JPH10299607A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JPH10299607A
JPH10299607A JP9104675A JP10467597A JPH10299607A JP H10299607 A JPH10299607 A JP H10299607A JP 9104675 A JP9104675 A JP 9104675A JP 10467597 A JP10467597 A JP 10467597A JP H10299607 A JPH10299607 A JP H10299607A
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雅彦 飯泉
Masahiko Katsu
雅彦 勝
Takayuki Arai
孝之 荒井
Takashi Fukuda
隆 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超磁歪素子からなるアクチュエータを備えた
燃料噴射弁においてアクチュエータの特性変動や寸法誤
差を補償して常に適正な噴射特性を発揮させる。 【解決手段】 ノズル内の噴孔シート部に離接する針弁
4をアクチュエータ6の伸び変位によりリフトさせる。
針弁4にはその後端部にロッド部5を延設し、その末端
をアクチュエータ6の後端面に連接してアクチュエータ
6の伸び変位を針弁4に伝達する。針弁4の最大ストロ
ークはストッパ15により規制すると共に、アクチュエ
ータ6はその最大変位量を針弁最大ストロークよりも大
に設定する。開弁作動時のアクチュエータ6の余剰な変
位はロッド部5の伸び変形等により吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超磁歪素子をア
クチュエータとして使用した燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】筒内燃料噴射方式の火花点火式内燃機関
に適用する燃料噴射弁には高度の応答性及び開閉精度が
求められる。このような要求に応える燃料噴射弁とし
て、超磁歪素子を利用したアクチュエータに信号電流を
供給して伸縮作動させることにより針弁の開閉を制御す
るようにしたものが知られている(例えば特開平4−8
1565号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】超磁歪素子を利用した
アクチュエータは、超磁歪素子を包囲するように設けら
れたコイルと、超磁歪素子に所定の初期変位を付与する
永久磁石とを備えており、コイルに供給する電流により
永久磁石に抗して超磁歪素子を伸縮変位させるようにな
っている。
【0004】しかしながら、コイルには永久磁石による
バイアス方向とは対抗する方向に超磁歪素子が変位する
ように電流が供給されるので、使用回数の増加に従って
永久磁石が徐々に劣化を起こすという不都合がある。こ
の永久磁石の減磁現象により超磁歪素子の初期変位量が
不足することになるので、燃料噴射弁にこのようなアク
チュエータを用いた場合には使用経過に従って燃料噴射
量特性にも変動をきたし燃料噴射量が不正確になる。
【0005】また、温度変化に伴う熱膨張や超磁歪素子
の変位特性変化に原因して針弁のストローク量にばらつ
きを生じるという問題もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ノズ
ル内側のシート面に離接して噴孔を開閉する針弁と、針
弁を閉じ方向に付勢する手段と、針弁の後端部に延設さ
れたロッド部と、ロッド部に沿って軸方向変位可能に設
けられた超磁歪素子からなるアクチュエータと、通電時
にアクチュエータを伸び方向に駆動するコイルと、アク
チュエータの後端部をロッド部に連接する連接部とを備
え、コイル通電時のアクチュエータの伸び方向の変位に
基づき針弁を開作動させるものとする。
【0007】請求項2の発明は、上記請求項1の発明の
針弁に開き方向のストローク量を規制するストッパを設
けると共に、アクチュエータの伸び方向の最大変位量を
前記針弁の規制ストローク量よりも大きく設定したもの
とする。
【0008】請求項3の発明は、上記各発明のロッド部
を、予め定めた量の弾性変形が可能な細径部を有するも
のとする。
【0009】請求項4の発明は、上記各発明の連接手段
を、ロッド部にアクチュエータ後端面と対向するように
設けられたフランジ部と、このフランジ部とアクチュエ
ータ後端面との間に介装されるシムとから構成したもの
とする。
【0010】請求項5の発明は、上記各発明において、
アクチュエータ後端側に位置してアクチュエータを圧縮
方向に付勢する弾性体を設けたものとする。
【0011】請求項6の発明は、上記各発明において、
針弁ないしロッド部の後端部に、針弁が予め定めた量以
上開き方向にストロークしたときに反力が著増する非線
形特性を有する弾性体を介装したものとする。
【0012】請求項7の発明は、上記各発明において、
針弁とロッド部とを別体で形成し、針弁後端部とこれに
対向するロッド部前端部とがそれぞれ摺動可能に嵌合す
るシリンダ部を設け、このシリンダ部の針弁後端部とロ
ッド部先端部との間に差圧室を画成し、この差圧室とノ
ズル内の燃料室とをオリフィスを介して連通したものと
する。
【0013】請求項8の発明は、上記請求項7の発明に
おいて、シリンダ部とロッド部の径を針弁が嵌合する部
分よりも大径に形成しロッド部の変位を拡大して針弁に
伝達するようにした。
【0014】
【作用・効果】請求項1の発明によれば、コイルへの通
電に伴い超磁歪素子からなるアクチュエータが伸び方向
に変位し、この変位は連接手段を介してロッド及び針弁
に伝えられて針弁を開き方向に移動させる。この場合、
バイアスを与える永久磁石を要することなく閉じ方向に
閉弁付勢された状態の針弁を必要なリフト量だけストロ
ークさせることができ、したがって永久磁石を使用した
場合の劣化や誤差の問題を生じることがなく、またコス
トも低減される。
【0015】請求項2の発明によれば、針弁のストロー
ク量がストッパにより規制されるので、上記請求項1の
発明による効果に加えて、前記針弁ストローク量よりも
大きな変位量を有するアクチュエータを用いて確実に必
要なだけ針弁をリフトさせることができる。このとき、
針弁のストローク量(リフト)はストッパにより決めら
れるのでアクチュエータの熱変形や特性変動にかかわら
ず一定のストローク量が正確に管理される。
【0016】さらに請求項3の発明によれば、ロッド部
の細径部は軸方向に比較的大きな弾性変形を許容するの
で、この弾性変形によりアクチュエータの過剰な変位量
が吸収され、これにより大きな変位特性を有する超磁歪
素子を用いた場合であってもその伸び作動時の過剰変位
を無理なく吸収してアクチュエータ及び針弁を保護する
ことができる。
【0017】請求項4の発明によれば、フランジ部とア
クチュエータとの間の初期隙間を両者間に介装したシム
の厚さに応じて微調整可能であるので、アクチュエータ
などの各部の寸法誤差を補償して針弁の作動特性をより
適切に管理することができる。
【0018】請求項5の発明によれば、弾性体によりア
クチュエータが圧縮方向に付勢されるので、閉弁作動の
確実性と作動応答性が改善される。
【0019】請求項6の発明によれば、針弁のストロー
ク区間での移動を容易にしつつ、それを超えた領域での
アクチュエータの伸び作動が非線形特性を有する弾性体
により抑制されるので、アクチュエータの余剰な変位を
ある程度吸収しつつ針弁ないしロッド部の伸び変形及び
応力を軽減してその保護を図ることができる。
【0020】請求項7の発明によれば、開弁作動時のア
クチュエータの伸び変位及びこれに伴うロッド部の後退
に伴い、ロッド部と針弁との間の差圧室が拡大しようと
する。差圧室はオリフィスを介して燃料室からの燃料導
入が規制されているので、差圧室はすぐには拡大せず、
圧力を低下させて針弁をロッド部方向に移動させ、これ
により針弁が噴孔を開いて燃料が噴射される。針弁がス
トッパで規制される最大ストローク位置まで移動する
と、それ以上のアクチュエータ及びロッド部の後退方向
の変位は、燃料室からオリフィスを介して燃料を吸入し
つつ差圧室を拡大させることで許容される。したがっ
て、針弁の最大ストローク量よりも大きなアクチュエー
タ変位を無理なく吸収して確実に針弁を作動させること
ができる。
【0021】燃料噴射終了時にはアクチュエータは初期
状態まで圧縮変位する。このときアクチュエータと共に
変位するロッド部により差圧室はオリフィスを介して一
部の燃料を燃料室へと押し戻しつつ容積を縮小させ、こ
のときの差圧室の圧力上昇に基づき針弁は閉弁位置にま
で復帰する。
【0022】請求項8の発明によれば、上記請求項7の
発明において、ロッド部は比較的大径であるのに対し
て、差圧室を挟んでロッド部と対向している針弁後端部
は比較的小径であるので、この径差に基づき、ロッド部
の軸方向の変位は拡大されて針弁に伝えられる。したが
って、変位量のより少ない小型のアクチュエータであっ
ても必要な針弁ストローク量を確保することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき図
面を示して説明する。図1以下の各図において、1は燃
料噴射弁であり、筒状の本体2とその端部に固定された
ノズルボディ3とからなる。4はノズルボディ3の内部
に収装された針弁、5は針弁後端部に延設されたロッド
部、6はロッド部5を包囲するように本体2に収装され
た円筒形状のアクチュエータ、7はこのアクチュエータ
6を包囲するように同じく本体2に収装された電磁コイ
ル、8は本体後端の開口部に固定されたキャップであ
る。なお、この説明ではノズルボディ3側を前方または
先端側、キャップ8側を後方または後端側としている。
【0024】ノズルボディ3の先端部には噴孔10が開
口形成されており、その内側面には針弁4の弁体部11
が着座するシート部12が設けられている。ノズルボデ
ィ3の内部には本体2との間に燃料室13が画成されて
おり、この燃料室13には本体燃料供給口14を介して
図示しない燃料系統からの所定の圧力に調圧された燃料
が供給される。
【0025】針弁4には円盤状のストッパ15が設けら
れており、針弁4がシート部12に着座した状態でこの
ストッパ15と本体2の対向端面との間に生じる隙間δ
が針弁4の最大ストローク量を規定している。このスト
ッパ15には、その前後を連通する開口部16が形成さ
れると共に、本体2の対向端面との間に介装されたコイ
ルスプリング17により針弁4を閉じ方向に付勢してい
る。
【0026】針弁4の後端部は本体2に形成されたシリ
ンダ部18に軸方向に摺動可能に嵌合している。嵌合部
分には2重のシールリング19が設けられ、これにより
燃料室13の燃料が後方のアクチュエータ6等を収納し
た部分に漏洩しないようにしている。
【0027】針弁4の後端部に延設されたロッド部5は
円筒状のアクチュエータ6を貫通してその後端部が本体
2後端のバネ室20に臨んでいる。このロッド後端部に
は連接手段としてアクチュエータ6の後端面と対向する
ように円盤状のフランジ部21が設けられると共に、こ
のフランジ部21とアクチュエータ後端面との間には隙
間管理のためのシム22が介装されている。23はアク
チュエータ6を圧縮方向に付勢するコイルスプリングで
あり、シム22とキャップ8との間に介装されている。
【0028】ロッド部5の途中部分は細径に形成されて
おり、後述するアクチュエータ6の軸方向の余剰変位を
弾性変形により許容するようにしている。
【0029】アクチュエータ6は超磁歪素子からなり、
その外周に設けられたコイル7に通電したときに生じる
磁界の作用により伸び変位する特性を有している。ま
た、コイル通電時の伸び方向の最大変位量は、上述した
ストッパ15により規制される針弁4の最大ストローク
量よりも大となるように設定されている。
【0030】コイル7には図示しない燃料噴射制御系の
駆動回路が接続され、燃料噴射量に相当するパルス幅を
有する駆動信号が入力される。駆動信号は、予めプログ
ラムされた制御内容に従って所定の燃料噴射量となるよ
うに演算される。すなわち、燃料室18に供給される燃
料の圧力は一定値に調整されているので、燃料噴射量は
噴射弁の開弁時間つまりコイル7に対する駆動信号の通
電時間によって決められることになる。
【0031】この燃料噴射弁は次のようにして作動す
る。コイル7が非通電状態のとき、アクチュエータ6は
自由状態にあり、伸び方向の変位はゼロであるので、針
弁4はコイルスプリング17の張力によりシート部12
に密着して閉弁している。この状態からコイル7に通電
すると、コイル7はこの駆動信号により磁界を発生し、
これによりアクチュエータ6は伸び方向に変形する。こ
の変形は、アクチュエータ6の後端面を後方に変位させ
る。アクチュエータ後端面とシム22またはロッドフラ
ンジ部21との間の初期隙間の分だけアクチュエータ6
が変位すると、この変位によりコイルスプリング23に
抗してシム22及びフランジ部21が後退し、これに伴
いロッド部5に連結した針弁4が後退方向にストローク
して噴孔10を開放しはじめる。
【0032】アクチュエータ6がさらに伸び変位して針
弁4のストッパ15が本体2の対向端面に当接するとそ
れ以上の針弁4のストロークは規制されて一定のリフト
位置で開弁保持状態となる。この位置よりもさらにアク
チュエータ6が伸び変位しようとした場合には、この余
剰な変位によるストローク量は、ロッド部5の細径部分
の弾性的な伸び変形により吸収される。
【0033】この開弁状態からコイル7への通電が終了
すると、アクチュエータ6はコイルスプリング23の張
力により加勢されつつ初期状態にまで速やかに縮み変形
し、これに伴い、ロッド部5及び針弁4も初期位置つま
り閉弁位置にまで前進して噴射を終了する。
【0034】ところで、この燃料噴射弁では上述したと
おりアクチュエータ6の最大変位量が針弁4の最大スト
ローク量よりも大に設定してあるところから確実に所定
の針弁リフトが得られ、したがってアクチュエータ6に
少々の寸法誤差や温度変化による特性変動があったとし
ても常に正確な燃料噴射特性が得られる。また、アクチ
ュエータ6にバイアスを付与しておくための永久磁石が
不要であるので、燃料噴射弁の小型化及び低コスト化も
可能である。
【0035】図2に本発明の第二の実施の形態を示す。
これはロッドフランジ部21とキャップ部8との間に非
線形特性を有するゴム等からなる弾性体25を介装した
点で図1とは異なる。
【0036】弾性体25のばね定数(反力)は、図3に
示したようにその変位量が少ない領域では変位量に対す
る変化が緩やかな特性であるが、ある変位量を超えると
急激に上昇する非線形特性を有する。このような弾性体
25をフランジ部21の背後に介装しておくことによ
り、針弁4がストッパ15により規制されるまでのスト
ローク範囲ではロッド部5及びアクチュエータ6の伸び
方向の変位が容易に許容される一方、この範囲を超えた
変位に対しては強い対抗力をフランジ部21に作用させ
てアクチュエータ6の伸び変位を抑制するような作用を
持たせることができる。
【0037】このようにすると、針弁4の最大ストロー
ク量を超える領域でのアクチュエータ6の余剰な伸び変
位が、ロッド部5の伸び変形のみでなく、弾性体25の
反力によっても抑制されるので、それだけロッド部5に
生じる応力を軽減して余剰な変形に伴う消耗を少なくす
ることができる。
【0038】図4及び図5は本発明の第三の実施の形態
である。これは、本体シリンダ部18への嵌合部分にて
針弁4とロッド部5とが分割されるようにこれらを別体
で形成してある。詳細は図5に示したとおりであり、針
弁4後端部4Aとロッド部先端部5Aとはそれぞれシリ
ンダ部18に摺動可能に嵌合しており、互いの対向端面
間には差圧室26が画成されている。なお27はロッド
部先端部5Aに設けられた突起であり、この突起27に
より針弁後端部4Aとの間に一定の間隔つまり差圧室2
6を確保するようにしている。
【0039】差圧室26は、本体2に形成された細径の
通路状のオリフィス28を介してノズル内燃料室13に
連通している。また、本体シリンダ部18には、差圧室
26を挟んでロッド部先端部5aと針弁後端部4Aのそ
れぞれの側にシールリング19が介装されており、これ
により差圧室26の圧力漏洩を防止している。
【0040】この燃料噴射弁では、コイル7が励磁され
ていない閉弁状態においては、針弁4はコイルスプリン
グ17の張力により閉弁保持される一方、アクチュエー
タ6は変位ゼロであるのでロッド部5は後端側のコイル
スプリング23の張力によりシム22及びアクチュエー
タ6の後端面に付勢された状態にある。このときロッド
部先端部5Aと針弁後端部4Aとの間の間隔つまり差圧
室26の容積は最小である。
【0041】この状態からコイル7が励磁されると、こ
のときのアクチュエータ6の伸び変位によりロッド部5
が共に後方に変位する。これにより差圧室26は容積を
拡大しようとするが、オリフィス28により燃料の流入
が規制されているので当初は圧力低下が生じ、このため
コイルスプリング17の張力に抗して針弁4が吸引され
て後退し開弁する。
【0042】こうして針弁4がストッパ15により規制
される最大ストローク位置まで移動すると、それ以後は
アクチュエータ6の余剰変位に対して針弁4は移動せず
ロッド部5のみが移動可能となる。この余剰ストローク
はオリフィス28を介しての燃料室13からの燃料の導
入により許容される。したがって、アクチュエータ6の
余剰変位によるロッド部5の変形負担は前掲の実施形態
によるものに比較して一段と軽減される。
【0043】コイル7の励磁が終了したときの閉じ作動
時には、まずロッド部5がアクチュエータ6の圧縮変位
と共にコイルスプリング23の張力により前進して差圧
室26を圧縮しようとするので、差圧室26の圧力が上
昇し、これにより針弁4が押されて速やかに閉弁する。
針弁4がシート部12に着座した閉弁状態となってもア
クチュエータ6の余剰変位の分だけさらにロッド部5は
前進しようとするが、この変位は差圧室26から燃料室
13へとオリフィス28を介して燃料を押し出すことで
許容される。
【0044】図6と図7はそれぞれ差圧室26に関する
他の実施形態を示している。図6は、図5のもののよう
にオリフィス28を通路状に形成するのではなく、針弁
後端部4Aの嵌合部分についてはシールリングを設けず
にシリンダ部18に嵌合隙間を形成し、これをオリフィ
スとして機能させることにより構造の簡略化を図ってい
る。
【0045】図7のものは、図示したようにシリンダ部
18の内径とロッド部先端部5Aおよび針弁後端部4A
の外径を、ロッド部側については比較的大径に、針弁側
については比較的小径に形成して、この径差に基づき、
ロッド部5のストローク量が針弁4に増幅して伝えられ
るようにしたものである。このようにすることにより、
比較的小さいロッド部5の変位で必要な針弁リフトが得
られるので、アクチュエータ6として変位量の小さいも
の、つまり小型のものを適用可能となり、それだけ燃料
噴射弁の小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態の縦断面図。
【図2】本発明の第二の実施形態の縦断面図。
【図3】第二の実施形態の弾性体の非線形特性を示す特
性線図。
【図4】本発明の第三の実施形態の縦断面図。
【図5】第三の実施形態のA部詳細図。
【図6】他の構成例についての図4のA部に相当する部
分の詳細図。
【図7】さらに他の構成例についての図4のA部に相当
する部分の詳細図。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁 2 本体 3 ノズルボディ 4 針弁 5 ロッド部 6 アクチュエータ(超磁歪素子) 7 コイル 10 噴孔 12 シート部 13 燃料室 14 燃料供給口 15 ストッパ 17 コイルスプリング 18 シリンダ部 21 フランジ部 22 シム 23 コイルスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 隆 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル内側のシート面に離接して噴孔を
    開閉する針弁と、針弁を閉じ方向に付勢する手段と、針
    弁の後端部に延設されたロッド部と、ロッド部に沿って
    軸方向変位可能に設けられた超磁歪素子からなるアクチ
    ュエータと、通電時にアクチュエータを伸び方向に駆動
    するコイルと、アクチュエータの後端部をロッド部に連
    接する連接部とを備え、コイル通電時のアクチュエータ
    の伸び方向の変位に基づき針弁を開作動させるようにし
    たことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 針弁は開き方向のストローク量を規制す
    るストッパを有すると共に、アクチュエータの伸び方向
    の最大変位量は前記針弁の規制ストローク量よりも大き
    く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の燃
    料噴射弁。
  3. 【請求項3】 ロッド部は、予め定めた量の弾性変形が
    可能な細径部を有することを特徴とする請求項1または
    請求項2の何れかに記載の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 連接手段は、ロッド部にアクチュエータ
    後端面と対向するように設けられたフランジ部と、この
    フランジ部とアクチュエータ後端面との間に介装される
    シムとからなることを特徴とする請求項1から請求項3
    の何れかに記載の燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 アクチュエータ後端側に位置してアクチ
    ュエータを圧縮方向に付勢する弾性体を設けたことを特
    徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の燃料噴
    射弁。
  6. 【請求項6】 針弁ないしロッド部の後端部に、針弁が
    予め定めた量以上開き方向にストロークしたときに反力
    が著増する非線形特性を有する弾性体を介装したことを
    特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の燃料
    噴射弁。
  7. 【請求項7】 針弁とロッド部とを別体で形成し、針弁
    後端部とこれに対向するロッド部前端部とがそれぞれ摺
    動可能に嵌合するシリンダ部を設け、このシリンダ部の
    針弁後端部とロッド部先端部との間に差圧室を画成し、
    この差圧室とノズル内の燃料室とをオリフィスを介して
    連通したことを特徴とする請求項1から請求項6の何れ
    かに記載の燃料噴射弁。
  8. 【請求項8】 シリンダ部とロッド部の径を針弁が嵌合
    する部分よりも大径に形成しロッド部の変位を拡大して
    針弁に伝達するようにしたことを特徴とする請求項7に
    記載の燃料噴射弁。
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