JPH10301798A - 2重系電子計算機及び2重系電子計算機を用いた制御装置及び鉄道信号保安装置 - Google Patents

2重系電子計算機及び2重系電子計算機を用いた制御装置及び鉄道信号保安装置

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JPH10301798A
JPH10301798A JP9109151A JP10915197A JPH10301798A JP H10301798 A JPH10301798 A JP H10301798A JP 9109151 A JP9109151 A JP 9109151A JP 10915197 A JP10915197 A JP 10915197A JP H10301798 A JPH10301798 A JP H10301798A
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computer
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cycle
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JP9109151A
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Yasuyuki Toyoda
泰之 豊田
Atsushi Kawabata
敦 川端
Michio Fujiwara
道雄 藤原
Hitoshi Yanagi
斉 柳
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外乱によるシステムの稼働率低下を回避するこ
とが可能な2重系電子計算機を提供する。 【解決手段】2重系電子計算機は、 1系処理部111の出
力が2系に2系処理部112の出力が1系にそれぞれ取り
込まれて、 相互にチェックする構成であって、 1系処
理部111は 制御周期の1周期毎の処理終了時点で、処理
終了確認信号として出力信号113を2系に送信し、 2系
処理部112はその確認信号113を受け取ってから次の周期
の処理を開始し、2系処理部112は 1周期毎の処理終了
時点で、処理終了確認信号として出力信号114を1系に
送信し、 1系処理部111はその確認信号114を受け取っ
てから次の周期の処理を開始するという両系が相互に相
手の制御周期を刻み合うソフトウェアによって同期を取
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道信号保安装置
などの高信頼性が要求されるシステムの2重系電子計算
機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術の鉄道信号保安装置において
は、フェールセーフを有する電子計算機を構成するた
め、プロセッサ及びその周辺機器を2重系で構成し、同
一のクロックを2個のプロセッサに供給し同一のソフト
ウェアを実装して、 両系の出力(例えばバスラインのデ
ータ)が不一致のときに、 プロセッサを停止させて安全
状態に保持することにより、電子計算機が誤動作しない
でフェールセーフになるようにしている。
【0003】具体的には、図8に示す従来技術の2重系
電子計算機では、同一のソフトウェアで稼動する1系処
理部211,2系処理部212が、 入力信号215と、1系クロ
ック221及び2系クロック222のクロック同期信号220と
に基づいて演算処理し、 両系のバスラインから得た1
系からの出力信号213,2系からの出力信号214を比較器
216にて比較し、 不一致になったときには比較器216か
らの比較器出力信号217をOFFとすることにより、そ
して、AND回路218からのAND回路出力信号219をO
FFとすることによってフェールセーフを実行して、被
制御機器を安全な状態で保持させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の2重系電子計算機では、フェールセーフは満足するも
のではあるが、1系と2系の制御周期の同期を取る手段
として、それぞれのCPUのクロックを直接比較するク
ロック同期方式を採用し、1系と2系の制御周期の同期
状態を厳密にチェックするものであるために、例えば、
外部ノイズなどの影響を受けて一方の系の制御周期が僅
かでもずれた場合には、同期ずれエラーとして検出され
て、両方の系の動作を停止させてしまい、システムの稼
働率を低下させる点に改善するべき課題が残っている。
【0005】従って、本発明の目的は、外乱によるシス
テムの稼働率低下を回避することが可能な2重系電子計
算機を提供することにある。更にノイズに強い2重系電
子計算機を用いた制御装置及び鉄道信号保安装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明による2重系電子計算機の特徴は、1系と2系が出力
する出力信号を相互に遣り取りする2重系電子計算機に
おいて、前記1系は1系制御周期の1周期毎の処理の最
後に1系処理終了確認信号を前記2系に送信し前記2系
は該1系処理終了確認信号を受け取ってから次の当該2
系制御周期の処理を開始し、前記2系は2系制御周期の
1周期毎の処理の最後に2系処理終了確認信号を前記1
系に送信し、前記1系は該2系処理終了確認信号を受け
取ってから次の当該1系制御周期の処理を開始するソフ
トウェアで、前記1系と前記2系の当該制御周期の同期
を取ることにある。
【0007】また、他の特徴は、第1のプロセッサとそ
の周辺機器とを含む1系と第2のプロセッサとその周辺
機器とを含む2系とを備える2重系電子計算機であっ
て、前記2重系電子計算機は、当該2重系計算機が受け
る屋外ノイズの平均持続時間に基づいて設定した対ノイ
ズ所要時間よりも長い制御周期を有して処理するソフト
ウェアで、前記1系と前記2系の当該制御周期の同期を
取るところにある。
【0008】一方、目的を達成する本発明による2重系
電子計算機を用いた制御装置は、1系と2系を有する2
重系電子計算機を用いた制御装置であって、前記2重系
電子計算機は、前記1系及び前記2系が相互に相手の出
力信号をチェックし、相互に相手の所定時間に設定した
制御周期を刻み合うソフトウェアで、前記1系と前記2
系の当該制御周期の同期を取るものである。そして、本
発明による鉄道信号保安装置の特徴は、 100(ms)よりも
長く設定した制御周期を有して処理するソフトウェアで
同期を取る2重系電子計算機を具備する点にある。
【0009】本発明によれば、1系と2系の制御周期の
同期を取る方法が、外乱に弱いハードウェア構成の同期
方式でなく外乱に強い一方が他方の系の処理を待つとい
う時間待ち処理を用いたソフトウェア構成による同期方
式であるので、外乱によるシステムの稼働率低下が回避
される。そして、上記制御周期をどちらか一方の系で発
生した外乱による同期ずれを吸収可能な長さの時間に設
定するので、例えば、屋外ノイズに強くなり、鉄道信号
保安装置などの制御装置の信頼性の向上が図られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明によ
る一実施例の2重系電子計算機の構成を示すブロック図
である。図2は、図1に示す2重系電子計算機の1系処
理部の構成を示すブロック図である。図1に示す1系処
理部の内部は図2に示すような構成となっている。1系
処理部についてのみ示したものであるが、2系処理部も
これと全く同様な構成であるので、1系処理部にて説明
する。
【0011】まず、図2において、1系処理部111(以
下、1系とも略称する)は、CPU20,主記憶装置121,R
OM22,デジタル出力部(DO)23, デジタル入力部(D
I)24,バスライン25を含み構成される。ROM22には、
CPU20の処理命令が書き込まれており、 デジタル入
力部24やバスライン25を介して2系からの出力信号114
や外部からの入力信号115を取り込んだCPU20は、 R
OM22の処理命令やデータ等を適宜読み出して、これに
従いながら所定の処理を実行する。そして、処理中ある
いは処理後のデータを、適宜主記憶装置121に蓄える。
かつ、処理に応じて2系へ出力信号113をデジタル出力
部23などを介して出力する。該出力信号113は、各系が
正常動作をしていれば、後掲の図4に示すように、0と
1の交番信号である。
【0012】図1に戻って、1系処理部111と2系処理
部112には同一のソフトウェアが実装されている。それ
ぞれの系は、図3に示す同一のアルゴリズムで動作す
る。 図3は、本発明による一実施例のプログラムソフ
トを示すフローチャートである。図3における処理は、
電子計算機の処理であり、ソフトウェアによって一定時
間( 別途、設定する1制御周期T0のループを有する処
理)で区切られた周期的なものとなっている。そして、
図3に示すようなプログラムソフトに従って、各系は並
行して処理を一定時間行った後、処理終了確認用として
用意されている自系検査ビットを前の周期の処理終了後
に送った自系検査ビットに対して反転させて相手の系
へ、1系のデジタル出力部23からの出力信号113と、 2
系のデジタル出力部23からの出力信号114とを、図1に
示すように、互いに送信する。 これらの出力信号113,
114が、それぞれの系のための後述する処理終了確認信
号となる。なお、フローチャートに示される各ステップ
(S1〜S10)の内容は、図中に記載されている内容をも
って換え、本明細書での該内容の説明は省略する。
【0013】ところで、1系は2系の、2系は1系の、
それぞれ前の周期の処理終了後に送られてきた他系の検
査ビットをメモリに保持しているので、前状態他系検査
ビットと今回送信されてきた他系検査ビットとを比較し
て、反転されていれば相手の系は正常に動作していると
判断する。すなわち、自分の系が正常に動作していれば
自分の系のための検査ビットをそれぞれ制御周期毎に反
転して相手の系に互いに送信し、相手の系はそれをチェ
ックすることにより自分の系の正常動作を互いに確認し
ている。以上の操作によって、それぞれの系の正常動作
が確認されたら各系は次の周期の処理を開始する。
【0014】図4は、本発明による一実施例の同期処理
動作を示すタイムチャートである。図4に示すように、
上記処理動作を一定時間毎に繰り返すことにより、ハー
ドウェアとしてのクロックによる同期方式を使用せずと
も、1系と2系はソフトウェアによって同期を取ること
が可能である。1系と2系が共に正常に動作していると
きは、それぞれの系の出力信号113,114は、図4に示す
ように0と1とを交互に繰り返す交番信号となり、正常
に動作している場合に限って、1系と2系のAND回路
出力信号119も図4に示すように交番信号となる。
【0015】図5は、本発明による一実施例のAND回
路を示す図である。図1に示すAND回路118は、 図5
に示すようなフリップフロップによって構成される。そ
して1系と2系の出力信号113,114が、共に図4に示す
ような交番信号である場合に、比較器116の比較が一致
するので比較器116からの比較器出力信号117をONとす
ることにより、AND回路118からの AND回路出力信
号119もONとすることによって、 AND回路118が出
力する AND回路出力信号119は図4に示すように交番
信号となる。従って、万が一、1系または2系のどちら
かが暴走して、その出力が交番信号でなくなった場合、
AND回路出力信号119も交番信号でなくなって、被制
御機器は動作を停止しフェールセーフとなる。
【0016】次に、同期処理動作の他の実施例について
説明する。図6は本発明による他の実施例の同期処理動
作を示すタイムチャートである。図6に示すように、ど
ちらか一方の系の処理に時間的ずれを生じた場合につい
て説明する。 即ち、ある何回目かの制御周期におい
て、軽微なノイズ(例えば、誘導雷など)によってクロッ
クずれが生じた例として、 2系の処理が1系に比べて
早く終了した場合を考える。各系は並行して処理を一定
時間行った後、処理終了確認用として用意されている自
系検査ビットを前の周期の処理終了後に送った自系検査
ビットに対して反転させて相手の系へ、 図1のように
出力信号113,114を利用して送信する。これがそれぞれ
の系の処理終了確認信号となる。
【0017】ところが2系の処理は、1系に比べて早く
終了しているので、2系は自系の処理が終了した時点で
自系検査ビット反転したものを1系に送信してしまい、
1系はそれを受信してメモリに保存すると同時に相手2
系の正常を確認するが、このとき1系は、当該制御周期
においてまだ自系の処理が終了しておらず、よってこの
時点では、まだ1系は自系検査ビット反転信号を2系に
送信していないので、2系は次の周期の処理を開始でき
ず、従って、2系においては、図6に示すように「待ち
時間」が生じる。
【0018】そして、1系が規定の制御周期(T0)で処
理を終了すると、 自系検査ビット反転したものを2系
に送信するので、この時点で漸く2系は次の周期の処理
を開始し、両系は、上記のような「時間待ち処理」を繰り
返して、結果として再び足並みを揃えて、次の周期の処
理に移るものである。換言すれば、「時間待ち処理」があ
るので、軽微なノイズによってクロックずれが生じて
も、同期ずれエラーと判定されて両方の系の動作が停止
させられるようなことが回避される。そして、例えば、
2重系計算機が受ける屋外ノイズなどの平均持続時間に
基づいて設定した対ノイズ所要時間よりも長い制御周期
で、計算機自身が備える時間待ち処理を用いたソフトウ
ェアで同期を取らせれば、鉄道信号保安装置などの高信
頼性が要求されるシステムに、十分対応できると言え
る。
【0019】更に、図5に示すようなフリップフロップ
によって構成された AND回路118は、該機能上におい
て、 AND回路出力信号119にずれの影響が出ないもの
ものであるので、望ましいと言える。このようにして、
どちらか一方の系の処理に時間的ずれを生じた場合も、
本発明による「一方が他方の系の処理を待つという時間
待ち処理を有したソフトウェア同期方式」であれば、 2
重系としての同期処理には何ら影響を及ぼすことはな
く、1系と2系は引き続き互いに同期を取り続けなが
ら、システムの動作継続を可能とし、システムの稼働率
を向上させるものである。
【0020】ところで、外乱としてノイズが入ると、演
算処理が早く終了する例で説明したが、遅くなる場合(1
00〜200ms位)もあり、この場合においては同期を取る制
御周期が1周期分〜多くて2周期分ずれることになる。
また、1系と2系の両方が同時に乱される場合も考えら
れるが、この確率は低いし、たとえ同時にノイズが入っ
ても演算処理の終了時間が同程度早まったり遅くなった
りする確率はさらに低く、殆どの場合において、1系と
2系の演算処理がずれると考えても良い。したがって、
本発明は効果があると言える。
【0021】次に、同期処理動作の別の実施例について
説明する。図7は本発明による別の実施例の同期処理動
作を示すタイムチャートである。図7に示すように、ど
ちらか一方の系が故障などにより停止した場合について
述べる。例としてある制御周期において1系の動作が停
止した場合を考える。系が動作している間は、各系は並
行して処理を一定時間行った後、処理終了確認用として
用意されている自系検査ビットを前の周期の処理終了後
に送った自系検査ビットに対して反転させて相手の系へ
出力信号113,114を代用して送信する。これがそれぞれ
の系の処理終了確認信号となる。ところが1系が故障し
てその処理を停止させると、本来1系が当該制御周期に
おける処理終了時点で2系に送信するはずの自系検査ビ
ット反転信号が途絶え、するとその制御周期において2
系は相手1系の系検査ビットを受信することができず、
従って2系は次の周期の処理を開始することができな
い。すなわち1系が停止したままであれば、2系も停止
したままとなって、システム全体が停止することにな
り、フェールセーフになる。
【0022】以上を纏めれば、図8に示すように従来技
術の2重系電子計算機の構成において、両系のクロック
同期手段を排除し、代わりに図1に示すように、1系の
出力信号113が2系の主記憶装置122に、2系の出力信号
114が1系の主記憶装置121にそれぞれ取り込んで、それ
らを相互にチェックし合って、換言すれば、相互に制御
周期を刻み合って同期を取る、ソフトウェアを設けるも
のである。 即ち、1系は制御周期の1周期毎の処
理が終了した時点で2系がチェックする1系の処理終了
確認信号を2系に送信し、2系はその信号を受け取って
から次の制御周期の処理を開始する。同様に2系は制御
周期の1周期毎の処理が終了した時点で1系がチェック
する2系の処理終了確認信号を1系に送信し、1系はそ
の信号を受け取ってから 次の制御周期の処理を開始す
ることを繰り返す処理(プログラムソフト)を設けること
によって、 両系が相互に制御周期を刻み合うというソ
フトウェアによる同期を達成するものである。
【0023】従って、本発明による2重系電子計算機の
特徴は、1系と2系が出力する出力信号(例えば演算処
理データ)を相互に遣り取りする2重系電子計算機にお
いて、一方の系が他方の系の処理を待つという時間待ち
処理を有したソフトウェアで、前記1系と前記2系の当
該制御周期の同期を取ることにある。換言すれば、1系
と2系が出力する出力信号を相互に遣り取りする2重系
電子計算機において、1系は当該1系制御周期の1周期
毎の処理が終了した最後に1系処理終了確認信号を2系
に送信し、2系は該1系処理終了確認信号を受け取って
から次の当該2系制御周期の処理を開始し、2系は当該
2系制御周期の1周期毎の処理が終了した最後に2系処
理終了確認信号を1系に送信し、1系は該2系処理終了
確認信号を受け取ってから次の当該1系制御周期の処理
を開始するという「時間待ち処理」を繰り返すソフトウェ
アで、即ち、両系が相互に制御周期を刻み合うソフトウ
ェアで、1系と2系の当該制御周期の同期を取る点にあ
る。そして、他の特徴は、制御周期の1周期を、どちら
か一方の系で発生した外乱による同期ずれを吸収可能な
長さの時間に設定する所にある。
【0024】即ち、1系と2系が相互に出力を遣り取り
することにより、それぞれ相手の系の正常動作をチェッ
クし合い、かつ、両系がノイズに弱いハードウェアによ
るクロック同期に頼らずにノイズに強いソフトウェアで
同期を取りながら動作可能な構成とすることによって、
耐ノイズ性を向上させて稼働率の低下を回避しつつフェ
ールセーフとする2重系電子計算機が提供される。換言
すれば、1系と2系の制御周期の同期を取る方法が、ノ
イズに弱いハードウェア構成の同期方式でなくノイズに
強くすることが可能なソフトウェア構成による同期方式
であるので、外乱によるシステムの稼働率低下が回避さ
れると言える。
【0025】そして、上記のように1系と2系が相互に
ソフトウェアによって同期信号を交換し合う(同期を取
る)ことによって、更に、外乱として「屋外ノイズ」を例
に挙げれば、1制御周期T0を該屋外ノイズの平均持続
時間である100(ms)程度を超える位の長い周期に設定し
た制御周期を有するソフトウェアであることによって、
多少の屋外ノイズくらいでは簡単にシステム動作を停止
させない、かつ、簡素な構成の、耐ノイズ性のあるフェ
ールセーフな2重系電子計算機を提供することができ
る。なお、屋外ノイズの顕著なものとして、誘導雷によ
るノイズがある。
【0026】即ち、本発明による2重系電子計算機の他
の特徴は、第1のプロセッサとメモリとを含む1系と第
2のプロセッサとメモリとを含む2系とに、同一のソフ
トウェアを実装して、どちらか一方の系が故障して動作
が不一致になったときに両プロセッサを停止させる等の
機能を備え制御処理する2重系電子計算機であって、2
重系電子計算機は、当該2重系計算機が受ける屋外ノイ
ズの平均持続時間に基づいて設定した対ノイズ所要時間
よりも長い制御周期を有して処理するソフトウェアで、
1系と2系の当該制御周期の同期を取ることにある。
【0027】そして、上記本発明による2重系電子計算
機を各種の制御装置に用いれば、当該2重系計算機自身
が備えるソフトウェアが所定時間よりも長く設定した制
御周期で同期を取るものであれば、信頼性の高いシステ
ムを構築することができる。換言すれば、本発明による
2重系電子計算機を用いた制御装置の特徴は、1系と2
系を有する2重系電子計算機を用いた制御装置であっ
て、2重系電子計算機は、1系及び2系が相互に相手の
出力信号をチェックし、相互に相手の所定時間に設定し
た制御周期を刻み合うソフトウェアで、1系と2系の当
該制御周期の同期を取ることにある。
【0028】特に、誘導雷に対して配慮するべき鉄道信
号保安装置に用いられる2重系電子計算機の場合であれ
ば、 誘導雷によるノイズの平均持続時間の100(ms)より
も長く設定した1制御周期T0を有して処理するソフト
ウェアで 同期を取ることが望ましいと言える。なお、
鉄道信号保安装置の代表的なものとして、警報機や遮断
機などを制御する踏切制御装置がある。なお、鉄道信号
保安装置に対する外乱として、最も影響を受ける誘導雷
によるノイズ以外に、雨天時における架線とパンタグラ
フの直接放電ノイズやレールと車輪の接触放電ノイズな
どがあり、これらに対しても本発明は有効である。一
方、本実施例では2重系電子計算機を取り扱っている
が、3重系以上の多重系に対しても本発明を適用し、本
実施例と同様の高信頼なシステムを構成することも可能
であることは言うまでもないことである。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、耐ノイズ性が向上する
ので、軽微なノイズによるクロックずれが原因のシステ
ム停止をすることがなく、更にウォッチドッグタイマな
どの高価な機器を用いずとも各系の異常を検出して確実
にシステム停止させることができる。即ち、電子計算機
等の稼働率を低下させずに、高信頼化を実現することが
でき、且つ、低価格化に結び付けられるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の2重系電子計算機の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す2重系電子計算機の1系処理部の構
成を示すブロック図である。
【図3】本発明による一実施例のプログラムソフトを示
すフローチャートである。
【図4】本発明による一実施例の同期処理動作を示すタ
イムチャートである。
【図5】本発明による一実施例のAND回路を示す図で
ある。
【図6】本発明による他の実施例の同期処理動作を示す
タイムチャートである。
【図7】本発明による別の実施例の同期処理動作を示す
タイムチャートである。
【図8】従来技術の2重系電子計算機の構成を説明する
ブロック図である。
【符号の説明】
20…CPU、22…ROM、23…デジタル出力部、24…デ
ジタル入力部、25…バスライン、111,211…1系処理
部、112,212…2系処理部、113,213…1系からの出力信
号、114,214…2系からの出力信号、115,215…入力信
号、116,216…比較器、117,217…比較器出力信号、118,
218…AND回路、119,219…AND回路出力信号、121
…1系主記憶装置、122…2系主記憶装置、220…クロッ
ク同期信号、221…1系クロック、222…2系クロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 斉 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1系と2系が出力する出力信号を相互に遣
    り取りする2重系電子計算機において、前記1系は1系
    制御周期の1周期毎の処理の最後に1系処理終了確認信
    号を前記2系に送信し、前記2系は該1系処理終了確認
    信号を受け取ってから次の当該2系制御周期の処理を開
    始し、前記2系は2系制御周期の1周期毎の処理の最後
    に2系処理終了確認信号を前記1系に送信し、前記1系
    は該2系処理終了確認信号を受け取ってから次の当該1
    系制御周期の処理を開始するソフトウェアで、前記1系
    と前記2系の当該制御周期の同期を取ることを特徴とす
    る2重系電子計算機。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記1周期は、どちら
    か一方の系で発生した外乱による同期ずれを吸収可能な
    長さの時間に設定されていることを特徴とする2重系電
    子計算機。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記1周期は、当該2
    重系計算機が受ける屋外ノイズの平均持続時間を超える
    時間に設定されていることを特徴とする2重系電子計算
    機。
  4. 【請求項4】第1のプロセッサとその周辺機器とを含む
    1系と第2のプロセッサとその周辺機器とを含む2系と
    を備える2重系電子計算機であって、 前記2重系電子計算機は、当該2重系計算機が受ける屋
    外ノイズの平均持続時間に基づいて設定した対ノイズ所
    要時間よりも長い制御周期を有して処理するソフトウェ
    アで、前記1系と前記2系の当該制御周期の同期を取る
    ことを特徴とする2重系電子計算機。
  5. 【請求項5】1系と2系を有する2重系電子計算機を用
    いた制御装置であって、前記2重系電子計算機は、前記
    1系及び前記2系が相互に相手の出力信号をチェック
    し、相互に相手の所定時間に設定した制御周期を刻み合
    うソフトウェアで、前記1系と前記2系の当該制御周期
    の同期を取ることを特徴とする2重系電子計算機を用い
    た制御装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記所定時間は、当該
    2重系計算機が受ける屋外ノイズの平均持続時間を超え
    るものとすることを特徴とする制御装置。
  7. 【請求項7】2重系電子計算機を具備する鉄道信号保安
    装置において、前記2重系電子計算機は、 100(ms)より
    も長く設定した制御周期を有して処理するソフトウェア
    で同期を取ることを特徴とする鉄道信号保安装置。
JP9109151A 1997-04-25 1997-04-25 2重系電子計算機及び2重系電子計算機を用いた制御装置及び鉄道信号保安装置 Pending JPH10301798A (ja)

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