JPH10302746A - 密閉型電池の液漏れ防止構造 - Google Patents
密閉型電池の液漏れ防止構造Info
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- JPH10302746A JPH10302746A JP9111230A JP11123097A JPH10302746A JP H10302746 A JPH10302746 A JP H10302746A JP 9111230 A JP9111230 A JP 9111230A JP 11123097 A JP11123097 A JP 11123097A JP H10302746 A JPH10302746 A JP H10302746A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電解液の漏洩を防止し得る密閉型電池の液漏
れ防止構造を提供することにある。 【解決手段】 電池缶５の開口部に、電池外部側から電
池内部側の方向に、通気孔３を有する電池蓋２および該
開口部を密閉して電池内部の圧力と外部の圧力とを仕切
るラプチャー板７を少なくとも有する密閉型電池１にお
いて、少なくとも通気孔３を塞ぎ得るように液漏れ防止
部材４を設置する。液漏れ防止部材４は、ラプチャー板
７が破裂した際に、電池内部の気体を通過させるが、電
池内部の電解液の通過を防止する材料で形成されてい
る。
れ防止構造を提供することにある。 【解決手段】 電池缶５の開口部に、電池外部側から電
池内部側の方向に、通気孔３を有する電池蓋２および該
開口部を密閉して電池内部の圧力と外部の圧力とを仕切
るラプチャー板７を少なくとも有する密閉型電池１にお
いて、少なくとも通気孔３を塞ぎ得るように液漏れ防止
部材４を設置する。液漏れ防止部材４は、ラプチャー板
７が破裂した際に、電池内部の気体を通過させるが、電
池内部の電解液の通過を防止する材料で形成されてい
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型電池の液漏
れ防止構造に関する。
れ防止構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】密閉型電池は、電池缶内に発電要素を封
入したものであり、例えば、乾電池がよく知られた態様
である。ここでいう発電要素とは、発電、充放電を行な
うための電池の電気化学的な要素である。密閉型電池に
おいては、その構造上、内部に異常な温度上昇、流体の
膨張などが発生すると、内部の圧力が異常に上昇し、つ
いには爆発に至る事態が考えられる。そのため、従来よ
り密閉型電池には、内部の高圧となったガス等を外界に
逃がして、このような事態を回避するための安全構造が
設けられている。
入したものであり、例えば、乾電池がよく知られた態様
である。ここでいう発電要素とは、発電、充放電を行な
うための電池の電気化学的な要素である。密閉型電池に
おいては、その構造上、内部に異常な温度上昇、流体の
膨張などが発生すると、内部の圧力が異常に上昇し、つ
いには爆発に至る事態が考えられる。そのため、従来よ
り密閉型電池には、内部の高圧となったガス等を外界に
逃がして、このような事態を回避するための安全構造が
設けられている。
【０００３】図３は、従来の密閉型電池の安全構造を示
す断面図である。同図に示す例では、電池缶３５の開口
が封止部３０で密封されている。４０は絶縁性のガスケ
ットである。なお、封止部３０の断面にだけハッチング
を施している。封止部３０は、金属製の電池蓋３２、リ
ング板３６、ラプチャー板３７および端子板３８を重ね
合わせて形成されており、これらは互いに電気的に接続
されている。
す断面図である。同図に示す例では、電池缶３５の開口
が封止部３０で密封されている。４０は絶縁性のガスケ
ットである。なお、封止部３０の断面にだけハッチング
を施している。封止部３０は、金属製の電池蓋３２、リ
ング板３６、ラプチャー板３７および端子板３８を重ね
合わせて形成されており、これらは互いに電気的に接続
されている。
【０００４】電池蓋３２は凸部を有した形状を呈してお
り、凸部の側面には通気孔３３が設けられている。リン
グ板３６は電池蓋３２の周縁部に重ね合わされて設置さ
れており、ＰＴＣサーミスターで形成されている。ＰＴ
Ｃサーミスター（Positive Temperature Coefficient T
hermistor ）とは、正の抵抗温度係数を有する抵抗体で
あって、ある温度で抵抗が急激に増加する材料をいう。
り、凸部の側面には通気孔３３が設けられている。リン
グ板３６は電池蓋３２の周縁部に重ね合わされて設置さ
れており、ＰＴＣサーミスターで形成されている。ＰＴ
Ｃサーミスター（Positive Temperature Coefficient T
hermistor ）とは、正の抵抗温度係数を有する抵抗体で
あって、ある温度で抵抗が急激に増加する材料をいう。
【０００５】ラプチャー板３７は、電池内部の圧力と外
部の圧力とを仕切る隔壁となっており、異常事態によっ
て電池内部の圧力が上昇すると破裂するよう構成されて
いる。端子板３８は電極タブ３９を介して電池内部の発
電要素Ｅに電気的に接続されており、その周縁部でラプ
チャー板３７に重ね合わされている。また、端子板３８
には貫通孔が設けられている。
部の圧力とを仕切る隔壁となっており、異常事態によっ
て電池内部の圧力が上昇すると破裂するよう構成されて
いる。端子板３８は電極タブ３９を介して電池内部の発
電要素Ｅに電気的に接続されており、その周縁部でラプ
チャー板３７に重ね合わされている。また、端子板３８
には貫通孔が設けられている。
【０００６】同図に示す構造においては、異常事態によ
って電池内部の圧力が上昇すると、ラプチャー板３７が
破裂し、電池内部の高圧ガスを電池蓋３２の通気孔３３
から外界へ解放して電池缶３５が破裂するのを回避す
る。
って電池内部の圧力が上昇すると、ラプチャー板３７が
破裂し、電池内部の高圧ガスを電池蓋３２の通気孔３３
から外界へ解放して電池缶３５が破裂するのを回避す
る。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同図に
示す構造においては、ラプチャー板が破裂して電池内部
の高圧ガスを外界へ解放する際に、またその後に電池が
転倒する等した際に、電池内部に充填された電解液が通
気孔３３から外界へ漏れ出してしまう場合がある。特
に、リチウムイオン電池の場合、電解液は可燃性の有機
溶媒を含んでいるため、電解液が外界に漏れ出すと、火
災や爆発の起きやすい極めて危険な状態になるという問
題がある。
示す構造においては、ラプチャー板が破裂して電池内部
の高圧ガスを外界へ解放する際に、またその後に電池が
転倒する等した際に、電池内部に充填された電解液が通
気孔３３から外界へ漏れ出してしまう場合がある。特
に、リチウムイオン電池の場合、電解液は可燃性の有機
溶媒を含んでいるため、電解液が外界に漏れ出すと、火
災や爆発の起きやすい極めて危険な状態になるという問
題がある。
【０００８】本発明の課題は、電解液の漏洩を防止し得
る密閉型電池の液漏れ防止構造を提供することにある。
る密閉型電池の液漏れ防止構造を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明の密閉型電池の液
漏れ防止構造は、次の特徴を有するものである。 （１） 密閉型電池の電池缶の開口部に、当該電池外部
側から電池内部側の方向に、通気孔を有する電池蓋およ
び該開口部を密閉して電池内部の圧力と外部の圧力とを
仕切るラプチャー板を少なくとも有し、少なくとも前記
通気孔を塞ぎ得るように液漏れ防止部材が設置されてお
り、該液漏れ防止部材はラプチャー板が破裂した際に電
池内部の気体を通過させるが、電池内部の電解液の通過
を防止する材料よりなるものである密閉型電池の液漏れ
防止構造。
漏れ防止構造は、次の特徴を有するものである。 （１） 密閉型電池の電池缶の開口部に、当該電池外部
側から電池内部側の方向に、通気孔を有する電池蓋およ
び該開口部を密閉して電池内部の圧力と外部の圧力とを
仕切るラプチャー板を少なくとも有し、少なくとも前記
通気孔を塞ぎ得るように液漏れ防止部材が設置されてお
り、該液漏れ防止部材はラプチャー板が破裂した際に電
池内部の気体を通過させるが、電池内部の電解液の通過
を防止する材料よりなるものである密閉型電池の液漏れ
防止構造。
【００１０】（２） 上記液漏れ防止部材が、電池蓋の
電池内部側の面に設けられている上記（１）記載の密閉
型電池の液漏れ防止構造。
電池内部側の面に設けられている上記（１）記載の密閉
型電池の液漏れ防止構造。
【００１１】（３） 上記液漏れ防止部材が、電池蓋の
電池外部側の面に設けられている上記（１）記載の密閉
型電池の液漏れ防止構造。
電池外部側の面に設けられている上記（１）記載の密閉
型電池の液漏れ防止構造。
【００１２】
【作用】本発明の密閉型電池の液漏れ防止構造では、電
池蓋の通気孔を塞ぎ得るように液漏れ防止部材を設置し
ており、液漏れ防止部材はラプチャー板が破裂した際に
電池内部の気体を通過させるが、電解液の通過を防止す
る材料で形成されている。そのため、電池蓋の通気孔か
ら電解液が漏れ出すのを抑制することができる。
池蓋の通気孔を塞ぎ得るように液漏れ防止部材を設置し
ており、液漏れ防止部材はラプチャー板が破裂した際に
電池内部の気体を通過させるが、電解液の通過を防止す
る材料で形成されている。そのため、電池蓋の通気孔か
ら電解液が漏れ出すのを抑制することができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図を用いて詳細に
説明する。図１は、本発明の密閉型電池の液漏れ防止構
造の一例を示す断面図であり、断面に現れた線のみを示
している。なお、同図では丸形の密閉型電池について示
しており、液漏れ防止部材にのみハッチングを施してい
る。同図に示すように、密閉型電池１の電池缶５の開口
部に、電池外部側から電池内部側の方向に、通気孔３を
有する電池蓋２および電池内部の圧力と外部の圧力とを
仕切るラプチャー板７を少なくとも有している。ラプチ
ャー板７は開口部を密閉している。電池蓋２には少なく
とも通気孔３を塞ぎ得るように液漏れ防止部材４が設置
されている。液漏れ防止部材４はラプチャー板７が破裂
した際に電池内部の気体を通過させるが、電池内部の電
解液の通過を防止する材料よりなるものである。
説明する。図１は、本発明の密閉型電池の液漏れ防止構
造の一例を示す断面図であり、断面に現れた線のみを示
している。なお、同図では丸形の密閉型電池について示
しており、液漏れ防止部材にのみハッチングを施してい
る。同図に示すように、密閉型電池１の電池缶５の開口
部に、電池外部側から電池内部側の方向に、通気孔３を
有する電池蓋２および電池内部の圧力と外部の圧力とを
仕切るラプチャー板７を少なくとも有している。ラプチ
ャー板７は開口部を密閉している。電池蓋２には少なく
とも通気孔３を塞ぎ得るように液漏れ防止部材４が設置
されている。液漏れ防止部材４はラプチャー板７が破裂
した際に電池内部の気体を通過させるが、電池内部の電
解液の通過を防止する材料よりなるものである。
【００１４】同図の例では、電池蓋２は凸部を有した形
状を呈しており、通気孔３は凸部の側面に設けられてい
る。液漏れ防止部材４は、電池蓋２の凸部における電池
内部側の面に設けられて通気孔３を塞いでいる。電池蓋
２の周縁部の電池内部側には、図３の従来例と同様にリ
ング板６、ラプチャー板７及び端子板８が重ね合わされ
ており、これらは互いに電気的に接続されている。端子
板８は電池内部の発電要素Ｅと電極タブ９を介して電気
的に接続されている。このような液漏れ防止構造を密閉
型電池に付与することにより、通気孔３からの電解液の
漏洩を抑制することができる。
状を呈しており、通気孔３は凸部の側面に設けられてい
る。液漏れ防止部材４は、電池蓋２の凸部における電池
内部側の面に設けられて通気孔３を塞いでいる。電池蓋
２の周縁部の電池内部側には、図３の従来例と同様にリ
ング板６、ラプチャー板７及び端子板８が重ね合わされ
ており、これらは互いに電気的に接続されている。端子
板８は電池内部の発電要素Ｅと電極タブ９を介して電気
的に接続されている。このような液漏れ防止構造を密閉
型電池に付与することにより、通気孔３からの電解液の
漏洩を抑制することができる。
【００１５】図２は、本発明の密閉型電池の液漏れ防止
構造の他の例を示す断面図であり、断面に現れた線のみ
を示している。なお、同図では角形の密閉型電池につい
て示しており、液漏れ防止部材にのみハッチングを施し
ている。同図の例では、電池蓋２は板状を呈しており、
その中心に通気孔３が設けられている。液漏れ防止部材
４は電池蓋２の電池外部側の面に設けられている。ラプ
チャー板７は、電池蓋２の電池内部側に通気孔を塞ぐよ
うにして重ね合わされている。なお、図示していない
が、電池蓋２の電池外部側の一部の領域には電極として
の役目を果たすため、液漏れ防止部材は設けられていな
い。電池内部の発電要素および電極タブについては省略
している。電池蓋２と電池缶５とは絶縁体（図示せず）
を介して接合されている。同図の例においても、通気孔
３からの電解液の漏洩を抑制することができる。
構造の他の例を示す断面図であり、断面に現れた線のみ
を示している。なお、同図では角形の密閉型電池につい
て示しており、液漏れ防止部材にのみハッチングを施し
ている。同図の例では、電池蓋２は板状を呈しており、
その中心に通気孔３が設けられている。液漏れ防止部材
４は電池蓋２の電池外部側の面に設けられている。ラプ
チャー板７は、電池蓋２の電池内部側に通気孔を塞ぐよ
うにして重ね合わされている。なお、図示していない
が、電池蓋２の電池外部側の一部の領域には電極として
の役目を果たすため、液漏れ防止部材は設けられていな
い。電池内部の発電要素および電極タブについては省略
している。電池蓋２と電池缶５とは絶縁体（図示せず）
を介して接合されている。同図の例においても、通気孔
３からの電解液の漏洩を抑制することができる。
【００１６】本発明の液漏れ防止部材は、ラプチャー板
の破裂により外界に解放される電池内部の高圧気体が、
通気孔を通過する際の障害とならない程度の通気性を有
し、且つ、通気孔からの電解液の漏洩を抑制し得る液密
性を有するものであれば良く、特に限定されるものでは
ない。なお、本発明でいう電池内部とは、ラプチャー板
によって密閉された発電要素が収容された空間をいう。
従って、液漏れ防止部材を形成する材料は、電池内部の
気体を通過させるが、電解液の通過を防止する材料であ
れば良い。具体的には、耐油性（耐電解液性）に優れた
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミ
ド、ガラス繊維強化フェノール樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド等の樹脂材料で形成した不織布、セパレータ
に使用される微多孔性フィルム等が挙げられる。このう
ち、耐熱性の点ではガラス繊維強化フェノール樹脂で形
成した不織布を用いるのが好ましく、コストの点ではポ
リプロピレンで形成した不織布を用いるのが好ましい。
の破裂により外界に解放される電池内部の高圧気体が、
通気孔を通過する際の障害とならない程度の通気性を有
し、且つ、通気孔からの電解液の漏洩を抑制し得る液密
性を有するものであれば良く、特に限定されるものでは
ない。なお、本発明でいう電池内部とは、ラプチャー板
によって密閉された発電要素が収容された空間をいう。
従って、液漏れ防止部材を形成する材料は、電池内部の
気体を通過させるが、電解液の通過を防止する材料であ
れば良い。具体的には、耐油性（耐電解液性）に優れた
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミ
ド、ガラス繊維強化フェノール樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド等の樹脂材料で形成した不織布、セパレータ
に使用される微多孔性フィルム等が挙げられる。このう
ち、耐熱性の点ではガラス繊維強化フェノール樹脂で形
成した不織布を用いるのが好ましく、コストの点ではポ
リプロピレンで形成した不織布を用いるのが好ましい。
【００１７】本発明の液漏れ防止部材の設置は、少なく
とも電池蓋の通気孔を塞ぐように行われていれば良い。
従って、液漏れ防止部材は、電池蓋の通気孔を塞いでさ
えいれば、図１に示すように電池蓋の電池内部側の全面
（リング板等の他の構成部品との接合部分を除く。）に
わたって設置されていても良いし、図２に示すように電
池蓋の電池外部側の全面（電極となる部分を除く。）に
わたって設置されていても良い。液漏れ防止部材の作製
方法としては、シート状の材料を電池蓋の設置位置の形
状に合わせてプレス成形して作製する方法等が挙げられ
る。液漏れ防止部材は、シート状の材料を通気孔の大き
さに合わせて円板状や角状にプレス成形（打ち抜き）
し、これらを通気孔に貼り付けることで設置できる。
とも電池蓋の通気孔を塞ぐように行われていれば良い。
従って、液漏れ防止部材は、電池蓋の通気孔を塞いでさ
えいれば、図１に示すように電池蓋の電池内部側の全面
（リング板等の他の構成部品との接合部分を除く。）に
わたって設置されていても良いし、図２に示すように電
池蓋の電池外部側の全面（電極となる部分を除く。）に
わたって設置されていても良い。液漏れ防止部材の作製
方法としては、シート状の材料を電池蓋の設置位置の形
状に合わせてプレス成形して作製する方法等が挙げられ
る。液漏れ防止部材は、シート状の材料を通気孔の大き
さに合わせて円板状や角状にプレス成形（打ち抜き）
し、これらを通気孔に貼り付けることで設置できる。
【００１８】ラプチャー板は、電池缶の開口部を密閉し
て電池内部の圧力と電池外部の圧力とを仕切る隔壁とな
り、電池内部の気体の圧力上昇によって破裂するように
構成されたものであれば良い。ラプチャー板としては、
一般的な密閉型電池に用いられるものを使用しても良
い。ラプチャー板の具体例としては、アルミニウムや導
電性プラスチック等の導電性材料からなる板材に薄肉部
を形成して構成したものが挙げられる。薄肉部は板材の
片側又は両側の面から板材を除去して形成され、板材の
面上において環状の曲線を描くように設けられている。
電池内部の圧力が上昇すると、この薄肉部が破断して電
池内部の高圧気体は外界に解放される。
て電池内部の圧力と電池外部の圧力とを仕切る隔壁とな
り、電池内部の気体の圧力上昇によって破裂するように
構成されたものであれば良い。ラプチャー板としては、
一般的な密閉型電池に用いられるものを使用しても良
い。ラプチャー板の具体例としては、アルミニウムや導
電性プラスチック等の導電性材料からなる板材に薄肉部
を形成して構成したものが挙げられる。薄肉部は板材の
片側又は両側の面から板材を除去して形成され、板材の
面上において環状の曲線を描くように設けられている。
電池内部の圧力が上昇すると、この薄肉部が破断して電
池内部の高圧気体は外界に解放される。
【００１９】電池缶は、一般的に密閉型電池に用いられ
るものであれば良く、特に限定されるものではない。電
池缶の長手方向に垂直な断面の形状は、特に限定される
ものではなく、丸形、角形等のいずれであっても良い。
電池缶は通常負極となることが多いが、本発明において
は特に限定されず、正極となっていても良い。電池缶は
最終製品段階において、絶縁チューブ等において被覆さ
れていても良い。電池缶の材料としては、ニッケルメッ
キ鉄、ステンレス鋼、アルミニウム等が挙げられる。電
池缶の成形方法としては、多段プレス成形による方法、
インパクトプレス成形による方法、深絞り成形による方
法等が挙げられる。
るものであれば良く、特に限定されるものではない。電
池缶の長手方向に垂直な断面の形状は、特に限定される
ものではなく、丸形、角形等のいずれであっても良い。
電池缶は通常負極となることが多いが、本発明において
は特に限定されず、正極となっていても良い。電池缶は
最終製品段階において、絶縁チューブ等において被覆さ
れていても良い。電池缶の材料としては、ニッケルメッ
キ鉄、ステンレス鋼、アルミニウム等が挙げられる。電
池缶の成形方法としては、多段プレス成形による方法、
インパクトプレス成形による方法、深絞り成形による方
法等が挙げられる。
【００２０】電池蓋は電池の外部電極となるものであっ
て、電池缶と同様に一般的に密閉型電池に用いられるも
のであれば良く、図１に示すような凸部を有した形状の
ものであっても良いし、図２に示すような平面状のもの
であっても良い。電池蓋の電池の長手方向に垂直な断面
形状は、電池缶に合わせて決定されれば良く、丸形、角
形等のいずれであっても良い。電池蓋は通常正極となる
ことが多いが、本発明においては特に限定されず、負極
となっていても良い。電池蓋の材料としては、導電性材
料であれば特に限定されないが、ニッケル鍍金鉄、ステ
ンレス、アルミニウム、導電性プラスチック、プラスチ
ックにニッケル等導電性材料を鍍金（塗布）したもの等
が挙げられる。電池缶の成形方法としては、プレス加
工、射出成型加工、鋳造、切削加工及びそれらの組合せ
等が挙げられる。
て、電池缶と同様に一般的に密閉型電池に用いられるも
のであれば良く、図１に示すような凸部を有した形状の
ものであっても良いし、図２に示すような平面状のもの
であっても良い。電池蓋の電池の長手方向に垂直な断面
形状は、電池缶に合わせて決定されれば良く、丸形、角
形等のいずれであっても良い。電池蓋は通常正極となる
ことが多いが、本発明においては特に限定されず、負極
となっていても良い。電池蓋の材料としては、導電性材
料であれば特に限定されないが、ニッケル鍍金鉄、ステ
ンレス、アルミニウム、導電性プラスチック、プラスチ
ックにニッケル等導電性材料を鍍金（塗布）したもの等
が挙げられる。電池缶の成形方法としては、プレス加
工、射出成型加工、鋳造、切削加工及びそれらの組合せ
等が挙げられる。
【００２１】本発明による液漏れ防止構造は、あらゆる
密閉型電池に対して有用であるが、ノート型パソコン、
携帯電話、携帯ビデオカメラ等の充電可能な電源として
使用される高容量リチウムイオン二次電池の安全を確保
するためには、特に有用となる。
密閉型電池に対して有用であるが、ノート型パソコン、
携帯電話、携帯ビデオカメラ等の充電可能な電源として
使用される高容量リチウムイオン二次電池の安全を確保
するためには、特に有用となる。
【００２２】本発明による液漏れ防止構造は、密閉型電
池に関する次のような異常事態で電池内部の圧力が上昇
する場合に有益である。即ち、外部温度の上昇など電池
外部の環境変化、充放電に関する外部の回路異常によっ
て発生する過電流・過電圧・外部短絡、内部短絡・電解
液反応など電池内部の環境変化、打撃・貫通などの外的
破壊行為、などで生じる電池内部の異常昇温に伴う電解
液の蒸発、及び気体の熱膨張による電池内部の圧力の上
昇である。本発明による液漏れ防止構造は、一般的な円
筒型（ボタン型を含む）の密閉型電池だけでなく、角型
など任意の形状の電池にも有用である。
池に関する次のような異常事態で電池内部の圧力が上昇
する場合に有益である。即ち、外部温度の上昇など電池
外部の環境変化、充放電に関する外部の回路異常によっ
て発生する過電流・過電圧・外部短絡、内部短絡・電解
液反応など電池内部の環境変化、打撃・貫通などの外的
破壊行為、などで生じる電池内部の異常昇温に伴う電解
液の蒸発、及び気体の熱膨張による電池内部の圧力の上
昇である。本発明による液漏れ防止構造は、一般的な円
筒型（ボタン型を含む）の密閉型電池だけでなく、角型
など任意の形状の電池にも有用である。
【００２３】
【実施例】実際に、外径約１８ｍｍのリチウムイオン二
次電池に、図１に示す液漏れ防止構造を付与した。液漏
れ防止部材は、厚さ０．５ｍｍのポリプロピレンで形成
した不織布を、電池蓋の凸部の電池内部側の形状に合わ
せてプレス成形して作製した。このようにして作製した
液漏れ防止部材を凸部の電池内部側に貼り付けて本発明
の液漏れ防止構造を得た。
次電池に、図１に示す液漏れ防止構造を付与した。液漏
れ防止部材は、厚さ０．５ｍｍのポリプロピレンで形成
した不織布を、電池蓋の凸部の電池内部側の形状に合わ
せてプレス成形して作製した。このようにして作製した
液漏れ防止部材を凸部の電池内部側に貼り付けて本発明
の液漏れ防止構造を得た。
【００２４】このリチウムイオン二次電池に対して、外
部環境の温度を上昇させることによって、内部圧力を上
昇させた。その結果、ラプチャー板が破裂して電池内部
のガスは液漏れ防止部材を通って通気孔から大気に解放
されたが、電解液の電池外部への漏洩は確認されなかっ
た。更に、電池を転倒させてみたところ、この場合にお
いても電解液の漏洩は確認されなかった。
部環境の温度を上昇させることによって、内部圧力を上
昇させた。その結果、ラプチャー板が破裂して電池内部
のガスは液漏れ防止部材を通って通気孔から大気に解放
されたが、電解液の電池外部への漏洩は確認されなかっ
た。更に、電池を転倒させてみたところ、この場合にお
いても電解液の漏洩は確認されなかった。
【００２５】
【発明の効果】本発明の液漏れ防止構造を密閉型電池に
付与すれば、電池内部の高圧ガスを電池外部へ解放する
際に、またその後に電池が転倒する等した際に電解液が
外界に漏れだすのを抑制することができる。密閉型電池
がリチウムイオン電池である場合、電解液が漏れると危
険な状態になるため、本発明の液漏れ防止構造は、特
に、リチウムイオン電池において有用である。
付与すれば、電池内部の高圧ガスを電池外部へ解放する
際に、またその後に電池が転倒する等した際に電解液が
外界に漏れだすのを抑制することができる。密閉型電池
がリチウムイオン電池である場合、電解液が漏れると危
険な状態になるため、本発明の液漏れ防止構造は、特
に、リチウムイオン電池において有用である。
【図１】本発明の密閉型電池の液漏れ防止構造の一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図２】本発明の密閉型電池の液漏れ防止構造の他の例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図３】従来の密閉型電池の安全構造を示す断面図であ
る。
る。
１ 密閉型電池 ２ 電池蓋 ３ 通気孔 ４ 液漏れ防止部材 ５ 電池缶 ７ ラプチャー板
Claims (3)
- 【請求項１】 密閉型電池の電池缶の開口部に、当該電
池外部側から電池内部側の方向に、通気孔を有する電池
蓋および該開口部を密閉して電池内部の圧力と外部の圧
力とを仕切るラプチャー板を少なくとも有し、少なくと
も前記通気孔を塞ぎ得るように液漏れ防止部材が設置さ
れており、該液漏れ防止部材はラプチャー板が破裂した
際に電池内部の気体を通過させるが、電池内部の電解液
の通過を防止する材料よりなるものである密閉型電池の
液漏れ防止構造。 - 【請求項２】 上記液漏れ防止部材が、電池蓋の電池内
部側の面に設けられている請求項１記載の密閉型電池の
液漏れ防止構造。 - 【請求項３】 上記液漏れ防止部材が、電池蓋の電池外
部側の面に設けられている請求項１記載の密閉型電池の
液漏れ防止構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9111230A JPH10302746A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 密閉型電池の液漏れ防止構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9111230A JPH10302746A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 密閉型電池の液漏れ防止構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10302746A true JPH10302746A (ja) | 1998-11-13 |
Family
ID=14555865
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9111230A Pending JPH10302746A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 密閉型電池の液漏れ防止構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10302746A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013008366A1 (ja) * | 2011-07-14 | 2013-01-17 | パナソニック株式会社 | アルカリ電池 |
| KR20150122342A (ko) * | 2014-04-23 | 2015-11-02 | 주식회사 엘지화학 | 부직포 절연부재를 포함하는 각형 전지셀 |
-
1997
- 1997-04-28 JP JP9111230A patent/JPH10302746A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013008366A1 (ja) * | 2011-07-14 | 2013-01-17 | パナソニック株式会社 | アルカリ電池 |
| JP5530529B2 (ja) * | 2011-07-14 | 2014-06-25 | パナソニック株式会社 | アルカリ電池 |
| US8790806B2 (en) | 2011-07-14 | 2014-07-29 | Panasonic Corporation | Alkaline battery |
| JPWO2013008366A1 (ja) * | 2011-07-14 | 2015-02-23 | パナソニック株式会社 | アルカリ電池 |
| KR20150122342A (ko) * | 2014-04-23 | 2015-11-02 | 주식회사 엘지화학 | 부직포 절연부재를 포함하는 각형 전지셀 |
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