JP3182094B2 - セラミックの製造方法 - Google Patents

セラミックの製造方法

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JP3182094B2 JP27217596A JP27217596A JP3182094B2 JP 3182094 B2 JP3182094 B2 JP 3182094B2 JP 27217596 A JP27217596 A JP 27217596A JP 27217596 A JP27217596 A JP 27217596A JP 3182094 B2 JP3182094 B2 JP 3182094B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、生化学分野、理
化学分野等においてセラミックヒーターとして用いられ
る、抵抗体材料から成るパターンを埋設したセラミック
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 セラミックヒーターは、セラミックに
抵抗体材料から成るパターンを印刷して構成されるもの
であり、電気絶縁性と高熱伝導という特徴を有すること
から、生化学分野、理化学分野等において広範に用いら
れている。
【0003】 かかるセラミックヒーターは、一般に、
セラミック成形体に適宜なパターンを印刷した後、焼成
を行うことにより製造される。又、他のセラミック成形
体を積層して上記パターンを埋設した後、焼成を行うこ
とにより、抵抗体材料から成るパターンをセラミック焼
結体に埋設したセラミックヒーターも製造されている。
抵抗体埋設型セラミックヒーターは、通電部が外部に露
出していない等の利点を有することから、近年において
需要の増大が見込まれている。
【0004】 このようなセラミックヒーターの製造に
おいては、セラミック成形体として、従来より、テープ
成形体、即ちセラミックグリーンシートが用いられてき
た。これは、導体回路を有するセラミック基板の製造方
法として実績があること、テープ成形体が高強度でスク
リーン印刷に適しているという特徴を有することによ
る。又、パターンを印刷した後の焼成は、焼結性を向上
させる観点より、ホットプレスによる加圧焼成にて行わ
れてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、セラ
ミック成形体としてテープ成形体を用いた場合には、テ
ープ成形体は一般的に厚さが1mm以下のものがほとん
どであることから、3mm以上の厚さを有する成形体を
得るためには、テープ成形体を数回に渡って積層するこ
とが必要となり、製造工程の増加により生産効率の向上
を図れないという問題があった。
【0006】 又、多数の積層を行うと、焼成後に各層
の接合面が開く可能性が高くなり、歩留まりが低下する
という問題があった。
【0007】 さらに、テープ成形体は、グリーンシー
トの強度を向上させる観点より、プレス成形体等の他の
成形体に比して、バインダ含有量が10〜30重量%と
多いため、バインダを除去するための脱脂工程におい
て、クラック等の欠陥が発生しやすいという問題もあっ
た。
【0008】 又、ホットプレスによる加圧焼成は、一
般的に、表面に凸凹のない円盤状又はブロック状の成形
体にのみ適用可能であり、複雑な形状を有する成型品の
焼成には適用が困難である。従って、製造できるセラミ
ックヒーターの形状が制限され、例えば、生化学分野で
汎用される、マイクロチューブ挿入孔を表面に有するヒ
ーターの製造等が困難であった。
【0009】 さらに、ホットプレスを行うには、加圧
機構を備えた焼成炉が必要となること、1度に焼成でき
る成形体の数が数個程度に制限されること等から、生産
効率及び生産コストの点からも問題があった。
【0010】 一方、プレス成形により製造したセラミ
ック成形体を用いたセラミックヒーターの製造も一部で
は行われているが、スクリーン印刷時における成形体の
破損、粉落ちを防止し、さらには焼結体の緻密化を促進
する観点から、500kg/cm2を超える大きな圧力
でプレス成形を行うのが普通である。従って、抵抗体埋
設型セラミックヒーターを製造する場合には、他のセラ
ミック成形体を積層してパターンを埋設した後、焼成を
含めた後工程の際の成形体の収縮率が小さくなるため、
両成形体の接着が不十分になりやすく、接合面が開きや
すいという問題があった。
【0011】 本発明は、かかる状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、任意の形状及び
サイズを有し、かつ接合面が開口することのないセラミ
ックヒーター等を、効率良く、安価に製造できる抵抗体
材料から成るパターンを埋設したセラミックの製造方法
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、抵抗体材料から成るパターンを埋設したセラミック
の製造方法であって、100〜500kg/cm2の圧
力でプレス成形された3mm以上の厚さを有するセラミ
ック成形体に、スクリーン印刷にて上記パターンを印刷
した後、他のセラミック成形体を積層して上記パターン
を埋設し、次いで10kg/cm2以下の圧力でガス圧
焼成を行うセラミックの製造方法が提供される。
【0013】 上記のセラミックの製造方法において、
上記パターンを埋設した後、焼成を行う前に、セラミッ
ク成形体のプレス成形に用いた圧力より大きい圧力にて
静水圧加圧を行うことが好ましい。又、上記他のセラミ
ック成形体は、上記セラミック成形体と同一の材質から
成り、上記セラミック成形体と同一の圧力でプレス成形
されて成るものであることが好ましい。
【0014】 又、本発明によれば、抵抗体材料から成
るパターンを埋設したセラミックの製造方法であって、
100〜500kg/cm2の圧力でプレス成形された
3mm以上の厚さを有するセラミック成形体に、スクリ
ーン印刷にて上記パターンを印刷した後、セラミック粉
末を被覆し、再度のプレス成形を行って上記パターンを
埋設し、次いで10kg/cm2以下の圧力でガス圧焼
成を行うセラミックの製造方法が提供される。
【0015】 上記のセラミックの製造方法において、
上記再度のプレス成形を行った後、焼成を行う前に、上
記セラミック成形体のプレス成形及び上記再度のプレス
成形に用いた圧力より大きい圧力にて静水圧加圧を行う
ことが好ましい。又、上記セラミック粉末が、上記セラ
ミック成形体と同一の材質から成るものであることが好
ましい。
【0016】 又、本発明によれば、抵抗体材料から成
るパターンを埋設したセラミックの製造方法であって、
100〜500kg/cm2の圧力でプレス成形された
3mm以上の厚さを有するセラミック成形体に、スクリ
ーン印刷にて上記パターンを印刷した後、他のセラミッ
ク成形体を重ね合わせ、静水圧加圧を施すことにより上
記パターンを埋設し、次いで10kg/cm2以下の圧
力でガス圧焼成を行うセラミックの製造方法が提供され
る。上記他のセラミック成形体は、上記のセラミック成
形体と同一の材質から成り、上記のセラミック成形体と
同一の圧力でプレス成形されて成ることが好ましい。
【0017】 上記のセラミックの製造方法において
は、セラミックとして窒化アルミニウムを用いることが
好ましく、又、抵抗体材料としてタングステン又はモリ
ブデンから成るものを用いることが好ましい。本発明の
製造方法により製造されるセラミックは、セラミックヒ
ーターとして好適に用いられる。
【0018】
【発明の実施の形態】 本発明においては、セラミック
成形体としてプレス成形体を用いていることから、厚さ
が3mm以上の厚さを有する成形体を用いたセラミック
を効率良く製造することができる。又、プレス成形体
は、プレス成形用原料粉末製造時の流動性向上及びプレ
ス成型時の金型離型性の向上の観点より、バインダの含
有量が少なく、3重量%程度であるため、脱脂工程にお
いてクラック等の欠陥が発生しにくく、セラミックヒー
ターの品質の向上を図ることができる。
【0019】 又、プレス成形体の成形圧力を500k
g/cm2以下に制限していることから、上記パターン
を埋設した後の焼成等を含めた後工程において、セラミ
ック成形体が大きな収縮率を示し、セラミック成形体ど
うし、又はセラミック粉末とセラミック成形体との接合
を確実に行うことができる。従って、セラミックの接合
部において、開口が生じにくい。成形圧力は、100〜
300kg/cm2がより好ましく、150〜250k
g/cm2がさらに好ましい。なお、100kg/cm2
以上としたのは、100kg/cm2未満では、成形体
が脆くなるため、スクリーン印刷時に破損するおそれが
あるとともに、粉落ちにより印刷が困難になるためであ
り、又、焼結体が緻密化せず、高気孔率、低密度となる
可能性も高いからである。
【0020】 又、本発明においては、焼成をホットプ
レスによらずに、ガス圧焼成にて行うため、成型品の形
状に制限されることなく、例えば、生化学分野で汎用さ
れる、マイクロチューブ挿入孔を有するヒーター等、複
雑な形状を有するヒーターの製造が可能である。又、ホ
ットプレスとは異なり、加圧機構を備えた焼成炉は不要
であり、さらに1度に焼成できる成形体の数もホットプ
レスに比較して数倍〜数十倍と多量であることから、生
産効率の向上及び生産コストの低減を図ることもでき
る。
【0021】 なお、焼成時のガス圧は10kg/cm
2以下であることが好ましいが、0.5〜9kg/cm2
であることがより好ましく、0.5〜5kg/cm2
あることがさらに好ましい。これは、ガス圧が10kg
/cm2を超える場合には、焼結体中にガスが残留し、
クラック等が発生する可能性があるからである。なお、
焼成時の雰囲気は、窒素ガス、アルゴンガス、水素ガス
等が用いられる。
【0022】 本発明の方法において、パターン印刷を
施したセラミック成形体に積層する他のセラミック成形
体及びパターン印刷を施したセラミック成形体に重ね合
わせ、静水圧加圧を施す他のセラミック成形体は、パタ
ーン印刷を施したセラミック成形体と同一の材質から成
り、上記セラミック成形体と同一の圧力でプレス成形さ
れて成るものであることが好ましい。両セラミック成形
体の親和性を増大させることにより、接合部の開口を防
ぐためである。
【0023】 又、本発明の方法において、セラミック
成形体を積層してパターンを埋設する場合には、上記他
のセラミック成形体によりパターンを埋設した後、焼成
を行う前に、セラミック成形体のプレス成形に用いた圧
力より大きい圧力にて静水圧加圧を行うことが好まし
い。静水圧加圧を行うことにより、焼結体の緻密化をさ
らに促進し、焼結体を高密度・低気孔率とすることがで
きるとともに、両セラミック成形体をより強固に接合さ
せることができるからである。
【0024】 又、セラミック成形体を積層してパター
ンを埋設する場合には、50kg/cm2以上、500
kg/cm2以下の圧力及び80℃以上、300℃以下
の温度で処理することが好ましい。これは、50kg/
cm2未満の圧力では接合効果が小さく、500kg/
cm2超える圧力では、積層後の成形体の型からの離型
性が悪化する可能性があるからである。又、80℃未満
の温度では、有機バインダが軟化しないことから接合効
果が小さくなり、300℃を超える温度では、有機バイ
ンダの熱分解が部分的に始まり、接合効果が小さくなる
からである。
【0025】 セラミック成形体に印刷した抵抗体の厚
さが20μm以下の場合には、セラミック成形体を積層
してパターンを埋設するか、又はセラミック成形体を重
ね合わせて静水圧加圧を施すことによりパターンを埋設
する上記の製造方法により、両セラミック成形体の接合
部の開口を効果的に防止することができるが、抵抗体の
厚さが20μmを超える場合には、接合部の開口をより
効果的に防止するため、パターン印刷を施したセラミッ
ク成形体に、セラミック粉末を被覆してパターンを埋設
した後、再度のプレス成形を行い、次いで焼成を行うこ
とが好ましい。
【0026】 パターン印刷を施したセラミック成形体
に被覆するセラミック粉末は、パターン印刷を施したセ
ラミック成形体と同一の材質から成るものであること
が、セラミック成形体とセラミック粉末との親和性を向
上させる観点より好ましい。又、上記の再度のプレス成
形は、パターンを形成したセラミック成形体のプレス成
形の圧力と同等以上であることが好ましい。
【0027】 上記の方法においては、上記再度のプレ
ス成形を行った後、焼成を行う前に、セラミック成形体
のプレス成形及び上記再度のプレス成形に用いた圧力よ
り大きい圧力にて静水圧加圧を行うことが好ましい。静
水圧加圧を行うことにより、焼結体の緻密化をさらに促
進し、焼結体を高密度・低気孔率とすることができると
ともに、接合部をより強固にすることができるからであ
る。
【0028】 なお、本発明のセラミックの製造方法に
おいて、セラミック材料には特に制限はなく、窒化珪
素、炭化珪素、アルミナ、部分安定化ジルコニア、ムラ
イト、コージェライト等が好適に用いられるが、窒化ア
ルミニウムを用いることがより好ましい。窒化アルミニ
ウムは熱伝導性に優れるため、被加熱体の温度を急激に
上昇又は下降させることが必要なセラミックヒーターに
用いる場合、例えば、生化学分野において汎用される遺
伝子増幅法であるPCR(Polymerase Ch
ain Reaction)法等に特に有用であり、遺
伝子増幅に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0029】 又、抵抗体材料としては、TaN、Ti
N等が好適に用いられるが、タングステン又はモリブデ
ンから成るものを用いることが高融点及び焼結時の収縮
率の観点より好ましい。
【0030】
【実施例】 以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもの
ではない。
【0031】(実施例1) 以下に示す方法により、抵
抗体材料から成るパターンを埋設したセラミックの一例
であるセラミックヒーターを製造し、セラミック成形体
の接合部における開口状態を調べた。セラミックヒータ
ーの製造は、図1に示す工程により行った。
【0032】 まず、平均粒径1μmの窒化アルミニウ
ム粉末100重量%に、焼結助剤としてY23粉末を5
重量%、バインダとしてワックスを3重量%加え、分散
媒中で十分に混合した後、噴霧乾燥(スプレードライヤ
ー)により平均粒径60〜80μmの流動性の良い原料
粉末を造粒した。
【0033】 次に、上記の原料粉末を、金型プレス
(一軸プレス)を用いて、500kg/cm2の圧力で
成形し、3mmの厚さを有する成形体を得た。
【0034】 次に、タングステンペーストを用いたス
クリーン印刷により、上記の成形体上に20μmの厚さ
を有するパターンを形成した。なお、タングステンペー
ストは、分散媒中に、タングステン粉末、ポリビニルブ
チラール、フタル酸−2−エチルヘキシル、2−エチル
ヘキサノール等を加えて十分に混合した後、分散媒を揮
発させることにより調製した。
【0035】 次に、パターンを形成した成形体に用い
た原料粉末と同様の方法により調製したセラミック粉末
を、パターンを形成した成形体に被覆してパターンを埋
設し、500kg/cm2の圧力でプレス成形を行っ
た。
【0036】 次に、パターンを埋設した成形体を、窒
素ガス又は水素ガス中にて50℃/時の速度で500℃
まで昇温した後、500℃で2時間保持することにより
バインダ仮焼を行い、脱脂を施した。
【0037】 次に、脱脂後の成形体に、7ton/c
2の圧力にて静水圧加圧を施した。静水圧加圧は、成
形体の真空パックによる袋詰め後、実施した。
【0038】 次に、静水圧加圧後の成形体を、0.5
kg/cm2の窒素ガス雰囲気にて、700℃/時の速
度で1400℃まで昇温した後、さらに300℃/時の
速度で1900℃まで昇温し、1900℃で3時間保持
することにより、焼成を行った。
【0039】 最後に、得られた焼結体を所定の寸法に
機械加工(研削加工)してセラミックヒーターを得た。
なお、機械加工(切削・研削加工)は、焼成による収縮
率を考慮した上で、焼成前に行ってもよい。
【0040】 得られた機械加工前のセラミック焼結体
の接合部の開口状態を観察し、図2に示すように、セラ
ミック焼結体5の表面2から開口部3の底部4までの距
離(開口部の深さ)を測定した。結果を表1に示す。
【0041】(実施例2) セラミック成形体の成形圧
力を450kg/cm2とした点、パターンの埋設をセ
ラミック粉末により行わずに、未印刷の成形体を積層す
ることにより行った点及びバインダ仮焼後に静水圧加圧
を行わなかった点を除いては、実施例1と同様の方法に
より、セラミックヒーターを製造した。なお、パターン
の埋設に用いた未印刷の成形体は、パターンを形成した
成形体と同様の方法により調製したものであり、積層
は、パターンを形成した成形体に重ね合わせた後、15
0kg/cm2の圧力、150℃の温度で処理すること
により行った。
【0042】 得られた機械加工前のセラミック焼結体
の接合部の開口状態を観察し、開口部の深さを測定し
た。結果を表1に示す。
【0043】(実施例3) セラミック成形体の成形圧
力を100kg/cm2とした点、パターンの厚さを1
5μmとした点及びパターンの埋設をセラミック粉末に
より行わずに、未印刷の成形体を積層することにより行
った点を除いては、実施例1と同様の方法により、セラ
ミックヒーターを製造した。なお、未印刷の成形体の積
層は、実施例2と同様の方法により行った。得られた機
械加工前のセラミック焼結体の接合部の開口状態を観察
し、開口部の深さを測定した。結果を表1に示す。
【0044】(実施例4) セラミック成形体の成形圧
力を200kg/cm2とした点、パターンを形成する
成形体の厚さを5mmとした点及びパターンの埋設をセ
ラミック粉末により行わずに、未印刷の成形体を積層す
ることにより行った点を除いては、実施例1と同様の方
法により、セラミックヒーターを製造した。なお、未印
刷の成形体の積層は、実施例2と同様の方法により行っ
た。得られた機械加工前のセラミック焼結体の接合部の
開口状態を観察し、開口部の深さを測定した。結果を表
1に示す。
【0045】(実施例5) パターンの厚さを30μm
とした点を除いては実施例4と同様の方法により、セラ
ミックヒーターを製造した。得られた機械加工前のセラ
ミック焼結体の接合部の開口状態を観察し、開口部の深
さを測定した。結果を表1に示す。
【0046】(実施例6) 脱脂後に静水圧加圧を行わ
なかった点を除いては実施例4と同様の方法により、セ
ラミックヒーターを製造した。得られた機械加工前のセ
ラミック焼結体の接合部の開口状態を観察し、開口部の
深さを測定した。結果を表1に示す。
【0047】(実施例7) パターンの厚さを40μm
とした点及び実施例1と同様にセラミック粉末によりパ
ターンを埋設した点を除いては実施例4と同様の方法に
より、セラミックヒーターを製造した。得られた機械加
工前のセラミック焼結体の接合部の開口状態を観察し、
開口部の深さを測定した。結果を表1に示す。
【0048】(実施例8) 未印刷の成形体を、パター
ンを形成した成形体に重ね合わせ、静水圧加圧によりパ
ターンを埋設した点を除いては、実施例6と同様の方法
により、セラミックヒーターを製造した。得られた機械
加工前のセラミック焼結体の接合部の開口状態を観察
し、開口部の深さを測定した。結果を表1に示す。
【0049】(実施例9) パターンの厚さを35μm
とした点を除いては実施例8と同様の方法により、セラ
ミックヒーターを製造した。得られた機械加工前のセラ
ミック焼結体の接合部の開口状態を観察し、開口部の深
さを測定した。結果を表1に示す。
【0050】(実施例10) セラミック材料として、
窒化アルミニウムの代わりに窒化珪素を用いた点を除い
ては実施例4と同様の方法により、セラミックヒーター
を製造した。得られた機械加工前のセラミック焼結体の
接合部の開口状態を観察し、開口部の深さを測定した。
結果を表1に示す。
【0051】(比較例1) 成形圧力を50kg/cm
2とした点を除いては、実施例1と同様の方法にてセラ
ミック成形体を製造し、この成形体にタングステンペー
ストを用いてスクリーン印刷を施した。
【0052】(比較例2) 成形圧力を100kg/c
2とした点及び成形体の厚さを2mmとした点を除い
ては、実施例1と同様の方法にてセラミック成形体を製
造し、この成形体にタングステンペーストを用いてスク
リーン印刷を施した。
【0053】(比較例3) セラミック成形体の成形圧
力を700kg/cm2とした点を除いては実施例4と
同様の方法により、セラミックヒーターを製造した。得
られた機械加工前のセラミック焼結体の接合部の開口状
態を観察し、開口部の深さを測定した。結果を表1に示
す。
【0054】(比較例4) セラミック成形体の成形圧
力を1000kg/cm2とした点を除いては実施例8
と同様の方法により、セラミックヒーターを製造した。
得られた機械加工前のセラミック焼結体の接合部の開口
状態を観察し、開口部の深さを測定した。結果を表1に
示す。
【0055】
【表1】
【0056】 表1より、実施例1、3、4、7、10
においては、接合部に開口は観察されなかった。又、実
施例2、5、6、8、9においては、0.5〜1.0m
mの深さの開口が生じたが、外周機械加工により表面部
分を除去すれば使用可能であった。一方、比較例1及び
2においては、スクリーン印刷を施す際に成形体が割れ
たため、セラミックヒーターの製造ができなかった。
又、比較例3及び4においては、開口の深さが大きいた
め、セラミックヒーターとしての使用は不可能であっ
た。
【0057】
【発明の効果】 本発明の抵抗体材料から成るパターン
を埋設したセラミックの製造方法においては、セラミッ
ク成形体としてプレス成形体を用いていることから、厚
さが3mm以上の厚さを有する成形体を用いたセラミッ
クを効率良く製造することができる。又、プレス成形体
は、バインダの含有量が少ないため、脱脂工程において
クラック等の欠陥が発生しにくい。
【0058】 又、プレス成形体の成形圧力を500k
g/cm2以下に制限していることから、パターンを埋
設した後の焼成を含めた後工程において、セラミック成
形体が大きな収縮率を示し、セラミック成形体どうし、
又はセラミック粉末とセラミック成形体との接合を確実
に行うことができる。従って、セラミックの接合部にお
いて、開口が生じにくい。
【0059】 又、本発明においては、パターン印刷後
の焼成をガス圧焼成にて行うため、成型品の形状に制限
されることなく、複雑な形状を有するセラミックの製造
が可能である。又、ホットプレスとは異なり、加圧機構
を備えた焼成炉は不要であり、さらに1度に焼成できる
成形体の数も、ホットプレスに比して数倍〜数十倍と多
量であることから、生産効率の向上及び生産コストの低
減を図ることもできる。
【0060】 又、本発明のセラミックの製造方法にお
いて、抵抗体の厚さが20μmを超える場合には、パタ
ーン印刷を経たセラミック成形体に、セラミック粉末を
被覆してパターンを埋設した後、再度のプレス成形を行
い、次いで焼成を行うことにより、接合部の開口を効果
的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法により抵抗体材料から成るパタ
ーンを埋設したセラミックを製造する場合の工程図であ
る。
【図2】 接合部に生じた開口の深さの概念を示す模式
図である。
【符号の説明】
1・・・セラミックヒーター、2・・・セラミック焼結体の表
面、3・・・開口部、4・・・開口部の底部、5・・・セラミッ
ク焼結体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 3/14 H05B 3/18

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抵抗体材料から成るパターンを埋設した
    セラミックの製造方法であって、 100〜500kg/cm2の圧力でプレス成形された
    3mm以上の厚さを有するセラミック成形体に、スクリ
    ーン印刷にて当該パターンを印刷した後、他のセラミッ
    ク成形体を積層して当該パターンを埋設し、次いで10
    kg/cm2以下の圧力でガス圧焼成を行うことを特徴
    とするセラミックの製造方法。
  2. 【請求項2】 当該パターンを埋設した後、焼成を行う
    前に、当該セラミック成形体のプレス成形に用いた圧力
    より大きい圧力にて静水圧加圧を行う請求項1に記載の
    セラミックの製造方法。
  3. 【請求項3】 当該他のセラミック成形体が、当該セラ
    ミック成形体と同一の材質から成り、当該セラミック成
    形体と同一の圧力でプレス成形されて成る上記請求項1
    又は2に記載のセラミックの製造方法。
  4. 【請求項4】 抵抗体材料から成るパターンを埋設した
    セラミックの製造方法であって、 100〜500kg/cm2の圧力でプレス成形された
    3mm以上の厚さを有するセラミック成形体に、スクリ
    ーン印刷にて当該パターンを印刷した後、セラミック粉
    末を被覆し、再度のプレス成形を行って当該パターンを
    埋設し、次いで10kg/cm2以下の圧力でガス圧焼
    成を行うことを特徴とするセラミックの製造方法。
  5. 【請求項5】 当該再度のプレス成形を行った後、焼成
    を行う前に、当該セラミック成形体のプレス成形及び当
    該再度のプレス成形に用いた圧力より大きい圧力にて静
    水圧加圧を行う請求項4に記載のセラミックの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 当該セラミック粉末が、当該セラミック
    成形体と同一の材質から成る上記請求項4又は5に記載
    のセラミックの製造方法。
  7. 【請求項7】 抵抗体材料から成るパターンを埋設した
    セラミックの製造方法であって、 100〜500kg/cm2の圧力でプレス成形された
    3mm以上の厚さを有するセラミック成形体に、スクリ
    ーン印刷にて当該パターンを印刷した後、他のセラミッ
    ク成形体を重ね合わせ、静水圧加圧を施すことにより当
    該パターンを埋設し、次いで10kg/cm2以下の圧
    力でガス圧焼成を行うことを特徴とするセラミックの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 当該他のセラミック成形体が、当該セラ
    ミック成形体と同一の材質から成り、当該セラミック成
    形体と同一の圧力でプレス成形されて成る上記請求項7
    に記載のセラミックの製造方法。
  9. 【請求項9】 セラミックとして窒化アルミニウムを用
    いる上記請求項1〜8のいずれかに記載のセラミックの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 抵抗体材料がタングステン又はモリブ
    デンから成る上記請求項1〜9のいずれかに記載のセラ
    ミックの製造方法。
  11. 【請求項11】 セラミックヒーターとして用いる上記
    請求項1〜10のいずれかに記載のセラミックの製造方
    法。
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