JPH10310817A - 真空脱ガス装置での脱炭方法 - Google Patents

真空脱ガス装置での脱炭方法

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JPH10310817A
JPH10310817A JP13165597A JP13165597A JPH10310817A JP H10310817 A JPH10310817 A JP H10310817A JP 13165597 A JP13165597 A JP 13165597A JP 13165597 A JP13165597 A JP 13165597A JP H10310817 A JPH10310817 A JP H10310817A
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Makoto Moriguchi
誠 森口
Yasuo Obana
保雄 尾花
Shigenori Yakura
重範 矢倉
Fumio Hayashi
文雄 林
Koichi Endo
公一 遠藤
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空脱ガス処理装置を用いて短時間に、しか
も、容易に溶鋼中の炭素量を30ppm以下の極低炭素
鋼を溶製する脱炭方法を提供する。 【解決手段】 取鍋内の溶鋼を真空脱ガス装置を用いて
脱炭する方法において、該脱炭過程を溶鋼の炭素濃度に
より初期、中期、末期に区分し、各過程での真空槽内の
真空度、真空槽の下部の浸漬管又はその下方から溶鋼中
に吹込む環流用ガス量、真空槽の側壁から溶鋼中に吹込
む攪拌ガス量及び酸素付加ガス量等の操業条件を最適状
態に調整しつつ脱炭反応を促進する真空脱ガス装置での
脱炭方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空脱ガス装置で溶
鋼を脱炭処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、炭素量10〜30ppm程度の極
低炭素鋼を製造する方法として、先ず、大気炉(転炉又
は電気炉)によって溶鋼の炭素濃度を200〜500p
pm程度まで粗脱炭した後、この溶鋼を真空脱ガス装置
(RH、DH、VOD)にて、溶鋼中に不活性ガス及び
酸素ガスを吹込み、更なる脱炭を行っていた。
【0003】この真空脱ガス装置での溶鋼の処理に際し
て、反応性、特に、脱炭反応効率の向上を図るため、例
えば、特開平1−301815号公報に示されているよ
うに、溶鋼中に酸素を吹き込んで溶鋼中の〔O〕濃度を
150〜500ppmに制御して、溶鋼中の〔C〕濃度
が30ppm以下の極低炭素鋼を溶製する方法がある。
【0004】更に、特開平2−111808号公報に示
されているように、真空槽の側壁から溶鋼攪拌用の不活
性ガスを吹込み溶鋼の攪拌を強化して脱炭を促進する方
法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】真空脱ガス装置で溶鋼
を脱炭する際、特開平1−301815号公報、特開平
1−301815号公報のように溶鋼中の〔O〕濃度を
所定範囲に調整したり、又は、溶鋼の攪拌を強化するだ
けでは効率的に溶鋼中の〔C〕を脱炭することができ
ず、溶鋼中の〔C〕濃度が30ppm以下の極低炭素鋼
を溶製するには長時間の処理が必要となり、溶鋼を収容
した鍋、及び、真空脱ガス装置の耐火物コストの上昇を
招き、しかも、生産性も低いものであった。
【0006】本発明は真空脱ガス処理装置を用いて短時
間に、しかも、容易に溶鋼中の炭素量を30ppm以下
の極低炭素鋼を溶製する脱炭方法を提供することを課題
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する為になされたものであって、その手段1は、取鍋内
の溶鋼を真空脱ガス装置を用いて脱炭する方法におい
て、該脱炭過程を溶鋼の炭素濃度により初期、中期、末
期に区分し、各過程での真空槽内の真空度、真空槽の下
部の浸漬管又はその下方から溶鋼中に吹込む環流用ガス
量、真空槽の側壁から溶鋼中に吹込む攪拌ガス量及び、
酸素付加ガス量等の操業条件を下記〜のように調整
しつつ脱炭反応を促進することを特徴とする真空脱ガス
装置での脱炭方法である。
【0008】脱炭初期:真空槽内の真空度を350t
orr以下にし、且つ、前記環流用ガス量を2.5Nm
3 /min〜4.5Nm3 /minとして溶鋼の環流を
促進させる。 脱炭中期:溶鋼中の酸素濃度が400ppm〜700
ppmになるように溶鋼中に前記酸素付加ガスを吹込
み、且つ、前記環流用ガス量を2.5Nm3 /min〜
4.5Nm3 /minとして真空槽内の溶鋼の平衡
〔C〕濃度を低下する。 脱炭末期:溶鋼中の酸素濃度を400ppm〜700
ppmになるように溶鋼中に前記酸素付加ガスを吹込
み、且つ、前記攪拌ガスを6.0Nm3 /min〜8.
0Nm3 /minとして真空槽内の溶鋼表面の界面積を
増大すると共に平衡〔C〕濃度を低下する。
【0009】更に、手段2は、脱炭初期における溶鋼炭
素濃度が100ppm以上であり、脱炭中期が100p
pm未満〜50ppm以上であり、脱炭末期が50pp
m未満である前記手段1記載の真空脱ガス装置での脱炭
方法である。
【0010】また、手段3は脱炭末期の真空槽内の溶鋼
表面の界面積増大と平衡〔C〕濃度の低下を溶鋼中炭素
濃度が10ppm以下になるまで行う手段1、2のいず
れかに記載の真空脱ガス装置での脱炭方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者等は上記の課題をいかに
して実現するかについて、図1に示す脱ガス処理装置で
表1に示すような成分の溶鋼を用いて鋭意検討を重ねた
結果、真空脱ガス装置における脱炭処理の過程を初期
(〔C〕≧100ppm)、中期(100ppm>
〔C〕≧50ppm)、末期(〔C〕<50ppm)の
3段階に分け、それぞれの段階において以下に示す最適
脱炭処理条件で操業することが、脱炭処理時間を大幅に
低減することが出来、工業的に炭素量が30ppm以下
の極低炭素鋼の溶製を実現することが可能なことを見出
した。
【0012】
【表1】
【0013】即ち、溶鋼中の〔C〕が100ppm以上
と高い脱炭初期段階においては、溶鋼中の〔O〕濃度も
高いため、真空脱ガス槽の浸漬管の側壁又は下部から還
流ガスを吹き込んで減圧状態の真空脱ガス槽内へ溶鋼の
還流を促進するだけで、=CO↑の反応が進むこ
とを見出した。
【0014】更に、溶鋼中の〔C〕が低下して100p
pm未満の脱炭中期段階になると、溶鋼中の〔C〕濃度
及び〔O〕濃度が低下して、脱炭初期段階のように減圧
状態の真空脱ガス槽内に溶鋼を導入しても脱炭反応が進
まなくなることから、溶鋼中に酸素を供給して溶鋼中の
〔O〕濃度を上昇して溶鋼中の平衡〔C〕濃度を低減す
ると共に、前記脱炭初期段階と同様に真空脱ガス槽内へ
溶鋼の還流を促進することにより、前記同様に脱炭反応
が進むことを見出した。
【0015】また、溶鋼中の〔C〕が50ppm未満の
脱炭末期段階になると、溶鋼中の〔C〕濃度が更に低下
することから単位時間当たりの脱炭量が急激に減少する
為、真空脱ガス槽内と溶鋼鍋内(真空脱ガス槽外)の
〔C〕濃度差が小さく、溶鋼環流量を増大させても脱炭
促進効果は小さくなる。これは、真空脱ガス槽内の溶鋼
の表層部のみに脱炭反応が生じ(真空脱ガス槽内の溶鋼
の下層部はその上部の溶鋼から荷重を受けており、下層
部になるに従って圧力が上昇して脱炭反応が起こり難く
なっている)ているためである。このため、真空脱ガス
槽内の溶鋼中に攪拌ガスを吹き込んで、該溶鋼を攪拌し
て、その表面積を大きくなる(攪拌することにより溶鋼
が飛散したり、表面に凹凸が発生して、その表面積が大
きくなる)。即ち、脱炭反応が促進される溶鋼の表層部
面積を大きくすることにより、溶鋼中の〔C〕が50p
pm未満になっても脱炭反応を停滞することなく、促進
可能となることの知見を得た。
【0016】そこで、前記脱炭初期(〔C〕≧100p
pm)においては、前記環流用ガス流量と脱炭速度の関
係を調査したところ、図2に示す様に、環流用ガス流量
を2.5Nm3 /min〜4.5Nm3 /minの範囲
にする事が、脱炭速度を高位に維持出来る結果が得られ
た。これは処理初期の真空度を450torr以下にと
するような脱炭処理の初期において、環流用ガス流量が
2.5Nm3 /min未満では高真空化により増加した
真空槽内の溶鋼量に対し環流を起こす駆動力が不足し、
脱炭が十分に促進できない。また、4.5Nm3 /mi
nを越える環流用ガス流量ではガスの合体・吹き抜けが
生じるため脱炭への改善効果は小さくなる。従って、環
流用ガス流量としては2.5〜4.5Nm3 /minの
範囲に制御することにより最も脱炭速度の改善が可能と
なる。
【0017】次に、脱炭中期(100ppm>〔C〕≧
50ppm)においては、前記溶鋼中の〔O〕濃度と脱
炭速度の関係及び環流用ガス流量と脱炭速度の関係を調
査したところ、図3、図4に示す様に、溶鋼中の〔O〕
濃度は400〜700ppmの範囲が高位に脱炭が促進
され、環流用ガス流量としては2.5〜4.5Nm3
minの範囲に維持することが前記同様高位に脱炭が促
進されることが判る。これは、溶鋼中の〔O〕濃度が4
00ppm未満では脱炭反応に寄与する酸素量が不足し
て反応が促進せず。また、700ppmを越えると、溶
鋼中の酸素量が多くなり過ぎて=CO↑の反応に
寄与する溶鋼−ガス界面の反応サイトが数が酸素により
占有され、脱炭反応の促進が十分得られないためと思わ
れる。また、環流用ガス流量が2.5Nm3 未満になる
と前記同様に環流を起こす駆動力が不足し、4.5Nm
3 /minを越えるとガスの合体・吹き抜けが生じて脱
炭への改善効果は小さくなるものと思われる。
【0018】更に、脱炭末期(〔C〕<50ppm)に
おいては、図5に示すように溶鋼中の〔C〕濃度の低下
に伴い単位時間当たりの脱炭量が急激に減少する為、真
空槽内と溶鋼鍋内の〔C〕濃度差は小さく、溶鋼環流量
を増大させても脱炭促進効果は小さくなる。そこで溶鋼
中の酸素濃度を変え、脱炭挙動を調査した結果、図6に
示すような溶鋼中の〔O〕濃度と脱炭速度の関係が得ら
れた。この結果から、酸素濃度が200ppmから増加
するのに伴い脱炭速度も増加し、酸素濃度が700pp
mを越えると脱炭速度は低下することが判る。これは酸
素濃度の増加に伴い真空脱ガス槽内の溶鋼表面の平衡
〔C〕濃度が低下し反応は促進されるが、酸素濃度が7
00ppmを越えると、前記同様に=CO↑の反
応に寄与する溶鋼−ガス界面の反応サイトが数が酸素に
より占有され、脱炭反応の促進が十分得られないためと
思われる。このことから溶鋼中の〔O〕濃度は400〜
700ppmの範囲に制御することにより脱炭速度の改
善が効率良く実現できる。
【0019】一方、単位時間当たりの脱炭量が急激に減
少することは、反応界面積の減少も示唆しており、真空
槽内の攪拌ガスの増加による反応界面積の増加による脱
炭速度の改善を試みた。その結果を図7に示す。脱炭末
期では真空槽内の攪拌ガスを4.5〜8.0Nm3 /m
inの範囲に制御することにより脱炭速度が最も改善で
きることが判った。これは攪拌ガスの増加に伴い、反応
界面積が増加し、脱炭反応は促進されるが、攪拌ガスが
8.0Nm3 /minを越えると真空槽内の地金付きが
増大し〔C〕汚染を招き、十分な脱炭促進効果が得られ
なくなる為と思われる。
【0020】従って、脱炭末期では溶鋼中の〔O〕濃度
は400〜700ppmの範囲に、真空槽内の攪拌ガス
を4.5〜8.0Nm3 /minの範囲に制御すること
により脱炭速度が最も改善できる。このような実操業に
即した実験結果により真空脱ガス装置での最適な真空処
理条件を見いだし、従来の処理時間内で〔C〕濃度が1
0ppm以下の超極低炭素鋼の工業的な溶製を可能とし
た。
【0021】また、溶鋼中の〔C〕濃度が10ppm以
上の極低炭素鋼についても、上記の超極低炭素鋼の脱炭
方法を全て又は部分的に実行することにより、脱炭速度
の改善を図り、脱炭時間を著しく短縮し溶製コストを大
幅に削減することが可能である。
【0022】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて詳細に説明す
る。各実施例1〜3は図1に示す真空脱ガス装置を用い
て脱炭処理を行ったものである。
【0023】(実施例1)本発明例は表2に示すような
成分を有する溶鋼を処理終了〔C〕濃度20ppmを狙
って脱炭処理した例であり、その結果を図8に示す。従
来の処理を図8中の点線で示したが、従来処理では大気
圧より処理開始し、環流ガスは処理中2.5Nm3 /m
inと一定であり、且つ真空槽内の攪拌ガスも〔C〕濃
度によらず4.5Nm3 /minと一定であった。その
結果、溶鋼中の〔C〕濃度が20ppmに到達するのに
20分の時間を要した。
【0024】
【表2】
【0025】一方、本発明例による処理は図8中の実線
で示したものであるが、処理開始の真空度を300to
rrにし、且つ環流用ガス流量を処理開始から脱炭終了
まで4.0Nm3 /minとし、また真空脱ガス槽内の
攪拌ガスを処理末期である〔C〕濃度が50ppmと推
定される時点で4.5Nm3 /minから6.5Nm3
/minにアップさせた。更に、処理中期以降、〔C〕
濃度が100ppm以下での溶鋼中の酸素濃度を400
〜700ppmの範囲になるように適宜酸素濃度の調整
を行なった。その結果、〔C〕濃度10ppmの溶鋼を
15分で溶製することができた。
【0026】(実施例2)本発明例は表3に示すような
成分を有する溶鋼を処理終了〔C〕濃度10ppmを狙
って脱炭処理した例であり、その結果を図9に示す。従
来処理を図9中の点線で示したが、従来処理では大気圧
より処理開始し、環流ガスは処理中2.5Nm3 /mi
nと一定であり、且つ真空槽内の攪拌ガスも〔C〕濃度
によらず4.5Nm3 /minと一定であった。その結
果、脱炭時間25分経過後も溶鋼中の〔C〕濃度は10
ppmに到達していない。
【0027】
【表3】
【0028】一方、本発明例による処理は図9中の実線
で示したものであるが、処理開始の真空度を300to
rrにし、且つ、環流用ガス流量を処理開始から〔C〕
濃度=50ppmと推定される時点まで4.0Nm3
minとし、その後2.5Nm3 /minに変更した。
また、真空脱ガス槽内の攪拌ガスを〔C〕濃度が50p
pmと推定される時点で4.5Nm3 /minから6.
5Nm3 /minにアップさせた。更に、〔C〕濃度が
100ppmになった以降、酸素濃度を400〜700
ppmの範囲になるように適宜酸素濃度の調整を行なっ
た。その結果、〔C〕濃度10ppmの溶鋼を16分で
溶製することができた。
【0029】(実施例3)本発明例は表4に示すような
成分を有する溶鋼を処理終了〔C〕濃度5ppmを狙っ
て脱炭処理した例であり、その結果を図10に示す。従
来の処理を図10中の点線で示したが、従来処理では大
気圧より処理開始し、環流ガスは処理中2.5Nm3
minと一定であり、且つ、真空脱ガス槽内の攪拌ガス
も〔C〕濃度によらず4.5Nm3 /minと一定であ
った。その結果、脱炭時間25分経過後も溶鋼中の
〔C〕濃度は10ppmに到達しなかった。
【0030】
【表4】
【0031】一方、本発明例による処理は図10中の実
線で示したものであるが、処理開始の真空度を300t
orrにし、且つ、環流用ガス流量を処理開始から
〔C〕濃度=50ppmと推定される時点まで4.0N
3 /minとし、その後2.5Nm3 /minに変更
した。また、真空槽内の攪拌ガスを〔C〕濃度が50p
pmと推定される時点で4.5Nm3 /minから6.
5Nm3 /minにアップさせた。更に、〔C〕濃度が
100ppmになった以降、溶鋼中の酸素濃度を400
〜700ppmの範囲になるように適宜酸素濃度の調整
を行なった。その結果、〔C〕濃度10ppmの溶鋼を
16分で溶製、更に、〔C〕濃度5ppmの溶鋼を22
分で溶製することができた。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、〔C〕濃度30ppm
以下の溶鋼を早期に安定して溶製することが可能とな
り、溶鋼を収容した鍋、及び、真空脱ガス装置の耐火物
コストを大幅に低減することが可能となり、更に、生産
性も向上することが出来る等の多大の効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空脱ガス装置の簡略説明図
【図2】脱炭初期における環流用ガス流量と脱炭速度の
関係を示す図
【図3】脱炭中期における溶鋼中の酸素濃度と脱炭速度
の関係を示す図
【図4】脱炭中期における環流用ガス流量と脱炭速度の
関係を示す図
【図5】脱炭末期における単位時間当たりの脱炭量と溶
鋼中の酸素濃度の関係を示す図
【図6】脱炭末期における溶鋼中の酸素濃度と脱炭速度
の関係を示す図
【図7】脱炭末期における攪拌ガス流量と脱炭速度の関
係を示す図。
【図8】実施例1の脱ガス処理状態を示す図。
【図9】実施例2の脱ガス処理状態を示す図。
【図10】実施例3の脱ガス処理状態を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 文雄 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 遠藤 公一 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取鍋内の溶鋼を真空脱ガス装置を用いて
    脱炭する方法において、該脱炭過程を溶鋼の炭素濃度に
    より初期、中期、末期に区分し、各過程での真空槽内の
    真空度、真空槽の下部の浸漬管又はその下方から溶鋼中
    に吹込む環流用ガス量、真空槽の側壁から溶鋼中に吹込
    む攪拌ガス量及び酸素付加ガス量等の操業条件を下記
    〜のように調整しつつ脱炭反応を促進することを特徴
    とする真空脱ガス装置での脱炭方法。 脱炭初期:真空槽内の真空度を350torr以下に
    し、且つ、前記環流用ガス量を2.5Nm3 /min〜
    4.5Nm3 /minとして溶鋼の環流を促進させる。 脱炭中期:溶鋼中の酸素濃度が400ppm〜700
    ppmになるように溶鋼中に前記酸素付加ガスを吹込
    み、且つ、前記環流用ガス量を2.5Nm3 /min〜
    4.5Nm3 /minとして真空槽内の溶鋼の平衡
    〔C〕濃度を低下する。 脱炭末期:溶鋼中の酸素濃度を400ppm〜700
    ppmになるように溶鋼中に前記酸素付加ガスを吹込
    み、且つ、前記攪拌ガスを6.0Nm3 /min〜8.
    0Nm3 /minとして真空槽内の溶鋼表面の界面積を
    増大すると共に平衡〔C〕濃度を低下する。
  2. 【請求項2】 脱炭初期における溶鋼炭素濃度が100
    ppm以上であり、脱炭中期が100ppm未満〜50
    ppm以上であり、脱炭末期が50ppm未満であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の真空脱ガス装置での脱炭
    方法。
  3. 【請求項3】 脱炭末期の真空槽内の溶鋼表面の界面積
    増大と平衡〔C〕濃度の低下を溶鋼中炭素濃度が10p
    pm以下になるまで行うことを特徴とする請求項1、2
    のいずれかに記載の真空脱ガス装置での脱炭方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040026043A (ko) * 2002-09-17 2004-03-27 주식회사 포스코 극저탄소강용 용강의 정련방법
CN113388717A (zh) * 2021-03-30 2021-09-14 北京首钢股份有限公司 一种高效率rh脱碳方法

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