JPH10297971A - 薄板状炭化珪素焼結体の製造方法 - Google Patents
薄板状炭化珪素焼結体の製造方法Info
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- JPH10297971A JPH10297971A JP9140803A JP14080397A JPH10297971A JP H10297971 A JPH10297971 A JP H10297971A JP 9140803 A JP9140803 A JP 9140803A JP 14080397 A JP14080397 A JP 14080397A JP H10297971 A JPH10297971 A JP H10297971A
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- silicon carbide
- green sheet
- sheet
- plasticizer
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Abstract
度な薄板状炭化珪素焼結体を提供する。 【解決手段】本発明は、炭化珪素粉末100重量部に対
して有機バインダーの添加量を10〜20重量部、可塑
剤の添加量を8〜15重量部としてスリップをつくり、
ドクターブレード法によって成形したグリーンシートか
ら相対密度90%以上の薄板状炭化珪素焼結体を作製す
る。また、グリーンシートの上下に黒鉛シートを挟んで
脱脂および焼成を行うことによって、クラックを防止し
炭化珪素薄板の反りを抑制する。
Description
mの薄板状で、理論密度90%以上の、熱伝導性、高温
強度に優れる炭化珪素焼結体を製造する方法に関する。
例えば、高融点粘性液体の攪拌子、及び焼成用棚板など
の薄板状炭化珪素焼結体の製造方法に関するものであ
る。
ら薄板状炭化珪素焼結体を製造する方法としては、該炭
化珪素微粉末に焼結助剤を混合し、スプレードライヤな
どで造粒粉とし、金型成形法による成形後にホットプレ
スして製造されている。この方法の場合、厚さ3mm程
度の成形体なら作製可能であるが、厚さ2mm以下の薄
板状成形体を作製するのは困難である。鋳込み成形法に
よっても、薄板状炭化珪素焼結体の製造は可能である
が、厚さ3mm以下の肉薄で面積の大きい高密度の炭化
珪素焼結体を得るのは困難である。一方、アルミナなど
の酸化物粉末、または、窒化珪素および窒化アルミニウ
ムといった非酸化物粉末を主原料としてスラリーをつく
り、ドクターブレード法によってグリーンシートを作成
する方法は、最近広く行われるようになってきたが、炭
化珪素粉末からドクターブレード法によってグリーンシ
ートを作成し、緻密な薄板状炭化珪素焼結体を製造する
方法は殆ど行われていなかった。特開平3−50157
では、ポリカルボシランから薄板状炭化珪素焼結体を製
造する方法が示されているが、空孔の存在による強度低
下といった問題を含んでいた。
0%以上で薄板状炭化珪素焼結体をドクターブレード法
によって得られたグリーンシートから作製する方法を提
供することを目的とし、特に厚さ0.3〜3mmの薄板
状炭化珪素焼結体の製造方法に関するものである。炭化
珪素を十分に緻密化させるには、平均粒径1μm以下の
炭化珪素微粉末が必要不可欠であるが、平均粒径1μm
以下の炭化珪素粉末を使ってドクターブレード法によっ
てグリーンシートを作成しようとする場合、流動性、シ
ート強度、可塑性の悪化からくる乾燥亀裂の問題が発生
してしまう。また、グリーンシートから薄板状炭化珪素
焼結体を作製する過程においては、脱脂工程での温度分
布ムラやそれに伴う分解ガスの発生ムラが原因と思われ
るクラックの発生、更に焼成工程での反りやシート表面
の炭化といった問題があった。
%以上で、特に厚さが0.3〜3mmの薄板状炭化珪素
焼結体の製造方法であり、上記、問題点に鑑みなされた
もので、、平均粒径1μm以下の炭化珪素微粉末に焼結
助剤、分散剤、有機バインダー、可塑剤、および有機溶
剤を混合したスラリーからドクターブレード法によって
グリーンシートを作製するにあたって、有機バインダー
を10〜20重量部、可塑剤を8〜15重量部添加する
ことを特徴とする。また、上記グリーンシートを黒鉛シ
ートで挟んで脱脂および焼成を行い、薄板状炭化珪素焼
結体を作製することを特徴とする。
重量部に対して、有機バインダーを10〜20重量部、
可塑剤を8〜15重量部添加することを特徴とし、バイ
ンダーまたは可塑剤のいずれかが、上記範囲以下である
とグリーンシートを作製するときに乾燥亀裂が発生し、
実用上取り扱いが困難になる。また、バインダーまたは
可塑剤のいずれかが上記範囲を超えると、亀裂の無いグ
リーンシートを作成できても脱脂工程においてシートに
クラックが発生し易くなる。有機バインダーとしては、
ポリビニルブチラール(PVB)、及びアクリル樹脂、
及びこれらの共重合体を用いる。可塑剤としては、ジオ
クチルフタレート(DOP)またはジブチルフタレート
(DBP)を用いることができる。また、本発明では、
脱脂および焼成工程において、上記グリーンシートの上
下に黒鉛シートを挟むことを特徴とする。100cm2
(口10cm)以下の小面積の薄板状炭化珪素焼結体を
作製する場合、黒鉛シートを挟まなくてもクラックの無
い薄板状炭化珪素焼結体を作製することは可能である
が、100cm2より大きい面積の場合、クラックの無
い薄板状炭化珪素焼結体を得るのは困難になる。黒鉛シ
ートとしては熱伝導性に優れるものが好ましく、グリー
ンシートの周辺部と内部との熱的不均一を緩和して脱脂
時のクラック発生を防止することができ、また焼成時の
反りを抑制する効果も得ることができる。また、グリー
ンシートをそのまま焼成すると還元性雰囲気中2000
℃以上になると表面の炭化が起きるが、黒鉛シートを挟
むことでこれを防止することができる。更には、黒鉛シ
ートと上記グリーンシートとを交互に複数枚積み重ね
て、脱脂および焼成を行うことによって、薄板状炭化珪
素同士の付着を起こすことなく薄板状炭化珪素焼結体を
量産化することができる。また本発明では、予め炭化珪
素粉末に焼結助剤、分散剤、有機溶剤を混合して炭化珪
素粉末と焼結助剤を分散させた後、有機バインダーと分
散剤を加えスラリーをつくる。焼結助剤としては、B、
B4C、Al、Al2O3、AlN、及びCのうち1種
以上を用いる。有機溶剤としては、バインダー、可塑
剤、及び分散剤を溶解できるものであればよく、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン等
のケトン類、エタノール、ブタノール等のアルコールを
使用することができる。
部に対し、焼結助剤として0.3重量部の硼素粉末と2
重量%のカーボンブラック、分散剤としてマレイン系ポ
リアニオンを2重量部、有機溶剤としてトルエン80重
量部及びブタノールを20重量部を加えナイロンボール
ミルを使用し10時間混合後、更に、PVBとDOPを
表1に示す割合で加えボールミルで15時間混合した。
次いで、減圧攪拌脱泡を行い成形用スラリーを得た。こ
のスラリーを用いてドクターブレード法によってシート
状に成形した。これを200×200mmの寸法に切り
抜き、所望の厚さを得るために2枚以上積み重ね熱プレ
スした。こうして得られたグリーンシートと黒鉛シート
とを交互に積み重ね、窒素中700℃で脱脂し、次い
で、上記の交互に積み重なったままの状態でAr中21
50℃まで昇温して薄板状炭化珪素焼結体を得た。その
結果を表1に示す。 [比較例]比較例1、2では、脱脂および焼成工程にお
いて黒鉛シートを挟まずに薄板状炭化珪素焼結体を作製
した。脱脂終了後に表面観察を行ったところ既にヘアー
クラックが生じていた。また、焼成後には、クラック以
外にも著しい反りが生じ、更に表面が黒色化し炭化して
いるのが認められた。比較例3、4では、成形後のグリ
ーンシートに著しく乾燥亀裂が生じたため、それ以降の
工程を進めるのを中断した。比較例5においては、脱脂
工程終了後に上部に積んでいた黒鉛シートを取り外しク
ラックの有無を確認したところ、既にクラックが生じて
いた。これらの結果は表1に示す。
高強度で熱伝導性に優れる厚さ0.3〜3mmのクラッ
クがなく、反りの小さい薄板状炭化珪素焼結体を作製す
ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 平均粒径1μm以下の炭化珪素微粉末に
焼結助剤、分散剤、有機バインダー、可塑剤、および有
機溶剤を混合したスラリーからドクターブレード法によ
ってグリーンシートを作成し、これを脱脂後、焼成する
製造工程において、炭化珪素粉末100重量部に対して
有機バインダーを10〜20重量部、可塑剤を8〜15
重量部添加することを特徴とする相対密度が90%以上
の薄板状炭化珪素焼結体の製造方法。 - 【請求項2】 上記請求項1の製造方法において、グリ
ーンシートを黒鉛シートで挟んで脱脂および焼成を行う
ことを特徴とする薄板状炭化珪素焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9140803A JPH10297971A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 薄板状炭化珪素焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9140803A JPH10297971A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 薄板状炭化珪素焼結体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10297971A true JPH10297971A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=15277113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9140803A Pending JPH10297971A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 薄板状炭化珪素焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10297971A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002316874A (ja) * | 2001-04-17 | 2002-10-31 | Tokai Konetsu Kogyo Co Ltd | 炭化珪素質高温構造材料およびその製造方法 |
JP2019011238A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | クアーズテック株式会社 | 焼成用道具材 |
KR20190051908A (ko) * | 2019-03-26 | 2019-05-15 | 서울대학교산학협력단 | 태양광 슬러지를 이용한 탄화규소 재활용 방법 |
-
1997
- 1997-04-24 JP JP9140803A patent/JPH10297971A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002316874A (ja) * | 2001-04-17 | 2002-10-31 | Tokai Konetsu Kogyo Co Ltd | 炭化珪素質高温構造材料およびその製造方法 |
JP2019011238A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | クアーズテック株式会社 | 焼成用道具材 |
KR20190051908A (ko) * | 2019-03-26 | 2019-05-15 | 서울대학교산학협력단 | 태양광 슬러지를 이용한 탄화규소 재활용 방법 |
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