JPH10304976A - シール部の目詰まり除去機構を備えた煮練機 - Google Patents

シール部の目詰まり除去機構を備えた煮練機

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JPH10304976A
JPH10304976A JP11594697A JP11594697A JPH10304976A JP H10304976 A JPH10304976 A JP H10304976A JP 11594697 A JP11594697 A JP 11594697A JP 11594697 A JP11594697 A JP 11594697A JP H10304976 A JPH10304976 A JP H10304976A
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shaft
space
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vacuum pump
seal
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Yukio Kajimoto
行夫 鍛治本
Teruhisa Hamakawa
輝久 濱川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煮練機の缶体内を洗浄するときに、シール部
に残留する煮練物を効果的にセルフクリーニングできる
シール部の目詰まり除去機構を提供する。 【解決手段】 缶体10内に撹拌部材を支持するため
に、缶体10を貫通するシャフト20と、その軸受部1
3との間にシール部材15の外側に位置して密閉空間5
1を形成する。密閉空間51に連通する通気孔52,5
2を軸受部13に形成する。一方の通気孔52に、缶体
10内を減圧する真空ポンプを弁体53を介して接続す
る。他方の通気孔52に弁体54を接続する。缶体10
内を洗浄するときに、密閉空間51を缶体10内と共に
減圧し、その後、密閉空間51のみを大気圧に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、餡や佃煮、羊羹、
ジャム、カレールウ、ハンバーグ等の食品の製造に使用
される煮練機に関し、より詳しくは、製造工程中に撹拌
軸のシール部分に目詰まりする付着物(煮練物)をセル
フクリーニングできるシール部の目詰まり除去機構を備
えた煮練機に関する。
【0002】
【従来の技術】餡や佃煮等の食品の製造に使用される煮
練機の一例として、食品原料を気密性の缶体内に収容
し、缶体内を真空状態に維持した上で、缶体内を加熱し
ながら缶体内の食品原料を撹拌部材により混練すること
により、その食品原料を煮炊する構成のものが知られて
いる。
【0003】図5は、この種の煮練機の一従来例を示
す。この煮練機は、煮練物を内部に収容する気密性の缶
体10と、缶体10を水平方向に貫通するシャフト20
と、シャフト20に取り付けられた撹拌部材30と、缶
体10内を真空引きするために缶体10に接続された真
空ポンプ40とを備えている。
【0004】シャフト20は、缶体10の両側部に設け
られた軸受部13,13を貫通し、缶体10の外に設け
られた駆動機構(図示せず)により回転駆動されること
により、缶体10内の撹拌部材30を回転させる。両側
の軸受部13,13とシャフト20との間は、グランド
パッキンと称せられるシール部材15,15により、シ
ャフト20の回転を阻害することなく気密にシールされ
ている。
【0005】ここで、図5に示す煮練機は、シャフトが
1本の1軸タイプであるが、このシャフトを外嵌するス
リーブ状の別のシャフトを設け、このシャフトにも撹拌
部材を取り付けた2軸タイプと称せられる煮練機も従来
より知られている。
【0006】なお、2軸タイプの煮練機において、以下
では、スリーブ状のシャフトを外軸と称し、このスリー
ブ状のシャフトに挿通(内嵌)されるシャフトを内軸と
称する。そして、軸受部と外軸の間、及び外軸と内軸の
間は、1軸タイプの煮練機と同様に、グランドパッキン
により、それぞれシャフトの回転を阻害することなく気
密にシールされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような真空ポンプ
を備えた煮練機では、缶体内を、例えば真空状態に維持
するために、缶体10の両側部に設けられた軸受部1
3,13と、軸受部13,13を貫通するシャフト20
との間をシールする必要から、シール部材15,15を
用いたシール部が不可避的に生じる。しかしながら、従
来の煮練機には、このシール部に関連して次のような問
題点があった。
【0008】シール部が缶体10の両側部にあるため、
煮練機の使用を繰り返すうちに、缶体10内の煮練物が
軸受部13,13とシャフト20との間のシール部に侵
入する。
【0009】ここで、煮練機は使用後に缶体内を洗浄さ
れるが、シール部に侵入した煮練物は、この洗浄では除
去され難く、シール部に残留して固化することが多い。
そして、シール部で固化した残留物、即ちシール部に目
詰まりした残留物はシャフト20の外周面に接触し、異
音を発生させたり、シャフト20の寿命を損ねる原因に
なる。また、シール部材15,15を損傷させてそのシ
ール性を低下させる原因にもなる。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であり、その目的は、缶体内を減圧するために煮練機に
設けられた真空ポンプを利用することにより、簡単な構
成で、シール部に目詰まりした付着物を効果的にセルフ
クリーニングすることができ、異音の発生やシャフトに
損傷が発生するのを防止できるシール部の目詰まり除去
機構を備えた煮練機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のシール部の目詰
まり除去機構を備えた煮練機は、煮練物を内部に収容す
る気密性の缶体と、缶体内の該煮練物を撹拌する撹拌部
材と、該撹拌部材を支持するために該缶体を貫通し、該
缶体に設けられた軸受部により回転自在に支持されると
共に、缶体外の駆動機構により回転駆動される軸と、該
缶体の該軸受部と該軸との間を気密にシールするシール
部材と、該缶体内を真空引きするために該缶体に接続さ
れた真空ポンプとを備えた1軸タイプの煮練機におい
て、該缶体の該軸受部と該軸との間に該シール部材の外
側に位置して形成された密閉空間と、該密閉空間を缶体
外の空間に連通させる通気孔と、該密閉空間を該真空ポ
ンプと缶体外の空間に切り換え接続すべく該通気孔に接
続された弁体とを有しており、そのことにより上記目的
が達成される。
【0012】また、本発明のシール部の目詰まり除去機
構を備えた煮練機は、煮練物を内部に収容する気密性の
缶体と、缶体内の該煮練物を撹拌する第1の撹拌部材及
び第2の撹拌部材と、該第1の撹拌部材を支持するため
に該缶体を貫通し、該缶体の両側部に設けられた軸受部
に回転自在に支持されると共に、缶体外の第1の駆動機
構により回転駆動されるスリーブ状の外軸と、該第2の
撹拌部材を支持するために該外軸を貫通し、該外軸によ
り回転自在に支持されると共に、缶体外の第2の駆動機
構により回転駆動される内軸と、該缶体の該軸受部と該
外軸との間を気密にシールする第1のシール部材と、該
外軸と該内軸との間を気密にシールする第2のシール部
材と、缶体内を真空引きするために該缶体に接続された
真空ポンプとを備えた2軸タイプの煮練機において、該
缶体の該軸受部と該外軸との間に該第1のシール部材の
外側に位置して形成された第1の密閉空間と、該第1の
密閉空間を缶体外の空間に連通させる第1の通気孔と、
該第1の密閉空間を該真空ポンプと缶体外の空間に切り
換え接続すべく該第1の通気孔に接続された第1の弁体
と、該外軸と該内軸との間に該第2のシール部材の外側
に位置して形成された第2の密閉空間と、該第2の密閉
空間を缶体外の空間に連通させる第2の通気孔と、該第
2の密閉空間を該真空ポンプと缶体外の空間に切り換え
接続すべく該第2の通気孔に接続された第2の弁体とを
有しており、そのことにより上記目的が達成される。
【0013】好ましくは、前記第2の通気孔が、前記第
1の密閉空間を介して前記第1の通気孔に連通し、該第
1の通気孔に接続される前記第1の弁体は、該第2の通
気孔に接続される前記第2の弁体を兼ねる構成とする。
【0014】以下に、本発明の作用を、本発明の実施形
態を示す図2及び図4に基づき説明する。ここで、図2
は1軸タイプの煮練機を示す。
【0015】図2において、缶体10に設けられた軸受
部13と軸受部13を貫通するシャフト20との間に、
この間をシールするシール部材15が挿入されると共
に、シール部材5の外側に位置して密閉空間51が形成
されている。また、密閉空間51を缶体10外の空間に
連通させる通気孔52,52に、密閉空間51を真空ポ
ンプと缶体10外の空間に切り換え接続すべく弁体(バ
ルブ)53,54が接続されている。
【0016】缶体10内を洗浄するときに、弁体53,
54を操作して密閉空間51を真空ポンプに接続し、密
閉空間51を缶体10内と共に真空引きする。この操作
により、密閉空間51は缶体10内と共に減圧状態とな
る。なお、この時、缶体10内には洗浄水が充填され
る。
【0017】その後、弁体53,54を操作して、缶体
10内を減圧状態に維持したまま、密閉空間51を缶体
外の空間(大気中)に連通させる。これにより、密閉空
間51は大気圧に戻り、減圧状態に維持に維持された缶
体10内との間に圧力差を生じる。その結果、密閉空間
51と缶体10内の間に位置するシール部材15は、外
側から内側に向かう圧力を受け、この圧力により、シー
ル部材15の近傍に残留する煮練物は缶体10内に排出
され、シール部から除去される。
【0018】その後、缶体10内に回収された煮練物
は、洗浄水と共に缶体外に排出されることになる。
【0019】図4は2軸タイプの煮練機を示す。図4に
おいて、缶体10に設けられた軸受部13と軸受部13
を貫通するスリーブ状の外軸20aとの間に、この間を
シールする第1のシール部材15aが挿入されると共
に、第1のシール部材15aの外側に位置して第1の密
閉空間51aが形成されている。また、第1の密閉空間
51aを缶体10外の空間に連通させる第1の通気孔5
2a,52aに、第1の密閉空間51aを真空ポンプと
缶体10外の空間に切り換え接続すべく弁体53,54
が接続されている。
【0020】一方、外軸20aと外軸20aを貫通する
内軸20bとの間には、この間をシールする第2のシー
ル部材15bが挿入されると共に、第2のシール部材1
5bの外側に位置して第2の密閉空間51bが形成され
ており、この第2の密閉空間51bは、外軸20aに形
成された第2の通気孔52b,52bを介して第1の密
閉空間51aに連通している。
【0021】缶体10内を洗浄するときに、弁体53,
54を操作して第1の密閉空間51aを真空ポンプに接
続し、第1の密閉空間51aを缶体10内と共に真空引
きする。この操作により、第1の密閉空間51a及び第
2の密閉空間51bは缶体10内と共に減圧状態とな
る。
【0022】その後、弁体53,54を操作して、缶体
10内を減圧状態に維持したまま、第1の密閉空間51
aを缶体10外の空間に連通させる。これにより、第1
の密閉空間51a及び第2の密閉空間51bは大気圧に
戻り、減圧状態に維持された缶体10内との間に圧力差
を生じる。その結果、第1の密閉空間51aと缶体10
内の間に位置するシール部材15a、及び第2の密閉空
間51bと缶体10内の間に位置するシール部材15b
は、いずれも外側から内側に向かう圧力を受け、この圧
力により、シール部材15a,15bの各近傍に残留す
る煮練物は缶体内に排出され、シール部から除去され
る。
【0023】その後、缶体10内に回収された煮練物
は、洗浄水と共に缶体外に排出されることになる。
【0024】なお、図4では、第2の通気孔52bが第
1の密閉空間51aを介して第1の通気孔51aに連通
し、第1の通気孔52aに接続される第1の弁体53,
54が、第2の通気孔52bに接続される第2の弁体を
兼ねる構成となっているが、第2の通気孔52bに第2
の弁体を接続することも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づき具体的に説明する。
【0026】(実施形態1)図1及び図2は本発明シー
ル部の目詰まり除去機構を備えた煮練機の実施形態1を
示す。本実施形態1は、1軸タイプの煮練機に本発明を
適用した例を示す。
【0027】本実施形態1の煮練機は、図1に示すよう
に、煮練物を収容する気密性の缶体10と、缶体10を
水平方向に貫通するシャフト20と、シャフト20によ
り缶体10内に支持された複数の撹拌部材30,30…
と、缶体10内を真空引きするために缶体10に接続さ
れた真空ポンプ40とを備えている。
【0028】缶体10は、半球状の底部11と、底部1
1の上に連設された円筒状の胴部12と、底部11と胴
部12の境界部分に位置して缶体10の両側部に一体的
に設けられた円筒状の軸受部13,13と、胴部12の
開口部を開閉する蓋体14とを有する。半球状の底部1
1の底面は、蒸気による加熱を行うために、ジャケット
構造11aになっている。また、缶体10内を真空引き
するための真空ポンプ40は、蓋体14に接続されてい
る。
【0029】シャフト20は、両側の軸受部13,13
を通って缶体10の両側に突出し、缶体10の外側に設
けられた駆動機構(図示せず)により回転駆動される。
【0030】撹拌部材30,30…は、シャフト20の
軸心方向に間隔をあけて取り付けられている。各撹拌部
材30は、シャフト20の外周側に延びるアーム31の
先端に取り付けられた撹拌羽根32を有し、シャフト2
0の回転に伴ってこの撹拌羽根32を缶体10の底部1
1内面に接触させつつ旋回させる構造になっている。
【0031】次に、図2に基づきシール部の目詰まり除
去機構の構造について説明する。
【0032】缶体10の両側部には、缶体10を支持す
るための支持部18が設けられると共に、シャフト20
を支持するための軸受部13が、支持部18の内側に位
置して設けられている。軸受部13は、缶体10の外側
(駆動側)に突出するスリーブであり、その内側を挿通
するシャフト20との間は、グランドパッキンと称せら
れるシール部材15により、シャフト20の回転を阻害
することなく気密にシールされている。シール部材15
は、軸受部13内に外側(駆動側)から挿入され、軸受
部13の端面にネジ止めされたスリーブ状のパッキン押
さえ16により、抜け止めされている。
【0033】ここで、パッキン押さえ16の内径はシャ
フト20の外径より若干大きく設定されている。また、
パッキン押さえ16とシャフト20との間には、外側
(駆動側)からオイルシール17が挿入されている。こ
れらにより、パッキン押さえ16とシャフト20との間
には、シール部材15とオイルシール17により気密に
シールされた環状の密閉空間51が形成されている。
【0034】軸受部13及びパッキン押さえ16には、
これらを半径方向に貫通する通気孔52,52が形成さ
れている。通気孔52,52の各一端側は環状の密閉空
間51に連通している。一方の通気孔52の他端側は、
弁体53を介して真空ポンプ40に接続されており、他
方の通気孔52の他端側は、弁体54を介して缶体10
の外部空間に連通している(図1参照)。
【0035】そして、パッキン押さえ16の内側に形成
された環状の密閉空間51と、軸受部13及びパッキン
押さえ16に形成された2つの通気孔52,52と、通
気孔52,52にそれぞれ接続された2つの弁体53,
54とにより、シール部の目詰まり除去機構50が構成
されている。
【0036】次に、上記構成のシール部の目詰まり除去
機構50の機能について説明する。
【0037】煮練作業が終わると、缶体10内を洗浄す
る。この洗浄作業では、缶体10内に水をはり、缶体1
0の蓋体14を閉じた状態で、底部11に蒸気を通じる
ことにより、缶体10内を加熱し洗浄する。
【0038】このとき、シール部の目詰まり除去機構5
0は、弁体53を開き、弁体54を閉じた状態とする。
そして、この状態で真空ポンプ40を作動させる。これ
により、缶体10内が真空引きされると共に、密閉空間
51が弁体53及び通気孔52を介して真空引きされ、
その結果、缶体10内と密閉空間51は同じ圧力に減圧
される。
【0039】所定の圧力に減圧されると、真空ポンプ4
0を停止して、弁体53を閉じ、弁体54を開く。これ
により、缶体10内は減圧状態が維持されるが、密閉空
間51は大気圧に戻る。その結果、缶体10内と密閉空
間51の間に位置するシール部材15は、密閉空間51
から缶体10内に向けて、両者の圧力差に相当する圧力
を受ける。従って、シール部材15の近傍に残留してい
た煮練物は、缶体10内に排出され、シール部から除去
される。
【0040】一方、煮練作業中の真空加熱工程では、弁
体53を開き、弁体54を閉じる。これにより、缶体1
0内と密閉空間51は同じ圧力に減圧される。そのた
め、軸封部材15の近傍に煮練物が残留していたとして
も、その残留物が缶体10内に侵入するおそれはない。
【0041】(実施形態2)図3及び図4は本発明シー
ル部の目詰まり除去機構を備えた煮練機の実施形態2を
示す。本実施形態2は、2軸タイプの煮練機に本発明を
適用した例を示す。
【0042】本実施形態2の煮練機は、図3に示すよう
に、両側のフレーム60,60間に駆動部70a,70
bを介して支持された缶体10と、缶体10の両側部に
設けられた軸受部13,13をそれぞれ水平方向に貫通
する両側一対のスリーブ状の外軸20a,20aと、外
軸20a,20a内を通って缶体10を水平方向に貫通
する内軸20bと、外軸20a,20aに取り付けられ
た第1の撹拌部材30a,30aと、内軸20bに取り
付けられた第2の撹拌部材30a,30aとを備えてい
る。
【0043】缶体10は、実施形態1における缶体10
と実質的に同じであり、ジャケット構造の底部11の上
に胴部12が連設されると共に、両側部に軸受部13,
13が設けられ、胴部12の開口部が蓋体14により閉
止される構成になっている。蓋体14は、一方のフレー
ム60に取り付けられたシリンダ61により開閉され、
図示しない真空ポンプと接続されている。
【0044】両側の外軸20a,20aは、第1の撹拌
部材30aの取り付けアームを兼ねるU字状のアーム3
1a,31aにより連結され、缶体10と一方のフレー
ム60の間に設けられた第1の駆動部70aにより回転
駆動される。内軸20bは、缶体10と他方のフレーム
60の間に設けられた第2の駆動部70bにより回転駆
動される。他方のフレーム60の上には操作パネル62
が設けられている。
【0045】第1の撹拌部材30aは、外軸20a,2
0aの連結部材を兼ねるU字状のアーム31aに取り付
けられた複数の撹拌羽根32a,32a…を有し、外軸
20a,20aの回転に伴ってこれらの撹拌羽根32
a,32a…を缶体10の底部11内面に接触させつつ
旋回させる構造になっている。また、第2の撹拌部材3
0bは、内軸20bの軸心方向に間隔をあけて取り付け
られた撹拌羽根であり、内軸20bの回転に伴って回転
する。
【0046】次に、図4に基づきシール部の目詰まり除
去機構の構造を説明する。
【0047】缶体10の両側部には、缶体10を支持す
るための支持部18が設けられると共に、外軸20aを
支持するための軸受部13が、支持部18の内側に位置
して設けられている。支持部18は、駆動部70a,7
0bの各フレーム71にネジ止めされている。
【0048】軸受部13は、缶体10の内側及び外側に
突出するスリーブであり、軸受部13の内側を挿通する
スリーブ状の外軸20aとの間は、グランドパッキンと
称せられる第1のシール部材15aにより、外軸20a
の回転を阻害することなく気密にシールされている。第
1のシール部材15aは、軸受部13内に外側から挿入
され軸受部13の端面にネジ止めされたスリーブ状の第
1のパッキン押さえ16aにより抜け止めされている。
【0049】ここで、第1のパッキン押さえ16aの内
径は外軸20aの外径より若干大きく設定されている。
また、第1のパッキン押さえ16aと外軸20aとの間
には、外側からオイルシール17aが挿入されている。
これらにより、パッキン押さえ16と外軸20aの間に
は、第1のシール部材15aとオイルシール17aによ
り気密にシールされた第1の密閉空間51aが形成され
ている。
【0050】軸受部13及び第1のパッキン押さえ16
aには、これらを半径方向に貫通する第1の通気孔52
a,52aが形成されている。通気孔52a,52aの
各一端側は第1の密閉空間51aに連通している。一方
の通気孔52aの他端側は、弁体53を介して真空ポン
プに接続されており、他方の通気孔52aの他端側は、
弁体54を介して缶体10の外部空間に連通している
(図1参照)。
【0051】外軸20aの両端部は、軸受部13の両側
に突出しており、内側の端部には、第1の撹拌部材30
aのアーム31aが取り付けられている。また、外側の
端部は、駆動部70a,70bの各フレーム71にベア
リング72を介して支持されている。
【0052】一方、外軸20a,20aを挿通する内軸
20bと各外軸20aとの間は、外軸20aの内側の端
部内に挿入された、グランドパッキンと称せられる第2
のシール部材15bにより、外軸20aの回転を阻害す
ることなく気密にシールされると共に、外軸20aの外
側の端部内に挿入されたオイルシール17bによっても
気密にシールされている。
【0053】従って、内軸20bと外軸20aの間に
は、第2のシール部材15bとオイルシール17bとの
間に位置して、第2の密閉空間51bが形成されてい
る。そして、この第2の密閉空間51bは、外軸20a
に半径方向に貫通形成された第2の通気孔52b,52
bを介して、第1の密閉空間51aに連通し、これらと
共に、シール部の目詰まり除去機構50を構成してい
る。
【0054】即ち、シール部の目詰まり除去機構50
は、ここでは軸受部13内の第1のパッキン押さえ16
aの内側に形成された第1の密閉空間51aと、軸受部
13及び第1のパッキン押さえ16aに形成された第1
の通気孔52a,52aと、通気孔52a,52aにそ
れぞれ接続された2つの弁体53,54と、外軸20a
と内軸20bの間に形成された第2の密閉空間51b
と、外軸20aに形成された第2の通気孔52b,52
bとにより構成されている。
【0055】なお、第2のシール部材15bは、外軸2
0a内に内側から挿入された第2のパッキン押さえ16
bにより抜け止めされ、オイルシール17bは、ベアリ
ング72の押さえ部材73により抜け止めされている。
内軸20bの外側の端部には、回転駆動のために歯車2
1bが取り付けられている。
【0056】次に、シール部の目詰まり除去機構50の
機能について説明する。
【0057】煮練作業が終わると、缶体10内を洗浄す
る。この洗浄作業では、缶体10内に水をはり、缶体1
0の蓋体14を閉じた状態で、底部11に蒸気を通じる
ことにより、缶体10内を加熱し洗浄する。
【0058】このとき、シール部の目詰まり除去機構5
0は、弁体53を開き、弁体54を閉じた状態とする。
そして、この状態で真空ポンプを作動させる。これによ
り、缶体10内が真空引きされると共に、第1の密閉空
間51が弁体53及び通気孔52を介して真空引きされ
る。同時に、第2の密閉空間51bも第2の通気孔52
bを介して真空引きされる。その結果、缶体10内と密
閉空間51a,51bは同じ圧力に減圧される。
【0059】所定の圧力に減圧されると、真空ポンプを
停止して、弁体53を閉じ、弁体54を開く。これによ
り、缶体10内は減圧状態が維持されるが、密閉空間5
1a,51bは大気圧に戻る。その結果、缶体10内と
密閉空間51aの間に位置する第1のシール部材15a
は、密閉空間51aから缶体10内に向けて、両者の圧
力差に相当する圧力を受ける。また、缶体10内と密閉
空間51bの間に位置する第2のシール部材15bも、
密閉空間51bから缶体10内に向けて、両者の圧力差
に相当する圧力を受ける。従って、シール部材15a,
15bの各近傍に残留していた煮練物が缶体10内に排
出され、軸封部から除去される。
【0060】一方、煮練作業中の真空加熱工程では、弁
体53を開き、弁体54を閉じる。これにより、缶体1
0内と密閉空間51a,51bは同じ圧力に減圧され
る。そのため、軸封部材15a,15bの各近傍に煮練
物が残留していたとしても、その残留物が缶体10内に
侵入するおそれはない。
【0061】本実施形態2では、缶体10の軸受部13
と外軸20aの間の軸封部と、外軸20aと内軸20b
の間の軸封部に対して減圧機構を設けたが、煮練部の残
留が顕著な一方の軸封部にのみ減圧機構を設けることも
可能である。
【0062】また、上記の実施形態1及び実施形態2で
は、密閉空間及び通気孔をシャフトの軸方向1ヵ所に設
けたが、シャフトの軸方向の複数箇所に設け、缶体10
内の洗浄時に外側から内側へ順番に大気圧に戻して残留
物を段階的に缶体10内に排出させるようなことも可能
である。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明のシール部の目詰
まり除去機構を備えた煮練機は、缶体内を真空排気する
真空ポンプを利用して、シール部の外側の圧力調整を行
うことができるので、例えば缶体内の洗浄時には、シー
ル部に外側から内側へ向かう圧力を付加することによ
り、シール部に残留する煮練物を缶体内に排出すること
ができる。即ち、シール部をセルフクリーニングするこ
とができる。
【0064】従って、シール部で固化した残留物に起因
する異音の発生や、シャフトの損傷、或いはシール部材
の損傷によるシール性の低下を防止することができる。
よって、煮練機の寿命を向上できる。
【0065】また、シール部の外側の圧力調整に、缶体
内を真空排気する真空ポンプを利用する構成をとるの
で、構造が簡単であり、設計が容易に行えると共に、大
幅なコストアップを招来することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明シール部の目詰まり除去機構を備えた煮
練機の実施形態1を示す、その概略正面図。
【図2】本発明シール部の目詰まり除去機構を備えた煮
練機の実施形態1を示す、シール部の目詰まり除去機構
を示す断面図。
【図3】本発明シール部の目詰まり除去機構を備えた煮
練機の実施形態2を示す、その概略正面図。
【図4】本発明シール部の目詰まり除去機構を備えた煮
練機の実施形態2を示す、シール部の目詰まり除去機構
を示す断面図。
【図5】従来の煮練機を示す概略正面図。
【符号の説明】
10 缶体 13 軸受部 15 シール部材 15a 第1のシール部材 15b 第2のシール部材 20 シャフト 20a 外軸 20b 内軸 30 撹拌部材 30a 第1の撹拌部材 30b 第2の撹拌部材 40 真空ポンプ 50 シール部の目詰まり除去機構 51 密閉空間 51a 第1の密閉空間 51b 第2の密閉空間 52 通気孔 52a 第1の通気孔 52b 第2の通気孔 53,54 弁体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煮練物を内部に収容する気密性の缶体
    と、缶体内の該煮練物を撹拌する撹拌部材と、該撹拌部
    材を支持するために該缶体を貫通し、該缶体に設けられ
    た軸受部により回転自在に支持されると共に、缶体外の
    駆動機構により回転駆動される軸と、該缶体の該軸受部
    と該軸との間を気密にシールするシール部材と、該缶体
    内を真空引きするために該缶体に接続された真空ポンプ
    とを備えた1軸タイプの煮練機において、 該缶体の該軸受部と該軸との間に該シール部材の外側に
    位置して形成された密閉空間と、 該密閉空間を缶体外の空間に連通させる通気孔と、 該密閉空間を該真空ポンプと缶体外の空間に切り換え接
    続すべく該通気孔に接続された弁体とを有するシール部
    の目詰まり除去機構を備えた煮練機。
  2. 【請求項2】 煮練物を内部に収容する気密性の缶体
    と、缶体内の該煮練物を撹拌する第1の撹拌部材及び第
    2の撹拌部材と、該第1の撹拌部材を支持するために該
    缶体を貫通し、該缶体の両側部に設けられた軸受部に回
    転自在に支持されると共に、缶体外の第1の駆動機構に
    より回転駆動されるスリーブ状の外軸と、該第2の撹拌
    部材を支持するために該外軸を貫通し、該外軸により回
    転自在に支持されると共に、缶体外の第2の駆動機構に
    より回転駆動される内軸と、該缶体の該軸受部と該外軸
    との間を気密にシールする第1のシール部材と、該外軸
    と該内軸との間を気密にシールする第2のシール部材
    と、缶体内を真空引きするために該缶体に接続された真
    空ポンプとを備えた2軸タイプの煮練機において、 該缶体の該軸受部と該外軸との間に該第1のシール部材
    の外側に位置して形成された第1の密閉空間と、 該第1の密閉空間を缶体外の空間に連通させる第1の通
    気孔と、 該第1の密閉空間を該真空ポンプと缶体外の空間に切り
    換え接続すべく該第1の通気孔に接続された第1の弁体
    と、 該外軸と該内軸との間に該第2のシール部材の外側に位
    置して形成された第2の密閉空間と、 該第2の密閉空間を缶体外の空間に連通させる第2の通
    気孔と、 該第2の密閉空間を該真空ポンプと缶体外の空間に切り
    換え接続すべく該第2の通気孔に接続された第2の弁体
    とを有するシール部の目詰まり除去機構を備えた煮練
    機。
  3. 【請求項3】 前記第2の通気孔が、前記第1の密閉空
    間を介して前記第1の通気孔に連通し、該第1の通気孔
    に接続される前記第1の弁体は、該第2の通気孔に接続
    される前記第2の弁体を兼ねる請求項2記載のシール部
    の目詰まり除去機構を備えた煮練機。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006043648A (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Inoue Mfg Inc 攪拌軸の軸封装置
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CN110975793A (zh) * 2019-12-26 2020-04-10 济南海能仪器科技有限公司 磁力驱动搅拌的密封消煮罐
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