JPH10303558A - セラミック配線基板 - Google Patents

セラミック配線基板

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JPH10303558A
JPH10303558A JP10956897A JP10956897A JPH10303558A JP H10303558 A JPH10303558 A JP H10303558A JP 10956897 A JP10956897 A JP 10956897A JP 10956897 A JP10956897 A JP 10956897A JP H10303558 A JPH10303558 A JP H10303558A
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JP
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conductor
wiring board
substrate
ceramic wiring
weight
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JP10956897A
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Hiroyuki Takahashi
裕之 高橋
Hisato Kashima
壽人 加島
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、内部導体と表面導体の組成が異なる
場合であっても、接続部で接続不良を少なくできる、セ
ラミック配線基板を提供することを目的とする。 【解決手段】ガラスセラミック本体1a,1bの内部に
Agからなる内部導体2を有し、基板表面にAg100
重量部に対して12〜30重量のPdを含む組成の表面
導体3を形成してなるガラスセラミック多層配線基板A
において、内部導体2と表面導体3とを接続する第3の
導体4がAg100重量部に対し、3〜5重量部のPt
又は1〜5重量のPdを含む組成からなり、内部導体2
と表面導体3の間Lを150μm以上離して設けたこと
を特徴とする。第3の導体を設けたから焼成時に緩衝層
となり内部導体2のAgと表面導体3のAg−Pd間の
Agの拡散によって起こる断線を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路からなる
チップ部品の配線基板やチップ部品が実装されるセラミ
ック配線基板等、基板内部で導体を形成する内部導体と
基板表面で導体路を形成する表面導体との接続構造を有
するセラミック配線基板に関し、特に、内部導体と外部
導体との組成が異なるセラミック配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば集積回路等のチップ部
品やこれを実装する配線基板の小型化、高密度化にとも
ない、セラミック多層配線基板の導体路に低抵抗導体を
使用することが要請されている。そしてこの要請を実現
するために、1000℃以下で焼成可能なセラミックに
おいては、低抵抗導体として低融点金属材料が使用可能
であり、特に低抵抗メタライズ組成物としては、Au、
Au−Pt、Ag、Ag−Pt、Ag−Pd等の貴金属
やCuが用いられてきた。この内Au、Au−Ptは空
気中で焼成することができるが、コストが高いという問
題がある。またCuに関しては還元雰囲気で焼成するた
めに脱バインダー性が問題となり、厳密な雰囲気制御が
必要となってくる。そこで空気中で焼成でき、又、Au
系導体と比べると安価であるAg、Ag−Pt、Ag−
Pd等のAg系導体が用いられるようになってきた。
【0003】しかしながら上記のようなAg系導体の
内、Agを用いた場合、基板表面にAgを用いて電極を
形成すると、ハンダにより電極材料であるAgが喰われ
てしまい、プリント基板への接続信頼性が低下する。一
方、Ag−PdやAg−Ptを用いた場合には表面電極
に関してはハンダによる電極材料の喰われは少なくなる
ものの、内部導体として使用する場合には抵抗値がAg
より高いために導体損失が大きくなってしまうという問
題点がある。つまり、導体路をAg系導体を用いて形成
する場合には、Ag、Ag−Pt、Ag−Pd等の導体
を単独で使用して内部導体及び表面導体を形成すること
が困難である。
【0004】このため、従来では、セラミック多層配線
基板において、Ag系導体にて内部導体及び表面導体を
形成する場合には、例えば、図4(a)に示すようにセ
ラミック体101の間の導体路を形成する内部導体10
2にはAgを用い、セラミック体101の表面の導体路
を形成する表面導体103にはAg−Pdを用いるよう
にしている。
【0005】ところが、このように内部導体102と表
面導体103とに異なる組成のものを使用し、内部の導
体路を表面の導体路に接続しようとすると、セラミック
体101を形成するグリーンシートに内部導体102及
び表面導体103等を形成するためのメタライズペース
トをスクリーン印刷した後の焼成時に、内部導体102
のAgの拡散速度がAg−Pd中のPbの拡散速度より
も速いため、内部導体102のAgが表面導体のAg−
Pd中に拡散してしまい、この拡散速度の違いから内部
導体102のAgと表面導体103のAg−Pdとの接
続部に隙間ができて断線し、導通不良を発生する。
【0006】一方、このような問題点を改良するため
に、導体のAg,Ag−Pdを接続する場合に内部導体
を厚くするか、表面導体を薄くすることにより焼成時の
拡散の影響を小さくするような構造のものが特公平7−
118581号や特開平7−273457号に示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような接
続構造では接続部位が基板やチップ部品の側面のように
一方の厚みを制御することが困難な場合が特に問題とな
ってくる。特に、図4(b)に示すようにセラミック体
101の間に介在しているAgの内部導体102の端部
102aがAg−Pdの表面導体103に断面図上にお
いていわば点として接続された場合、この微少な接続面
積が接続界面での拡散を強調して、接続不良の発生する
確率が著しく高まる。
【0008】そこで、本発明は、内部導体と表面導体の
組成が異なる場合であっても、接続部で接続不良を少な
くすることができる、セラミック配線基板を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】上記目的を達成するためになされた請求項1
に記載の発明は、基板内部に内部導体を有し、該内部導
体の組成と異なった組成を有する表面導体からなる導体
路を基板表面に有するセラミック配線基板において、前
記内部導体にて形成される導体路と前記表面導体にて形
成される導体路とを、メタルの拡散緩衝用の組成を有す
る第3の導体にて接続してなることを特徴とする。
【0010】請求項1の発明によると、内部導体の組成
と表面導体の組成とが異なる場合であっても、第3の導
体が特に基板焼成時に生ずるメタルの拡散を抑制するか
ら、従来例のように内部導体と表面導体との接続部に隙
間が生じたりせず接続不良を少なくできる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載のセ
ラミック配線基板において、前記内部導体、前記第3の
導体及び前記表面導体がAgを主成分とすると共に、各
導体中のAg含有量がこの順で小さくなることを特徴と
する。請求項2の発明によると、内部導体のAg成分量
と表面導体のAg成分量とが異なる場合であっても、第
3の導体が双方の持つAg成分量の中間成分量であるか
ら基板焼成時に生ずるメタルの拡散を効果的に抑制す
る。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
記載のセラミック配線基板において、前記内部導体がA
gからなり、前記表面導体がAg100重量部に対して
12〜30重量部のPdを含む組成からなり、前記第3
の導体がAg100重量部に対し、3〜5重量部のPt
又は1〜5重量部のPdを含む組成からなることを特徴
とする。
【0013】請求項3に記載の発明によると、内部導体
と表面導体の間に第3の導体を設けることにより、内部
導体であるAgと表面導体であるAg−Pdとの間の拡
散が第3の導体が緩衝層となることにより緩和される。
ここで、第3の導体を、Ag100重量部に対し3〜5
重量部のPt又は1〜5重量部のPdにしたのは、Pt
が3重量部より少ないと、緩衝層としての効果が得られ
ず、5重量部よりも多いと安定した合金層を得ることが
できないため接続の信頼性が低下するからである。又、
Pdが1重量部より少ないと、緩衝層としての効果が得
られず、5重量部より多いと内部導体として用いている
Agとの接続部においてAgの拡散が進み断線が生じる
からである。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3い
ずれか記載のセラミック配線基板において、前記内部導
体にて形成される導体路と前記表面導体にて形成される
導体路との間が少なくとも150μm以上離れており、
その間に前記第3の導体が存在することを特徴とする。
【0015】請求項4に記載の発明によると、内部導体
と表面導体との間に断線が生じ難い。ここで、内部導体
と表面導体との距離を150μm以上離すのは、内部導
体のAgが表面導体へ向かって基板中を拡散してしま
い、緩衝層を通り越して表面導体に影響し、断線が生じ
易いからである。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4い
ずれか記載のセラミック配線基板において、前記基板の
材料が1000℃以下で焼成可能な低温焼成ガラスセラ
ミックであることを特徴とする。請求項5に記載の発明
によると、低温で焼成できるから従来のような高温の焼
成炉が不要となり、上述のAg系の導体等とセラミック
体との同時焼成も可能となる。
【0017】ここで、内部導体と表面導体とを接続する
第3の導体としては、請求項6〜8に記載のように、第
3の導体を基板内部に形成することにより、第3の導体
と内部導体とを基板内部で接続し、第3の導体と表面導
体とを基板表面で接続するようにしてもよく、或いは請
求項8,9に記載のように、第3の導体を基板表面に形
成することにより、第3の導体と内部導体及び表面導体
とを夫々基板表面で接続するようにしてもよい。
【0018】そして、第3の導体を基板内部に形成した
場合には、請求項6に記載のように、第3の導体の一端
を基板表面に単に露出させ、その露出した第3の導体の
端部に表面導体を接続するようにしてもよいが、請求項
7に記載のように、第3の導体の一端を基板表面に突出
させ、その突出した第3の導体の端部が表面導体の凹部
に食い込むことによって、第3の導体と表面導体とが接
続されるようにすれば、その接続をより確実に行うこと
ができる。
【0019】またこの場合、さらに請求項8に記載のよ
うに、基板表面から突出した第3の導体の端部を、基板
表面に沿って屈曲させ、表面導体が、その屈曲した第3
の導体の端部を凹部に収納して、第3の導体の端部全体
を上から被うように形成すれば、第3の導体と表面導体
との接続部の面積をより大きくして、これら各部の接続
をより確実に行うことができる。
【0020】一方、第3の導体を、基板表面に形成する
場合には、請求項9に記載のように、内部導体を第3の
導体の中央部分に接続し、表面導体を第3の導体の端部
に接続するようにしてもよく、或いは請求項10に記載
のように、内部導体を第3の導体の中央部分に接続し、
表面導体を第3の導体を上から被うように形成すること
で第3の導体に接続するようにしてもよい。
【0021】そして、この場合、請求項9に記載のよう
に構成すれば、内部導体と表面導体との距離を確保し易
く、請求項4に記載のセラミック配線基板を容易に実現
できることになる。また、請求項10に記載のように構
成すれば、内部導体と表面導体との距離を確保するため
には、基板表面に形成する第3の導体を厚くする必要が
あるが、表面導体により第3の導体を保護することが可
能になる。
【0022】尚、本発明における基板表面とは、チップ
部品等が実装される主表面のみならず、その裏面及び側
面も含む概念である。又、本発明のセラミック配線基板
は、複数の絶縁層が積層され、その絶縁層間に内部導体
にて導体路が形成されてなる多層配線基板であることが
好ましいが、必ずしもこれに限らず、例えば単層の絶縁
基板にビアホールを設け、ビアホールの開口面に表面導
体からなる導体路が形成されると共に、ビアホールの壁
面に内部導体のメタライズが施されて導体路が形成され
たものであってもよい。
【0023】上述のように、表面導体と内部導体の間に
第3の導体を設けることにより、第3の導体が緩衝層と
して働き焼成時に起こるAgとAg−Pd間のAgの拡
散によって起こる断線を防ぐことができる。又、表面導
体と内部導体との距離をとることにより、内部導体に対
する表面導体の影響を小さくできることから、内部導体
のAgの表面導体への拡散を抑えることができ、導通不
良を低減することが可能となる。
【0024】
【実施例】本発明のセラミック配線基板の実施例を図に
基づいて説明する。実施例のガラスセラミック多層配線
基板Aは、図1に示すように、内部導体と表面導体とを
接続する第3の導体を基板内部に形成することにより、
第3の導体と内部導体とを基板内部で接続し、第3の導
体と表面導体とを基板表面で接続させてある。
【0025】ガラスセラミック本体1a,1bの間に介
在するAgからなる内部導体2とAg−Pdからなる表
面導体(電極)3とが第3の導体(緩衝層)4を介して
接続されている。第3の導体4は、内部導体2側の端が
内部導体2に重なるように張り出し部4aを有してお
り、ここで内部導体2の端部2aと第3の導体4の張り
出し部4aとが確実に接続される。一方、第3の導体4
の表面導体3側の端の接続部4bは表面導体3の基板側
の接続部3aに接続される。尚、内部導体2の端部と表
面導体3との距離Lを150μm以上離して設けてあ
る。
【0026】(第3の導体にAg−Pdを用いた場合)
次に、第3の導体4にAg−Pdを用いた場合の具体的
実施例として、第3の導体4の組成を、平均粒径3μm
のAg粉末と平均粒径0.5μmのPd粉末を用いてA
g粉末100重量部に対してPd粉末5重量部、Pd粉
末3重量部、Pd粉末1重量部の3段階とし、内部導体
と表面導体の距離Lを250μm、l70μm、150
μmの3種類の構造とした5種類のテストピースを夫々
60個製造し、各テストピースの断線発生率を求めた
(表1参照)。又、これら5種類のテストピースの比較
例として、構造の異なる3種類のテストピースについて
も夫々60個製造し、各テストピースの断線発生率を求
めた。
【0027】尚、表1において、断線発生率は各テスト
ピース60個の平均値である。
【0028】
【表1】 ここで、表1に示した実施例1〜5及び比較例1〜3の
各テストピースの製造工程の概略を説明する。実施例1
では、内部導体用のメタライズペーストとして、平均粒
径3μmのAg粉末を有機質バインダー(エチルセルロ
ース)と有機溶媒(ブチルカルビトール)と共に混合
し、3本ロールミルを通して攪拌することによつてペー
ストを調製した。
【0029】又、表面導体用のメタライズペーストとし
て、平均粒径3μmのAg粉末100重量部と平均粒径
0.5μmのPd粉末12〜30重量部を組成とし、こ
れらを有機質バインダー(エチルセルロース)と有機溶
媒(プチルカルビトール)と共に混合し、3本ロールミ
ルを通して攪拌することによってペーストを調製した。
【0030】さらに、第3の導体用のメタライズペース
トとして、平均粒径3μmのAg粉末100重量部と、
平均粒径0.5μmのPd粉末5重量部とを含むメタラ
イズ組成とし、これらを有機質バインダー(エチルセル
ロース)と有機溶媒(プチルカルビトール)と共に混合
し、3本ロールミルを通して攪拌することによってペー
ストを調製した。
【0031】図1に示すように、焼成によりガラスセラ
ミックとなるグリーンシート1aの表面に内部導体2用
のメタライズペーストを用いて表面導体3の形成位置か
ら距離Lを250μmだけ空けて厚さ10〜30μmの
スクリーン印刷を施し、次に、第3の導体用のメタライ
ズペーストを用いて内部導体2と表面導体3の間を接続
できるように厚さ10〜30μmのスクリーン印刷を施
す。尚、スクリーン印刷する際、内部導体2と表面導体
3の間の第3の導体4は、内部導体2の端部2aに第3
の導体4の端部4aが重なるようにスクリーン印刷を施
す。
【0032】内部導体2と第3の導体4のスクリーン印
刷が終了したら、その上に上記グリーンシート1aと同
様のグリーンシート1bを載せて、スクリーン印刷部分
を挟み込むように積層する。次に、積層したグリーンシ
ートを熱圧着を行って固定した後、側面に表面導体3用
のメタライズペーストを用いて厚さ10〜30μmのス
クリーン印刷を施す。表面導体3のメタライズペースト
のスクリーン印刷がすんだら熱圧着し、積層体を形成す
る。
【0033】この積層体を900〜950℃の空気中で
焼成してガラスセラミック多層配線基板Aを製造した。
実施例2は、内部導体2と表面導体3との距離Lを17
0μmとした。他は、実施例1と同じである。
【0034】実施例3は内部導体2と表面導体3との距
離Lを150μmとした。他は、実施例1と同じであ
る。実施例4は第3の導体4の組成をAg粉末100重
量部、Pd粉末3重量部とし、内部導体2と表面導体3
との距離Lを150μmとした。他は、実施例1と同じ
である。
【0035】実施例5は第3の導体4の組成をAg粉末
100重量部、Pd粉末1重量部とし、他は、実施例4
と同じである。比較例1は第3の導体4の組成を内部導
体と同様のAg粉末100重量部とし、内部導体2と表
面導体3との距離Lを250μmとした。他は、実施例
1と同じである。
【0036】比較例2は第3の導体4の組成をAg粉末
100重量部、Pd粉末5重量部とし、内部導体2と表
面導体3との距離Lを100μmとした。他は、実施例
1と同じである。比較例3は第3の導体4の組成をAg
粉末100重量部、Pd粉末10重量部とし、内部導体
2と表面導体3との距離Lを150μmとした。他は、
実施例1と同じである。
【0037】実施例1〜5のテストピースと比較例1〜
3のテストピースの焼成後における断線状況を検査した
ところ、表1に示すように、比較例1〜3では断線発生
率が87.3〜100%もあるものが、実施例1〜5に
おいては10%以下を示すよい結果が得られた。
【0038】特に第3の導体4にAg−Pdを用いた場
合は、Pdが1〜5重量部の範囲内で高い重量部の方が
よい結果が得られ、Pdを5重量部にすると断線が発生
しない。又、内部導体と表面導体との距離Lに関しては
比較例2で示すようにPdを5重量部であっても距離L
が100μmの場合では断線発生率がよくない。しか
し、距離Lを150μm以上の間隔を空けるとさらによ
い結果が得られた。尚、Pd5重量部においては、距離
Lを150μm、170μm、250μmとした場合の
距離差からの断線発生率に差異はない。
【0039】(第3の導体にAg−Ptを用いた場合)
次に、第3の導体4にAg−Ptを用いた場合の具体的
実施例として、第3の導体4のメタライズ組成として平
均粒径3μmのAg粉末と、平均粒径0.5μmのPt
粉末を用いてAg粉末100重量部に対してPt粉末3
重量部、Pt粉末4重量部、Pt粉末5重量部の3段階
とし、内部導体と表面導体の距離Lを250μm、l5
0μmの2種類の構造とした6種類のテストピースを夫
々60個製造し、各テストピースの断線発生率を求めた
(表2参照)。又、これら6種類のテストピースの比較
例として、構造の異なる2種類のテストピースについて
も夫々60個製造し、各テストピースの断線発生率を求
めた。
【0040】尚、表2において、断線発生率は各テスト
ピース60個の平均値である。
【0041】
【表2】 ここで、表2に示した実施例6〜11及び比較例4,5
の各テストピースの製造工程の概略を説明する。実施例
6は、内部導体用メタライズペーストと表面導体用のメ
タライズペーストは実施例1と同じものを用いた。
【0042】又、第3の導体用のメタライズペーストを
平均粒径3μmのAg粉末100重量部と、平均粒径
0.5μmのPt粉末3重量部を含むメタライズ組成に
混合し、実施例1と同じようにしてメタライズペースト
とし、実施例1と同じような構造となるような製造工程
を施した。
【0043】尚、内部導体2と表面導体3との距離Lを
250μmとした。実施例7は内部導体2と表面導体3
との距離Lを150μmとした。他は、実施例6と同じ
である。実施例8は、第3の導体用のペーストをAg粉
末100重量部と、Pt粉末4重量部を含む組成とし
た。他は実施例6と同じである。
【0044】実施例9は、内部導体2と表面導体3との
距離Lを150μmとした。他は、実施例8と同じであ
る。実施例10は、第3の導体用のペーストをAg粉末
100重量部と、Pt粉末5重量部を含む組成とした。
他は実施例6と同じである。
【0045】実施例11は、内部導体2と表面導体3と
の距離Lを150μmとした。他は、実施例10と同じ
である。比較例4は、第3の導体用のペーストをAg粉
末100重量部と、Pt粉末2重量部を含む組成とし、
内部導体2と表面導体3との距離Lを150μmとし
た。他は実施例6と同じである。
【0046】比較例5は、第3の導体用のペーストをA
g粉末100重量部と、Pt粉末6重量部を含む組成と
した。他は比較例4と同じである。実施例6〜11のテ
ストピースと比較例4及び5のテストピースの焼成後に
おける断線状況を検査したところ、表2に示すように比
較例4及び5の断線発生率が17.5%、58.7%あ
ったものが、実施例6〜11においては10%以下を示
すよい結果が得られた。
【0047】特に第3の導体にAg−Ptを用いた場合
は、Ptが3〜5重量部の範囲の中でもPt量の高い方
がよい結果が得られた。又、内部導体と表面導体との距
離が大きいほどよい結果が得られ、250μmの距離を
空けると断線が発生しない。以上、本発明の実施例につ
いて説明したが、本発明の趣旨の範囲を越えない限り種
々の実施ができる。例えば、内部導体と表面導体とを接
続する第3の導体を基板内部に形成することにより、第
3の導体と内部導体とを基板内部で接続し、第3の導体
と表面導体とを基板表面で接続させてある他の構造の実
施例として、図2(a)に示すように、表面導体3に第
3の導体4の端部4bが食い込むだけの凹部3dを形成
し、第3の導体4の端部4bを凹部3dに確実に接続さ
せてある。他は前記構造(図1)の実施例と同じであ
る。
【0048】このように構成すれば、図1の実施例の作
用効果の他に第3の導体4と表面導体3との接続面を大
きく形成できるから第3の導体と表面導体をさらに確実
に接続できる。又、図2(b)に示すように第3の導体
4の表面導体3側の端部4bを基板表面に沿って屈曲さ
せ、表面導体3が、その屈曲した第3の導体4の端部4
bを、凹部3dに収納して、第3の導体の端部全体を上
から被うように形成させてある。他は前記構造(図1)
の実施例と同じである。このように構成すれば、第3の
導体4と表面導体3との接続部の面積をより大きくし
て、これら各部の接続をより確実に行なうことができ
る。
【0049】さらに、第3の導体を基板表面に形成し、
内部導体を第3の導体の中央部分に接続させたその他の
構造の実施例として、図3(a)に示すように、第3の
導体14を基板表面に配置し、第3の導体14の中央部
分14aに内部導体2の先端部2aを接続し、第3の導
体14の端部14bと表面導体3の端部3b及び第3の
導体14の端部14cと表面導体3の端部3cとが確実
に接続される。尚、内部導体2と表面導体3との間には
距離Lを設けてある。このように構成すれば、内部導体
2と表面導体3との距離を確保し易い。
【0050】又、図3(b)に示すように、第3の導体
14の表面14eを表面導体3で上から被うように形成
し、第3の導体14の表面14eの接続部と表面導体3
の凹部3eとが確実に接続される。他は前記図3(a)
の実施例と同じ構造である。このような構成とした場合
は、内部導体と表面導体との距離を確保するためには、
基板表面に形成する第3の導体を厚くする必要がある
が、表面導体により第3の導体を保護することが可能に
なる。
【0051】さらに、内部導体2と第3の導体4との接
続はガラスセラミック配線基板の導体を内部導体と表面
導体とを第3の導体を介して接続する説明をしたが、集
積回路のセラミック多層基板の配線層間を電気的に接続
するためのビアと配線層との接続においても、配線層と
ビアとの間に第3の導体を介することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のセラミック配線基板の要部を表す断
面図。
【図2】 他の実施例のセラミック配線基板の要部を表
す断面図。
【図3】 他の実施例のセラミック配線基板の要部を表
す断面図。
【図4】 従来例のセラミック配線基板の要部を表す断
面図。
【符号の説明】
1a,1b…ガラスセラミック本体(セラミックグリー
ンシート)、2…内部導体、3…表面導体(電極)、3
a…表面導体の基板側接続部、3b,3c…表面導体の
端部、3d,3e…表面導体の凹部、4…第3の導体
(緩衝層)、4b…第3の導体の端部、14b,14c
…第3の導体の接続部、14e…第3の導体の表面、A
…ガラスセラミック配線基板。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板内部に内部導体を有し、該内部導体
    の組成と異なった組成を有する表面導体からなる導体路
    を基板表面に有するセラミック配線基板において、 前記内部導体にて形成される導体路と前記表面導体にて
    形成される導体路とを、メタルの拡散緩衝用の組成を有
    する第3の導体にて接続してなることを特徴とするセラ
    ミック配線基板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のセラミック配線基板にお
    いて、 前記内部導体、前記第3の導体及び前記表面導体がAg
    を主成分とすると共に、各導体中のAg含有量がこの順
    で小さくなることを特徴とするセラミック配線基板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のセラミック配線基
    板において、 前記内部導体がAgからなり、前記表面導体がAg10
    0重量部に対して12〜30重量部のPdを含む組成か
    らなり、前記第3の導体がAg100重量部に対し、3
    〜5重量部のPt又は1〜5重量部のPdを含む組成か
    らなることを特徴とするセラミック配線基板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載のセラミック
    配線基板において、 前記内部導体にて形成される導体路と前記表面導体にて
    形成される導体路との間が少なくとも150μm以上離
    れており、その間に前記第3の導体が存在することを特
    徴とするセラミック配線基板。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか記載のセラミック
    配線基板において、 前記基板の材料が1000℃以下で焼成可能な低温焼成
    ガラスセラミックであることを特徴とするセラミック配
    線基板。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載のセラミック
    配線基板において、 前記第3の導体は、一端が基板表面に露出するよう、基
    板内部に形成され、 前記内部導体は、該第3の導体の他端に基板内部で接続
    され、 前記表面導体は、基板表面に露出した第3の導体の端に
    接続されることを特徴とするセラミック配線基板。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のセラミック配線基板に
    おいて、 前記第3の導体の一端は、基板表面から突出され、該突
    出した第3の導体の端部は、前記表面導体の凹部に食い
    込むことにより、前記表面導体に接続されることを特徴
    とするセラミック配線基板。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のセラミック配線基板にお
    いて、 前記基板表面から突出された第3の導体の一端は、基板
    表面に沿って屈曲しており、前記表面導体は、該屈曲し
    た第3の導体の端部を前記凹部に収納して、該端部全体
    を上から被うように形成されていることを特徴とするセ
    ラミック配線基板。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5いずれか記載のセラミック
    配線基板において、 前記第3の導体は基板表面に形成され、前記内部導体は
    該第3の導体の中央部分に接続され、前記表面導体は前
    記第3の導体の端部に接続されることを特徴とするセラ
    ミック配線基板。
  10. 【請求項10】 請求項1〜5いずれか記載のセラミッ
    ク配線基板において、 前記第3の導体は基板表面に形成され、前記内部導体は
    該第3の導体の中央部分に接続され、前記表面導体は前
    記第3の導体を上から被うように形成することで第3の
    導体に接続されることを特徴とするセラミック基板。
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