JPH10303508A - パッケージケースと半導体モジュール - Google Patents

パッケージケースと半導体モジュール

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Publication number
JPH10303508A
JPH10303508A JP9110575A JP11057597A JPH10303508A JP H10303508 A JPH10303508 A JP H10303508A JP 9110575 A JP9110575 A JP 9110575A JP 11057597 A JP11057597 A JP 11057597A JP H10303508 A JPH10303508 A JP H10303508A
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JP
Japan
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optical fiber
base
hole
package case
substrate
Prior art date
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Pending
Application number
JP9110575A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Fukuda
和之 福田
Makoto Shimaoka
誠 嶋岡
Tadaaki Ishikawa
忠明 石川
Koji Yoshida
幸司 吉田
Shoichi Takahashi
正一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバに外力が加わっても光ファイバの
変形や移動を防止できること。 【解決手段】 中空パッケージケース12のベース24
に凹部20が形成され、凹部20内にパット部材26を
介してシリコン基板28が装着されている。シリコン基
板28上にはレーザダイオード14、フォトダイオード
16が固定されているとともに、レーザダイオード14
と光結合された光ファイバ18の光ファイバ素線56が
固定されている。光ファイバ18の光ファイバ素線56
は貫通孔66内に挿入され、光ファイバ被覆70は貫通
孔68に挿入され、光ファイバ素線56と光ファイバ被
覆70がベース24の肉厚部22によって保持固定され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パッケージケース
と半導体モジュールに係り、特に、半導体素子とこの半
導体素子と光結合する光ファイバとを備え、光通信用光
源として用いるに好適なパッケージケースと半導体モジ
ュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体レーザモジュール
に関する技術として、例えば、1996年電子情報通信
学会総合大会 C−216「光アクセス系平面実装型L
Dモジュール」に記載されているものが知られている。
この従来技術では、中空のパッケージケースを樹脂モー
ルドで形成し、このパッケージケース内に異方性エッチ
ングで設けたV溝付きのシリコン基板を配置し、このシ
リコン基板上に半導体レーザ素子と光ファイバとを固定
する構成を採用している。そして半導体レーザ素子と光
ファイバとを互いに光結合するに際しては、シリコン基
板上の所定の位置に半導体レーザ素子を搭載し、シリコ
ン基板上のV溝内に光ファイバを固定するパッシブアラ
イメント方式で行っている。光ファイバはパッケージケ
ースの側壁に設けられた溝内に配置され、この溝から外
部に取り出されるようになっている。この光ファイバは
樹脂によって溝に固定され、パッケージケースの側壁上
にはキャップが装着され、このキャップが樹脂によって
パッケージケースに固定され、キャップの固定によって
パッケージケース内を気密封止するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術で
は、中空のパッケージケースを樹脂モールドで形成し、
このパッケージケースの側壁に設けた溝に光ファイバを
樹脂で固定するだけで、光ファイバの周囲を保持する構
成を採用していないため、パッケージケースから取り出
された光ファイバの固定部分に外力が加わると、光ファ
イバ固定用樹脂に剥離が起き、光ファイバが移動するこ
とがある。光ファイバが外力によって移動すると、光フ
ァイバが断線したり、光ファイバと半導体レーザ素子と
の光結合が劣化したり、あるいはパッケージケース内の
気密不良などを引き起こす恐れがある。また樹脂接着部
分での剥離は光ファイバに外力が加わることだけで起き
るものではなく、温度変化や樹脂の経年変化によっても
生じることがある。特に、樹脂モールド材や光ファイバ
のジャケット材などの樹脂やナイロンとの接着性が優れ
ないために生じることがある。さらにパッケージケース
へのキャップの固定は、ケース周囲と光ファイバの取り
出し部分とを同時に樹脂で接着することによって行って
いるが、ケースの溝部分に取り付けられた光ファイバが
浮いた状態になると、キャップの接着時に隙間が生じ、
気密不良を起こす恐れがある。
【0004】このように、樹脂モールドでパッケージケ
ースを構成した従来のモジュール構造では、光ファイバ
の取り出し部分の接着やケース内部の気密封止などに問
題点があり、信頼性の点で十分な配慮がなされていな
い。
【0005】本発明の目的は、半導体素子と光結合する
光ファイバの固定を確実にすることができる半導体モジ
ュールおよびこのモジュールに使用するパッケージケー
スを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、半導体素子収納用凹部を有するベース
と、ベースの凹部内に配置された半導体素子実装用基板
と、ベースの凹部内のうち基板の周囲に配置されて一部
がベース外に突出された複数のリード端子とを備え、ベ
ースの側壁に凹部内の基板を臨む貫通孔が形成されてい
るパッケージケースを構成したものである。
【0007】前記パッケージケースを構成するに際して
は、貫通孔は、光ファイバ素線挿入用貫通孔とこの貫通
孔より大径の光ファイバ被覆挿入用貫通孔とで構成し、
また光ファイバ被覆貫通孔の壁面に複数の溝を形成する
ようにすることができる。
【0008】また、本発明は、半導体素子収納用凹部を
有するベースと、ベースの凹部内に配置された半導体素
子実装用基板と、ベースの凹部内のうち基板の周囲に配
置されて一部がベース外に突出された複数のリード端子
と、ベースの側壁に埋設されて一端が凹部内の基板を臨
む光ファイバ素線保持部材と、光ファイバ素線保持部材
と同軸状に配置されてベースの側壁に埋設され一端がベ
ース外に露出された光ファイバ被覆保持部材とを備え、
光ファイバ素線保持部材に光ファイバ素線挿入用貫通孔
が形成され、光ファイバ被覆保持部材には光ファイバ素
線挿入用貫通孔より大径の光ファイバ被覆挿入用貫通孔
が形成されているパッケージケースを構成したものであ
る。
【0009】前記パッケージケースを構成するに際して
は、以下の要素を付加することができる。
【0010】(1)貫通孔はベースの側壁のうち肉厚が
他の側壁よりも厚い肉厚部に形成されている。
【0011】(2)ベースの凹部を覆い凹部内部を外部
と遮断するキャップを備えている。
【0012】(3)ベースの凹部には基板と凹部との間
に装着されて基板を支持するとともに一部のリード端子
と一体的に構成されたパット部材が搭載されており、各
リード端子とパット部材は銅合金で構成されている。
【0013】また、本発明は、前記いずれかのパッケー
ジケースと、ベースの貫通孔内に挿入されて一端がベー
スに固定された光ファイバと、ベース上に光ファイバの
先端と相対向して実装されて光ファイバと光学的に結合
されるとともに指定のリード端子に接続された半導体素
子とを備えている半導体モジュールを構成したものであ
る。
【0014】半導体モジュールを構成するに際しては、
半導体素子として、半導体レーザ素子や半導体受光素子
を用いることができる。
【0015】前記した手段によれば、光ファイバはベー
スの貫通孔内に挿入されて周囲がベースで保持されてい
るため、光ファイバに外力が加わっても、光ファイバの
移動がベースによって抑制され、光ファイバが断線した
り、光ファイバと半導体素子との光結合が劣化したり、
ケース内の気密封止が不良になったりするのを防止する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0017】図1は本発明の一実施形態を示す半導体レ
ーザモジュールの平面図、図2は図1のa−a線に沿う
縦断面図、図3は図1のb−b線に沿う縦断面図であ
る。
【0018】図1ないし図3において、半導体レーザモ
ジュール10は、中空パッケージケース12、半導体レ
ーザ素子であるレーザダイオード14、半導体受光素子
であるフォトダイオード16、光ファイバ18を備えて
構成されている。なお、煩雑さを避けるために、一部の
電極配線やワイヤボンディングリード、リード端子、リ
ード端子の折り曲げ形状および接着剤の図示を省略して
いる。
【0019】中空パッケージケース12は、ほぼ平板状
に形成され、一端側に半導体素子収納用凹部20を、他
端側に肉厚部22を有するベース24を備えており、こ
のベース24はプラスチック材を用いてモールド成形さ
れている。ベース24の凹部20のほぼ中央部には銅合
金を用いてほぼ長方形形状に形成されたパット部材26
が固着されており、パット部材26上にはシリコン基板
28が固着され、パット部材26の周囲には8本のリー
ド端子30〜44が配置されている。各リード端子はそ
れぞれ銅合金を用いてほぼ平板状に形成されており、先
端側がベース24の側壁から外部に突出されている。リ
ード端子30〜44のうちリード端子34、42はパッ
ト部材26と一体的に形成されており、これらのリード
端子34、42は接地線として用いられるとともに、パ
ット部材26を両側で支持するようになっている。
【0020】パット部材26上に固着されたシリコン基
板28の上面には、あらかじめスパッタ蒸着によりメタ
ライズ電極線46、48、50、52が形成されている
とともに、光ファイバ18を固定するためのV溝54が
形成されている。メタライズ電極配線46にはフォトダ
イオード16が接合され、電極配線50にはレーザダイ
オード14が接合されている。レーザダイオード14と
フォトダイオード16は、電極配線46、50上にあら
かじめ形成されたマーカを目印に位置合わせして接合す
るパッシブアライメント方式で搭載されている。電極配
線46はワイヤボンディングを介してリード端子38に
接続され、フォトダイオード16の一方の端子はワイヤ
ボンディングにより電極配線48を介してリード端子3
0に接続され、電極配線50はワイヤボンディングによ
りリード端子32に接続され、レーザダイオード14の
一方の端子はワイヤボンディングにより電極配線52を
介してリード端子34に接続されている。レーザダイオ
ード14はリード端子32、34に供給される信号によ
ってレーザ光を発生するようになっており、レーザダイ
オード14から発生するレーザ光は光ファイバ18に入
射するとともに、フォトダイオード16に入射するよう
になっている。すなわちレーザダイオード14は、光フ
ァイバ18の中心軸とレーザダイオード14のレーザ出
射軸とが一致するように位置調整されて接合固定されて
いる。そしてフォトダイオード16の状態がリード端子
30、38を介して監視され、フォトダイオード16の
受光量を基にレーザダイオード14の状態をモニタし、
レーザダイオード14の出力を調整するようになってい
る。またレーザダイオード14は、シリコン基板28上
面に接合固定されるときのレーザ出射位置の高さのばら
つきを低減するように、レーザ出射位置がシリコン基板
28上面側に配置されて搭載されるようになっている。
さらにフォトダイオード16とレーザダイオード14は
レーザ光の透過性の高い透明なゲル状樹脂55で覆われ
ている。
【0021】シリコン基板28上に形成されたV溝54
は、光ファイバ18をシリコン基板28に固定するとき
に、光ファイバ18の中心軸がレーザダイオード14の
レーザ出射軸と同一軸となるように所定の幅と深さで形
成されている。そしてこのV溝54には光ファイバ18
のうち光ファイバ素線56の先端側が装着されて接着剤
58によって固定されるようになっている。このとき光
ファイバ素線56の先端側がレーザダイオード14とわ
ずかな間隙を残して配置され、レーザダイオード14と
光学的に結合されるようになっている。また凹部20の
側壁には、高さの相異なる接続部60、62が形成され
ており、各接続部60、62には凹部20を覆い凹部2
0内部を外部と遮断するキャップ64が接着剤によって
固着されるようになっている。
【0022】一方、ベース24の肉厚部22には光ファ
イバ挿入用貫通孔66とこの貫通孔66より大径の光フ
ァイバ被覆挿入用貫通孔68が形成されている。貫通孔
66内には光ファイバ素線56が総通され、貫通孔68
内には光ファイバ被覆70が挿入されるようになってい
る。光ファイバ素線56と光ファイバ被覆70は接着剤
を介して貫通孔66、68の壁面と固着されるようにな
っている。すなわち、光ファイバ18は貫通孔66、6
8内に挿入されて周囲が肉厚部22によって保持される
ようになっている。
【0023】ここで、パッケージケース12としては、
厚さ2.6mm、横幅6.3mm、長さ21.15mm
のものを用いることもできるが、この寸法に限定される
ことはなく、例えば厚さ3.0mm以下、横幅7.0m
m以下、長さ25mm以下であれば、パッケージケース
12の小型化を図ることができる。特に、長さは、光フ
ァイバ素線56および光ファイバ被覆70の固定を強固
にすることによりさらに短くすることが可能である。例
えば、長さ10mm以下のパッケージケース12を有す
る半導体レーザモジュール1を実現することもできる。
なお、パッケージケース12およびキャップ64を構成
する材料は、ここではプラスチック材を用いており、熱
伝導率や曲げ強度が高く、かつ熱膨張率の小さい材料を
使用している。
【0024】中空パッケージケース12を組み立てるに
際しては、まず、金型内の所定位置にパット部材26と
リード端子30〜44が分離しないように接続されたリ
ードフレームを設置し、このリードフレームを下金型と
上金型で挟みこんで取付ける。次に、ベース24の肉厚
部22に貫通孔66、68を形成するための中子を金型
側面から内部に入れ込む。このとき金型は200〜30
0℃に加熱されており、この状態でモールド樹脂を金型
内に注入して所定の圧力を加える。1〜2分間モールド
樹脂を注入して圧力を加えたあと、中子と金型を分離
し、内部からモールドで形成された中空パッケージケー
ス12を取り出し、パッケージケース2の成形を完了す
る。
【0025】次に、半導体モジュール10の組立て手順
を図4にしたがって説明する。
【0026】まず、電極配線46、48、50、52お
よびV溝54を形成したシリコン基板28上にレーザダ
イオード14とフォトダイオード16をパッシブアライ
メント方式で所定の位置に接合固定する。次に、シリコ
ン基板28をパッケージケース12内のパット部材26
上の所定位置に取付け、レーザダイオード14およびフ
ォトダイオード16を電極配線46、48、50、52
を介してリード端子30、32、34、38と電気的に
接続するためのワイヤボンディングを行う。
【0027】このあと、パッケージケース12内に設置
したシリコン基板28のV溝54に光ファイバ素線56
を取り付けるために、貫通孔68側から貫通孔66内に
光ファイバ素線56を挿入するとともに、貫通孔68内
に光ファイバ被覆70を挿入し、光ファイバ素線56の
先端がレーザダイオード14と近接配置されるように位
置調整したあと、貫通孔68の入り口側の部分で光ファ
イバ被覆70を樹脂で仮固定する。続いて光ファイバ素
線56をシリコン基板28のV溝54に接着剤58で接
合固定する。このあと貫通孔68の外部から貫通孔6
6、68内に接着剤を充填して光ファイバ素線56と光
ファイバ被覆70をそれぞれ貫通孔66、68の壁面に
固定する。
【0028】次に、レーザダイオード14とフォトダイ
オード16との光結合部およびフォトダイオード16を
外気から遮断して水分との接触を防ぐために、レーザダ
イオード14とフォトダイオード16の周囲を透明なゲ
ル状樹脂55でポッティング充填して覆う。このあとベ
ース24の接続部60、62にキャップ64を固着して
凹部20内を外気から遮断して気密封止し、半導体レー
ザモジュール10が完成する。
【0029】以上のように、本実施形態における半導体
レーザモジュール10においては、中空パッケージケー
ス12をプラスチックのモールドで成形して構成し、ベ
ース24の肉厚部22に貫通孔66、68を形成し、光
ファイバ18の光ファイバ素線56と光ファイバ被覆7
0を肉圧部22で周囲から固定するようにしたため、キ
ャップ64の固定と同時に光ファイバ18を樹脂で固定
する必要がなく、貫通孔66、68内の光ファイバ18
を周囲から保持固定することができ、光ファイバ18に
外力が加わっても、光ファイバ18が断線したり、光フ
ァイバ18とレーザダイオード14との光結合が劣化し
たり、凹部20内の気密封止が不良になったりするのを
防止することができる。また光ファイバ18を、断面が
円筒形状の貫通孔66、68内に保持固定するようにし
たため、光ファイバ18を周囲から均等に力を受けた状
態で固定できるため、光ファイバ18を貫通孔66、6
8内に安定に保持固定することができ、光ファイバ18
が浮いた状態で接着されるのを防止することができる。
さらに、中空パッケージケース12を形成する際に、貫
通孔66、68を同時に形成することができるため、ケ
ース12の構成の簡略化が図れるとともに、組立て工数
を低減することができる。またキャップ64の取付けを
光ファイバ18の取り付く部で行っていないため、キャ
ップ64の形状をほぼ平板形状とすることができ、キャ
ップ64の形状を簡略化することができる。また中空パ
ッケージケース12にはリード端子30〜44が固定さ
れたモジュール構造となっているため、取り扱いや量産
性に優れ、かつ表面実装形状であるプリント基板の実装
を容易に行うことができる。
【0030】さらに、本実施形態によれば、レーザダイ
オード14とこれに光結合する光ファイバ18の実装を
容易にすることができ、しかも、組立てや取り扱い性お
よび量産性に優れ、かつ信頼性の高い半導体レーザモジ
ュール10およびこれに使用される中空パッケージケー
ス12を得ることができる。
【0031】次に、本発明の第2実施形態を図5にした
がって説明する。
【0032】本実施形態における半導体レーザモジュー
ル100は、中空パッケージケース12の肉厚部22に
設けた貫通孔66、68のうち貫通孔68の壁面に複数
の溝72を設けたことを特徴とするものであり、他の構
成は前記実施形態と同様である。
【0033】貫通孔68に形成された溝72は、ねじ溝
や螺旋状の溝として形成されており、肉厚部22に貫通
孔66、68を形成する際に、中子がパッケージケース
12から取り出せる形状となっている。溝72の本数は
2本以上が望ましく、溝72の深さは0.1〜0.3m
mの範囲で形成するのが適している。
【0034】上記のように構成された本実施形態におけ
る半導体レーザモジュール100によれば、接着性に劣
るモールド樹脂と光ファイバ被覆70とを接着させるに
際して、肉厚部22に光ファイバ被覆70を固定すると
きに溝72部分に入り込んだ接着剤が肉厚部22に噛み
合うことで、中空パッケージケース12(モールド樹
脂)と光ファイバ被覆70との接着性を向上させること
ができるとともに接着剤の剥離をなくすことができ、ケ
ース12内部への水分、湿気の浸入を防止することがで
きる。さらに剥離が生じない状態で光ファイバ18を安
定に保持固定することができるので、信頼性の高い半導
体レーザモジュール100を得ることができる。また、
本実施形態は、貫通孔68に溝72を有する以外は前記
実施形態と同様の構成であるため、前記実施形態と同様
の効果を得ることもできる。
【0035】次に、本発明の第3実施形態を図6にした
がって説明する。
【0036】本実施形態における半導体レーザモジュー
ル200は、中空パッケージケース12の肉厚部22に
光ファイバ素線支持部材74と光ファイバ被覆支持部材
76とを埋設し、支持部材74内に光ファイバ素線56
を挿入し、支持部材76内に光ファイバ被覆70を挿入
するようにしたものであり、他の構成は第1実施形態と
同様である。
【0037】支持部材74はガラスを用いてほぼ円筒形
状に形成されており、一端が凹部20内のシリコン基板
28を望む位置に埋設されており、支持部材74の中心
部には光ファイバ素線56挿通用の貫通孔66が形成さ
れている。そして支持部材74の外周面は接着剤によっ
て肉厚部22に接合固定されている。
【0038】一方、支持部材76は銅合金を用いてほぼ
円筒形状に形成されており、一端側に支持部材74が挿
入され、他端側が肉厚部22から外部に突出されてい
る。この支持部材76はパッケージケース12をモール
ド成形する際に同時に組み込んで形成されるようになっ
ている。そして支持部材76の内部に挿入された支持部
材74と光ファイバ被覆70は接着剤で接合されてお
り、支持部材74と光ファイバ被覆70が容易に抜けな
いように構成されている。また支持部材76の内径は、
肉厚部22に設けられた支持部材貫通孔78の内径と同
じ径になっており、支持部材74が周囲から均一に保持
固定される構成となっている。また支持部材76には光
ファイバ被覆70挿通用の貫通孔68が形成されてい
る。
【0039】このように、本実施形態による半導体モジ
ュール200によれば、光ファイバ素線56を支持部材
74で固定し、支持部材74を貫通孔78に固定すると
ともに、支持部材76内に支持部材74と光ファイバ被
覆70を固定する構造としているため、支持部材76を
かしめて光ファイバ被覆70を固定することも可能であ
り、より安定して貫通孔78内に光ファイバ18を取り
付けることができる。また支持部材76内に支持部材7
4と光ファイバ被覆70を接着剤で充填させて固定する
構造としているため、接着剤の密着性を向上させること
ができ、剥離や水分および湿気の浸入を防止することが
できる。また本実施形態においては、支持部材74、7
6を用いる以外は第1実施形態と同様の構成であるた
め、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0040】本発明に係る第2実施形態および第3実施
形態によれば、貫通孔66の壁面に溝72を設けて接着
剤の剥離を防止し、光ファイバ被覆70を固定する構造
や支持部材76内に支持部材74および光ファイバ被覆
70を固定するようにしているので、安定に光ファイバ
18を保持固定することができる。
【0041】前記各実施形態においては、光ファイバ被
覆70の接着性を高めるために、光ファイバ被覆70の
表面に、例えば、プライマ処理、UVオゾン処理、プラ
イマ処理および薬品処理を施すことで、接着剤の剥離を
防止することができる。
【0042】前記第3の実施形態においては、支持部材
74をガラスで構成しているが、これに限定されるもの
ではなく、ジルコニアセラミックス、プラスチックおよ
び樹脂材で構成することもでき、これらの材料で構成し
ても同様の効果を得ることができる。
【0043】また前記各実施形態においては、支持部材
74、光ファイバ被覆70、光ファイバ素線56をそれ
ぞれ接着剤で固定するに際して、接着力、耐湿性および
耐熱性に優れた樹脂を使用するのが望ましく、例えば、
紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂によって
接合固定するのが望ましい。これらの樹脂を用いても同
様の効果を得ることができる。
【0044】また前記各実施形態においては、貫通孔6
6、68、78内に光ファイバ素線56、光ファイバ被
覆70、支持部材74を固定するに際して、これらを仮
固定して保持する手段としては、貫通孔66、68、7
8に対して垂直方向に挿通孔(縦孔)を形成し、この挿
通孔内に仮固定用の接着剤を注入して保持固定する方法
を採用することができる。この方法によれば、シリコン
基板28上のV溝54内に固定される光ファイバ素線5
6の位置調整が容易にできる。さらに、貫通孔66、6
8、78内に光ファイバ素線56、光ファイバ被覆7
0、支持部材74を固定するときに、シリコン基板28
上の光ファイバ素線56に外力を加えることなく固定す
ることができる。
【0045】前記各実施形態では、貫通孔66、68、
78の入り口に光ファイバ18を挿入しやすくするため
の措置がなされていないが、例えば貫通孔の入り口の部
分をテーパ形状、ラッパ形状、コーン形状として内径を
大きくした構造とすることにより、光ファイバ18の引
っ掛りや破損を防止することができ、容易かつ安全に光
ファイバ18を貫通孔66、68、78内に挿入するこ
とができる。
【0046】また前記各実施形態では、パッケージケー
ス12とキャップ64をプラスチック材料で構成してい
るが、プラスチック材料として、例えば、耐熱性や耐薬
品性に優れ、成形収縮率および熱膨張率が小さく、かつ
パッケージ成形を容易にできる液晶ポリマやカーボン繊
維補強液晶ポリマ、PPS樹脂などで構成するのがよ
く、これらの材料を用いることにより、信頼性を高めた
パッケージケース12を構成でき、よってモジュールの
信頼性を確保することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ベースに形成された貫通孔内に光ファイバを挿入し、光
ファイバを貫通孔の壁面で全体を保持固定するようにし
たため、光ファイバに外力が加わっても光ファイバの変
形や移動を抑制することができ、光ファイバの断線や光
結合の劣化、気密封止不良が生じるのを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態を示す半導体モジュールの
上面図である。
【図2】図1に示す半導体モジュールのa−a線に沿う
縦断面図である。
【図3】図1に示す半導体モジュールのb−b線に沿う
縦断面図である。
【図4】図1に示す半導体モジュールの組立て手順を示
す縦断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す半導体モジュール
の縦断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示す半導体モジュール
の縦断面図である。
【符号の説明】
10、100、200 半導体レーザモジュール 12 中空パッケージケース 14 レーザダイオード 16 フォトダイオード 18 光ファイバ 20 凹部 22 肉厚部 24 ベース 26 パット部材 28 シリコン基板 30〜44 リード端子 46〜52 メタライズ電極配線 56 光ファイバ素線 64 キャップ 66、68 貫通孔 70 光ファイバ被覆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 幸司 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 高橋 正一 長野県小諸市大字柏木190番地 株式会社 日立製作所半導体事業部内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子収納用凹部を有するベース
    と、ベースの凹部内に配置された半導体素子実装用基板
    と、ベースの凹部内のうち基板の周囲に配置されて一部
    がベース外に突出された複数のリード端子とを備え、ベ
    ースの側壁に凹部内の基板を臨む貫通孔が形成されてい
    るパッケージケース。
  2. 【請求項2】 貫通孔は、光ファイバ素線挿入用貫通孔
    とこの貫通孔より大径の光ファイバ被覆挿入用貫通孔と
    から構成されている請求項1記載のパッケージケース。
  3. 【請求項3】 光ファイバ被覆用貫通孔の壁面には複数
    の溝が形成されている請求項2記載のパッケージケー
    ス。
  4. 【請求項4】 半導体素子収納用凹部を有するベース
    と、ベースの凹部内に配置された半導体素子実装用基板
    と、ベースの凹部内のうち基板の周囲に配置されて一部
    がベース外に突出された複数のリード端子と、ベースの
    側壁に埋設されて一端が凹部内の基板を臨む光ファイバ
    素線保持部材と、光ファイバ素線保持部材と同軸状に配
    置されてベースの側壁に埋設され一端がベース外に突出
    された光ファイバ被覆保持部材とを備え、光ファイバ素
    線保持部材に光ファイバ素線挿入用貫通孔が形成され、
    光ファイバ被覆保持部材には光ファイバ素線挿入用貫通
    孔より大径の光ファイバ被覆挿入用貫通孔が形成されて
    いるパッケージケース。
  5. 【請求項5】 貫通孔はベースの側壁のうち肉厚が他の
    側壁よりも厚い肉厚部に形成されている請求項1、2、
    3または4記載のパッケージケース。
  6. 【請求項6】 ベースの凹部を覆い凹部内部を外部と遮
    断するキャップを備えている請求項1、2、3、4また
    は5記載のパッケージケース。
  7. 【請求項7】 ベースの凹部には基板と凹部との間に装
    着されて基板を支持するとともに一部のリード端子と一
    体的に構成されたパット部材が搭載されており、各リー
    ド端子とパット部材は銅合金で構成されている請求項
    1、2、3、4、5または6記載のパッケージケース。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6または7
    記載のパッケージケースと、ベースの貫通孔内に挿入さ
    れて一端がベースに固定された光ファイバと、ベース上
    に光ファイバの先端と相対向して実装されて光ファイバ
    と光学的に結合されるとともに指定のリード端子に接続
    された半導体素子とを備えている半導体モジュール。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6または7
    記載のパッケージケースと、ベースの貫通孔内に挿入さ
    れて一端がベースに固定された光ファイバと、ベース上
    に光ファイバの先端と相対向して実装されて光ファイバ
    と光学的に結合されるとともに指定のリード端子に接続
    された半導体レーザ素子とを備えている半導体モジュー
    ル。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6または
    7記載のパッケージケースと、ベースの貫通孔内に挿入
    されて一端がベースに固定された光ファイバと、ベース
    上に光ファイバの先端と相対向して実装されて光ファイ
    バと光学的に結合されるとともに指定のリード端子に接
    続された半導体受光素子とを備えている半導体モジュー
    ル。
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Effective date: 20041207