JPH10307505A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10307505A
JPH10307505A JP9143418A JP14341897A JPH10307505A JP H10307505 A JPH10307505 A JP H10307505A JP 9143418 A JP9143418 A JP 9143418A JP 14341897 A JP14341897 A JP 14341897A JP H10307505 A JPH10307505 A JP H10307505A
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JP
Japan
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temperature
fixing
paper
image forming
heat
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JP9143418A
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English (en)
Inventor
Tokuzo Kaneda
徳蔵 金田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙の紙質を事前に指定することによって、
さらに定着待ち時間を短縮できる画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】 電源投入により、定着ユニット10の熱
定着ローラが内蔵するヒータにより加熱され、熱定着ロ
ーラ16の表面温度がある時点でトナーの特性等から定
まる熱定着のための最低必要温度に達し、さらに加熱さ
れて通常の用紙搬送速度でも転写紙Pに定着可能な最高
温度に達する。するとヒータはオフとなり、その後、熱
定着ローラ16の表面温度の上下に伴ってヒータがオ
ン、オフして、熱定着ローラ16の表面温度を最高温度
を中心に所定の範囲内に維持するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置に関し、特に加熱定着装置を有する画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平7−104607号公報に
は、熱定着における複写機本体の電源を投入してからコ
ピー可能となるまでの時間、即ち待ち時間を、画質の劣
化を招来することなく短縮できる複写機を提供するた
め、立ち上がり時の定着手段の温度が所定の温度範囲に
あれば、その温度に対応した搬送速度で複写機を稼動さ
せるという技術が開示されている。
【0003】また特開平7−311506号公報には、
カラー複写機の場合、記録材の厚さと光沢度により全て
同一の定着条件では出来上がり品質が大きくばらついて
いたのを、常に同一の光沢を得られるように、記録材の
厚さと光沢度の検出手段を設け、例えば、定着速度、定
着温度、加圧力を変更し、最適な定着条件でコピーする
という技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電源投入後
の立ち上げ時に待ち時間を短縮するには、定着条件の一
つである制御温度をできるだけ低くすることができれば
よい。そのためには、用紙の紙質が事前に指定されてい
れば、それに対応した与熱量となる条件とすることが必
要である。例えば、薄い用紙を通常の用紙の定着温度で
処理すると余計な熱量により用紙の波打ちやカール、ブ
リスタリングが発生するが、逆に厚い用紙は通常の定着
温度ではトナーが用紙に融着しないといったことが起こ
る。しかし与熱量の条件の一つである、用紙移動速度を
低速化すれば、たとえ厚い用紙であってもより低い制御
温度で定着可能にすることができる。即ち、用紙紙質が
事前に判れば処理速度が低下するという条件ではある
が、待ち時間を短縮することができる。逆に厚い用紙を
低速化して定着していた時に薄い用紙を用いる場合は、
処理速度が大きくなる方向であり、かつ待ち時間が短縮
できる。特開平7−104607号公報に開示の技術
は、このような用紙の条件については顧慮しておらず、
従って用紙の条件に応じた定着待ち時間の短縮は達成で
きない。また特開平7−311506号公報に開示の技
術は、用紙毎に最適条件が異なり、定着速度もパラメー
タとして振れるということに言及しているだけであり、
それによって定着待ち時間を短縮することについてはこ
れも顧慮していない。そこで本発明では、用紙の紙質を
事前に指定することによって、さらに定着待ち時間を短
縮できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0005】また本発明は、定着装置の立ち上げ後、紙
質を変更する時の待ち時間を少しでも短縮する画像形成
装置や、ユーザーの使い勝手により定着温度制御方式を
切り換えることができ、使用状況に応じてトータル的な
時間短縮を図ることができる画像形成装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】さらに、デジタル複写機あるいはデジタル
プリンタ等でメモリーを使用することにより予約コピー
(本明細書では、別段のことわりがなければ、コピー等
の画像形成をすべてコピーといい、プリント等その他の
画像形成処理もこれに含むものとする。)が可能であ
る。従って本発明は、予約コピー(プリント)モードを
選択すればトータル的な待ち(処理)時間を計算して最
小の待ち時間となるような定着温度制御方式にすること
ができる画像形成装置を提供することをも目的とする。
またさらに、熱ローラ定着装置においては、与熱量を可
変するパラメータが増えるので、本発明は、これを利用
してさらに待ち時間を短縮することができる画像形成装
置を提供することをも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置の
うち請求項1に係るものは、用紙上のトナーを溶融定着
させるための加熱定着手段と、該加熱定着手段の加熱部
材を所定の温度に制御する温度制御手段と、上記用紙の
所定位置にトナーを転写させるための作像手段と、少な
くとも上記加熱定着手段及び上記作像手段の間を所定の
速度で用紙を移動させるための駆動手段と、上記用紙の
種類を指定または検知するための紙質指定手段を備える
画像形成装置において、電源投入後の立ち上げ時、上記
温度制御手段の制御温度をできるだけ抑えるために、上
記紙質指定手段からの最新の信号により紙質に対応した
与熱量となる条件内で上記駆動手段による上記用紙の移
動速度を低速化して画像形成可能とすることを特徴とす
る。
【0008】同請求項2に係るものは、高与熱量を要す
る用紙を定着する時、上記用紙の移動速度を低速化する
ことを条件とすることを特徴とする。
【0009】同請求項3に係るものは、画像形成可能と
なる待ち時間が最小になる待ち時間優先モードと、上記
用紙の移動速度が最も速くなる処理速度優先モードの少
なくとも2つのモードを選択可能としたことを特徴とす
る。
【0010】同請求項4に係るものは、予約コピー時、
選択した紙質、サイズ及びリピート枚数から上記待ち時
間とコピー処理時間の合計が最小となるトータル待ち時
間最小モードを備えることを特徴とする。
【0011】同請求項5に係るものは、上記加熱定着装
置が、回転可能な定着ローラと、該定着ローラに接触す
る加圧ローラと、これら両ローラの相対位置を変えるこ
とにより加圧力を可変する加圧手段を備えた熱ローラ定
着装置であり、上記紙質指定手段からの最新の信号によ
り紙質に対応した与熱量となる条件内で上記加圧力を可
変することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明に係る画像形成装
置の一実施形態に係る複写機の作像部分とその周囲の概
略を示す概念図であり、図2は図1中の定着ユニットを
拡大して示す概念図である。図中1は、像が形成される
セレン等からなる感光体であり、この感光体1の周囲に
は、感光体1に高電圧を印加して帯電させる帯電器2、
光学系からの光像が投影される露光部(矢印で示す)
3、露光部3にて形成された静電潜像を顕像化する現像
器4、この現像器4にて顕像化されたトナー像を転写紙
Pに転写する際に背面から高電圧を印加する転写チャー
ジャ5、及び転写後の感光体1上の残トナーを清掃する
クリーニング器6が配設してある。
【0013】光学系は、被複写物が載置される原稿台1
2の下に、被複写物に対して光を照射するための光源1
3と、被複写物からの反射光を感光体1の露光部3に導
くためのミラー14a、14b、14c、14d、14
e及び14fと、この光路の途中に設けた集光レンズ1
5とから構成してあり、露光部3に光像を投影して感光
体1上に静電潜像を形成する。
【0014】転写紙Pは、給紙カセット7の内に収納し
てあり、給紙カセット7に装着した紙種切換スイッチ2
8のレバー29の位置を破線の位置等に切り換えること
により紙質を確定できる。紙質は、通常は普通紙、トレ
ーシングペーパー、フィルムの3種に分類される。トレ
ーシングペーパーとフィルムは、普通紙と違って透明性
が高いので、反射形センサーの光量でも識別できるが、
トレーシングペーパーとフィルム間は判別しにくいの
で、結局はユーザーによるスイッチ切り換えによる判別
となる。
【0015】給紙カセット7内の転写紙Pは、必要に応
じて給紙ローラ8により給紙し、レジストローラ9にて
感光体1とのタイミングを合わせて給紙搬送する。転写
紙Pには、搬送しながら転写チャージャ5にて背面から
高電圧を印加し、感光体1からトナー像を転写する。表
面にトナー像が形成された転写紙Pを、さらに搬送して
定着ユニット10にてトナー像を熱定着させ、排紙トレ
ー11に排出する。
【0016】定着ユニット10は、図2に示すように、
転写紙Pの表面に形成されたトナー像を熱により定着す
るための熱定着ローラ16を備えている。熱定着ローラ
16内には熱源であるヒータ17が配してある。また、
熱定着ローラ16の周囲には、熱定着ローラ16の表面
温度を検出するための温度検知サーミスタ18と、転写
紙Pが定着ユニット10を通過するときに転写紙Pを熱
定着ローラ16側に押圧する加圧ローラ19と、熱定着
ローラ16により熱定着を終了した転写紙Pを熱定着ロ
ーラ16から剥離するための分離爪20と、定着終了後
の熱定着ローラ16の表面を清掃するためのクリーナ2
1とが設けてある。そして通常は、複写機の電源を投入
すると、ヒータ17にて熱ローラ16を加熱昇温し、温
度検知サーミスタ18により熱定着ローラ16の表面を
定着可能な所定温度(最高温度)に到達したことが検出
すると、熱定着ローラ16の表面をその定着可能な最高
温度に維持するように制御する。
【0017】なお、感光体1の回転や定着ユニット10
を含む転写紙Pの搬送系を駆動するための駆動モータM
が設けてあり、この駆動モータMは複写機の制御を行う
CPU22によって駆動速度を制御する。また、光学系
が移動するタイプである場合には、図示せぬが光学系駆
動用モータも設ける。これらの駆動を1つのモータで兼
用することも可能である。
【0018】このような複写機の制御は、図3に示す中
央処理装置CPU22によって行う。CPU22には、
定着ユニット10の熱定着ローラ16の表面に設けた温
度検知サーミスタ18からの検出信号を、A/D変換部
23を介して入力する。CPU22は、この入力信号に
より熱定着ローラ16の表面温度を検知し、また制御す
る。CPU22には、その他の入力信号、例えば、操作
部のキー操作による入力信号等コピー動作に必要な信号
が入力する。そして、CPU22は、転写紙Pの搬送系
を駆動するための駆動モータMの駆動制御のための出力
信号を出力する。
【0019】CPU22と駆動モータMの間には、速度
制御IC24及びモータドライバーIC25が設けてあ
る。CPU22は、速度制御IC24にモータMを駆動
するか否かのON、OFF信号を出力し、ONの場合に
は駆動モータMの速度に応じた速度パルスを速度制御I
C24に出力する。また、非常用停止を行う場合等のブ
レーキ信号をも出力する。速度制御IC24からの駆動
モータMへの駆動用のパルス信号は、モータドライバー
IC25を介して駆動モータMに伝達する。これによ
り、駆動モータMが回転し、転写紙Pが所定の速度とな
るよう搬送系を駆動する。駆動モータMには回転パルス
検知センサ26が設けてあり、この回転パルス検知セン
サ26からの信号を速度制御IC24にフィードバック
して所定の速度で駆動モータMが駆動されているか否を
チェックし、所定の速度で駆動するように制御する。さ
らにCPU22は、D/A変換器27を介して帯電器2
への高電圧出力、現像器4におけるバイアス電圧の出
力、転写チャージャ5への高電圧出力及び光源13への
光量調整出力等を行う。そして、その他の給紙開始のた
めのクラッチON信号等のコピー動作に必要な信号をも
出力する。転写紙Pの搬送系を駆動するための駆動モー
タMの他に、光学系駆動用モータも備える場合は、コピ
ー動作を行う際にこれを駆動するための信号をも出力す
る。
【0020】次に、この複写機のシーケンス動作の概略
を定着ユニット10が定着可能な最高温度になっている
場合について説明する。ただしこの複写機は、原稿台1
2は固定で、光学系が移動するタイプのものでであると
して説明する。
【0021】図示せぬ操作部にあるコピー動作開始のた
めのスイッチを押すと、光源13とミラー14aは一体
的に初期位置から原稿台12に沿って移動し、原稿台1
2上の被複写物を照明する。すると、ミラー14b、1
4cは一体的に光源13とミラー14aの移動速度の半
分の速度で移動する。そして、被複写物からの反射光
を、ミラー14a、14b及び14c、集光レンズ1
5、ミラー14d、14e及び14fを経て感光体1の
露光部3に結像する。また、感光体1は矢印の方向に回
転しながら帯電器2により帯電しており、露光部3にて
露光されて結像に対応した静電潜像を形成される。この
静電潜像は、現像バイアスを印加しながら、現像器4に
てトナー像化する。感光体1上のトナー像は、給紙カセ
ット7から給紙ローラ8により給紙し、レジストローラ
9にて感光体1とのタイミングを合わせて搬送されてく
る転写紙Pに、転写チャージャ5から高電圧を印加しな
がら転写する。トナー像の転写が終了した感光体1は、
その上に残留しているトナーをクリーニング器6にて清
掃する。一方、トナー像が転写された転写紙Pは、さら
に搬送されて定着ユニット10にて熱定着ローラ16と
加圧ローラ19との間のニップを通過する際に、表面の
トナー像が熱により定着され、その後、排紙トレー11
に排出される。
【0022】この複写機は、複写機本体の電源を投入し
た後、定着ユニット10の熱定着ローラ16の表面温度
が転写紙Pの紙質に対応した定着可能な温度に到達して
いなくても、ある程度以上の温度になっていればコピー
を可能にするものである。その具体的な内容を以下に説
明する。
【0023】複写機本体の電源(図示せず)を投入する
と、定着ユニット10の熱定着ローラ16の内部に設け
た熱源であるヒータ17が点灯し、熱定着ローラ16の
加熱を開始する。この時が図4におけるt0で示す時点
である。図4においては、横軸に経過時間を、また縦軸
に時間の経過に伴って上昇する熱定着ローラ16の表面
温度を示す。電源投入時t0のとき、T0(例えば、周
囲温度25℃)であった熱定着ローラ16の表面温度
は、時間の経過に伴ってヒータ17により加熱されてt
2時点で熱定着のための最低必要温度T2に達する。こ
の最低必要温度T2は、トナーの特性等から定まる。そ
して、さらに加熱されてt1時点になると、転写紙Pの
紙質に対応した与熱量となるように、複写機の通常の用
紙搬送速度でも定着可能な温度(ここでは最高温度と区
別する)T1に到達する。温度が最高温度T1に達する
と、ヒータ17はオフとなり、その後は、熱定着ローラ
16の表面温度がT1より下がるとヒータ17がオン
し、温度T1より上がりすぎるとまたヒータ17がオフ
する。このようにして、熱定着ローラ16の表面温度
は、t1時点以後は図4に示すように温度T1を中心に
上下が数%の誤差内に維持されるように制御する。
【0024】電源投入後、時間の経過に伴って熱定着ロ
ーラ16の表面温度は上昇する。この時間の経過と昇温
の関係は、複写機の種類(大型か小型か等)によっても
異なるが、例えば、経過時間t1が約3分の時点で定着
可能な最高温度T1が約200℃に到達する。そして、
熱定着のための最低必要温度T2は上記のようにトナー
の特性等によって定まるが約140℃程度であり、その
温度T2に達する時間t2は約1.5分である。従っ
て、従来より待ち時間は半分に短縮される。
【0025】この熱定着ローラ16の表面温度は、図2
に示す温度検知サーミスタ18により検出し、熱定着ロ
ーラ16の表面温度の変化により可変するサーミスタ1
8の抵抗値を電圧値に変換し、図3に示すこの複写機の
制御を行うCPU22のA/D変換部23に入力する。
CPU22は、この温度検知サーミスタ18からの入力
値により熱定着ローラ16表面温度を定める。
【0026】本実施形態装置においては、上記熱定着の
ための最低必要温度T2に達すると、コピー動作が可能
な状態となり、図4におけるt2時点からtl時点まで
の間は図示せぬ操作部にコピー可能表示を点滅させた
り、また例えば液晶表示等で「低速コピー可能です」等
の表示をしてユーザーに知らせる。そして、t1時点に
なり定着可能な最高温度T1に到達すると、操作部のコ
ピー可能表示を点滅から所定の色の点灯に変える。定着
可能な最高温度T1になれば、通常の速度、即ち最高速
度で転写紙Pを搬送してコピー動作ができるようにな
る。しかし、この最高温度T1以下、特に熱定着のため
の最低必要温度T2の場合は、最高温度T1と同じ搬送
速度で定着ユニット10を通過させると転写紙P上のト
ナー像は熱定着するための十分なエネルギーを得ること
ができず、定着が不十分な画質となる。従って、温度検
知サーミスタ18から定まる温度に応じて転写紙Pが定
着ユニット10を通過する速度、即ち搬送速度を可変す
る。
【0027】この温度Tと搬送速度Sの関係を図5に示
す。図5において、最高温度T1のときの搬送速度V1
が最高速度であり、熱定着のための最低必要温度T2の
場合の搬送速度V2が最も遅い搬送速度である。例え
ば、上記のように最高温度T1は約200℃であり、こ
の温度T1に到達すると搬送速度V1は250mm/s
ecである。また熱定着のための最低必要温度T2は約
140℃程度であり、この温度T2のときの搬送速度V
2は120mm/secである。
【0028】今、熱定着のための最低必要温度T2に達
した後、定着可能な最高温度T1に到達するまでの間、
即ち図示せぬ操作部のコピー可能表示が点滅状態のと
き、コピー要求が発生したとする。すると、温度検知サ
ーミスタ18のA/D変換入力値により、そのときの熱
ローラ16の表面温度Tが定まる。その温度Tが仮にT
3(>T2)であるとき、その搬送速度Vは図5からV
3と定まる。そして、CPU22により熱定着ローラ1
6の表面温度をコピー要求時の温度T22に維持するよ
うに制御する。熱定着ローラ16表面温度をT3に維持
しながら、CPU22から搬送速度がV3になるような
速度パルスを速度制御IC24に出力し、モータドライ
バーIC25を介して駆動モータMを駆動する。その結
果、転写紙Pは速度V3で搬送される。従って、これに
伴い感光体1の回転速度も変化し、定着可能な最高温度
T1のときの最高速度よりも遅くなる。よって、コピー
動作の際の複写条件が種々異なることになり、これに対
応してCPU22からD/A変換器27を介して帯電器
2への高電圧出力、現像器4におけるバイアス電圧の出
力、転写チャージャ5への高電圧出力及び光源13への
光量調整出力等を変化させる。
【0029】複写条件にもよるが、一般的には複写速
度、即ち感光体1の回転速度が遅くなると高電圧出力は
小さくなり、光源の光量出力は少なくなる。このような
シーケンス動作により、転写紙Pの搬送速度V3でコピ
ー動作が行われる。この場合、熱定着ローラ16の表面
温度Tをコピー要求時の温度T3に維持するように制御
しているので、多数枚のコピーを行っても、最後まで良
好な画質の複写物が得られる。そして、この条件による
コピー動作が終了すると、CPU22により熱定着ロー
ラ16の表面温度をT3から再び上昇させて定着可能な
最高温度T1に到達するように制御してよくなる。
【0030】しかし、一度立上がりが終っても用紙の紙
質によって最適与熱量が異なるため、途中で紙質を変更
したときは、今までの制御温度を変更する必要がある。
この制御温度を変更するということは、安定するまでの
待ち時間が発生するということであり、飛び込み作業を
処理したいとき等は、その時間だけ作業を待たなければ
ならなくなる。ここで、もし直前の制御温度T3が変更
後の紙質の最低必要温度T2から最高温度T1の間にあ
る場合(T2≦T3≦T1)は、速度変更があったとし
てもこのままの温度で制御を続けられるため待ち時間な
しで複写できる。しかし、直前の制御温度T3が、変更
後の最低必要温度T2よりも低い時(T3≦T2)、ま
たは変更後の最高温度T1よりも高い時(T1≦T3)
は、待ち時間が発生する可能性がある。これは、以下の
数式を計算すれば判明する。
【0031】一般に与熱量をQ、搬送速度をV、定着最
高温度をTとすると、近似的に下記の数式1が成立す
る。
【数1】Q∝(T−10)/√V つまり、定着制御温度を変更させることなしに、言い換
えれば待ち時間が発生することなしに瞬時に与熱量を最
大√(V1/V2)倍に上げたり、√(V2/V1)に
下げたりできるわけである。この範囲外になった場合は
待ち時間を余儀なくされる。しかし、それでも通常の待
ち時間よりもかなり軽減される。
【0032】即ち、厚手のトレーシングペーパーまたは
普通紙をコピー後、薄手のトレーシングペーパーまたは
普通紙をコピーする場合、与熱量Qが高い所から低い所
に移動するモードとなるが、もし厚手のトレーシングペ
ーパーをスピードを低くして対応していたら温度を変え
ずにスピードを上げることだけでコピーでき、逆もいえ
る。もし、それだけで対応できなくてもかなり有利であ
る。このことは、使用上も問題ないことと考えられる。
即ち、通常の厚み以外の用紙は使用頻度も当然少ないか
らである。
【0033】また上記数式5以外にも定着加圧量を変更
してニップを変更してやればさらに待ち時間を短縮でき
る。しかし、ユーザーの状況によってはリピート枚数が
多く、最初の待ち時間が減ることよりもコピー処理時間
が少なくなることの方が問題になることもある。そうし
た時は、ユーザーが作業をする直前にどちらかのモード
を選択可能とするのが好ましい。ただし、どちらが有利
かをいちいち計算すると、計算時間に費やす時間の方が
問題になってしまう。近年、デジタル複写機が普及して
きており、その機能の中には予約コピーできるものがあ
る。給紙段数、サイズ(原稿を挿入すれば確定する)、
リピート数、倍率等を指定して原稿をスキャナに挿入す
れば、プリンターの方が連続的に予約されたジョブを処
理するものもある。給紙段数を指定するということは、
その中に入っている紙質が指定されることにもつながる
ので、上述した待ち時間がどのジョブで発生するかも事
前に確定する。したがって、変更前の定着温度からあま
り変わらない定着温度でかつ搬送速度を下げてコピーす
るか、最高搬送速度でかつそれでも定着可能な定着温度
にするかをリピート枚数等の変数からトータル待ち時間
を事前に計算して有利な方を選択する構成とすることが
できる。
【0034】なお上述した実施形態の装置は、熱ローラ
定着方式の定着装置を有するものとして説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、オーブン定着等
の場合にも適用可能である。また、搬送速度、制御温度
も無断で変更されるものでなく、ステップ変更できるよ
うになっていてもよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1に係る画像形成装置は、以上説
明してきたように、用紙の紙質を事前に指定することに
よって、定着待ち時間を短縮できるという効果がある。
【0036】請求項2に係る画像形成装置は、以上説明
してきたように、上記共通の効果に加え、定着立ち上げ
後、紙質を変更する時の待ち時間を少しでも短縮できる
という効果がある。
【0037】請求項3に係る画像形成装置は、以上説明
してきたように、ユーザーの使い勝手により定着温度制
御方式を切り換えることができるので、上記共通の効果
に加え、その場に応じてトータル的な時間短縮を図るこ
とができるという効果がある。
【0038】請求項4に係る画像形成装置は、以上説明
してきたように、デジタル複写機やデジタルプリンタ等
では、メモリーを使用することにより予約コピーや予約
プリントが可能であるので、上記共通の効果に加え、予
約コピーまたは予約プリントモードを選択すればトータ
ル的な待ち(処理)時間を計算して最小の待ち時間とな
るような定着温度制御方式にすることができるという効
果がある。
【0039】請求項5に係る画像形成装置は、以上説明
してきたように、熱ローラ定着装置においては、与熱量
を可変するパラメータが増えるので、上記共通の効果に
加え、さらに待ち時間を短縮することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施形態に係る
複写機の作像部分とその周囲の概略を示す概念図であ
る。
【図2】図1中の定着ユニットを拡大して示す概念図で
ある。
【図3】図1の画像形成装置の制御装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図2の定着装置の熱定着ローラの表面温度上昇
の時間経過を示す図である。
【図5】定着装置の熱定着ローラの表面温度と転写紙の
搬送速度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電器 3 露光部 4 現像器 5 転写チャージャ 6 クリーニング器 7 給紙カセット 8 給紙ローラ 9 レジストローラ 10 定着ユニット 11 排紙トレー 12 原稿台 13 光源 14a、14b、14c、14d、14e、14f ミ
ラー 15 集光レンズ 16 熱定着ローラ 17 ヒータ 18 温度検知サーミスタ 19 加圧ローラ 20 分離爪 21 クリーナ 22 CPU 23 A/D変換部 24 速度制御IC 25 モータドライバーIC 26 回転パルス検知センサ 27 D/A変換器 28 紙種切換スイッチ 29 レバー M 駆動モータ P 転写紙

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用紙上のトナーを溶融定着させるための
    加熱定着手段と、該加熱定着手段の加熱部材を所定の温
    度に制御する温度制御手段と、上記用紙の所定位置にト
    ナーを転写させるための作像手段と、少なくとも上記加
    熱定着手段及び上記作像手段の間を所定の速度で用紙を
    移動させるための駆動手段と、上記用紙の種類を指定ま
    たは検知するための紙質指定手段を備える画像形成装置
    において、電源投入後の立ち上げ時、上記温度制御手段
    の制御温度をできるだけ抑えるために、上記紙質指定手
    段からの最新の信号により紙質に対応した与熱量となる
    条件内で上記駆動手段による上記用紙の移動速度を低速
    化して画像形成可能とすることを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 高与熱量を要する用紙を定着する時、上
    記用紙の移動速度を低速化することを条件とすることを
    特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 画像形成可能となる待ち時間が最小にな
    る待ち時間優先モードと、上記用紙の移動速度が最も速
    くなる処理速度優先モードの少なくとも2つのモードを
    選択可能としたことを特徴とする請求項1の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 予約コピー時、選択した紙質、サイズ及
    びリピート枚数から上記待ち時間とコピー処理時間の合
    計が最小となるトータル待ち時間最小モードを備えるこ
    とを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 上記加熱定着装置が、回転可能な定着ロ
    ーラと、該定着ローラに接触する加圧ローラと、これら
    両ローラの相対位置を変えることにより加圧力を可変す
    る加圧手段を備えた熱ローラ定着装置であり、上記紙質
    指定手段からの最新の信号により紙質に対応した与熱量
    となる条件内で上記加圧力を可変することを特徴とする
    請求項1の画像形成装置。
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