JP4647249B2 - 薄膜形成装置用部品およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、薄膜を形成する薄膜形成装置内で使用される薄膜形成装置用部品およびその製造方法に関するものであり、特に薄膜材料の付着物が剥離し難い薄膜形成装置用部品およびその製造方法に関する。
従来、LSI,液晶ディスプレイ、ディスク等は基板上へ目的に応じた薄膜材料による薄膜を形成して製造される。これらの薄膜形成方法としてはPVD法、CVD法、真空蒸着法などが使用されている。しかしいずれの薄膜形成装置においても基板上に薄膜を形成するとともに薄膜形成装置内部の部品にも薄膜が付着する。そのため薄膜形成装置内には、薄膜の装置内壁への付着防止のための防着板、薄膜形成中ウエハを装置内に固定するための固定治具などが設けられており、これらの部品には、構造上必ず薄膜材料が付着堆積する。
薄膜材料の中でもTiN,WSi,TaN、TiW等の高い膜応力を持つ薄膜が、薄膜形成装置内の部品上には成膜処理を繰り返すことで堆積していき、ある膜厚以上の薄膜材料が付着するとその高い応力により膜は剥離・飛散し、パーティクルとなりウエハに付着し、製品の歩留まり低下等の悪影響を引き起こしていた。又、堆積した薄膜材料の応力は、部品自体の変形を引き起こし、変形による部品同士の接触トラブル時のパーティクル飛散による歩留まり低下も問題であった。
このために、薄膜形成装置においては、一定回数の成膜処理を行った後で、装置のクリーニングを行い付着した薄膜材料を除去し、パーティクルの発生を防止している。このクリーニング間隔を長くすると、付着した薄膜材料が部品から剥離することでパーティクルを発生させ歩留まりを低下させる。クリーニング間隔を短くすると、クリーニングのため薄膜形成装置の稼働率を低下させてしまう。従って薄膜形成装置用の部品としては薄膜材料が付着しても剥離しにくい構造、材質とし、クリーニング回数を減らす必要がある。
このような堆積した薄膜材料の剥離防止及び部品変形防止が、課題となっており、対策として薄膜材料が堆積する薄膜形成装置内部品の表面にAl等の軟質金属材料を溶射し、表面を軟らかい金属溶射被覆で覆い、粗面化し、堆積した薄膜材料の膜応力を緩和することで、薄膜材料の剥離を抑える方法が一般的に知られている。
第1の従来例(特許文献1)には、図1(A)に示すように、部品41の表面に金網43を密着させた状態で金属材料を溶射し、金属溶射被覆42を形成するか、または、図1(B)に示すように、まず金属材料を直接溶射することにより金属溶射被覆42を形成した後、その上に金網43を密着させて、再度金属材料を溶射し、金属溶射被覆44、45を形成した後、金網43を引き剥すことにより部品表面に格子状凹凸の溶射被覆を形成する方法である。
尚、上記溶射被覆は、1層または2層からなる金属アンダーコート溶射層または酸化物系セラミックスもしくはそのサーメットからなるオーバーコート溶射層のいずれかの単層、あるいはこれらの複数層から構成され、さらに上記溶射被覆は、Al、Ti、Cu、Mo、Wから選ばれるいずれか1種または2種以上の金属・合金および/またはAl2O3、TiO2、MgO、ZrO2、SiO2から選ばれるいずれか1種または2種以上の酸化物系セラミックスからなる金属・合金、酸化物系セラミックス、酸化物系サーメットによって構成されている。
しかしながら、上記に示す表面処理方法では、金網を引き剥がす際にどうしても微小なバリ、鋭角な立ち上がりが生じてしまい、パーティクルの原因となり、さらに薄膜形成装置内の高電圧部位周辺へ使用すると、その微小なバリによりアーキングが発生し、パーティクル飛散の要因となってしまう問題がある。
又、通常、溶射被覆の表面粗度は、粗度の不均一な溶射被覆が存在すると、その上に堆積する薄膜材料も不安定な堆積状態となってしまうため、溶射材料粒子の大きさ、溶射熱源及び溶射吐出圧の調整等により、溶射被覆は全ての面で均一な粗さになるようにコントロールすることが望ましい。しかし、図1に示す表面処理方法では、金網との接触部の溶射被覆は、金網の表面状態に依存しやすく、その部分の粗さのコントロールをしにくいため、他の溶射被覆の部分と差がでてしまう問題もある。
第2の従来例(特許文献2)および第3の従来例(特許文献3)には、防着板に対して、開口部を有するマスクを使用して所望の金属を溶射し、防着板の表面を凹凸状態にすることで防着板からの薄膜のはがれを低減させている。さらに第4の従来例(特許文献4)には、防着板に対して、開口部を有するマスクを使用して所望の金属を溶射した後に、ビ-ズブラスト処理して防着板表面凹部における粒子の除去と凸部の粗面化を行う技術が開示されている。
特開平10−204604号公報 特開平08−176816号公報 特開2001−049419号公報 特開2001−152317号公報
しかしながら、従来例においては、薄膜形成装置用部品表面の凹凸により、溶射被覆との接触表面積が増加することにより応力は低減され、付着した薄膜材料の剥離を抑える効果が得られるが下記の問題点があり、更に強い剥離防止・部品変形防止の効果を持った薄膜形成装置用の部品が望まれていた。
従来例1においては、金網との接触部の溶射被覆は、金網の表面状態に依存しやすく、その部分の粗さのコントロールをしにくいため、他の溶射被覆の部分と差がでて、不安定な堆積状態となる問題がある。
また他の従来例によるマスクを使用して所望の金属を溶射し、防着板の表面を凹凸状態にする場合には、溶射被覆の肩部において薄膜が不連続となり剥離しやすいことが本願発明者により見出された。
本願の課題は、薄膜形成装置内におけるパーティクルの発生原因である薄膜形成装置用部品表面に形成された凸状金属溶射被覆の肩部における薄膜の剥離を抑えて、薄膜材料の付着物が剥離し難い薄膜形成装置用部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の薄膜形成装置用部品は、該薄膜形成装置用部品の表面に、溶射機より吐出された溶射材料が遮蔽板の開口部を通ることで形成された凸状金属含有溶射被覆と、該凸状金属含有溶射被覆の上面を含む前記薄膜形成装置用部品の表面にさらに金属含有溶射被覆とを備え、前記金属含有溶射被覆の膜厚は前記凸状金属含有溶射被覆の厚さよりも厚く、前記金属含有溶射被覆は45°以下の傾斜角度を有することを特徴とする。
本発明の薄膜形成装置用部品においては、前記凸状金属含有溶射被覆は、さらに前記遮蔽板の開口部と異なる開口部を備えた第2の遮蔽板を用いて形成された第2の凸状金属含有溶射被覆を備えていることを特徴とする。
本発明の薄膜形成装置用部品においては、前記凸状金属含有溶射被覆及び前記金属含有溶射被覆は、Al、Ti、Cu、Mo、Wのいずれか1種又は2種以上の金属または合金、及びAl2O3、TiO3、MgO、ZrO2、SiO2のいずれか1種又は2種以上の酸化系セラミック、を少なくとも1つ含むことを特徴とする。
本発明の薄膜形成装置用部品の製造方法は、該薄膜形成装置用部品の表面に、溶射機より吐出された溶射材料が遮蔽板の開口部を通ることで凸状金属含有溶射被覆を形成する工程と、該凸状金属含有溶射被覆の上面を含む前記薄膜形成装置用部品の表面にさらに前記凸状金属含有溶射被覆の厚さよりも厚い金属含有溶射被覆とを形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の薄膜形成装置用部品の製造方法においては、前記凸状金属含有溶射被覆を形成する工程は、さらに前記遮蔽板の開口部と異なる開口部を備えた第2の遮蔽板を用いて形成された第2の凸状金属含有溶射被覆を形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明の薄膜形成装置用部品の製造方法においては、前記凸状金属含有溶射被覆及び前記金属含有溶射被覆は、Al、Ti、Cu、Mo、Wのいずれか1種又は2種以上の金属または合金、及びAl2O3、TiO3、MgO、ZrO2、SiO2のいずれか1種又は2種以上の酸化系セラミック、を少なくとも1つ含んで形成することを特徴とする。
薄膜形成装置用部品表面に凸状金属溶射被覆と、さらに全面に金属溶射被覆を形成することで、凸状金属溶射被覆の肩部の形状を安定させ、凸状金属溶射被覆の肩部に付着した薄膜材料の剥離を抑える効果が得られる。このことで薄膜材料の付着物が剥離し難い薄膜形成装置用部品及びその製造方法が得られる。
以下、本発明の薄膜形成装置用部品およびその製造方法について、図を参照して説明する。
図2、3、4は本発明に係わる第1の実施例を示す図である。図2(A)に装置の構成、図2(B)に溶射の模式図、図3(A)、(B)に実施例の工程説明図、図4に実験データを示す。
本実施例においては、薄膜形成装置用部品に対して、最初に遮蔽板を使用して凸状の金属溶射被覆を成膜する。次に全面にさらに金属溶射被覆を成膜させる。薄膜形成装置用部品に遮蔽板を使用して凸状の金属溶射被覆を成膜する構成を図2(A)に示す。
図2(A)においては部品1、遮蔽板2、遮蔽板支柱3、溶射機4で構成されている。部品1は、薄膜形成装置内で薄膜材料が付着堆積する薄膜形成装置の内部部品および治具であり、その表面は脱脂洗浄され、必要に応じブラスト処理等により粗面化されている。溶射機4は金属材料の溶射処理が可能な溶射機である。
部品1と遮蔽板2は平行に設置されており、その距離を調整するために、遮蔽板支柱3は可変で固定できる構造をもっている。又、遮蔽板2と溶射材料吐出口5も平行になるよう設置されている。
遮蔽板2の構造を説明すると、その板上に任意の形状の開口穴6が複数個設けられており、溶射機4より吐出された溶射材料が開口穴6を通り、部品1上へ堆積できるようになっている。
この構成において溶射処理の様子を図2(B)に示す。溶射材料吐出口5から吐出される金属材料粒子9は、粒子経路10に示すような放射状に吐出される。部品1と溶射材料吐出口5の間に、開口部6を持った遮蔽板2が、一定距離離された状態で存在することにより、部品1に対し横方向に広がった金属材料粒子9は遮蔽板2に付着し、部品1には、部品表面に対して垂直成分の金属溶射材料粒子9が多く堆積することになる。これにより、凸形状の金属溶射被覆7が形成される。
こうして形成された金属溶射被覆7は、遮蔽板2と接していないため、引き剥がす作業の必要が無く、バリの無い凸形状が実現できている。又、遮蔽板2と接していないため、金属溶射被覆7の表面粗度は溶射材料粒子径、溶射材料吐出量等の精度良くコントロールでき、均一な粗さ制御が容易となる。しかし凸状に形成された金属溶射被覆7は、水平面に対し50〜80°と急峻な形状であり、その肩部においては角ばり、突起が発生している。肩部の粒子は突起状に付着しており、不連続な粒子の結合で不安定な堆積状態のため、その後の薄膜成膜時に剥離しやすいという問題があることが判明した。
この問題を解決するために本願発明者は、図3(A),(B)のように、最初に遮蔽板を使用して凸状の金属溶射被覆7を形成し、その後遮蔽板なしで全面に金属溶射被覆8を行うことで、肩部における剥離を防止することを見出した。
図3(A)は、溶射機4により金属材料を溶射した状態を示している。溶射機4は、遮蔽板2に対し常に平行を保ち移動し溶射を行う。この溶射により、部品1上には、遮蔽板2の開口部6直下のみ凸状の金属溶射被覆7が形成される。
この金属溶射被覆7の凸形状は、遮蔽板支柱3の長さ、遮蔽板2の肉厚、開口穴6の形状、溶射機4の金属溶射材料吐出量等を変更することにより、広範囲で制御可能である。
図3(B)は、図3(A)の状態から、遮蔽板2を取り外し、溶射機4により部品1に直接溶射を実施した状態を示す。遮蔽板2を外した後、溶射機4は、部品1に対し常に平行を保ち移動し溶射を行う。部品1に直接溶射を実施することにより、遮蔽板2の開口部6直下以外の箇所にも金属溶射被覆8が形成される。
図4に凸状の金属溶射被覆7の厚さ(高さ)Hと、金属溶射被覆8の厚さTとを変えた場合の実験データを示す。開口穴として直径3mm、開口穴の中心距離4mmとして正三角形状に配置された遮蔽板を使用した。金属溶射被覆のそれぞれの厚さ(高さ)H、厚さTを、水準A(500μm、100μm)、水準B(250μm、100μm)、水準C(150μm、150μm)、水準D(50μm、300μm)とした。
水準Aにおいては突起部に微小クラックが発生し、パーティクルの発生を引き起こしゴミのレベルとしては悪化させていた。水準B、Cの順に、成膜時のパーティクルの発生はすくなくなっているが、成膜処理を繰り返すことにより凸状の肩部突起部において付着した薄膜材料が剥離する現象がみられた。水準Bにおいては突起部において付着した薄膜材料の剥離を抑える効果はほとんど見られなかった。水準Cにおいては、わずかながら突起部において付着した薄膜材料の剥離を抑える効果が見られた。
水準Dにおいては成膜時のパーティクルの発生もなく、突起部において付着した薄膜材料が剥離する現象がみられず、薄膜材料の剥離を抑える効果が大きかった。
更に、部品1と溶射機4の間に遮蔽板2を介在させて表面処理するために、溶射材料溶融の為の高温熱源が、部品1に直接照射されず、部品1の温度上昇が抑えられ、部品1−溶射被覆7間の熱応力も軽減される。よって、その上に付着堆積する薄膜材料への応力緩和効果も大きくなる。その結果、薄膜形成装置内の高電圧部位に使用してもアーキングが無く、応力緩和効果も大きく、更に再現性および信頼性の高い凸形状の溶射被覆を実現できる。
この金属溶射被覆8は、多くが部品表面に対して垂直成分の金属粒子により形成されている。溶射被覆の密着度は、溶射粒子の衝突エネルギーに依存するため、部品表面に対し垂直成分の溶射粒子で形成された溶射被覆は、斜め入射する溶射粒子で形成した溶射被覆と比較して、部品1及び凸状の金属溶射被覆7との密着力に優れているため、部品と溶射被覆の層間剥離を起こしにくい。従って金属溶射被覆8は凸状金属溶射被覆の厚さ以上の膜厚が必要である。
また厚くすることで、凸状金属溶射被覆の肩部における不安定な堆積状態を安定させ、その表面の傾きは緩やかとなる。さらにこの金属溶射被覆は均一な表面祖度をもつことになる。このため成膜処理により付着する薄膜材料は厚くなっても剥離することが抑えられる効果がある。
上記溶射被覆は、1層または2層からなる金属アンダーコート溶射層または酸化物系セラミックスもしくはそのサーメットからなるオーバーコート溶射層のいずれかの単層、あるいはこれらの複数層から構成され、さらに上記溶射被覆は、Al、Ti、Cu、Mo、Wから選ばれるいずれか 1種または2種以上の金属・合金および/またはAl2O3、TiO2、MgO、ZrO2、SiO2から選ばれるいずれか1種または2種以上の酸化物系セラミックスからなる金属・合金、酸化物系セラミックス、酸化物系サーメットによって構成される。
これらの結果から次ぎのことが主たる特徴である。第1番目として、遮蔽板による凸状の金属溶射被覆7の上に、全面に金属溶射被覆8を形成すること。第2番目として、金属溶射被覆8の膜厚は金属溶射被覆7の厚さ以上形成すること。第3番目として、金属溶射被覆7と金属溶射被覆8とで形成される傾きは45°以下であること。第4番目として、肩部の突起状の不連続点を最小にするため凸状の金属溶射被覆7の形状は円錐又は多角錐が好ましい。第5番目として、金属溶射被覆は均一な表面祖度を有する。
このように、凸状の金属溶射被覆7の上に、全面に金属溶射被覆8を形成させることで、滑らかな凸形状が実現でき、付着する薄膜材料の剥離を防止し、クリーニング回数を減らすことができる薄膜形成装置用部品及びその製造方法が得られる。
図5(A)〜(C)は、本発明における第2の実施例の手順を示す図である。第2の実施例においては、異なる遮蔽板を使って第1の凸状の金属溶射被覆7と、第2の凸状の金属溶射被覆12を形成し、その後全面に金属溶射被覆14を形成するものである。実施例1と同じ構成要素には同じ符号とし、説明を省略する。
図5(A)に示すように、第1の実施例と同様に、金属溶射被覆7を形成する。金属溶射被覆7を形成後、遮蔽板2を取り外し、異なる開口部13を持った遮蔽板11に変更し同様の溶射を行うことで、溶射被覆12を形成させる(図4(B))。このようにして堆積した金属溶射被覆7,12は、第1の実施例と同様で、バリの無い凸形状が実現できている。
図5(c)は、図5(B)の状態から、遮蔽板11を取り外し、溶射機4により部品1に直接溶射を実施した状態を示す。遮蔽板11を外した後、溶射機4は、部品1に対し常に平行を保ち移動し溶射を行う。部品1に直接溶射を実施することにより、全面に金属溶射被覆14が形成される。
この溶射被覆14は、実施例1における金属溶射被覆8と同様の働きをするように膜厚を設定する。又、遮蔽板を複数枚使用する方法により、遮蔽板1枚で実現不可能な形状の溶射被覆の形成も可能となり、好適な形状の溶射被覆の形成が望める。
本実施例においても、凸状の金属溶射被覆7、12の上に、全面に金属溶射被覆14を形成させることで、滑らかな凸形状が実現でき、付着した薄膜材料の剥離を防止し、クリーニング回数を減らすことができる薄膜形成装置用部品及びその製造方法が得られる。
以上、本発明の実施の形態例及び実施例について幾つかの例に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。
従来技術を説明する図である。 本願における溶射を説明する図である。 本願の実施例1における手順を説明する図である。 本願の実施例1の結果を示す図である。 本願に実施例2における手順を説明する図である。
符号の説明
1 部品
2、11 遮蔽版
3 遮蔽板支柱
4 溶射機
5 溶射材料吐出口
6、13 開口穴
7、8、12、14 金属溶射皮覆
9 金属材料粒子
10 粒子経路

Claims (6)

  1. 薄膜形成装置に使用される薄膜形成装置用部品において、該薄膜形成装置用部品の表面に、溶射機より吐出された溶射材料が遮蔽板の開口部を通ることで形成された凸状金属含有溶射被覆と、該凸状金属含有溶射被覆の上面を含む前記薄膜形成装置用部品の表面にさらに金属含有溶射被覆とを備え、前記金属含有溶射被覆の膜厚は前記凸状金属含有溶射被覆の厚さよりも厚く、前記金属含有溶射被覆は45°以下の傾斜角度を有することを特徴とする薄膜形成装置用部品。
  2. 前記凸状金属含有溶射被覆は、さらに前記遮蔽板の開口部と異なる開口部を備えた第2の遮蔽板を用いて形成された第2の凸状金属含有溶射被覆を備えていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成装置用部品。
  3. 前記凸状金属含有溶射被覆及び前記金属含有溶射被覆は、Al、Ti、Cu、Mo、Wのいずれか1種又は2種以上の金属または合金、及びAl2O3、TiO3、MgO、ZrO2、SiO2のいずれか1種又は2種以上の酸化系セラミック、を少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜形成装置用部品。
  4. 薄膜形成装置に使用される薄膜形成装置用部品の製造方法において、該薄膜形成装置用部品の表面に、溶射機より吐出された溶射材料が遮蔽板の開口部を通ることで凸状金属含有溶射被覆を形成する工程と、該凸状金属含有溶射被覆の上面を含む前記薄膜形成装置用部品の表面にさらに前記凸状金属含有溶射被覆の厚さよりも厚い金属含有溶射被覆とを形成する工程と、を備えたことを特徴とする薄膜形成装置用部品の製造方法。
  5. 前記凸状金属含有溶射被覆を形成する工程は、さらに前記遮蔽板の開口部と異なる開口部を備えた第2の遮蔽板を用いて第2の凸状金属含有溶射被覆を形成する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の薄膜形成装置用部品の製造方法。
  6. 前記凸状金属含有溶射被覆及び前記金属含有溶射被覆は、Al、Ti、Cu、Mo、Wのいずれか1種又は2種以上の金属または合金、及びAl2O3、TiO3、MgO、ZrO2、SiO2のいずれか1種又は2種以上の酸化系セラミック、を少なくとも1つ含んで形成することを特徴とする請求項4または5に記載の薄膜形成装置用部品の製造方法。
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