JPH10310485A - 単結晶育成方法 - Google Patents

単結晶育成方法

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JPH10310485A
JPH10310485A JP9128020A JP12802097A JPH10310485A JP H10310485 A JPH10310485 A JP H10310485A JP 9128020 A JP9128020 A JP 9128020A JP 12802097 A JP12802097 A JP 12802097A JP H10310485 A JPH10310485 A JP H10310485A
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JP
Japan
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crucible
yield
magnetic field
single crystal
pulling
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JP9128020A
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Inventor
Teruo Izumi
輝郎 和泉
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Sitix Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/30Mechanisms for rotating or moving either the melt or the crystal
    • C30B15/305Stirring of the melt
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S117/00Single-crystal, oriented-crystal, and epitaxy growth processes; non-coating apparatus therefor
    • Y10S117/917Magnetic

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カスプ磁界を印加した原料融液5からCZ法
により単結晶6を引き上げる単結晶育成方法において、
単結晶6の製造歩留りを向上させる。 【解決手段】 原料融液5を収容する坩堝3の内径U
を、単結晶6の外径をYとして(Y+140mm)以
上、3Y未満とする。カスプ磁界を印加した状態では、
坩堝内径Uを小さくしても、高い引き上げ歩留りが維持
される。坩堝内径Uを小さくすることにより、酸素歩留
り及び無転位歩留りが向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
素材として使用されるシリコンウエーハを採取するため
シリコン単結晶等の製造に用いられる単結晶育成方法に
関し、更に詳しくは、磁界が印加された坩堝内の原料融
液からCZ法により単結晶を引き上げるMCZ法と呼ば
れる単結晶育成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CZ法による単結晶の引き上げでは、図
4(a)に示すように、メインチャンバ1内に石英製の
坩堝3がペディスタル4により支持され、この坩堝2内
に生成された原料融液5から単結晶6がワイヤ7により
回転しながら引き上げられ、プルチャンバ2内に引き込
まれる。このとき、石英製の坩堝3から坩堝3内の原料
融液5に酸素が溶け込み、その結果として単結晶6中に
酸素が取り込まれる。単結晶6中の酸素はその量が多い
と各種の結晶欠陥の原因や、半導体デバイスとしたきに
デバイス特性を低下させる原因になるので、CZ法によ
る単結晶6の引き上げでは、酸素濃度の低減が重要な技
術課題になっている。
【0003】この課題を解決するための技術の一つとし
て、磁界印加を併用したMCZと呼ばれる方法があり、
とりわけ特公平2−1290号公報等に記載さているよ
うなカスプ磁界を用いる方法が有効とされている。この
方法は、図4(a)に併示されるように、上下一対の環
状磁石8,8により、軸対称で且つ放射状のカスプ磁界
を坩堝3内の原料融液5に印加するものである。この方
法の特徴は、上下の磁界を原料融液5の液面近傍で反発
させ、ほぼ直角に曲がった軸対称磁界を形成することに
より、坩堝3の周壁部及び底部を直角に横切る磁界成分
を大きくして、坩堝3内の原料融液5の対流を抑制する
ことにある。
【0004】即ち、坩堝3内では原料融液5が破線矢示
のように坩堝3の内面に沿って対流している。この対流
のため、坩堝3の内面近傍に新鮮な原料融液5が供給さ
れ、その内面からの酸素の溶け出しが促進されるが、坩
堝3の周壁部及び底部を磁界が横切ることにより、坩堝
3の内面に沿った対流が抑制され、坩堝内面からの酸素
の溶け出しが抑制されるのである。そして、この抑制効
果を高めるために、坩堝3の周壁部及び底部を直角に横
切る磁界成分を大きくすることが必要とされており、こ
の結果として、原料融液5の液面を直角に横切る磁界成
分は小さくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CZ法によ
る単結晶の引き上げでは、その歩留りが主に単結晶の引
き上げ歩留り、酸素歩留り、及び無転位歩留りにより決
定される。引き上げ歩留りとは、単結晶の変形によりそ
の引き上げ続行が困難になることによる歩留りであり、
酸素歩留りとは、単結晶引き上げ方向の酸素濃度分布が
変化し、その酸素濃度が許容範囲外の部分が生じること
による歩留りである。また、無転位歩留りとは、単結晶
の引き上げ途中に有転位化が生じて、それ以降の引き上
げ部分が使用不能となることによる歩留りである。
【0006】そして総歩留り、即ち現実の歩留りは、3
つの歩留りのなかの最も小さい歩留りに支配されること
になるが、カスプ磁界を用いるCZ引き上げでは、この
総歩留りが酸素歩留り若しくは無転位歩留りに支配され
るのが通例である。即ち、カスプ磁界を用いるCZ引き
上げでは、通常90%を超える引き上げが続行される
が、60〜70%の時点で有転位化が発生したり、これ
より後の酸素濃度が大きく変化することにより、その総
歩留りは60〜70%に制限されているのが実情であ
る。以下にこの理由を説明する。
【0007】CZ法による単結晶の引き上げでは、磁界
印加の有無にかかわらず、引き上げの進行に伴って単結
晶中の酸素濃度が低下するという問題がある。即ち、坩
堝内の原料融液中の酸素は坩堝の内面から供給される一
方で、その自由表面からSiOとして蒸発する。後者の
蒸発は引き上げの全期間を通して一定であるが、前者の
供給は、引き上げの進行に伴って坩堝内の原料融液が減
少し、両者の接触面積が減少することにより、経時的に
減少する。その結果、引き上げの進行に伴って原料融液
中の酸素濃度が低下し、単結晶中の酸素濃度が低下する
のである。
【0008】ここで、カスプ磁界を印加すると、原料融
液の対流が抑制されることにより、原料融液中の酸素濃
度が低下し、単結晶中の酸素濃度が全体的に低下する
が、引き上げの進行に伴う経時的な酸素濃度の低下は依
然として残り、そればかりか、引き上げ後期において
は、この酸素濃度が逆に上昇するのである。この現象は
様々な理由が重なって生じるが、その一つの理由は、以
下に述べるような坩堝の融液厚さの減少による、坩堝底
部近傍から単結晶界面への高酸素濃度融液の供給であ
る。
【0009】CZ法による単結晶の引き上げでは、図4
(b)に示すように、引き上げの進行に伴って坩堝3内
の原料融液5が消費され、原料融液5の融液面が低下す
る。この液面低下を防止するために、坩堝3を徐々に上
昇させるが、この坩堝上昇を行っても、坩堝3の底から
融液面までの融液厚さは減少し続け、引き上げ後期には
その厚さが小さくなる。原料融液5の中心部には、坩堝
3の内面に沿った対流とは別に、単結晶6と原料融液5
の相対回転により強い上昇流が生じているが、融液厚さ
が小さくなる引き上げ後期には、坩堝3の底部近傍に滞
留する高酸素濃度の融液が、この上昇流により単結晶6
と原料融液5の界面に直接的に供給されるようになる。
これに加えて、引き上げ後期には、坩堝3の底部がカス
プ磁界の中心に近づくため、その底部を垂直に横切る磁
界成分が減少し、酸素の溶け出しを抑制するための対流
抑制効果が低下する。これらの結果、坩堝3と原料融液
5の接触面減少による酸素溶け出し量の減少を差し引い
てもなお、単結晶中の酸素濃度が経時的に上昇するので
ある。
【0010】この酸素濃度の上昇は、引き上げ後期に限
定されるものの、引き上げの進行に伴う酸素濃度の低下
と比べて顕著であるため、単結晶の歩留りを支配する要
因になる。
【0011】一方、無転位歩留りについては、最近の単
結晶の大径化が関係している。即ち、単結晶が大径化す
ると、それに伴って坩堝径が増大する。原料融液の坩堝
半径方向の温度勾配を一定とすると、坩堝径が大きくな
るにつれて坩堝温度が高くなる。坩堝の温度上昇は、内
側の石英坩堝の溶損を促進し、単結晶の有転位化を引き
起こす原因となる。
【0012】カスプ磁界を用いるCZ引き上げでは、引
き上げ歩留りについては90%を超える高い値が確保さ
れているにもかかわらず、酸素歩留り或いは無転位歩留
りが60〜70%と引き上げ歩留りより低いために、総
歩留りの低下を招いているのが実情である。
【0013】本発明の目的は、高い引き上げ歩留りを維
持しつつ、酸素歩留り及び無転位歩留りを向上させるこ
とにより、総歩留りの向上を図る単結晶育成方法を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】ところで、カスプ磁界を
用いる従来のCZ引き上げでも、引き上げ歩留りは比較
的高いものになっている。これは、主に十分な坩堝径が
確保されていることによる。
【0015】即ち、図1に示すように、坩堝3内の原料
融液5の自由表面を考えると、その温度は単結晶6の外
縁位置Aで原料融液5の融点であり、外周側へ向かうに
連れて上昇して坩堝3の内面位置Bで最大となる。A−
B間の温度勾配が小さいと、坩堝3の外周側に配置され
ているヒータの出力変動等の外乱に伴って、融点の径方
向位置(外縁位置A)が大きく変動し、顕著な結晶変形
が生じるために、単結晶の引き上げが困難となる。これ
が引き上げ歩留りの要因であるが、この歩留りを高める
ためには、ある程度の温度勾配が必要であり、このため
に結晶径Yに対して十分に大きい坩堝内径Uが確保され
ている。即ち、坩堝内径Uを大きくすると、その2乗に
比例して自由表面の面積が増大し、自由表面からの放熱
が促進されることにより、A−B間の温度勾配が増大す
るからである。そして、この坩堝内径Uとしては、経験
則として結晶径Yの3倍以上が選択されている。
【0016】しかしながら、先にも述べたように、総歩
留りはこの引き上げ歩留りには支配されておらず、これ
より低い酸素歩留り及び無転位歩留りにより決定されて
いるのが実情である。また、カスプ磁界印加下では、坩
堝3の内面に沿った対流が抑制され、BからAに向かう
流れが遅くなっていることから、自由表面からの放熱が
促進され、A−B間の距離が同じでもこの間の温度勾配
は大きくなっているので、坩堝内径Uを小さくしても安
定な引き上げが保証される可能性がある。
【0017】本発明者らはこれらの考えに基づき、カス
プ磁界印加下で坩堝内径Uを従来よりも小さくすること
を企画し、種々の実験を行ったところ、次の事実を知見
するに至った。
【0018】第1に、磁界印加下では、A−B間での対
流が抑制され、自由表面からの放熱が促進される結果、
坩堝内径Uを小さくしても十分な温度勾配が確保され、
安定な引き上げが行われることにより、坩堝内径Uを従
来より小さくすることが可能になる。第2に、坩堝内径
Uを小さくすると、融液量が同じでも融液厚さTが大き
くなるため、融液中心部の上昇流による坩堝底部近傍か
ら単結晶界面への高酸素濃度融液の供給が抑制される。
また、融液面から坩堝底部までの距離が増大するため、
坩堝底部を横切る磁界成分が維持される。これらのた
め、引き上げ後期における酸素濃度の上昇が抑制され、
酸素歩留りが向上する。第3に、坩堝内径Uの縮小によ
り、坩堝3の温度が低下し、その溶損が抑制されること
により、無転位歩留りが向上する。従って、磁界印加下
では、坩堝内径Uを縮小することにより、高い引き上げ
歩留りを維持しつつ、酸素歩留り及び無転位歩留りが向
上し、その結果として総歩留りが向上する。
【0019】本発明の単結晶育成方法は、かかる知見に
基づいて開発されたもので、磁界が印加された坩堝内の
原料融液からCZ法により単結晶を引き上げ際に、内径
が(結晶径+140mm)以上(結晶径×3)未満の坩
堝を使用することを特徴とする。
【0020】坩堝内径Uが(結晶径×3)以上の場合
は、引き上げ後期に融液厚さTの減少により坩堝底部近
傍から単結晶界面への高酸素濃度融液の供給が促進さ
れ、酸素濃度の顕著な上昇が生じることにより、引き上
げ歩留りに比べて酸素歩留りの低下が生じると共に、坩
堝の温度上昇による溶損のために無転位歩留りの低下が
生じ、これらに総歩留りが支配される。そのため、坩堝
内径Uは(結晶径×3)未満とし、(結晶径×2.5)
以下が特に好ましい。
【0021】坩堝内径Uの下限については、磁界印加下
と言えども坩堝内径Uを結晶径Yに対して極端に小さく
すると、坩堝内の原料融液の自由表面からの放熱が不足
し、原料融液の坩堝径方向の温度勾配が低下することに
より、原料融液の温度変化が顕著となり、安定な引き上
げが困難となるので、引き上げ歩留りが低下する。その
結果、向上した酸素歩留りや無転位歩留りに代わって、
引き上げ歩留りによって総歩留りが支配されるようにな
り、その低下を招く。これが坩堝内径Uの下限であり、
(結晶径Y+140mm)である。
【0022】図2は、カスプ磁界印加下で単結晶(結晶
径Y=203mm)を引き上げる際に坩堝内径Uを種々
変更したときの、坩堝内径Uと引き上げ長との関係を示
す図表である。坩堝内径Uが343mm未満のときは満
足な引き上げが行われないが、これが343mm以上、
即ち(結晶径Y+140mm)以上になると目標長まで
引き上げが可能になる。
【0023】磁界としては、横磁場と縦磁場が組み合わ
されたカスプ磁界が好ましいが、横磁場や縦磁場の場合
も本発明は有効である。前述したA−B間での対流抑制
による引き上げ歩留りの維持と、坩堝の温度低下による
無転位歩留りの向上は、横磁場及び縦磁場のいずれの場
合にも期待でき、融液厚さの増大による酸素歩留りの向
上に対しても、横磁場は助長効果がある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図3に
基づいて説明する。
【0025】本実施形態の単結晶育成方法に使用される
単結晶育成装置は、坩堝11内の原料融液12から単結
晶13を引き上げる育成装置本体10と、育成装置本体
10の外周側に設けられた磁界発生手段20とを具備す
る。
【0026】育成装置本体10は、非磁性のステンレス
鋼等により構成されたメインチャンバ14、及びその上
に重ねられた小径のプルチャンバ15とを備え、メイン
チャンバ14内の中心部に石英製の坩堝11をペディス
タル16により支持する構成となっている。ペディスタ
ル16は、非磁性のステンレス鋼等により構成され、坩
堝11の上昇及び回転のために、軸方向及び周方向に駆
動される。坩堝11の外周側には図示されないヒータ等
が配置される。
【0027】そして、坩堝11は内径が従来より小さ
く、具体的には結晶径Yの3倍未満である。また、坩堝
内径Uの縮小に伴って原料融液12の収容量が減少しな
いように、坩堝11の深さは従来より大きくされてい
る。
【0028】磁界発生手段20は、メインチャンバー1
4の外周側に設けられたカスプ磁界用の上下一対の環状
磁石21,21により構成されている。
【0029】単結晶13の引き上げでは、所定の手順を
踏んで坩堝11内に原料融液12を生成する。環状磁石
21,21に逆方向の電流を通じて、原料融液12にカ
スプ磁界を印加する。この状態で、原料融液12から単
結晶13をワイヤ18により引き上げる。このとき、坩
堝11と単結晶13を逆方向に回転させる。
【0030】単結晶13の引き上げに伴って坩堝11内
の原料融液12が消費される。これに伴う原料融液12
の液面低下を回避するために、ペディスタル16を上方
に駆動して、坩堝11を徐々に上昇させる。
【0031】引き上げ後期においては、図3(b)に示
すように、坩堝11内の融液量が少なくなるが、坩堝1
1の内径を従来より小さくしているので、残液量が同一
の場合でも融液厚さは従来より大きくなる。このため、
原料融液12の中心部に生じている上昇流による、坩堝
底部から固液界面への高酸素濃度融液の供給が抑制され
る。その結果、単結晶13の引き上げ後期における酸素
濃度上昇が抑制され、引き上げ方向における酸素濃度分
布が均一化されることにより、酸素歩留りが向上する。
【0032】また、坩堝11の内径が小さくなることに
より、坩堝11の温度が低下するので、その溶損に起因
する単結晶13の有転位化が防止され,無転位歩留りが
向上する。
【0033】一方、引き上げ歩留りについては、坩堝1
1内の原料融液12にカスプ磁界が印加され、坩堝11
の内面に沿った対流が抑制されているため、原料融液1
2の径方向において大きな温度勾配が確保される。その
ため、坩堝11の内径を小さくしても、原料融液12の
温度変動による単結晶13の変形が抑制され、引き上げ
が不安定にならないので、引き上げ歩留りの低下は回避
される。
【0034】かくして、総歩留りが向上する。
【0035】
【実施例】次に、本発明の実施例を示し、従来例及び比
較例と対比することにより、本発明の効果を明らかにす
る。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】シリコンからなる150kgの原料融液に
カスプ磁界を印加した状態で、その原料融液から直径が
8インチ(203mm)の単結晶を引き上げる際に、容
量が同一で内径が種々に変更された坩堝を使用した。坩
堝内径Uは、結晶径Yの3倍である24インチ、同2.
75倍である22インチ、同2.5倍である20イン
チ、同2倍である16インチ、同1.63倍である13
インチの5種類とした。坩堝内径Uと結晶径Yの径差に
ついては、それぞれ16インチ(406mm)、14イ
ンチ(356mm)、12インチ(305mm)、8イ
ンチ(203mm)、5インチ(127mm)である。
また、磁界強度は坩堝壁で500ガウスとした。
【0039】表1は試験条件を示し、表2は試験結果を
示す。
【0040】坩堝内径Uが結晶径Yの3倍の場合(従来
例)は、引き上げ歩留りは高いが、これに比べて酸素歩
留り及び無転位歩留りは低く、総歩留りは最も低い酸素
歩留りに支配されて65.7%であった。
【0041】これに対し、坩堝内径Uが結晶径Yの2.
75倍、2.5倍、2倍の場合(実施例1,2,3)
は、高い引き上げ歩留りが維持されつつ、酸素歩留り及
び無転位歩留りが上がり、総歩留りは実施例1では7
2.0%(無転位歩留り)、実施例2では80.3%
(酸素歩留り)、実施例3では91.2%(酸素歩留
り)に向上した。
【0042】しかし、坩堝内径Uが結晶径Yの1.63
倍(U=Y−127mm)の場合(比較例1)は、約2
0%の引き上げ段階で変形が発生し、引き上げの続行が
困難となったため、総歩留りはこの引き上げ歩留り(2
0.0%)に支配された。
【0043】比較例2,3はカスプ磁界を印加しなかっ
た場合である。坩堝内径Uが結晶径Yの2・75倍であ
る比較例2では、無磁界下で坩堝内径Uを小さくしたこ
とにより、無転位歩留りが著しく低下した。また、引き
上げ歩留りも低下した。総歩留りは、無転位歩留りに支
配され、僅か25.5%であった。また、坩堝内径Uが
結晶径Yの2倍である比較例3では、約16%の引き上
げ段階で変形が発生し、引き上げの続行が困難となった
ため、総歩留りはこの引き上げ歩留り(16.7%)に
支配された。ちなみに、カスプ磁界印加下では、上述し
た通り、坩堝内径Uが結晶径Yの2・75倍の場合も2
倍の場合も高い総歩留りが得られた(実施例1,3)。
【0044】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の単結晶育
成方法は、磁界印加を併用したCZ引き上げで坩堝内径
を小さくすることにより、高い引き上げ歩留りを維持し
つつ、酸素歩留り及び無転位歩留りの向上を図るので、
総歩留りを向上させることができ、これにより単結晶の
製造コスト低減に大きな効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための引き上げ状態の
模式図である。
【図2】坩堝内径と引き上げ長との関係を示す図表であ
る。
【図3】本発明の実施形態に係る単結晶育成方法の説明
図である。
【図4】従来の単結晶育成方法の説明図である。
【符号の説明】
3,11 坩堝 5,12 原料融液 6,13 単結晶 10 育成装置本体 20 磁界印加手段 21 環状磁石

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界が印加された坩堝内の原料融液から
    CZ法により単結晶を引き上げ際に、内径が(結晶径+
    140mm)以上(結晶径×3)未満の坩堝を使用する
    ことを特徴とする単結晶育成方法。
  2. 【請求項2】 前記磁界がカスプ磁界であることを特徴
    とする請求項1に記載の単結晶育成方法。
JP9128020A 1997-04-30 1997-04-30 単結晶育成方法 Pending JPH10310485A (ja)

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JP9128020A JPH10310485A (ja) 1997-04-30 1997-04-30 単結晶育成方法
PCT/JP1998/001975 WO1998049378A1 (fr) 1997-04-30 1998-04-30 Procede de tirage de monocristal
DE19880712T DE19880712T1 (de) 1997-04-30 1998-04-30 Verfahren zur Züchtung von Einkristallen
US09/147,460 US6267816B1 (en) 1997-04-30 1998-04-30 Method for single crystal growth

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WO (1) WO1998049378A1 (ja)

Cited By (2)

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