JPH10308454A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH10308454A
JPH10308454A JP9114727A JP11472797A JPH10308454A JP H10308454 A JPH10308454 A JP H10308454A JP 9114727 A JP9114727 A JP 9114727A JP 11472797 A JP11472797 A JP 11472797A JP H10308454 A JPH10308454 A JP H10308454A
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JP
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layer
oxide film
transistor
polysilicon layer
semiconductor
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JP9114727A
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Shuichi Ueno
修一 上野
Yoshiki Okumura
喜紀 奥村
Shigenobu Maeda
茂伸 前田
Shigeto Maekawa
繁登 前川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • HELECTRICITY
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    • H10B41/42Simultaneous manufacture of periphery and memory cells
    • H10B41/49Simultaneous manufacture of periphery and memory cells comprising different types of peripheral transistor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 しきい値と拡散層リークとのトレードオフ関
係を解消するとともに、ゲート酸化膜の形成を複数回に
分けて行う必要のない半導体装置および製造方法を提供
する。 【解決手段】 ゲート電極4A〜4Cは、それぞれゲー
ト酸化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層M
1、WSi層L1、ポリシリコン層M1、WSi層L
2、ポリシリコン層M1、WSi層L3を備え、ゲート
電極4A〜4Cの下層のウエル層101内には、それぞ
れチャネルドープ層103A〜103Cが形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特に1つのチップ内に複数種類のト
ランジスタを作り込む半導体装置およびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】1つのチップ内に複数種類のトランジス
タ(例えば要求スペックの異なる)を作り込んだ半導体
装置として、以下に4つの従来例を挙げて説明する。
【0003】<第1の従来例> <DRAMの全体構成>まず、第1の従来例として、複
数種類のトランジスタを作り込んだDRAM600の構
成および製造方法について説明する。図76にDRAM
600の構成(セル配置)を示す。
【0004】DRAM600は、データを蓄積するメモ
リセルアレイ部601だけでなく、周辺回路部(アドレ
スバッファ602、Xデコーダ603、Yデコーダ60
4)、ロウ/カラムクロック部605、I/Oパス部6
06、リフレッシュ部607)やセンスアンプ部608
なども備えている。
【0005】いずれの部位もトランジスタにより構成さ
れているが、それぞれの部位により要求される特性が異
なる。例えばメモリセルアレイ部601では、漏れ電流
によるデータの消失を防ぐため低リーク電流であること
が求められる。また、周辺回路部では高速動作を行うた
め電流量が多いことが求められている。さらに、センス
アンプ部608はハイレベルとローレベルを区別するた
め、例えばハイレベルの半分の電圧で動作させなければ
ならない。このため、センスアンプ部608に用いられ
るトランジスタには低電圧での動作が要求される。つま
り、1チップのDRAM内で特性の異なる数種類のトラ
ンジスタが必要となるのである。
【0006】例えばしきい値を比較すると、メモリセル
アレイ部のトランジスタは1V程度、周辺回路部のトラ
ンジスタは0.8V程度で、センスアンプ部のトランジ
スタは0.4Vにまで抑える必要が生じる。
【0007】<各トランジスタの構成>これらの特性が
異なるトランジスタを1チップ内に作るため、従来はチ
ャネルドープ層の不純物プロファイルをトランジスタに
合わせて変えることで対応していた。以下、チャネルド
ープの不純物濃度をトランジスタにより変化させた例に
ついて説明する。
【0008】図77は従来の製造方法により製造したD
RAMの構成例(部分図)であり、センスアンプ部、周
辺回路部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル
型MOSトランジスタT1〜T3の断面をそれぞれ示し
ている。
【0009】図77において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT1〜T3は同一の半導体基板1(P型)上に
形成されたP型のウエル層101内に形成されている。
ウエル層101はウエル層101内に形成されたチャネ
ルカット層102と、LOCOS層2とで素子間分離さ
れ、Nチャネル型MOSトランジスタT1〜T3は、そ
れぞれ素子間分離された領域に形成されている。
【0010】センスアンプ部のNチャネル型MOSトラ
ンジスタT1は、ウエル層101内に独立して平行に形
成された1対のソース・ドレイン層106と、当該ソー
ス・ドレイン層106の向かい合う端縁部に接して形成
された1対の低ドープドレイン層(以後、LDD層と呼
称)107とを備えている。
【0011】そして、LDD層107の上部にはゲート
酸化膜3が形成され、当該ゲート酸化膜3の上部にはゲ
ート電極4が形成されている。また、ゲート酸化膜3お
よびゲート電極4の側面にはサイドウォール酸化膜5が
形成されている。また、ゲート電極4の下層のウエル層
101内には、チャネルドープ層103が形成されてい
る。
【0012】周辺回路部のNチャネル型MOSトランジ
スタT2は、ウエル層101内に独立して平行に形成さ
れた1対のソース・ドレイン層106と、当該ソース・
ドレイン層106の向かい合う端縁部に接して形成され
た1対のLDD層107とを備えている。
【0013】そして、LDD層107の上部にはゲート
酸化膜3が形成され、当該ゲート酸化膜3の上部にはゲ
ート電極4が形成されている。また、ゲート酸化膜3お
よびゲート電極4の側面にはサイドウォール酸化膜5が
形成されている。また、ゲート電極4の下層のウエル層
101内には、チャネルドープ層104が形成されてい
る。
【0014】メモリセルアレイ部のNチャネル型MOS
トランジスタT3は、ウエル層101内に独立して平行
に形成された一対のソース・ドレイン層106と、当該
ソース・ドレイン層106の向かい合う端縁部に接して
形成された一対のLDD層107とを備えている。
【0015】そして、ソース・ドレイン層106および
LDD層107の上部にはゲート酸化膜3が形成され、
当該ゲート酸化膜3の上部にはゲート電極4が形成され
ている。また、ゲート酸化膜3およびゲート電極4の側
面にはサイドウォール酸化膜5が形成されている。ま
た、ゲート電極4の下層のウエル層101内には、チャ
ネルドープ層105が形成されている。なお、メモリセ
ルアレイ部はゲートアレイ構造となっており、隣合うゲ
ートどうしが1のソース・ドレイン層106を共有する
構造となっており、その構造が連続して配設された構成
となっている。
【0016】なお、表1にNチャネル型MOSトランジ
スタT1〜T3の構成諸元を示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT1〜T3のそれぞれのチャネルドープ層形成時
の不純物ドーズ量は、1×1012/cm2、3×1012
/cm2、5×1012/cm2となっている。なお、注入
不純物は何れもボロン(B)であり、注入エネルギーは
何れも50keVである。
【0019】また、図67で示したセンスアンプ部、周
辺回路部、およびメモリセルアレイ部のNチャネル型M
OSトランジスタT1〜T3における、A−A’線、B
−B’線、およびC−C’線による断面部分の不純物プ
ロファイルを図78に示す。
【0020】図78において、横軸に断面方向の位置
(深さ)を、縦軸に不純物濃度を示す。なお、横軸は図
に向かって左側から順に、ゲート電極(ポリシリコン
層)、ゲート酸化膜(SiO2層)、ウエル層(バルク
シリコン層)となっている。
【0021】ゲート電極における不純物濃度は表1に示
すように、何れのトランジスタにおいても同じ量で均一
になるように形成されているので、A−A’線、B−
B’線、およびC−C’線は重なり合う直線で示される
が、ウエル層においては、先に説明したように、しきい
値の要求が低いトランジスタ(T1<T2<T3の順)
ほどチャネルドーズ量は少なく、酸化膜−バルク界面で
の不純物濃度が低くなっている。なお、各プロファイル
のピーク位置は、それぞれのチャネルドープ層の形成位
置にほぼ等しい。
【0022】<各トランジスタの製造方法>以下に、図
77で示したセンスアンプ部、周辺回路部、およびメモ
リセルアレイ部のNチャネル型MOSトランジスタT1
〜T3の製造方法について、図79〜図84を用いて説
明する。
【0023】まず、図79に示す工程において、P型の
半導体基板1の表面にロコス法によりLOCOS層(フ
ィールド酸化膜)2を、例えば4000オングストロー
ムの厚さに形成する。続いて、例えばボロンイオンを、
700keVのエネルギーで、1×1013/cm2のド
ーズ量を注入することで、半導体基板1内にP型のウエ
ル領域101を形成する。なお、半導体基板1内にはP
チャネル型MOSトランジスタを形成するためにN型の
ウエル領域も形成されるが、説明および図示は省略す
る。次に、例えばボロンイオンを、130keVのエネ
ルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注入するこ
とで、半導体基板1内にチャネルカット層102を形成
する。なお、チャネルカット層102は、LOCOS層
2とで素子間分離領域を形成するような形状に形成す
る。
【0024】次に、図80に示す工程において、ウエル
領域101内の所定位置に、センスアンプ部のトランジ
スタT1に合わせた最も不純物濃度の低いチャネルドー
プ層103を形成する。このとき、周辺回路部およびメ
モリセルアレイ部のトランジスタT2およびT3の形成
領域にもチャネルドープ層103が形成される。なお、
チャネルドープ層103の形成は、例えばボロンイオン
を、50keVのエネルギーで、1×1012/cm2
ドーズ量を注入することで行う。
【0025】次に、図81に示す工程において、センス
アンプ部の上部にレジストマスクR201を形成し、周
辺回路部およびメモリセルアレイ部のチャネルドープ層
103に選択的に不純物を追加注入し、周辺回路部のト
ランジスタT2に合わせた不純物濃度のチャネルドープ
層104を形成する。このとき、メモリセルアレイ部の
トランジスタT3の形成領域にもチャネルドープ層10
4が形成される。なお、チャネルドープ層104の形成
は、例えばボロンイオンを、50keVのエネルギー
で、2×1012/cm2のドーズ量を注入することで行
う。
【0026】次に、図82に示す工程において、センス
アンプ部および周辺回路部の上部にレジストマスクR2
02を形成し、メモリセルアレイ部のチャネルドープ層
104に選択的に不純物を追加注入し、メモリセルアレ
イ部のトランジスタT3に合わせた不純物濃度のチャネ
ルドープ層105を形成する。なお、チャネルドープ層
105の形成は、例えばボロンイオンを、50keVの
エネルギーで、2×1012/cm2のドーズ量を注入す
ることで行う。
【0027】次に、図83に示す工程において、半導体
基板1の主面上にゲート酸化膜3となる酸化膜31を熱
酸化法により形成した後、その上にゲート電極材料とし
て、例えばドープトポリシリコン層41をCVD法にて
形成する。なお、酸化膜31の厚みは100オングスト
ローム程度、ドープトポリシリコン層41の厚みは20
00オングストローム程度で、その不純物としてはリン
(P)を使用し、濃度は5×1020/cm3程度であ
る。
【0028】次に、図84に示す工程において、ドープ
トポリシリコン層41の上部にレジストマスクR203
を形成し、パターンニングによりゲート電極4およびゲ
ート酸化膜3を形成する。
【0029】次に、センスアンプ部、周辺回路部、メモ
リセルアレイ部にイオン注入によりLDD層107を形
成した後、ゲート酸化膜3およびゲート電極4の側面
に、約1000オングストロームの厚さのサイドウォー
ル酸化膜5を形成する。そして、サイドウォール酸化膜
5をマスクとして、イオン注入によりソース・ドレイン
層106を形成することで、図77に示すDRAMの構
成が得られる。
【0030】ここで、LDD層107は、例えば砒素
(As)イオンを30keVのエネルギーで、1×10
13/cm2のドーズ量を注入することで形成する。ま
た、ソース・ドレイン層106は、例えば砒素イオンを
50keVのエネルギーで、5×1015/cm2のドー
ズ量を注入した後、850℃で60分間アニールするこ
とで形成する。
【0031】なお、この後に、キャパシタ形成、層間絶
縁膜の形成、配線層の形成工程等を経ることによりDR
AMが形成されるが、それらの工程の説明および図示は
省略する。
【0032】<従来のDRAMの問題点>以上説明した
ように、従来のDRAMにおいては、センスアンプ部、
周辺回路部、メモリセルアレイ部などで使用される、特
性が異なるトランジスタを1チップ内に作るため、チャ
ネルドープ層の不純物濃度をトランジスタに合わせて変
えることでしきい値の調整をしていた。
【0033】しかし、チャネルドープ層の不純物濃度が
高くなると、しきい値が上がるのと同時に、例えば拡散
層と基板との接合部分での不純物濃度が高くなるため拡
散層からの漏れ電流(拡散層リーク)が多くなる。つま
り、しきい値と拡散層リークとはトレードオフの関係を
有し、しきい値が決まると漏れ電流も一義的に決定さ
れ、回路設計は両者のトレードオフ関係により制約を受
けていた。
【0034】<第2の従来例><フラッシュメモリの全
体構成>第2の従来例として、複数種類のトランジスタ
を作り込んだフラッシュメモリ700の構成および製造
方法について説明する。
【0035】図85にはフラッシュメモリ700の構成
(セル配置)を示している。一般にDRAMに比べてフ
ラッシュメモリの異なる点は、例えば10Vといった高
い電圧を書込動作や消去動作で用いることである。この
ため、図85に示すフラッシュメモリ700において
は、昇圧回路としてチャージポンプ回路710を備えて
いる。
【0036】そして、フラッシュメモリ700は、デー
タを蓄積するメモリセルアレイ部701だけでなく、X
デコーダー703やYデコーダー704など昇圧後に使
われる高耐圧部、周辺回路部(例えば、アドレスバッフ
ァ702、ロウ/カラムクロック部705、I/Oパス
部706、データレジスタ部707、センスアンプ部7
08、動作制御部709)なども備えている。いずれの
部位もトランジスタにより構成されているが、使用電圧
の差異により、数種類の特性の異なるトランジスタが必
要となる。
【0037】例えば、メモリセルアレイ部701でのト
ランジスタでは、トンネル酸化膜の信頼性を保証するた
め、例えば100オングストローム程度の酸化膜厚が必
要である。しかし、周辺回路部では高速動作を行うため
電流量が多いことが求められており、酸化膜厚はメモリ
セルアレイ部701に比べて薄く設定されることが多
い。ただし、高耐圧部では、10Vの電圧に耐えうるト
ランジスタが必要となる。このため、例えば250オン
グストロームといった厚い酸化膜を用いる必要が生じ
る。すなわち、1チップのフラッシュメモリ内で酸化膜
厚の異なる数種類のトランジスタが必要となる。
【0038】<各トランジスタの構成>以下では、酸化
膜厚をトランジスタにより変化させた例について説明す
る。図86は従来の製造方法により製造したフラッシュ
メモリの構成例(部分図)であり、高耐圧部、周辺回路
部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MO
SトランジスタT11〜T13の断面をそれぞれ示して
いる。
【0039】図86において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT11〜T13は同一の半導体基板21(P
型)上に形成されたP型のウエル層121内に形成され
ている。ウエル層121は、ウエル層121内に形成さ
れたチャネルカット層122と、LOCOS層22とで
素子間分離され、Nチャネル型MOSトランジスタT1
1〜T13は、それぞれ素子間分離された領域に形成さ
れている。
【0040】高耐圧部のNチャネル型MOSトランジス
タT11は、ウエル層121内に独立して平行に形成さ
れた1対のソース・ドレイン層126と、当該ソース・
ドレイン層126の向かい合う端縁部に接して形成され
た1対のLDD層127とを備えている。
【0041】そして、LDD層127の上部にはゲート
酸化膜26が形成され、当該ゲート酸化膜26の上部に
はゲート電極29が形成されている。また、ゲート酸化
膜26およびゲート電極29の側面にはサイドウォール
酸化膜30が形成されている。また、ゲート電極29の
下層のウエル層121内には、チャネルドープ層123
が形成されている。
【0042】周辺回路部のNチャネル型MOSトランジ
スタT12は、ウエル層121内に独立して平行に形成
された1対のソース・ドレイン層126と、当該ソース
・ドレイン層126の向かい合う端縁部に接して形成さ
れた1対のLDD層127とを備えている。
【0043】そして、LDD層127の上部にはゲート
酸化膜25が形成され、当該ゲート酸化膜25の上部に
はゲート電極29が形成されている。また、ゲート酸化
膜25およびゲート電極29の側面にはサイドウォール
酸化膜30が形成されている。また、ゲート電極29の
下層のウエル層121内には、チャネルドープ層124
が形成されている。
【0044】メモリセルアレイ部のNチャネル型MOS
トランジスタT13は、ウエル層121内に独立して平
行に形成された一対のソース・ドレイン層126を備
え、ソース・ドレイン層126の端縁部上部にはトンネ
ル酸化膜23が形成され、当該トンネル酸化膜23の上
部にはフローティングゲート電極27、層間絶縁膜2
4、コントロールゲート電極28が順次形成されてい
る。
【0045】また、トンネル酸化膜23、フローティン
グゲート電極27、層間絶縁膜24、コントロールゲー
ト電極28の側面にはサイドウォール酸化膜30が形成
されている。
【0046】また、フローティングゲート電極27の下
層のウエル層121内には、チャネルドープ層125が
形成されている。なお、メモリセルアレイ部はゲートア
レイ構造となっており、隣合うゲートどうしが1のソー
ス・ドレイン層126を共有する構造となっており、そ
の構造が連続して配設された構成となっている。
【0047】図76に示すフラッシュメモリにおいて特
徴的なのは、高耐圧部のNチャネル型MOSトランジス
タT11のゲート酸化膜26の厚みが最も厚く、メモリ
セルアレイ部のNチャネル型MOSトランジスタT13
のトンネル酸化膜23、周辺回路部Nチャネル型MOS
トランジスタT12のゲート酸化膜25の順に厚みが薄
くなっている点である。
【0048】図87に各ゲート酸化膜の厚みを示す。図
87において、横軸左側から順に高耐圧部、周辺回路
部、メモリセルアレイ部のそれぞれのNチャネル型MO
Sトランジスタを表示している。
【0049】なお、表2にNチャネル型MOSトランジ
スタT11〜T13の構成諸元を示す。
【0050】
【表2】
【0051】表2において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT11〜T13のそれぞれのゲート酸化膜の厚み
は、250オングストローム、80オングストローム、
100オングストロームとなっている。
【0052】<各トランジスタの製造方法>以下に、図
86で示した高耐圧部、周辺回路部、およびメモリセル
アレイ部のNチャネル型MOSトランジスタT11〜T
13の製造方法について、図88〜図101を用いて説
明する。
【0053】まず、図88に示す工程において、P型の
半導体基板21の表面にロコス法によりLOCOS層
(フィールド酸化膜)22を、例えば4000オングス
トロームの厚さに形成する。続いて、例えばボロンイオ
ンを、700keVのエネルギーで、1×1013/cm
2のドーズ量を注入することで、半導体基板21内にP
型のウエル領域121を形成する。なお、半導体基板2
1内にはPチャネル型MOSトランジスタを形成するた
めにN型のウエル領域も形成されるが、説明および図示
は省略する。次に、例えばボロンイオンを、130ke
Vのエネルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注
入することで、半導体基板21内にチャネルカット層1
22を形成する。なお、チャネルカット層122は、L
OCOS層22とで素子間分離領域を形成するような形
状に形成する。
【0054】次に、ウエル領域121内の高耐圧部、周
辺回路部、メモリセルアレイ部のそれぞれの所定位置
に、チャネルドープ層120を形成する。なお、チャネ
ルドープ層120の形成は、例えばボロンイオンを、5
0keVのエネルギーで、5×1012/cm2のドーズ
量を注入することで行う。
【0055】次に、図89に示す工程において、半導体
基板21の主面上にトンネル酸化膜23となる酸化膜2
31を熱酸化法により形成した後、その上にゲート電極
材料として、例えばドープトポリシリコン層271をC
VD法にて形成する。なお、酸化膜231の厚みは10
0オングストローム程度、ドープトポリシリコン層27
1の厚みは1000オングストローム程度で、その不純
物としてはリン(P)を使用し、濃度は1×1020/c
3程度である。
【0056】次に、図90に示す工程において、メモリ
セルアレイ部におけるドープトポリシリコン層271の
上部に選択的にレジストマスクR221を形成する。こ
の場合、レジストマスクR221はメモリセルアレイ部
のゲート幅方向に沿って形成される。そして、レジスト
マスクR221で覆われていない部分のドープトポリシ
リコン層271を異方性エッチングにより除去する。こ
の状態を図91に示す。
【0057】図91は、図90を上面側(レジストマス
クR221を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR221はメモリセルアレイ部において、規
則的に配列された矩形の島状をなすように形成されてい
る。なお、レジストマスクR221は、矩形の島状をな
す活性層AL上と、その周囲のLOCOS層LL上を覆
うように形成されている。また、高耐圧部および周辺回
路部においてはレジストマスクRが形成されていないの
で、活性層ALが露出している。なお、図91において
は、レジストマスクR221の下部の構成を判りやすく
するため、部分的にレジストマスクR221を除いて活
性層ALおよびLOCOS層LLが見えるようにしてい
るが、これは便宜的なものである。
【0058】次に、レジストマスクR221を除去した
後、図92に示す工程において、ドープトポリシリコン
層271上に、フローティングゲートとコントロールゲ
ートとを絶縁する層間絶縁膜24となる絶縁膜241を
CVD法にて形成する。なお、この膜はTEOS(tetr
aethyl orthosilicate)膜、窒化膜(Si34)、TE
OS膜を順に積層した構成となっており、それぞれの膜
厚は100オングストロームである。また、層間絶縁膜
24はONO膜と呼称される場合もある。また、絶縁膜
241は高耐圧部および周辺回路部上にも形成される。
【0059】次に、図93に示す工程において、メモリ
セルアレイ部の絶縁膜241上をレジストマスクR22
2で覆い、その他の領域の絶縁膜241を全て除去す
る。この場合、その他の領域においては酸化膜231も
除去する。この状態を図94に示す。
【0060】図94は、図93を上面側(レジストマス
クR222を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR222はメモリセルアレイ部全域を覆うよ
うに形成されているが、高耐圧部および周辺回路部にお
いてはレジストマスクR222が形成されていないの
で、活性層ALが露出している。
【0061】次に、レジストマスクR222を除去した
後、図95に示す工程において、半導体基板21の主面
全面にゲート酸化膜26となる酸化膜261を熱酸化法
により形成する。このときメモリセルアレイ部上の絶縁
膜241は、窒化膜を含んでいるため酸化されることは
なく、その厚さは保たれる。なお、酸化膜261の厚み
は170オングストローム程度である。
【0062】次に、図96に示す工程において、周辺回
路部以外の領域をレジストマスクR223で覆い、周辺
回路部上の酸化膜261をウエットエッチングにより除
去する。この状態を図97に示す。
【0063】図97は、図96を上面側(レジストマス
クR223を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR223はメモリセルアレイ部および高耐圧
部の全域を覆うように形成されているが、周辺回路部に
おいてはレジストマスクR223が形成されていないの
で、活性層ALが露出している。
【0064】次に、レジストマスクR223を除去した
後、図98に示す工程において、ゲート酸化膜25とな
る酸化膜251を熱酸化法により形成する。このときメ
モリセルアレイ部上の絶縁膜241は、窒化膜を含んで
いるため酸化されることはなく、その厚さは保たれる
が、高耐圧部では酸化膜261が成長し膜厚が増加する
ことになる。なお、酸化膜251の厚みは80オングス
トローム程度であり、酸化膜261は250オングスト
ローム程度に成長する。
【0065】次に、図99に示す工程において、半導体
基板21の主面全面に、ゲート電極材料として、例えば
ドープトポリシリコン層291をCVD法にて形成す
る。なお、ドープトポリシリコン層291の厚みは20
00オングストローム程度で、その不純物としてはリン
(P)を使用し、濃度は5×1020/cm3程度であ
る。
【0066】次に、図100に示す工程において、ドー
プトポリシリコン層291の上部にレジストマスクR2
24を形成してパターンニングを行う。この状態を図1
01に示す。
【0067】図101は、図100を上面側(レジスト
マスクR224を形成する側)から見た平面図であり、
レジストマスクR224は、矩形状の活性領域ALに垂
直になるように形成されている。
【0068】このパターンニングにより、高耐圧部にお
いては、ゲート酸化膜26およびゲート電極29を、周
辺回路部においては、ゲート酸化膜25およびゲート電
極29を、メモリセルアレイ部においては、トンネル酸
化膜23、フローティングゲート電極27、層間絶縁膜
24、コントロールゲート電極28を形成する。
【0069】次に、高耐圧部、周辺回路部にイオン注入
によりLDD層127を形成した後、ゲート酸化膜26
およびゲート電極29の側面、ゲート酸化膜25および
ゲート電極29の側面、トンネル酸化膜23、フローテ
ィングゲート電極27、層間絶縁膜24、コントロール
ゲート電極28の側面に、約1000オングストローム
の厚さのサイドウォール酸化膜30を形成する。そし
て、サイドウォール酸化膜30をマスクとして、イオン
注入によりソース・ドレイン層126を形成すること
で、図86に示すフラッシュメモリの構成が得られる。
【0070】ここで、LDD層127は、例えば砒素イ
オンを30keVのエネルギーで、1×1013/cm2
のドーズ量を注入することで形成する。また、ソース・
ドレイン層126は、例えば砒素イオンを50keVの
エネルギーで、5×1015/cm2のドーズ量を注入し
た後、850℃で60分間アニールすることで形成す
る。
【0071】なお、この後に、キャパシタ形成、層間絶
縁膜の形成、配線層の形成工程等を経ることによりフラ
ッシュメモリが形成されるが、それらの工程の説明およ
び図示は省略する。
【0072】<従来のフラッシュメモリの問題点>以上
説明したように、従来のフラッシュメモリにおいては、
従来のDRAM同様、しきい値と拡散層リークはトレー
ドオフの関係を有するため、回路設計は両者のトレード
オフにより制約を受けることになる。
【0073】また、1チップのフラッシュメモリ内で酸
化膜厚の異なる数種類のトランジスタを形成する必要か
ら、酸化膜の形成を複数回に分けて行う場合が生じる。
例えば、高耐圧部では、酸化膜261は、レジストマス
クR223を除去する工程(図96)等を経て、酸化膜
251を形成する際にさらに成長させる(図98)こと
になる。すなわち、酸化膜261を2回に分けて形成す
ることになる。このため、不純物混入の機会が増えるな
どしてゲート酸化膜26の信頼性劣化が生じたり、膜厚
の制御性が悪くなって、高耐圧部のNチャネル型MOS
トランジスタT11の信頼性が損なわれるなどの問題が
生じていた。
【0074】<第3の従来例> <ロジック回路を有したDRAMの全体構成>次に、第
3の従来例として、ロジック回路を有したDRAM(以
後、LOGIC in DRAMと呼称)800の構成
および製造方法について説明する。
【0075】LOGIC in DRAM800は、ロ
ジック回路を同一チップ内に作りこむことにより、独立
した別チップとして作られたDRAMとロジック回路と
を組み合わせて使用するより、高性能かつ低コストを実
現できる装置である。
【0076】図102に示すように、LOGIC in
DRAM800はロジック部とDRAM部とに大別さ
れる。ここで、ロジック部では、高速であること、すな
わち、高駆動能力と低容量であることが求められてい
る。また、DRAM部には先に述べたように、低リーク
電流が求められるメモリセルアレイ部や、低電圧での動
作が要求されるセンスアンプ部などが含まれている。つ
まり、1チップのLOGIC in DRAM800に
おいては、特性の異なる数種類のトランジスタが必要と
なる。
【0077】<各トランジスタの構成>これらの特性が
異なるトランジスタを1チップ内に作るため、従来はチ
ャネルドープ層の不純物プロファイルや酸化膜厚をトラ
ンジスタに合わせて変えることで対応していた。以下、
DRAM部ではチャネルドープ層の不純物濃度をトラン
ジスタにより変化させた例を、ロジック部では酸化膜厚
をトランジスタにより変化させた例について説明する。
【0078】図103は従来の製造方法により製造した
LOGIC in DRAMの構成例(部分図)であ
り、ロジック部と、DRAM部内のセンスアンプ部およ
びメモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MOS
トランジスタT21〜T23の断面をそれぞれ示してい
る。
【0079】図103において、Nチャネル型MOSト
ランジスタT21〜T23は同一の半導体基板51(P
型)上に形成されたP型のウエル層151内に形成され
ている。ウエル層151はウエル層151内に形成され
たチャネルカット層152と、LOCOS層52とで素
子間分離され、Nチャネル型MOSトランジスタT21
〜T23は、それぞれ素子間分離された領域に形成され
ている。
【0080】ロジック部のNチャネル型MOSトランジ
スタT21は、ウエル層151内に独立して平行に形成
された1対のソース・ドレイン層156と、当該ソース
・ドレイン層156の向かい合う端縁部に接して形成さ
れた1対のLDD層157とを備えている。
【0081】そして、LDD層157の上部にはゲート
酸化膜54が形成され、当該ゲート酸化膜54の上部に
はゲート電極55が形成されている。また、ゲート酸化
膜54およびゲート電極55の側面にはサイドウォール
酸化膜56が形成されている。また、ゲート電極55の
下層のウエル層151内には、チャネルドープ層155
が形成されている。
【0082】センスアンプ部のNチャネル型MOSトラ
ンジスタT22は、ウエル層151内に独立して平行に
形成された1対のソース・ドレイン層156と、当該ソ
ース・ドレイン層156の向かい合う端縁部に接して形
成された1対のLDD層157とを備えている。
【0083】そして、LDD層157の上部にはゲート
酸化膜53が形成され、当該ゲート酸化膜53の上部に
はゲート電極55が形成されている。また、ゲート酸化
膜53およびゲート電極55の側面にはサイドウォール
酸化膜56が形成されている。また、ゲート電極55の
下層のウエル層151内には、チャネルドープ層154
が形成されている。
【0084】メモリセルアレイ部のNチャネル型MOS
トランジスタT23は、ウエル層151内に独立して平
行に形成された一対のソース・ドレイン層156と、当
該ソース・ドレイン層156の向かい合う端縁部に接し
て形成された一対のLDD層157とを備えている。
【0085】そして、ソース・ドレイン層156および
LDD層157の上部にはゲート酸化膜53が形成さ
れ、当該ゲート酸化膜53の上部にはゲート電極55が
形成されている。また、ゲート酸化膜53およびゲート
電極55の側面にはサイドウォール酸化膜56が形成さ
れている。また、ゲート電極55の下層のウエル層15
1内には、チャネルドープ層153が形成されている。
なお、メモリセルアレイ部はゲートアレイ構造となって
おり、隣合うゲートどうしが1のソース・ドレイン層1
56を共有する構造となっており、その構造が連続して
配設された構成となっている。
【0086】なお、表3にNチャネル型MOSトランジ
スタT21〜T23の構成諸元を示す。
【0087】
【表3】
【0088】表3において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT21〜T23のそれぞれのチャネルドープ層形
成時の不純物ドーズ量は、1×1013/cm2、1×1
12/cm2、5×1012/cm2となっている。なお、注
入不純物は何れもボロン(B)であり、注入エネルギー
は何れも50keVである。
【0089】また、Nチャネル型MOSトランジスタT
21〜T23のそれぞれのゲート酸化膜の厚みは、60
オングストローム、100オングストローム、100オ
ングストロームとなっている。
【0090】また、図103で示したロジック部、セン
スアンプ部、メモリセルアレイ部のNチャネル型MOS
トランジスタT21〜T23における、A−A’線、B
−B’線、およびC−C’線による断面部分の不純物プ
ロファイルを図104に示す。
【0091】図104において、横軸に断面方向の位置
(深さ)を、縦軸に不純物濃度を示す。なお、横軸は図
に向かって左側から順に、ゲート電極(ポリシリコン
層)、ゲート酸化膜(SiO2層)、ウエル層(バルク
シリコン層)となっている。
【0092】ゲート電極における不純物濃度は表3に示
すように、何れのトランジスタにおいても同じ量で均一
になるように形成されているので、A−A’線、B−
B’線、およびC−C’線は重なり合う直線(A−A’
線を区別するため図面的には2つの直線で示している)
で示されるが、ウエル層においては、しきい値の要求が
低いセンスアンプ部のトランジスタでは、チャネルドー
ズ量が少なく、酸化膜−バルク界面での不純物濃度も低
い。なお、各プロファイルのピーク位置は、それぞれの
チャネルドープ層の形成位置にほぼ等しい。
【0093】また、図105に各ゲート酸化膜の厚みを
示す。図105において、横軸左側から順にロジック
部、センスアンプ部、メモリセルアレイ部のそれぞれの
Nチャネル型MOSトランジスタを表示している。図1
05に示されるように、ロジック部は、電流駆動能力向
上のため、DRAM部のセンスアンプ部、メモリセルア
レイ部に比べ、酸化膜厚が薄くなっている。
【0094】<各トランジスタの製造方法>以下に、図
103で示したロジック部、DRAM部のセンスアンプ
部およびメモリセルアレイ部のNチャネル型MOSトラ
ンジスタT21〜T23の製造方法について、図106
〜図114を用いて説明する。
【0095】まず、図106に示す工程において、P型
の半導体基板51の表面にロコス法によりLOCOS層
(フィールド酸化膜)52を、例えば4000オングス
トロームの厚さに形成する。続いて、例えばボロンイオ
ンを、700keVのエネルギーで、1×1013/cm
2のドーズ量を注入することで、半導体基板51内にP
型のウエル領域151を形成する。なお、半導体基板5
1内にはPチャネル型MOSトランジスタを形成するた
めにN型のウエル領域も形成されるが、説明および図示
は省略する。次に、例えばボロンイオンを、130ke
Vのエネルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注
入することで、半導体基板1内にチャネルカット層15
2を形成する。なお、チャネルカット層152は、LO
COS層52とで素子間分離領域を形成するような形状
に形成する。
【0096】次に、図107に示す工程において、ウエ
ル領域151内の所定位置に、センスアンプ部のトラン
ジスタT22に合わせた最も不純物濃度の低いチャネル
ドープ層154を形成する。このとき、ロジック部およ
びメモリセルアレイ部のトランジスタT21およびT2
3の形成領域にもチャネルドープ層154が形成され
る。なお、チャネルドープ層154の形成は、例えばボ
ロンイオンを、50keVのエネルギーで、1×1012
/cm2のドーズ量を注入することで行う。
【0097】次に、図108に示す工程において、セン
スアンプ部の上部にレジストマスクR251を形成し、
ロジック部およびメモリセルアレイ部のチャネルドープ
層154に選択的に不純物を追加注入し、メモリセルア
レイ部のトランジスタT23に合わせた不純物濃度のチ
ャネルドープ層153を形成する。このとき、ロジック
部のトランジスタT21の形成領域にもチャネルドープ
層153が形成される。なお、チャネルドープ層153
の形成は、例えばボロンイオンを、50keVのエネル
ギーで、4×1012/cm2のドーズ量を注入すること
で行う。
【0098】次に、図109に示す工程において、セン
スアンプ部およびメモリセルアレイ部の上部にレジスト
マスクR252を形成し、ロジック部のチャネルドープ
層153に選択的に不純物を追加注入し、ロジック部の
トランジスタT21に合わせた不純物濃度のチャネルド
ープ層155を形成する。なお、チャネルドープ層15
5の形成は、例えばボロンイオンを、50keVのエネ
ルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注入するこ
とで行う。
【0099】次に、図110に示す工程において、半導
体基板51の主面上にゲート酸化膜53となる酸化膜5
31を熱酸化法により形成する。なお、酸化膜531の
厚みは40オングストローム程度である。
【0100】次に、図111に示す工程において、セン
スアンプ部およびメモリセルアレイ部の絶縁膜531上
をレジストマスクR253で覆い、ロジック部上の酸化
膜531のみを選択的に除去する。
【0101】次に、レジストマスクR253を除去した
後、図112に示す工程において、半導体基板51の主
面上にゲート酸化膜54となる酸化膜541を熱酸化法
により形成する。このとき、センスアンプ部およびメモ
リセルアレイ部の酸化膜531が成長し膜厚が増加する
ことになる。なお、酸化膜541の厚みは60オングス
トローム程度であり、酸化膜531は100オングスト
ローム程度に成長する。
【0102】次に、図113に示す工程において、酸化
膜531および酸化膜541の上にゲート電極材料とし
て、例えばドープトポリシリコン層551をCVD法に
て形成する。なお、ドープトポリシリコン層551の厚
みは2000オングストローム程度で、その不純物とし
てはリン(P)を使用し、濃度は1×1020/cm
度である。
【0103】次に、図114に示す工程において、ドー
プトポリシリコン層551の上部にレジストマスクR2
54を形成しパターンニングを行う。このパターンニン
グにより、ロジック部においては、ゲート酸化膜54お
よびゲート電極55を、センスアンプ部およびメモリセ
ルアレイ部においては、ゲート酸化膜53およびゲート
電極55を形成する。
【0104】次に、ロジック部、センスアンプ部、メモ
リセルアレイ部にイオン注入によりLDD層157を形
成した後、ロジック部においては、ゲート酸化膜54お
よびゲート電極55の側面に、センスアンプ部およびメ
モリセルアレイ部においては、ゲート酸化膜53および
ゲート電極55の側面に、約1000オングストローム
の厚さのサイドウォール酸化膜56を形成する。そし
て、サイドウォール酸化膜56をマスクとして、イオン
注入によりソース・ドレイン層156を形成すること
で、図103に示すLOGIC in DRAMの構成
が得られる。
【0105】ここで、LDD層157は、例えば砒素
(As)イオンを30keVのエネルギーで、1×10
13/cm2のドーズ量を注入することで形成する。ま
た、ソース・ドレイン層156は、例えば砒素イオンを
50keVのエネルギーで、5×1015/cm2のドー
ズ量を注入した後、850℃で30分間アニールするこ
とで形成する。
【0106】なお、この後に、キャパシタ形成、層間絶
縁膜の形成、配線層の形成工程等を経ることによりLO
GIC in DRAMが形成されるが、それらの工程
の説明および図示は省略する。
【0107】<従来のLOGIC in DRAMの問
題点>以上説明したように、従来のLOGIC in
DRAMにおいては、ロジック部、センスアンプ部、メ
モリセルアレイ部などで使用される、特性が異なるトラ
ンジスタを1チップ内に作るため、チャネルドープ層の
不純物濃度をトランジスタに合わせて変えることでしき
い値の調整をしていた。
【0108】しかし、チャネルドープ層の不純物濃度が
高くなると、しきい値が上がるのと同時に、例えば拡散
層と基板との接合部分での不純物濃度が高くなるため拡
散層リークが多くなる。つまり、しきい値と拡散層リー
クとはトレードオフの関係を有し、しきい値が決まると
漏れ電流も一義的に決定され、回路設計は両者のトレー
ドオフ関係により制約を受けていた。
【0109】また、ロジック部では、高駆動能力を得る
ため他の部分よりも厚さの薄いゲート酸化膜を形成する
必要がある。そのため、1チップのフラッシュメモリ内
で酸化膜厚の異なる数種類のトランジスタを形成する必
要から、酸化膜の形成を複数回に分けて行う場合が生じ
る。例えば、センスアンプ部、メモリセルアレイ部など
では、酸化膜531は、レジストマスクR253を除去
する工程(図111)等を経て、酸化膜541を形成す
る際にさらに成長させる(図112)ことになる。すな
わち、ゲート酸化膜53を2回に分けて形成することに
なる。このため、不純物混入の機会が増えるなどしてゲ
ート酸化膜53の信頼性劣化が生じたり、膜厚の制御性
が悪くなって、センスアンプ部およびメモリセルアレイ
部のNチャネル型MOSトランジスタT22およびT2
3の信頼性が損なわれるなどの問題が生じていた。
【0110】<第4の従来例> <ロジック回路を有したフラッシュメモリの全体構成>
次に、第4の従来例として、ロジック回路を有したフラ
ッシュメモリ(以後、LOGIC in FLASHと
呼称)900の構成および製造方法について説明する。
【0111】トランジスタの微細化に伴い、大容量化と
共に注目される開発目標の1つに、マイクロコンピュー
タを1つのチップに作り込んだワンチップマイコンがあ
る。特に、フラッシュメモリとMPU(microprocessin
g unit)とを1チップ内に作り込む素子を、フラッシュ
混載ロジックと呼び、例えば1995IEDMショート
コースプログラム等で発表されている(1995IED
M SHORT COURCE PROGRAM ”E
MBEDDED FLASH MEMORYAPPLI
CATIONS、TECHNOLOGY AND DE
SIGN”、CLINTON KUO、MOTOROL
A)。
【0112】一例を図115に示す。図115に示すよ
うに、LOGIC in FLASH900は、ロジッ
ク部とフラッシュメモリ部とに大別され、ロジック部で
は、高速であること、すなわち、高駆動能力と低容量で
あることが求められている。
【0113】また、フラッシュメモリ部では、高電圧が
印加される高耐圧部やトンネル酸化膜に高い信頼性が求
められるメモリセルアレイ部などを有している。つま
り、1チップのLOGIC in FLASH内で特性
の異なる数種類のトランジスタが必要となる。
【0114】<各トランジスタの構成>これらの特性が
異なるトランジスタを1チップ内に作るため、従来は酸
化膜厚をトランジスタによって変えたり、場合によって
はチャネルドープ層の不純物プロファイルを変えること
で対応していた。以下、酸化膜厚をトランジスタによっ
て変えるとともに、チャネルドープ層の不純物濃度を変
化させた例について説明する。
【0115】図116は従来の製造方法により製造した
LOGIC in FLASHの構成例(部分図)であ
り、ロジック部と、フラッシュメモリ部内の高耐圧部お
よびメモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MO
SトランジスタT31〜T33の断面をそれぞれ示して
いる。
【0116】図116において、Nチャネル型MOSト
ランジスタT31〜T33は同一の半導体基板71(P
型)上に形成されたP型のウエル層171内に形成され
ている。ウエル層171は、ウエル層171内に形成さ
れたチャネルカット層172と、LOCOS層72とで
素子間分離され、Nチャネル型MOSトランジスタT3
1〜T33は、それぞれ素子間分離された領域に形成さ
れている。
【0117】ロジック部のNチャネル型MOSトランジ
スタT31は、ウエル層171内に独立して平行に形成
された1対のソース・ドレイン層176と、当該ソース
・ドレイン層176の向かい合う端縁部に接して形成さ
れた1対のLDD層177とを備えている。
【0118】そして、LDD層177の上部にはゲート
酸化膜76が形成され、当該ゲート酸化膜76の上部に
はゲート電極79が形成されている。また、ゲート酸化
膜76およびゲート電極79の側面にはサイドウォール
酸化膜80が形成されている。また、ゲート電極79の
下層のウエル層171内には、チャネルドープ層175
が形成されている。
【0119】フラッシュメモリ部における高耐圧部のN
チャネル型MOSトランジスタT32は、ウエル層17
1内に独立して平行に形成された1対のソース・ドレイ
ン層176と、当該ソース・ドレイン層176の向かい
合う端縁部に接して形成された1対のLDD層177と
を備えている。
【0120】そして、LDD層177の上部にはゲート
酸化膜75が形成され、当該ゲート酸化膜75の上部に
はゲート電極79が形成されている。また、ゲート酸化
膜75およびゲート電極79の側面にはサイドウォール
酸化膜80が形成されている。また、ゲート電極79の
下層のウエル層171内には、チャネルドープ層173
が形成されている。
【0121】フラッシュメモリ部におけるメモリセルア
レイ部のNチャネル型MOSトランジスタT33は、ウ
エル層171内に独立して平行に形成された一対のソー
ス・ドレイン層176を備え、ソース・ドレイン層17
6の端縁部上部にはトンネル酸化膜73が形成され、当
該トンネル酸化膜73の上部にはフローティングゲート
電極77、層間絶縁膜74、コントロールゲート電極7
8が順次形成されている。
【0122】また、トンネル酸化膜73、フローティン
グゲート電極77、層間絶縁膜74、コントロールゲー
ト電極78の側面にはサイドウォール酸化膜80が形成
されている。
【0123】また、フローティングゲート電極77の下
層のウエル層171内には、チャネルドープ層175が
形成されている。なお、メモリセルアレイ部はゲートア
レイ構造となっており、隣合うゲートどうしが1のソー
ス・ドレイン層176を共有する構造となっており、そ
の構造が連続して配設された構成となっている。
【0124】図116に示すフラッシュメモリにおいて
特徴的なのは、高耐圧部のNチャネル型MOSトランジ
スタT32のゲート酸化膜75の厚みが最も厚く、メモ
リセルアレイ部のNチャネル型MOSトランジスタT3
3のトンネル酸化膜73、ロジック部のNチャネル型M
OSトランジスタT31のゲート酸化膜76の順に厚み
が薄くなっている点と、高耐圧部のNチャネル型MOS
トランジスタT32のチャネルドープ層173の不純物
濃度が、他のチャネルドープ層よりも低く形成されてい
る点である。
【0125】なお、表4にNチャネル型MOSトランジ
スタT31〜T33の構成諸元を示す。
【0126】
【表4】
【0127】表4において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT31〜T33のそれぞれのゲート酸化膜の厚み
は、60オングストローム、250オングストローム、
100オングストロームとなっている。
【0128】また、Nチャネル型MOSトランジスタT
32のチャネルドープ層173の不純物の不純物ドーズ
量は1×1012/cm2、Nチャネル型MOSトランジ
スタT31およびT33のチャネルドープ層175の不
純物の不純物ドーズ量は1×1013/cm2となってい
る。なお、注入不純物は何れもボロン(B)であり、注
入エネルギーは何れも50keVである。
【0129】また、図116で示したセンスアンプ部、
周辺回路部、およびメモリセルアレイ部のNチャネル型
MOSトランジスタT31〜T33における、A−A’
線、B−B’線、およびC−C’線による断面部分の不
純物プロファイルを図117に示す。
【0130】図117において、横軸に断面方向の位置
(深さ)を、縦軸に不純物濃度を示す。なお、横軸は図
に向かって左側から順に、ゲート電極(ポリシリコン
層)、ゲート酸化膜(SiO2層)、ウエル層(バルク
シリコン層)となっている。
【0131】ゲート電極における不純物濃度は表4に示
すように、何れのトランジスタにおいても同じ量で均一
になるように形成されているので、A−A’線、B−
B’線、およびC−C’線は重なり合う直線(それぞれ
を区別するため図面的には3つの直線で示している)で
示されるが、ウエル層においては、しきい値の要求が低
い高耐圧部のトランジスタでは、チャネルドーズ量が少
なく、酸化膜−バルク界面での不純物濃度も低い。な
お、各プロファイルのピーク位置は、それぞれのチャネ
ルドープ層の形成位置にほぼ等しい。
【0132】また、図118に各ゲート酸化膜の厚みを
示す。図118において、横軸左側から順にロジック
部、高耐圧部、メモリセルアレイ部のそれぞれのNチャ
ネル型MOSトランジスタを表示している。図118に
示されるように、フラッシュメモリ部の高耐圧部の酸化
膜が最も厚く、ロジック部は、電流駆動能力向上のた
め、酸化膜が最も薄くなっている。
【0133】<各トランジスタの製造方法>以下に、図
116で示したロジック部、フラッシュメモリ部の高耐
圧部およびメモリセルアレイ部のNチャネル型MOSト
ランジスタT31〜T33の製造方法について、図11
9〜図132を用いて説明する。
【0134】まず、図119に示す工程において、P型
の半導体基板71の表面にロコス法によりLOCOS層
(フィールド酸化膜)72を、例えば4000オングス
トロームの厚さに形成する。続いて、例えばボロンイオ
ンを、700keVのエネルギーで、1×1013/cm
2のドーズ量を注入することで、半導体基板71内にP
型のウエル領域171を形成する。なお、半導体基板7
1内にはPチャネル型MOSトランジスタを形成するた
めにN型のウエル領域も形成されるが、説明および図示
は省略する。次に、例えばボロンイオンを、130ke
Vのエネルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注
入することで、半導体基板71内にチャネルカット層1
72を形成する。なお、チャネルカット層172は、L
OCOS層72とで素子間分離領域を形成するような形
状に形成する。
【0135】次に、高耐圧部のトランジスタT32のウ
エル領域171内に、最も不純物濃度の低いチャネルド
ープ層173を形成する。なお、チャネルドープ層17
3の形成は、例えばボロンイオンを、50keVのエネ
ルギーで、1×1012/cm2のドーズ量を注入するこ
とで行う。
【0136】次に、ロジック部およびメモリセルアレイ
部のトランジスタT31およびT33のウエル領域17
1内に不純物を注入し、ロジック部およびメモリセルア
レイ部のトランジスタT31およびT33に合わせた不
純物濃度のチャネルドープ層175を形成する。なお、
チャネルドープ層175の形成は、例えばボロンイオン
を、50keVのエネルギーで、1×1013/cm2
ドーズ量を注入することで行う。
【0137】次に、図120に示す工程において、半導
体基板71の主面上にトンネル酸化膜73となる酸化膜
731を熱酸化法により形成した後、その上にゲート電
極材料として、例えばドープトポリシリコン層771を
CVD法にて形成する。なお、酸化膜731の厚みは1
00オングストローム程度、ドープトポリシリコン層7
71の厚みは1000オングストローム程度で、その不
純物としてはリン(P)を使用し、濃度は1×1020
cm3程度である。
【0138】次に、図121に示す工程において、メモ
リセルアレイ部におけるドープトポリシリコン層771
の上部に選択的にレジストマスクR261を形成する。
この場合、レジストマスクR261はメモリセルアレイ
部のゲート幅方向に沿って形成される。そして、レジス
トマスクR261で覆われていない部分のドープトポリ
シリコン層771を異方性エッチングにより除去する。
この状態を図122に示す。
【0139】図122は、図121を上面側(レジスト
マスクR261を形成する側)から見た平面図であり、
レジストマスクR261はメモリセルアレイ部におい
て、規則的に配列された矩形の島状をなすように形成さ
れている。なお、レジストマスクR261は、矩形の島
状をなす活性層AL上と、その周囲のLOCOS層LL
上を覆うように形成されている。また、高耐圧部および
ロジック部においてはレジストマスクR261が形成さ
れていないので、活性層ALが露出している。なお、図
92においては、レジストマスクR261の下部の構成
を判りやすくするため、部分的にレジストマスクR26
1を除いて活性層ALおよびLOCOS層LLが見える
ようにしているが、これは便宜的なものである。
【0140】次に、レジストマスクR261を除去した
後、図123に示す工程において、ドープトポリシリコ
ン層771上に、フローティングゲートとコントロール
ゲートとを絶縁する層間絶縁膜74となる絶縁膜741
をCVD法にて形成する。なお、この膜はTEOS膜、
窒化膜(Si34)、TEOS膜を順に積層した構成と
なっており、それぞれの膜厚は100オングストローム
である。また、層間絶縁膜74はONO膜と呼称される
場合もある。また、絶縁膜741は高耐圧部およびロジ
ック部上にも形成される。
【0141】次に、図124に示す工程において、メモ
リセルアレイ部の絶縁膜741上をレジストマスクR2
62で覆い、その他の領域の絶縁膜741を全て除去す
る。(この場合、その他の領域においては酸化膜731
も除去する。)この状態を図125に示す。
【0142】図125は、図124を上面側(レジスト
マスクR262を形成する側)から見た平面図であり、
レジストマスクR262はメモリセルアレイ部全域を覆
うように形成されているが、高耐圧部およびロジック部
においてはレジストマスクR262が形成されていない
ので、活性層ALが露出している。
【0143】次に、レジストマスクR262を除去した
後、図126に示す工程において、半導体基板71の主
面全面にゲート酸化膜75となる酸化膜751を熱酸化
法により形成する。このときメモリセルアレイ部上の絶
縁膜741は、窒化膜を含んでいるため酸化されること
はなく、その厚さは保たれる。なお、酸化膜261の厚
みは190オングストローム程度である。
【0144】次に、図127に示す工程において、ロジ
ック部以外の領域をレジストマスクR263で覆い、ロ
ジック部上の酸化膜751をウエットエッチングにより
除去する。この状態を図128に示す。
【0145】図128は、図127を上面側(レジスト
マスクR263を形成する側)から見た平面図であり、
レジストマスクR263はメモリセルアレイ部および高
耐圧部の全域を覆うように形成されているが、ロジック
部においてはレジストマスクR263が形成されていな
いので、活性層ALが露出している。
【0146】次に、レジストマスクR263を除去した
後、図129に示す工程において、ゲート酸化膜76と
なる酸化膜761を熱酸化法により形成する。このとき
メモリセルアレイ部上の絶縁膜741は、窒化膜を含ん
でいるため酸化されることはなく、その厚さは保たれる
が、高耐圧部では酸化膜751が成長し膜厚が増加する
ことになる。なお、酸化膜761の厚みは60オングス
トローム程度であり、酸化膜751は250オングスト
ローム程度に成長する。
【0147】次に、図130に示す工程において、半導
体基板71の主面全面に、ゲート電極材料として、例え
ばドープトポリシリコン層791をCVD法にて形成す
る。なお、ドープトポリシリコン層791の厚みは20
00オングストローム程度で、その不純物としてはリン
(P)を使用し、濃度は5×1020/cm3程度であ
る。
【0148】次に、図131に示す工程において、ドー
プトポリシリコン層791の上部にレジストマスクR2
64を形成してパターンニングを行う。この状態を図1
32に示す。
【0149】図132は、図131を上面側(レジスト
マスクR264を形成する側)から見た平面図であり、
レジストマスクR264は、矩形状の活性領域ALに垂
直になるように形成されている。
【0150】このパターンニングにより、ロジック部に
おいては、ゲート酸化膜76およびゲート電極79を、
高耐圧部においては、ゲート酸化膜75およびゲート電
極79を、メモリセルアレイ部においては、トンネル酸
化膜73、フローティングゲート電極77、層間絶縁膜
74、コントロールゲート電極78を形成する。
【0151】次に、ロジック部、高耐圧部にイオン注入
によりLDD層177を形成した後、ゲート酸化膜76
およびゲート電極79の側面、ゲート酸化膜75および
ゲート電極79の側面、トンネル酸化膜73、フローテ
ィングゲート電極77、層間絶縁膜74、コントロール
ゲート電極78の側面に、約1000オングストローム
の厚さのサイドウォール酸化膜80を形成する。そし
て、サイドウォール酸化膜80をマスクとして、イオン
注入によりソース・ドレイン層176を形成すること
で、図116に示すフラッシュメモリの構成が得られ
る。
【0152】ここで、LDD層177は、例えば砒素イ
オンを30keVのエネルギーで、1×1013/cm2
のドーズ量を注入することで形成する。また、ソース・
ドレイン層176は、例えば砒素イオンを50keVの
エネルギーで、5×1015/cm2のドーズ量を注入し
た後、850℃で30分間アニールすることで形成す
る。
【0153】なお、この後に、キャパシタ形成、層間絶
縁膜の形成、配線層の形成工程等を経ることによりLO
GIC in FLASHが形成されるが、それらの工
程の説明および図示は省略する。
【0154】<従来のLOGIC in FLASHの
問題点>以上説明したように、従来のLOGIC in
FLASHにおいては、ロジック部、高耐圧部、メモ
リセルアレイ部などで使用される、特性が異なるトラン
ジスタを1チップ内に作るため、チャネルドープ層の不
純物濃度をトランジスタに合わせて変えることでしきい
値の調整をしていた。
【0155】しかし、チャネルドープ層の不純物濃度が
高くなると、しきい値が上がるのと同時に、例えば拡散
層と基板との接合部分での不純物濃度が高くなるため拡
散層リークが多くなる。つまり、しきい値と拡散層リー
クとはトレードオフの関係を有し、しきい値が決まると
漏れ電流も一義的に決定され、回路設計は両者のトレー
ドオフ関係により制約を受けていた。
【0156】また、ロジック部では、高駆動能力を得る
ため他の部分よりも厚さの薄いゲート酸化膜を形成する
必要がある。そのため、1チップのフラッシュメモリ内
で酸化膜厚の異なる数種類のトランジスタを形成する必
要から、酸化膜の形成を複数回に分けて行う場合が生じ
る。例えば、高耐圧部などでは、酸化膜751は、レジ
ストマスクR263を除去する工程(図127)等を経
て、酸化膜761を形成する際にさらに成長させる(図
129)ことになる。すなわち、酸化膜751を2回に
分けて形成することになる。このため、不純物混入の機
会が増えるなどしてゲート酸化膜75の信頼性劣化が生
じたり、膜厚の制御性が悪くなって、高耐圧部のNチャ
ネル型MOSトランジスタT32の信頼性が損なわれる
などの問題が生じていた。
【0157】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
1つのチップ内に複数種類のトランジスタを作り込んだ
半導体装置においては、チャネルドープ層の不純物濃度
をトランジスタに合わせて変えることでしきい値の調整
をしていたが、しきい値と拡散層リークとはトレードオ
フの関係を有し、しきい値が決まると漏れ電流も一義的
に決定され、回路設計は両者のトレードオフ関係により
制約を受けていた。また、ゲート酸化膜の形成を複数回
に分けて行う必要があり、そのため、不純物混入の機会
が増えるなどしてゲート酸化膜の信頼性劣化が生じた
り、膜厚の制御性が悪くなって、トランジスタの信頼性
が損なわれるなどの問題が生じていた。
【0158】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、しきい値と拡散層リークとのトレ
ードオフ関係を解消するとともに、ゲート酸化膜の形成
を複数回に分けて行う必要のない半導体装置および製造
方法を提供する。
【0159】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の半導体装置は、半導体基板に少なくとも1のトラン
ジスタを備えた半導体装置であって、前記少なくとも1
のトランジスタは、前記半導体基板の表面内に形成され
た第1導電型の半導体層と、前記半導体層内に選択的に
形成された第1導電型のチャネルドープ層と、前記半導
体層の上部の、前記チャネルドープ層に相対する位置に
形成された制御電極とを備え、前記制御電極は、ポリシ
リコン層の上部にタングステンシリサイド層が形成され
たポリサイド構造を有し、前記ポリシリコン層は、その
内部に第2導電型の不純物を有し、該不純物は、前記タ
ングステンシリサイド層側で濃度が比較的高く、その反
対側で濃度が比較的低くなった濃度分布を有している。
【0160】本発明に係る請求項2記載の半導体装置
は、前記少なくとも1のトランジスタは、少なくとも2
種類のトランジスタを有し、前記ポリサイド構造は、前
記少なくとも2種類のトランジスタにおいて、前記ポリ
シリコン層に対する前記タングステンシリサイド層の厚
さの比率が異なるように構成されている。
【0161】本発明に係る請求項3記載の半導体装置
は、前記少なくとも2種類のトランジスタは、第1〜第
3の種類のトランジスタを有し、前記第1の種類のトラ
ンジスタは、前記第1の種類のトランジスタの前記半導
体層内に選択的に独立して形成された1対の第2導電型
の第1の半導体領域と、前記1対の第1の半導体領域の
間の前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層の上
部に形成された第1のゲート酸化膜とを備え、前記第1
の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層は、前記
1対の第1の半導体領域の間に形成され、前記第1の種
類のトランジスタの前記制御電極は、前記第1のゲート
酸化膜上に形成された第1のポリシリコン層と、前記第
1のポリシリコン層上に形成された第1のタングステン
シリサイド層とを有し、前記第2の種類のトランジスタ
は、前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層内に
選択的に独立して形成された1対の第2導電型の第2の
半導体領域と、前記1対の第2の半導体領域の間の前記
第2の種類のトランジスタの前記半導体層の上部に形成
された第2のゲート酸化膜とを備え、前記第2の種類の
トランジスタの前記チャネルドープ層は、前記1対の第
2の半導体領域の間に形成され、前記第2の種類のトラ
ンジスタの前記制御電極は、前記第2のゲート酸化膜上
に形成された第2のポリシリコン層と、前記第2のポリ
シリコン層上に形成された第2のタングステンシリサイ
ド層とを有し、前記第3の種類のトランジスタは、前記
第3の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択的に
独立して形成された1対の第2導電型の第3の半導体領
域と、前記1対の第3の半導体領域の間の前記第3の種
類のトランジスタの前記半導体層の上部に形成された第
3のゲート酸化膜とを備え、前記第3の種類のトランジ
スタの前記チャネルドープ層は、前記1対の第3の半導
体領域の間に形成され、前記第3の種類のトランジスタ
の前記制御電極は、前記第3のゲート酸化膜上に形成さ
れた第3のポリシリコン層と、前記第3のポリシリコン
層上に形成された第3のタングステンシリサイド層とを
有し、前記第1〜第3のタングステンシリサイド層と前
記第1〜第3のポリシリコン層との厚さの比率はそれぞ
れ異なり、前記第1〜第3のゲート酸化膜は同じ厚さを
有し、前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記チャ
ネルドープ層は同じ不純物濃度を有している。
【0162】本発明に係る請求項4記載の半導体装置
は、前記少なくとも2種類のトランジスタは、第1〜第
3の種類のトランジスタを有し、前記第1の種類のトラ
ンジスタは、前記第1の種類のトランジスタの前記半導
体層内に選択的に独立して形成された1対の第2導電型
の第1の半導体領域と、前記1対の第1の半導体領域の
間の前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層の上
部に形成された第1のゲート酸化膜とを備え、前記第1
の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層は、前記
1対の第1の半導体領域の間に形成され、前記第1の種
類のトランジスタの前記制御電極は、前記第1のゲート
酸化膜上に形成された第1のポリシリコン層と、前記第
1のポリシリコン層上に形成された第1のタングステン
シリサイド層とを有し、前記第2の種類のトランジスタ
は、前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層内に
選択的に独立して形成された1対の第2導電型の第2の
半導体領域と、前記1対の第2の半導体領域の間の前記
第2の種類のトランジスタの前記半導体層の上部に形成
された第2のゲート酸化膜とを備え、前記第2の種類の
トランジスタの前記チャネルドープ層は、前記1対の第
2の半導体領域の間に形成され、前記第2の種類のトラ
ンジスタの前記制御電極は、前記第2のゲート酸化膜上
に形成された第2のポリシリコン層と、前記第2のポリ
シリコン層上に形成された第2のタングステンシリサイ
ド層とを有し、前記第3の種類のトランジスタは、前記
第3の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択的に
独立して形成された1対の第2導電型の第3の半導体領
域と、前記1対の第3の半導体領域の間の前記第3の種
類のトランジスタの前記半導体層の上部に形成された第
3のゲート酸化膜と、前記第3のゲート酸化膜上に形成
されたフローティングゲート電極と、前記フローティン
グゲート上に形成された層間絶縁膜とを備え、前記3の
チャネルドープ層は、前記1対の第3の半導体領域の間
に形成され、前記第3の種類のトランジスタの前記制御
電極は、前記層間絶縁膜上に形成された第3のポリシリ
コン層と、前記第3のポリシリコン層上に形成された第
3のタングステンシリサイド層とを有し、前記第1のタ
ングステンシリサイド層と前記第1のポリシリコン層と
の厚さの比率は、他よりも高く、前記第1および第2の
ゲート酸化膜は同じ第1の厚さを有し、前記第3のゲー
ト酸化膜は前記第1の厚さよりも厚い第2の厚さを有
し、前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記チャネ
ルドープ層は同じ不純物濃度を有している。
【0163】本発明に係る請求項5記載の半導体装置
は、前記少なくとも2種類のトランジスタは、第1〜第
3の種類のトランジスタを有し、前記第1の種類のトラ
ンジスタは、前記第1の種類のトランジスタの前記半導
体層内に選択的に独立して形成された1対の第2導電型
の第1の半導体領域と、前記1対の第1の半導体領域の
間の前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層の上
部に形成された第1のゲート酸化膜とを備え、前記第1
の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層は、前記
1対の第1の半導体領域の間に形成され、前記第1の種
類のトランジスタの前記制御電極は、前記第1のゲート
酸化膜上に形成された第1のポリシリコン層と、前記第
1のポリシリコン層上に形成された第1のタングステン
シリサイド層とを有し、前記第2の種類のトランジスタ
は、前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層内に
選択的に独立して形成された1対の第2導電型の第2の
半導体領域と、前記1対の第2の半導体領域の間の前記
第2の種類のトランジスタの前記半導体層の上部に形成
された第2のゲート酸化膜とを備え、前記第2の種類の
トランジスタの前記チャネルドープ層は、前記1対の第
2の半導体領域の間に形成され、前記第2の種類のトラ
ンジスタの前記制御電極は、前記第2のゲート酸化膜上
に形成された第2のポリシリコン層と、前記第2のポリ
シリコン層上に形成された第2のタングステンシリサイ
ド層とを有し、前記第3の種類のトランジスタは、前記
第3の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択的に
独立して形成された1対の第2導電型の第3の半導体領
域と、前記1対の第3の半導体領域の間の前記第3の種
類のトランジスタの前記半導体層の上部に形成された第
3のゲート酸化膜とを備え、前記第3の種類のトランジ
スタの前記チャネルドープ層は、前記1対の第3の半導
体領域の間に形成され、前記第3の種類のトランジスタ
の前記制御電極は、前記第3のゲート酸化膜上に形成さ
れた第3のポリシリコン層と、前記第3のポリシリコン
層上に形成された第3のタングステンシリサイド層とを
有し、前記第3のタングステンシリサイド層と前記第3
のポリシリコン層との厚さの比率は、他よりも高く、前
記第1〜第3のゲート酸化膜は同じ厚さを有し、前記第
1および第3の種類のトランジスタの前記チャネルドー
プ層は同じ不純物濃度を有している。
【0164】本発明に係る請求項6記載の半導体装置
は、半導体基板に少なくとも1のトランジスタを備えた
半導体装置であって、前記少なくとも1のトランジスタ
は、前記半導体基板の主面上に選択的に形成されたフィ
ールド酸化膜によって規定される活性領域と、前記活性
領域上に形成された酸化膜と、前記酸化膜上に形成さ
れ、ソース・ドレイン層と同じ導電型の不純物が導入さ
れたポリシリコン層を有した制御電極とを備え、前記制
御電極は、前記活性領域の端縁部の前記ポリシリコン層
の上部に選択的に形成されたタングステンシリサイド層
を備え、前記不純物は、前記タングステンシリサイド層
側で濃度が比較的高く、その反対側で濃度が比較的低く
なった濃度分布を有している。
【0165】本発明に係る請求項7記載の半導体装置
は、前記タングステンシリサイド層および前記活性領域
の上部に形成された、前記タングステンシリサイド層以
外の金属シリサイド層をさらに備えている。
【0166】本発明に係る請求項8記載の半導体装置の
製造方法は、半導体基板に少なくとも1のトランジスタ
を備えた半導体装置の製造方法であって、前記半導体基
板の表面内の前記少なくとも1のトランジスタが形成さ
れる位置に、第1導電型の半導体層を形成する工程(a)
と、前記少なくとも1のトランジスタの前記半導体層内
に、イオン注入により第1導電型チャネルドープ層を選
択的に形成する工程(b)と、前記少なくとも1のトラン
ジスタの前記半導体層の上部の、前記チャネルドープ層
に相対する位置に制御電極を形成する工程(c)とを備
え、前記工程(c)は、前記少なくとも1のトランジスタ
の前記制御電極を、第2導電型の不純物が導入されたポ
リシリコン層の上部にタングステンシリサイド層が形成
されたポリサイド構造とする工程を備えている。
【0167】本発明に係る請求項9記載の半導体装置の
製造方法は、前記少なくとも1のトランジスタが、第1
〜第3の種類のトランジスタを有し、前記工程(c)は、
前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記半導体層の
上部に酸化膜を形成する工程と、前記酸化膜上に第1の
厚さの第1のポリシリコン層を形成する工程と、前記第
1のポリシリコン層に第2導電型の不純物を導入して第
2のポリシリコン層を形成する工程と、前記第1の種類
のトランジスタが形成される位置の前記第2のポリシリ
コン層上をマスクし、残る前記第2のポリシリコン層を
第2の厚さになるまで除去して第3のポリシリコン層を
形成する工程と、前記第1および第2の種類のトランジ
スタが形成される位置の前記第2および第3のポリシリ
コン層上をマスクし、残る前記第3のポリシリコン層を
第3の厚さになるまで除去して第4のポリシリコン層を
形成する工程と、前記第2〜第4のポリシリコン層上に
所定厚さのタングステンシリサイド層を形成する工程
と、前記タングステンシリサイド層、前記第2〜第4の
ポリシリコン層、および前記酸化膜をパターニングによ
り選択的に除去することで、前記第1の種類のトランジ
スタの前記半導体層上に、第1のゲート酸化膜およびポ
リサイド構造の前記第1の種類のトランジスタの前記制
御電極を、前記第2の種類のトランジスタの前記半導体
層上に、第2のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前
記第2の種類のトランジスタの前記制御電極を、前記第
3の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第3のゲ
ート酸化膜およびポリサイド構造の前記第3の種類のト
ランジスタの前記制御電極を形成する工程とを備えてい
る。
【0168】本発明に係る請求項10記載の半導体装置
の製造方法は、前記少なくとも1のトランジスタが、第
1〜第3の種類のトランジスタを有し、前記工程(c)
が、前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記半導体
層の上部に第1の厚さを有した第1の酸化膜を形成する
工程と、前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層
上の前記第1の酸化膜上に第2導電型の不純物を均一に
有した第1のポリシリコン層を選択的に形成する工程
と、前記第1のポリシリコン層上に選択的に絶縁膜を形
成するとともに、前記第1および第2の種類のトランジ
スタが形成される位置の前記第1の酸化膜を除去する工
程と、前記第1および第2の種類のトランジスタの前記
半導体層の上部に前記第1の厚さよりも薄い第2の厚さ
を有した第2の酸化膜を形成する工程と、前記第2の酸
化膜上および前記絶縁膜上に第3の厚さの第2のポリシ
リコン層を形成する工程と、前記第2のポリシリコン層
に第2導電型の不純物を導入して第3のポリシリコン層
を形成する工程と、前記第2および第3の種類のトラン
ジスタが形成される位置の前記第3のポリシリコン層上
をマスクし、残る前記第3のポリシリコン層を第4の厚
さになるまで除去して第4のポリシリコン層を形成する
工程と、前記第3および第4のポリシリコン層上に所定
厚さのタングステンシリサイド層を形成する工程と、前
記タングステンシリサイド層、前記第3および第4のポ
リシリコン層、前記第1および第2の酸化膜、前記絶縁
膜をパターニングにより選択的に除去して、前記第1の
種類のトランジスタの前記半導体層上に、第1のゲート
酸化膜およびポリサイド構造の前記第1の種類のトラン
ジスタの前記制御電極を、前記第2の種類のトランジス
タの前記半導体層上に、第2のゲート酸化膜およびポリ
サイド構造の前記第2の種類のトランジスタの前記制御
電極を、前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層
上に、第3のゲート酸化膜、フローティングゲート電
極、層間絶縁膜、ポリサイド構造の前記第3の種類のト
ランジスタの前記制御電極を形成する工程とを備えてい
る。
【0169】本発明に係る請求項11記載の半導体装置
の製造方法は、前記少なくとも1のトランジスタが、第
1〜第3の種類のトランジスタを有し、前記工程(b)
が、前記第1および第3の種類のトランジスタの前記チ
ャネルドープ層を、同じ不純物濃度となるように形成す
る工程を備え、前記工程(c)が、前記第1〜第3の種類
のトランジスタの前記半導体層の上部に酸化膜を形成す
る工程と、前記酸化膜上に第1の厚さの第1のポリシリ
コン層を形成する工程と、前記第1のポリシリコン層に
第2導電型の不純物を導入して第2のポリシリコン層を
形成する工程と、前記第1および第2の種類のトランジ
スタが形成される位置の前記第2のポリシリコン層上を
マスクし、残る前記第2のポリシリコン層を第2の厚さ
になるまで除去して第3のポリシリコン層を形成する工
程と、前記第2および第3のポリシリコン層上に所定厚
さのタングステンシリサイド層を形成する工程と、前記
タングステンシリサイド層、前記第2および第3のポリ
シリコン層、および前記酸化膜をパターニングにより選
択的に除去することで、前記第1の種類のトランジスタ
の前記半導体層上に、第1のゲート酸化膜およびポリサ
イド構造の前記第1の種類のトランジスタの前記制御電
極を、前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層上
に、第2のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第
2の種類のトランジスタの前記制御電極を、前記第3の
種類のトランジスタの前記半導体層上に、第3のゲート
酸化膜およびポリサイド構造の前記第3の種類のトラン
ジスタの前記制御電極を形成する工程とを備えている。
【0170】本発明に係る請求項12記載の半導体装置
の製造方法は、半導体基板に、第1および第2の種類の
トランジスタを有した半導体装置の製造方法であって、
前記半導体基板の主面上に選択的にフィールド酸化膜を
形成し、前記第1および第2の種類のトランジスタが形
成される第1および第2の活性領域を規定する工程(a)
と、前記第1および第2の領域上から前記フィールド酸
化膜上にかけて酸化膜を形成する工程(b)と、前記第1
および第2の領域の前記酸化膜上に、ソース・ドレイン
層と同じ導電型の不純物が導入されたポリシリコン層を
有した制御電極を形成する工程(c)とを備え、前記工程
(c)は、前記第1の活性領域の前記制御電極を、前記ポ
リシリコン層の上部にタングステンシリサイド層が形成
されたポリサイド構造とする工程(c−1)を備えてい
る。
【0171】本発明に係る請求項13記載の半導体装置
の製造方法は、前記工程(c)の後に、少なくとも、前記
第2の活性領域の前記ポリシリコン層の上部に、タング
ステンシリサイド層以外の金属シリサイド層を形成する
工程をさらに備えている。
【0172】本発明に係る請求項14記載の半導体装置
の製造方法は、前記工程(c−1)が、スパッタリング法
により前記タングステンシリサイド層を形成する工程を
備えている。
【0173】
【発明の実施の形態】一般的にMOSトランジスタを構
成するゲート電極(材質はポリシリコン)には、N型か
P型の不純物がドープされている。これは、不純物をド
ープする事によりゲート電極の抵抗を下げる効果を狙っ
たものである。また、N型かP型かは、ウエル層のタイ
プによって異なる。すなわち、N型ウエルに対してはP
型ゲート電極を、P型ウエルに対してはN型ゲート電極
を選択することによりしきい値を低く抑える事ができ
る。
【0174】また、ゲート電極の材質としてポリシリコ
ンを使用し、その抵抗値が問題になる場合は、ポリシリ
コン層の上部に金属シリサイド層を形成して、ポリサイ
ド構造とすることでゲート電極の低抵抗化を図ることが
ある。ここで、金属シリサイドとしてタングステンシリ
サイド(WSi2)を使用した場合、熱処理工程に際し
て、ポリシリコン層中の不純物を吸収し、ポリシリコン
中の不純物濃度が低下することが知られている。
【0175】図1に、ポリサイド構造のゲート電極を有
するMOSトランジスタM1の構成を示す。図1におい
て、ゲート電極G1はゲート酸化膜Z1の上部に順に積
層された、ポリシリコン層P1とタングステンシリサイ
ド層(以後、WSi層と略記)S1を有している。
【0176】図2に、MOSトランジスタM1の不純物
プロファイルおよびWSiのプロファイルを示す。図2
において、図1に示すMOSトランジスタM1のゲート
電極G1のA−A’線での不純物濃度は、ゲート酸化膜
(SiO2)Z1とポリシリコン層P1との界面からカ
ーブを描いて立ち上がり、ポリシリコン層P1とWSi
層S1との界面近傍においてピークを有し、WSi層S
1内においては、ほぼ一定に分布している。
【0177】また、ゲート電極G1のA−A’線でのW
Si濃度は、WSi層S1内においては高い濃度(不純
物濃度よりも高い)でほぼ一定に分布し、ポリシリコン
層P1とWSi層S1との界面近傍において急激に低下
し、ポリシリコン層P1内においては、低い濃度(不純
物濃度よりも低い)でほぼ一定に分布している。
【0178】なお、図2においては、横軸にWSi濃度
および不純物濃度を、縦軸にA−A’線方向の距離(深
さ)を示し、図中において、Si−SiO2界面とは、
ウエル層W1とゲート酸化膜Z1との接合界面、SiO
2−ポリSi界面とは、ゲート酸化膜Z1とポリシリコ
ン層P1との接合界面を示す。
【0179】先に説明したように、WSi層はポリシリ
コン層中の不純物を吸収する作用を有しているので、ポ
リシリコン層P1中の不純物はWSi層S1の側に偏っ
て存在し、ポリシリコン層P1中の不純物濃度は低下し
ている。そして、ポリシリコン層内において不純物濃度
が低くなり過ぎると、トランジスタ動作時にはポリシリ
コン層内に空乏層が形成されることが知られており、ゲ
ート電極をポリサイド構造にすることによって、ゲート
電極内に空乏層が形成されるなどの問題が発生する。
【0180】ここで、WSi層のポリシリコン層に対す
る割合が大きいほど、すなわち、WSi層の厚みが厚い
ほど吸収される不純物量が多くなり、ポリシリコン層内
の空乏層の形成領域も広くなる。図3および図4を用い
て、WSi層の厚みの違いによる、不純物プロファイル
の変化を説明する。
【0181】図3は、ポリシリコン層に対するWSi層
の厚みが薄いMOSトランジスタM2において、ポリシ
リコン層P2内に形成される空乏層DP1の形成状態
と、ゲート電極G2のA−A’線での不純物プロファイ
ルを示している。
【0182】図4は、ポリシリコン層に対するWSi層
の厚みが厚いMOSトランジスタM3において、ポリシ
リコン層P3内に形成される空乏層DP2の形成状態
と、ゲート電極G3のA−A’線での不純物プロファイ
ルを示している。
【0183】両者の比較により、ポリシリコン層に対す
るWSi層の厚みが厚くなると、ポリシリコン層中の不
純物はWSi層の側に大きく偏り、ポリシリコン層中の
不純物濃度は低下し、ゲート電極G3内の空乏層DP2
は、ゲート電極G2内の空乏層DP1よりも広い範囲に
形成されていることがわかる。
【0184】空乏層が形成されると、空乏層内で電圧ド
ロップが生じるため、素子に印加される電圧は、印加さ
れた電圧より低くなる。すなわち、酸化膜厚が実効的に
厚くなる。従って、しきい値の増加やドレイン電流の減
少などの問題が生じる。
【0185】本願発明は、ゲート電極をポリサイド構造
にすることによって、配線抵抗を低減するとともに、ゲ
ート電極内に空乏層が形成される現象を積極的に利用し
て複数種類のトランジスタを1チップ内に作り込むもの
である。
【0186】以下、DRAM、フラッシュメモリ、ロジ
ックインDRAM、ロジックインフラッシュメモリを例
にとって、本願発明の実施の形態を説明する。
【0187】<実施の形態1> <1−1.装置構成>図5に本発明に係る実施の形態1
として、複数種類のトランジスタを作り込んだDRAM
100の部分構成を示す。一般的にDRAMは、データ
を蓄積するメモリセルアレイ部だけでなく、センスアン
プ部、周辺回路部(例えば、アドレスバッファ、Xデコ
ーダ、Yデコーダ、ロウ−カラムクロック回路、I/O
パス回路、リフレッシュ回路など)を備えている。
【0188】いずれの部位もトランジスタにより構成さ
れており、それぞれのトランジスタに要求される特性は
異なっている。例えばしきい値を比較すると、メモリセ
ルアレイ部のトランジスタは1V程度、周辺回路部のト
ランジスタは0.8V程度で、センスアンプ部のトラン
ジスタは0.4Vにまで抑える必要が生じる。
【0189】図5においては、センスアンプ部、周辺回
路部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型M
OSトランジスタT41〜T43の断面をそれぞれ示し
ている。
【0190】図5において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT41〜T43は同一の半導体基板1(P型)上
に形成されたP型のウエル層101内に形成されてい
る。ウエル層101はウエル層101内に形成されたチ
ャネルカット層102と、LOCOS層52とで素子間
分離され、Nチャネル型MOSトランジスタT41〜T
43は、それぞれ素子間分離された領域に形成されてい
る。
【0191】センスアンプ部のNチャネル型MOSトラ
ンジスタT41は、ウエル層101内に独立して平行に
形成された1対のソース・ドレイン層106と、当該ソ
ース・ドレイン層106の向かい合う端縁部に接して形
成された1対の低ドープドレイン層(以後、LDD層と
呼称)107とを備えている。
【0192】そして、LDD層107の上部にはゲート
酸化膜3が形成され、当該ゲート酸化膜3の上部にはゲ
ート電極4Aが形成されている。また、ゲート酸化膜3
およびゲート電極4Aの側面にはサイドウォール酸化膜
5が形成されている。また、ゲート電極4Aの下層のウ
エル層101内には、チャネルドープ層103Aが形成
されている。
【0193】なお、ゲート電極4Aは、ゲート酸化膜3
の上部に順に積層されたポリシリコン層M1とタングス
テンシリサイド層(以後、WSi層と略記)L1とで構
成されている。
【0194】周辺回路部のNチャネル型MOSトランジ
スタT42は、ウエル層101内に独立して平行に形成
された1対のソース・ドレイン層106と、当該ソース
・ドレイン層106の向かい合う端縁部に接して形成さ
れた1対のLDD層107とを備えている。
【0195】そして、LDD層107の上部にはゲート
酸化膜3が形成され、当該ゲート酸化膜3の上部にはゲ
ート電極4Bが形成されている。また、ゲート酸化膜3
およびゲート電極4Bの側面にはサイドウォール酸化膜
5が形成されている。また、ゲート電極4Bの下層のウ
エル層101内には、チャネルドープ層103Bが形成
されている。
【0196】なお、ゲート電極4Bは、ゲート酸化膜3
の上部に順に積層されたポリシリコン層M1とWSi層
L2とで構成されている。
【0197】メモリセルアレイ部のNチャネル型MOS
トランジスタT43は、ウエル層101内に独立して平
行に形成された一対のソース・ドレイン層106と、当
該ソース・ドレイン層106の向かい合う端縁部に接し
て形成された一対のLDD層107とを備えている。
【0198】そして、ソース・ドレイン層106および
LDD層107の上部にはゲート酸化膜3が形成され、
当該ゲート酸化膜3の上部にはゲート電極4Cが形成さ
れている。また、ゲート酸化膜3およびゲート電極4C
の側面にはサイドウォール酸化膜5が形成されている。
また、ゲート電極4Cの下層のウエル層101内には、
チャネルドープ層103Cが形成されている。なお、メ
モリセルアレイ部はゲートアレイ構造となっており、隣
合うゲートどうしが1のソース・ドレイン層106を共
有する構造となっており、その構造が連続して配設され
た構成となっている。
【0199】なお、ゲート電極4Cは、ゲート酸化膜3
の上部に順に積層されたポリシリコン層M1とWSi層
L3とで構成されている。
【0200】表5にNチャネル型MOSトランジスタT
41〜T43の構成諸元を示す。
【0201】
【表5】
【0202】表5において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT41〜T43のそれぞれのゲート電極形成時の
不純物ドーズ量は、何れも5×1015/cm2となって
いる。なお、注入不純物は何れもリン(P)であり、注
入エネルギーは何れも30keVである。
【0203】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T41〜T43におけるゲート電極4A〜4Cのポリシ
リコン層M1の厚みは1000オングストロームであ
り、WSi層L1〜L3の厚みは、それぞれ500オン
グストローム、1000オングストローム、2000オ
ングストロームとなっている。
【0204】また、図5で示したセンスアンプ部、周辺
回路部、およびメモリセルアレイ部のNチャネル型MO
SトランジスタT41〜T43における、A−A’線、
B−B’線、およびC−C’線による断面部分の不純物
プロファイルを図6に示す。
【0205】図6において、横軸に断面方向の位置(深
さ)を、縦軸に濃度を示す。なお、横軸は図に向かって
左側から順に、ポリシリコン層、ゲート酸化膜(SiO
2層)、ウエル層(バルクシリコン層)となっており、
ゲート電極のWSi層は省略している。
【0206】表5に示すように、Nチャネル型MOSト
ランジスタT41〜T43のゲート電極4A〜4Cにお
いては、ポリシリコン層の厚みは共通であるが、しきい
値が高いことを期待される順にWSi層が厚く構成され
ている。
【0207】先に説明したように、ポリシリコン層に対
するWSi層の厚みの割合が高くなるほど、ポリシリコ
ン層からWSi層に取り込まれる不純物が多くなり、ポ
リシリコン層中の不純物はWSi層側に偏って存在し、
ポリシリコン層中の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0208】従って、図6に示すようにゲート電極中の
不純物プロファイルは、A−A’線で示すようにセンス
アンプ部のトランジスタT41が最も平坦であり、B−
B’線、およびC−C’線で示すように、周辺回路部の
トランジスタT42、メモリセルアレイ部のトランジス
タT43の順に、急峻なプロファイルとなっている。
【0209】すなわち、WSi層の厚いものほど、ゲー
ト電極内の不純物濃度の偏りが大きく、ゲート酸化膜近
傍における不純物濃度は低くなっている。従って、ゲー
ト酸化膜近傍における不純物濃度の最も低いメモリセル
アレイ部のゲート電極において空乏層が最も広くなり、
酸化膜の実効的な厚さが最も厚くなり、しきい値が高く
なる。
【0210】なお、Nチャネル型MOSトランジスタT
41〜T43のチャネルドープ層103A〜103Cの
不純物ドーズ量は同一なので、A−A’線、B−B’
線、およびC−C’線は重なり合っている。
【0211】図7に各ゲート酸化膜の実際の厚みと、実
効的な厚みを示す。図7において、横軸左側から順にセ
ンスアンプ部、周辺回路部、メモリセルアレイ部のそれ
ぞれのNチャネル型MOSトランジスタを示している。
図7から明らかなように、各ゲート酸化膜の実効的な厚
みは、センスアンプ部、周辺回路部、メモリセルアレイ
部の順に厚くなっている。
【0212】なお、図7に示すのと同様に、センスアン
プ部、周辺回路部、メモリセルアレイ部におけるゲート
酸化膜の実効的な厚みをそれぞれ変えるためには、以下
に説明するような構成としても良い。
【0213】<1−1−1.装置構成の変形例1>図8
に、複数種類のトランジスタを作り込んだDRAM10
0Aの部分構成を示す。なお、図8において、図5に示
すDRAM100と同一の構成には同一の符号を付し、
重複する説明は省略する。
【0214】図8においては、センスアンプ部、周辺回
路部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型M
OSトランジスタT44〜T46の断面をそれぞれ示し
ている。
【0215】図8において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT44〜T46は、それぞれゲート電極4D〜4
Fを有している。そして、ゲート電極4Dは、ゲート酸
化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層M2とW
Si層L4とで構成され、ゲート電極4Eは、ゲート酸
化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層M3とW
Si層L4とで構成され、ゲート電極4Fは、ゲート酸
化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層M4とW
Si層L4とで構成されている。
【0216】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T44〜T46におけるゲート電極4D〜4FのWSi
層L4の厚みは1000オングストロームであり、ポリ
シリコン層M2〜M4の厚みは、それぞれ2000オン
グストローム、1000オングストローム、500オン
グストロームとなっている。
【0217】このように、Nチャネル型MOSトランジ
スタT44〜T46のゲート電極4D〜4Fにおいて
は、WSi層の厚みは共通であるが、しきい値が高いこ
とを期待される順にポリシリコン層が薄く構成されてい
るので、ポリシリコン層に対するWSi層の厚みの割合
が高くなるほど、ポリシリコン層からWSi層に取り込
まれる不純物が多くなり、ポリシリコン層中の不純物は
WSi層側に偏って存在し、ポリシリコン層中の不純物
濃度が不均一な分布となる。
【0218】従って、ポリシリコン層の薄いものほど、
ゲート電極内の不純物濃度の偏りが大きく、ゲート酸化
膜近傍における不純物濃度は低くなり、メモリセルアレ
イ部のゲート電極において空乏層が最も広くなり、酸化
膜の実効的な厚さが最も厚くなり、しきい値が高くな
る。
【0219】<1−1−2.装置構成の変形例2>図9
に複数種類のトランジスタを作り込んだDRAM100
Bの部分構成を示す。なお、図9において、図5に示す
DRAM100と同一の構成には同一の符号を付し、重
複する説明は省略する。
【0220】図9においては、センスアンプ部、周辺回
路部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型M
OSトランジスタT47〜T49の断面をそれぞれ示し
ている。
【0221】図9において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT47〜T49は、それぞれゲート電極4G〜4
Iを有している。そして、ゲート電極4Gは、ゲート酸
化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層M5とW
Si層L5とで構成され、ゲート電極4Hは、ゲート酸
化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層M6とW
Si層L6とで構成され、ゲート電極4Iは、ゲート酸
化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層M7とW
Si層L7とで構成されている。
【0222】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T47〜T49におけるゲート電極4G〜4Iのポリシ
リコン層M5〜M7の厚みは、それぞれ2000オング
ストローム、1500オングストローム、1000オン
グストローム、WSi層L5〜L7の厚みは、それぞれ
1000オングストローム、1500オングストロー
ム、2000オングストロームとなっており、ゲート電
極4G〜4Iの全体の厚みは何れも3000オングスト
ロームとなっている。
【0223】このように、Nチャネル型MOSトランジ
スタT47〜T49のゲート電極4G〜4Iにおいて
は、ポリシリコン層およびWSi層の厚みはそれぞれ異
なっているが、しきい値が高いことを期待される順にポ
リシリコン層に対するWSi層の厚みの割合が大きくな
るように構成されている。
【0224】先に説明したように、ポリシリコン層に対
するWSi層の厚みの割合が高くなるほど、ポリシリコ
ン層からWSi層に取り込まれる不純物が多くなり、ポ
リシリコン層中の不純物はWSi層側に偏って存在し、
ポリシリコン層中の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0225】従って、ポリシリコン層に対するWSi層
の厚みの割合が高いものほど、ゲート電極内の不純物濃
度の偏りが大きく、ゲート酸化膜近傍における不純物濃
度は低くなり、メモリセルアレイ部のゲート電極におい
て空乏層が最も広くなり、酸化膜の実効的な厚さが最も
厚くなり、しきい値が高くなる。
【0226】<1−2.製造方法>本発明に係る実施の
形態1の製造方法として、以上説明したDRAM10
0、100A、100Bのうち、図8を用いて説明した
DRAM100AのNチャネル型MOSトランジスタT
44〜T46の製造方法について、図10〜図16を用
いて説明する。
【0227】まず、図10に示す工程において、P型の
半導体基板1の表面にロコス法によりLOCOS層(フ
ィールド酸化膜)2を、例えば4000オングストロー
ムの厚さに形成する。続いて、例えばボロンイオンを、
700keVのエネルギーで、1×1013/cm2のド
ーズ量を注入することで、半導体基板1内にP型のウエ
ル領域101を形成する。なお、半導体基板1内にはP
チャネル型MOSトランジスタを形成するためにN型の
ウエル領域も形成されるが、説明および図示は省略す
る。次に、例えばボロンイオンを、130keVのエネ
ルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注入するこ
とで、半導体基板1内にチャネルカット層102を形成
する。なお、チャネルカット層102は、LOCOS層
2とで素子間分離領域を形成するような形状に形成す
る。
【0228】次に、ウエル領域101内の所定位置に、
後にチャネルドープ層103A〜103Cとなるチャネ
ルドープ層100を形成する。このとき、周辺回路部お
よびメモリセルアレイ部のトランジスタT2およびT3
の形成領域にもチャネルドープ層100が形成される。
なお、チャネルドープ層100の形成は、例えばボロン
イオンを、50keVのエネルギーで、1×1012/c
2のドーズ量を注入することで行う。
【0229】次に、図11に示す工程において、半導体
基板1の主面上にゲート酸化膜3となる酸化膜31を熱
酸化法により形成した後、その上に(ノンドープ)ポリ
シリコン層42をCVD法にて形成する。なお、酸化膜
31の厚みは100オングストローム程度、ポリシリコ
ン層42の厚みはセンスアンプ部のNチャネル型MOS
トランジスタT44に合わせて2000オングストロー
ム程度である。
【0230】次に、図12に示す工程において、イオン
注入によりポリシリコン層42中に不純物イオンを注入
し、ドープトポリシリコン層421を形成する。なお、
ドープトポリシリコン層421の形成は、例えばリンイ
オンを、30keVのエネルギーで、5×1015/cm
2のドーズ量を注入することで行う。
【0231】次に、図13に示す工程において、ポリシ
リコン層の厚みが最も厚いセンスアンプ部の上部にレジ
ストマスクR204を形成し、周辺回路部およびメモリ
セルアレイ部のドープトポリシリコン層421を選択的
にエッチバックし、周辺回路部のNチャネル型MOSト
ランジスタT45に合わせた厚み(1000オングスト
ローム)のドープトポリシリコン層422を形成する。
【0232】次に、レジストマスクR204を除去した
後、図14に示す工程において、センスアンプ部および
周辺回路部の上部にレジストマスクR205を形成し、
メモリセルアレイ部のドープトポリシリコン層422を
選択的にエッチバックし、メモリセルアレイ部のNチャ
ネル型MOSトランジスタT46に合わせた厚み(50
0オングストローム)のドープトポリシリコン層423
を形成する。
【0233】次に、図15に示す工程において、ドープ
トポリシリコン層421〜423の上部にWSi層43
0を形成する。なお、WSi層430の形成方法として
は、例えばスパッタリング法を使用し、その厚さは10
00オングストローム程度である。
【0234】次に、図16に示す工程において、WSi
層430の上部にレジストマスクR206を形成し、パ
ターンニングによりゲート電極4D〜4Fおよびゲート
酸化膜3を形成する。
【0235】次に、センスアンプ部、周辺回路部、メモ
リセルアレイ部にイオン注入によりLDD層107を形
成した後、ゲート酸化膜3およびゲート電極4D〜4F
の側面に、約1000オングストロームの厚さのサイド
ウォール酸化膜5を形成する。そして、サイドウォール
酸化膜5をマスクとして、イオン注入によりソース・ド
レイン層106を形成することで、図8に示すDRAM
100Aの構成が得られる。
【0236】ここで、LDD層107は、例えば砒素
(As)イオンを30keVのエネルギーで、1×10
13/cm2のドーズ量を注入することで形成する。ま
た、ソース・ドレイン層106は、例えば砒素イオンを
50keVのエネルギーで、5×1015/cm2のドー
ズ量を注入した後、850℃で60分間アニールするこ
とで形成する。
【0237】なお、この後に、キャパシタ形成、層間絶
縁膜の形成、配線層の形成工程等を経ることによりDR
AMが形成されるが、それらの工程の説明および図示は
省略する。
【0238】また、図5に示すDRAM100は、ポリ
シリコン層の厚さが各ゲート電極に共通なので、WSi
層の厚みを変更する工程が必要になるが、工程数的には
上に説明したDRAM100Aと同様であるが、図9に
示すDRAM100Bは、ポリシリコン層もWSi層も
その厚さが各ゲート電極ごとに異なるので、工程数的に
は増加する。
【0239】<1−3.特徴的作用効果>以上説明した
ように本発明に係る実施の形態1のDRAM100、1
00A、100Bは、ポリシリコン層とWSi層とのポ
リサイド構造を有し、特性の異なる複数種類のトランジ
スタ(例えば、要求スペックの異なる)に対して、ポリ
シリコン層に対するWSi層の厚みの割合をそれぞれ変
えることでゲート酸化膜の実効的な厚みを変えてしきい
値を設定する構成となっている。従って、チャネルドー
プ層の不純物濃度をトランジスタの特性に合わせて変え
る必要がなく、拡散層からの漏れ電流(拡散層リーク)
を最小限に抑制できる濃度に固定することができる。
【0240】従って、チャネルドープ層の不純物濃度は
拡散層リークを最小にするように設定し、しきい値はゲ
ート電極の不純物濃度により設定することで、しきい値
と拡散層リークとのトレードオフ関係を打開(ブレーク
スルー)することができ、回路設計の制約を解消するこ
とができる。
【0241】また、ポリシリコン層に対するWSi層の
厚みの割合をそれぞれ変えることは、半導体基板内に形
成されたチャネルドープ層の不純物濃度を変える場合に
比べて、他の構成に及ぼす影響が少なくて済む。すなわ
ち、半導体基板内にイオンを注入する場合、特に高ドー
ズの注入を行う場合には、半導体基板の結晶性を劣化さ
せる要因となる。しかし、本発明では最外層に位置する
ゲート電極のポリシリコン層およびWSi層の厚みを変
えるので上記のような問題は発生しない。
【0242】なお、以上の説明においては、チャネルド
ープ層103A〜103Cの不純物濃度は同一とした
が、必ずしも同一である必要はない。例えば、ゲート電
極の不純物濃度をそれぞれ変えるだけでは、しきい値を
十分に調整できない場合には、チャネルドープ層103
A〜103Cの不純物濃度を変更することで、しきい値
を調整しても良い。この場合、補助的に利用するだけな
ので不純物濃度増加は少なく、拡散層リークが大幅に増
えることも、イオン注入により半導体基板の結晶性が劣
化することもない。
【0243】また、ゲート電極をポリシリコン層とWS
i層とのポリサイド構造とするので、ゲート電極の抵抗
値を低減でき、ポリサイド構造をゲート配線にも使用し
た場合、例えば、ゲート電極のチャージングのための電
流がゲート配線を流れる際に、電圧ドロップなどによる
電流ロスが少なくなる。また、抵抗が小さいため高速動
作が可能となる。
【0244】<1−4.変形例>図10〜図16を用い
て説明した実施の形態1のDRAM100Aの製造方法
においては、イオン注入によりポリシリコン層42中に
不純物イオンを注入することでドープトポリシリコン層
421を形成する例について説明した(図12)。
【0245】しかし、ドープトポリシリコン層は、CV
D法でポリシリコン層を形成する際に、ポリシリコンの
積層材料ガスと、不純物、例えばリンを含んだガスとを
併せて用いることで、ポリシリコン層の形成と同時に不
純物を導入するInsituドープで形成しても良い。
【0246】このようにして形成されたドープトポリシ
リコン層は、その内部の不純物濃度が均一になり、熱処
理等により不純物が拡散することが抑制されることにな
る。これは以下に説明する他の実施の形態についても同
様である。
【0247】なお、以上説明した本発明に係る実施の形
態1では、単結晶基板上に各種トランジスタを形成する
構成について示したが、SOI(silicon on insulato
r)基板上に各種トランジスタを形成する場合であって
も、同様の作用効果を得ることができる。
【0248】<実施の形態2> <2−1.装置構成>図17に本発明に係る実施の形態
2として、複数種類のトランジスタを作り込んだフラッ
シュメモリ200の部分構成を示す。一般的に、DRA
Mに比べてフラッシュメモリの異なる点は、例えば10
Vといった高い電圧を書込動作や消去動作で用いること
である。このため、フラッシュメモリは、データを蓄積
するメモリセルアレイ部だけでなく、XデコーダーやY
デコーダーなど昇圧後に使われる高耐圧部、周辺回路部
(例えば、アドレスバッファ、ロウ/カラムクロック
部、I/Oパス部、データレジスタ部センスアンプ部、
動作制御部)なども備えている。いずれの部位もトラン
ジスタにより構成されているが、使用電圧の差異によ
り、複数種類の特性の異なるトランジスタが必要とな
る。
【0249】図17においては、高耐圧部、周辺回路
部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MO
SトランジスタT51〜T53の断面をそれぞれ示して
いる。
【0250】図17において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT51〜T53は同一の半導体基板21(P
型)上に形成されたP型のウエル層121内に形成され
ている。ウエル層121は、ウエル層121内に形成さ
れたチャネルカット層122と、LOCOS層22とで
素子間分離され、Nチャネル型MOSトランジスタT5
1〜T53は、それぞれ素子間分離された領域に形成さ
れている。
【0251】高耐圧部のNチャネル型MOSトランジス
タT51は、ウエル層121内に独立して平行に形成さ
れた1対のソース・ドレイン層126と、当該ソース・
ドレイン層126の向かい合う端縁部に接して形成され
た1対のLDD層127とを備えている。
【0252】そして、LDD層127の上部にはゲート
酸化膜25Aが形成され、当該ゲート酸化膜25Aの上
部にはゲート電極29Aが形成されている。また、ゲー
ト酸化膜25Aおよびゲート電極29Aの側面にはサイ
ドウォール酸化膜30が形成されている。また、ゲート
電極29Aの下層のウエル層121内には、チャネルド
ープ層123が形成されている。
【0253】なお、ゲート電極29Aは、ゲート酸化膜
25Aの上部に順に積層されたポリシリコン層M11と
WSi層L11とで構成されている。
【0254】周辺回路部のNチャネル型MOSトランジ
スタT52は、ウエル層121内に独立して平行に形成
された1対のソース・ドレイン層126と、当該ソース
・ドレイン層126の向かい合う端縁部に接して形成さ
れた1対のLDD層127とを備えている。
【0255】そして、LDD層127の上部にはゲート
酸化膜25Aが形成され、当該ゲート酸化膜25Aの上
部にはゲート電極29Bが形成されている。また、ゲー
ト酸化膜25Aおよびゲート電極29Bの側面にはサイ
ドウォール酸化膜30が形成されている。また、ゲート
電極29Bの下層のウエル層121内には、チャネルド
ープ層124が形成されている。
【0256】なお、ゲート電極29Bは、ゲート酸化膜
25Aの上部に順に積層されたポリシリコン層M11と
WSi層L12とで構成されている。
【0257】メモリセルアレイ部のNチャネル型MOS
トランジスタT53は、ウエル層121内に独立して平
行に形成された一対のソース・ドレイン層126を備
え、ソース・ドレイン層126の端縁部上部にはトンネ
ル酸化膜23が形成され、当該トンネル酸化膜23の上
部にはフローティングゲート電極27、層間絶縁膜(O
NO膜)24、コントロールゲート電極29Cが順次形
成されている。
【0258】また、トンネル酸化膜23、フローティン
グゲート電極27、層間絶縁膜24、コントロールゲー
ト電極29Cの側面にはサイドウォール酸化膜30が形
成されている。
【0259】なお、コントロールゲート電極29Cは、
層間絶縁膜24の上部に順に積層されたポリシリコン層
M11とWSi層L13とで構成されている。
【0260】また、フローティングゲート電極27の下
層のウエル層121内には、チャネルドープ層125が
形成されている。なお、メモリセルアレイ部はゲートア
レイ構造となっており、隣合うゲートどうしが1のソー
ス・ドレイン層126を共有する構造となっており、そ
の構造が連続して配設された構成となっている。
【0261】表6にNチャネル型MOSトランジスタT
51〜T53の構成諸元を示す。
【0262】
【表6】
【0263】表6に示すように、フラッシュメモリ20
0において特徴的なのは、高耐圧部のNチャネル型MO
SトランジスタT51のゲート電極29AのWSi層L
11が最も厚く、周辺回路部のNチャネル型MOSトラ
ンジスタT52のゲート電極29Bおよび、メモリセル
アレイ部のNチャネル型MOSトランジスタT53のコ
ントロールゲート電極29CのそれぞれのWSi層L1
2およびL13の厚さは同じになっている点である。
【0264】図17で示した高耐圧部、周辺回路部、お
よびメモリセルアレイ部のNチャネル型MOSトランジ
スタT51〜T53における、A−A’線、B−B’
線、およびC−C’線による断面部分の不純物プロファ
イルを図18に示す。
【0265】図18において、横軸にはそれぞれ断面方
向の位置(深さ)を、縦軸に不純物濃度を示す。なお、
メモリセルアレイ部のNチャネル型MOSトランジスタ
T53の構成順序を図面上部に、他のMOSトランジス
タの構成順序を図面横軸に示す。
【0266】図18の上部において、図に向かって左側
から順に、コントロールゲート電極のポリシリコン層、
層間絶縁膜(ONO膜)、フローティングゲート電極
(ポリシリコン層)、トンネル酸化膜(SiO2層)、
ウエル層(バルクシリコン層)となっており、コントロ
ールゲート電極のWSi層は省略している。
【0267】また、図18の横軸において、図に向かっ
て左側から順に、ゲート電極のポリシリコン層、ゲート
酸化膜(SiO2層)、ウエル層(バルクシリコン層)
となっており、ゲート電極のWSi層は省略している。
【0268】先に説明したように、ポリシリコン層に対
するWSi層の厚みの割合が高くなるほど、ポリシリコ
ン層からWSi層に取り込まれる不純物が多くなり、ポ
リシリコン層中の不純物はWSi層側に偏って存在し、
ポリシリコン層中の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0269】従って、図18に示すようにゲート電極中
の不純物プロファイルは、A−A’線で示すように、ポ
リシリコン層に対するWSi層の厚みの割合が最も大き
な高耐圧部のトランジスタT51が最も急峻であり、B
−B’線、およびC−C’線で示すように、ポリシリコ
ン層に対するWSi層の厚みの割合が同じ周辺回路部の
トランジスタT52およびメモリセルアレイ部のトラン
ジスタT53においては緩やかなプロファイルとなって
いる。
【0270】WSi層の厚いものほど、ゲート電極内の
不純物濃度の偏りが大きく、ゲート酸化膜近傍における
不純物濃度は低くなる。従って、ゲート酸化膜近傍にお
ける不純物濃度の最も低い高耐圧部のゲート電極におい
て空乏層が最も広くなり、酸化膜の実効的な厚さが最も
厚くなり、しきい値が高くなる。
【0271】図19に各ゲート酸化膜の実際の厚みと、
実効的な厚みを示す。図19において、横軸左側から順
に高耐圧部、周辺回路部、メモリセルアレイ部のそれぞ
れのNチャネル型MOSトランジスタを示している。な
おメモリセルアレイ部においてはトンネル酸化膜をゲー
ト酸化膜として取り扱う。図19から明らかなように、
各ゲート酸化膜の実効的な厚みは、高耐圧部において特
に厚くなっている。
【0272】なお、図18に示すように、Nチャネル型
MOSトランジスタT51〜T53のチャネルドープ層
103A〜103Cの不純物ドーズ量は同一なので、A
−A’線、B−B’線、およびC−C’線は重なり合っ
ている。
【0273】また、メモリセルアレイ部のNチャネル型
MOSトランジスタT53のフローティングゲート電極
はCVD法で形成するため、不純物プロファイルは一定
である。
【0274】なお、図19に示すのと同様に、高耐圧部
におけるゲート酸化膜の実効的な厚みを最も厚くするた
めには、以下に説明するような構成としても良い。
【0275】<2−1−1.装置構成の変形例1>図2
0に複数種類のトランジスタを作り込んだフラッシュメ
モリ200Aの部分構成を示す。なお、図20におい
て、図17に示すフラッシュメモリ200と同一の構成
には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0276】図20においては、高耐圧部、周辺回路
部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MO
SトランジスタT54〜T56の断面をそれぞれ示して
いる。
【0277】図20において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT54〜T56は、それぞれゲート電極29D
〜29Fを有している。そして、ゲート電極29Dは、
ゲート酸化膜25Aの上部に順に積層されたポリシリコ
ン層M12とWSi層L14とで構成され、ゲート電極
29Eは、ゲート酸化膜25Aの上部に順に積層された
ポリシリコン層M13とWSi層L14とで構成され、
コントロールゲート電極29Fは、層間絶縁膜24の上
部に順に積層されたポリシリコン層M14とWSi層L
14とで構成されている。
【0278】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T54〜T56におけるゲート電極29D〜29FのW
Si層L14の厚みは1000オングストロームであ
り、ポリシリコン層M12の厚みは500オングストロ
ーム、ポリシリコン層M13およびM14の厚みは20
00オングストロームとなっている。
【0279】このように、Nチャネル型MOSトランジ
スタT54〜T56のゲート電極29D〜29Fにおい
ては、WSi層の厚みは共通であるが、しきい値が高い
ことを期待される高耐圧部のNチャネル型MOSトラン
ジスタT54のゲート電極29Dにおいては、ポリシリ
コン層が薄く構成されているので、ポリシリコン層に対
するWSi層の厚みの割合が最も高くなり、ポリシリコ
ン層からWSi層に取り込まれる不純物が多くなり、ポ
リシリコン層中の不純物はWSi層側に偏って存在し、
ポリシリコン層中の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0280】従って、ポリシリコン層の最も薄いゲート
電極29Dのゲート酸化膜近傍における不純物濃度は最
も低くなり、高耐圧部のゲート電極において空乏層が最
も広くなり、酸化膜の実効的な厚さが最も厚くなり、し
きい値が高くなる。
【0281】<2−1−2.装置構成の変形例2>図2
1に複数種類のトランジスタを作り込んだフラッシュメ
モリ200Bの部分構成を示す。なお、図21におい
て、図17に示すフラッシュメモリ200と同一の構成
には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0282】図21においては、高耐圧部、周辺回路
部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MO
SトランジスタT57〜T59の断面をそれぞれ示して
いる。
【0283】図21において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT57〜T59は、それぞれゲート電極29G
〜29Iを有している。そして、ゲート電極29Gは、
ゲート酸化膜25Aの上部に順に積層されたポリシリコ
ン層M15とWSi層L15とで構成され、ゲート電極
29Hは、ゲート酸化膜25Aの上部に順に積層された
ポリシリコン層M16とWSi層L16とで構成され、
ゲート電極29Iは、層間絶縁膜24の上部に順に積層
されたポリシリコン層M17とWSi層L17とで構成
されている。
【0284】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T57〜T59におけるゲート電極29G〜29Iのポ
リシリコン層M15〜M17の厚みは、それぞれ100
0オングストローム、2000オングストローム、20
00オングストロームであり、WSi層L15〜L17
の厚みは、それぞれ2000オングストローム、100
0オングストローム、1000オングストロームとなっ
ており、ゲート電極29G〜29Iの厚みは何れも30
00オングストロームとなっている。
【0285】このように、Nチャネル型MOSトランジ
スタT57〜T59のゲート電極29G〜29Iにおい
ては、ポリシリコン層およびWSi層の厚みはそれぞれ
異なっているが、しきい値が高いことを期待される高耐
圧部のNチャネル型MOSトランジスタT57のゲート
電極29Gにおいては、ポリシリコン層が最も薄く構成
されているので、ポリシリコン層に対するWSi層の厚
みの割合が最も高くなり、ポリシリコン層からWSi層
に取り込まれる不純物が多くなり、ポリシリコン層中の
不純物はWSi層側に偏って存在し、ポリシリコン層中
の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0286】従って、ポリシリコン層の最も薄いゲート
電極29Gのゲート酸化膜近傍における不純物濃度は最
も低くなり、高耐圧部のゲート電極において空乏層が最
も広くなり、酸化膜の実効的な厚さが最も厚くなり、し
きい値が高くなる。
【0287】<2−2.製造方法>以下に、図20で示
した高耐圧部、周辺回路部、およびメモリセルアレイ部
のNチャネル型MOSトランジスタT55〜T56の製
造方法について、図22〜図35を用いて説明する。
【0288】まず、図22に示す工程において、P型の
半導体基板21の表面にロコス法によりLOCOS層
(フィールド酸化膜)22を、例えば4000オングス
トロームの厚さに形成する。続いて、例えばボロンイオ
ンを、700keVのエネルギーで、1×1013/cm
2のドーズ量を注入することで、半導体基板21内にP
型のウエル領域121を形成する。なお、半導体基板2
1内にはPチャネル型MOSトランジスタを形成するた
めにN型のウエル領域も形成されるが、説明および図示
は省略する。次に、例えばボロンイオンを、130ke
Vのエネルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注
入することで、半導体基板21内にチャネルカット層1
22を形成する。なお、チャネルカット層122は、L
OCOS層22とで素子間分離領域を形成するような形
状に形成する。
【0289】次に、ウエル領域121内の高耐圧部、周
辺回路部、メモリセルアレイ部のそれぞれの所定位置
に、チャネルドープ層120を形成する。なお、チャネ
ルドープ層120の形成は、例えばボロンイオンを、5
0keVのエネルギーで、5×1012/cm2のドーズ
量を注入することで行う。
【0290】次に、図23に示す工程において、半導体
基板21の主面上にトンネル酸化膜23となる酸化膜2
31を熱酸化法により形成した後、その上にゲート電極
材料として、例えばドープトポリシリコン層271をC
VD法にて形成する。なお、酸化膜231の厚みは10
0オングストローム程度、ドープトポリシリコン層27
1の厚みは1000オングストローム程度で、その不純
物としてはリン(P)を使用し、濃度は1×1020/c
3程度である。
【0291】次に、図24に示す工程において、メモリ
セルアレイ部におけるドープトポリシリコン層271の
上部に選択的にレジストマスクR221を形成する。こ
の場合、レジストマスクR221はメモリセルアレイ部
のゲート幅方向に沿って形成される。そして、レジスト
マスクR221で覆われていない部分のドープトポリシ
リコン層271を異方性エッチングにより除去する。こ
の状態を図25に示す。
【0292】図25は、図24を上面側(レジストマス
クR221を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR221はメモリセルアレイ部において、規
則的に配列された矩形の島状をなすように形成されてい
る。なお、レジストマスクR221は、矩形の島状をな
す活性層AL上と、その周囲のLOCOS層LL上を覆
うように形成されている。また、高耐圧部および周辺回
路部においてはレジストマスクが形成されていないの
で、活性層ALが露出している。なお、図25において
は、レジストマスクR221の下部の構成を判りやすく
するため、部分的にレジストマスクR221を除いて活
性層ALおよびLOCOS層LLが見えるようにしてい
るが、これは便宜的なものである。
【0293】次に、レジストマスクR221を除去した
後、図26に示す工程において、ドープトポリシリコン
層271上にフローティングゲートとコントロールゲー
トとを絶縁する層間絶縁膜24となる絶縁膜241をC
VD法にて形成する。層間絶縁膜24はONO膜と呼称
される場合もある。絶縁膜241は高耐圧部および周辺
回路部上にも形成される。なお、この膜はTEOS(te
traethyl orthosilicate)膜、窒化膜(Si34)、T
EOS膜を順に積層した構成となっており、それぞれの
膜厚は100オングストロームである。
【0294】次に、図27に示す工程において、メモリ
セルアレイ部の絶縁膜241上をレジストマスクR22
2で覆い、その他の領域の絶縁膜241を全て除去す
る。この場合、その他の領域においては酸化膜231も
除去する。この状態を図28に示す。
【0295】図28は、図27を上面側(レジストマス
クR222を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR222はメモリセルアレイ部全域を覆うよ
うに形成されているが、高耐圧部および周辺回路部にお
いてはレジストマスクR222が形成されていないの
で、活性層ALが露出している。
【0296】次に、レジストマスクR222を除去した
後、図29に示す工程において、半導体基板21の主面
全面にゲート酸化膜25Aとなる酸化膜251Aを熱酸
化法により形成する。このときメモリセルアレイ部上の
絶縁膜241は、窒化膜を含んでいるため酸化されるこ
とはなく、その厚さは保たれる。なお、酸化膜251A
の厚みは80オングストローム程度である。
【0297】次に、図30に示す工程において、半導体
基板21の主面全面に、ゲート電極材料として、(ノン
ドープ)ポリシリコン層280をCVD法にて形成す
る。なお、ポリシリコン層280の厚みは2000オン
グストローム程度である。
【0298】次に、図31に示す工程において、ポリシ
リコン層280に不純物イオンを注入し、ドープトポリ
シリコン層281を形成する。このとき、周辺回路部お
よびメモリセルアレイ部にもドープトポリシリコン層2
81が形成される。なお、ドープトポリシリコン層28
1の形成は、例えばリンイオンを、30keVのエネル
ギーで、5×1015/cm2のドーズ量を注入すること
で行う。
【0299】次に、図32に示す工程において、周辺回
路部およびメモリセルアレイ部の上部にレジストマスク
R225を形成し、高耐圧部のドープトポリシリコン層
281を選択的にエッチバックし、高耐圧部のNチャネ
ル型MOSトランジスタT54に合わせた厚み(500
オングストローム)のドープトポリシリコン層282を
形成する。
【0300】次に、レジストマスクR225を除去した
後、図33に示す工程において、ドープトポリシリコン
層281および282の上部にWSi層290を形成す
る。なお、WSi層290の形成方法としては、例えば
スパッタリング法を使用し、その厚さは1000オング
ストローム程度である。
【0301】次に、図34に示す工程において、WSi
層290の上部にレジストマスクR227を形成し、パ
ターンニングを行う。この状態を図35に示す。
【0302】図35は、図34を上面側(レジストマス
クR227を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR227は、矩形状の活性領域ALに垂直に
なるように形成されている。
【0303】このパターンニングにより、高耐圧部にお
いては、ゲート酸化膜25Aおよびゲート電極29D
を、周辺回路部においては、ゲート酸化膜25Aおよび
ゲート電極29Eを、メモリセルアレイ部においては、
トンネル酸化膜23、フローティングゲート電極27、
層間絶縁膜24、コントロールゲート電極29Fを形成
する。
【0304】次に、高耐圧部、周辺回路部にイオン注入
によりLDD層127を形成した後、ゲート酸化膜25
Aおよびゲート電極29Dの側面、ゲート酸化膜25A
およびゲート電極29Eの側面、トンネル酸化膜23、
フローティングゲート電極27、層間絶縁膜24、コン
トロールゲート電極29Fの側面に、約1000オング
ストロームの厚さのサイドウォール酸化膜30を形成す
る。そして、サイドウォール酸化膜30をマスクとし
て、イオン注入によりソース・ドレイン層126を形成
することで、図20に示すフラッシュメモリの構成が得
られる。
【0305】ここで、LDD層127は、例えば砒素イ
オンを30keVのエネルギーで、1×1013/cm2
のドーズ量を注入することで形成する。また、ソース・
ドレイン層126は、例えば砒素イオンを50keVの
エネルギーで、5×1015/cm2のドーズ量を注入し
た後、850℃で60分間アニールすることで形成す
る。
【0306】なお、この後に、キャパシタ形成、層間絶
縁膜の形成、配線層の形成工程等を経ることによりフラ
ッシュメモリが形成されるが、それらの工程の説明およ
び図示は省略する。
【0307】<2−3.特徴的作用効果>以上説明した
ように本発明に係る実施の形態2のフラッシュメモリ2
00、200A、200Bは、ポリシリコン層とWSi
層とのポリサイド構造を有し、特性の異なる複数種類の
トランジスタ(例えば、要求スペックの異なる)に対し
て、ポリシリコン層に対するWSi層の厚みの割合をそ
れぞれ変えることでゲート酸化膜の実効的な厚みを変え
る構成となっている。従って、耐電圧の異なるトランジ
スタのゲート酸化膜の厚さを、それぞれ異なった厚さに
形成する必要がなくなる。
【0308】また、ゲート酸化膜の実効的な厚みを変え
ることで、しきい値を設定することができるので、チャ
ネルドープ層の不純物濃度をトランジスタの特性に合わ
せて変える必要がなく、拡散層からの漏れ電流(拡散層
リーク)を最小限に抑制できる濃度に固定することがで
きる。
【0309】従って、チャネルドープ層の不純物濃度は
拡散層リークを最小にするように設定し、耐電圧特性や
しきい値はゲート電極の不純物濃度により調整すること
で、耐電圧についての要求を満足するとともに、しきい
値と拡散層リークとのトレードオフ関係を打開(ブレー
クスルー)することができ、回路設計の制約を解消する
ことができる。
【0310】また、厚さの異なるゲート酸化膜を形成す
る場合でも、ゲート酸化膜の実効的な厚みを変えること
で、ゲート酸化膜の種類を削減することができる。従っ
て、ゲート酸化膜の製造工程を簡略化できるとともに、
信頼性に優れ、膜厚の制御性が良好なゲート酸化膜を得
ることができる。
【0311】すなわち、図17、図20、図21に示す
構成においては、高耐圧部および周辺回路部のトランジ
スタにおけるゲート酸化膜の厚みは同じであるので、ゲ
ート酸化膜の種類は2種類となる。そして、酸化膜を形
成する工程は、酸化膜231を形成する工程(図23)
と、酸化膜251Aを形成する工程(図29)だけであ
り、いずれの工程も1回の熱酸化工程で形成しているの
で、図88〜図101を用いて説明した従来の製造方法
のように、1つの酸化膜の形成を複数回に分けて行う必
要はなく、不純物混入や膜厚の制御性の低下を心配する
必要はない。
【0312】また、ゲート電極をポリシリコン層とWS
i層とのポリサイド構造とするので、ゲート電極の抵抗
値を低減でき、ポリサイド構造をゲート配線にも使用し
た場合、例えば、ゲート電極のチャージングのための電
流がゲート配線を流れる際に、電圧ドロップなどによる
電流ロスが少なくなる。また、抵抗が小さいため高速動
作が可能となる。
【0313】なお、以上説明した本発明に係る実施の形
態2では、単結晶基板上に各種トランジスタを形成する
構成について示したが、SOI(silicon on insulato
r)基板上に各種トランジスタを形成する場合であって
も、同様の作用効果を得ることができる。
【0314】<実施の形態3> <3−1.装置構成>図36に本発明に係る実施の形態
3として、ロジック回路を有したDRAM(以後、LO
GIC in DRAMと呼称)300の部分構成を示
す。
【0315】LOGIC in DRAMは、ロジック
回路を同一チップ内に作りこむことにより、独立した別
チップとして作られたDRAMとロジック回路とを組み
合わせて使用するより、高性能かつ低コストを実現でき
る装置である。
【0316】一般的に、LOGIC in DRAMは
ロジック部とDRAM部とに大別される。ここで、ロジ
ック部では、高速であること、すなわち、高駆動能力と
低容量であることが求められている。また、DRAM部
には先に実施の形態1で説明したように、低リーク電流
が求められるメモリセルアレイ部や、低電圧での動作が
要求されるセンスアンプ部などが含まれている。つま
り、1チップのLOGIC in DRAMにおいて
は、特性の異なる数種類のトランジスタが必要となる。
【0317】図36においては、ロジック部、センスア
ンプ部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型
MOSトランジスタT61〜T63の断面をそれぞれ示
している。
【0318】図36において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT61〜T63は同一の半導体基板51(P
型)上に形成されたP型のウエル層151内に形成され
ている。ウエル層151はウエル層151内に形成され
たチャネルカット層152と、LOCOS層52とで素
子間分離され、Nチャネル型MOSトランジスタT61
〜T63は、それぞれ素子間分離された領域に形成され
ている。
【0319】ロジック部のNチャネル型MOSトランジ
スタT61は、ウエル層151内に独立して平行に形成
された1対のソース・ドレイン層156と、当該ソース
・ドレイン層156の向かい合う端縁部に接して形成さ
れた1対のLDD層157とを備えている。
【0320】そして、LDD層157の上部にはゲート
酸化膜53形成され、当該ゲート酸化膜53の上部には
ゲート電極55Aが形成されている。また、ゲート酸化
膜53およびゲート電極55Aの側面にはサイドウォー
ル酸化膜56が形成されている。また、ゲート電極55
Aの下層のウエル層151内には、チャネルドープ層1
55Aが形成されている。
【0321】センスアンプ部のNチャネル型MOSトラ
ンジスタT62は、ウエル層151内に独立して平行に
形成された1対のソース・ドレイン層156と、当該ソ
ース・ドレイン層156の向かい合う端縁部に接して形
成された1対のLDD層157とを備えている。
【0322】そして、LDD層157の上部にはゲート
酸化膜53が形成され、当該ゲート酸化膜53の上部に
はゲート電極55Aが形成されている。また、ゲート酸
化膜53およびゲート電極55Aの側面にはサイドウォ
ール酸化膜56が形成されている。また、ゲート電極5
5Aの下層のウエル層151内には、チャネルドープ層
154が形成されている。
【0323】なお、ゲート電極55Aは、ゲート酸化膜
53の上部に順に積層されたポリシリコン層M21とW
Si層L21とで構成されている。
【0324】メモリセルアレイ部のNチャネル型MOS
トランジスタT63は、ウエル層151内に独立して平
行に形成された一対のソース・ドレイン層156と、当
該ソース・ドレイン層156の向かい合う端縁部に接し
て形成された一対のLDD層157とを備えている。
【0325】そして、ソース・ドレイン層156および
LDD層157の上部にはゲート酸化膜53が形成さ
れ、当該ゲート酸化膜53の上部にはゲート電極55B
が形成されている。また、ゲート酸化膜53およびゲー
ト電極55Bの側面にはサイドウォール酸化膜56が形
成されている。また、ゲート電極55Bの下層のウエル
層151内には、チャネルドープ層155Aが形成され
ている。なお、メモリセルアレイ部はゲートアレイ構造
となっており、隣合うゲートどうしが1のソース・ドレ
イン層156を共有する構造となっており、その構造が
連続して配設された構成となっている。
【0326】なお、ゲート電極55Bは、ゲート酸化膜
53の上部に順に積層されたポリシリコン層M21とW
Si層L22とで構成されている。
【0327】表7にNチャネル型MOSトランジスタT
61〜T63の構成諸元を示す。
【0328】
【表7】
【0329】表7において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT61〜T63のそれぞれのチャネルドープ層形
成時の不純物ドーズ量は、5×1012/cm2、1×1
12/cm2、5×1012/cm2となっている。なお、
注入不純物は何れもボロン(B)であり、注入エネルギ
ーは何れも50keVである。
【0330】また、Nチャネル型MOSトランジスタT
61〜T63のそれぞれのゲート酸化膜の厚みは、何れ
も60オングストロームとなっている。
【0331】また、Nチャネル型MOSトランジスタT
61〜T63のそれぞれのゲート電極形成時の不純物ド
ーズ量はいずれも5×1015/cm2となっている。な
お、注入不純物はリンであり、注入エネルギーは30k
eVである。
【0332】図36で示したロジック部、センスアンプ
部、メモリセルアレイ部のNチャネル型MOSトランジ
スタT61〜T63における、A−A’線、B−B’
線、およびC−C’線による断面部分の不純物プロファ
イルを図37に示す。
【0333】図37において、横軸に断面方向の位置
(深さ)を、縦軸に不純物濃度を示す。なお、横軸は図
に向かって左側から順に、ゲート電極(ポリシリコン
層)、ゲート酸化膜(SiO2層)、ウエル層(バルク
シリコン層)となっており、ゲート電極のWSi層は省
略している。
【0334】表7に示すように、Nチャネル型MOSト
ランジスタT61〜T63のゲート電極55Aおよび5
5Bにおいては、ポリシリコン層の厚みは共通である
が、ゲート電極55Aと55Bとではポリシリコン層に
対するWSi層の厚みの割合が異なっている。すなわ
ち、Nチャネル型MOSトランジスタT61およびT6
2のゲート電極55Aにおける、ポリシリコン層に対す
るWSi層の厚みの割合は2対1であるが、Nチャネル
型MOSトランジスタT63のゲート電極55Bにおけ
る、ポリシリコン層に対するWSi層の厚みの割合は1
対2となっている。
【0335】先に説明したように、ポリシリコン層に対
するWSi層の厚みの割合が高くなるほど、ポリシリコ
ン層からWSi層に取り込まれる不純物が多くなり、ポ
リシリコン層中の不純物はWSi層側に偏って存在し、
ポリシリコン層中の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0336】従って、図37に示すようにゲート電極中
の不純物プロファイルは、A−A’線およびB−B’線
で示すように、ロジック部およびセンスアンプ部のトラ
ンジスタT61およびT62は比較的平坦であるが、C
−C’線で示すように、メモリセルアレイ部のトランジ
スタT63においては急峻なプロファイルとなってい
る。
【0337】従って、メモリセルアレイ部においてはゲ
ート酸化膜近傍における不純物濃度が最も低くなり、メ
モリセルアレイ部のゲート電極において空乏層が最も広
くなり、酸化膜の実効的な厚さが最も厚くなり、しきい
値が高くなる。
【0338】なお、ウエル層内のチャネルドープ層の不
純物濃度は、トランジスタT61およびT63において
同一となるように形成されているので、A−A’線、C
−C’は重なり合っている。
【0339】図38に各ゲート酸化膜の実際の厚みと、
実効的な厚みを示す。図38において、横軸左側から順
にロジック部、センスアンプ部、メモリセルアレイ部の
それぞれのNチャネル型MOSトランジスタを表示して
いる。図38に示されるように、何れのトランジスタに
おいても実際の厚みは同じであるが、図38から明らか
なように、各ゲート酸化膜の実効的な厚みは、メモリセ
ルアレイ部において特に厚くなっている。
【0340】なお、図38に示すのと同様に、メモリセ
ルアレイ部におけるゲート酸化膜の実効的な厚みを最も
厚くするためには、以下に説明するような構成としても
良い。
【0341】<3−1−1.装置構成の変形例1>図3
9に複数種類のトランジスタを作り込んだLOGIC
in DRAM300Aの部分構成を示す。なお、図3
9において、図36に示すLOGIC in DRAM
300と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説
明は省略する。
【0342】図39においては、ロジック部、センスア
ンプ部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型
MOSトランジスタT64〜T66の断面をそれぞれ示
している。
【0343】図39において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT64およびT65はゲート電極55Cを有
し、Nチャネル型MOSトランジスタT66はゲート電
極55Dを有している。そして、ゲート電極55Cは、
ゲート酸化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層
M22とWSi層L23とで構成され、ゲート電極55
Dは、ゲート酸化膜3の上部に順に積層されたポリシリ
コン層M23とWSi層L23とで構成されている。
【0344】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T64〜T66におけるゲート電極55Cおよび55D
のWSi層L23の厚みは1000オングストロームで
あり、ポリシリコン層M22およびM23の厚みは、そ
れぞれ2000オングストロームおよび500オングス
トロームとなっている。
【0345】このように、Nチャネル型MOSトランジ
スタT64〜T66のゲート電極55Cおよび55Dに
おいては、WSi層の厚みは共通であるが、しきい値が
高いことを期待されるメモリセルアレイ部のポリシリコ
ン層は薄く構成されているので、ポリシリコン層に対す
るWSi層の厚みの割合が高くなり、ポリシリコン層か
らWSi層に取り込まれる不純物が多くなり、ポリシリ
コン層中の不純物はWSi層側に偏って存在し、ポリシ
リコン層中の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0346】従って、ポリシリコン層の最も薄いゲート
電極55Dのゲート酸化膜近傍における不純物濃度は最
も低くなり、メモリセルアレイ部のゲート電極において
空乏層が最も広くなり、酸化膜の実効的な厚さが最も厚
くなり、しきい値が高くなる。
【0347】<3−1−2.装置構成の変形例2>図4
0に複数種類のトランジスタを作り込んだLOGIC
in DRAM300Bの部分構成を示す。なお、図4
0において、図36に示すLOGIC in DRAM
300と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説
明は省略する。
【0348】図40においては、ロジック部、センスア
ンプ部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型
MOSトランジスタT67〜T69の断面をそれぞれ示
している。
【0349】図40において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT67およびT68はゲート電極55Eを有
し、Nチャネル型MOSトランジスタT69はゲート電
極55Fを有している。そして、ゲート電極55Eは、
ゲート酸化膜3の上部に順に積層されたポリシリコン層
M24とWSi層L24とで構成され、ゲート電極55
Fは、ゲート酸化膜3の上部に順に積層されたポリシリ
コン層M25とWSi層L25とで構成されている。
【0350】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T67〜T69におけるゲート電極55Eおよび55F
のWSi層L24およびL25の厚みは1000オング
ストロームおよび2000オングストロームであり、ポ
リシリコン層M24およびM25の厚みは、それぞれ2
000オングストロームおよび1000オングストロー
ムとなっており、ゲート電極55Eおよび55Fの全体
の厚みは何れも3000オングストロームとなってい
る。
【0351】このように、Nチャネル型MOSトランジ
スタT67〜T69のゲート電極55Eおよび55Fに
おいては、ポリシリコン層およびWSi層の厚みはそれ
ぞれ異なっているが、しきい値が高いことを期待される
メモリセルアレイ部においては、ポリシリコン層に対す
るWSi層の厚みの割合が高くなり、ポリシリコン層か
らWSi層に取り込まれる不純物が多くなり、ポリシリ
コン層中の不純物はWSi層側に偏って存在し、ポリシ
リコン層中の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0352】従って、ゲート電極55Dのゲート酸化膜
近傍における不純物濃度は最も低くなり、メモリセルア
レイ部のゲート電極において空乏層が最も広くなり、酸
化膜の実効的な厚さが最も厚くなり、しきい値が高くな
る。
【0353】<3−2.製造方法>本発明に係る実施の
形態3の製造方法として、以上説明したLOGIC i
nDRAM300、300A、300Bのうち、図39
を用いて説明したLOGIC in DRAM300A
のNチャネル型MOSトランジスタT64〜T66の製
造方法について、図41〜図47を用いて説明する。
【0354】まず、図41に示す工程において、P型の
半導体基板51の表面にロコス法によりLOCOS層
(フィールド酸化膜)52を、例えば4000オングス
トロームの厚さに形成する。続いて、例えばボロンイオ
ンを、700keVのエネルギーで、1×1013/cm
2のドーズ量を注入することで、半導体基板51内にP
型のウエル領域151を形成する。なお、半導体基板5
1内にはPチャネル型MOSトランジスタを形成するた
めにN型のウエル領域も形成されるが、説明および図示
は省略する。次に、例えばボロンイオンを、130ke
Vのエネルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注
入することで、半導体基板1内にチャネルカット層15
2を形成する。なお、チャネルカット層152は、LO
COS層52とで素子間分離領域を形成するような形状
に形成する。
【0355】次に、ウエル領域151内の所定位置に、
センスアンプ部のトランジスタT62に合わせた最も不
純物濃度の低いチャネルドープ層150を形成する。こ
のとき、ロジック部およびメモリセルアレイ部のトラン
ジスタT61およびT63の形成領域にもチャネルドー
プ層150が形成される。なお、チャネルドープ層15
0の形成は、例えばボロンイオンを、50keVのエネ
ルギーで、1×1012/cm2のドーズ量を注入するこ
とで行う。
【0356】次に、図42に示す工程において、センス
アンプ部の上部にレジストマスクR251を形成し、ロ
ジック部およびメモリセルアレイ部のチャネルドープ層
150に選択的に不純物を追加注入し、ロジック部およ
びメモリセルアレイ部のトランジスタT64およびT6
6に合わせた不純物濃度のチャネルドープ層150Aを
形成する。なお、チャネルドープ層150Aの形成は、
例えばボロンイオンを、50keVのエネルギーで、4
×1012/cm2のドーズ量を注入することで行う。
【0357】次に、図43に示す工程において、半導体
基板51の主面上にゲート酸化膜53となる酸化膜53
1を熱酸化法により形成した後、その上にゲート電極材
料として、(ノンドープ)ポリシリコン層550をCV
D法にて形成する。なお、酸化膜531の厚みは60オ
ングストローム程度、ポリシリコン層550の厚みは2
000オングストローム程度である。
【0358】次に、図44に示す工程において、ポリシ
リコン層550に不純物イオンを注入し、ドープトポリ
シリコン層551を形成する。なお、ドープトポリシリ
コン層551の形成は、例えばリンイオンを、30ke
Vのエネルギーで、5×1015/cm2のドーズ量を注
入することで行う。
【0359】次に、図45に示す工程においてロジック
部およびセンスアンプ部の上部にレジストマスクR25
5を形成し、メモリセルアレイ部のドープトポリシリコ
ン層551を選択的にエッチバックし、メモリセルアレ
イ部のNチャネル型MOSトランジスタT66に合わせ
た厚み(500オングストローム)のドープトポリシリ
コン層552を形成する。
【0360】次に、レジストマスクR255を除去した
後、図46に示す工程において、ドープトポリシリコン
層551および552の上部にWSi層560を形成す
る。なお、WSi層560の形成方法としては、例えば
スパッタリング法を使用し、その厚さは1000オング
ストローム程度である。
【0361】次に、図47に示す工程において、WSi
層560の上部にレジストマスクR256を形成し、パ
ターンニングによりゲート電極55C、55Dおよびゲ
ート酸化膜53を形成する。
【0362】次に、ロジック部、センスアンプ部、メモ
リセルアレイ部にイオン注入によりLDD層157を形
成した後、ゲート酸化膜53およびゲート電極55C、
55Dの側面に、約1000オングストロームの厚さの
サイドウォール酸化膜56を形成する。そして、サイド
ウォール酸化膜56をマスクとして、イオン注入により
ソース・ドレイン層156を形成することで、図39に
示すLOGIC inDRAM300Aの構成が得られ
る。
【0363】ここで、LDD層157は、例えば砒素
(As)イオンを30keVのエネルギーで、1×10
13/cm2のドーズ量を注入することで形成する。ま
た、ソース・ドレイン層156は、例えば砒素イオンを
50keVのエネルギーで、5×1015/cm2のドー
ズ量を注入した後、850℃で30分間アニールするこ
とで形成する。
【0364】なお、この後に、キャパシタ形成、層間絶
縁膜の形成、配線層の形成工程等を経ることによりLO
GIC in DRAMが形成されるが、それらの工程
の説明および図示は省略する。
【0365】<3−3.特徴的作用効果>以上説明した
ように本発明に係る実施の形態3のLOGIC in
DRAM300、300A、300Bは、ポリシリコン
層とWSi層とのポリサイド構造を有し、特性の異なる
複数種類のトランジスタ(例えば、要求スペックの異な
る)に対して、ポリシリコン層に対するWSi層の厚み
の割合を変えることでゲート酸化膜の実効的な厚みを変
えてしきい値を設定する構成となっている。
【0366】すなわち、ポリシリコン層に対してWSi
層の厚みが厚いメモリセルアレイ部では、ゲート電極内
に広い範囲で空乏層が形成され、酸化膜厚が実効的に厚
くなって、しきい値が高くできる。
【0367】また、センスアンプ部においては、チャネ
ルドープ層の不純物濃度を他よりも低くすることで、拡
散層からの漏れ電流(拡散層リーク)を最小限に抑制す
ることができる。
【0368】このように、チャネルドープ層の不純物濃
度は拡散層リークを最小にするように設定し、しきい値
はゲート電極のポリシリコン層に対するWSi層の厚み
の割合により設定することで、しきい値と拡散層リーク
とのトレードオフ関係を打開(ブレークスルー)するこ
とができ、回路設計の制約を解消することができる。
【0369】なお、以上説明した本発明に係る実施の形
態3では、単結晶基板上に各種トランジスタを形成する
構成について示したが、SOI(silicon on insulato
r)基板上に各種トランジスタを形成する場合であって
も、同様の作用効果を得ることができる。
【0370】また、ゲート電極をポリシリコン層とWS
i層とのポリサイド構造とするので、ゲート電極の抵抗
値を低減でき、ポリサイド構造をゲート配線にも使用し
た場合、例えば、ゲート電極のチャージングのための電
流がゲート配線を流れる際に、電圧ドロップなどによる
電流ロスが少なくなる。また、抵抗が小さいため高速動
作が可能となる。
【0371】<実施の形態4> <4−1.装置構成>図48に本発明に係る実施の形態
4として、ロジック回路を有したフラッシュメモリ(以
後、LOGIC in FLASHと呼称)400の部
分構成を示す。
【0372】一般に、LOGIC in FLASH
は、ロジック部とフラッシュメモリ部とに大別され、ロ
ジック部では、高速であること、すなわち、高駆動能力
と低容量であることが求められている。
【0373】また、フラッシュメモリ部では、高電圧が
印加される高耐圧部やトンネル酸化膜に高い信頼性が求
められるセルアレイ部などを有している。つまり、1チ
ップのLOGIC in FLASH内で特性の異なる
数種類のトランジスタが必要となる。
【0374】図48においては、ロジック部、高耐圧
部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MO
SトランジスタT71〜T73の断面をそれぞれ示して
いる。
【0375】図48において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT71〜T73は同一の半導体基板71(P
型)上に形成されたP型のウエル層171内に形成され
ている。ウエル層171は、ウエル層171内に形成さ
れたチャネルカット層172と、LOCOS層72とで
素子間分離され、Nチャネル型MOSトランジスタT7
1〜T73は、それぞれ素子間分離された領域に形成さ
れている。
【0376】ロジック部のNチャネル型MOSトランジ
スタT71は、ウエル層171内に独立して平行に形成
された1対のソース・ドレイン層176と、当該ソース
・ドレイン層176の向かい合う端縁部に接して形成さ
れた1対のLDD層177とを備えている。
【0377】そして、LDD層177の上部にはゲート
酸化膜76が形成され、当該ゲート酸化膜76の上部に
はゲート電極79Aが形成されている。また、ゲート酸
化膜76およびゲート電極79Aの側面にはサイドウォ
ール酸化膜80が形成されている。また、ゲート電極7
9Aの下層のウエル層171内には、チャネルドープ層
173が形成されている。
【0378】なお、ゲート電極79Aは、ゲート酸化膜
76の上部に順に積層されたポリシリコン層M31とW
Si層L31とで構成されている。
【0379】フラッシュメモリ部における高耐圧部のN
チャネル型MOSトランジスタT72は、ウエル層17
1内に独立して平行に形成された1対のソース・ドレイ
ン層176と、当該ソース・ドレイン層176の向かい
合う端縁部に接して形成された1対のLDD層177と
を備えている。
【0380】そして、LDD層177の上部にはゲート
酸化膜76が形成され、当該ゲート酸化膜76の上部に
はゲート電極79Bが形成されている。また、ゲート酸
化膜76およびゲート電極79Bの側面にはサイドウォ
ール酸化膜80が形成されている。また、ゲート電極7
9Bの下層のウエル層171内には、チャネルドープ層
173が形成されている。
【0381】なお、ゲート電極79Bは、ゲート酸化膜
76の上部に順に積層されたポリシリコン層M31とW
Si層L32とで構成されている。
【0382】フラッシュメモリ部におけるメモリセルア
レイ部のNチャネル型MOSトランジスタT73は、ウ
エル層171内に独立して平行に形成された一対のソー
ス・ドレイン層176を備え、ソース・ドレイン層17
6の端縁部上部にはトンネル酸化膜73が形成され、当
該トンネル酸化膜73の上部にはフローティングゲート
電極77、層間絶縁膜74、コントロールゲート電極7
9Aが順次形成されている。
【0383】また、トンネル酸化膜73、フローティン
グゲート電極77、層間絶縁膜74、コントロールゲー
ト電極79Aの側面にはサイドウォール酸化膜80が形
成されている。なお、コントロールゲート電極79A
は、ゲート電極79Aと同じ構成であるので、以後、ゲ
ート電極79Aとして扱う。
【0384】また、フローティングゲート電極77の下
層のウエル層171内には、チャネルドープ層173が
形成されている。
【0385】なお、メモリセルアレイ部はゲートアレイ
構造となっており、隣合うゲートどうしが1のソース・
ドレイン層176を共有する構造となっており、その構
造が連続して配設された構成となっている。
【0386】表8にNチャネル型MOSトランジスタT
71〜T73の構成諸元を示す。
【0387】
【表8】
【0388】表8において、Nチャネル型MOSトラン
ジスタT71〜T73のそれぞれのゲート酸化膜の厚み
は、50オングストローム、50オングストローム、1
00オングストロームとなっている。
【0389】また、Nチャネル型MOSトランジスタT
71〜T73のそれぞれのチャネルドープ層形成時の不
純物ドーズ量は、何れも1×1012/cm2となってい
る。なお、注入不純物は何れもボロン(B)であり、注
入エネルギーは何れも50keVである。
【0390】また、Nチャネル型MOSトランジスタT
71〜T73のそれぞれのゲート電極形成時の不純物ド
ーズ量は、何れも5×1015/cm2となっている。な
お、注入不純物は何れもリン(P)であり、注入エネル
ギーは何れも30keVである。
【0391】また、図48で示したロジック部、高耐圧
部、およびメモリセルアレイ部のNチャネル型MOSト
ランジスタT71〜T73における、A−A’線、B−
B’線、およびC−C’線による断面部分の不純物プロ
ファイルを図49に示す。
【0392】図49において、横軸に断面方向の位置
(深さ)を、縦軸に不純物濃度を示す。なお、メモリセ
ルアレイ部のNチャネル型MOSトランジスタT73の
構成順序を図面上部に、他のMOSトランジスタの構成
順序を図面横軸に示す。
【0393】図面上部において、図に向かって左側から
順に、コントロールゲート電極のポリシリコン層、層間
絶縁膜(ONO膜)、フローティングゲート電極(ポリ
シリコン層)、トンネル酸化膜(SiO2層)、ウエル
層(バルクシリコン層)となっており、ゲート電極のW
Si層は省略している。
【0394】また、図面横軸において、図に向かって左
側から順に、ゲート電極のポリシリコン層、ゲート酸化
膜(SiO2層)、ウエル層(バルクシリコン層)とな
っており、ゲート電極のWSi層は省略している。
【0395】先に説明したように、ポリシリコン層に対
するWSi層の厚みの割合が高くなるほど、ポリシリコ
ン層からWSi層に取り込まれる不純物が多くなり、ポ
リシリコン層中の不純物はWSi層側に偏って存在し、
ポリシリコン層中の不純物濃度が不均一な分布となる。
【0396】表8に示すように、Nチャネル型MOSト
ランジスタT71〜T73のゲート電極79Aおよび7
9Bにおいては、ポリシリコン層の厚みは共通である
が、ゲート電極79Aと79Bとではポリシリコン層に
対するWSi層の厚みの割合が異なっている。すなわ
ち、Nチャネル型MOSトランジスタT71およびT7
3のゲート電極79Aにおける、ポリシリコン層に対す
るWSi層の厚みの割合は2対1であるが、Nチャネル
型MOSトランジスタT72のゲート電極79Bにおけ
る、ポリシリコン層に対するWSi層の厚みの割合は1
対2となっている。
【0397】従って、図49に示すようにゲート電極中
の不純物プロファイルは、B−B’線で示すように、ポ
リシリコン層に対するWSi層の厚みの割合が最も大き
な高耐圧部のトランジスタT72が最も急峻であり、A
−A’線、およびC−C’線で示すように、ポリシリコ
ン層に対するWSi層の厚みの割合が同じロジック部の
トランジスタT71およびメモリセルアレイ部のトラン
ジスタT73においては緩やかなプロファイルとなって
いる。
【0398】従って、ゲート酸化膜近傍における不純物
濃度の最も低い高耐圧部のゲート電極において空乏層が
最も広くなり、酸化膜の実効的な厚さが最も厚くなり、
しきい値が高くなる。
【0399】なお、図49に示すように、ロジック部
(A−A’線)、高耐圧部(B−B’線)、メモリセル
アレイ部(C−C’線)の何れのトランジスタにおいて
も、チャネルドープ層の不純物プロファイルは同じであ
る。
【0400】なお、メモリセルアレイ部のNチャネル型
MOSトランジスタT73のフローティングゲート電極
はCVD法で形成するため、不純物プロファイルは一定
である。
【0401】図50に各ゲート酸化膜の実際の厚みと、
実効的な厚みを示す。図50において、横軸左側から順
にロジック部、高耐圧部、メモリセルアレイ部のそれぞ
れのNチャネル型MOSトランジスタを示している。図
50から明らかなように、各ゲート酸化膜の実効的な厚
みは、高耐圧部において特に厚くなっている。
【0402】なお、図50に示すのと同様に、高耐圧部
におけるゲート酸化膜の実効的な厚みを最も厚くするた
めには、以下に説明するような構成としても良い。
【0403】<4−1−1.装置構成の変形例1>図5
1に複数種類のトランジスタを作り込んだLOGIC
in FLASH400Aの部分構成を示す。なお、図
51において、図48に示すLOGICin FLAS
H400と同一の構成には同一の符号を付し、重複する
説明は省略する。
【0404】図51においては、ロジック部、高耐圧
部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MO
SトランジスタT74〜T76の断面をそれぞれ示して
いる。
【0405】図51において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT74およびT76はゲート電極79Cを有
し、Nチャネル型MOSトランジスタT75はゲート電
極79Dを有している。そして、ゲート電極79Cは、
ゲート酸化膜76(層間絶縁膜74)の上部に順に積層
されたポリシリコン層M32とWSi層L33とで構成
され、ゲート電極79Dは、ゲート酸化膜76の上部に
順に積層されたポリシリコン層M33とWSi層L33
とで構成されている。
【0406】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T74〜T76におけるゲート電極79Cおよび79D
のWSi層L33の厚みは1000オングストロームで
あり、ポリシリコン層M32およびM33の厚みは、そ
れぞれ2000オングストロームおよび500オングス
トロームとなっている。
【0407】このように、Nチャネル型MOSトランジ
スタT74〜T76のゲート電極79Cおよび79Dに
おいては、WSi層の厚みは共通であるが、しきい値が
高いことを期待される高耐圧部においては、ポリシリコ
ン層のポリシリコン層は薄く構成されているので、ポリ
シリコン層に対するWSi層の厚みの割合が高くなり、
ポリシリコン層からWSi層に取り込まれる不純物が多
くなり、ポリシリコン層中の不純物はWSi層側に偏っ
て存在し、ポリシリコン層中の不純物濃度が不均一な分
布となる。
【0408】従って、ポリシリコン層の最も薄いゲート
電極79Dのゲート酸化膜近傍における不純物濃度は最
も低くなり、メモリセルアレイ部のゲート電極において
空乏層が最も広くなり、酸化膜の実効的な厚さが最も厚
くなり、しきい値が高くなる。
【0409】<4−1−2.装置構成の変形例2>図5
2に複数種類のトランジスタを作り込んだLOGIC
in FLASH400Bの部分構成を示す。なお、図
52において、図48に示すLOGICin FLAS
H400と同一の構成には同一の符号を付し、重複する
説明は省略する。
【0410】図52においては、ロジック部、高耐圧
部、メモリセルアレイ部に用いられるNチャネル型MO
SトランジスタT77〜T79の断面をそれぞれ示して
いる。
【0411】図52において、Nチャネル型MOSトラ
ンジスタT77およびT79はゲート電極79Eを有
し、Nチャネル型MOSトランジスタT78はゲート電
極79Fを有している。そして、ゲート電極79Eは、
ゲート酸化膜76(層間絶縁膜74)の上部に順に積層
されたポリシリコン層M34とWSi層L34とで構成
され、ゲート電極79Fは、ゲート酸化膜76の上部に
順に積層されたポリシリコン層M35とWSi層L35
とで構成されている。
【0412】そして、Nチャネル型MOSトランジスタ
T77〜T79におけるゲート電極79Eおよび79F
のWSi層L34およびL35の厚みは1000オング
ストロームおよび2000オングストロームであり、ポ
リシリコン層M34およびM35の厚みは、それぞれ2
000オングストロームおよび1000オングストロー
ムとなっており、ゲート電極79Eおよび79Fの全体
の厚みは何れも3000オングストロームとなってい
る。
【0413】このように、Nチャネル型MOSトランジ
スタT77〜T79のゲート電極79Eおよび79Fに
おいては、ポリシリコン層およびWSi層の厚みはそれ
ぞれ異なっているが、しきい値が高いことを期待される
高耐圧部においては、ポリシリコン層は薄く構成されて
いるので、ポリシリコン層に対するWSi層の厚みの割
合が高くなり、ポリシリコン層からWSi層に取り込ま
れる不純物が多くなり、ポリシリコン層中の不純物はW
Si層側に偏って存在し、ポリシリコン層中の不純物濃
度が不均一な分布となる。
【0414】従って、ゲート電極79Fのゲート酸化膜
近傍における不純物濃度は最も低くなり、メモリセルア
レイ部のゲート電極において空乏層が最も広くなり、酸
化膜の実効的な厚さが最も厚くなり、しきい値が高くな
る。
【0415】<4−2.製造方法>本発明に係る実施の
形態4の製造方法として、以上説明したLOGIC i
nFLASH400、400A、400Bのうち、図5
1を用いて説明したLOGIC in FLASH40
0AのNチャネル型MOSトランジスタT74〜T76
の製造方法について、図53〜図66を用いて説明す
る。
【0416】まず、図53に示す工程において、P型の
半導体基板71の表面にロコス法によりLOCOS層
(フィールド酸化膜)72を、例えば4000オングス
トロームの厚さに形成する。続いて、例えばボロンイオ
ンを、700keVのエネルギーで、1×1013/cm
2のドーズ量を注入することで、半導体基板71内にP
型のウエル領域171を形成する。なお、半導体基板7
1内にはPチャネル型MOSトランジスタを形成するた
めにN型のウエル領域も形成されるが、説明および図示
は省略する。次に、例えばボロンイオンを、130ke
Vのエネルギーで、5×1012/cm2のドーズ量を注
入することで、半導体基板71内にチャネルカット層1
72を形成する。なお、チャネルカット層172は、L
OCOS層72とで素子間分離領域を形成するような形
状に形成する。
【0417】次に、ウエル領域171内にチャネルドー
プ層170を形成する。なお、チャネルドープ層170
の形成は、例えばボロンイオンを、50keVのエネル
ギーで、1×1012/cm2のドーズ量を注入すること
で行う。
【0418】次に、図54に示す工程において、半導体
基板71の主面上にトンネル酸化膜73となる酸化膜7
31を熱酸化法により形成した後、その上にゲート電極
材料として、例えばドープトポリシリコン層771をC
VD法にて形成する。なお、酸化膜731の厚みは10
0オングストローム程度、ドープトポリシリコン層77
1の厚みは1000オングストローム程度で、その不純
物としてはリン(P)を使用し、濃度は1×1020/c
3程度である。
【0419】次に、図55に示す工程において、メモリ
セルアレイ部におけるドープトポリシリコン層771の
上部に選択的にレジストマスクR271を形成する。こ
の場合、レジストマスクR271はメモリセルアレイ部
のゲート幅方向に沿って形成される。そして、レジスト
マスクR271で覆われていない部分のドープトポリシ
リコン層771を異方性エッチングにより除去する。こ
の状態を図56に示す。
【0420】図56は、図55を上面側(レジストマス
クR271を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR271はメモリセルアレイ部において、規
則的に配列された矩形の島状をなすように形成されてい
る。なお、レジストマスクR271は、矩形の島状をな
す活性層AL上と、その周囲のLOCOS層LL上を覆
うように形成されている。また、高耐圧部およびロジッ
ク部においてはレジストマスクが形成されていないの
で、活性層ALが露出している。なお、図56において
は、レジストマスクR271の下部の構成を判りやすく
するため、部分的にレジストマスクR271を除いて活
性層ALおよびLOCOS層LLが見えるようにしてい
るが、これは便宜的なものである。
【0421】次に、レジストマスクR271を除去した
後、図57に示す工程において、ドープトポリシリコン
層771上に、フローティングゲートとコントロールゲ
ートとを絶縁する層間絶縁膜74となる絶縁膜741を
CVD法にて形成する。なお、この膜はTEOS膜、窒
化膜(Si34)、TEOS膜を順に積層した構成とな
っており、それぞれの膜厚は100オングストロームで
ある。また、絶縁膜741は高耐圧部およびロジック部
上にも形成される。
【0422】次に、図58に示す工程において、メモリ
セルアレイ部の絶縁膜741上をレジストマスクR27
2で覆い、その他の領域の絶縁膜741を全て除去す
る。この場合、その他の領域においては酸化膜731も
除去する。この状態を図59に示す。
【0423】図59は、図58を上面側(レジストマス
クR272を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR272はメモリセルアレイ部全域を覆うよ
うに形成されているが、高耐圧部およびロジック部にお
いてはレジストマスクR272が形成されていないの
で、活性層ALが露出している。
【0424】次に、レジストマスクR272を除去した
後、図60に示す工程において、半導体基板71の主面
全面にゲート酸化膜76となる酸化膜761を熱酸化法
により形成する。このときメモリセルアレイ部上の絶縁
膜741は、窒化膜を含んでいるため酸化されることは
なく、その厚さは保たれる。なお、酸化膜761の厚み
は50オングストローム程度である。
【0425】次に、図61に示す工程において、半導体
基板71の主面全面に、ゲート電極材料として、(ノン
ドープ)ポリシリコン層790をCVD法にて形成す
る。なお、ポリシリコン層790の厚みは2000オン
グストローム程度である。
【0426】次に、図62に示す工程において、ポリシ
リコン層790に不純物イオンを注入し、ドープトポリ
シリコン層791を形成する。なお、ドープトポリシリ
コン層791の形成は、例えばリンイオンを、30ke
Vのエネルギーで、5×1015/cm2のドーズ量を注
入することで行う。
【0427】次に、図63に示す工程において、ロジッ
ク部およびメモリセルアレイ部の上部にレジストマスク
R275を形成し、高耐圧部のドープトポリシリコン層
791を選択的にエッチバックし、高耐圧部のNチャネ
ル型MOSトランジスタT75に合わせた厚み(500
オングストローム)のドープトポリシリコン層792を
形成する。
【0428】次に、レジストマスクR275を除去した
後、図64に示す工程において、ドープトポリシリコン
層791および792の上部にWSi層780を形成す
る。なお、WSi層780の形成方法としては、例えば
スパッタリング法を使用し、その厚さは1000オング
ストローム程度である。
【0429】次に、図65に示す工程において、WSi
層780の上部にレジストマスクR276を形成し、パ
ターンニングを行う。この状態を図66に示す。
【0430】図66は、図65を上面側(レジストマス
クR276を形成する側)から見た平面図であり、レジ
ストマスクR276は、矩形状の活性領域ALに垂直に
なるように形成されている。
【0431】このパターンニングにより、ロジック部に
おいては、ゲート酸化膜76およびゲート電極79C
を、高耐圧部においては、ゲート酸化膜76およびゲー
ト電極79Dを、メモリセルアレイ部においては、トン
ネル酸化膜73、フローティングゲート電極77、層間
絶縁膜74、コントロールゲート電極79Cを形成す
る。
【0432】次に、ロジック部および高耐圧部にイオン
注入によりLDD層177を形成した後、ゲート酸化膜
76およびゲート電極79Cの側面、ゲート酸化膜76
およびゲート電極79Dの側面、トンネル酸化膜73、
フローティングゲート電極77、層間絶縁膜74、コン
トロールゲート電極79Cの側面に、約1000オング
ストロームの厚さのサイドウォール酸化膜80を形成す
る。そして、サイドウォール酸化膜80をマスクとし
て、イオン注入によりソース・ドレイン層176を形成
することで、図51に示すLOGIC in FLAS
H400Aの構成が得られる。
【0433】ここで、LDD層177は、例えば砒素イ
オンを30keVのエネルギーで、1×1013/cm2
のドーズ量を注入することで形成する。また、ソース・
ドレイン層176は、例えば砒素イオンを50keVの
エネルギーで、5×1015/cm2のドーズ量を注入し
た後、850℃で30分間アニールすることで形成す
る。
【0434】なお、この後に、キャパシタ形成、層間絶
縁膜の形成、配線層の形成工程等を経ることによりLO
GIC in FLASHが形成されるが、それらの工
程の説明および図示は省略する。
【0435】<4−3.特徴的作用効果>以上説明した
ように本発明に係る実施の形態4のLOGIC in
FLASH400、400A、400Bは、ポリシリコ
ン層とWSi層とのポリサイド構造を有し、特性の異な
る複数種類のトランジスタ(例えば、要求スペックの異
なる)に対して、ポリシリコン層に対するWSi層の厚
みの割合を変えることでゲート酸化膜の実効的な厚みを
変えてしきい値を設定する構成となっている。
【0436】すなわち、ポリシリコン層に対してWSi
層の厚みが厚い高耐圧部では、ゲート電極内に広い範囲
で空乏層が形成され、酸化膜厚が実効的に厚くなって、
しきい値が高くできる。
【0437】また、ゲート酸化膜の実効的な厚みを変え
ることで、しきい値を設定することができるので、チャ
ネルドープ層の不純物濃度をトランジスタの特性に合わ
せて変える必要がなく、拡散層からの漏れ電流(拡散層
リーク)を最小限に抑制できる濃度に固定することがで
きる。
【0438】従って、チャネルドープ層の不純物濃度は
拡散層リークを最小にするように設定し、耐電圧特性や
しきい値はゲート電極の不純物濃度により調整すること
で、耐電圧についての要求を満足するとともに、しきい
値と拡散層リークとのトレードオフ関係を打開(ブレー
クスルー)することができ、回路設計の制約を解消する
ことができる。
【0439】また、厚さの異なるゲート酸化膜を形成す
る場合でも、ゲート酸化膜の実効的な厚みを変えること
で、ゲート酸化膜の種類を削減することができる。従っ
て、ゲート酸化膜の製造工程を簡略化できるとともに、
信頼性に優れ、膜厚の制御性が良好なゲート酸化膜を得
ることができる。
【0440】例えば、図51を用いて説明したLOGI
C in FLASH400Aのロジック部および高耐
圧部のトランジスタにおけるゲート酸化膜の厚みは同じ
であるので、ゲート酸化膜の種類は2種類となる。そし
て、酸化膜を形成する工程は、酸化膜731を形成する
工程(図54)と、酸化膜761を形成する工程(図6
0)だけであり、いずれの工程も1回の熱酸化工程で形
成しているので、図119〜図132を用いて説明した
従来の製造方法のように、1つの酸化膜の形成を複数回
に分けて行う必要はなく、不純物混入や膜厚の制御性の
低下を心配する必要はない。
【0441】なお、以上説明した本発明に係る実施の形
態4では、単結晶基板上に各種トランジスタを形成する
構成について示したが、SOI(silicon on insulato
r)基板上に各種トランジスタを形成する場合であって
も、本発明を適用することで同様の作用効果を得ること
ができる。
【0442】<本発明のその他の適用例>以上説明した
本発明に係る実施の形態1〜4では、DRAM、フラッ
シュメモリ、LOGIC in DRAM、LOGIC
in FLASHを例として説明したが、本願発明の
技術的思想の適用はこれらの半導体装置に限られない。
すなわち、ポリシリコン層とWSi層とでポリサイド構
造をなす制御電極において、ポリシリコン層に対するW
Si層の厚みの割合を変えることでポリシリコン層内の
不純物濃度を調整することで、制御電極内の空乏層の厚
みを任意に設定し、ゲート酸化膜の実効的な厚みを変え
てしきい値を任意に設定することができるので、共通し
た1の基板上に形成される各部分のトランジスタにおい
て、ゲート酸化膜の厚みは共通で、ゲート酸化膜の実効
的な厚みを変える必要がある場合や、ゲート酸化膜の厚
みはそれぞれ異なっても良いが、チャネルドープ層の濃
度は同じにする必要がある場合には、本願発明を適用す
ることで、所望の効果を得ることができる。
【0443】また、実施の形態1〜4では、それぞれ共
通した1の基板上の3つの部分において、それぞれ特性
が異なるトランジスタを使用する例を示したが、これ
は、3つの部分にそれぞれ1種類のトランジスタしか使
用しないということではない。例えば、LOGIC i
n DRAMを例にとれば、ロジック部で2種類あるい
はもっと多くの種類のトランジスタを使用しても良い
し、センスアンプ部でも2種類あるいはもっと多くの種
類のトランジスタを使用する構成であっても良い。ま
た、ロジック部では2種類、メモリセルアレイ部では1
種類のトランジスタを使用する構成であっても良い。
【0444】また、ロジック部、高耐圧部、センスアン
プ部、メモリセルアレイ部などのように装置構成を明確
に区分できないような半導体装置であっても、特性の異
なる複数の種類のトランジスタを必要とする構成におい
ては、本願発明は有効である。
【0445】また、使用するトランジスタの種類は3種
類である必要はない。3種類以上、あるいは、2種類の
特性の異なるトランジスタを使用する構成であっても良
い。
【0446】これら種々の構成においても、ポリシリコ
ン層に対するWSi層の厚みの割合を変え、ゲート酸化
膜の厚み、チャネルドープ層の濃度の組み合わせを適宜
選択することで、所望の効果を得ることができる。
【0447】また、1種類のトランジスタしか有さない
半導体装置においても、ゲート酸化膜の実効的な厚みを
変えてしきい値を任意に設定したい場合には有効であ
る。
【0448】<実施の形態5>以上説明した本発明に係
る実施の形態1〜4においては、DRAM、フラッシュ
メモリ、LOGIC in DRAM、LOGIC i
n FLASHの、センスアンプ部、周辺回路部、メモ
リセルアレイ部、高耐圧部において、それらを構成する
MOSトランジスタのゲート電極のポリシリコン層に対
するWSi層の厚みの割合を変える例について説明した
が、WSi層によってポリシリコン層内の不純物を吸収
することでゲート電極内に発生する空乏層の利用は、上
述した部位に限定されるものではない。
【0449】すなわち、本願発明は1つのチップ内に複
数種類のトランジスタを作り込む必要のある半導体装置
において有効である。以下、本発明に係る実施の形態5
について説明する。
【0450】図67に、一般的な降圧回路を示す。この
降圧回路は5V(ボルト)の信号を3.3Vに降圧して
出力する回路で、電源電位Vccと接地電位GNDとの間
に直列に接続されたPMOSトランジスタQ1およびN
MOSトランジスタQ2と、電源電位Vccと接地電位G
NDとの間に直列に接続されたダイオードD1およびD
2と、ダイオードD1およびD2の接続点ND1に接続
された入力パッドPDとを備えている。なお、ダイオー
ドD1のカソードは電源電位Vccに、アノードはダイオ
ードD2のカソードに接続され、ダイオードD2のアノ
ードは接地電位GNDに接続されている。そして、接続
点ND1は、PMOSトランジスタQ1およびNMOS
トランジスタQ2のゲート電極に共通に接続される接続
点ND2に接続され、PMOSトランジスタQ1および
NMOSトランジスタQ2の接続点ND3は、3.3V
で動作する回路系(以後、3.3V系回路と呼称)LC
に接続されている。
【0451】このような構成の降圧回路において、PM
OSトランジスタQ1およびNMOSトランジスタQ2
のゲート電極には、入力パッドNDから5Vの信号が与
えられることになる(以後、5V系回路HCと呼称)。
一方、3.3V系回路LCを構成するMOSトランジス
タのゲート電極には、5V系回路HCの出力である3.
3Vが与えられることになる。
【0452】このように、ゲート電極に与えられる電圧
が異なる回路系においては、それらを構成するMOSト
ランジスタのゲート酸化膜の厚さは、それぞれ異なって
いる必要がある。なぜなら、5V系回路HCのMOSト
ランジスタのゲート酸化膜の厚さを、3.3V系回路L
CのMOSトランジスタのゲート酸化膜と同じにする
と、絶縁能力の点で問題が発生する。逆に、3.3V系
回路LCのMOSトランジスタのゲート酸化膜の厚さ
を、5V系回路HCのMOSトランジスタのゲート酸化
膜と同じにすると、3.3V系回路LCのMOSトラン
ジスタの動作速度が遅くなり、動作特性の点で問題が発
生する。
【0453】そこで、従来はゲート酸化膜の厚さがそれ
ぞれ異なったMOSトランジスタを形成していた。従っ
て、厚さが異なるゲート酸化膜を形成するための工程が
必要になり、製造工程が複雑になるという問題があっ
た。
【0454】しかし、本願発明によれば5V系回路HC
と3.3V系回路LCとでゲート酸化膜の厚さを変える
必要はなく、製造工程を簡略化できる。
【0455】<5−1.装置構成>図68に本発明に係
る実施の形態5として、ゲート電極に与えられる電圧が
比較的高いMOSトランジスタH1で構成される高電圧
回路部HPと、ゲート電極に与えられる電圧が比較的低
いMOSトランジスタL1で構成される低電圧回路部L
Pの製造工程を示す。
【0456】図68において、MOSトランジスタH1
およびL1は、同一の半導体基板1001上に形成され
たウエル層1002内に形成されている。ウエル層10
02はウエル層1002内に形成されたチャネルカット
層1003と、LOCOS層1004とで素子間分離さ
れている。そして、チャネルカット層1003とLOC
OS層1004とで素子間分離された領域内には、チャ
ネルドープ層1005が形成されている。
【0457】また、半導体基板1001の主面上には酸
化膜1006が形成され、酸化膜1006の上部にはポ
リシリコン層1007が形成されている。なお、酸化膜
1006の厚みは、MOSトランジスタL1のゲート電
極に与えられる電圧に適した厚さとなっている。そし
て、高電圧回路部HPのポリシリコン層1007上には
WSi層1030が形成されポリサイド構造となってい
る。なお、ポリシリコン層1007には不純物が例えば
イオン注入法で導入されている。ここで、不純物の種類
としては、MOSトランジスタをNチャネル型とする場
合には、例えばリン(P)イオンを、30keVで5×
1015/cm2のドーズ量となるように注入する。ま
た、MOSトランジスタをPチャネル型とする場合に
は、例えばボロン(B)イオンを、10keVで5×1
15/cm2のドーズ量となるように注入する。
【0458】ここで、図69に低電圧回路部LPの部分
斜視図を示す。図69において、D−D’線による断面
図が図68の低電圧回路部LPに対応する。なお、図6
9に示す、ポリシリコン層1007の両側面外側のウエ
ル層1002内には、後の工程でソース−ドレイン領域
が形成されることになる。
【0459】<5−2.製造方法>このような構成の降
圧回路において、後の熱処理工程、例えばソース−ドレ
イン領域の不純物の活性化工程に際して、例えば、85
0℃の温度が30分間程度加えられると、高電圧回路部
HPにおいてはポリシリコン層1007中の不純物がW
Si層1030に吸収され、ポリシリコン層1007中
の不純物はWSi層1030側に偏って存在し、ポリシ
リコン層1007中の不純物濃度が不均一な分布とな
る。その結果、酸化膜1006近傍における不純物濃度
が低くなり、装置動作時には空乏層が形成され、高電圧
回路部HPにおける酸化膜1006の実効的な厚さが厚
くなり、しきい値が高くなる。従って、酸化膜1006
の厚みが、MOSトランジスタH1のゲート電極に与え
られる電圧に適した厚さではない場合でも、酸化膜10
06にかかる電界が小さくなり、酸化膜1006が絶縁
破壊されることが防止されて、MOSトランジスタH1
の信頼性を向上することができる。
【0460】<5−3.特徴的作用効果>このように、
ゲート電極に与えられる電圧が比較的高いMOSトラン
ジスタH1で構成される高電圧回路部HPと、ゲート電
極に与えられる電圧が比較的低いMOSトランジスタL
1で構成される低電圧回路部LPが存在する場合あって
も、酸化膜はMOSトランジスタL1に適するように形
成すれば良く、酸化膜を作り分ける場合に比べて製造工
程を簡略化できる。
【0461】また、低電圧回路部LPにおいてはMOS
トランジスタL1のポリシリコン層1007上にはWS
i層を形成しないので、後の熱処理工程においてもポリ
シリコン層1007中の不純物が減少することはなく、
装置動作時にも空乏層は形成されず、酸化膜1006の
実際の厚さと実効的な厚さは変わらない。そして、酸化
膜1006の厚みはMOSトランジスタL1に合わせて
薄く設定されているので、ゲート電圧の印加によってウ
エル層1002内に発生するキャリアの個数が増え、ソ
ース・ドレイン電流が増加して動作速度が高まり、動作
特性が優れたMOSトランジスタを得ることができる。
【0462】<5−4.変形例1>以上説明した本発明
に係る実施の形態5においては、高電圧回路部HPのM
OSトランジスタH1のポリシリコン層1007上のW
Si層1030を形成し、低高電圧回路部LPのMOS
トランジスタL1のポリシリコン層1007上にはWS
i層を形成しない例を示したが、MOSトランジスタL
1のポリシリコン層1007上にはWSi層以外のシリ
サイド層を形成するようにしても良い。
【0463】以下、製造工程を順に示す図70〜図72
を用いて上記構成について説明する。図70に示す工程
において、MOSトランジスタH1およびL1のポリシ
リコン層1007上にWSi層1030を形成する。な
お、WSi層1030の形成にはスパッタリング法を使
用するので、レジストマスク等でMOSトランジスタL
1上を覆わなければ、MOSトランジスタL1上にもW
Si層1030が形成される。
【0464】次に、図71に示す工程において、MOS
トランジスタL1のポリシリコン層1007上のWSi
層1030を除去する。
【0465】次に、図72に示す工程において、MOS
トランジスタH1のWSi層1030上および、MOS
トランジスタL1のポリシリコン層1007上にコバル
トシリサイド(CoSi2)層1040を形成する。
【0466】このように、MOSトランジスタL1のポ
リシリコン層1007上にはコバルトシリサイド層10
40を形成することで、ゲート電極の抵抗値を低減で
き、動作速度をさらに向上させることができる。
【0467】なお、MOSトランジスタH1のポリシリ
コン層1007中の不純物をWSi層1030に吸収さ
せるための熱処理工程は、図72に示す工程の後に行
う。コバルトシリサイド層1040は、WSi層103
0のように不純物を吸収することはないので、MOSト
ランジスタL1のポリシリコン層1007中の不純物濃
度が低下することはない。
【0468】なお、コバルトシリサイド層1040の代
わりに、チタンシリサイド(TiSi2)層、あるい
は、ニッケルシリサイド(NiSi2)層を使用しても
良い。
【0469】また、熱処理工程を、図71に示す工程の
後に行い、MOSトランジスタH1のポリシリコン層1
007上のWSi層1030を除去した構成としても良
い。この場合、図72に示す工程において、MOSトラ
ンジスタH1および、MOSトランジスタL1のポリシ
リコン層1007上にコバルトシリサイド層1040が
形成されることになる。
【0470】<5−5.変形例2>本発明に係る実施の
形態5においては、高電圧回路部HPのMOSトランジ
スタH1のポリシリコン層1007上のほぼ全域に渡っ
てWSi層1030を形成した例を示したが、以下に説
明するように、ポリシリコン層の端縁部上のみにWSi
層を形成するようにしても良い。
【0471】図73に高電圧回路部HPの主要部を示
す。なお、図73においては、チャネルカット層100
3およびチャネルドープ層1005は省略されている。
図73において、WSi層1031はLOCOS層10
04に挟まれた活性領域ALの端縁部のポリシリコン層
1007上に形成されている。
【0472】そして、この状態において、例えば、85
0℃、30分間のアニールを行うとポリシリコン層10
07内の不純物がWSi層1031に吸収されるが、そ
れは、活性領域ALの端縁部のポリシリコン層1007
内に限定される。従って、MOSトランジスタH1の動
作時には、活性領域ALの端縁部のポリシリコン層10
07内においては空乏層の形成範囲が広がり、実効的な
酸化膜の厚さが厚くなり、実効的な酸化膜の厚さが厚く
なって、部分的にしきい値が高くなる。
【0473】なお、このように部分的にしきい値を高く
するのであれば、高電圧回路部HPだけでなく低電圧回
路部LPのMOSトランジスタL1に適用しても良い。
【0474】このような構成を採ることによる利点は、
バルクシリコン基板上に形成するMOSトランジスタに
おいては少ないが、SOI(silicon on insulator)基
板上に形成するMOSトランジスタにおいては、活性領
域ALの端縁部の構造に起因するしきい値低下の問題を
解消できる。
【0475】図74に、SOI(silicon on insulato
r)基板上に形成したMOSトランジスタを示す。SO
I基板1010は、シリコン基板1013、シリコン基
板1013上に形成された埋め込み絶縁膜1012、埋
め込み絶縁膜1012上に形成されたSOI層1011
とで構成され、SOI層1011上にMOSトランジス
タ等を形成するものである。そして、SOI層1011
は厚みが薄く形成されている。特に、図74のE−E’
線で示す部分のように、活性領域ALの端縁部ではSO
I層1011は極めて薄く、この部分におけるMOSト
ランジスタのしきい値は、他の部分(F−F’線で示す
部分)に比べて低下し、MOSトランジスタ全体のしき
い値が低下するという問題があった。そして、しきい値
が低下すると、寄生MOSトランジスタが動作するとい
った現象の要因となっていた。
【0476】しかし、本願発明によれば、活性領域AL
の端縁部上のポリシリコン1007内において空乏層の
形成範囲が大きくなり、実効的な酸化膜の厚さが厚くな
って、部分的にしきい値を高くすることができるので、
上記の問題を解消することができる。
【0477】また、図73および図74においては、W
Si層1031をLOCOS層1004に挟まれた活性
領域ALの端縁部のポリシリコン層1007上に形成
し、活性領域ALの中央部のポリシリコン層1007上
にはWSi層1031を形成しない構成について示し
た。しかし、ゲート電極の抵抗値を低減するという観点
から、図75に示すような構成としても良い。
【0478】すなわち、図75に示すように、WSi層
1031の上部全域に渡ってコバルトシリサイド層10
41を形成することでゲート電極の抵抗値をさらに低減
することができ、動作速度をさらに向上させることがで
きる。
【0479】なお、コバルトシリサイド層1041はW
Si層1031のように不純物を吸収することはないの
で、活性領域ALの中央部のポリシリコン層1007中
の不純物濃度が低下することはない。
【0480】以上説明した本発明に係る実施の形態5お
よびその変形例においては、基本的にバルクシリコン基
板に形成される半導体装置を例として説明したが、変形
例2において図74に示したようなSOI基板に形成さ
れる半導体装置に適用しても良いことは言うまでもな
い。
【0481】また、実施の形態5の変形例1〜3におい
ては、高電圧回路部HPへの適用を例として説明した
が、低電圧回路部LPに適用しても良いことは言うまで
もない。
【0482】また、本発明に係る実施の形態5において
は、降圧回路を例に採り、ゲート電極に与えられる電圧
が比較的高いMOSトランジスタH1で構成される高電
圧回路部HPと、ゲート電極に与えられる電圧が比較的
低いMOSトランジスタL1で構成される低電圧回路部
LPの存在を前提として説明したが、一般的な入出力回
路に本発明を適用しても良い。すなわち、入出力回路に
おいては、外部から静電気に起因する高電圧、例えば電
源電圧に比べて高い電圧がゲート電極に入力する場合が
ある。しかし、本発明を適用することで、ゲート酸化膜
の実効的な厚さが厚くなっているので、このような場合
でも、ゲート酸化膜が絶縁破壊することが防止され、信
頼性の高い入出力回路を得ることができる。
【0483】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の半導体装置
によれば、制御電極が、ポリシリコン層の上部にタング
ステンシリサイド層が形成されたポリサイド構造を有
し、ポリシリコン層は、その内部に第2導電型の不純物
を有し、該不純物は、タングステンシリサイド層側で濃
度が比較的高く、その反対側で濃度が比較的低くなった
濃度分布を有しているので、不純物の濃度が比較的低い
部分に応じて装置動作時にポリシリコン層内に空乏層が
形成され、空乏層の形成領域に応じてゲート酸化膜の実
効的な厚みが決まることになる。従って、特性(例え
ば、要求スペック)の異なる複数の種類のトランジスタ
が必要な場合には、不純物の濃度分布をそれぞれ変える
ことでゲート酸化膜の実効的な厚みを変えてしきい値を
設定することができる。従って、従来のようにチャネル
ドープ層の不純物濃度をトランジスタの特性に合わせて
変える必要がなく、拡散層からの漏れ電流(拡散層リー
ク)を最小限に抑制できる濃度に固定することができ
る。例えば、チャネルドープ層の不純物濃度は拡散層リ
ークを最小にするように設定し、しきい値はタングステ
ンシリサイド層とポリシリコン層との厚さの比率により
設定することで、しきい値と拡散層リークとのトレード
オフ関係を打開(ブレークスルー)することができ、回
路設計の制約を解消することができる。また、ゲート酸
化膜の実効的な厚みを変えることができるので、耐電圧
の異なるトランジスタのゲート酸化膜の厚さを、それぞ
れ異なった厚さに形成する必要がなくなる。
【0484】本発明に係る請求項2記載の半導体装置に
よれば、少なくとも2種類のトランジスタにおいて、ポ
リシリコン層に対するタングステンシリサイド層の厚さ
の比率が異なるように構成しているので、それぞれのポ
リシリコン層内の不純物の濃度分布を異なったものにす
ることができる。すなわち、ポリシリコン層に対するタ
ングステンシリサイド層の厚さの比率が高い方のトラン
ジスタでは、不純物の濃度分布が他方のトランジスタよ
りも急峻になる。その結果、装置動作時にポリシリコン
層内に形成される空乏層の形成領域が広くなり、ゲート
酸化膜の実効的な厚みが広くなる。従って、例えば、最
も厚いゲート酸化膜が要求されるトランジスタについて
適用すれば、実際のゲート酸化膜の厚みを薄くすること
ができる。また、ポリシリコン層に対するタングステン
シリサイド層の厚さの比率を変えれば、ゲート酸化膜の
実効的な厚みを変えることができるので、厚さの異なる
ゲート酸化膜を多種類作る必要がなくなる。
【0485】本発明に係る請求項3記載の半導体装置に
よれば、第1〜第3のタングステンシリサイド層と第1
〜第3のポリシリコン層との厚さの比率はそれぞれ異な
り、第1〜第3のゲート酸化膜は同じ厚さを有し、第1
〜第3の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層は
同じ不純物濃度を有しているので、例えば、DRAMに
おいて、第1の種類のトランジスタをセンスアンプ回路
に、第2の種類のトランジスタを周辺回路、第3の種類
のトランジスタをメモリセルアレイに適用すれば、第1
〜第3のタングステンシリサイド層と第1〜第3のポリ
シリコン層との厚さの比率をそれぞれ変えることでゲー
ト酸化膜の実効的な厚みを変えてしきい値を設定するこ
とができる。従って、従来のようにチャネルドープ層の
不純物濃度をトランジスタの特性に合わせて変える必要
がなく、拡散層からの漏れ電流(拡散層リーク)を最小
限に抑制できる濃度に固定することができる。従って、
チャネルドープ層の不純物濃度は拡散層リークを最小に
するように設定し、しきい値は第1〜第3のタングステ
ンシリサイド層と第1〜第3のポリシリコン層との厚さ
の比率により設定することで、しきい値と拡散層リーク
とのトレードオフ関係を打開(ブレークスルー)するこ
とができ、回路設計の制約を解消することができる。ま
た、タングステンシリサイド層とポリシリコン層との厚
さの比率をそれぞれ変えることは、半導体基板内に形成
されたチャネルドープ層の不純物濃度を変える場合に比
べて、他の構成に及ぼす影響が少なくて済む。すなわ
ち、半導体基板内にイオンを注入する場合、特に高ドー
ズの注入を行う場合には、半導体基板の結晶性を劣化さ
せる要因となる。しかし、本発明では最外層に位置する
制御電極に手を加えるので、上記のような問題は発生し
ない。
【0486】本発明に係る請求項4記載の半導体装置に
よれば、第1のタングステンシリサイド層に対する第1
のポリシリコン層との厚さの比率は、他よりも高く、第
1および第2のゲート酸化膜は同じ第1の厚さを有し、
第3のゲート酸化膜は第1の厚さよりも厚い第2の厚さ
を有しているので、例えば、フラッシュメモリにおい
て、第1の種類のトランジスタを高耐圧を要求される回
路に、第2の種類のトランジスタを周辺回路に、第3の
種類のトランジスタをメモリセルアレイに適用すれば、
耐電圧の異なるトランジスタのゲート酸化膜の厚さを、
それぞれ異なった厚さに形成する必要がなくなる。ま
た、例えば、LOGIC in FLASHにおいて
は、第1の種類のトランジスタを高耐圧を要求される回
路に、第2の種類のトランジスタをロジック回路に、第
3の種類のトランジスタをメモリセルアレイに適用すれ
ば良い。また、ゲート酸化膜の実効的な厚みを変えるこ
とで、しきい値を設定することができるので、チャネル
ドープ層の不純物濃度をトランジスタの特性に合わせて
変える必要がなく、拡散層からの漏れ電流(拡散層リー
ク)を最小限に抑制できる濃度に固定することができ
る。従って、チャネルドープ層の不純物濃度は拡散層リ
ークを最小にするように設定し、耐電圧特性やしきい値
はタングステンシリサイド層とポリシリコン層との厚さ
の比率により調整することで、耐電圧についての要求を
満足するとともに、しきい値と拡散層リークとのトレー
ドオフ関係を打開(ブレークスルー)することができ、
回路設計の制約を解消することができる。また、厚さの
異なるゲート酸化膜を形成する場合でも、ゲート酸化膜
の実効的な厚みを変えることで、ゲート酸化膜の種類を
削減することができる。従って、ゲート酸化膜の製造工
程を簡略化できるとともに、信頼性に優れ、膜厚の制御
性が良好なゲート酸化膜を得ることができる。
【0487】本発明に係る請求項5記載の半導体装置に
よれば、第3のタングステンシリサイド層と第3のポリ
シリコン層との厚さの比率は、他よりも高く、第1〜第
3のゲート酸化膜は同じ厚さを有し、第1および第3の
種類のトランジスタの前記チャネルドープ層は同じ不純
物濃度を有しているので、例えば、LOGIC inD
RAMにおいて、第1の種類のトランジスタをロジック
回路に、第2の種類のトランジスタをセンスアンプ回路
に、第3の種類のトランジスタをメモリセルアレイに適
用すれば、タングステンシリサイド層に対するポリシリ
コン層の厚さの比率が最も高いメモリセルアレイでは、
制御電極内に広い範囲で空乏層が形成され、酸化膜厚が
実効的に厚くなって、しきい値を高くできる。このよう
に、第1〜第3の種類のトランジスタの前記チャネルド
ープ層の不純物濃度は拡散層リークを最小にするように
設定し、しきい値はタングステンシリサイド層とポリシ
リコン層との厚さの比率により設定することで、しきい
値と拡散層リークとのトレードオフ関係を打開(ブレー
クスルー)することができ、回路設計の制約を解消する
ことができる。
【0488】本発明に係る請求項6記載の半導体装置に
よれば、活性領域の端縁部のポリシリコン層の上部に選
択的に形成されたタングステンシリサイド層を備え、活
性領域の端縁部のポリシリコン層内の不純物は、タング
ステンシリサイド層側で濃度が比較的高く、その反対側
で濃度が比較的低くなった濃度分布を有しているので、
不純物の濃度が比較的低い部分に応じて装置動作時にポ
リシリコン層内に空乏層が形成され、空乏層の形成領域
に応じてゲート酸化膜の実効的な厚みが決まることにな
る。従って、装置動作時には、活性領域の端縁部のポリ
シリコン層内において空乏層の形成範囲が広がり、実効
的な酸化膜の厚さが厚くなり、実効的な酸化膜の厚さが
厚くなって、部分的にしきい値を高くでき、例えば、半
導体基板としてSOI基板を使用する場合、端縁部の構
造に起因するしきい値低下の問題を解消できる。
【0489】本発明に係る請求項7記載の半導体装置に
よれば、制御電極の抵抗値をさらに低減することがで
き、動作速度をさらに向上させることができる。なお、
タングステンシリサイド層以外の金属シリサイド層は不
純物を吸収することはないので、活性領域の中央部のポ
リシリコン層中の不純物濃度が低下することはない。
【0490】本発明に係る請求項8記載の半導体装置の
製造方法によれば、この工程の後に熱処理を行うこと
で、ポリシリコン層中の不純物が、タングステンシリサ
イド層に吸収され、ポリシリコン層中の不純物が、タン
グステンシリサイド層側で濃度が比較的高く、その反対
側で濃度が比較的低くなった濃度分布を有することにな
り、請求項1記載の半導体装置を製造するのに適した製
造方法を得ることができる。
【0491】本発明に係る請求項9記載の半導体装置の
製造方法によれば、タングステンシリサイド層の厚みが
一定で、ポリシリコン層の厚みを変化させた場合の請求
項3記載の半導体装置を製造するのに適した製造方法を
得ることができる。
【0492】本発明に係る請求項10記載の半導体装置
の製造方法によれば、タングステンシリサイド層の厚み
が一定で、ポリシリコン層の厚みを変化させた場合の請
求項4記載の半導体装置を製造するのに適した製造方法
を得ることができる。
【0493】本発明に係る請求項11記載の半導体装置
の製造方法によれば、タングステンシリサイド層の厚み
が一定で、ポリシリコン層の厚みを変化させた場合の請
求項5記載の半導体装置を製造するのに適した製造方法
を得ることができる。
【0494】本発明に係る請求項12記載の半導体装置
の製造方法によれば、この工程の後に熱処理を行うこと
で、第1の種類のトランジスタのポリシリコン層中の不
純物が、タングステンシリサイド層に吸収され、ポリシ
リコン層中の不純物が、タングステンシリサイド層側で
濃度が比較的高く、その反対側で濃度が比較的低くなっ
た濃度分布を有することになり、第1の種類のトランジ
スタは、その動作時に、ポリシリコン層内において空乏
層が広い範囲で形成され、ゲート酸化膜の実効的な厚み
が厚くなる。従って、例えば、第1および第2の種類の
トランジスタの制御電極に与えられる電圧がそれぞれ異
なる場合であっても、酸化膜の厚さを変える必要がな
く、酸化膜を作り分ける場合に比べて製造工程を簡略化
した製造方法を得ることができる。
【0495】本発明に係る請求項13記載の半導体装置
の製造方法によれば、第2の種類のトランジスタにおい
てもポリサイド構造となるので、制御電極の抵抗値をさ
らに低減することができ、動作速度をさらに向上た半導
体装置を製造するのに適した製造方法を得ることができ
る。
【0496】本発明に係る請求項14記載の半導体装置
の製造方法によれば、タングステンシリサイド層の具体
的製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ゲート電極のタングステンシリサイド層の作
用を説明する図である。
【図2】 ゲート電極中の不純物およびタングステンシ
リサイドの分布を説明する図である。
【図3】 ゲート電極のタングステンシリサイド層の作
用を説明する図である。
【図4】 ゲート電極のタングステンシリサイド層の作
用を説明する図である。
【図5】 本発明に係る実施の形態1の構成を示す断面
図である。
【図6】 本発明に係る実施の形態1の不純物分布を説
明する図である。
【図7】 本発明に係る実施の形態1のゲート酸化膜の
厚みを説明する図である。
【図8】 本発明に係る実施の形態1の構成を示す断面
図である。
【図9】 本発明に係る実施の形態1の構成を示す断面
図である。
【図10】 本発明に係る実施の形態1の製造工程を示
す図である。
【図11】 本発明に係る実施の形態1の製造工程を示
す図である。
【図12】 本発明に係る実施の形態1の製造工程を示
す図である。
【図13】 本発明に係る実施の形態1の製造工程を示
す図である。
【図14】 本発明に係る実施の形態1の製造工程を示
す図である。
【図15】 本発明に係る実施の形態1の製造工程を示
す図である。
【図16】 本発明に係る実施の形態1の製造工程を示
す図である。
【図17】 本発明に係る実施の形態2の構成を示す断
面図である。
【図18】 本発明に係る実施の形態2の不純物分布を
説明する図である。
【図19】 本発明に係る実施の形態2のゲート酸化膜
の厚みを説明する図である。
【図20】 本発明に係る実施の形態2の構成を示す断
面図である。
【図21】 本発明に係る実施の形態2の構成を示す断
面図である。
【図22】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図23】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図24】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図25】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図26】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図27】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図28】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図29】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図30】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図31】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図32】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図33】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図34】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図35】 本発明に係る実施の形態2の製造工程を示
す図である。
【図36】 本発明に係る実施の形態3の構成を示す断
面図である。
【図37】 本発明に係る実施の形態3の不純物分布を
説明する図である。
【図38】 本発明に係る実施の形態3のゲート酸化膜
の厚みを説明する図である。
【図39】 本発明に係る実施の形態3の構成を示す断
面図である。
【図40】 本発明に係る実施の形態3の構成を示す断
面図である。
【図41】 本発明に係る実施の形態3の製造工程を示
す図である。
【図42】 本発明に係る実施の形態3の製造工程を示
す図である。
【図43】 本発明に係る実施の形態3の製造工程を示
す図である。
【図44】 本発明に係る実施の形態3の製造工程を示
す図である。
【図45】 本発明に係る実施の形態3の製造工程を示
す図である。
【図46】 本発明に係る実施の形態3の製造工程を示
す図である。
【図47】 本発明に係る実施の形態3の製造工程を示
す図である。
【図48】 本発明に係る実施の形態4の構成を示す断
面図である。
【図49】 本発明に係る実施の形態4の不純物分布を
説明する図である。
【図50】 本発明に係る実施の形態4のゲート酸化膜
の厚みを説明する図である。
【図51】 本発明に係る実施の形態4の構成を示す断
面図である。
【図52】 本発明に係る実施の形態4の構成を示す断
面図である。
【図53】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図54】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図55】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図56】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図57】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図58】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図59】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図60】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図61】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図62】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図63】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図64】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図65】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図66】 本発明に係る実施の形態4の製造工程を示
す図である。
【図67】 本発明に係る実施の形態5を説明する回路
図である。
【図68】 本発明に係る実施の形態5の構成を示す図
である。
【図69】 本発明に係る実施の形態5を説明するMO
Sトランジスタの斜視図である。
【図70】 本発明に係る実施の形態5の変形例1の製
造工程を示す図である。
【図71】 本発明に係る実施の形態5の変形例1の製
造工程を示す図である。
【図72】 本発明に係る実施の形態5の変形例1の製
造工程を示す図である。
【図73】 本発明に係る実施の形態5の変形例2の構
成を示す図である。
【図74】 本発明に係る実施の形態5の変形例2の適
用例を説明する図である。
【図75】 本発明に係る実施の形態5の変形例3の構
成を示す図である。
【図76】 従来のDRAMの全体構成を説明する図で
ある。
【図77】 従来のDRAMの構成を説明する断面図で
ある。
【図78】 従来のDRAMの不純物分布を説明する図
である。
【図79】 従来のDRAMの製造工程を示す図であ
る。
【図80】 従来のDRAMの製造工程を示す図であ
る。
【図81】 従来のDRAMの製造工程を示す図であ
る。
【図82】 従来のDRAMの製造工程を示す図であ
る。
【図83】 従来のDRAMの製造工程を示す図であ
る。
【図84】 従来のDRAMの製造工程を示す図であ
る。
【図85】 従来のフラッシュメモリの全体構成を説明
する図である。
【図86】 従来のフラッシュメモリの構成を説明する
断面図である。
【図87】 従来のフラッシュメモリのゲート酸化膜の
厚みを説明する図である。
【図88】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図89】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図90】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図91】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図92】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図93】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図94】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図95】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図96】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図97】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図98】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図99】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示す
図である。
【図100】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示
す図である。
【図101】 従来のフラッシュメモリの製造工程を示
す図である。
【図102】 従来のLOGIC in DRAMの全
体構成を説明する図である。
【図103】 従来のLOGIC in DRAMの構
成を説明する断面図である。
【図104】 従来のLOGIC in DRAMの不
純物分布を説明する図である。
【図105】 従来のLOGIC in DRAMのゲ
ート酸化膜の厚みを説明する図である。
【図106】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図107】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図108】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図109】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図110】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図111】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図112】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図113】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図114】 従来のLOGIC in DRAMの製
造工程を示す図である。
【図115】 従来のLOGIC in FLASHの
全体構成を説明する図である。
【図116】 従来のLOGIC in FLASHの
構成を説明する断面図である。
【図117】 従来のLOGIC in FLASHの
不純物分布を説明する図である。
【図118】 従来のLOGIC in FLASHの
ゲート酸化膜の厚みを説明する図である。
【図119】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図120】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図121】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図122】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図123】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図124】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図125】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図126】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図127】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図128】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図129】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図130】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図131】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【図132】 従来のLOGIC in FLASHの
製造工程を示す図である。
【符号の説明】
42,280,550,790 (ノンドープ)ポリシ
リコン層、M1〜M7,M11〜M17,M21〜M2
5,M31〜M35,271,281,282,280
C,421,422,423,551,552,77
1,791,792,1007 (ドープト)ポリシリ
コン層、L1〜L7,L11〜L17,L21〜L2
5,L31〜L35,290,430,560,78
0,1030WSi層、HP 高電圧回路部、LP 低
電圧回路部、1010 SOI基板、1011 SOI
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 繁登 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に少なくとも1のトランジス
    タを備えた半導体装置であって、 前記少なくとも1のトランジスタは、 前記半導体基板の表面内に形成された第1導電型の半導
    体層と、 前記半導体層内に選択的に形成された第1導電型のチャ
    ネルドープ層と、 前記半導体層の上部の、前記チャネルドープ層に相対す
    る位置に形成された制御電極とを備え、 前記制御電極は、ポリシリコン層の上部にタングステン
    シリサイド層が形成されたポリサイド構造を有し、 前記ポリシリコン層は、その内部に第2導電型の不純物
    を有し、該不純物は、前記タングステンシリサイド層側
    で濃度が比較的高く、その反対側で濃度が比較的低くな
    った濃度分布を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1のトランジスタは、少
    なくとも2種類のトランジスタを有し、 前記ポリサイド構造は、 前記少なくとも2種類のトランジスタにおいて、前記ポ
    リシリコン層に対する前記タングステンシリサイド層の
    厚さの比率が異なるように構成される請求項1記載の半
    導体装置。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2種類のトランジスタ
    は、第1〜第3の種類のトランジスタを有し、 前記第1の種類のトランジスタは、 前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第1の半導
    体領域と、 前記1対の第1の半導体領域の間の前記第1の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第1のゲ
    ート酸化膜とを備え、 前記第1の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層
    は、前記1対の第1の半導体領域の間に形成され、 前記第1の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記第1のゲート酸化膜上に形成された第1のポリシリ
    コン層と、 前記第1のポリシリコン層上に形成された第1のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第2の種類のトランジスタは、 前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第2の半導
    体領域と、 前記1対の第2の半導体領域の間の前記第2の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第2のゲ
    ート酸化膜とを備え、 前記第2の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層
    は、前記1対の第2の半導体領域の間に形成され、 前記第2の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記第2のゲート酸化膜上に形成された第2のポリシリ
    コン層と、 前記第2のポリシリコン層上に形成された第2のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第3の種類のトランジスタは、 前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第3の半導
    体領域と、 前記1対の第3の半導体領域の間の前記第3の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第3のゲ
    ート酸化膜とを備え、 前記第3の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層
    は、前記1対の第3の半導体領域の間に形成され、 前記第3の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記第3のゲート酸化膜上に形成された第3のポリシリ
    コン層と、 前記第3のポリシリコン層上に形成された第3のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第1〜第3のタングステンシリサイド層と前記第1
    〜第3のポリシリコン層との厚さの比率はそれぞれ異な
    り、 前記第1〜第3のゲート酸化膜は同じ厚さを有し、 前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記チャネルド
    ープ層は同じ不純物濃度を有する請求項2記載の半導体
    装置。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2種類のトランジスタ
    は、第1〜第3の種類のトランジスタを有し、 前記第1の種類のトランジスタは、 前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第1の半導
    体領域と、 前記1対の第1の半導体領域の間の前記第1の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第1のゲ
    ート酸化膜とを備え、 前記第1の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層
    は、前記1対の第1の半導体領域の間に形成され、 前記第1の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記第1のゲート酸化膜上に形成された第1のポリシリ
    コン層と、 前記第1のポリシリコン層上に形成された第1のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第2の種類のトランジスタは、 前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第2の半導
    体領域と、 前記1対の第2の半導体領域の間の前記第2の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第2のゲ
    ート酸化膜とを備え、 前記第2の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層
    は、前記1対の第2の半導体領域の間に形成され、 前記第2の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記第2のゲート酸化膜上に形成された第2のポリシリ
    コン層と、 前記第2のポリシリコン層上に形成された第2のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第3の種類のトランジスタは、 前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第3の半導
    体領域と、 前記1対の第3の半導体領域の間の前記第3の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第3のゲ
    ート酸化膜と、 前記第3のゲート酸化膜上に形成されたフローティング
    ゲート電極と、 前記フローティングゲート上に形成された層間絶縁膜と
    を備え、 前記3のチャネルドープ層は、前記1対の第3の半導体
    領域の間に形成され、 前記第3の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記層間絶縁膜上に形成された第3のポリシリコン層
    と、 前記第3のポリシリコン層上に形成された第3のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第1のタングステンシリサイド層と前記第1のポリ
    シリコン層との厚さの比率は、他よりも高く、 前記第1および第2のゲート酸化膜は同じ第1の厚さを
    有し、前記第3のゲート酸化膜は前記第1の厚さよりも
    厚い第2の厚さを有し、 前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記チャネルド
    ープ層は同じ不純物濃度を有する請求項2記載の半導体
    装置。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも2種類のトランジスタ
    は、第1〜第3の種類のトランジスタを有し、 前記第1の種類のトランジスタは、 前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第1の半導
    体領域と、 前記1対の第1の半導体領域の間の前記第1の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第1のゲ
    ート酸化膜とを備え、 前記第1の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層
    は、前記1対の第1の半導体領域の間に形成され、 前記第1の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記第1のゲート酸化膜上に形成された第1のポリシリ
    コン層と、 前記第1のポリシリコン層上に形成された第1のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第2の種類のトランジスタは、 前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第2の半導
    体領域と、 前記1対の第2の半導体領域の間の前記第2の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第2のゲ
    ート酸化膜とを備え、 前記第2の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層
    は、前記1対の第2の半導体領域の間に形成され、 前記第2の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記第2のゲート酸化膜上に形成された第2のポリシリ
    コン層と、 前記第2のポリシリコン層上に形成された第2のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第3の種類のトランジスタは、 前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層内に選択
    的に独立して形成された1対の第2導電型の第3の半導
    体領域と、 前記1対の第3の半導体領域の間の前記第3の種類のト
    ランジスタの前記半導体層の上部に形成された第3のゲ
    ート酸化膜とを備え、 前記第3の種類のトランジスタの前記チャネルドープ層
    は、前記1対の第3の半導体領域の間に形成され、 前記第3の種類のトランジスタの前記制御電極は、 前記第3のゲート酸化膜上に形成された第3のポリシリ
    コン層と、 前記第3のポリシリコン層上に形成された第3のタング
    ステンシリサイド層とを有し、 前記第3のタングステンシリサイド層と前記第3のポリ
    シリコン層との厚さの比率は、他よりも高く、 前記第1〜第3のゲート酸化膜は同じ厚さを有し、 前記第1および第3の種類のトランジスタの前記チャネ
    ルドープ層は同じ不純物濃度を有する請求項2記載の半
    導体装置。
  6. 【請求項6】 半導体基板に少なくとも1のトランジス
    タを備えた半導体装置であって、 前記少なくとも1のトランジスタは、 前記半導体基板の主面上に選択的に形成されたフィール
    ド酸化膜によって規定される活性領域と、 前記活性領域上に形成された酸化膜と、 前記酸化膜上に形成され、ソース・ドレイン層と同じ導
    電型の不純物が導入されたポリシリコン層を有した制御
    電極とを備え、 前記制御電極は、 前記活性領域の端縁部の前記ポリシリコン層の上部に選
    択的に形成されたタングステンシリサイド層を備え、 前記不純物は、前記タングステンシリサイド層側で濃度
    が比較的高く、その反対側で濃度が比較的低くなった濃
    度分布を有することを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記タングステンシリサイド層および前
    記活性領域の上部に形成された、前記タングステンシリ
    サイド層以外の金属シリサイド層をさらに備える請求項
    6記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 半導体基板に少なくとも1のトランジス
    タを備えた半導体装置の製造方法であって、 (a)前記半導体基板の表面内の前記少なくとも1のトラ
    ンジスタが形成される位置に、第1導電型の半導体層を
    形成する工程と、 (b)前記少なくとも1のトランジスタの前記半導体層内
    に、イオン注入により第1導電型チャネルドープ層を選
    択的に形成する工程と、 (c)前記少なくとも1のトランジスタの前記半導体層の
    上部の、前記チャネルドープ層に相対する位置に制御電
    極を形成する工程とを備え、 前記工程(c)は、 前記少なくとも1のトランジスタの前記制御電極を、第
    2導電型の不純物が導入されたポリシリコン層の上部に
    タングステンシリサイド層が形成されたポリサイド構造
    とする工程を備えることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記少なくとも1のトランジスタは、第
    1〜第3の種類のトランジスタを有し、 前記工程(c)は、 前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記半導体層の
    上部に酸化膜を形成する工程と、 前記酸化膜上に第1の厚さの第1のポリシリコン層を形
    成する工程と、 前記第1のポリシリコン層に第2導電型の不純物を導入
    して第2のポリシリコン層を形成する工程と、 前記第1の種類のトランジスタが形成される位置の前記
    第2のポリシリコン層上をマスクし、残る前記第2のポ
    リシリコン層を第2の厚さになるまで除去して第3のポ
    リシリコン層を形成する工程と、 前記第1および第2の種類のトランジスタが形成される
    位置の前記第2および第3のポリシリコン層上をマスク
    し、残る前記第3のポリシリコン層を第3の厚さになる
    まで除去して第4のポリシリコン層を形成する工程と、 前記第2〜第4のポリシリコン層上に所定厚さのタング
    ステンシリサイド層を形成する工程と、 前記タングステンシリサイド層、前記第2〜第4のポリ
    シリコン層、および前記酸化膜をパターニングにより選
    択的に除去することで、 前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    1のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第1の種
    類のトランジスタの前記制御電極を、 前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    2のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第2の種
    類のトランジスタの前記制御電極を、 前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    3のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第3の種
    類のトランジスタの前記制御電極を形成する工程とを備
    える請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも1のトランジスタは、
    第1〜第3の種類のトランジスタを有し、 前記工程(c)は、 前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記半導体層の
    上部に第1の厚さを有した第1の酸化膜を形成する工程
    と、 前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層上の前記
    第1の酸化膜上に第2導電型の不純物を均一に有した第
    1のポリシリコン層を選択的に形成する工程と、 前記第1のポリシリコン層上に選択的に絶縁膜を形成す
    るとともに、前記第1および第2の種類のトランジスタ
    が形成される位置の前記第1の酸化膜を除去する工程
    と、 前記第1および第2の種類のトランジスタの前記半導体
    層の上部に前記第1の厚さよりも薄い第2の厚さを有し
    た第2の酸化膜を形成する工程と、 前記第2の酸化膜上および前記絶縁膜上に第3の厚さの
    第2のポリシリコン層を形成する工程と、 前記第2のポリシリコン層に第2導電型の不純物を導入
    して第3のポリシリコン層を形成する工程と、 前記第2および第3の種類のトランジスタが形成される
    位置の前記第3のポリシリコン層上をマスクし、残る前
    記第3のポリシリコン層を第4の厚さになるまで除去し
    て第4のポリシリコン層を形成する工程と、 前記第3および第4のポリシリコン層上に所定厚さのタ
    ングステンシリサイド層を形成する工程と、 前記タングステンシリサイド層、前記第3および第4の
    ポリシリコン層、前記第1および第2の酸化膜、前記絶
    縁膜をパターニングにより選択的に除去して、 前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    1のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第1の種
    類のトランジスタの前記制御電極を、 前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    2のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第2の種
    類のトランジスタの前記制御電極を、 前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    3のゲート酸化膜、フローティングゲート電極、層間絶
    縁膜、ポリサイド構造の前記第3の種類のトランジスタ
    の前記制御電極を形成する工程とを備える請求項8記載
    の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記少なくとも1のトランジスタは、
    第1〜第3の種類のトランジスタを有し、 前記工程(b)は、 前記第1および第3の種類のトランジスタの前記チャネ
    ルドープ層を、同じ不純物濃度となるように形成する工
    程を備え、 前記工程(c)は、 前記第1〜第3の種類のトランジスタの前記半導体層の
    上部に酸化膜を形成する工程と、 前記酸化膜上に第1の厚さの第1のポリシリコン層を形
    成する工程と、 前記第1のポリシリコン層に第2導電型の不純物を導入
    して第2のポリシリコン層を形成する工程と、 前記第1および第2の種類のトランジスタが形成される
    位置の前記第2のポリシリコン層上をマスクし、残る前
    記第2のポリシリコン層を第2の厚さになるまで除去し
    て第3のポリシリコン層を形成する工程と、 前記第2および第3のポリシリコン層上に所定厚さのタ
    ングステンシリサイド層を形成する工程と、 前記タングステンシリサイド層、前記第2および第3の
    ポリシリコン層、および前記酸化膜をパターニングによ
    り選択的に除去することで、 前記第1の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    1のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第1の種
    類のトランジスタの前記制御電極を、 前記第2の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    2のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第2の種
    類のトランジスタの前記制御電極を、 前記第3の種類のトランジスタの前記半導体層上に、第
    3のゲート酸化膜およびポリサイド構造の前記第3の種
    類のトランジスタの前記制御電極を形成する工程とを備
    える請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 半導体基板に、第1および第2の種類
    のトランジスタを有した半導体装置の製造方法であっ
    て、 (a)前記半導体基板の主面上に選択的にフィールド酸化
    膜を形成し、前記第1および第2の種類のトランジスタ
    が形成される第1および第2の活性領域を規定する工程
    と、 (b)前記第1および第2の領域上から前記フィールド酸
    化膜上にかけて酸化膜を形成する工程と、 (c)前記第1および第2の領域の前記酸化膜上に、ソー
    ス・ドレイン層と同じ導電型の不純物が導入されたポリ
    シリコン層を有した制御電極を形成する工程とを備え、 前記工程(c)は、 (c−1)前記第1の活性領域の前記制御電極を、前記ポ
    リシリコン層の上部にタングステンシリサイド層が形成
    されたポリサイド構造とする工程を備えることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記工程(c)の後に、 少なくとも、前記第2の活性領域の前記ポリシリコン層
    の上部に、タングステンシリサイド層以外の金属シリサ
    イド層を形成する工程をさらに備える、請求項12記載
    の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記工程(c−1)は、 スパッタリング法により前記タングステンシリサイド層
    を形成する工程を備える、請求項12記載の半導体装置
    の製造方法。
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