JPH10305846A - 包装袋及び注出具付き包装袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレイ効果としての立体感や自立性を
有し、顧客に新鮮感を与えて購買意欲をかきたてる新し
い形態の包装袋と、この包装袋に注出具を取り付けて内
容物を注出し易くした注出口付き包装袋を提供すること
を目的とするものである。 【解決手段】 内層がヒートシール性を有する樹脂から
なる矩形状の積層体の対向する両縁部で前記内層同士を
重ね合わせてヒートシールしたシール部を有する筒状体
となし、前記筒状態の対向する胴部における２箇所を内
方へ折り込むことにより断面Ｖ字形状の折り込み部を形
成し、前記断面Ｖ字形状の折り込み部を形成した筒状体
の一方の開口部を前記折り込み部を残した状態でヒート
シールして閉塞し、かつ、他方の開口部においては前記
折り込み部を開いた状態でヒートシールして閉塞したこ
とを特徴とする包装袋。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ効果
のある新しい形態をした包装袋に関するものであり、さ
らには、前記包装袋に注出具を取り付けた注出具付き包
装袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、合成樹脂製のフィルムやこれらに
蒸着を施した蒸着フィルムあるいは紙やアルムニウム箔
等の金属箔などの単体ないしはこれらの積層体を用いた
包装袋、たとえば、三方シールタイプ、四方シールタイ
プ、スタンディングパウチ、ガセットタイプ、封筒貼り
シールタイプ、ピロータイプ等の包装袋が市場に出回っ
ている。また、これらの包装袋に注出具を設けた注出具
付き包装袋が色々と提案されていると共に市場に出回っ
ている。しかし、いずれの包装袋、あるいは、注出具付
き包装袋も周知のものであり、上記したタイプの包装袋
とは差別化できる新しい形態をした包装袋、さらには、
新しい形態をした包装袋に注出具を取り付けた注出具付
き包装袋の出現が望まれていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
要望に応えるべくなされたものであり、ディスプレイ効
果としての立体感や自立性を有すると共に、顧客に新し
さを感じさせ、購買意欲をかきたてる効果のある包装
袋、さらには、この包装袋に注出具を取り付けた注出口
付き包装袋を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく種々研究を重ねた結果、請求項１
に記載する発明の包装袋は、内層がヒートシール性を有
する樹脂からなる矩形状の積層体の対向する両縁部で前
記内層同士を重ね合わせてヒートシールしたシール部を
有する筒状体となし、前記筒状体の対向する胴部におけ
る２箇所を内方へ折り込むことにより断面Ｖ字形状の折
り込み部を形成し、前記断面Ｖ字形状の折り込み部を形
成した筒状体の一方の開口部を前記折り込み部を残した
状態でヒートシールして閉塞し、かつ、他方の開口部に
おいては前記折り込み部を開いた状態でヒートシールし
て閉塞したことを特徴とするものである。このような構
成とすることにより、前記一方の開口部をヒートシール
して閉塞した部分側は四角形で前記他方の開口部をヒー
トシールして閉塞した部分側に次第に薄く幅広く開いた
形状をした新しい形態で、正面における表示面が大きく
ディスプレイ効果の大きい略撥形状をした新しい形態の
包装袋とすることができる。

【０００５】また、請求項２に記載する発明は、請求項
１に記載する包装袋において、前記一方の開口部をヒー
トシールして閉塞した部分と前記他方の開口部をヒート
シールして閉塞した部分とが平行するような位置に形成
されていることを特徴とするものである。このような構
成とすることにより、略撥形状をしたバランスのとれた
立体感と自立性を備えた包装袋とすることができる。

【０００６】また、請求項３に記載する発明は、請求項
１に記載する包装袋において、前記一方の開口部をヒー
トシールして閉塞した部分と前記他方の開口部をヒート
シールして閉塞した部分とが直交するような位置に形成
されていることを特徴とするものである。このような構
成とすることにより、前項記載の包装袋とは趣の異なる
略撥形状のバランスのとれた立体感と自立性を備えた包
装袋とすることができる。

【０００７】また、請求項４に記載する発明は、請求項
１〜３に記載する包装袋において、前記他方の開口部を
ヒートシールして閉塞した部分の内層間に注出具がヒー
トシールにより固着されていることを特徴とするもので
ある。このような構成とすることにより、略撥形状をし
た新しい形態の注出具付きの、特に液体用に適した包装
袋とすることができる。

【０００８】また、請求項５に記載する発明は、請求項
４に記載する包装袋において、前記注出具が前記内層同
士を重ね合わせてヒートシールしたシール部と重ならな
い位置にて固着されていることを特徴とするものであ
る。このような構成とすることにより、前記注出具を包
装袋の前記内層の前記シール部によって生じる段差のな
いフラットな位置で固着でき、固着が容易であると共に
固着箇所に発生し易いピンポールを防止することができ
る。

【０００９】また、請求項６に記載する発明は、請求項
４、５に記載する注出具付き包装袋において、前記注出
具が合成樹脂製の注出口取付部材と前記注出口取付部材
の一端に連接し、包装袋の外側に突設されている合成樹
脂製の注出口導管部材とから構成され、前記注出口導管
部材の外周の所定箇所に支持部が設けられていることを
特徴とするものである。このような構成とすることによ
り、直接に内容物を飲用する場合や詰め替え用ボトルに
注ぐ場合などに、前記注出口導管部材が注出口となるた
めに、利便性が向上する。また、前記支持部が形成され
ていることにより、包装袋に注出具をヒートシールによ
り取り付ける際や、注出口付き包装袋に内容物を充填す
る際に、この支持部で注出具や注出口付き包装袋を定位
置に保持することができる。該支持部は前記注出口導管
部材の外周に前記注出口導管部材と平行な少なくとも一
つの面が形成されていればよいのであって、前記注出口
導管部材の表出面に形成されていてもよいし、前記注出
口導管部材の外周に必要に応じて設けられるフランジ部
の周縁辺の一部に形成されていてもよい。

【００１０】また、請求項７に記載する発明は、請求項
６に記載する注出具付き包装袋において、前記注出具が
前記注出口導管部材の前記注出口取付部材と反対側の端
部の外周に設けられた螺子部に螺着する合成樹脂製の蓋
体が設けられていることを特徴とするものである。この
ような構成とすることにより、リクローズ機能を持たせ
ることができる。

【００１１】また、請求項８に記載する発明は、請求項
６に記載する注出具付き包装袋において、前記注出具が
前記注出口導管部材の前記注出口取付部材と反対側の端
部が密封されていると共に、前記注出口導管部材の前記
密封されている前記端部と前記注出口導管部材の前記支
持部の間の前記注出口導管部材に注出口兼リクローズ部
が設けられていることを特徴とするものである。このよ
うな構成とすることにより、内容物を前記注出口導管部
材の前記他端部から充填して後に、前記注出口導管部材
の前記他端部をヒートシールすることにより、前記注出
口付き包装袋を容易に封緘することができると共に内容
物をホット充填することにより注出具の殺菌をも兼ねる
ことができる。また、内容物を包装袋に設けた別の充填
口より充填する仕様のときには、前記注出口導管部材の
前記他端部を周知のインジェクション成形方法で形成す
る際に密封した状態に成形しておけばよい。また、前記
注出口兼リクローズ部は前記注出口導管部材に設けられ
た薄肉部とリング状等の凸部からなり、前記注出口導管
部材に設けられた前記薄肉部を手指等で切断することに
より内容物を取り出す注出口となるものである。さら
に、切断された後の自由な前記注出口導管部材の切断部
近傍に設けられたリング状等の凸部を、前記注出口導管
部材を切断することにより形成された前記注出口に挿入
することにより、前記注出口内に設けられている嵌合用
係止部と前記リング状等の凸部とが嵌合してリクローズ
部となるものである。

【００１２】また、請求項９に記載する発明は、請求項
４〜８に記載する注出具付き包装袋において、前記注出
具が前記注出口取付部材の他端に２つ以上の複数の支柱
で連接する支柱部と前記支柱部の前記注出口取付部材と
反対側の端部に連接する脚部とからなる合成樹脂製の脚
部材が形成されていると共に前記脚部材が包装袋の内側
に延設されていることを特徴とするものである。このよ
うな構成とすることにより、たとえば、注出口から直接
に内容物を飲用する場合などに、内容物を注出具付き包
装袋に残すことなく、注出することができる。

【００１３】また、請求項10に記載する発明は、請求項
９に記載する注出具付き包装袋において、前記脚部の先
端がアール形状に形成されていることを特徴とするもの
である。このような構成とすることにより、内容物を充
填し、輸送、保管、あるいは販売店等において、衝撃等
により前記脚部の他端部で包装袋を傷つけて破袋するこ
とを防止することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】上記の本発明について、以下に更
に詳しく説明する。まず、上記の本発明において、積層
体の内層として使用するヒートシール性を有する樹脂と
しては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであれ
ばよく、たとえば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、直鎖状（線状）低密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共
重合体、アイオノマー樹脂、エチレンーアクリル酸共重
合体、エチレンーアクリル酸メチル共重合体、エチレン
ーメタクリル酸共重合体、エチレンープロピレン共重合
体等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂ないしは
これらをフィルム化したシートを使用することができ、
その厚さとしては、３０〜２００μｍが適当である。

【００１５】また、前記積層体の外層として使用する合
成樹脂製のフィルムとしては、包装袋を構成する基本素
材となることから、機械的、物理的、化学的等において
優れた性質を有する合成樹脂を用いることができ、たと
えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン
系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系等の樹脂を
用いることができる。また、これらの樹脂を用いたフィ
ルムとしては、未延伸フィルムあるいは１軸方向または
２軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも
使用することができ、フィルムの厚さとしては基本基材
としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され
得る厚さであればよく、コストなどを勘案して決めれば
よいが、通常１２〜２５μｍ程度が適当である。また、
前記合成樹脂製のフィルムは、必要に応じてポリ塩化ビ
ニリデンが塗工されたフィルムやアルミニウムや酸化珪
素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化
ジルコニウム等の無機物の蒸着層が形成されたフィルム
としてバリアー性を有する構成としてもよい。また、前
記外層として使用する合成樹脂製のフィルムは、前記合
成樹脂製フィルムの内層側に一般的には印刷が施される
ことが多い。そのために、前記外層として使用する合成
樹脂製フィルムは印刷適性が求められ、１軸方向または
２軸方向に延伸した延伸フィルムが好適である。

【００１６】さらに、本発明においては、前記内層と前
記外層の間に中間層を設けてもよく、前記中間層は通常
前記内層と前記外層だけでは包装袋としての機能を十分
に果たすことができない場合等に設けられる。前記機能
としては、気体遮断性、機械的強靱性、耐屈曲性、耐突
き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬
品性等であり、包装袋として要求されるこれらの最終的
な機能を中間層を設けることで達成するものである。該
中間層として用いられる基材としては、たとえば、アル
ミニウム、鉄、銅、錫等の金属箔、あるいは、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ
カーボネート、ポリビニルアルコール、エチレンープロ
ピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化
物等のフィルムあるいはこれらにポリ塩化ビニリデンを
塗工したフィルムないしはアルミニウムや酸化珪素、酸
化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコ
ニウム等の無機物の蒸着を施したフィルムあるいはポリ
塩化ビニリデン等のフィルムなどを用いることができ
る。また、これら基材の一種ないしそれ以上を組み合わ
して使用することができる。尚、上記基材の厚さとして
は、包装袋として要求される機能を満たすことができれ
ばよいのであって、必要に応じて適宜選ぶことができ
る。

【００１７】次に、本発明の包装袋の製造方法について
説明すると、まず、内層がヒートシール性を有する樹脂
からなる積層体を周知のガセット袋製袋機で製袋し、背
シール部を設けると共に一方にガセット状態でヒートシ
ールされた閉塞部と他方に開口部を有する通常のガセッ
ト袋を作製して後に、前記開口部側のガセット部を外側
に開き、前記開口部の周縁部をヒートシールして閉塞す
ることにより得ることができる。また、本発明の包装袋
に注出具を取り付けるには、上記同様に周知のガセット
袋製袋機で製袋し、背シール部を設けると共に一方にガ
セット状態でヒートシールされた閉塞部と他方に開口部
を有する通常のガセット袋を作製して後に、前記開口部
側のガセット部を外側に開き、前記開口部周縁部におい
て、前記内層間に注出具を挿入してヒートシールにより
前記注出具を内層間に固着せしめると共に前記開口部を
ヒートシールして閉塞することにより、本発明の注出具
付き包装袋を得ることができる。

【００１８】また、本発明の包装袋ないしは注出口付き
包装袋において、前記ガセット状態でヒートシールされ
た閉塞部と前記開口部側のガセット部を外側に開き前記
開口部周縁部をヒートシールされた閉塞部との位置関係
は、ガセット状態でヒートシールされた閉塞部と前記開
口部側のガセット部を外側に開き前記開口部周縁部をヒ
ートシールされた閉塞部とが平行な位置関係から直交す
る位置関係まで自由に設定することができる。

【００１９】次に、本発明において、注出具の形成方法
としては、周知のインジェクション成形方法で形成する
ことができる。前記注出具に用いる材料としては、上記
内層に用いるヒートシール性を有する樹脂と熱によって
溶融し相互に融着し得るものであればよく、上記内層に
用いる樹脂により選択する必要があるが、たとえば、低
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、直鎖状（線状）低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、アイオノマー
樹脂、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーアク
リル酸メチル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合
体、エチレンープロピレン共重合体などを挙げることが
できる。また、前記注出具は必要に応じて顔料等で着色
されていてもよい。

【００２０】また、注出具の注出口導管部材の他端部の
外周に設けられた螺子部に螺着する蓋体についても周知
のインジェクション成形方法で形成することができる。
これに用いる材料としては、たとえば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレンープロピレン
共重合体、アクリロニトリルースチレンーブタジエン重
合体、あるいは、他の半剛性ないし剛性の合成樹脂など
を挙げることができる。当然、前記蓋体も必要に応じて
顔料等で着色されていてもよい。また、前記蓋体には必
要に応じて、ピルファプルーフ性能をもたせたものであ
っても構わない。

【００２１】また、本発明の注出具付き包装袋におい
て、内容物を注出具の注出口導管部材の他端部から充填
し、前記他端部を充填後に封緘する仕様になっている場
合には、注出具の封緘部は充填後にヒートシールにより
封緘できるように形成されている必要があり、この部分
のインジェクション成型品の厚さは３０〜２００μｍが
好ましい。さらに、前記注出具の前記注出口導管部材に
形成された注出口兼リクローズ部の注出口となる部分は
手指で切断可能に形成されている必要があり、この部分
のインジェクション成型品の厚みは４０〜２５０μｍが
好ましい。また、手指で切断された後に形成された注出
口は、切断された後の自由な注出口導管部材の切断部と
嵌合しリクローズ機能を有する必要があり、前記注出口
導管部材の切断部近傍にリング状凸部が形成され、この
リング状凸部の外径は前記注出口の内径より3.5 〜6.5
％程度大きく形成されているのが好ましい。

【００２２】また、本発明の包装袋あるいは本発明の注
出口付き包装袋を製造する際のヒートシールの方法とし
ては、たとえば、バーシール、回転ロールシール、ベル
トシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シ
ール等の周知の方法で行うことができる。

【００２３】

【実施例】次に、図を用いて実施例を詳述する。図１は
本発明にかかる包装袋の第１の実施形態の斜視図、図２
は本発明にかかる包装袋の第２の実施形態の斜視図、図
３は本発明にかかる注出具付き包装袋の第１の実施形態
の斜視図、図４は本発明にかかる注出具付き包装袋の第
２の実施形態の斜視図、図５は本発明にかかる注出具付
き包装袋の第１の実施形態の１実施例を示す一部切欠断
面図、図６は本発明にかかる注出具付き包装袋の第１の
実施形態の他の実施例を示す一部切欠断面図、図７は図
１、２の包装袋に用いた積層体の層構成の断面図、図８
は本発明の注出具付き包装袋に用いる注出具の他の実施
例の要部拡大図、図９は図８の使用時を示す要部拡大図
であり、図中の１，２は包装袋、1'は注出具付き包装
袋、３，3'，3"は注出具、４は注出口取付部材、５，5"
は注出口導管部材、６は蓋体、７，7'は支持部、８は蛇
腹部、９は注出口となる薄肉部、9'はリング状凸部、10
は注出口兼リクローズ部、11は密封部、12は支柱部、13
は脚部、14は先端、15は脚部材、30は外層、31は中間
層、32は内層、40はガセット状態でヒートシールされた
閉塞部、50，50’はガセット部を外側に開いてヒートシ
ールされた閉塞部、70は背シール部、80は積層体、81は
接着剤層をそれぞれ示す。

【００２４】図１は本発明にかかる包装袋の第１の実施
形態の斜視図であって、包装袋１は内層32（図７参照）
がヒートシール性を有する樹脂からなる積層体80（図７
参照）を周知のガセット袋製袋機で製袋し、背シール部
70を設けると共に一方にガセット状態でヒートシールさ
れた閉塞部40と他方に開口部を有する通常のガセット袋
を作製して後に、前記開口部側のガセット部を外側に開
き、前記ガセット状態でヒートシールされた閉塞部40と
平行になるような位置に前記開口部の周縁部がヒートシ
ールされた閉塞部50が形成され、前記ガセット状態でヒ
ートシールされた閉塞部40を前記背シール部70側に前記
ガセット状態でヒートシールされた閉塞部40の端部が前
記背シール部70側を形成した面と面一になるように折り
重ねたものであって、前記ガセット状態でヒートシール
された閉塞部40の両コーナー部は前記ガセット状態でヒ
ートシールされた閉塞部40の端部を所定寸法残した状態
で切断されている。

【００２５】図２は本発明にかかる包装袋の第２の実施
形態の斜視図であって、包装袋１において、内層32（図
７参照）がヒートシール性を有する樹脂からなる積層体
80（図７参照）を周知のガセット袋製袋機で製袋し、背
シール部70（図示せず）を設けると共に一方にガセット
状態でヒートシールされた閉塞部40と他方に開口部を有
する通常のガセット袋を作製して後に、前記開口部側の
ガセット部を外側に開き、前記ガセット状態でヒートシ
ールされた閉塞部40と平行になるような位置に前記開口
部の周縁部がヒートシールされた閉塞部50が形成されて
いるところを、包装袋２においては、前記開口部側のガ
セット部を外側に開くところまでは同じであるが、前記
ガセット状態でヒートシールされた閉塞部40と直交する
ような位置に前記開口部の周縁部をヒートシールした閉
塞部50’が形成されたものである。

【００２６】図３、４は本発明にかかる注出具付き包装
袋の第１の実施形態と第２の実施形態の斜視図であっ
て、包装袋1'、2'は図１、２のそれぞれの包装袋の前記
開口部の周縁部がヒートシールされた閉塞部50、50’の
内層間に注出具３、３を、それぞれヒートシールにより
固着したものである。

【００２７】図５、６は本発明にかかる注出具付き包装
袋の第１の実施形態の１実施例と他の実施例を示す一部
切欠断面図であって、包装袋1'にヒートシールにより固
着した注出具３および3'の包装袋内の構造を示したもの
である。

【００２８】前記注出具３は高密度ポリエチレン製の注
出口取付部材４と前記注出口取付部材４の一端に連接す
る注出口導管部材５とから構成され、前記注出口導管部
材５の外周に八つの面を有する八角形のフランジ部から
なる支持部７が設けられ、前記注出口導管部材５の前記
注出口取付部材４と反対側の端部の外周に設けられた螺
子部（図示せず）に螺着する合成樹脂製の蓋体６が設け
られている。この蓋体６を外すことで前記注出口導管部
材５の前記注出口取付部材４と反対側の端部が注出口と
なる。

【００２９】前記注出具3'は前記注出具３の前記注出口
取付部材４の他端に４つの支柱で連接する支柱部12と前
記支柱部12の前記注出口取付部材４と反対側の端部に連
接する脚部13と前記脚部13の先端14がアール形状に形成
された脚部材15とから構成されているものである。前記
脚部材15の前記支柱部12は内容物を注出具付き包装袋1'
内から取り出す注出具付き包装袋1'内に設けられた口と
なり、前記脚部13は前記注出口導管部材５の前記注出口
取付部材４と反対側の端部の注出口から直接に内容物を
飲用する場合などに内容物を注出具付き包装袋1'に残す
ことなく注出することができるものである。また、前記
先端14がアール形状に形成されていることにより、本発
明の注出具付き包装袋1'あるいは2'に内容物を充填し、
輸送、保管、あるいは販売店等において、衝撃等が加わ
った場合に前記先端14で包装袋を傷つけて破袋すること
を防止することができる。尚、前記脚部材15の前記支柱
部12、前記脚部13、前記先端14は本実施例に示した形態
に限るものではない。

【００３０】図７は図１、２の包装袋に用いた積層体の
層構成の断面図であって、包装袋１、２は15μｍの２軸
延伸ポリアミドフィルム（ナイロンー６フィルム）から
なる外層30と９μｍのアルミニウム箔からなる中間層31
と60μｍの直鎖状（線状）低密度ポリエチレンからなる
内層32とを２液硬化型ポリウレタン系接着剤を用いて、
周知のドライラミネーション法で積層した積層体80から
なっている。本実施例においては、前記積層体80は周知
のドライラミネーション法で作製したが、これにこだわ
ことはなく、周知のＴダイ押し出しラミネーション法で
作製してもよく、その場合は必要に応じてアンカーコー
ト剤を用いても構わない。

【００３１】図８は本発明の注出具付き包装袋に用いる
注出具の他の実施例の要部拡大図、図９は図８の使用時
を示す要部拡大図であって、注出具3"はポリプロピレン
製の注出口取付部材４と前記注出口取付部材４の一端に
連接する注出口導管部材5"とからなり、前記注出口導管
部材5"の外周の表出面に八つの面が形成された支持部7'
と前記注出口導管部材5"の前記注出口取付部材４と反対
側の端部が封緘された密封部11と、前記支持部7'と前記
密封部11の間の前記注出口導管部材5"に前記支持部7'側
から蛇腹部８と注出口兼リクローズ部10となる薄肉部９
とリング状凸部9'が形成されている。この注出具3"の使
用方法を説明すると、まず前記注出口導管部材5"に設け
られた薄肉部９を手指で切断して注出口とし、前記注出
口から内容物を取り出す。また、前記注出口をリクロー
ズする際は切断されて後のリング状凸部9'と密封部11を
有する側の前記注出口導管部材5"のリング状凸部9'を注
出口に挿入することによりリクローズすることができ
る。また、前記蛇腹部８を設けたことにより、内容物を
取り出す時に注出口の高さや方向を自由自在に調節可能
とすることができ、本発明の注出口付き包装袋の利便性
を一段と向上させることができる。前記蛇腹部８は注出
具のインジェクション成形時に形成することもできる
が、前記インジェクション成形時には筒状に成形してお
き、その後に周知の蛇腹形成方法で設けてもよい。ま
た、蛇腹の形態はスパイラル型、あるいは、リング型い
ずれでもよい。尚、実施例で示してきた包装袋あるいは
注出具付き包装袋あるいは注出具は代表的なものを示し
たものであり、たとえば、本発明の包装袋はガセット状
態でヒートシールされた閉塞部とガセットを開いて周縁
部をヒートシールされた閉塞部とは平行するような位置
から直交するような位置までの任意な位置をとれること
はいうまでもないし、また、注出具についても、図３、
４で示した注出具に蛇腹部８を設けることもできる。

【００３２】

【発明の効果】本発明の包装袋は、略撥形状をした一方
側が四角形の底部を有し、他方側に次第に薄く幅広く開
いた新しい形態の立体感と自立性を備えた包装袋で、か
つ、包装袋の正面における表示面が大きくディスプレイ
効果の大きい包装袋であって、顧客の購買意欲をかきた
てる効果のある包装袋である。また、本発明の包装袋に
注出具を取り付けた包装袋とすることにより、新しい形
態の注出具付き包装袋となると共に、直接に内容物を飲
用する場合や詰め替え用ボトルに注ぐ場合などに、極め
て利便性に優れた包装袋となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明にかかる包装袋の第１の実施形態の斜
視図である。

【図２】 本発明にかかる包装袋の第２の実施形態の斜
視図である。

【図３】 本発明にかかる注出具付き包装袋の第１の実
施形態の斜視図である。

【図４】 本発明にかかる注出具付き包装袋の第２の実
施形態の斜視図である。

【図５】 本発明にかかる注出具付き包装袋の第１の実
施形態の１実施例を示す一部切欠断面図である。

【図６】 本発明にかかる注出具付き包装袋の第１の実
施形態の他の実施例を示す一部切欠断面図である。

【図７】 図１、２の包装袋に用いた積層体の層構成の
断面図である。

【図８】 本発明の注出具付き包装袋に用いる注出具の
他の実施例の要部拡大図である。

【図９】 図８の使用時を示す要部拡大図である。

【符号の説明】

１，２ 包装袋 1' 注出具付き包装袋 ３，3'，3" 注出具 ４ 注出口取付部材 ５，5" 注出口導管部材 ６ 蓋体 ７，7' 支持部 ８ 蛇腹部 ９ 注出口となる薄肉部 9' リング状凸部 10 注出口兼リクローズ部 11 密封部 12 支柱部 13 脚部 14 先端 15 脚部材 30 外層 31 中間層 32 内層 40 ガセット状態でヒートシールされた閉
塞部 50，50’ ガセット部を外側に開いてヒートシー
ルされた閉塞部 70 背シール部 80 積層体 81 接着剤層

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内層がヒートシール性を有する樹脂から
   なる矩形状の積層体の対向する両縁部で前記内層同士を
   重ね合わせてヒートシールしたシール部を有する筒状体
   となし、前記筒状体の対向する胴部における２箇所を内
   方へ折り込むことにより断面Ｖ字形状の折り込み部を形
   成し、前記断面Ｖ字形状の折り込み部を形成した筒状体
   の一方の開口部を前記折り込み部を残した状態でヒート
   シールして閉塞し、かつ、他方の開口部においては前記
   折り込み部を開いた状態でヒートシールして閉塞したこ
   とを特徴とする包装袋。
2. 【請求項２】 前記包装袋において、前記一方の開口部
   をヒートシールして閉塞した部分と前記他方の開口部を
   ヒートシールして閉塞した部分とが平行するような位置
   に形成されていることを特徴とする請求項１記載の包装
   袋。
3. 【請求項３】 前記包装袋において、前記一方の開口部
   をヒートシールして閉塞した部分と前記他方の開口部を
   ヒートシールして閉塞した部分とが直交するような位置
   に形成されていることを特徴とする請求項１記載の包装
   袋。
4. 【請求項４】 前記包装袋において、前記他方の開口部
   をヒートシールして閉塞した部分の内層間に注出具がヒ
   ートシールにより固着されていることを特徴とする請求
   項１〜３記載の注出具付き包装袋。
5. 【請求項５】 前記注出具が前記内層同士を重ね合わせ
   てヒートシールしたシール部と重ならない位置にて固着
   されていることを特徴とする請求項４記載の注出具付き
   包装袋。
6. 【請求項６】 前記注出具が合成樹脂製の注出口取付部
   材と前記注出口取付部材の一端に連接し、包装袋の外側
   に突設されている合成樹脂製の注出口導管部材とから構
   成され、前記注出口導管部材の外周の所定箇所に支持部
   が設けられていることを特徴とする請求項４、５記載の
   注出具付き包装袋。
7. 【請求項７】 前記注出具が前記注出口導管部材の前記
   注出口取付部材と反対側の端部の外周に設けられた螺子
   部に螺着する合成樹脂製の蓋体が設けられていることを
   特徴とする請求項６記載の注出具付き包装袋。
8. 【請求項８】 前記注出具が前記注出口導管部材の前記
   注出口取付部材と反対側の端部が密封されていると共
   に、前記注出口導管部材の前記密封されている前記端部
   と前記注出口導管部材の前記支持部の間の前記注出口導
   管部材に注出口兼リクローズ部が設けられていることを
   特徴とする請求項６記載の注出具付き包装袋。
9. 【請求項９】 前記注出具が前記注出口取付部材の他端
   に２つ以上の複数の支柱で連接する支柱部と前記支柱部
   の前記注出口取付部材と反対側の端部に連接する脚部と
   からなる合成樹脂製の脚部材が形成されていると共に前
   記脚部材が包装袋の内側に延設されていることを特徴と
   する請求項４〜８記載の注出具付き包装袋。
10. 【請求項10】 前記脚部の先端がアール形状に形成され
    ていることを特徴とする請求項９記載の注出具付き包装
    袋。