JPH10298736A - 薄膜形成用汚染防止材、薄膜形成装置および薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成用汚染防止材、薄膜形成装置および薄膜形成方法

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JPH10298736A
JPH10298736A JP11506197A JP11506197A JPH10298736A JP H10298736 A JPH10298736 A JP H10298736A JP 11506197 A JP11506197 A JP 11506197A JP 11506197 A JP11506197 A JP 11506197A JP H10298736 A JPH10298736 A JP H10298736A
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JP
Japan
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thin film
foil
film forming
forming
contamination
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Pending
Application number
JP11506197A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Yamakoshi
康廣 山越
Hirohito Miyashita
博仁 宮下
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイパワースパッタリングのような高温環境
下における薄膜形成装置内でもパーティクルの発生を低
減することのできる手段を開発する。 【解決手段】 Ti箔あるいは蛇腹状Ti箔あるいはエンボ
ス加工により複数の凹凸を形成したTi箔からなることを
特徴とする薄膜形成装置用汚染防止材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜形成装置内の
機器の汚染及びパーティクル発生を防止するための汚染
防止材、汚染防止材を内部に配設した薄膜形成装置及び
薄膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、集積回路の電極や拡散バリア等用
の薄膜、磁気記録媒体用磁性薄膜、液晶表示装置のITO
透明導電膜などの多くの薄膜形成にスパタリング法やC
VD法などの薄膜形成技術が使用されている。現在、こ
のような薄膜形成技術は大量生産技術として確立されて
いるが、形成された膜上に一般にパーティクルといわれ
ている粒子が堆積するという欠点があり、最近この問題
がクローズアップされている。
【0003】このパーティクルとは、被覆材料がクラス
ター化した微粒子が基板上に堆積したものをいうが、こ
のクラスター化した微粒子は直径が数μm程度にまで大
きくなるものが多く、これが基板上に堆積すると、たと
えばLSIの場合は配線の短絡あるいは逆に断線を引き起
こすなどの問題を生じ不良率増大の原因となる。そして
これらのパーティクルは、薄膜形成手段自体に起因する
ものや、薄膜形成装置の汚染に起因するもの等の種々の
要因があって、その原因究明と低減のための各種工夫が
なされているのが現状である。
【0004】例えばスパッタリング装置に起因するパー
ティクルとしては、基板周辺やターゲット周辺の内部機
器あるいはチャンバーの内壁(炉壁)等に付着したスパ
ッタリング薄膜が剥離し、それが飛散して基板に堆積し
て汚染源となることが1つの大きな要因である。このよ
うな付着物質の再剥離に起因するパーティクルを防止す
るためには、スパッタリング装置内の機器や内壁を常に
清浄にしておく必要がある。しかし、このように内部機
器等を常に清浄に保ち再剥離を防ぐのは、実際には非常
に難しい。従来行われてきた対策としては、装置内機器
表面の物理的粗化や、使い捨て箔による汚染防止材の使
用が挙げられる。
【0005】前者は、例えばスパッタリング装置の場
合、基板周辺の内部機器やターゲット周辺の内部機器及
びシャッター等にサンドブラスト、Al溶射、Mo溶射等の
方法で表面粗化を行い、それらの内部機器上に堆積した
薄膜形成飛散物質膜の剥離を防ぐという方法である。こ
の方法は付着生成物の膜厚が増すと効果がなくなり、頻
繁に部品を交換しなければならず、また内部機器の再生
方法も煩雑であった。後者は、平坦なAl箔やFe箔をあら
かじめ内部機器等に張り付けておき、薄膜形成終了後こ
れを除去するものであり、これにより一応内部機器等を
クリーンな状態に保つことが可能と考えられた。しか
し、これらの使い捨て箔に堆積した薄膜形成飛散物質膜
は剥離しやすく、基板上のパーティクルは依然として発
生した。この使い捨て箔を用いた場合の剥離現象は飛散
物質の膜厚が厚いほど発生が顕著となり、また、生成物
がシリサイドやITO(インジウム−錫酸化物)のような
セラミック系の場合ほど生じやすい。この剥離を防止す
るためには頻繁に箔を交換しなければならず、薄膜形成
の操作性が著しく悪化した。
【0006】これに対して、蛇腹状電解銅箔あるいはエ
ンボス加工により複数の凹凸を形成した電解銅箔や蛇腹
状電解Ni箔あるいはエンボス加工により複数の凹凸を形
成した電解Ni箔が提案され、パーティクル低減に効果を
発揮してきたが、近年、例えばスパッタリング装置の場
合、スパッタパワーの増大により内部機器等がより高温
にさらされるようになり、これらの銅箔、Ni箔を用いて
も箔自体の高温における強度が不足しているために箔が
破れたり、あるいは箔上に堆積した薄膜形成飛散物質が
剥離しやすくなったりして期待されるパーティクルの低
減効果が得られないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、ハ
イパワースパッタリングのような高温環境下における薄
膜形成装置内でもパーティクルの発生を低減することの
できる手段を開発することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するため、高温環境下においても、薄膜形成
装置内の汚染を防止し、飛散生成物の再剥離に起因する
パーティクルを抑える材料として鋭意研究を重ねた結
果、特殊処理を施したTi箔が汚染防止材料として非常に
有効であるとの知見を得た。
【0009】すなわち本発明は、 1.薄膜形成装置用の汚染防止材において、Ti箔あるい
は蛇腹状Ti箔あるいはエンボス加工により複数の凹凸を
形成したTi箔からなることを特徴とする薄膜形成装置用
汚染防止材
【0010】2.汚染防止材となるTi箔の表面粗さRaが
1μm以上であることを特徴とする上記1に記載の薄膜
形成装置用汚染防止材
【0011】3.汚染防止材となるTi箔の厚さが10〜50
0μmであることを特徴とする上記1または2に記載の薄
膜形成装置用汚染防止材
【0012】4.上記1〜3に記載の薄膜形成装置用汚
染防止材を装置内の薄膜形成不要部分に配設して、該装
置内の機器の汚染及び成膜中のパーティクル発生を防止
したことを特徴とする薄膜形成装置
【0013】5.上記1〜3に記載の薄膜形成装置用汚
染防止材を装置内の薄膜形成不要部分に配設して、該装
置内の機器の汚染及び成膜中のパーティクル発生を防止
することを特徴とする薄膜形成方法を提供するものであ
る。
【0014】そして、本発明の特殊処理を施したTi箔を
使用することにより、薄膜形成装置内部の汚染がなくな
り、かつシャッター、基板シールド、磁気シールド、内
壁等の機器からの付着生成物の剥離に起因するパーティ
クル発生が著しく減少し、良好な薄膜の形成を実施する
ことが可能となった。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明における薄膜形成方法と
は、スパッタリング法を始めとして、熱分解法、水素還
元法、輸送反応法、プラズマCVD、減圧CVD等の化
学気相成長法(CVD)、気相エピタキシー(VP
E)、真空蒸着法、イオンビーム法等の物理蒸着法(P
VD)などの薄膜形成手段を意味し、これらを包含する
ものである。上記Ti箔はパーティクルの発生源となる粒
子を捕捉し、飛散を防止するという意味でパーティクル
ゲッターと称することもできる。
【0016】従来、薄膜形成飛散物質の剥離は堆積した
膜自体がもつ膜応力により生じていたが、近年、高温環
境下での成膜のため膜自体の持つ膜応力はかなり緩和さ
れ、かわって、薄膜及び薄膜が付着する材料の熱膨張係
数の違いと温度サイクルの結果、発生する熱応力で剥離
が生じるようになったものと考えられる。一方、剥離は
前述したようにシリサイドやITOのようなセラミック系
の場合ほど激しく、また、セラミック系の成膜物の熱膨
張係数は概して小さいため、銅やNiと比較して熱膨張係
数が小さく、耐熱性も有り、かつ他の低熱膨張材料
(W、Mo等)よりも安価なTi箔の表面に特殊処理を施す
ことによって、高温環境下でも、付着生成物の亀裂や汚
染防止材の反り、さらにはこれらに伴う付着生成物の剥
離を著しく低減させることができた。
【0017】Ti箔の表面に形成する特殊処理の例として
は、蛇腹状、エンボス加工により複数の凹凸を形成
するもの及びTi箔表面のブラスト処理や酸洗処理等で
Ti箔表面の表面粗さを粗くする等が挙げられる。Ti箔に
あるいはのような処理を施すことにより、上記利点
の他にTi箔に柔軟性をもたせるとともに前記の場合に
は波状方向への伸縮を可能とし、また前記の場合には
等方位的な伸縮(等方性)を可能とし、かつ形状矯正的
な効果(ある程度の剛性を向上せしめる)を保有させる
ことにより、汚染防止材そのものの反りなどによる異常
変形や付着生成物の剥離を防止する事ができる。
【0018】Ti箔を蛇腹状にするにはロールフォーミン
グ等の成形加工によって行う。波高は0.1〜5mm、屈曲角
θは10°〜150°にするのが望ましく、より望ましくは3
0°〜100°とすれば良いが、波の形状は特に制限する必
要は無い。Ti箔をエンボス加工により複数の凹凸を形成
するにはプレス加工、ロールフォーミング等の成形加工
によって行う。ランダムな凹凸、規則性のある凹凸など
種種の形状が考えられるが、凹凸の形状は機器の形状に
応じて選択すればよく特に制限する必要はない。
【0019】Ti箔の表面粗さを粗くする方法としては、
SiC、アルミナビーズ、ジルコニアビーズ等によるブラ
スト処理や弗化水素水溶液等による酸洗やエッチング等
の方法があるが、特に方法を制限するものではない。こ
のような粗化処理を行うことによりTi箔の表面積が大幅
に増加し、パーティクルの発生源となる粒子を捕捉し、
飛散を防止する効果も増大する。
【0020】汚染防止材となるTi箔の厚さは、10〜500
μmが使用できるが、好ましくは30〜250μmであり、特
に70〜150μmが最適である。Ti箔が薄すぎるとそれ自体
の強度が小さく剛性が不足し、また蛇腹状に屈曲する加
工及びエンボス加工も難しくなる。また、Ti箔が厚すぎ
ると剛性が大きくなりすぎ、柔軟性を失ってTi箔の汚染
防止材と付着生成物の間で剥離を生じやすくなり、パー
ティクルの発生が起きるようになる。
【0021】また、汚染防止材となるTi箔の表面粗さ
は、パーティクルの発生源となる粒子を捕捉し、飛散を
硬化的に防止するためには、Raで1μm以上が必要であ
るが、好ましくはRaが1〜7.5μmである。この粗さによ
る突起が存在するために、アンカー効果によって飛散物
質が付着して形成された成膜物との密着性が改善され剥
離現象が生じなくなる。
【0022】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明を説明する。 (実施例)高純度Tiターゲット(3インチ径)を用いて
表1に示す各種の箔をスパッタリング装置のSUS基板上
に取付け、スパッタリングを実施した。基板加熱によ
り、成膜時の金属箔の温度は400℃に調整した。スパッ
タ終了後に箔を取り出し観察した結果を表1、表2に示
す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように本発
明の特殊処理を施したTi箔からなる汚染防止材を内部に
配設した薄膜形成装置は、高温環境下において従来の金
属箔等に比較してスパッタリング等の薄膜の汚染物質と
なるパーティクルの発生を著しく抑制することができ、
かつスパッタリング後の箔の状況も良好であり、パーテ
ィクル発生抑制効果が長時間持続するため薄膜形成装置
の操業効率を格段に向上させることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜形成装置用の汚染防止材において、
    Ti箔あるいは蛇腹状Ti箔あるいはエンボス加工により複
    数の凹凸を形成したTi箔からなることを特徴とする薄膜
    形成装置用汚染防止材。
  2. 【請求項2】 汚染防止材となるTi箔の表面粗さRaが1
    μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜
    形成装置用汚染防止材。
  3. 【請求項3】 汚染防止材となるTi箔の厚さが10〜500
    μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の
    薄膜形成装置用汚染防止材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の薄膜形成装置用汚
    染防止材を装置内の薄膜形成不要部分に配設して、該装
    置内の機器の汚染及び成膜中のパーティクル発生を防止
    したことを特徴とする薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3に記載の薄膜形成装置用汚
    染防止材を装置内の薄膜形成不要部分に配設して、該装
    置内の機器の汚染及び成膜中のパーティクル発生を防止
    することを特徴とする薄膜形成方法。
JP11506197A 1997-04-18 1997-04-18 薄膜形成用汚染防止材、薄膜形成装置および薄膜形成方法 Pending JPH10298736A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105384446A (zh) * 2015-10-28 2016-03-09 金业新材料科技(昆山)有限公司 挤膜成型生产复合稳定锆陶瓷薄坯料的制作方法

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Effective date: 20010821