JP4631324B2 - 蛍光顕微鏡 - Google Patents

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本発明は、焦点制御機能を有する蛍光顕微鏡に関する。
従来、生体組織や生物細胞などを蛍光試薬で染色し、励起光を照射して生じる蛍光像を撮像する蛍光顕微鏡が知られている。
この種の蛍光顕微鏡では、蛍光像の撮像コントラストを最大化するように、標本ステージを上下移動させて、自動的な焦点制御を実現する。
ところで、蛍光像は、蛍光試薬の励起によって発生するため、非常に暗い。そのため、撮像素子の蓄積時間を長めに設定しなければならず、蛍光像を撮像するサンプリング間隔は粗くなる。したがって、焦点制御の応答は一般に遅く、焦点制御の期間が特に長くなる。
このような理由から、蛍光像を用いた焦点制御では、焦点制御を完了するまでの期間、標本を短波長の励起光に長時間晒すことになる。このような励起光の照射のため、本番の蛍光観察に先立って、蛍光試薬の退色が進んだり、生体標本が無為に弱ってしまうといった問題が発生する。
特許文献1には、この種の問題を解決する焦点制御技術が開示されている。
図5は、この特許文献1の蛍光顕微鏡61を示す図である。
この蛍光顕微鏡61は、励起光源62の光を、対物レンズ63を介して標本64に照射する。標本64には、この励起光の照射によって蛍光FLが発生する。この蛍光FLは、対物レンズ63で集光された後、ダイクロイックミラー66で反射され、撮像素子Aの撮像面に蛍光像を形成する。撮像素子Aは、この蛍光像を光電変換して蓄積し、蛍光像の画像データを出力する。この画像データは、画像処理を経た後、モニタ装置に表示されたり、記録装置に記録される。
さらに、この蛍光顕微鏡61には、照明光を照射する光源65が設けられる。この照明光は、直交する直線偏光に整えられ、標本64の背面側に照射される。この標本64を透過する際に、2つの直線偏光の間に位相差が生じる。透過光TL(2つの直線偏光)は、対物レンズ63で集められた後、偏光面が揃えられて互いの波面が干渉し、位相差が明暗コントラストに変化する。この透過光TLは、ダイクロイックミラー66を透過して、撮像素子Bの撮像面に照明光像を結像する。撮像素子Bは、この照明光像を光電変換して蓄積し、画像データを生成する。この画像データは、不図示の焦点制御部に送られる。焦点制御部では、この画像データから焦点検出を行い、標本64のステージを上下方向に駆動して焦点制御を実施する。
この方式では、焦点制御の期間中、標本64に照明光を照射するため、短波長の励起光を照射する必要がなくなり、焦点制御中に標本64が傷むといった不具合が改善される。
特開2001−91822号公報(図1)
ところで、上述した蛍光顕微鏡61には、蛍光観察用の撮像素子Aと、焦点検出用の撮像素子Bとが別々に設けられる。そのため、ダイクロイックミラー66を設けて光路を分岐したり、撮像素子A,Bそれぞれに信号処理回路を備える必要があり、蛍光顕微鏡の構造が複雑になって、装置が大型化したり、高コスト化するという問題点があった。
そこで、本発明では、焦点制御機能を有する蛍光顕微鏡の構造を単純化することを目的とする。
本発明の蛍光顕微鏡は、対物レンズ、励起光照射部、照明部、制御部、撮像部、焦点制御部、画像出力部、及び表示部を備える。対物レンズは、標本に向けて配置される。励起光照射部は、励起光を標本に照射し、標本から蛍光を発生させる。照明部は、標本に照明光を照射する。制御部は、励起光照射部および照明部を時分割に駆動する。撮像部は、対物レンズの像空間側に撮像面を配置し、撮像面に時分割に形成される蛍光による標本像(蛍光像)および照明光による標本像(照明光像)を撮像する。焦点制御部は、撮像部から照明光像の撮像結果を取得して合焦評価を行い、照明光像の合焦評価に従って対物レンズおよび標本の少なくとも一方を駆動することにより、蛍光像を撮像面に合焦させる。
画像出力部は、制御部から励起光および/または照明光の照射タイミングを取得し、照射タイミングにより撮像部の出力を蛍光像と照明光像とで区別し、蛍光像の撮像結果を選択出力する。表示部は、画像出力部から選択出力された蛍光像を表示する。
制御部は、蛍光像の観察期間中に、照明光の一時的な照射を間欠的に繰り返す。焦点制御部は、照明光の照射によって断続的に得られる前記照明光像の撮像結果を用いて焦点制御を継続することにより、観察期間における蛍光像のピントズレを防止する。表示部は、ピントズレの防止のための焦点制御中に蛍光画像の表示が中断されないように、ピントズレ防止の焦点制御直前の蛍光画像をその焦点制御中に表示する。
請求項2に記載の蛍光顕微鏡は、請求項1に記載の蛍光顕微鏡において、焦点制御部が、撮像部のゲインを調整し、励起光照射部による照射時と照明部による照射時とにおいて、それぞれ最適なゲインを初期設定することを特徴とする。
請求項3に記載の蛍光顕微鏡は、請求項1に記載の蛍光顕微鏡において、励起光照射部は、励起光を、対物レンズを介して標本に落射照明して、標本から対物レンズへ向かう蛍光を発生させ、照明部は、対物レンズと対向する側から標本に照明光を背面照射し、標本を透過して対物レンズへ向かう透過光を発生させることを特徴とする。
請求項4に記載の蛍光顕微鏡は、請求項1乃至請求項3のうち1項に記載の蛍光顕微鏡において、照明光は、励起光よりも生体標本を傷める度合いの少ない安全な波長に設定され、撮像部は、蛍光および照明光の二種類の波長に感度を有することを特徴とする。
本発明では、焦点制御用の照明光像と、標本観察用の蛍光像とを、単一系統の撮像部で時分割に撮像する。その結果、従来技術とは異なり、焦点制御用の撮像素子と、蛍光像用の撮像素子とを別々に設ける必要がなくなる。したがって、2つの撮像素子用に光路を分岐する必要がなく、光学系の構造を単純化して小型化することが可能になる。その結果、焦点制御機能を備えた蛍光顕微鏡を小型化したり、または低コスト化することが容易になる。
[本実施形態の構成説明]
図1は、本実施形態の蛍光顕微鏡11の構成を示す図である。
この蛍光顕微鏡11には、励起光源12が設けられる。この励起光源12は、短波長(例えば400nm)の励起光を出射する。この励起光は、コレクタレンズ13,シャッタ14,および励起フィルタ15を介して、ダイクロイックミラー16に到達する。励起光は、このダイクロイックミラー16に反射された後、対物レンズ17などを介して、ステージ38上の標本18に落射照明される。照明駆動回路46は、励起光源12およびシャッタ14を駆動することにより、標本18に対する励起光の照射制御を行う。
一方、標本18は蛍光試薬で染色されており、この励起光の照射により染色部分から蛍光が発生する。この蛍光は、励起光よりも長波長(例えば500nm)の光となる。この波長域の蛍光は、対物レンズ17に集められた後、ダイクロイックミラー16を透過する。ダイクロイックミラー16を透過した蛍光は、吸収フィルタ19,アナライザ23(蛍光観察時には光路から待避させる構成が考えられる),および結像レンズ20を介して、光路分割プリズム21に到達する。光路分割プリズム21は、蛍光の一部を反射して、接眼レンズ22に供給する。ユーザー(観察者)は、この接眼レンズ22を介して蛍光像を直に観測することができる。一方、残りの蛍光は、光路分割プリズム21を透過し、撮像素子26の撮像面に蛍光像を形成する。
尚、アナライザ23は、後述する合焦評価の為の観察時のみ、不図示の電動装置により光路内に位置させるようにしても良い。すなわち、蛍光観察時には光路外に待避させる。
また、蛍光顕微鏡11には、光源30も設けられる。この光源30は、照明光を出射する。この照明光の波長は、励起光よりも生体標本を痛める度合いの少ない安全な波長(例えば800nm)に設定される。この照明光は、コレクタレンズ31,およびシャッタ32を介して、全反射ミラー33に到達する。照明光は、全反射ミラー33に反射された後、バンドパスフィルタ34を介して特定波長に制限された後,ポラライザ35に入射する。このポラライザ35から出射された直線偏光は、ウォラストンプリズム(複屈折素子)36を通過して、直交する2つの直線偏光に分かれる。この2つの直線偏光はコンデンサレンズ37で集光され、ステージ38上の標本18の背面側に照射される。これら2つの直線偏光は標本18内を透過する際に、固有の位相差(シア量)が生じる。
照明駆動回路46は、光源30およびシャッタ32を駆動することにより、標本18に対する照明光の照射制御を行う。
このように標本18を通過した透過光(ここでは2つの直線偏光)は、対物レンズ17に集められた後、ダイクロイックミラー16に到達する。この波長域の透過光は、ダイクロイックミラー16を透過し、ウォラストンプリズム39とアナライザ23により撮像素子26の撮像面に照明光像(微分干渉の像)を形成する。この透過光を為す2つの直線偏光は、ウォラストンプリズム39とアナライザ23を通過することによって波面が干渉して明暗を生じる。
なお、蛍光顕微鏡11には、ステージ38を対物レンズ17の光軸方向に上下させるためのステージ駆動機構47が設けられる。
図2は、上述した3種類の光について波長域の関係を示した図である。
400nmの励起光は、ダイクロイックミラー16などを透過しないために、標本18に照射されるのみで、撮像素子26には到達しない。一方、500nmの蛍光は、ダイクロイックミラー16を透過して、撮像素子26の撮像面に蛍光像を形成する。また、800nmの透過光も、ダイクロイックミラー16を透過して、撮像素子26の撮像面に照明光像を形成する。撮像素子26は、蛍光像および微分干渉の照明光像の両波長域に対して撮像感度を有し、それぞれの画像データを出力する。
これら画像データは、信号処理回路41においてA/D変換された後、画像メモリ42に一旦格納される。この画像メモリ42内の画像データは、画像表示回路45によって読み出され、外部のモニタ装置へ画像出力される。この画像表示回路45は、CPU44によって制御される。
また、評価関数演算器43は、画像メモリ42内の照明光像の画像データについてコントラストを検出して、CPU44に伝達する。CPU44は、ステージ駆動機構47を介してステージ38を上下移動させながら、このコントラストの値が極大となる位置を探索する。
その他、蛍光顕微鏡11には、ユーザー操作を入力するためのコントローラ49が設けられる。
[発明との対応関係]
以下、発明と本実施形態との対応関係について説明する。なお、ここでの対応関係は、参考のために一解釈を例示するものであり、本発明を徒らに限定するものではない。
請求項記載の対物レンズは、対物レンズ17に対応する。
請求項記載の励起光照射部は、励起光源12、コレクタレンズ13、シャッタ14、および励起フィルタ15に対応する。
請求項記載の照明部は、光源30、コレクタレンズ31、シャッタ32、全反射ミラー33、バンドパスフィルタ34、ポラライザ35、およびウォラストンプリズム36に対応する。
請求項記載の制御部は、照明駆動回路46およびCPU44に対応する。
請求項記載の撮像部は、撮像素子26、および信号処理回路41に対応する。
請求項記載の焦点制御部は、評価関数演算器43、CPU44、およびステージ駆動機構47に対応する。
請求項記載の画像出力部は、画像表示回路45、およびCPU44に対応する。
[本実施形態の基本動作の説明]
図3は、蛍光顕微鏡11の基本動作を説明する流れ図である。
以下、図3に示すステップ番号に沿って、この基本動作を説明する。
ステップS1: ユーザーは、蛍光試薬で染色した標本18をステージ38上に配置し、コントローラ49を介してCPU44に観察開始を指示する。
CPU44は、まず透過光に対応すべく、撮像素子26の電荷蓄積時間(一般的にはゲイン)を短めに初期設定する。すなわち、撮像素子26のゲインを最適に初期設定し、以後、オートゲインコントロールする。
ステップS2: CPU44は、シャッタ14を閉じて励起光を遮断した状態で、シャッタ32を開けて、標本18の背面側から照明光を照射する。その結果、撮像素子26の撮像面には、標本18の照明光像が形成される。
ステップS3: CPU44は、撮像素子26を駆動して、照明光像の画像データを連続的に出力する。これらの画像データは、信号処理回路41でデジタル化された後、画像メモリ42に順次記憶される。評価関数演算器43は、画像メモリ42に記憶される画像データから、焦点検出エリアに該当する部分画像を取り込む。評価関数演算器43は、この部分画像を空間微分し、この空間微分の絶対値の総和を求めてコントラストとする。
ステップS4: CPU44は、ステージ駆動機構47を介して、ステージ38を上下に微小駆動して、現在のコントラストが極大か否かを判定する。このとき、ステージ38の微小駆動が極大点を通過したと判定された場合、CPU44は、極大点の前後のコントラストを計算で内挿して精密な極大点を算出し、照明光像の合焦位置として記憶する。その後、CPU44は、ステップS6に動作を移行する。
一方、微小駆動が極大点をはずれていると判定された場合、CPU44は、微小駆動の結果からコントラストの増加する方向(上または下)を決定した後、ステップS5に動作を移行する。
ステップS5: CPU44は、ステージ駆動機構47を介して、ステージ38をコントラストの増加する方向へ移動する。その後、CPU44は、ステップS3に動作を戻す。
ステップS6: 照明光像と蛍光像とは波長が異なるため、両波長から決定される光学系の軸上色収差の分だけ、両像の合焦位置は変位する。
そこで、CPU44は、この軸上色収差の分だけ、ステップS4で求めた照明光像の合焦位置を変位させ、蛍光像の合焦位置にステージ38を位置させる。
なお、ここでの変位は、ステージ38の微動により実現してもよいし、光学系の位置移動や、光学的距離を変化させる光学素子を光路に挿抜することにより実現してもよい。
ステップS7: CPU44は、この蛍光像の合焦位置において、照明光像のコントラストを検出して記憶する。この記憶コントラストは、後述するピント変動のチェックに使用される。
ステップS8: このように合焦状態を得ると、CPU44は、シャッタ32を閉じて照明光を遮断する。続いて、CPU44は、蛍光像の撮像に対応すべく、撮像素子26の電荷蓄積時間(一般的にはゲイン)を長めに変更する。すなわち、撮像素子26のゲインを最適に初期設定し、以後、オートゲインコントロールする。
ステップS9: CPU44は、撮像素子26の電荷蓄積の期間にタイミングを合わせて、シャッタ14を一時的に開け、励起光を標本18に照射する。その結果、撮像素子26の撮像面には、標本18の蛍光像が形成される。
ステップS10: CPU44は、撮像素子26を駆動して、この蛍光像の画像データを読み出す。この画像データは、信号処理回路41でデジタル化された後、画像メモリ42に一時記憶される。画像表示回路45は、CPU44から励起光の照射タイミングを情報取得することにより、この画像データが蛍光像であるか否かを判定する。その結果、蛍光像と判定すると、画像表示回路45は、この画像データを選択的にモニタへ出力する。なお、後述するようにピント変動のチェックのために、蛍光像の画像データが瞬断される場合、画像表示回路45は、直前の蛍光像の画像を代わりに出力することで、モニタ上における蛍光像の瞬断を目立たなくすることが好ましい。
ステップS11: このような蛍光観察中、ユーザーがコントローラ49を介して停止操作を行うと、蛍光顕微鏡11は動作を停止する。一方、停止操作がなされない場合、CPU44は、ステップS12に移行して動作を継続する。
ステップS12: CPU44は、蛍光像に絵柄変化や明るさ変化があった場合、または合焦時点から所定時間を経過した場合、ピント変動のチェックが必要と判断する。この場合、CPU44は、ステップS13に動作を移行する。
一方、それ以外の場合、CPU44は、蛍光観察を継続するため、ステップS9に動作を戻す。
ステップS13: CPU44は、励起光を遮断状態に保ち、撮像素子26の露出設定(電荷蓄積時間など)を透過光用に切り換える。
ステップS14: CPU44は、照明光を標本18の背面側に照射し、撮像素子26の撮像面に照明光像を形成する。評価関数演算器43は、この照明光像の撮像結果からコントラストを検出する。
ステップS15: CPU44は、現時点のコントラストが、ステップS7の合焦時点における記憶コントラストとほぼ等しいか否かを判定する。
ここで、現時点のコントラストが記憶コントラストとほぼ等しい場合、ピント変動は無視できるレベルと判断して、CPU44はステップS8に動作を戻す。
一方、現時点のコントラストが記憶コントラストよりも明らかに低い場合、ピント変動が生じたと判断して、CPU44はステップS3に動作を戻し、焦点制御を再び実行する。
また、現時点のコントラストが記憶コントラストよりも明らかに高い場合、標本の変化が生じたと判断して、CPU44はステップS3に動作を戻し、焦点制御を念のために実施する。
以上の基本動作により、照明光像による焦点制御と、蛍光像の撮像動作とが時分割に実施される。
[タイムラプスモードの動作説明]
図4は、タイムラプスモードのタイミングチャートである。
タイムラプスモードは、蛍光顕微鏡11が、予め定められたタイムスケジュールに従って、間欠的に蛍光像を撮影記録する動作モードである。
このタイムラプスモードでは、蛍光像の撮影コマの時間間隔が一般に長くなるため、その間にピント変動が生じやすくなる。
そこで、蛍光像の撮影に先立って、照明光照射および焦点制御を毎回実施する。その結果、合焦直後に励起光照射を短時間のみ行って、合焦した蛍光像を毎回撮影することが可能になる。
[本実施形態の効果など]
以上説明したように、本実施形態では、単一の撮像素子26を使用して、照明光像による焦点制御と、蛍光像の撮像動作とを時分割に実施する。したがって、従来技術とは異なり、焦点制御用の撮像素子と、蛍光像用の撮像素子とを別々に設ける必要がない。
したがって、2つの撮像素子に合わせて光路を分岐する必要もなく、透過光および蛍光の光路を一本化することができる。その結果、光学系の構造が単純化かつ小型化する。更には、光学系の調整(光軸調整や光路距離調整など)を単純化することも可能になる。
さらに、2つの撮像素子ごとに別々の信号処理系を備える必要がなく、信号処理系を単純化することが可能になる。
このような作用効果により、本実施形態では、焦点制御機能を備えた蛍光顕微鏡を、一段と小型かつ低コストに実現できるようになる。
さらに、本実施形態では、焦点制御時に、生体標本を痛めない安全波長(ここでは800nm)の照明光を使用する。したがって、本番の蛍光観察に先立って、蛍光試薬の退色が進んだり、生体標本が弱まるといった不具合が生じない。
また、蛍光試薬を励起して発生する蛍光に比べて、標本18を直に透過する透過光の方が格段に明るい。そのため、照明光像の電荷蓄積時間を、蛍光像の電荷蓄積時間よりも大幅に短縮できる。その結果、照明光像のサンプリング間隔が短くなり、焦点制御の応答を高速化し、焦点制御を俊敏に完了することができる。
また、明るい照明光像を撮像することにより、低ノイズの画像データを焦点制御用に得ることができる。その結果、焦点制御の精度が一段と高くなり、正確な合焦状態にある鮮明な蛍光像を観察(撮像)することが可能になる。
なお、本実施形態では、落射照明装置による蛍光観察と透過照明装置による自動焦点制御とについて説明した。しかし、このタイプに限定されることはなく、自動焦点制御を落射照明装置によって実施しても良い。また、蛍光観察を透過照明装置によって実施しても良い。
以上説明したように、本発明は、蛍光顕微鏡などに利用可能な技術である。
本実施形態の蛍光顕微鏡11の構成を示す図である。 種類の光について波長域の関係を示した図である。 蛍光顕微鏡11の基本動作を説明する流れ図である。 タイムラプスモードのタイミングチャートである。 特許文献1の蛍光顕微鏡61を示す図である。
符号の説明
11 蛍光顕微鏡
12 励起光源
13 コレクタレンズ
14 シャッタ
15 励起フィルタ
16 ダイクロイックミラー
17 対物レンズ
18 標本
19 吸収フィルタ
20 結像レンズ
21 光路分割プリズム
22 接眼レンズ
23 アナライザ
26 撮像素子
30 光源
31 コレクタレンズ
32 シャッタ
33 全反射ミラー
34 バンドパスフィルタ
35 ポラライザ
36 ウォラストンプリズム
37 コンデンサレンズ
38 ステージ
41 信号処理回路
42 画像メモリ
43 評価関数演算器
44 CPU
45 画像表示回路
46 照明駆動回路
47 ステージ駆動機構
49 コントローラ

Claims (4)

  1. 標本に向けて配置される対物レンズと、
    励起光を前記標本に照射し、前記標本から蛍光を発生させる励起光照射部と、
    前記標本に照明光を照射する照明部と、
    前記励起光照射部および前記照明部を時分割に駆動する制御部と、
    前記対物レンズの像空間側に撮像面を配置し、前記撮像面に時分割に形成される前記蛍光による標本像(蛍光像)および前記照明光による標本像(照明光像)を撮像する撮像部と、
    前記撮像部から前記照明光像の撮像結果を取得して合焦評価を行い、前記照明光像の合焦評価に従って前記対物レンズおよび前記標本の少なくとも一方を駆動することにより、前記蛍光像を前記撮像面に合焦させる焦点制御部と、
    前記制御部から前記励起光および/または前記照明光の照射タイミングを取得し、前記照射タイミングにより前記撮像部の出力を前記蛍光像と前記照明光像とで区別し、前記蛍光像の撮像結果を選択出力する画像出力部と、
    前記画像出力部から選択出力された前記蛍光像を表示する表示部と、を備え、
    前記制御部は、前記蛍光像の観察期間中に、前記照明光の一時的な照射を間欠的に繰り返し、
    前記焦点制御部は、照明光の照射によって断続的に得られる前記照明光像の撮像結果を用いて焦点制御を継続することにより、観察期間における前記蛍光像のピントズレを防止し、
    前記表示部は、前記ピントズレの防止のための焦点制御中に前記蛍光画像の表示が中断されないように、前記ピントズレ防止の焦点制御直前の蛍光画像をその焦点制御中に表示することを特徴とする蛍光顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の蛍光顕微鏡において、
    前記焦点制御部は、前記撮像部のゲインを調整し、前記励起光照射部による照射時と前記照明部による照射時とにおいて、それぞれ最適な前記ゲインを初期設定する
    ことを特徴とする蛍光顕微鏡。
  3. 請求項1に記載の蛍光顕微鏡において、
    前記励起光照射部は、前記励起光を、前記対物レンズを介して前記標本に落射照明して、前記標本から前記対物レンズへ向かう前記蛍光を発生させ、
    前記照明部は、前記対物レンズと対向する側から前記標本に照明光を背面照射し、前記標本を透過して前記対物レンズへ向かう透過光を発生させる
    ことを特徴とする蛍光顕微鏡。
  4. 請求項1乃至請求項3のうち1項に記載の蛍光顕微鏡において、
    前記照明光は、前記励起光よりも生体標本を傷める度合いの少ない安全な波長に設定され、
    前記撮像部は、前記蛍光および前記照明光の二種類の波長に感度を有する
    ことを特徴とする蛍光顕微鏡。
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