JP2005015296A - 単結晶の製造方法及び単結晶 - Google Patents
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- C30B15/203—Controlling or regulating the relationship of pull rate (v) to axial thermal gradient (G)
Abstract
【解決手段】チョクラルスキー法によりチャンバ内で単結晶を原料融液から引上げて径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を製造する方法において、前記単結晶をその径方向の全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンが常に所定値以上となるように、単結晶の引上げ中に成長軸方向で引上げ条件を変更することを特徴とする単結晶の製造方法。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョクラルスキー法による単結晶の製造方法に関し、特に結晶径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの基板として用いられる単結晶には、例えばシリコン単結晶等があり、主にチョクラルスキー法(Czochralski Method、以下CZ法と略称する)により製造されている。近年、半導体デバイスでは高集積化が促進され、素子の微細化が進んでいる。それに伴い、単結晶の結晶成長中に導入されるグローンイン(Grown−in)欠陥の問題がより重要となっている。
【0003】
ここで、グローンイン欠陥について図8を参照しながら説明する。
一般に、シリコン単結晶を成長させるときに、結晶成長速度(結晶引上げ速度)が比較的高速の場合には、空孔型の点欠陥が集合したボイド起因とされているFPD(Flow Pattern Defect)やCOP(CrystalOriginated Particle)等のグローンイン欠陥が結晶径方向全域に高密度に存在する。これらのボイド起因の欠陥が存在する領域はV(Vacancy)領域と呼ばれている。
【0004】
また、結晶成長速度を低くしていくと成長速度の低下に伴いOSF(酸化誘起積層欠陥、Oxidation Induced Stacking Fault)領域が結晶の周辺からリング状に発生し、さらに成長速度を低速にすると、OSFリングがウエーハの中心に収縮して消滅する。一方、さらに成長速度を低速にすると格子間シリコンが集合した転位ループ起因と考えられているLSEPD(Large Secco Etch Pit Defect)、LFPD(Large Flow Pattern Defect)等の欠陥が低密度に存在し、これらの欠陥が存在する領域はI(Interstitial)領域と呼ばれている。
【0005】
近年、V領域とI領域の中間でOSFリングの外側に、ボイド起因のFPD、COP等の欠陥も、格子間シリコン起因のLSEPD、LFPD等の欠陥も存在しない領域の存在が発見されている。この領域はN(ニュートラル、Neutral)領域と呼ばれる。また、このN領域をさらに分類すると、OSFリングの外側に隣接するNv領域(空孔の多い領域)とI領域に隣接するNi領域(格子間シリコンが多い領域)とがあり、Nv領域では、熱酸化処理をした際に酸素析出量が多く、Ni領域では酸素析出が殆ど無いことがわかっている。
【0006】
さらに、熱酸化処理後、酸素析出が発生し易いNv領域の一部に、Cuデポジション処理で検出される欠陥が著しく発生する領域(以下、Cuデポ欠陥領域という)があることが見出されており、これは酸化膜耐圧特性のような電気特性を劣化させる原因になることがわかっている。
【0007】
これらのグローンイン欠陥は、単結晶を成長させるときの引上げ速度V(mm/min)と固液界面近傍のシリコンの融点から1400℃の間の引上げ軸方向の結晶温度勾配G(℃/mm)の比であるV/G(mm2/℃・min)というパラメーターにより、その導入量が決定されると考えられている(例えば、非特許文献1参照)。すなわち、V/Gを所定の値で一定に制御しながら単結晶の育成を行うことにより、所望の欠陥領域あるいは所望の無欠陥領域を有する単結晶を製造することが可能となる。
【0008】
例えば特許文献1では、シリコン単結晶を育成する際に、結晶中心でV/G値を所定の範囲内(例えば、0.112〜0.142mm2/℃・min)に制御して単結晶を引上げることによって、ボイド起因の欠陥及び転位ループ起因の欠陥が存在しないシリコン単結晶ウエーハを得ることができることが示されている。また、近年では、Cuデポ欠陥領域を含まないN領域の無欠陥結晶に対する要求が高まりつつあり、V/Gを所定の無欠陥領域に高精度に制御しながら単結晶を引上げる単結晶の製造が要求されてきている。
【0009】
一般的に、引上げ軸方向の結晶温度勾配Gは、単結晶の育成が行われる単結晶引上げ装置のHZ(ホットゾーン:炉内構造)により一義的に決まるものとされており、また結晶温度勾配Gは単結晶の成長が進むにつれて低下し、結晶直胴部の成長開始時より成長終了時の方が小さくなることが知られている。しかしながら、単結晶引上げ中にHZを変更することは極めて困難であることから結晶温度勾配Gの制御は行われず、上記のようにV/Gを所望の値でほぼ一定に制御して単結晶の育成を行う場合、単結晶の成長が進むにつれて、引上げ速度Vを結晶温度勾配Gの変化(低下)に合わせて漸減させて単結晶の育成を行っていた。
【0010】
しかしながら、上記のように引上げ速度Vを漸減させてV/Gを所定の値に制御しながら単結晶の育成を行った場合でも、実際に得られた単結晶の結晶径方向に広がる欠陥領域を結晶成長軸方向の全域に渡って検査してみると、単結晶直胴部の前半部(肩部近傍)と後半部(尾部近傍)とでは結晶径方向に広がる欠陥領域の分布に相違が見られ、単結晶直胴部の結晶成長開始時に設定した結晶品質(欠陥領域)を成長軸方向全域に渡って維持できないことがあった。
【0011】
例えば、単結晶を径方向の全面でN領域となるように製造するために、単結晶直胴部の成長開始時にV/Gが所定の値となるように引き上げ速度Vを設定し、単結晶育成中は結晶温度勾配Gの変化に合わせて引上げ速度Vを漸減させてV/Gを所定の値で一定に制御しながら単結晶を育成した場合、単結晶直胴部の前半部は径方向全面でN領域となるものの、単結晶直胴部の後半部では結晶径方向の一部にOSF領域やV領域が観察されたり、またはI領域が観察されて、径方向全面がN領域とならないことがあった。
【0012】
特に、直径が例えば200mm以上となる大口径の単結晶を径方向全面がN領域となるように製造する場合や、さらに図8に示すようなCuデポ欠陥領域を含まないN領域中のNv領域やNi領域といったより狭い領域でV/Gを高精度に制御して単結晶を製造する場合では、成長軸方向全域に渡って所望の品質を有する単結晶を安定して製造することは非常に困難とされており、歩留まりの低下を引き起こす原因の一つとなっていた。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−147786号公報
【非特許文献1】
V.V.Voronkov,Journal of CrystalGrowth,59(1982),625〜643
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、CZ法により単結晶を育成する際に、結晶成長軸方向の全域に渡って結晶径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を安定して製造することのできる単結晶の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、チョクラルスキー法によりチャンバ内で単結晶を原料融液から引上げて径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を製造する方法において、前記単結晶をその径方向の全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンが常に所定値以上となるように、単結晶の引上げ中に成長軸方向で引上げ条件を変更することを特徴とする単結晶の製造方法が提供される(請求項1)。
【0016】
このように、CZ法によって結晶径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を育成する際に、単結晶を径方向全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンが常に所定値以上となるように単結晶の引上げ中に成長軸方向で引上げ条件を変更することによって、結晶成長軸方向の全域に渡って径方向全面が無欠陥領域となる単結晶を安定して製造することができるようになり、無欠陥結晶の製造における歩留まりの向上を図ることができる。
【0017】
このとき、前記引上げ速度のマージンが常に、関係式「引上げ速度のマージン≧0.35×e(−0.016×単結晶の直胴部の直径(mm))+0.01」となるように引上げ条件を変更することが好ましい(請求項2)。
CZ法により単結晶を育成する際に、引上げ速度のマージンが常に上記関係式を満足するように引上げ条件を変更することによって、結晶成長軸方向の全域に渡って結晶径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を確実に製造することができる。
【0018】
この場合、前記変更する単結晶の引上げ条件を、前記原料融液の融液面と前記チャンバー内に設けられた遮熱部材との距離(L1)、前記原料融液を加熱するヒーターの位置、及び前記チャンバ内に導入する不活性ガスの流量(F)のうちの少なくとも1つとすることが好ましく(請求項3)、その際、前記原料融液面と遮熱部材との距離L1、前記ヒーターの位置、及び前記不活性ガスの流量Fのうちの少なくとも1つを、単結晶の固化率Sの関数で表される関係を満たすように変更することが好ましい(請求項4)。
【0019】
単結晶を育成する際に、原料融液面と遮熱部材との距離、原料融液を加熱するヒーターの位置、及びチャンバ内に導入する不活性ガスの流量のうちの少なくとも1つを、例えば単結晶の固化率Sの関数で表される関係を満たすように変更することによって、単結晶引上げ中に引上げ速度のマージンを常に所定値以上となるように容易に維持(制御)することができる。
【0020】
特に、前記原料融液面と遮熱部材との距離L1を、該原料融液面と遮熱部材との距離L1が単結晶の固化率Sに対して、L1=a×S+b(a,bは定数)の関係を満たすように変更することが好ましく(請求項5)、また前記ヒーターの位置を、該ヒーターの発熱中心位置と原料融液面との相対距離L2が単結晶の固化率Sに対して、L2=c×S+d(c,dは定数)の関係を満たすように変更することが好ましく(請求項6)、さらに前記不活性ガスの流量Fを、該不活性ガス流量Fが単結晶の固化率Sに対して、F=e×S+f(e,fは定数)の関係を満たすように変更することが好ましい(請求項7)。
【0021】
単結晶の育成中に、原料融液面と遮熱部材との距離、ヒーターの位置、または不活性ガスの流量のうちの少なくとも1つの条件を変更する際に、その条件を単結晶の固化率Sに対してそれぞれ上記に示した関係を満たすように変更すれば、単結晶引上げ中に引上げ速度のマージンを容易に常に所定値以上となるようにすることができる。
【0022】
また本発明では、前記製造する単結晶をシリコン単結晶とすることができる(請求項8)。
このように、本発明の単結晶の製造方法は、シリコン単結晶を製造する場合に特に好適に用いることができ、それにより、結晶成長軸方向の全域に渡って径方向全面が無欠陥領域となるシリコン単結晶を非常に安定して製造することができ、シリコン単結晶の歩留まりを向上させることができる。
【0023】
さらに、前記製造する単結晶の直径を200mm以上とすることが好ましい(請求項9)。
本発明の単結晶の製造方法は、面内で温度分布が生じやすい直径が200mm以上となる大口径の単結晶の製造に非常に有効に適用することができ、従来では製造が困難であった成長軸方向全域で径方向全面が無欠陥領域となる大口径の単結晶を非常に安定して製造することができる。
【0024】
このとき、前記単結晶を育成する際に、原料融液に少なくとも3000G以上の磁場を印加することが好ましい(請求項10)。
このように、単結晶を育成する際に原料融液に少なくとも3000G以上の磁場を印加することによって、原料融液の対流を抑制して無欠陥の単結晶を一層安定して成長させることができる。
【0025】
そして、本発明によれば、前記単結晶の製造方法により製造された単結晶が提供される(請求項11)。
このように本発明により製造された単結晶は、結晶成長軸方向の全域に渡って径方向全面が無欠陥領域となる非常に高品質の単結晶とすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者等は、結晶成長軸方向の全域に渡って径方向全面が無欠陥領域となる単結晶を安定して製造する方法について鋭意実験及び検討を重ねた。その結果、CZ法によって単結晶を育成する場合、単結晶の成長が進むにつれて前述したように固液界面近傍のシリコンの融点から1400℃の間の引上げ軸方向の結晶温度勾配Gが変化するが、それとともに、結晶温度勾配Gの単結晶径方向の面内分布ΔGも単結晶引上げ中に変化することが新たに明らかとなり、さらにこの面内分布ΔGが単結晶引上げ中に変化することによって、単結晶を径方向全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンも単結晶引上げ中に変化すること、また結晶中心部と結晶周辺部の結晶温度勾配Gの差が大きくなるほど(つまり、ΔGが大きくなるほど)、引上げ速度のマージンが小さくなることが明らかとなった。
【0027】
先ず、本発明者等は、単結晶を従来の方法で育成したときの単結晶直胴部の前半部及び後半部おける面内分布ΔG及び引上げ速度のマージンを調べるために、図9に示すようにして単結晶の前半部と後半部でそれぞれ引上げ速度を低下させてV/Gを変化させながら単結晶の育成を行い、得られた単結晶に欠陥領域の検査を行った。その結果を図2に示す。
【0028】
上記のような実験を行った結果、例えば、ある単結晶製造環境において単結晶の製造を行う場合に、単結晶を無欠陥領域で引上げることのできる引上げ速度のマージンが、単結晶の前半部では図2(a)に示すような範囲となっていても、単結晶育成中に面内分布ΔGが変化することによって単結晶の後半部を育成するときには結晶中心部と結晶周辺部との間で結晶温度勾配Gの差が大きくなってしまい(つまり、ΔGが大きくなってしまい)、引上げ速度のマージンが図2(a’)に示したように小さくなることが明らかとなった。
【0029】
そして、このようにΔGの変化により引上げ速度のマージンが小さくなると、例えば引上げ速度Vに僅かなズレ等が生じたときにV/Gを無欠陥領域内に制御することが困難となるため、単結晶直胴部の成長開始時に設定した所望の結晶品質(無欠陥領域)を直胴部成長終了時まで維持することができなくなることになり、その結果、単結晶の製造における歩留まりの低下を招いていると考えられた。
【0030】
また逆に、例えば図2(b)に示すように、単結晶前半部を育成する際にΔGが大きいため引上げ速度のマージンが小さくなっている場合でも、単結晶育成中にΔGが変化することにより改善されて、単結晶後半部を育成する時には図2(b’)に示したように引上げ速度のマージンが広くなる場合があることがわかった。しかしながら、この場合、単結晶の前半部では引上げ速度のマージンが小さいためにV/Gを無欠陥領域に制御することが容易でなく、したがって無欠陥領域を安定して得られずにやはり高歩留まりを達成することができなかった。
【0031】
そこで、本発明者等は、単結晶の育成中に引上げ条件を変更することによってΔGを制御し、単結晶を無欠陥領域で引上げることのできる引上げ速度のマージンが単結晶引上げ中に小さくならずにある一定の大きさ以上を常に維持することができれば、結晶成長軸方向の全域に渡って無欠陥領域となる単結晶を安定して製造でき、歩留まりを向上できることを見出し、さらに実験及び研究を重ねて、単結晶の育成中に、原料融液面とその上に設けられた遮熱部材との距離、ヒーターの位置、またはチャンバに導入する不活性ガスの流量を結晶成長軸方向で変更することによって、ΔGを調整して引上げ速度のマージンを所定値以上に常に維持できることを見出して本発明を完成させた。
【0032】
すなわち、本発明の単結晶の製造方法は、CZ法によりチャンバ内で単結晶を原料融液から引上げて径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を製造する際に、単結晶を径方向全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンが常に所定値以上となるように、単結晶の引上げ中に成長軸方向で引上げ条件を変更することに特徴を有するものである。
【0033】
以下、本発明の単結晶の製造方法について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の単結晶の製造方法において用いられる単結晶引上げ装置は、以下で説明するように、単結晶引上げ中に成長軸方向で引上げ条件を変更することにより面内分布ΔGを制御できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば図7に示すような単結晶引上げ装置20を用いることができる。先ず、図7を参照しながら、本発明の単結晶の製造方法を実施する際に使用することのできる単結晶引き上げ装置について説明する。
【0034】
図7に示した単結晶引上げ装置20は、メインチャンバ1内に、原料融液4を収容する石英ルツボ5と、この石英ルツボ5を保護する黒鉛ルツボ6とがルツボ駆動機構21によって回転・昇降自在に保持軸13で支持されており、またこれらのルツボ5、6を取り囲むように加熱ヒーター7と断熱材8が配置され、さらに加熱ヒーター7の位置を調節できるようにヒーター駆動手段22が設けられている。
【0035】
メインチャンバ1の上部には育成した単結晶3を収容し、取り出すための引上げチャンバ2が連接されており、引上げチャンバ2の上部には単結晶3をワイヤー14で回転させながら引上げる引上げ機構17が設けられている。
【0036】
さらに、メインチャンバ1の内部にはガス整流筒11が設けられており、このガス整流筒11の下部には原料融液4と対向するように遮熱部材12を設置して、原料融液4の表面からの輻射をカットするとともに原料融液4の表面を保温するようにしている。また、ガス整流筒11の上部には、ガス整流筒11を昇降させて遮熱部材12の位置を上下に調整できる遮熱部材駆動手段23が設置されている。
【0037】
また、引上げチャンバ2の上部に設けられたガス導入口10からはバルブ24で流量を調節しながらアルゴンガス等の不活性ガスを導入でき、引上げ中の単結晶3とガス整流筒11との間を通過させた後、遮熱部材12と原料融液4の融液面との間を通過させ、ガス流出口9から排出することができる。
【0038】
さらに、上記のルツボ駆動機構21、ヒーター駆動手段22、遮熱部材駆動手段23、バルブ24はそれぞれ引上げ条件制御手段18に接続されており、この引上げ条件制御手段18に、例えば、加熱ヒーターの位置、ルツボの位置、遮熱部材の位置、ガス流量、CCDカメラ19で測定した原料融液4の融液面の位置、引上げ機構17から得られる単結晶の引上げ長さ(すなわち、単結晶3の固化率)等の情報がフィードバックされることにより、単結晶3の引上げ長さに応じて、原料融液4の融液面と遮熱部材12との距離、加熱ヒーター7の位置、及び引上げチャンバ2(メインチャンバ1)に導入する不活性ガスの流量を変更することができるようになっている。
また本発明では、メインチャンバの外側に磁場発生装置25を配置することができ、原料融液に例えば3000G以上の磁場を印加することができる。
【0039】
本発明は、このような単結晶引上げ装置20を用いて、CZ法により例えば不活性ガス雰囲気中でシリコン単結晶3を原料融液4から引上げて育成する際に、シリコン単結晶を結晶径方向全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引き上げ速度のマージンが常に所定値以上となるように、単結晶引上げ中に成長軸方向で原料融液面と遮熱部材との距離、加熱ヒーターの位置、及びチャンバに導入する不活性ガスの流量のうちの少なくとも一つを変更してΔGを制御しシリコン単結晶を製造するものである。
【0040】
具体的に説明すると、例えば、先ず種ホルダー15に固定された種結晶16を石英ルツボ5中の原料融液4に浸漬し、その後回転させながら静かに引上げて種絞りを形成した後所望の直径まで拡径し、略円柱形状の直胴部を有するシリコン単結晶3の成長を開始する。このとき、単結晶引上げ装置のHZ等に応じて単結晶直胴部の引上げ速度Vを調節して、単結晶が径方向全面で無欠陥領域となるようにV/Gを所定の値に制御するとともに、単結晶の引上げ条件を調節することにより結晶温度勾配Gの単結晶径方向の面内分布ΔGを小さくして(ΔGを結晶径方向面内で均一化して)、引上げ速度のマージンが所定値以上となるようにする。そして、単結晶直胴部の育成中は、V/Gを無欠陥領域の単結晶が育成できるように引上げ速度V及び/または結晶温度勾配Gを制御するとともに、ΔGの変化が小さくなるように成長軸方向で引上げ条件を変更・制御することによって引上げ速度のマージンが常に所定値以上となるように維持する。
【0041】
このとき、単結晶育成中に維持する引上げ速度のマージンの大きさは、育成する単結晶の直胴部の直径に応じて設定することができる。本発明者等が実際に実験を繰り返して単結晶直胴部の直径と引上げ速度のマージンとの関係について調べた結果、例えば直径が150cmの直胴部を有するN領域の単結晶を育成する場合であれば、単結晶育成中に引上げ条件を変更することによって引上げ速度のマージン(最高引上げ速度−最低引上げ速度)を0.040以上に維持することができ、また直径が200cmの単結晶であれば引上げ速度のマージンを0.024以上に、直径が300cmの単結晶であれば引上げ速度のマージンを0.012以上に、直径が400cmの単結晶であれば引上げ速度のマージンを0.010以上に維持することが可能となる。
【0042】
すなわち、本発明では、単結晶育成中に単結晶の引上げ条件を変更することによって、引上げ速度のマージンを、単結晶直胴部の直径について上記の関係を満たす関係式「引上げ速度のマージン≧0.35×e(−0.016×単結晶の直胴部の直径(mm))+0.01」となるようにすることができ、さらに単結晶の引上げ条件をより高精度に変更することによって、単結晶育成中の引上げ速度のマージンが最大限の大きさとなるようにすることが可能となる。
【0043】
また、本発明の単結晶の製造方法において、単結晶引上げ中に変更する引上げ条件は、原料融液4の融液面と遮熱部材12との距離L1、加熱ヒーター7の位置、及びガス導入口10から導入する不活性ガスの流量Fのうちの少なくとも1つとすることができ、これらのうちの少なくとも一つを単結晶3の固化率Sの関数で表される関係を満たすように変更することが好ましい。
【0044】
ここで、本発明者等が、ある製造環境において、原料融液面と遮熱部材との距離L1、加熱ヒーターの位置(すなわち、ヒーターの発熱中心位置と原料融液面との相対位置L2)、またはガス導入口から導入する不活性ガス(アルゴンガス)の流量Fを変化させた種々の引上げ条件で直径200mmの単結晶を径方向全面が無欠陥領域となるように育成したときの、単結晶直胴部の50cmの部位における単結晶の引上げ速度の最大値を計算した。このとき、引上げ速度の最大値の計算は、総合伝熱解析ソフトFEMAG(F.Dupret, P.Nicodeme, Y.Ryckmans, P.Wouters, and M.J.Crochet, Int.J.Heat Mass Transfer,33,1849(1990))を用いて行った。そして、上記計算によって得られた原料融液面と遮熱部材の距離L1と引上げ速度の最大値との関係を図10に、ヒーター発熱中心位置と原料融液面の相対位置L2と引上げ速度の最大値との関係を図11に、また、不活性ガスの流量Fと引上げ速度の最大値との関係を図12に示す。
【0045】
図10に示したように、例えば原料融液面と遮熱部材の距離L1を変更することによって、無欠陥領域で単結晶を引上げることのできる引上げ速度の最大値が変化することがわかる。これは、原料融液面と遮熱部材との距離L1を変更することによって、単結晶の周辺部の結晶温度勾配Geを変化させることができるためと考えられ、例えば図10の場合では、距離L1を小さくすることによって、単結晶周辺部の結晶温度勾配Geと中心部の結晶温度勾配Gcとの差を小さくして面内分布ΔGを小さくできる(結晶径方向面内で均一化できる)ために、上記のように引上げ速度の最大値も大きくなると考えられる。
【0046】
また図11及び図12に示したように、ヒーター発熱中心位置と原料融液面の相対位置L2や不活性ガスの流量Fを変更することによっても、無欠陥領域で単結晶を引上げることのできる引上げ速度の最大値を変化させることができる。すなわち、加熱ヒーターの位置の変更や不活性ガスの流量Fの変更によっても、上記距離L1と同様に、単結晶の周辺部の結晶温度勾配Geを変化させることができ、それによって単結晶周辺部の結晶温度勾配Geと中心部の結晶温度勾配Gcとの差を小さくして面内分布ΔGを小さくすることが可能となる。
【0047】
すなわち、単結晶引上げ中に、原料融液面と遮熱部材との距離L1、加熱ヒーター7の位置、及び不活性ガスの流量Fのうちの少なくとも1つを、例えば単結晶の引上げ長さ、すなわち単結晶の固化率Sに応じて変更することによって、単結晶引上げ中に面内分布ΔGを常に結晶径方向面内で均一化して小さくすることができる。したがって、無欠陥領域で単結晶を引上げることのできる引上げ速度の最大値を大きくすることができるし、また引上げ速度の最小値も小さくすることもできるので、引上げ速度のマージンを常に所定値以上の広さとなるように容易に維持(制御)することができる。
【0048】
このとき、例えば引上げ条件として原料融液面と遮熱部材との距離L1を変更する場合であれば、単結晶直胴部を育成する際に、原料融液面と遮熱部材との距離L1が単結晶の固化率Sに対して、例えば図3に示すようなL1=a×S+b(a,bは定数)のような1次式の関係、あるいはこの1次式に近似した関係を満たすようにL1を変更する。この場合、原料融液面と遮熱部材との距離L1は、ルツボ駆動機構21で原料融液面の高さを調節したり、また遮熱部材駆動手段23で遮熱部材12の位置を調節したりすることによって、容易にまた高精度で変更することができる。すなわち、結晶成長中に遮熱部材12を遮熱部材駆動手段23で徐々に上下動するようにしても良いし、また遮熱部材12は固定したままルツボ駆動機構21で結晶成長による融液面低下分より大きく、あるいは融液面低下分以下にルツボを押し上げることによってL1を変更することができる。そして、このように原料融液面と遮熱部材との距離L1を変更することによって、単結晶引上げ中にΔGを小さく制御して引上げ速度のマージンが常に所定値以上に大きくなるようにすることができる。尚、上記の遮熱部材駆動手段23は必ずしも設置されている必要はなく、ルツボ駆動機構21だけでも原料融液面と遮熱部材との距離L1を高精度で変更することができる。
【0049】
また、引上げ条件として加熱ヒーター7の位置を変更する場合であれば、単結晶直胴部を育成する際に、加熱ヒーター7の発熱中心位置と原料融液面との相対位置L2が単結晶の固化率Sに対して、例えば図4に示すようなL2=c×S+d(c,dは定数)のような1次式の関係、あるいはこのような1次式に近似した関係を満たすように加熱ヒーター7の位置を変更することによって、単結晶引上げ中に引上げ速度のマージンが常に所定値以上となるようにすることができる。このとき、加熱ヒーター7の位置は、ヒーター駆動手段22によって容易にまた高精度で変更することができる。
【0050】
同様に、不活性ガスの流量Fを制御する場合であれば、不活性ガス流量Fが単結晶の固化率Sに対して、例えば図5に示すようなF=e×S+f(e,fは定数)のような1次式の関係、あるいはこのような1次式に近似した関係を満たすようにしてバルブ24でチャンバに導入する不活性ガスの流量Fを変更することによって、単結晶引上げ中に引上げ速度のマージンが常に所定値以上となるよにすることができる。尚、本発明の製造方法で用いる不活性ガスとしては、例えばアルゴンガスやヘリウムガス等を用いることができる。
【0051】
また、上記で示した各1次式において、a〜fの各値は、単結晶の製造を行う製造環境(例えば、単結晶引上げ装置のHZ等)に応じて適宜設定することができ、例えばシミュレーション解析や実測等の試験を行って単結晶引上げ中の引上げ速度のマージンの変化(ΔGの変動)や引上げ速度のマージンと各引上げ条件との関係(ΔGと引上げ条件との関係)を調べておくことによって、a〜fの値を適切に決定することができる。
【0052】
また、このようにして求めた引上げ条件と単結晶の固化率Sとの関係を予め引上げ条件制御手段18に入力しておき、単結晶の育成中に例えば原料融液4の融液面の位置や、引上げ機構17で得られる単結晶の引上げ長さ等の情報を引上げ条件制御手段18にフィードバックすることによって、単結晶引上げ中に引上げ条件を単結晶の固化率Sに応じて自動的に高精度で変更することができる。
【0053】
また本発明では、単結晶引上げ中に、上記の原料融液面と遮熱部材との距離L1、加熱ヒーター7の位置、及び不活性ガスの流量Fのうちの2つ以上を同時に変更することができる。これらの条件のうちの2つ以上を単結晶の固化率Sに応じて変更することによって、ΔGをより小さくなるように制御することが可能となり、単結晶引上げ中に引上げ速度のマージンが常に最大値となるようにすることができる。
【0054】
さらに、本発明の製造方法では、メインチャンバ1の外側に配置された磁場発生装置25から原料融液4に例えば3000G以上の磁場を印加することによって、原料融液の対流を抑制して結晶中の無欠陥領域を広げることができ、無欠陥の単結晶を一層安定して成長させることができる。
【0055】
このように本発明の単結晶の製造方法によれば、CZ法によって結晶径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を育成する際に、単結晶引上げ中に面内分布ΔGの変動が小さくなるように成長軸方向で引上げ条件を変更することによって、例えば図1に単結晶直胴部の成長開始時と終了時におけるV/Gと結晶欠陥分布の関係を示したように、単結晶を径方向全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンが、単結晶直胴部の成長開始時から成長終了時まで常に大きくなるように、さらには最大値となるようにすることができる。すなわち、従来では図2に示したように、欠陥分布図は結晶の前半と後半とで大幅にその分布が異なるものとなっていたが、本発明では図1に示したように、結晶の前半も後半もほぼ同様の分布を有しており、ΔGを小さくして引上げ速度のマージンを大きくすることができる。
【0056】
そして、このように単結晶の引上げ中に引上げ速度のマージンが常に所定値以上となることによって、結晶径方向全面が無欠陥領域となる結晶品質が結晶成長軸方向の全域に渡って維持された非常に高品質の単結晶を安定して製造することができるようになり、無欠陥結晶の製造における歩留まりの向上を図ることができる。
【0057】
特に、本発明は、直径が例えば200mm以上となる大口径の単結晶を径方向全面が無欠陥領域となるように製造する場合や、さらに図8に示したようなCuデポ欠陥領域を含まないN領域中のNv領域やNi領域といったより狭い領域で単結晶を製造する場合でも、引上げ速度のマージンが単結晶育成中に常に所定値以上となるようにすることができるので、単結晶の製造を従来に比べて非常に安定して行うことができるようになり、単結晶の製造における歩留まりを著しく向上させることができる。
【0058】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図7に示した単結晶引き上げ装置20を用いて、CZ法により直径24インチ(600mm)の石英ルツボに原料多結晶シリコンを150kgチャージし、方位<100>、直径200mm、酸素濃度が22〜23ppma(ASTM’79)となるシリコン単結晶をアルゴンガス雰囲気中で育成した(単結晶直胴部の長さは約140cm)。また、単結晶育成中は、引上げ速度をおよそ0.70mm/minから徐々に漸減してCuデポジション欠陥が検出されないN領域で単結晶の育成を行うとともに、原料融液面と遮熱部材との距離L1を、ルツボ駆動機構21及び遮熱部材駆動手段23を用いて以下の表1に示すように変更した。このときの単結晶の固化率Sと距離L1の関係を図3に示す。
【0059】
さらに、実施例1の単結晶直胴部の成長開始時と成長終了時における引上げ速度のマージンについて、総合伝熱解析ソフトFEMAGを用いて算出した結果を図6に示す。
【0060】
【表1】
【0061】
次に、上記のようにして育成した単結晶の成長軸方向10cm毎の部位から検査用のウエーハを切り出し、平面研削及び研磨を行って検査用のサンプルを作製し、以下に示すような結晶品質特性の検査を行った。
【0062】
(1)FPD(V領域)及びLSEPD(I領域)の検査
検査用のサンプルに30分間のセコエッチングを無攪拌で施した後、ウエーハ面内を顕微鏡で観察することにより結晶欠陥の有無を確認した。
(2)OSFの検査
検査用のサンプルにウエット酸素雰囲気下、1100℃で100分間の熱処理を行った後、ウエーハ面内を顕微鏡で観察することによりOSFの有無を確認した。
(3)Cuデポジション処理による欠陥の検査
検査用のサンプルの表面に酸化膜を形成した後、Cuデポジション処理を行って酸化膜欠陥の有無を確認した。その際の評価条件は以下の通りである。
酸化膜:25nm
電解強度:6MV/cm
電圧印加時間:5分間
【0063】
(実施例2)
実施例1と同様の単結晶引き上げ装置20を用いて、CZ法により方位<100>、直径200mm、酸素濃度が22〜23ppma(ASTM’79)となるシリコン単結晶をアルゴンガス雰囲気中で育成した(単結晶直胴部の長さは約140cm)。また、単結晶育成中は、引上げ速度を実施例1と同様に漸減してCuデポジション欠陥が検出されないN領域で単結晶の育成を行うとともに、加熱ヒーターの位置を、加熱ヒーターの発熱中心位置と原料融液面との相対位置L2が以下の表2に示すような値となるようにヒーター駆動手段22を用いて変更した。このときの単結晶の固化率Sと相対位置L2の関係を図4に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
次に、上記のようにして育成した単結晶の成長軸方向10cm毎の部位から検査用のウエーハを切り出し、平面研削及び研磨を行って検査用のサンプルを作製した後、上記実施例1と同様の結晶品質特性の検査を行った。
【0066】
(実施例3)
実施例1と同様の単結晶引き上げ装置20を用いて、CZ法により方位<100>、直径200mm、酸素濃度が22〜23ppma(ASTM’79)となるシリコン単結晶をアルゴンガス雰囲気中で育成した(単結晶直胴部の長さは約140cm)。また、単結晶育成中は、引上げ速度を実施例1と同様に漸減してCuデポジション欠陥が検出されないN領域で単結晶の育成を行うとともに、チャンバに導入するアルゴンガスの流量Fをバルブ24で調節して以下の表3に示すように変更した。このときの単結晶の固化率Sとアルゴンガスの流量Fの関係を図5に示す。
【0067】
【表3】
【0068】
次に、上記のようにして育成した単結晶の成長軸方向10cm毎の部位から検査用のウエーハを切り出し、平面研削及び研磨を行って検査用のサンプルを作製した後、上記実施例1と同様の結晶品質特性の検査を行った。
【0069】
(比較例1)
実施例1と同様の単結晶引き上げ装置20を用いて、CZ法により方位<100>、直径200mm、酸素濃度が22〜23ppma(ASTM’79)となるシリコン単結晶をアルゴンガス雰囲気中で育成した(単結晶直胴部の長さは約140cm)。また、単結晶育成中は、引上げ速度を実施例1と同様に漸減してCuデポジション欠陥が検出されないN領域で単結晶の育成を行い、それ以外の引上げ条件については単結晶育成中に変更しなかった。
【0070】
さらに、比較例1の単結晶直胴部の成長開始時と成長終了時における引上げ速度のマージンについて、総合伝熱解析ソフトFEMAGを用いて算出した結果を図6に示す。
【0071】
次に、上記のようにして育成した単結晶の成長軸方向10cm毎の部位から検査用のウエーハを切り出し、平面研削及び研磨を行って検査用のサンプルを作製した後、上記実施例1と同様の結晶品質特性の検査を行った。
【0072】
(比較例2)
図7に示した単結晶引き上げ装置20のHZを上記比較例1と異なる構造に変更して(遮熱部材12を強化し、湯面との距離が大きくなるように調節したもの)、CZ法により方位<100>、直径200mm、酸素濃度が22〜23ppma(ASTM’79)となるシリコン単結晶をアルゴンガス雰囲気中で育成した(単結晶直胴部の長さは約140cm)。また、単結晶育成中は、引上げ速度を0.70mm/minから徐々に漸減してCuデポジション欠陥が検出されないN領域で単結晶の育成を行い、それ以外の引上げ条件については上記比較例1と同様に単結晶育成中に変更しなかった。
【0073】
さらに、比較例2の単結晶直胴部の成長開始時と成長終了時における引上げ速度のマージンについて、総合伝熱解析ソフトFEMAGを用いて算出した結果を図6に示す。
【0074】
次に、上記のようにして育成した単結晶の成長軸方向10cm毎の部位から検査用のウエーハを切り出し、平面研削及び研磨を行って検査用のサンプルを作製した後、上記実施例1と同様の結晶品質特性の検査を行った。
【0075】
実施例1〜3及び比較例1、2で作製したシリコン単結晶にそれぞれ結晶品質特性の検査を行った結果、実施例1〜3のシリコン単結晶は、単結晶直胴部の成長軸方向全域に渡って、FPD、LSEPD、OSFの何れの欠陥も検出されず、またCuデポジション処理による欠陥も観察されなかった。
【0076】
これは、図6に示したように、実施例1で単結晶を育成した場合(実施例2及び実施例3も同様)、単結晶を無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンが、直胴部の成長開始時から終了時まで常に0.024mm/min(=0.35×e(−0.016×200(mm))+0.01)以上となるので、単結晶をCuデポジション欠陥が検出されないN領域で安定して育成できたためと考えられる。
【0077】
それに対して、比較例1のシリコン単結晶では、直胴部の100cm以降の単結晶後半部で結晶径方向の一部にLSEPD(I領域)が観察された。また、総合伝熱解析ソフトFEMAGで算出した比較例1の引上げ速度のマージンは、図6に示したように、単結晶の育成が進むにつれて減少し、直胴部の後半部(およそ100cm以降)では0.024mm/min未満の小さい値となっている。したがって、比較例1では、直胴部の後半部において単結晶を結晶径方向全面がN領域となるように安定して育成することができなかったために、結晶径方向の一部にLSEPD(I領域)が観察されたと考えられる。
【0078】
また、比較例2のシリコン単結晶は、直胴部の0〜20cmの範囲でCuデポジション欠陥(酸化膜欠陥)が観察された。これは、図6に示したように、引上げ速度のマージンが単結晶の育成開始時(前半部)で小さかったことが原因と考えられる
【0079】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0080】
例えば、上記実施の形態ではシリコン単結晶を育成する場合を例に挙げて説明を行っているが、本発明はこれに限定されず、化合物半導体単結晶等を製造する場合にも同様に適用することができる。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、単結晶引上げ中に、単結晶を径方向全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンが常に所定値以上の広さとなるようにすることができるので、結晶成長軸方向の全域に渡って径方向全面が無欠陥領域となる単結晶を安定して製造することができるようになり、無欠陥結晶の製造における歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単結晶の製造方法による単結晶直胴部の成長開始時と終了時におけるV/Gと結晶欠陥分布の関係を示した図である。
【図2】従来の単結晶の製造における単結晶直胴部の前半部と後半部におけるV/Gと結晶欠陥分布の関係を示した図である。
【図3】単結晶の固化率Sと、原料融液面と遮熱部材との距離L1の関係を示したグラフである。
【図4】単結晶の固化率Sと、ヒーターの発熱中心位置と原料融液面の相対位置L2の関係を示したグラフである。
【図5】単結晶の固化率Sと、不活性ガスの流量Fの関係を示したグラフである。
【図6】実施例1及び比較例1、2において、単結晶直胴部の成長開始時と成長終了時における引上げ速度のマージンを算出した結果を示したグラフである。
【図7】本発明の単結晶の製造方法を実施する際に使用することのできる単結晶引き上げ装置の一例を示した構成概略図である。
【図8】V/Gと結晶欠陥分布の関係を表す説明図である。
【図9】単結晶の成長軸方向の長さと引上げ速度との関係を示したグラフである。
【図10】原料融液面と遮熱部材の距離L1と、単結晶の引上げ速度の最大値との関係を表すグラフである。
【図11】ヒーターの発熱中心位置と原料融液面との相対位置L2と、単結晶の引上げ速度の最大値との関係を表すグラフである。
【図12】不活性ガスの流量Fと、単結晶の引上げ速度の最大値との関係を表すグラフである。
【符号の説明】
1…メインチャンバ、 2…引上げチャンバ、
3…単結晶(シリコン単結晶)、 4…原料融液、 5…石英ルツボ、
6…黒鉛ルツボ、 7…加熱ヒーター、 8…断熱材、
9…ガス流出口、 10…ガス導入口、 11…ガス整流筒、
12…遮熱部材、 13…保持軸、 14…ワイヤー、
15…種ホルダー、 16…種結晶、 17…引上げ機構、
18…引上げ条件制御手段、 19…CCDカメラ、
20…単結晶引上げ装置、
21…ルツボ駆動機構、 22…ヒーター駆動手段、
23…遮熱部材駆動手段、 24…バルブ、
25…磁場発生装置。
Claims (11)
- チョクラルスキー法によりチャンバ内で単結晶を原料融液から引上げて径方向の全面が無欠陥領域となる単結晶を製造する方法において、前記単結晶をその径方向の全面が無欠陥領域となるように引上げることのできる引上げ速度のマージンが常に所定値以上となるように、単結晶の引上げ中に成長軸方向で引上げ条件を変更することを特徴とする単結晶の製造方法。
- 前記引上げ速度のマージンが常に、関係式「引上げ速度のマージン≧0.35×e(−0.016×単結晶の直胴部の直径(mm))+0.01」となるように引上げ条件を変更することを特徴とする請求項1に記載の単結晶の製造方法。
- 前記変更する単結晶の引上げ条件を、前記原料融液の融液面と前記チャンバー内に設けられた遮熱部材との距離(L1)、前記原料融液を加熱するヒーターの位置、及び前記チャンバ内に導入する不活性ガスの流量(F)のうちの少なくとも1つとすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の単結晶の製造方法。
- 前記原料融液面と遮熱部材との距離L1、前記ヒーターの位置、及び前記不活性ガスの流量Fのうちの少なくとも1つを、単結晶の固化率Sの関数で表される関係を満たすように変更することを特徴とする請求項3に記載の単結晶の製造方法。
- 前記原料融液面と遮熱部材との距離L1を、該原料融液面と遮熱部材との距離L1が単結晶の固化率Sに対して、L1=a×S+b(a,bは定数)の関係を満たすように変更することを特徴とする請求項4に記載の単結晶の製造方法。
- 前記ヒーターの位置を、該ヒーターの発熱中心位置と原料融液面との相対距離L2が単結晶の固化率Sに対して、L2=c×S+d(c,dは定数)の関係を満たすように変更することを特徴とする請求項4に記載の単結晶の製造方法。
- 前記不活性ガスの流量Fを、該不活性ガス流量Fが単結晶の固化率Sに対して、F=e×S+f(e,fは定数)の関係を満たすように変更することを特徴とする請求項4に記載の単結晶の製造方法。
- 前記製造する単結晶をシリコン単結晶とすることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
- 前記製造する単結晶の直径を200mm以上とすることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
- 前記単結晶を育成する際に、原料融液に少なくとも3000G以上の磁場を印加することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法。
- 請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の単結晶の製造方法により製造された単結晶。
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