JP3742534B2 - 減圧精錬装置およびそれを用いた低炭素鋼の溶製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は設備費用の安価な減圧精錬装置、およびそれを用いた清浄で安価な低炭素鋼の溶製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近では、鋼材使用環境の厳格化に伴い鋼の特性値に対する要求は年々厳しくなっており、また、鉄鋼材料は広く社会に利用されることから安価であることも求められている。そして、鉄鋼の精錬分野においては、りん、硫黄、炭素あるいは水素といった複数の不純物を極限まで低減することが求められているが、同時に安価に精錬する方法も重要である。このような状況下では精錬反応の物理・化学的な原理・原則を明らかにしてそれに沿った効率的な精錬装置および溶製方法を開発してゆくことが重要となっている。
【0003】
従来、鋼の不純物の除去をできるだけ除去し易い状況で精錬を行う目的で分割精錬が指向され、広く採用されるに至っている。例えば、かつては転炉のみに頼っていた脱りん、脱炭処理を、溶銑段階での脱りん処理と転炉での脱炭処理に分割する溶銑処理プロセスも広く採用されている。
一方、転炉での脱炭処理では、酸化精錬として酸素を吹き込むことにより炭素を酸化して除去するのであるが、不可避的に溶鋼中には酸素が吸収される。特に、炭素濃度が0.1 %以下の低炭素鋼の場合には酸素濃度が高く、例えば、0.04%の吹き止め時には0.05%程度の酸素が溶鋼中に含まれるが、炭素と酸素の関係は概ね反比例の関係にあり、吹き止め炭素濃度を下げれば下げる程酸素濃度は上昇する。
【0004】
こうした中、特に自動車用外板では、非常に加工性が良い極低炭素鋼が多量に利用されるに至っているが、この場合には炭素濃度を30ppm 以下というレベルまで低減する必要があり、転炉脱炭後の二次精錬において減圧精錬により脱炭処理が行われている。連続鋳造法が一般化した現在では、鋳造時のCOガス生成によるピンホールやブレークアウトを防止するために、溶鋼に吸収された酸素は最終的にはAlに代表される脱酸剤を溶鋼に添加することにより酸化物を形成して浮上・分離する必要があるが、鋼材中に脱酸剤を混入すれば割れやメッキの際の欠陥となって好ましくなく、また、低炭素鋼は加工の厳しいプレス材料等に利用されることが多いので介在物性欠陥が顕在化し易い。従って、酸素濃度の低い低炭素鋼を製造するプロセスが必要である。
【0005】
この観点では溶鋼中の酸素を溶鋼中の炭素にてCOガスとして除去するカーボン脱酸という方法が知られている。しかし、この場合、一般には反応を効果的に行わせるためには、RH真空脱ガス設備等の大型の真空排気設備を擁した真空脱ガス設備が用いられる。例えば、特開昭53-16314号公報には、連続鋳造用Alキルド溶鋼の製造方法として、転炉での吹き止め炭素濃度を0.05%以上とし真空脱ガス設備を用いて脱酸前に脱ガス処理を行う方法が記載されており、この中で真空槽内圧力を脱炭状況に応じて10〜 300Torrの範囲で制御するとの記載がある。更に、特開平6-116626号公報には、転炉にて炭素濃度を 0.1〜1.0 %に精錬した取鍋内の溶鋼に単一の直胴形状の浸漬管を浸漬して 100Torr以上の圧力下で脱炭精錬を行い、その際に酸素に不活性ガスを混合して脱炭を行うことによりスプラッシュ発生の少ない脱炭方法を提供する旨の記載がある。
【0006】
ところが、上記特開昭53-16314号公報や特開平6-116626号公報に記載の方法はいわゆる大型の減圧精錬装置を流用して行われるものであって、前者に記載されている方法では10Torr程度まで減圧するため、蒸気エジェクター等大型の真空脱ガス設備が必要となり、また、後者に記載されている方法は、酸素ガスに不活性ガスを混合して脱炭する方法であって、安価な窒素ガスを使えば時効特性に悪影響を及ぼす窒素の吸収が生じ、高価なアルゴンガス等を使用せざるを得ないという問題点があった。
【0007】
一方、極低炭素鋼の脱炭や脱水素処理の目的で真空脱ガス装置が広く採用されている現状では、本来1Torr以下の高真空での脱ガスを行う目的に設置された装置を低炭素鋼の溶製に流用することがなされている。しかしながら、この方法ではRH装置のような高減圧精錬用装置を使用しており、真空槽の高さおよび径が非常に大きく、また、排気すべき体積も大きいために耐火物原単位、排気に要するエジェクター用蒸気などのユーティリティーコストが高価で、精錬コストの上昇を招くという問題点があった。また、低炭素鋼のカーボン脱酸を目的としてこうした大型の減圧精錬装置を設置するのは設備費が高く、経済的でないという問題点があった。更に、RH等高減圧精錬用の装置では、例えば、炭素濃度30ppm 以下といった極低炭素鋼の溶製に利用されるが、この場合、炭素濃度0.04%程度の極低炭素鋼に比べてはるかに炭素濃度の高い溶鋼を処理すると、真空槽内部に高い炭素濃度の地金が付着して極低炭素鋼精錬時には再溶解して炭素汚染源となり、脱炭処理時間が長引いたり、あるいは脱炭が進行しないという問題点がある。このため、RH精錬装置においてはこの地金を溶かして除去するためのLPGバーナを設置する対策などがとられているが、このような対策ではそれだけ余分な設備費、処理コストが必要となるという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、低炭素鋼を効率的かつ安価に溶製することができる減圧精錬装置と、この装置を用いた安価で清浄性に優れた低炭素鋼の溶製方法を提供することを目的として完成されたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、次のとおりである。
(1) 溶鋼を収容する取鍋の上方にこの取鍋内の溶鋼に下端が浸漬される筒状浸漬管を昇降自在に設置し、この筒状浸漬管を減圧状態として溶鋼を筒状浸漬管内に吸い上げて精錬を行うようにした精錬装置であって、取鍋はその内径が円相当径で 300cm 以上で、1回の処理溶鋼量が 350t 以下であり、一方、筒状浸漬管は、その内径が 80 〜 200cm であり、溶鋼表面に向けガスを吹き付けるためのランスを筒状浸漬管の上部に設けるとともに、攪拌用ガスの吹き込み手段を筒状浸漬管内に吸い上げられた溶鋼の自由表面を通過するような位置に設けてあり、且つ、筒状浸漬管内の圧力Pt(Torr)が100 〜 500Torr の範囲にあり下記の( 1 )式を満たすと同時に、容量係数K(l/min)が、下記の(2) 式を満たすようにする圧力調整手段を設けてあることを特徴とする減圧精錬装置。
【数3】
【数4】
上式において、Dc:筒状浸漬管の円相当径(cm)
Wm:1回あたりの処理溶鋼重量(t)
Dl:取鍋内径(cm)
Qg:ガス吹き込み量(Nm3/h)
(2) 請求項1に記載の精錬装置を用いて、転炉での吹き止め炭素濃度を最終目標より 0.03 〜 0.06 %高い炭素濃度とした溶鋼を取鍋に収容し、ランスより溶鋼表面に向け酸素ガスを供給するとともに、溶鋼中にガスを吹き込みつつ脱炭処理を行って最終炭素濃度を 0.02 〜 0.06 %とすることを特徴とする低炭素鋼の溶製方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図面は溶鋼の減圧精錬装置を示すもので、図中1は取鍋2内に収容した溶鋼、3は取鍋2の上方にその下端開口部が取鍋2内の溶鋼1に浸漬するように設置されている昇降自在な筒型浸漬管、4は取鍋2の底部に設けられて溶鋼攪拌用のガスを吹込む羽口、5は筒型浸漬管3内を所定の圧力に調整するための圧力調整手段としての減圧度調整装置、6は筒型浸漬管3内の溶鋼1の表面に向けガスを吹き付けるためのガス吹付け用のランスであり、取鍋2内の溶鋼1に下端を浸漬させてある筒型浸漬管3の上方からガス吹付け用のランス6を通じて脱炭用ガス供給源7より脱炭用のガスを吹付ける一方、取鍋2の底部からは攪拌用ガス供給源8より溶鋼攪拌用のガスを吹込んで溶鋼1を脱炭精錬するものである。
【0011】
本願発明者らは、実験室あるいは実機規模での実験において、溶鋼量、筒状浸漬管内径、筒状浸漬管内圧力、ガス吹き込み量、取鍋径を変化させるとともに、筒状浸漬管内に設置した上吹きのガス吹付け用のランス6を通じて脱炭用ガス供給源7より適正な酸素量を吹き付けつつ、攪拌用ガス供給源8より供給される溶鋼攪拌用の底吹きガスで溶鋼を攪拌しながら脱炭を行う実験を種々行い、図2、図3、図4に示すような結果を得た。即ち、図2〜図4は溶鋼量約300tの場合に初期炭素濃度 0.1%、初期酸素濃度 0.033%の条件から脱炭処理を行い、最終目標の炭素濃度0.04%に量産鋼の生産性を落とさない程度の時間である10min 以内で到達できた点を示している。これらの結果より、下記の(3) 式で定義される脱炭反応速度の容量係数K(1/min) と、処理溶鋼量 Wm、取鍋内径Dl(cm)、筒状浸漬管内径Dc(cm)、吹き込みガス流量Qg(Nm3/h)、筒状浸漬管内圧力Pt(Torr)との関係式として(2) 式を得た。
【数5】
上式において、[%C]i :処理前炭素濃度(%)
[%C]f :処理後炭素濃度(%)
t:処理時間(min)
【0012】
なお、脱炭反応を行わせるためには酸素と溶鋼の攪拌が必要となるが、酸素は筒状浸漬管3内に設けたガス吹付け用のランス6より筒状浸漬管3内の溶鋼面に吹き付けを行うのが簡便であり反応上も望ましい。その理由は、筒状浸漬管3内の溶鋼表面は吹き込まれたガス気泡が急激に膨張する場所で最も攪拌の強い領域であり、ここへ酸素を供給すると高い脱炭酸素効率が得られるからである。しかし、過剰な酸素供給は溶鋼中の酸素濃度の上昇を招くので、上昇しない範囲内で最適な値に適宜決定する必要がある。また、底吹きガス量は多い程よいが、あまり多いと吹き込みノズルやポーラスプラグの溶損を招くので処理溶鋼量、筒状浸漬管径、取鍋径、設定圧力等に応じて適宜決定すれば良い。
【0013】
より具体的には、以下のような値とする。
(i) 1回の処理溶鋼量は350t以下とする。
350tを超えると反応界面積に比して溶鋼量が大きすぎて、脱炭を短時間で完了するのが難しくなるからである。また、溶鋼量が多すぎると脱炭に長時間要し、溶鋼の温度低下が大きくなり、転炉での出鋼温度増加をまねき、耐火物費用が高くなる。
(ii) 取鍋内径が円相当径で300cm 以上とする。
取鍋の径を小さくすると、脱炭反応速度が若干低下する。これは、取鍋内の溶鋼深さが大きくなって吹き込みガス気泡が受ける静圧が増大することとなり、吹き込みガス−溶鋼間における脱炭速度が小さくなるからである。それを補うために攪拌ガス量を増加すると、ガスコストの増加のみならずガス吹き込み用の羽口やボーラス耐火物の溶損が大きくなるからである。また、そのままでは前記(i)同様に、脱炭に長時間要することとなり、転炉での出鋼温度増加をまねき、耐火物費用が高くなる。
(iii) 筒状浸漬管内圧力を100Torr以上、500Torr 以下とする。
筒状浸漬管内圧力を下げれば脱炭速度を確保するには有利であるが、スプラッシュ高さが大きくなり、従来のRH精錬装置のような7m 以上の大きな精錬装置となってしまうからである。一方、500Torr を超えると脱炭に必要なガス吹き込み量が増加し、ガスコストの増加のみならずガス吹き込み用の羽口やポーラス耐火物の溶損が大きくなるからである。また、攪拌ガス量を増加しない場合には、前記(i) 同様に、脱炭に長時間要することとなり、転炉での出鋼温度増加をまねき、耐火物費用が高くなる。
(iv) 筒状浸漬管の内径を80cm以上、200cm 以下とする。
筒状浸漬管の内径が80cm未満では反応界面積が減少して脱炭速度が低下するが、これを補うために攪拌ガスの吹き込み量を増加するとスプラッシュの高さが高くなることと、吹き込み羽口の溶損の問題が生じるからである。また、攪拌ガス量を増加しない場合には、前記(i) 同様に、脱炭に長時間要することとなり、転炉での出鋼温度増加をまねき、耐火物費用が高くなる。一方、200cm を超えると筒状浸漬管内に吸い上げられる溶鋼量が増えるので、それを支える設備が大きくなり、設備費が増加するからである。また、浸漬管耐火物の使用量も増加し、更には、その補修費用も高価となる。
【0014】
前記(iii) 、(iv)の条件から、筒状浸漬管内への溶鋼吸い上げ量が少なくなって真空槽昇降が容易となり簡易な設備とすることができるので、従来のRH脱ガス装置で用いられているような高価な取鍋昇降装置を採用する必要がなくなる。また、圧力を 100〜500Torr とすることでスプラッシュの飛散高さも抑えることができ、更には筒状浸漬管内径も80〜200cm と従来の減圧精錬設備に比べて小さくてすむため、耐火物原単位も小さく、補修も容易となる。また、ガス吹き込み量は従来から取鍋に設置されているポーラスレンガ1本で十分吹き込み量を確保することができるので、本処理のために新たにガス吹き込み孔を増やしたり、特別なポーラス耐火物やランスを用いる必要もない。
さらに、最終目標である炭素濃度0.02〜0.06%の低炭素鋼を精錬する場合、転炉で目標より0.03〜0.06%高い炭素濃度で吹き止め、次いで、本発明の装置により軽減圧脱炭を行うことによって効率的に精錬できることとなり、従来の転炉により直接目標の炭素濃度まで行っていた脱炭処理に比べて安価でかつ低い酸素濃度の溶鋼を得ることができることとなる。
【0015】
【実施例】
実施例1においては、最終炭素濃度0.04%の低炭素鋼を製造することを目的として、先ず、転炉で炭素濃度0.07%で吹き止め、得られた溶鋼292tを取鍋に受鋼した後、図1に示した精錬装置で9分間の脱炭処理を行った。この時の筒状浸漬管径は165cm 、取鍋内径は400cm であり、また、筒状浸漬管の管内圧力は300Torr 、底吹きガス量は37Nm3/h とした。この条件下で脱炭処理を行った後、アルミニウムを添加して脱酸を行い、最終的に炭素濃度0.0 4 %の溶鋼を得た。この時のアルミニウムの歩留まりは93%、また、転炉でのマンガン鉱石の歩留まりは65%であった。
実施例2においては、先ず、転炉で炭素濃度を0.08%で吹き止め、得られた溶鋼260tを取鍋に受鋼した後、筒状浸漬管の管径86cm、取鍋の内径400cm 、筒状浸漬管の管内圧力200Torr 、ガス吹き込み量40Nm3/h として上吹きランスより酸素ガスを吹き付けながら脱炭処理を12分間行って、最終的に炭素濃度0.04%の溶鋼とし、最後にアルミニウムを添加して脱酸を行った。この時のアルミニウムの歩留まりは94%、また転炉でのマンガン鉱石還元歩留まりは68%であった。
【0016】
比較例1は、取鍋の内径250cm 、筒状浸漬管の内径70cm、ガス吹き込み量50Nm3/h として、転炉で溶製した炭素濃度0.07%の溶鋼290tを脱炭精錬したものであるが、この場合には圧力調整装置を使用せず、大気圧下での処理となり20分間の精錬でも炭素濃度は0.05%まで低下するに止まり、酸素濃度が上昇した。その後、アルミニウムを添加して脱酸を行ったが、アルミニウムの歩留まりは68%と低かった。
比較例2は、従来のRH脱ガス装置を使用した場合であり、転炉で炭素濃度を0.08%とした溶鋼を6分間処理して炭素濃度を0.04%にした。この場合は本発明の実施例に比べて多くの蒸気、電力が必要であった。
比較例3は、従来の転炉により直接炭素濃度を0.04%まで脱炭精錬した場合であるが、この場合はマンガンの歩留まりもアルミニウムの歩留まりもともに低い値であった。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は低炭素鋼を効率的かつ安価に溶製することができる減圧精錬装置、およびそれを用いた安価で清浄性に優れた低炭素鋼の溶製方法を提供することができる。
よって本発明は従来の問題点を一掃した減圧精錬装置およびそれを用いた低炭素鋼の溶製方法として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す装置概略図である。
【図2】フード内圧力とガス吹き込み量との関係を示すグラフである。
【図3】フード内圧力とガス吹き込み量との関係を示すグラフである。
【図4】フード内圧力とガス吹き込み量との関係を示すグラフである。
【図5】フード内圧力と溶鋼の吸い上げ量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 溶鋼
2 取鍋
3 筒状浸漬管
5 減圧度調整装置
6 ランス
Claims (2)
- 溶鋼を収容する取鍋の上方にこの取鍋内の溶鋼に下端が浸漬される筒状浸漬管を昇降自在に設置し、この筒状浸漬管を減圧状態として溶鋼を筒状浸漬管内に吸い上げて精錬を行うようにした精錬装置であって、取鍋はその内径が円相当径で 300cm 以上で、1回の処理溶鋼量が 350t 以下であり、一方、筒状浸漬管は、その内径が 80 〜 200cm であり、溶鋼表面に向けガスを吹き付けるためのランスを筒状浸漬管の上部に設けるとともに、攪拌用ガスの吹き込み手段を筒状浸漬管内に吸い上げられた溶鋼の自由表面を通過するような位置に設けてあり、且つ、筒状浸漬管内の圧力Pt(Torr)が100 〜 500Torr の範囲にあり下記の( 1 )式を満たすと同時に、容量係数K(l/min)が、下記の(2) 式を満たすようにする圧力調整手段を設けてあることを特徴とする減圧精錬装置。
Wm:1回あたりの処理溶鋼重量(t)
Dl:取鍋内径(cm)
Qg:ガス吹き込み量(Nm3/h) - 請求項1に記載の精錬装置を用いて、転炉での吹き止め炭素濃度を最終目標より 0.03 〜 0.06 %高い炭素濃度とした溶鋼を取鍋に収容し、ランスより溶鋼表面に向け酸素ガスを供給するとともに、溶鋼中にガスを吹き込みつつ脱炭処理を行って最終炭素濃度を 0.02 〜 0.06 %とすることを特徴とする低炭素鋼の溶製方法。
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