JPH10298745A - 真空成膜装置 - Google Patents

真空成膜装置

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JPH10298745A
JPH10298745A JP10651697A JP10651697A JPH10298745A JP H10298745 A JPH10298745 A JP H10298745A JP 10651697 A JP10651697 A JP 10651697A JP 10651697 A JP10651697 A JP 10651697A JP H10298745 A JPH10298745 A JP H10298745A
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JP
Japan
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chamber
film forming
rotating
wafer
substrate
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Application number
JP10651697A
Other languages
English (en)
Inventor
Ken Takahashi
高橋  研
Hiroki Shoji
弘樹 荘司
Takehito Shimazu
武仁 島津
Masakiyo Tsunoda
匡清 角田
Osamu Okaniwa
脩 岡庭
Akio Komura
明夫 小村
Jirou Ishibe
二朗 石辺
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】超高真空下で極薄膜を作成し得る真空成膜装置
を提供する。 【解決手段】搬送機室2の周囲に、ウエハのロード室
3,4に接続されたウエハの前処理室5と、超高真空下
でウエハの表面に所定の材料を成膜するためのスパッタ
装置が配置された成膜室7〜11とを設け、搬送機室2と
前処理室5と、および搬送機室2と成膜室7〜11とをそ
れぞれ連通させる各連絡通路14に開閉弁13を設け、搬送
機室2内に、前処理室5および成膜室7〜11との間で、
ウエハを搬送するための磁気カップリング方式により駆
動されるロボット装置を配置し、成膜室7〜11内にスパ
ッタ装置を配置するとともにこのスパッタ装置によりタ
ーゲットからウエハの表面に出射されるイオン分子を制
御するためのダブルシャッター機構式のシャッター装置
を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高真空下で薄膜
を形成する真空成膜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、磁気記録媒体、磁気ヘッドなどの
磁気デバイスは、小型化・高性能化され、使用される磁
性金属薄膜の膜厚は、数100Å以下になっており、良
好な磁気特性を有する極薄磁性金属膜の作成技術が必要
とされており、真空度において、10-12 トール(tor
r)もの超高真空度下での成膜技術が必要とされる。
【0003】従来の成膜装置では、10-10 トールが限
度であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の成膜装置の真空度の限界が、10-10 トールであり、
したがって10-12 トールの超高真空下での成膜装置は
存在していなかった。
【0005】なお、このような超高真空下における成膜
装置においては、どうしても、タクトタイムが長くなる
とともに、超高真空下で作動するハンドリング用のロボ
ット装置も見当たらず、さらに超高真空下でかつ極薄膜
厚さを実現できる高速のシャッター装置も見あたらなか
った。
【0006】そこで、本発明は、超高真空下で極薄膜を
作成し得る真空成膜装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の手段は、真空成膜装置は、搬送機室
の周囲に、基板搬入室に接続された基板の前処理室と、
基板の表面に所定の材料を成膜するためのスパッタ装置
が配置された成膜室とを設け、上記搬送機室と前処理室
と、および上記搬送機室と成膜室とをそれぞれ連通させ
る各連絡通路に開閉弁を設け、上記搬送機室内に、上記
前処理室および成膜室との間で、基板を搬送するための
ロボット装置を配置し、上記成膜室内にスパッタ装置を
配置するとともにこのスパッタ装置によりターゲットか
ら基板の表面に出射されるイオン分子を制御するための
シャッター装置を設けた真空成膜装置である。
【0008】また、本発明の第2の手段は、上記第1の
手段におけるロボット装置を、搬送機室を構成する壁体
部に設けられて大径筒状隔壁部および小径筒状隔壁部を
有する隔壁体と、この隔壁体の外方位置で回転自在に配
置された第1回転筒状体および第1回転体と、これら第
1回転筒状体および第1回転体を回転させる回転装置
と、上記隔壁体の搬送機室内に回転自在に配置された第
2回転筒状体および第2回転体と、上記大径筒状隔壁部
を挟んでかつ互いに対応する位置で第1回転回転筒状体
および第1回転体側にそれぞれ配置された磁石部からな
る第1磁力式継手手段と、上記小径筒状隔壁部を挟んで
かつ互いに対応する位置で第2回転筒状体および第2回
転体側にそれぞれ配置された磁石部からなる第2磁力式
継手手段と、上記第2回転筒状体側に支持軸体を介して
一端部が回転自在に支持された左右一対の屈曲アーム体
と、これら両屈曲アーム体の他端部に連結板体を介して
取り付けられて基板を保持するための保持アーム体とか
ら構成し、かつ上記第2回転体の回転により、上記両屈
曲アーム体を互いに逆方向に屈曲させる駆動伝達手段を
設けるとともに、上記第2回転筒状体の回転により、上
記両屈曲アーム体を旋回させるように構成したものであ
る。
【0009】さらに、本発明の第3の手段は、上記第1
または第2の手段におけるシャッター装置を、成膜室を
構成する成膜用容器の壁体部を挿通するとともに揺動自
在に支持された揺動部材と、成膜用容器の外部に配置さ
れて上記揺動部材の一端部を揺動させる揺動駆動装置
と、上記成膜用容器内の揺動部材の他端部に取り付けら
れるとともにイオン分子を通過させ得る窓部が形成され
た円弧状の高速用シャッター板と、この高速用シャッタ
ー板のイオン分子出射側に配置されかつ基板表面に沿っ
て往復移動自在にされるとともにイオン分子が通過し得
る窓部が形成された低速用シャッター板とから構成した
ものである。
【0010】上記各手段の構成によると、超高真空下に
おいても、効率よく、基板表面に極薄膜を作成すること
ができ、またロボット装置のロボットアーム部を駆動す
るのに、隔壁体を挟んで設けられる磁石からなる磁力式
継手手段を介して行うようにしたので、10-10 〜10
-12 トールの範囲の超高真空下においても、問題なく作
動させることができ、さらにシャッター装置を、低速の
第2シャッター板と、高速で円弧状に揺動される第1シ
ャッター板とにより構成したので、積層されるイオン分
子を、高速でもって制御することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る真空成膜装置を、図1〜図12に基づき説明する。
【0012】本実施の形態における真空成膜装置は、ウ
エハ(基板)上に、数分子程度の厚みの極薄膜を、10
-10 〜10-12 トールの範囲の超高真空下で作成するた
めの装置である。
【0013】まず、図1および図2に基づき、真空成膜
装置1の全体構成について説明する。この真空成膜装置
1は、ウエハの搬送すなわち移動を行うためのロボット
装置が配置された搬送機室2と、この搬送機室2の周囲
に配置されたウエハのロード室(基板搬入室)3,4お
よび前処理室5と、それぞれ真空ポンプ(複合型ターボ
分子ポンプ)6が取り付けられた複数個の成膜室7〜1
1と、分析室12とから構成されており、また上記ロー
ド室3,4と処理室5、処理室5と搬送機室2、搬送機
室2と成膜室7〜11、搬送機室2と分析室12は、そ
れぞれ開閉弁13が途中に設けられた連絡通路14によ
り、互いに接続されている。なお、一方のロード室4に
は、ウエハを前処理室5と間で搬出入するための操作部
材15が設けられている。
【0014】ここで、上記搬送機室2内に配置されるロ
ボット装置を、図3〜図5に基づき説明する。このロボ
ット装置21は、ウエハWを保持するロボットアーム部
22と、このロボットアーム部22を駆動する駆動装置
部23とから構成されている。
【0015】この駆動装置部23は、図3および図5に
示すように、搬送機室2を構成する壁体部2aの底部の
凹部2bに取り付けられるとともに穴部2cを有するフ
ランジ部2dに設置されている。
【0016】すなわち、駆動装置部23は、上記穴部2
cの周囲のフランジ部2dに、搬送機室2の内方に(上
方に)突出して配置され、かつ大径筒状隔壁部31aお
よびこの上端部から逆方向にすなわち外方に(下方に)
突出するように折り返された小径筒状隔壁部31bから
構成されて搬送機室2内と外方空間とを遮断する隔壁体
31と、上記フランジ部2dに軸受体32を介して回転
自在に支持されるとともにその一端側(上端側)が大径
筒状隔壁部31a内に挿入されたた第1回転筒状体33
と、この第1回転筒状体33の外周部に軸受34を介し
て回転自在に支持された第2回転筒状体35と、上記第
1回転筒状体33内に挿通して配置されるとともに上方
部が大径筒状隔壁部31aと小径筒状隔壁部31bとの
間の空間部内に位置する筒状部36aに形成された棒状
の第1回転体36と、上記第2回転筒状体35の上部に
固定されるとともに中央部に穴部37aが形成された蓋
体37と、上端部に駆動用歯車38が取り付けられると
ともに蓋体37上に設けられた軸受体39により回転自
在に支持され、かつ下部が穴部37aを挿通されて上記
小径筒状隔壁部31b内の上記第1回転体36の筒状部
36aに対応する位置まで挿入された第2回転体40
と、上記大径筒状隔壁部31aを挟んでかつ互いに対応
する位置で第1回転筒状体33および第2回転筒状体3
5側にそれぞれ配置された環状の磁石部41a,41b
からなる第1磁力式継手手段41と、上記小径筒状隔壁
部31bを挟んでかつ互いに対応する位置で第1回転体
36の筒状部36aおよび第2回転体40側にそれぞれ
配置された環状の磁石部42a,42bからなる第2磁
力式継手手段42と、上記第1回転筒状体33をウォー
ム機構43を介して回転させる回転装置(図示しない
が、例えば電動機が使用される)と、上記フランジ部2
dに支持体44を介して取り付けられて第1回転体36
を回転させる回転装置(例えば電動機が使用される)4
5とから構成されている。
【0017】したがって、回転装置45を作動させれ
ば、第2磁力式継手手段42を介して、第2回転体40
すなわち駆動用歯車38が回転され、また回転装置によ
りウォーム機構43を駆動させれば、第1磁力式継手手
段41を介して、第2回転筒状体35すなわち蓋体37
が回転される。
【0018】なお、上記搬送機室2内と外部とは、隔壁
体31により遮断されており、搬送機室2内の超高真空
状態が維持される。また、上記ロボットアーム部22
は、図3および図4に示すように、蓋体37の上面に、
それぞれ軸受体51,52を介して回転自在に支持され
た左右一対の回転軸体53,54と、この一方の回転軸
体53に取り付けられるとともに上記駆動用歯車38に
噛合された従動用歯車55と、この従動用歯車54の上
方位置の両回転軸体53,54にそれぞれ取り付けられ
るとともに互いに噛合された一対の旋回用歯車56,5
7と、上記各回転軸体53,54に一端部が固定される
とともに途中に設けられた連結軸体58,59および軸
受体61,62により屈曲自在にされた屈曲アーム体6
3,64と、これら両屈曲アーム体63,64の他端部
に設けられた軸受体65,66に保持された回転軸体6
7,68を介して両屈曲アーム体63,64の他端部同
士を連結する連結板体69と、この連結板体69に水平
方向で設けられた支持軸体71により、一端部が鉛直面
内で所定角度だけ揺動自在に支持されるとともに他端部
にウエハWを保持し得る保持板72が設けられた保持ア
ーム体73と、この保持アーム体73の一端部を昇降さ
せるための昇降具(例えば、ピエゾ素子により駆動され
るもの)74とから構成されている。
【0019】なお、上記駆動用歯車38、従動用歯車5
5、旋回用歯車56,57などにより、両屈曲アーム体
63,64を、互いに逆方向に屈曲させる駆動伝達手段
が構成される。
【0020】次に、上記ロボット装置21の動作につい
て説明する。例えば、搬送機室2内と各成膜室7〜11
内の間で、ウエハWを搬出入させる場合について説明す
る。
【0021】すなわち、保持アーム体73の保持板72
にウエハWが保持されるとともに両屈曲アーム体63,
64の屈曲部が左右に拡がった状態で、かつ成膜室7〜
11への連絡通路14に設けられた開閉弁13が開かれ
ている状態において、まず回転装置によりウォーム機構
43を介して第1回転筒状体32を回転させて、第1磁
力式継手手段41を介して蓋体37を旋回させる。すな
わち、ロボットアーム部23全体を、所定の成膜室7〜
11の連絡通路14の入口に対応させる。
【0022】次に、回転装置45により第1回転体36
を回転させる。すると、第2磁力式継手手段42を介し
て、駆動用歯車38が回転し、さらに従動用歯車55を
介して、一方の回転軸体68が回転して、両旋回用歯車
56,57により、両屈曲アーム体63,64の屈曲部
同士が互いに接近する。
【0023】すなわち、両屈曲アーム体63,64の先
端部が前方に移動して、保持アーム体73先端の保持板
72が成膜室7〜11内に移動する。そして、保持板7
2に保持されたウエハWが、その成膜室7〜11内の保
持部材(図示せず)の箇所に移動すると、昇降具74に
より、例えば保持アーム体73を下方に揺動させて、ウ
エハWをその保持部材上に移動させて保持させる。
【0024】なお、保持させた後、屈曲アーム体63,
64を拡げ、保持アーム体73を搬送機室2内に戻せば
よい(図4の仮想線位置)。また、上記とほぼ同様の動
作により、成膜室7〜11内のウエハWを、保持アーム
体73により持ち上げ、搬送機室2内に搬出し、再度、
他の成膜室7〜11、分析室12内にウエハWを搬入す
ることができる。
【0025】また、上記成膜室7〜11には、上記ロボ
ット装置21により、室内に搬入されたウエハの表面
に、ターゲット(図示せず)から出射された所定のイオ
ン分子を、所定の厚さ(例えば、分子数個分程度の極薄
い厚さ)でもって積層させるための、低速および高速の
シャッターを有するダブルシャッター機構のシャッター
装置が具備されている。
【0026】次に、このシャッター装置を、図6〜図8
に基づき説明する。このシャッター装置81は、成膜用
空間部16を有する容器(成膜室を構成する容器)17
の上壁部17aに形成された貫通穴17bを挿通される
とともに、容器17側に揺動支持体82を介して上端部
が連結されて鉛直面内で揺動自在に支持された揺動ロッ
ド(揺動部材)83と、上記揺動ロッド83の上端部に
連結されて揺動ロッド83を揺動させるための揺動駆動
装置84と、成膜用空間部16内でかつ上記揺動ロッド
83の下端部に取り付けられるとともに中央部に矩形状
の窓部85aが形成された側面視が円弧状の第1シャッ
ター板(高速用シャッター板)85と、後述する動作説
明図(図9〜図12)にて示すが、この第1シャッター
板85の下方位置に水平方向(ウエハの表面と平行な方
向)で往復移動自在に設けられるとともに矩形状の窓部
86aが形成された第2シャッター板(低速用シャッタ
ー板)86とから構成されている。また、揺動ロッド8
3の上端部の周囲には、外部と容器17内とを遮断する
ための遮断部材、例えばベローズ87が設けられてい
る。
【0027】なお、上記揺動支持体82は、上壁部17
a側に、支持軸体88を介して支持されており、また上
記揺動駆動装置84としてはエアシリンダーが使用さ
れ、さらに上記第2シャッター板86を往復移動させる
駆動装置(図示せず)が設けられている。
【0028】次に、ウエハへの成膜形成動作を、図9〜
図12に基づき説明する。まず、図9(a)に示すよう
に、所定の材料の薄膜が形成されるウエハWを、第1シ
ャッター板85の円弧の中心側に、保持部材87により
所定位置で保持する。
【0029】すなわち、各成膜室7〜11内において、
ウエハWは保持部材87により下方を表面にして保持さ
れ、そしてターゲットからイオン分子が出射されている
状態において、図9(b)に示すように、まず第2シャ
ッター板86が移動してその窓部85aがウエハWに対
応する位置となるようにされた後、図9(b)から図1
0(a)に示すように、引き続き、第1シャッター板8
5が例えば図面上右側(揺動開始側)から左側に高速で
揺動される。
【0030】この第1シャッター板85が、ウエハWの
下方で、円弧に沿って右から中央に揺動した際に、ウエ
ハWの表面には、そのシャッター板85の揺動開始側が
厚くなるように傾斜した状態で膜Mが積層される。
【0031】そして、図10(b)〜図11(a)に示
すように、さらに第1シャッター板85が、中央から左
側に高速で揺動する際に、ウエハWの膜は、徐々に左側
が積層されるため、全体として、均一な厚さの薄膜が形
成されることになる。
【0032】この後、図11(b)に示すように、第2
シャッター板86が元の位置に戻された後、図12に示
すように、第1シャッター板85も、元の位置に戻され
る。
【0033】このように、低速および高速の2段でもっ
てシャッター板85,86を設け、低速の第2シャッタ
ー板86で、ウエハW全体に対するイオン分子の通過・
遮蔽を行うとともに、高速の第1シャッター板85を円
弧状に移動(揺動)させるようにしたので、極わめて薄
い膜Fを、ウエハWの表面に均一な厚さでもって作成す
ることができる。
【0034】なお、揺動ロッド83を支持する揺動支持
体82の支持軸体88までの距離と、揺動ロッド83の
下端部の第1シャッター板85までの距離との比、すな
わちレバー比が大きくされて、第1シャッター板85が
高速で移動し得るように考慮されている。
【0035】また、上記各成膜室7〜11においては、
真空ポンプ6と作動ガスの供給ポートとが一直線上に配
置されて、作動ガス(プロセスガス)の流れが均質にな
るように考慮されている。これにより、例えば従来の真
空成膜装置に比べて、ビルドアップガスレートにおい
て、大幅に改善される。
【0036】また、上記開閉弁13についても、10
-12 トールの真空下においても、使用できるような超高
真空ゲート弁(例えば、特開平3−239884号公報
に開示されたもの)が使用され、その開閉時に、処理ガ
スが開閉弁のデッドスペースに入り込まないような機構
が採用されている。
【0037】また、上記各成膜室7〜11に配置される
スパッタ装置においては、ロングスロースパッタ方式が
使用されて、できるだけ、ウエハに形成される薄膜が均
一となるように考慮されている。
【0038】さらに、この真空成膜装置においては、多
段式の基板ホルダーが使用されており、タクトタイムの
低減化が図られている。なお、従来の高真空下における
成膜装置においては、どうしてもそのタクトタイムは長
くなってしまう。
【0039】次に、真空成膜装置全体の動作について説
明する。まず、装置全体が超高真空(例えば、10-10
〜10-12 トールの範囲内)にされた状態において、ウ
エハがロード室3,4を介して前処理室5内に移動さ
れ、ここで、所定の前処理、例えばベーキングが行われ
る。
【0040】ウエハの前処理が済むと、開閉弁13が開
かれ、搬送機室2内のロボット装置21が駆動されて、
ウエハがロボットアーム部22の保持アーム体73によ
り保持されて搬送機室2内に移動される。この後、開閉
弁13は閉じられる。以後、開閉弁13の開閉動作の説
明を省略する。
【0041】そして、搬送機室2内のウエハは、連絡通
路14より所定の成膜室7〜11内に移動され、所定金
属のイオン分子がターゲットからウエハの表面に出射さ
れて所定の厚さでもってウエハの表面に所定金属の極薄
膜が作成される。
【0042】勿論、このとき、シャッター装置81の低
速の第2シャッター板86および高速の第1シャッター
板85が駆動されて、ウエハの表面に積層されるイオン
分子の量が制御されて、極薄い金属膜が得られる。
【0043】なお、成膜室は、複数個設けられており、
必要に応じて使用するが、本実施の形態のように、5個
配置されている場合には、その搬送手順を切り替えるこ
とにより、スピンバルブ膜や人工格子膜など、積層膜の
構成を自由に選択することができる。
【0044】また、必要に応じて、薄膜が作成されたウ
エハが分析室12に移動されて、分析が行われる。ま
た、上記各機器の構成部材、例えば真空状態になる各室
については、超高真空度下において、ガス放出を可能な
限り抑えるために、構成材料として、アルミニウム合金
が使用されるとともに、その機械加工における切削液に
はアルコール類が使用される(従来のステンレス材より
3桁、ステンレス電解研磨の場合より1.5桁少ない放
出量となる)。
【0045】また、シール部材には、金属ガスケットが
使用され、有機系材料(ニトリルゴム、四フッ化エチレ
ン樹脂など)は使用しない。また、スパッタ装置におけ
るカソード部絶縁材には、高純度アルミナ(Al2
3 )が使用される。
【0046】また、ロボット装置21における軸受に
は、セラミックのボールベアリングが使用されて、ガス
放出量を最小限に抑えられている。上述した真空成膜装
置の構成によると、搬送機室の周囲に、ウエハの前処理
室と、ウエハの表面に所定の材料を成膜するためのスパ
ッタ装置が配置された成膜室とを設け、この搬送機室と
前処理室と、および上記搬送機室と成膜室とをそれぞれ
連通させる各連絡通路に開閉弁を設け、上記搬送機室内
に、前処理室および成膜室との間で、ウエハを搬送する
ためのロボット装置を配置し、上記成膜室内に配置され
たスパッタ装置によりターゲットからウエハの表面に出
射されるイオン分子を制御するためのシャッター装置を
設けたので、超高真空下において、効率よく、ウエハに
薄膜を作成することができる。
【0047】また、ロボット装置のロボットアーム部を
駆動するのに、隔壁体を挟んで設けられる磁石からなる
磁力式継手手段(磁気カップリング)を介して行うよう
にするとともに、使用する軸受の構成材料として、セラ
ミックスを使用したので、10-10 〜10-12 トールの
範囲の超高真空下においても、ガス放出が殆どなく、十
分に使用することができる。
【0048】さらに、シャッター装置を、低速の第2シ
ャッター板と、高速で円弧状に揺動される第1シャッタ
ー板とにより構成したので、積層されるイオン分子を、
高速でもって制御することができる。また、金属製ベロ
ーズなどを使用したオールメタル構造であるため、超高
真空下においても、ガス放出が殆どなく、十分に使用す
ることができる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明の真空成膜装置の構
成によると、超高真空下においても、効率よく、基板表
面に極薄膜を作成することができる。
【0050】また、ロボット装置のロボットアーム部を
駆動するのに、隔壁体を挟んで設けられる磁石からなる
磁力式継手手段を介して行うようにしたので、10-10
〜10-12 トールの範囲の超高真空下においても、問題
なく作動させることができる。
【0051】さらに、シャッター装置を、低速の第2シ
ャッター板と、高速で円弧状に揺動される第1シャッタ
ー板とにより構成したので、積層されるイオン分子を、
高速でもって制御することができる。
【0052】なお、本真空成膜装置と、従来の装置とを
比較すると、磁性薄膜において、比抵抗を30%低減化
させることができ、また保磁力で30%向上させ得る薄
膜を安定して生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における真空成膜装置の全
体平面図である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】同真空成膜装置におけるロボット装置の断面図
である。
【図4】同真空成膜装置におけるロボット装置の平面図
である。
【図5】同ロボット装置の駆動装置部の断面図である。
【図6】同真空成膜装置におけるシャッター装置の断面
図である。
【図7】同シャッター装置の平面図である。
【図8】図6のB−B矢視図である。
【図9】同真空成膜装置における薄膜の作成動作を説明
する要部断面図である。
【図10】同真空成膜装置における薄膜の作成動作を説
明する要部断面図である。
【図11】同真空成膜装置における薄膜の作成動作を説
明する要部断面図である。
【図12】同真空成膜装置における薄膜の作成動作を説
明する要部断面図である。
【符号の説明】
1 真空成膜装置 2 搬送機室 3,4 ロード室 5 前処理室 6 真空ポンプ 7〜11 成膜室 13 開閉弁 14 連絡通路 16 成膜用空間部 21 ロボット装置 22 ロボットアーム部 23 駆動装置部 31 隔壁体 31a 大径筒状隔壁部 31b 小径筒状隔壁部 33 第1回転筒状体 35 第2回転筒状体 36 第1回転体 36a 筒状部 38 駆動用歯車 40 第2回転体 41 第1磁力式継手手段 42 第2磁力式継手手段 53,54 回転軸体 55 従動用歯車 56,57 旋回用歯車 63,64 屈曲アーム体 73 保持アーム体 81 シャッター装置 83 揺動ロッド 84 揺動駆動装置 85 第1シャッター板 85a 窓部 86 第2シャッター板 86a 窓部 87 ベローズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島津 武仁 宮城県名取市相互台一丁目7−12 (72)発明者 角田 匡清 宮城県仙台市青葉区上杉2丁目3−28− 606 (72)発明者 岡庭 脩 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 小村 明夫 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 石辺 二朗 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送機室の周囲に、基板搬入室に接続され
    た基板の前処理室と、基板の表面に所定の材料を成膜す
    るためのスパッタ装置が配置された成膜室とを設け、上
    記搬送機室と前処理室と、および上記搬送機室と成膜室
    とをそれぞれ連通させる各連絡通路に開閉弁を設け、上
    記搬送機室内に、上記前処理室および成膜室との間で、
    基板を搬送するためのロボット装置を配置し、上記成膜
    室内にスパッタ装置を配置するとともにこのスパッタ装
    置によりターゲットから基板の表面に出射されるイオン
    分子を制御するためのシャッター装置を設けたことを特
    徴とする真空成膜装置。
  2. 【請求項2】ロボット装置を、搬送機室を構成する壁体
    部に設けられて大径筒状隔壁部および小径筒状隔壁部を
    有する隔壁体と、この隔壁体の外方位置で回転自在に配
    置された第1回転筒状体および第1回転体と、これら第
    1回転筒状体および第1回転体を回転させる回転装置
    と、上記隔壁体の搬送機室内に回転自在に配置された第
    2回転筒状体および第2回転体と、上記大径筒状隔壁部
    を挟んでかつ互いに対応する位置で第1回転回転筒状体
    および第1回転体側にそれぞれ配置された磁石部からな
    る第1磁力式継手手段と、上記小径筒状隔壁部を挟んで
    かつ互いに対応する位置で第2回転筒状体および第2回
    転体側にそれぞれ配置された磁石部からなる第2磁力式
    継手手段と、上記第2回転筒状体側に支持軸体を介して
    一端部が回転自在に支持された左右一対の屈曲アーム体
    と、これら両屈曲アーム体の他端部に連結板体を介して
    取り付けられて基板を保持するための保持アーム体とか
    ら構成し、かつ上記第2回転体の回転により、上記両屈
    曲アーム体を互いに逆方向に屈曲させる駆動伝達手段を
    設けるとともに、上記第2回転筒状体の回転により、上
    記両屈曲アーム体を旋回させるように構成したことを特
    徴とする請求項1記載の真空成膜装置。
  3. 【請求項3】シャッター装置を、成膜室を構成する成膜
    用容器の壁体部を挿通するとともに揺動自在に支持され
    た揺動部材と、成膜用容器の外部に配置されて上記揺動
    部材の一端部を揺動させる揺動駆動装置と、上記成膜用
    容器内の揺動部材の他端部に取り付けられるとともにイ
    オン分子を通過させ得る窓部が形成された円弧状の高速
    用シャッター板と、この高速用シャッター板のイオン分
    子出射側に配置されかつ基板表面に沿って往復移動自在
    にされるとともにイオン分子が通過し得る窓部が形成さ
    れた低速用シャッター板とから構成したことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の真空成膜装置。
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