焼付けし
てトリミングを行い、トリミング時でのクラックの発生
を防止することが好ましい。また、その後、ガラス膜を
印刷することもできる。
実施の形態について説明する。図1の(イ)及び図1の
(ロ)は、本発明に係る膜抵抗の形成方法の作業手順を
示す説明図である。図1の(イ)及び図1の(ロ)にお
いて、1は基板であり、例えば、厚み100μm〜12
00μmのアルミナセラミックス板、表面にアルミナ膜
等の絶縁膜を設けたアルミニウム板等を使用できる。本
発明により膜抵抗を形成するには、図1の(イ)に示す
ように、基板面11に抵抗ペ−ストを所定の形状で印刷
し、更に、加熱して印刷ぺ−ストを溶融させ、次いで冷
却凝固して膜抵抗Rを形成する。この膜抵抗の厚みは通
常の厚みであり、25μm以下である。而るのち、図1
の(ロ)に示すように、膜抵抗Rの各端部と基板面11
とにまたがって導体ぺ−ストを所定の形状で印刷し、更
に、加熱して印刷ぺ−ストを溶融させ、次いで冷却凝固
して厚み25μm以上の膜導体2,2を形成する。更
に、必要に応じ、膜抵抗をトリミングして抵抗値調節を
行い、これにて膜抵抗の形成を終了する。この場合、膜
抵抗面上に保護膜、例えば、ガラス膜を印刷・焼付けし
てトリミングを行い、トリミング時でのクラックの発生
を防止することが好ましい。また、その後、ガラス膜を
印刷することもできる。
【0008】上記において、加熱溶融された印刷抵抗ペ
−ストが冷却凝固される際、応力集中を惹起するような
段差がないので、図7に示すように段差eがある場合に
較べてクラックの発生をよく防止できる。本発明におい
ては、抵抗ペ−ストを印刷したのち、その印刷ぺ−スト
を加温乾燥し、ついで、導体ぺ−ストを印刷し、而るの
ち、加熱して印刷抵抗ペ−ストと印刷導体ぺ−ストとの
焼付けを同時に行うことも可能である。
−ストが冷却凝固される際、応力集中を惹起するような
段差がないので、図7に示すように段差eがある場合に
較べてクラックの発生をよく防止できる。本発明におい
ては、抵抗ペ−ストを印刷したのち、その印刷ぺ−スト
を加温乾燥し、ついで、導体ぺ−ストを印刷し、而るの
ち、加熱して印刷抵抗ペ−ストと印刷導体ぺ−ストとの
焼付けを同時に行うことも可能である。
【0009】上記抵抗ペ−ストには、酸化ルテニウム粉
末や炭素粉末等の抵抗粉末とガラスフリット等のバイン
ダ−と水等の溶媒との混合物を使用できる。その外、T
i−Si系抵抗ペ−ストの使用も可能である。上記導体
ぺ−ストには、銀−白金系粉末や銀−パラジウム系粉末
等の導体粉末とガラスフリット等のバインダ−と水等の
溶媒との混合物を使用できる。その外、銅ペ−ストの使
用も可能である。上記ペ−ストの印刷には、通常スクリ
−ン印刷法が使用され、導体ペ−ストを25μm以上の
厚さで印刷するには、目の大きなスクリ−ンの使用が有
効である。
末や炭素粉末等の抵抗粉末とガラスフリット等のバイン
ダ−と水等の溶媒との混合物を使用できる。その外、T
i−Si系抵抗ペ−ストの使用も可能である。上記導体
ぺ−ストには、銀−白金系粉末や銀−パラジウム系粉末
等の導体粉末とガラスフリット等のバインダ−と水等の
溶媒との混合物を使用できる。その外、銅ペ−ストの使
用も可能である。上記ペ−ストの印刷には、通常スクリ
−ン印刷法が使用され、導体ペ−ストを25μm以上の
厚さで印刷するには、目の大きなスクリ−ンの使用が有
効である。
【0010】図2は本発明により膜抵抗を形成する保護
素子の一例を示している。図2において、1は耐熱性の
絶縁基板、例えばセラミックス板である。Rは絶縁基板
面上に設けた膜抵抗である。21〜24は絶縁基板面上
に印刷形成した膜導体であり、第1膜導体21と第3膜
導体23と第4膜導体24とを並行に配設し、第2膜導
体22を第1膜導体21の先端部と第3膜導体23の先
端部との間に配設し、第1膜導体21の先端部と第2膜
導体22の先端部とを膜抵抗Rの両端部面上に重ねて、
本発明に係る膜抵抗の形成方法により膜抵抗を設けてあ
る。31、33及び34は第1膜導体21、第3膜導体
23及び第4膜導体24のそれぞれに接続したリ−ド線
(絶縁被覆線)である。Aは第2膜導体22の先端部と
第3膜導体23の先端部との間に接続した低融点可溶合
金片、Bは第3膜導体23の先端部と第4膜導体24の
先端部との間に接続した低融点可溶合金片である。4は
低融点可溶合金片A及びB上に塗布したフラックスであ
る。5は絶縁基板面を覆うようにして設けた絶縁層であ
り、上記低融点可溶合金片やフラックスを溶融流動させ
ることのないように、常温で被覆できる絶縁材、例えば
常温硬化エポキシ樹脂を使用してある。
素子の一例を示している。図2において、1は耐熱性の
絶縁基板、例えばセラミックス板である。Rは絶縁基板
面上に設けた膜抵抗である。21〜24は絶縁基板面上
に印刷形成した膜導体であり、第1膜導体21と第3膜
導体23と第4膜導体24とを並行に配設し、第2膜導
体22を第1膜導体21の先端部と第3膜導体23の先
端部との間に配設し、第1膜導体21の先端部と第2膜
導体22の先端部とを膜抵抗Rの両端部面上に重ねて、
本発明に係る膜抵抗の形成方法により膜抵抗を設けてあ
る。31、33及び34は第1膜導体21、第3膜導体
23及び第4膜導体24のそれぞれに接続したリ−ド線
(絶縁被覆線)である。Aは第2膜導体22の先端部と
第3膜導体23の先端部との間に接続した低融点可溶合
金片、Bは第3膜導体23の先端部と第4膜導体24の
先端部との間に接続した低融点可溶合金片である。4は
低融点可溶合金片A及びB上に塗布したフラックスであ
る。5は絶縁基板面を覆うようにして設けた絶縁層であ
り、上記低融点可溶合金片やフラックスを溶融流動させ
ることのないように、常温で被覆できる絶縁材、例えば
常温硬化エポキシ樹脂を使用してある。
【0011】この保護素子は、被保護機器に過電圧が作
用するとき、その機器を電源から遮断するために使用さ
れる。図3はその使用状態の一例を示し、被保護機器Z
と電源Sとの間に上記の保護素子Eと過電圧保護素子作
動回路Fを組み込み、トランジスタTrのコレクタを保
護素子Eの第1膜導体21に接続し、ツエナダイオ−ド
Dの高電圧側膜導体及び保護素子Eの第4膜導体24を
被保護機器Zの高電位側端子に接続し、保護素子Eの第
3膜導体23を電源Sの正極側端子に接続し、トランジ
スタTrのエミッタを接地してある。而して、機器膜導
体にツエナダイオ−ドDの降伏電圧以上の過電圧が作用
すると、トランジスタTrにベ−ス電流が流れ、これに
伴い大なるコレクタ電流が流れて膜抵抗Rが発熱され、
この発生熱が第2膜導体22を介し低融点可溶合金片A
及びBに伝達されて両低融点可溶合金片A及びBが既溶
融のフラックスの活性作用を受けつつ溶断され、被保護
機器Zが電源Sから遮断されると共に膜抵抗Rが電源か
ら遮断される。この場合、第1膜導体21や第2膜導体
22に大きな電流が流れるが、これらの膜導体の厚みを
25μm以上にしてあるので、電流容量を充足し得る。
用するとき、その機器を電源から遮断するために使用さ
れる。図3はその使用状態の一例を示し、被保護機器Z
と電源Sとの間に上記の保護素子Eと過電圧保護素子作
動回路Fを組み込み、トランジスタTrのコレクタを保
護素子Eの第1膜導体21に接続し、ツエナダイオ−ド
Dの高電圧側膜導体及び保護素子Eの第4膜導体24を
被保護機器Zの高電位側端子に接続し、保護素子Eの第
3膜導体23を電源Sの正極側端子に接続し、トランジ
スタTrのエミッタを接地してある。而して、機器膜導
体にツエナダイオ−ドDの降伏電圧以上の過電圧が作用
すると、トランジスタTrにベ−ス電流が流れ、これに
伴い大なるコレクタ電流が流れて膜抵抗Rが発熱され、
この発生熱が第2膜導体22を介し低融点可溶合金片A
及びBに伝達されて両低融点可溶合金片A及びBが既溶
融のフラックスの活性作用を受けつつ溶断され、被保護
機器Zが電源Sから遮断されると共に膜抵抗Rが電源か
ら遮断される。この場合、第1膜導体21や第2膜導体
22に大きな電流が流れるが、これらの膜導体の厚みを
25μm以上にしてあるので、電流容量を充足し得る。
【0012】図4は本発明により膜抵抗を形成した保護
素子の別例を示している。図4において、1は耐熱性の
絶縁基板、例えばセラミックス板である。Rは絶縁基板
上に形成した膜抵抗である。21〜24は絶縁基板の片
面上に印刷形成した第1膜導体〜第4膜導体であり、第
1膜導体21の先端部と第3膜導体23の先端部との間
に第2膜導体22を設け、更に第4膜導体24を第2膜
導体22と所定の間隔を隔てて設け、膜抵抗の両端部面
上に第2膜導体22の端部と第4膜導体24の端部とを
重ねて本発明に係る膜抵抗の形成方法により膜抵抗を設
けてある。31、33及び34は第1膜導体、第3膜導
体及び第4膜導体のそれぞれに接続したリ−ド線(絶縁
被覆線)である。Aは第1膜導体21の先端部と第2膜
導体22との間に接続した低融点可溶合金片、Bは第2
膜導体22と第3膜導体23の先端部との間に接続した
低融点可溶合金片である。4は低融点可溶合金片A及び
B上に塗布したフラックスである。5は絶縁基板1の片
面を覆うようにして設けた絶縁層、例えば常温硬化エポ
キシ樹脂を使用してある。
素子の別例を示している。図4において、1は耐熱性の
絶縁基板、例えばセラミックス板である。Rは絶縁基板
上に形成した膜抵抗である。21〜24は絶縁基板の片
面上に印刷形成した第1膜導体〜第4膜導体であり、第
1膜導体21の先端部と第3膜導体23の先端部との間
に第2膜導体22を設け、更に第4膜導体24を第2膜
導体22と所定の間隔を隔てて設け、膜抵抗の両端部面
上に第2膜導体22の端部と第4膜導体24の端部とを
重ねて本発明に係る膜抵抗の形成方法により膜抵抗を設
けてある。31、33及び34は第1膜導体、第3膜導
体及び第4膜導体のそれぞれに接続したリ−ド線(絶縁
被覆線)である。Aは第1膜導体21の先端部と第2膜
導体22との間に接続した低融点可溶合金片、Bは第2
膜導体22と第3膜導体23の先端部との間に接続した
低融点可溶合金片である。4は低融点可溶合金片A及び
B上に塗布したフラックスである。5は絶縁基板1の片
面を覆うようにして設けた絶縁層、例えば常温硬化エポ
キシ樹脂を使用してある。
【0013】この保護素子も、被保護機器に過電圧が作
用するときにその機器を電源から遮断するために使用さ
れる。図5はその使用状態の一例を示し、被保護機器Z
と電源Sとの間に上記保護素子Eと過電圧検知通電回路
Fとを組み込み、トランジスタTrのコレクタを保護素
子Eの第4膜導体24に接続し、ツエナダイオ−ドDの
高電圧側膜導体及び保護素子Eの第3膜導体23を被保
護機器Zの高電位側端子に接続し、保護素子Eの第1膜
導体21を電源Sの正極側端子に接続し、トランジスタ
Trのエミッタを接地してある。図5に示す回路におい
て、機器膜導体にツエナダイオ−ドDの降伏電圧以上の
過電圧が作用すると、トランジスタTrにベ−ス電流が
流れ、これに伴い大なるコレクタ電流が流れて膜抵抗R
が発熱され、この発生熱が第2膜導体22を介し低融点
可溶合金片A及びBに伝達されて両低融点可溶合金片A
及びBが既溶融フラックスの活性作用を受けつつ溶断さ
れ、被保護機器Zが電源Sから遮断されると共に膜抵抗
Rが電源Sから遮断される。この場合、第2膜導体22
や第4膜導体24に大きな電流が流れるが、これらの膜
導体の厚みを25μm以上にしてあるので、電流容量を
充足し得る。
用するときにその機器を電源から遮断するために使用さ
れる。図5はその使用状態の一例を示し、被保護機器Z
と電源Sとの間に上記保護素子Eと過電圧検知通電回路
Fとを組み込み、トランジスタTrのコレクタを保護素
子Eの第4膜導体24に接続し、ツエナダイオ−ドDの
高電圧側膜導体及び保護素子Eの第3膜導体23を被保
護機器Zの高電位側端子に接続し、保護素子Eの第1膜
導体21を電源Sの正極側端子に接続し、トランジスタ
Trのエミッタを接地してある。図5に示す回路におい
て、機器膜導体にツエナダイオ−ドDの降伏電圧以上の
過電圧が作用すると、トランジスタTrにベ−ス電流が
流れ、これに伴い大なるコレクタ電流が流れて膜抵抗R
が発熱され、この発生熱が第2膜導体22を介し低融点
可溶合金片A及びBに伝達されて両低融点可溶合金片A
及びBが既溶融フラックスの活性作用を受けつつ溶断さ
れ、被保護機器Zが電源Sから遮断されると共に膜抵抗
Rが電源Sから遮断される。この場合、第2膜導体22
や第4膜導体24に大きな電流が流れるが、これらの膜
導体の厚みを25μm以上にしてあるので、電流容量を
充足し得る。
【0014】
〔実施例〕厚み1000μmのアルミナセラミックス板
面に酸化ルテニウム系抵抗ペ−スト(デュポン社製DP
1900)をスクリ−ン印刷し、870℃×30分で焼
付けて厚み15μmの膜抵抗を形成した。ついで、この
膜抵抗の両端部とアルミナセラミックス板面とにまたが
って銀系ペ−スト(デュポン社製QS174)をスクリ
−ン印刷し、870℃×30分で焼付けて厚み30μm
の膜導体を形成した。試料10箇についてクラック発生
の有無を調査したが、クラックを発生したものは皆無で
あった。 〔比較例〕実施例に対し、膜抵抗と膜導体との形成を前
後逆にした以外、実施例に同じとした。試料10箇につ
いてクラック発生の有無を調査したが、10箇中9箇に
クラックの発生が認められた。
面に酸化ルテニウム系抵抗ペ−スト(デュポン社製DP
1900)をスクリ−ン印刷し、870℃×30分で焼
付けて厚み15μmの膜抵抗を形成した。ついで、この
膜抵抗の両端部とアルミナセラミックス板面とにまたが
って銀系ペ−スト(デュポン社製QS174)をスクリ
−ン印刷し、870℃×30分で焼付けて厚み30μm
の膜導体を形成した。試料10箇についてクラック発生
の有無を調査したが、クラックを発生したものは皆無で
あった。 〔比較例〕実施例に対し、膜抵抗と膜導体との形成を前
後逆にした以外、実施例に同じとした。試料10箇につ
いてクラック発生の有無を調査したが、10箇中9箇に
クラックの発生が認められた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、電極である膜導体の厚
みを25μm以上に厚くしても膜抵抗を基板面上にクラ
ックの発生なくペ−スト印刷法により、従来とは膜導体
の印刷と膜抵抗の印刷の順序を逆にするだけで容易に形
成でき、通電電流が大きく電極の膜導体厚みを厚くする
ことが要求される各種回路素子の膜抵抗の製作に有用で
ある。
みを25μm以上に厚くしても膜抵抗を基板面上にクラ
ックの発生なくペ−スト印刷法により、従来とは膜導体
の印刷と膜抵抗の印刷の順序を逆にするだけで容易に形
成でき、通電電流が大きく電極の膜導体厚みを厚くする
ことが要求される各種回路素子の膜抵抗の製作に有用で
ある。
【図1】本発明に係る膜抵抗の形成方法を作業手順で示
す説明図である。
す説明図である。
【図2】本発明により膜抵抗を形成した保護素子の一例
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図3】図2に示す保護素子の使用方法を示す回路図で
ある。
ある。
【図4】本発明により膜抵抗を形成した保護素子の別例
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図5】図4に示す保護素子の使用方法を示す回路図で
ある。
ある。
【図6】過電圧作動型の膜抵抗式保護素子を示す回路図
である。
である。
【図7】従来の膜抵抗を示す説明図である。
1 基板 2 膜導体 21 第1膜導体 22 第2膜導体 23 第3膜導体 24 第4膜導体 R 膜抵抗 A 低融点可溶合金片 B 低融点可溶合金片
Claims (4)
- 【請求項1】基板面に抵抗ペ−ストを用いて膜抵抗を印
刷形成し、該膜抵抗の端部と基板面とにまたがり膜導体
を導体ぺ−ストを用いて印刷形成することを特徴とする
膜抵抗の形成方法。 - 【請求項2】膜導体の厚みが25μm以上である請求項
1記載の膜抵抗の形成方法。 - 【請求項3】絶縁基板の片面上に第1膜導体、第2膜導
体、第3膜導体及び第4膜導体を設け、請求項1または
請求項2記載の膜抵抗の形成方法により第1膜導体と第
2膜導体とにわたって膜抵抗を設け、第2膜導体と第3
膜導体との間に低融点可溶合金片Aを接続し、第3膜導
体と第4膜導体との間に低融点可溶合金片Bを接続し、
これらの低融点可溶合金片にフラックスを塗布し、上記
絶縁基板の片面を覆って絶縁層を被覆して成ることを特
徴とする保護素子。 - 【請求項4】絶縁基板の片面上に第1膜導体、第2膜導
体、第3膜導体及び第4膜導体を設け、請求項1または
請求項2記載の膜抵抗の形成方法により第2膜導体と第
4膜導体とにわたって膜抵抗を設け、第1膜導体と第2
膜導体との間及び第2膜導体と第3膜導体との間に低融
点可溶合金片A及びBをそれぞれ接続し、低融点可溶合
金片にフラックスを塗布し、上記絶縁基板の片面を覆っ
て絶縁層を被覆して成ることを特徴とする保護素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8297673A JPH10125514A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 膜抵抗の形成方法及び保護素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8297673A JPH10125514A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 膜抵抗の形成方法及び保護素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10125514A true JPH10125514A (ja) | 1998-05-15 |
Family
ID=17849664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8297673A Pending JPH10125514A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 膜抵抗の形成方法及び保護素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10125514A (ja) |
-
1996
- 1996-10-18 JP JP8297673A patent/JPH10125514A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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