JPH10311942A - 顕微鏡用自動焦点検出装置 - Google Patents

顕微鏡用自動焦点検出装置

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JPH10311942A
JPH10311942A JP12428697A JP12428697A JPH10311942A JP H10311942 A JPH10311942 A JP H10311942A JP 12428697 A JP12428697 A JP 12428697A JP 12428697 A JP12428697 A JP 12428697A JP H10311942 A JPH10311942 A JP H10311942A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、各種検鏡法に応じて合焦時間及び合
焦精度を最適化する。 【解決手段】被写体Sに対して明視野検鏡法又は蛍光検
鏡法いずれか1つの検鏡法に切り替え、被写体Sの光像
を対物レンズ3を通してCCDセンサ17に結像し、こ
のCCDセンサ17から出力される電気信号をAGC2
0を通して増幅した後、この電気信号に基づいて被写体
Sと対物レンズ3との相対距離を可変して合焦動作する
場合、CPU24に、光路検出器25により識別された
検鏡法、例えば明視野検鏡法と識別された場合、CCD
センサ17の蓄積時間の制限を解除するとともにAGC
20のゲインの制御範囲を制限し、かつ蛍光検鏡法と識
別された場合、CCDセンサ17の電荷蓄積時間を制限
するとともにAGC20のゲインの制限を解除する機能
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば明視野検鏡
法や蛍光検鏡法に切り替えて被検体の観察を行う顕微鏡
に適用した顕微鏡用自動焦点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、カメラに適用される焦点検出装
置は、被写体から撮影レンズを通過した光束による入射
光を光電変換素子により電気信号に変換し、この電気信
号に対して所定の処理を施すことによって撮影レンズの
焦点状態を検出することが一般的に行われている。
【0003】このような焦点検出の技術として例えば特
開昭57−72114号公報には、光電変換素子から出
力される電気信号のダイナミックレンジが小さいことか
ら、処理系のレンジを満たしていないときには、電気信
号に処理を施すか又は入射光量を増大させる方法が記載
されている。このうち入射光量を一定とした場合には、
増幅回路により電気信号を増幅することによりそのダイ
ナミックレンジを処理系のレンジに適合させている。こ
の場合、増幅回路による増幅率は、入射光量により無条
件に変化するため、増幅率が高くなるとともにSN比が
小さくなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術のように被写体の輝度により光電変換素子から出力さ
れる電気信号を処理系のレンジに一致するように増幅回
路により増幅を行うと、例えば顕微鏡の焦点検出装置に
適用した場合に不利となることがある。
【0005】すなわち、顕微鏡では、検鏡法として明視
野検鏡法、偏光検鏡法及び微分干渉検鏡法があるが、こ
れら検鏡法の場合に通常用いる標本は明暗がはっきりし
ておらず、処理系に入力する光電変換素子からの電気信
号のSN比が低下し、合焦精度が低くなる虞がある。
【0006】合焦精度を維持するためには、処理系に入
力される電気信号のSN比を高めることが不可欠な要因
であるが、上記技術のように処理系に入力する電気信号
のダイナミックレンジが処理系のダイナミックレンジに
対して小さい場合、処理系のダイナミックレンジに一致
するようにオートゲインコントロール(以下、AGCと
称する)により電気信号の増幅を行うと、このゲインの
増大に伴って電気信号に含まれるノイズの比率も増大す
る。
【0007】このようなノイズ比率の増大は、光電変換
素子から出力される電気信号に含まれるノイズによる合
焦位置の精度の低下を招き、そのために上記技術を明視
野検鏡法、偏光検鏡法又は微分干渉検鏡法を用いた顕微
鏡に適用すると、不利となる。
【0008】一方、特開平4−326316号公報に
は、明視野検鏡法と蛍光検鏡法とを可能とする顕微鏡用
写真撮影装置が記載されているが、このうち例えば蛍光
検鏡法の顕微鏡では、通常用いられている被写体の特性
から被写体の明暗ははっきりしているので、被写体の明
るいところすなわち蛍光部分に合焦する場合にはSN比
が高いので、光電変換素子から出力される電気信号のA
GCのゲインを高くしても合焦精度の低下は発生しにく
い。このような場合、AGCにのるノイズの影響は、明
視野検鏡法に比べて小さい。
【0009】しかしながら、蛍光検鏡法では、被写体の
褪色性から迅速な合焦速度が求められるので、光電変換
素子からの出力タイミング(蓄積時間)を明視野検鏡法
に合わせ、かつ自動焦点検出のために処理系のダイナミ
ックレンジに光電変換素子からの電気信号のレンジを適
合した場合、蛍光検鏡法を用いて観察を行うには、光電
変換素子からの出力タイミングが長すぎる。
【0010】このため、明視野検鏡用の光電変換素子を
蛍光顕微鏡に適用した場合、焦点検出時間が長くなり、
不利となる。ところが、蛍光検鏡法で最適とした光電変
換素子の出力タイミングを明視野検鏡法に適用すると、
焦点検出時間は短くなるが、自動焦点検出のために処理
系のダイナミックレンジに光電変換素子から出力される
電気信号のレンジを適合させる場合には、増幅回路によ
る増幅率の増大に伴い電気信号に含まれるノイズの比率
が増大し、不利となる。そこで本発明は、各種検鏡法に
応じて合焦時間及び合焦精度を最適化できる顕微鏡用自
動焦点検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、被写
体の観察にいずれか1つの検鏡法に切り替える機構を備
え、被写体の光像を対物レンズを通して蓄積型の光電変
換素子に結像し、この光電変換素子の出力信号をオート
ゲインコントロールを通して増幅した後、この出力信号
に基づいて被写体と対物レンズとの相対距離を可変して
合焦動作する顕微鏡用自動焦点検出装置において、検鏡
法を識別する検鏡法識別手段と、この検鏡法識別手段に
より識別された検鏡法に応じて光電変換素子の蓄積時間
の制御範囲を変化させる蓄積時間制御手段と、検鏡法識
別手段により識別された検鏡法に応じてオートゲインコ
ントロールのゲインの制御範囲を変化させるゲイン制限
手段と、を備えた顕微鏡用自動焦点検出装置である。
【0012】請求項2によれば、請求項1記載の顕微鏡
用自動焦点検出装置において、蓄積時間制御手段は、検
鏡法識別手段により明視野検鏡法と識別された場合に解
除される。
【0013】請求項3によれば、請求項1記載の顕微鏡
用自動焦点検出装置において、ゲイン制限手段は、検鏡
法識別手段により蛍光検鏡法と識別された場合に解除さ
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は顕微鏡用自動焦点
検出装置を適用した顕微鏡の全体構成図である。ステー
ジ1上には、被写体Sである標本が載置されている。こ
のステージ1は、駆動回路2の駆動によって対物レンズ
3の光軸方向(イ)に昇降する構成となっている。な
お、このステージ1には、光路用開口部1aが形成され
ている。
【0015】被写体Sに対する明視野検鏡法と蛍光検鏡
法とを行うために、明視野検鏡用の透過用光源4と蛍光
検鏡用の蛍光光源5とが備えられている。このうち透過
用光源4から放射される透過照明光の光路上には、レン
ズ6及びミラー7が配置され、さらにこのミラー7の反
射光路上にレンズ8が配置されている。
【0016】又、蛍光光源5は、例えば紫外線ランプで
あり、この蛍光光源5から放射される蛍光照明光の光路
上には、各レンズ9、10及びキューブ11が配置さ
れ、このキューブ11の反射光路上に上記対物レンズ3
が配置されている。
【0017】これら透過用光源4又は蛍光光源5のいず
れかの光源によって得られる被写体Sからの光束の光路
上には、対物レンズ3、キューブ11、光路分岐部材1
2、ミラー13及び結像レンズ14が配置されている。
【0018】このうち光路分岐部材12は、被写体Sか
らの光束を結像レンズ14側と接眼レンズ15側との2
光路に分岐する光学部材である。結像レンズ14の光路
上には、分割プリズム16を介してCCDセンサ17が
配置されている。分割プリズム16は、入射した光束を
2分割し、結像レンズ14の出射面からCCDセンサ1
7の受光面に至るまでの光路長を異ならして2つの光束
が平行な状態でCCDセンサ17の受光面に入射させる
光学部材である。そして、結像レンズ14を含む結像光
学系の予定結像面に対する前後の光学系に共役な位置、
すなわち前側共役面と後側共役面とにCCDセンサ17
の受光面を一致させている。
【0019】このCCDセンサ17は、タイミングジャ
ネレータ18から出力される読み出しタイミング信号を
受けて、被写体像(被写体Sの像)の入射光量(前ピン
像、後ピン像)と蓄積時間に応じた電圧を持つアナログ
の電気信号を出力する機能を有している。
【0020】このCCDセンサ17の出力端子には、ア
ナログ処理部19を介してAGC20、A/D変換器2
1、メモリ22が接続されている。このうちアナログ処
理部19は、CCDセンサ17から出力される電気信号
に対して前ピン像、後ピン像とで別々にフィルタ処理等
のアナログ処理を施す機能を有している。
【0021】メモリ22には、A/D変換器21により
ディジタル化された電気信号(以下、ディジタル信号と
称する)が前ピン像、後ピン像とで別々に格納されるも
のとなっている。
【0022】演算回路23は、メモリ22に格納されて
いる被写体像の前ピン像と後ピン像との各ディジタル信
号を読み出し、これらディジタル信号を用いて前ピン像
と後ピン像との各コントラスト値を算出し、かつこれら
コントラスト値から被写体Sの合焦度を示すデフォーカ
ス量を算出してCPU24に送出する機能を有してい
る。
【0023】一方、光路検出器25は、被写体Sを観察
する場合、蛍光用光源5の点灯又は消灯の状態によっ
て、透過用光源4又は蛍光用光源5のいずれかを用いて
いるかを検出して検鏡法を識別し、その識別した検鏡法
をCPU24に知らせる検鏡法識別手段としての機能を
有している。
【0024】CPU24は、A/D変換器21からのデ
ィジタル信号を取り込み、被写体像の電気信号がアナロ
グ処理部19のダイナミックレンジに適合しているかを
監視し、被写体像の電気信号がアナログ処理部19のダ
イナミックレンジに適合していない場合、CCDセンサ
17での電荷蓄積時間をレンジに適合する電荷蓄積時間
とする命令をタイミングジェネレータ18に送信し、か
つAGC20のゲインをレンジに適合するゲインとする
命令をAGC20に送信する機能を有している。
【0025】この場合、CPU24は、光路検出器25
により識別された検鏡法に応じてCCDセンサ17の蓄
積時間の制御範囲を変化させる、すなわち明視野検鏡法
と識別された場合、CCDセンサ17の蓄積時間の制限
を解除する蓄積時間制御手段としての機能を有してい
る。
【0026】又、CPU24は、光路検出器25により
識別された検鏡法に応じてAGC20のゲインの制御範
囲を変化させる、すなわち蛍光検鏡法と識別された場
合、AGC20のゲインの制限を解除するゲイン制限手
段としての機能を有している。
【0027】又、CPU24は、演算回路23により算
出されたディフォーカス量を受け、このディフォーカス
量に基づいて被写体Sの合焦位置へ移動させるためのス
テージ1の移動量及び移動方向の信号を算出して駆動回
路2に送信する機能を有している。
【0028】なお、CPU24には、外部コントローラ
26が接続され、例えば自動焦点検出の開始信号がCP
U24に入力するものとなっている。次に上記の如く構
成された装置の作用について図2及び図3に示す合焦制
御フローチャートに従って説明する。 (a) 明視野検鏡法の場合 外部コントローラ26からCPU24に自動焦点検出の
信号が入力すると、CPU24は、ステップ#1におい
て自動焦点検出を開始し、次のステップ#2において光
路検出器25による検鏡法の識別結果を受けて明視野検
鏡法であるか否かを判断する。
【0029】明視野検鏡法の場合、透過用光源4が点灯
し、蛍光用光源5が消灯するので、光路検出器25は、
蛍光用光源5の消灯から明視野検鏡法であることを識別
し、その識別結果をCPU24に送信する。
【0030】従って、CPU24は、ステップ#2にお
いて光路検出器25の識別結果から明視野検鏡法と判断
し、次のステップ#3においてAGC20のゲインをノ
イズの増大を抑える比較的低倍に制限し、かつ次のステ
ップ#4においてCCDセンサ17の電荷蓄積時間の制
限を解除する。
【0031】このように明視野検鏡法の場合、透過用光
源4から放射された透過照明光は、レンズ6からミラー
7で反射し、レンズ8を通して被写体Sに照射される。
このときの被写体Sからの光束は、対物レンズ3、キュ
ーブ11を通って光路分岐部材15に入射し、ここで光
束の一部が接眼レンズ15に分岐される。さらに光路分
岐部材15を透過した光束は、ミラー13で反射して結
像レンズ14に導かれる。
【0032】この結像レンズ14を透過した光束は、分
割プリズム16で2光路に分岐され、これら2つの光束
が平行な状態でCCDセンサ17の受光面に入射する。
ここで、結像レンズ14の出射面からCCDセンサ17
の受光面に至るまでの光路長が異なり、かつ結像レンズ
14を含む結像光学系の予定結像面に対する前後の光学
系に共役な位置、すなわち前側共役面と後側共役面とに
CCDセンサ17の受光面が一致しているので、CCD
センサ17に予定結像面から共役な2位置に被写体像
(前ピン像、後ピン像)が投影される。これらの2つの
被写体像は、合焦位置になったときに同一形状となる。
【0033】このCCDセンサ17は、投影された前ピ
ン像、後ピン像の入射光量と電荷蓄積時間に応じた電圧
を持つアナログの電気信号を出力する。このCCDセン
サ17から出力された電気信号は、アナログ処理部19
により前ピン像、後ピン像とで別々にフィルタ処理等の
アナログ処理が施され、A/D変換器21によりディジ
タル化されて前ピン像、後ピン像とで別々にメモリ22
に格納される。
【0034】演算回路23は、メモリ22に格納された
被写体像の前ピン像と後ピン像との各ディジタル信号を
読み出し、これらディジタル信号を用いて前ピン像と後
ピン像との各コントラスト値を算出し、かつこれらコン
トラスト値から被写体Sの合焦度を示すデフォーカス量
を算出してCPU24に送出する。
【0035】次にCPU24は、ステップ#5におい
て、CCDセンサ17の前ピン像と後ピン像とのアナロ
グの電気信号を読み込み、次のステップ#6においてC
CDセンサ17から出力される電気信号がアナログ処理
部19のダイナミックレンジに適合しているか否かをチ
ェックする。
【0036】このチェックの結果、CCDセンサ17か
ら出力される電気信号がアナログ処理部19のダイナミ
ックレンジに適合していなければ、CPU24は、ステ
ップ#7に移って、CCDセンサ17での電荷蓄積時間
をレンジに適合する電荷蓄積時間とする命令をタイミン
グジェネレータ18に送信し、次のステップ#8でAG
C20のゲインをレンジに適合するゲインとする命令を
AGC20に送信する。
【0037】このようなCCDセンサ17の電荷蓄積時
間とAGC20のゲインの制御は、CCDセンサ17か
ら出力される電気信号がアナログ処理部19のダイナミ
ックレンジに適合するまで繰り返される。
【0038】そして、ダイナミックレンジに適合する
と、CPU24は、ステップ#6から#9に移り、演算
回路23により算出されたデフォーカス量を受けて合焦
か否かをチェックし、非合焦と判断した場合には、ステ
ップ#10に移り、ディフォーカス量に基づいて被写体
Sの合焦位置へ移動させるためのステージ1の移動量及
び移動方向の信号を算出して駆動回路2に送信する。そ
して、この動作が合焦と判断されるまで繰り返される。
【0039】このとき、AGC20のゲインの制御範囲
が制限されているので、CCDセンサ17から出力され
る電気信号をアナログ処理部19のダイナミックレング
に適合させるために、AGC20のみならずCCDセン
サ17の電荷蓄積時間の制御を行うことで、A/D変換
器21に入力する電気信号のSN比が大きくなる。 (b) 蛍光検鏡法の場合 上記ステップ#1において、検鏡法が蛍光検鏡法と認識
されると、CPU24は、ステップ#2からステップ#
11に移り、CCDセンサ17の最大蓄積時間を明視野
検鏡法の最大蓄積時間よりも所定量だけ短く制限し、か
つ次のステップ#12においてAGC20のゲインの制
限を解除する。
【0040】このように蛍光検鏡法の場合、蛍光用光源
5から放射された蛍光照明光は、各レンズ9、10から
キューブ11で反射し、対物レンズ3を通して被写体S
に照射される。
【0041】このときの被写体Sからの光束は、上記同
様に、対物レンズ3、キューブ11、光路分岐部材15
を透過し、ミラー13で反射して結像レンズ14に導か
れる。そして、この結像レンズ14を透過した光束は、
分割プリズム16で2光路に分岐され、これら2つの光
束が平行な状態でCCDセンサ17の受光面に入射す
る。
【0042】このCCDセンサ17は、投影された前ピ
ン像、後ピン像の入射光量と電荷蓄積時間に応じた電圧
を持つアナログの電気信号を出力する。このCCDセン
サ17から出力された電気信号は、アナログ処理部19
により前ピン像、後ピン像とで別々にフィルタ処理等の
アナログ処理が施され、A/D変換器21によりディジ
タル化されて前ピン像、後ピン像とで別々にメモリ22
に格納される。
【0043】演算回路23は、メモリ22に格納された
被写体像の前ピン像と後ピン像との各ディジタル信号を
読み出し、これらディジタル信号を用いて前ピン像と後
ピン像との各コントラスト値を算出し、かつこれらコン
トラスト値から被写体Sの合焦度を示すデフォーカス量
を算出してCPU24に送出する。
【0044】次にCPU24は、ステップ#13におい
て、CCDセンサ17の前ピン像と後ピン像とのアナロ
グの電気信号を読み込み、次のステップ#14において
CCDセンサ17から出力される電気信号がアナログ処
理部19のダイナミックレンジに適合しているか否かを
チェックする。
【0045】このチェックの結果、CCDセンサ17か
ら出力される電気信号がアナログ処理部19のダイナミ
ックレンジに適合していなければ、CPU24は、ステ
ップ#15に移って、CCDセンサ17での電荷蓄積時
間をレンジに適合する電荷蓄積時間とする命令をタイミ
ングジェネレータ18に送信し、次のステップ#16で
AGC20のゲインをレンジに適合するゲインとする命
令をAGC20に送信する。
【0046】このようなCCDセンサ17の電荷蓄積時
間とAGC20のゲインの制御は、CCDセンサ17か
ら出力される電気信号がアナログ処理部19のダイナミ
ックレンジに適合するまで繰り返される。
【0047】そして、ダイナミックレンジに適合する
と、CPU24は、ステップ#14から#17に移り、
演算回路23により算出されたデフォーカス量を受けて
合焦か否かをチェックし、非合焦と判断した場合には、
ステップ#18に移り、ディフォーカス量に基づいて被
写体Sの合焦位置へ移動させるためのステージ1の移動
量及び移動方向の信号を算出して駆動回路2に送信す
る。そして、この動作が合焦と判断されるまで繰り返さ
れる。
【0048】このとき、検鏡法が蛍光検鏡法の場合、C
CDセンサ17から出力される電気信号をアナログ処理
部19のダイナミックレンジに適合させる際、CCDセ
ンサ17の最大蓄積時間を明視野検鏡法の最大蓄積時間
に対して制限を行っているので、AGC20のゲイン
は、明視野検鏡法の場合よりも高倍まで必要とされる場
合もあり得る。
【0049】従って、CCDセンサ17の最大蓄積時間
が短くても、CCDセンサ17から出力される電気信号
をアナログ処理部19のダイナミックレンジに適合させ
得るだけのAGC20のゲインの大きさが必要となる。
【0050】又、AGC20のゲインの制限の解除を行
うと、蛍光検鏡法の場合、明視野検鏡法に比べてコント
ラスト比が大きいために自動焦点検出精度の低下は最小
限に抑えられる上、自動焦点検出時間が短くなる。
【0051】例えば、合焦時間をt、明視野検鏡法での
CCDセンサ17の蓄積時間をTint とすると、明視野
検鏡法で用いる標本と同程度の輝度を持った蛍光標本に
対して1/nの蓄積時間により合焦処理をすると、蛍光
検鏡法での合焦時間tは、 t=W+Tint /n …(1) となる。ここで、Wは処理系での処理時間を示しており
検鏡法によらずほぼ一定である。
【0052】これにより、蛍光検鏡法における最も重要
な自動焦点検出性能である自動焦点検出時間が短くな
る。なお、この場合、AGC20の制御範囲dGは、明
視野検鏡時のそれをRとすると、 dG=nR …(2) となる。
【0053】このように上記一実施の形態においては、
光路検出器25により識別された検鏡法、例えば明視野
検鏡法と識別された場合、CCDセンサ17の蓄積時間
の制限を解除するとともにAGC20のゲインの制御範
囲を制限するので、CCDセンサ17から出力される電
気信号をアナログ処理部19のダイナミックレンジに適
合させるために、AGC20のみならずCCDセンサ1
7の電荷蓄積時間の制御を行うことで、A/D変換器2
1に入力する電気信号のSN比を大きくでき、明視野検
鏡時における最も重要な自動焦点検出性能である自動焦
点検出精度を向上できる。
【0054】このようなCCDセンサ17の蓄積時間の
制限を解除するとともにAGC20のゲインの制御範囲
を制限する制御は、明視野検鏡法に限らず、通常用いる
被写体Sの明暗のはっきりしない検鏡法、例えば偏光検
鏡法や微分干渉検鏡法に適用しても同様な効果を得るこ
とができる。
【0055】又、蛍光検鏡法と識別された場合、CCD
センサ17の電荷蓄積時間を制限するとともにAGC2
0のゲインの制限を解除するようにしたので、蛍光検鏡
法の場合、明視野検鏡法に比べてコントラスト比が大き
いために自動焦点検出精度の低下は最小限に抑えられる
上、自動焦点検出時間が短くなる。
【0056】このようなCCDセンサ17の電荷蓄積時
間を制限するとともにAGC20のゲインの制限を解除
する制御は、蛍光検鏡法に限らず、通常用いる被写体S
の明暗のはっきりしている検鏡法に適用しても同様な効
果を得ることができる。
【0057】なお、本発明は、上記一実施の形態に限定
されるものでなく次の通り変形してもよい。例えば、上
記一実施の形態では顕微鏡に適用した場合について説明
したが、自動焦点検出を行うカメラ等に適用してもよ
い。
【0058】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の請求項1〜
3によれば、各種検鏡法に応じて合焦時間及び合焦精度
を最適化できる顕微鏡用自動焦点検出装置を提供でき
る。又、本発明の請求項2によれば、光電変換素子の蓄
積時間の制限を解除するとともにAGCのゲインの制御
範囲を制限することで、光電変換素子から出力される電
気信号のSN比を大きくでき、明視野検鏡時における最
も重要な自動焦点検出性能である自動焦点検出精度を向
上できる顕微鏡用自動焦点検出装置を提供できる。
【0059】又、本発明の請求項3によれば、光電変換
素子の電荷蓄積時間を制限するとともにAGCのゲイン
の制限を解除することで、蛍光検鏡法の場合、明視野検
鏡法に比べてコントラスト比が大きいために自動焦点検
出精度の低下は最小限に抑えられる上、自動焦点検出時
間が短くできる顕微鏡用自動焦点検出装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる顕微鏡用自動焦点検出装置を適
用した顕微鏡の第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】同装置の明視野検鏡法の場合の合焦制御フロー
チャート。
【図3】同装置の蛍光検鏡法の場合の合焦制御フローチ
ャート。
【符号の説明】
1…ステージ、 S…被写体、 2…駆動回路、 3…対物レンズ、 4…透過用光源、 5…蛍光光源、 14…結像レンズ、 16…分割プリズム、 17…CCDセンサ、 18…タイミングジャネレータ、 19…アナログ処理部、 20…AGC(オートゲインコントロール)、 21…A/D変換器、 22…メモリ、 23…演算回路、 24…CPU、 25…光路検出器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の観察にいずれか1つの検鏡法に
    切り替える機構を備え、前記被写体の光像を対物レンズ
    を通して蓄積型の光電変換素子に結像し、この光電変換
    素子の出力信号をオートゲインコントロールを通して増
    幅した後、この出力信号に基づいて前記被写体と前記対
    物レンズとの相対距離を可変して合焦動作する顕微鏡用
    自動焦点検出装置において、 前記検鏡法を識別する検鏡法識別手段と、 この検鏡法識別手段により識別された検鏡法に応じて前
    記光電変換素子の蓄積時間の制御範囲を変化させる蓄積
    時間制御手段と、 前記検鏡法識別手段により識別された検鏡法に応じて前
    記オートゲインコントロールのゲインの制御範囲を変化
    させるゲイン制限手段と、を具備したことを特徴とする
    顕微鏡用自動焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 前記蓄積時間制御手段は、前記検鏡法識
    別手段により明視野検鏡法と識別された場合に解除され
    ることを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用自動焦点検
    出装置。
  3. 【請求項3】 前記ゲイン制限手段は、前記検鏡法識別
    手段により蛍光検鏡法と識別された場合に解除されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の顕微鏡用自動焦点検出装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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