JPH10299047A - 水栓器具の取付構造 - Google Patents

水栓器具の取付構造

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JPH10299047A
JPH10299047A JP12798297A JP12798297A JPH10299047A JP H10299047 A JPH10299047 A JP H10299047A JP 12798297 A JP12798297 A JP 12798297A JP 12798297 A JP12798297 A JP 12798297A JP H10299047 A JPH10299047 A JP H10299047A
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秀幸 宮嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】略馬蹄形の固定金具によってカウンター下面を
挟み付けるように水栓器具を取り付けるに際して、その
固定金具がカウンターを傷付けないようにするとともに
固定金具をカウンターの取付穴に対して自動的に心合せ
できるようにする。 【解決手段】略馬蹄形の固定金具30と、水栓器具10
から下向きに延び出したボルト32と、ナット36とを
有する水栓器具10の取付構造において、固定金具30
を下側の金属部材46と上側の弾性部材48との積層構
造となすとともにそれらを一体の固着構造となし、そし
て上側の弾性部材48における取付穴28の下面周縁部
に当接する外周部の形状を、上方に進むにつれて固定金
具30の中心側に接近する形態のテーパ面形状となして
求心作用を持たせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はカウンター等の取
付部材の上面に水栓器具を取り付けるための取付構造に
関し、詳しくは略馬蹄形の固定具を用いた取付構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】カウンター等の取付部材(以下カウンタ
ーを例として述べる)の上面に水栓器具を取り付けるた
めの取付構造として、従来図15に示すような取付構造
が用いられている。同図において300は水栓本体30
2及びこれから延び出した吐水管304,操作レバー3
06を備えた水栓器具である。この水栓器具300から
は雄ねじ管308が下向きに延び出しており、この雄ね
じ管308が、カウンター310に形成された取付穴3
12を挿通して下側に突き出している。
【0003】そしてそのカウンター310の下面側に突
き出した雄ねじ管308に対して、カウンター310の
下面側から固定ナット314が雄ねじ管308にねじ込
まれ、そのねじ込力に基づいて、水栓器具300と固定
ナット314とがカウンター310を上下両面側から挾
み込む状態に水栓器具300がカウンター310に取り
付けられている。
【0004】尚、316は水栓本体302に対して水,
湯等を供給するための供給管で、この供給管316は雄
ねじ管308の内部を挿通して上端部が水栓本体302
に接続されている。
【0005】しかしながらこの取付構造の場合、水栓器
具300の取付けに際して供給管316等を雄ねじ管3
08の内部に挿通しなければならないとともに、ナット
314を雄ねじ管308にねじ込むに際しても、そのナ
ット314の内側に供給管316等を挿通しなければな
らず、特に供給管316等が長い場合には遠い位置にあ
る供給管316等の端をナット314の内側に通し、そ
してナット314を雄ねじ管308の位置まで持って来
なければならず、作業が面倒であって、このために水栓
器具300の取付施工に手間と時間とがかかる問題があ
った。
【0006】そこでこの問題を解決する一手段として、
図16に示すような取付構造が提案されている。この取
付構造は、水栓器具300をカウンター310等に取り
付けるための固定具として略馬蹄形をなす固定金具31
8を用いたものである。ここで略馬蹄形の固定金具31
8は、リング状部材の周方向所定個所に切欠部320を
形成して、内側に挿通穴部322を形成し、供給管31
6等がこの挿通穴部322を挿通可能となしたものであ
る。
【0007】そしてこの取付構造では、水栓器具300
側から締結軸としてのボルト324を下向きに延び出さ
せて、このボルト324を、固定金具318の中心から
偏心した位置に形成した貫通孔325を貫通して固定金
具318の下面側に突き出させ、その突き出したボルト
324の端部側からナット326をねじ込んで、水栓器
具300と固定金具318とがカウンター310を上下
両面から挾み込む状態に、かかる水栓器具300をカウ
ンター310に固定し、取り付けるようになしたもので
ある。
【0008】この取付構造の場合、供給管316等を固
定金具318の切欠部320通じて挿通穴部322に挿
通状態となすことができ、従って水栓器具300の取付
施工が容易となる利点が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの取付
構造の場合、固定金具318がカウンター310等を直
接挾み込む構造であることから、例えばカウンター31
0が陶器等でできているような場合において、ナット3
26を強くねじ込んだときに固定金具318によってカ
ウンター310等が傷付いてしまう問題があり、更には
温度の変化や水栓器具300に加わる振動や操作力等に
よって次第にねじが緩んでしまい、即ち締付力が緩んで
しまい、水栓器具300ががたつきを生じるようになる
などの問題がある。
【0010】尤もかかる固定金具318とカウンター3
10との間に弾性部材を介在させればこの問題は解決で
きるものの、その場合には固定金具318と弾性部材と
の二部材が必要となって水栓器具300の取付けのため
の必要部品点数が多くなってしまい、ひいてはコストを
高めてしまう問題が生ずる。
【0011】加えてこの取付構造の場合、取付穴312
の中心に対して水栓器具300の下端面の中心及び固定
金具318の中心を一致させるように水栓器具300を
取り付ける必要があるが(そうしないとパッキン328
が取付穴312から外れて漏水を起こしてしまう)、水
栓器具300及び固定金具318の中心を取付穴312
の中心に対して心合せする作業は簡単ではなく、このた
めに水栓器具300の取付作業が十分に簡単化しない不
都合がある。
【0012】その他この取付構造の場合、カウンター3
10の下面側においてボルト324に対し、固定金具3
18を貫通孔325において嵌め合わせ、更にその下側
からボルト324に対してナット326を嵌合せ作業す
る際に、固定金具318を手で持って支持していなけれ
ばならず、このこともまた作業の手間を複雑化する要因
となっていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願の水栓器具の取付構
造はこのような課題を解決するために案出されたもので
ある。而して請求項1の水栓器具の取付構造は、カウン
ター等の取付部材の上面に水栓器具を取り付けるための
取付構造であって、(イ)リング状部材の周方向の一部
を内外方向に切り欠いた形態をなし、内側に挿通穴部を
有する、全体として略馬蹄形の固定具と、(ロ)前記取
付部材の取付穴を通じて前記水栓器具から下向きに延び
出し、該固定具を貫通してその裏面側に達する締結軸
と、(ハ)該固定具の裏面側に位置し、該水栓器具と該
固定具とが該取付部材を上下両側から挾み込む状態に該
固定具に対して上向きの締付力を加える、該締結軸と別
体又は一体に構成された締付具とを有する水栓器具の取
付構造において、前記略馬蹄形の固定具を、前記締付具
による上向きの締付力を受ける下側の金属等剛性材から
なる剛性部材と、前記取付部材の下面に当接する、該剛
性部材と一体に固着形成された上側の弾性部材との積層
構造となすとともに、該上側の弾性部材における少なく
とも前記取付穴の下面周縁部に当接する外周部の形状
を、上方に進むにつれて該固定具の中心側に接近する形
態のテーパ面形状となしたことを特徴とする。
【0014】請求項2の水栓器具の取付構造は、請求項
1において、前記締結軸が前記水栓器具から下向きに延
び出したボルトであり、前記締付具が該ボルトに螺合さ
れるナットであることを特徴とする。
【0015】請求項3の水栓器具の取付構造は、請求項
1,2の何れかにおいて、前記固定具の前記締結軸を貫
通させる貫通孔が該固定具の中心より偏心した位置に形
成されていることを特徴とする。
【0016】請求項4の水栓器具の取付構造は、請求項
1〜3の何れかにおいて、前記固定具における貫通孔の
前記弾性部材側の孔の部分が前記締結軸の太さよりも細
幅に形成されており、該弾性部材の該孔の内面と該締結
軸の外面との間で該弾性部材の弾性接触に基づく摩擦力
が生じるようになされていることを特徴とする。
【0017】
【作用及び発明の効果】上記のよう請求項1の取付構造
は、略馬蹄形の固定具を下側の剛性部材と上側の弾性部
材との積層構造となすとともにそれらを固着一体化した
もので、この取付構造によれば、剛性部材とカウンター
等の取付部材との間に弾性部材が介在することとなるた
め、カウンター等取付部材が陶器等傷付きやすい部材か
ら構成されている場合においても、水栓器具の取付けに
よってその取付部材が傷付いてしまうといったことを防
止できる。
【0018】またこの取付構造では、その剛性部材と弾
性部材とが固着一体化されているため、取付部材の傷付
き防止のために余分に部品が多くなってしまうといった
不都合も生じない。
【0019】また剛性部材と取付部材との間に弾性部材
が介在するため、その弾性部材によって当初の締付力が
長期に亘って維持され、温度変化や水栓器具に加わる振
動や操作力等によって水栓器具ががたつきを生じるよう
になるといった問題も解決することができる。
【0020】更にこの請求項1の取付構造の場合、固定
具における弾性部材の外周部、つまり取付穴の下面周縁
部に当接する外周部の形状が、上方に進むにつれて固定
具の中心側に接近する形態のテーパ面形状とされている
ため、そのテーパ面の求心作用によって、締付具を締め
付けたときに自動的に固定具の中心を取付穴の中心に心
合せすることができ、ひいては締結軸を介して固定具と
連結される水栓器具の中心を取付穴の中心に同時に心合
せすることが可能となり、水栓器具の取付作業性が大幅
に改善されるとともに、その取付穴からの漏水の問題も
解決できる。尚本発明において、固定具における弾性部
材外周部のテーパ面形状は、その断面形状が多少湾曲し
ている場合であっても良い。
【0021】本発明においては、上記締結軸をボルトに
て形成し、また締付具をナットにて構成することができ
る(請求項2)。このようにした場合、ボルトに対する
ナットの締込みに基づいて簡単に水栓器具を取付部材に
取付作業することができる。
【0022】本発明は、締結軸を貫通させるための固定
具の貫通孔が、固定具の中心より偏心した位置に形成さ
れている場合に適用して効果が大きい(請求項3)。こ
のように固定具における貫通孔が偏心していると、固定
具の中心を取付穴の中心に心合せする作業が一段と難し
くなるが、本発明によれば、貫通孔の偏心配置に関わり
なく固定具を取付穴の中心に容易に心合せすることがで
きる。
【0023】次に請求項4の取付構造は、固定具の貫通
孔における弾性部材側の孔の部分が締結軸の太さよりも
細幅に形成されたもので、この場合、弾性部材の孔の内
面と締結軸の外面との間で弾性部材の弾性接触に基づく
摩擦力を生ぜしめることができ、これにより固定具が締
結軸から脱落するのを効果的に防止できる。
【0024】即ち、締付具による締付作業を行う際にそ
の弾性摩擦力に基づいて固定具を仮固定状態となすこと
ができ、水栓器具の取付作業がより簡便となる利点が得
られる。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1において、10は自動水栓における吐水
管(水栓器具)で、12は自動水栓における本体部であ
る。この本体部12の内部には電磁弁及び制御部が内蔵
されている。
【0026】14は自動水栓における混合部で、給水管
16及び給湯管17が接続されており、これらを通じて
送られてきた水と湯とがこの混合部14で混合される。
この混合部14と本体部12とは接続管18にて互いに
接続されており、混合部14からの混合水がこの接続管
18を通じて本体部12へと送られる。本体部12へと
送られた混合水は、更に供給管20を通じて上記吐水管
10へと送られる。
【0027】吐水管10には、その先端部に吐水口22
とその近傍において感知センサ24が備えられており、
使用者の手が差し出されたとき感知センサ24による感
知に基づいて吐水口22から自動的に吐水が行われる。
【0028】26はカウンター,洗面器等の取付部材
(この例ではカウンターとする)で取付穴28が設けら
れており、この取付穴28において、水栓器具としての
吐水管10がカウンター26の上面から起立する状態に
取り付けられている。
【0029】図2,3は吐水管10の取付構造を示した
もので、この取付構造では吐水管10と固定金具30と
でカウンター26を上下両面から挾み込む状態で吐水管
10がカウンター26に取付固定されている。詳しく
は、この取付構造では吐水管10から締結軸としてのボ
ルト32が取付穴28を通じて下向きに延び出してい
る。このボルト32は、固定金具30の貫通孔34を貫
通して固定金具30の下面側に突き出しており、その突
き出した部分に、締付具としてのナット36がねじ込ま
れている。そしてそのねじ込力によって、吐水管10と
固定金具30とがカウンター26を上下両面から強く挾
み込んでいる。
【0030】図4及び図5は上記固定金具30の構成を
具体的に示したものである。図4に示しているようにこ
の固定金具30は、リング状部材の周方向を一部切り欠
いた形態の略馬蹄形状をなしている。即ちこの固定金具
30は、切欠部42とその内側の挿通穴部44とを有し
ており、その挿通穴部44に、上記供給管20或いは感
知センサ24と本体部12の制御部とを連絡するリード
線等が挿通可能とされている。
【0031】またこの固定金具30には、図5(A)に
示しているようにその中心より偏心した位置、具体的に
は切欠部42から離れる側に所定寸法dだけ偏心した位
置において、上記ボルト32を貫通させる貫通孔34が
形成されている。
【0032】本例においてこの固定金具30は、下側の
金属部材46と上側のゴム等の弾性部材48とが固着一
体化された積層構造をなしており、全体として断面台形
状をなしている。即ちこの固定金具30は、図2,3に
示しているようにカウンター26の下面且つ取付穴28
の外周縁に当接する外周部の形状が、上方に向って固定
金具30の中心側に接近するようなテーパ面形状、つま
り上方に向って漸次小径となるような凸形のテーパ面形
状とされている。
【0033】尚この固定金具30は、下側の金属部材4
6の外周部形状もテーパ形状とされており、上側の弾性
部材48は下側の金属部材46の表面を所定厚みで全体
的に覆う形態とされている。
【0034】本例において、図5(C)に示しているよ
うに上記貫通孔34の内面には、互いに平行且つ平坦面
形状の一対の係合面47が形成されている。この係合面
47は、後に詳しく述べるようにボルト32に形成され
た被係合面52(図6参照)に係合して回止め作用をな
すものである。
【0035】この貫通孔34は、同図(B)に示してい
るように弾性部材48側の貫通孔34Aと金属部材46
側の貫通孔34Bとから成っており、而して金属部材4
6側の貫通孔34Bの幅寸法は上記ボルト32に対して
丁度嵌まり合う寸法とされている。一方弾性部材48側
の貫通孔34Aは、ボルト32の太さよりも若干その幅
寸法が小さくされており、貫通孔34Aの内面とボルト
32との間で、弾性部材48の弾性接触に基づく摩擦力
が生ぜしめられるようになっている。そしてその弾性摩
擦力に基づいて、後に詳述するように固定金具30がボ
ルト32に対し仮固定、つまり仮支持されるようになっ
ている。
【0036】固定金具30の下面には、貫通孔34の周
縁に沿って凹形テーパ形状の深さの浅いテーパ穴部49
が形成されている(図5(C))。このテーパ穴部49
のテーパ面51は、上方に向って漸次小径となるような
テーパ面とされており、且つその中心位置が貫通孔34
の中心位置に対して図5中右方、つまり貫通孔34が固
定金具30の中心に対して偏心している方向と同方向に
偏心させられている。
【0037】図6に上記ボルト32の構成が具体的に示
してある。同図に示しているようにこのボルト32に
は、上端近傍に軸直角方向に突出する一対の挾持部50
が設けられている。そしてその挾持部50の直下からボ
ルト下端に到るまで、外周雄ねじ部を切り落した形態の
平坦な一対の被係合面52が互いに平行に形成されてい
る。
【0038】この被係合面52は、上記固定金具30の
貫通孔34における係合面47に係合して、ボルト32
周りの固定金具30の回転方向位置を規定する作用をな
す。
【0039】上記吐水管10には、図7及び図8に示し
ているように底部54に貫通孔56が形成されている。
そしてこの貫通孔56を貫通してボルト32が底部54
の上側に突き出しており、そこにナット58がねじ込ま
れている。そしてこのナット58とボルト32の突出形
状の挾持部50とが底部54を上下両側から挾み込む状
態に、ボルト32と吐水管10の底部54とが固定され
ている(図2参照)。
【0040】而してボルト32における挾持部50の上
面は、図6に示しているように上方に向ってボルト32
の中心側に接近する平坦面形状の傾斜面とされており、
この傾斜面が回止め用の被係合面60とされている。こ
の平坦面形状且つ傾斜形状の被係合面60は、吐水管底
部54に対する挾持面としても機能する。
【0041】他方、図7(C)に示しているように吐水
管底部54の貫通孔56の内面には、上記被係合面60
に対応した傾斜形状の係合面62が形成されている。こ
の係合面62は、上方に向って貫通孔56の開口幅を漸
次狭くするような平坦面形状の傾斜面とされている。
【0042】そしてこの平坦面形状且つ傾斜形状の係合
面62と、ボルト32側の被係合面60との係合作用に
基づいて、ボルト32周りの吐水管10の回転方向位置
が規定され、またナット58のボルト32に対する締込
み時に吐水管底部54側の係合面62とボルト32側の
被係合面60とが強く圧着した状態となって、底部54
が挾持部50とナット58とにより上下両側から強固に
締付固定される。またそれら係合面62と被係合面60
との圧着に基づいて、吐水管10が強固に回止めされ
る。
【0043】図9は上記ナット36の構成を具体的に示
している。図に示しているようにこのナット36は軸方
向に細長い筒状をなしており、上下両面に対称形状のテ
ーパ凸部64を有している。これらテーパ凸部64のテ
ーパ面66は、それぞれ上方及び下方に進むにつれてナ
ット36の中心に接近するような、つまり漸次小径とな
るようなテーパ面とされている。またこれらテーパ凸部
64のテーパ面66は、ナット36の中心と同心状に形
成されている。
【0044】このテーパ凸部64は、上記固定金具30
の下面側のテーパ穴部49に嵌合して固定金具30の切
欠部42側の端部、つまり自由端部側に大きな締付力を
及ぼすためのもので、その際ナット36上面のテーパ凸
部64のみが有効に働く。
【0045】即ちこのナット36において、上面と下面
とに対称形状のテーパ凸部64がそれぞれ設けられてい
るのは、ナット36をボルト32にねじ込む際に上下の
向きを選択しないで使えるようになしたものである。
【0046】図10〜14は本例の取付構造における吐
水管10の取付手順を示したもので、以下にその取付手
順を同図に基づいて詳しく説明する。本例の取付構造で
は、先ず図10(I)に示しているようにボルト32の
上部を吐水管底部54にねじ結合して固定する。具体的
には、吐水管底部54の貫通孔56を貫通してボルト3
2上部を上方に突き出させ、その突出し部分に対してナ
ット58をねじ込んでボルト32と吐水管底部54とを
固定する。
【0047】このとき、先に説明したようにボルト32
の挟持部50上面の平坦面且つ傾斜面形状の被係合面6
0が底部54の貫通孔56側の係合面62に係合して、
吐水管10のボルト32回りの回転方向位置が規定され
る。また同時に、ナット58の締付けに基づいて挟持部
50の被係合面60と貫通孔56の係合面62とが強く
圧着した状態となって、ボルト32と吐水管底部54と
が軸方向、つまり上下方向と回転方向に強固に固定状態
となる(図10(II))。
【0048】さてこの状態で図11に示しているように
吐水管10をカウンター26の上面にセットし、ボルト
32をカウンター26の取付穴28を通じて下向きに突
き出させる。また併せてこのとき吐水管10に上端部を
接続してある供給管20を、取付穴28を通じて下向き
に延び出させる。
【0049】そして次に略馬蹄形の固定金具30を図1
1(III),図12(IV),(V)の手順でボルト32に
嵌め合わせる。このとき、固定金具30は切欠部42を
有しているため、その切欠部42を通じて供給管20を
固定金具30の挿通穴部44に挿通状態とすることがで
きる。
【0050】また固定金具30をその貫通孔34におい
てボルト32に嵌め合わせたとき、弾性部材48側の貫
通孔34Aの内面とボルト32の外周面との弾性摩擦力
に基づいて、固定金具30がボルト32からずり落ち防
止される。従ってその後においてナット36を固定金具
30の下側からボルト32に対しねじ込むときに、固定
金具30を手に持って支持していなくても良く、ナット
36のねじ込作業を簡単に行うことができる。或いはま
た、固定金具30がナット36からずり落ちてしまい、
場合によってこれを紛失してしまうといったことを確実
に防止できる。
【0051】さてボルト32にねじ込んだナット36を
更に一杯まで締め込んで行くと、固定金具30がカウン
ター26の下面に当接してこれを下側から挟み込み、こ
こにおいて吐水管10がカウンター26に固定状態とな
る。そのとき、図14に示しているように固定金具30
はカウンター26における取付穴28の周縁部に当接す
る外周部の形状がテーパ形状とされているため、そのテ
ーパ面による求心作用が働いて、固定金具30が正しく
取付穴28に対して自動的に心合せされる。即ち固定金
具30の中心と取付穴28の中心とが一致する状態に固
定金具30が心合せされる。
【0052】またこのとき、固定金具30とボルト32
とは、固定金具30の貫通孔34内面の係合面47とボ
ルト32の平坦面形状の被係合面52とが係合した状態
にあり、固定金具30のボルト32周りの回転方向位置
が予め定めた位置に規定された状態となる。即ち、吐水
管10と固定金具30とがボルト32周りの回転方向に
おいてそれぞれ位置規制された状態となり、ボルト32
を介して固定金具30と吐水管10とが正確に予め定め
た相対関係位置に位置させられる。
【0053】従って本例によれば、ただ単にナット36
を固定金具30の下側からボルト32にねじ込んで行く
だけで、吐水管10及び固定金具30が取付穴28に対
して設定した適正位置でカウンター26に固定される。
【0054】本例の取付構造では、図13に示している
ようにナット36をボルト32にねじ込んで行くと、ナ
ット36の上面のテーパ凸部64が固定金具30の下面
側のテーパ穴部49内部に嵌入する。このとき、ナット
36側のテーパ凸部64はナット36の軸心と同心状に
形成されている一方、固定金具30側のテーパ穴部49
は貫通孔34の中心に対して偏心位置に形成されている
ため、ナット36の締込力が固定金具30の自由端部
側、つまりボルト32から遠い側に位置する、切欠部4
2側の端部に対して強く作用せしめられる。
【0055】具体的に説明すると、ナット36をボルト
32に対してねじ込んで行ったとき、ナット36のテー
パ凸部64は図13(VI)の状態から同図(VII)の状
態となって、先ずテーパ凸部64の図中左側の片側のテ
ーパ面、つまり切欠部42側の自由端部側のテーパ面6
6が先ずテーパ穴部49のテーパ面51に当接する。従
ってこの状態でナット36を上方にねじ込むと、図13
(VIII)に示すように固定金具30の自由端部側、つま
り図中左側の端部側が若干持ち上げられた状態となる。
これはナット36の締付力が同端部側に強く作用せしめ
られるからである。
【0056】この状態からナット36を更に締め上げて
行くと、最終的に固定金具30は図14に示す状態とな
るが、このとき固定金具30の自由端部側に対して引き
続きナット36による大きな締付力が作用せしめられて
おり、この結果、固定金具30は全体としてカウンター
26の下面に対し、全体に亘って均等な力で押さえ付け
られるのである。
【0057】従って本例の取付構造によれば、固定金具
30に対して、その中心よりも偏心した位置においてナ
ット36による締付力が作用しているにも拘らず、固定
金具30は全体に亘って均等な力でカウンター26に押
し付けられ、固定されるのである。このため本例の取付
構造によれば、吐水管10をがたつき無く強固にカウン
ター26に対して固定状態となすことができる。
【0058】上記のように本例の取付構造は、略馬蹄形
状の固定金具30を下側の金属部材46と上側の弾性部
材48との積層構造となすとともにそれらを固着一体化
したもので、この取付構造によれば、金属部材46とカ
ウンター26との間に弾性部材48が介在することとな
るため、カウンター26が陶器等傷付きやすい部材から
構成されている場合においても、吐水管10の取付けに
よってそのカウンター26が傷付いてしまうといったこ
とを防止できる。
【0059】またこの取付構造では、その金属部材46
と弾性部材48とが固着一体化されているため、カウン
ター26の傷付き防止のために余分に部品が多くなって
しまうといった不都合も生じない。
【0060】また金属部材46とカウンター26との間
に弾性部材48が介在するため、その弾性部材48によ
って当初の締付力が長期に亘って維持され、温度変化や
吐水管10に加わる振動や操作力等によって吐水管10
ががたつきを生じるようになるといった問題も解決する
ことができる。
【0061】更に本例の取付構造の場合、固定金具30
における弾性部材48の外周部、つまり取付穴28の下
面周縁部に当接する外周部の形状がテーパ面形状とされ
ているため、そのテーパ面の求心作用によって、ナット
36を締め付けたときに自動的に固定金具30の中心を
取付穴28の中心に心合せすることができ、ひいてはボ
ルト32を介して固定金具30と連結される吐水管10
の中心を取付穴28の中心に同時に心合せすることが可
能となり、吐水管10の取付作業性が大幅に改善される
とともに、その取付穴28からの漏水の問題も解決でき
る。
【0062】また本例の取付構造によれば、固定金具3
0の貫通孔34の弾性部材48側の貫通孔34Aの部分
がボルト32の太さよりも細幅に形成されていることか
ら、貫通孔34Aの内面とボルト32の外面との間で弾
性的な摩擦力を生ぜしめ得、これに基づいて固定金具3
0をボルト32にて仮支持し得て、固定金具がボルト3
2から脱落するのを防止でき、吐水管10の取付作業を
より簡便となし得る利点が得られる。
【0063】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば本発明においては、固定金
具30における弾性部材48の外周部のテーパ面形状は
多少凸又は凹に湾曲している場合であっても良い。更に
本発明は湯水の混合部、吐水管、操作ハンドル等を備え
た水栓器具をカウンターその他の取付部材上面に取り付
けるに際して適用可能なものであるなど、その主旨を逸
脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象である水栓器具としての吐水
管を含む自動水栓の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例である図1の吐水管の取付構造
を吐水管取付状態で示す図である。
【図3】図2の取付構造を各部に分解して示す図であ
る。
【図4】図2及び図3における固定金具の構成を示す図
である。
【図5】図4の固定金具の要部を示す図である。
【図6】図2及び図3における締結用のボルトの構成を
示す図である。
【図7】図1ないし図3の吐水管の底部の構造を示す図
である。
【図8】図7の吐水管底部とボルトとの固定構造を各部
に分解して示す図である。
【図9】図2及び図3におけるナットの構成を示す図で
ある。
【図10】同実施例の取付手順の一部工程を示す説明図
である。
【図11】図10に続く一部工程の説明図である。
【図12】図11に続く一部工程の説明図である。
【図13】図9のナットにおけるテーパ突部と図5の固
定金具のテーパ穴部との作用を説明する説明図である。
【図14】図12に続く最終取付状態の要部拡大断面図
である。
【図15】従来の水栓器具の取付構造の例を示す図であ
る。
【図16】従来の水栓取付構造の図15とは異なる例を
示す図である。
【符号の説明】
10 吐水管(水栓器具) 26 カウンター(取付部材) 28 取付穴 30 固定金具 32 ボルト(締結軸) 34 貫通孔 34A 貫通孔 36 ナット(締付具) 46 金属部材 48 弾性部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カウンター等の取付部材の上面に水栓器
    具を取り付けるための取付構造であって、(イ)リング
    状部材の周方向の一部を内外方向に切り欠いた形態をな
    し、内側に挿通穴部を有する、全体として略馬蹄形の固
    定具と、(ロ)前記取付部材の取付穴を通じて前記水栓
    器具から下向きに延び出し、該固定具を貫通してその裏
    面側に達する締結軸と、(ハ)該固定具の裏面側に位置
    し、該水栓器具と該固定具とが該取付部材を上下両側か
    ら挾み込む状態に該固定具に対して上向きの締付力を加
    える、該締結軸と別体又は一体に構成された締付具とを
    有する水栓器具の取付構造において前記略馬蹄形の固定
    具を、前記締付具による上向きの締付力を受ける下側の
    金属等剛性材からなる剛性部材と、前記取付部材の下面
    に当接する、該剛性部材と一体に固着形成された上側の
    弾性部材との積層構造となすとともに、該上側の弾性部
    材における少なくとも前記取付穴の下面周縁部に当接す
    る外周部の形状を、上方に進むにつれて該固定具の中心
    側に接近する形態のテーパ面形状となしたことを特徴と
    する水栓器具の取付構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記締結軸が前記水
    栓器具から下向きに延び出したボルトであり、前記締付
    具が該ボルトに螺合されるナットであることを特徴とす
    る水栓器具の取付構造。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記固
    定具の前記締結軸を貫通させる貫通孔が該固定具の中心
    より偏心した位置に形成されていることを特徴とする水
    栓器具の取付構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記固
    定具における貫通孔の前記弾性部材側の孔の部分が前記
    締結軸の太さよりも細幅に形成されており、該弾性部材
    の該孔の内面と該締結軸の外面との間で該弾性部材の弾
    性接触に基づく摩擦力が生じるようになされていること
    を特徴とする水栓器具の取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100742531B1 (ko) 2005-06-17 2007-07-25 김용락 수도전 고정구
JP2015113602A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 株式会社Lixil 吐水管

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