JPH10297937A - プラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル用隔壁 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル用隔壁

Info

Publication number
JPH10297937A
JPH10297937A JP9108718A JP10871897A JPH10297937A JP H10297937 A JPH10297937 A JP H10297937A JP 9108718 A JP9108718 A JP 9108718A JP 10871897 A JP10871897 A JP 10871897A JP H10297937 A JPH10297937 A JP H10297937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partition wall
display panel
plasma display
alkali metals
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9108718A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Nishioka
尉彦 西岡
Masafumi Kato
雅史 加藤
Kiyohiro Sakasegawa
清浩 逆瀬川
Kenichi Yoneyama
健一 米山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP9108718A priority Critical patent/JPH10297937A/ja
Publication of JPH10297937A publication Critical patent/JPH10297937A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Glass Compositions (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】放電表示セルの静電容量が小さく、消費電力を
低減できることは勿論、低融点ガラスに含有されるアル
カリ金属のイオン化を阻止して蛍光体や放電ガスの劣化
や電極のマイグレーションを防止した高輝度の耐久性に
優れ、焼成温度が低く、絶縁基板の熱変形による隔壁の
寸法ずれを改善した高精細度化が可能なPDPの隔壁用
組成物及びそれを用いたPDP用隔壁を提供する。 【解決手段】Li、Na、K、Rb、Csのアルカリ金
属の内、少なくとも二種類を含有した低温焼成可能かつ
焼成体が低誘電率を示すガラス粉体と、有機性添加物か
ら成るバインダーの混合物をPDPの放電表示セルを構
成する隔壁またはその一部を成形するための組成物と
し、比誘電率が8.0以下、誘電損失が1.0%以下、
軟化点が400〜500℃であるPDP用隔壁を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度かつ安価な
薄型の大型画面用カラー表示装置等に用いられるプラズ
マディスプレイパネル(以下、PDPと略記する)の放
電表示セルを構成する隔壁の成形用をはじめ、隔壁欠損
部の補填用等に好適なPDPの隔壁用組成物及びそれを
用いたPDP用隔壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から画像表示装置としてはCRTが
多用されてきているが、このCRTには外形容積が大き
く重量が大であること、高電圧が必要なこと等の欠点が
あり、近年、発光ダイオード(LED)や液晶表示素子
(LCD)、あるいはPDP等の平面画像表示装置が開
発され、これらの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】なかでもPDPは、プラズマ発光を利用し
た大型画面、高画質、軽量薄型の画像表示装置として将
来性が注目されている。
【0004】かかるPDPは、2枚の平坦な絶縁基板と
その空間を仕切る隔壁で囲まれた微小な放電表示セルに
対向する電極群を設け、前記空間に希ガス等の放電可能
なガスを封入した気密構造を成している。
【0005】そして、このPDPを駆動するには、発光
すべき位置にある対向する電極間に電圧を選択的に印加
して放電によりプラズマを発生させ、該プラズマから放
出される紫外光により放電表示セル内壁に形成された蛍
光体を発光させ、画像表示装置の発光素子として利用す
るもので、通常、前記駆動に必要な電気信号は100k
Hz程度で200Vの電圧が印加されるものである。
【0006】従って、前記隔壁は放電によって発生した
プラズマの漏洩による放電表示セルの表示色の混合を防
ぐために設けられるものであるが、かかる隔壁は100
kHzにおける比誘電率が12を越え、誘電損失も10
%を越えることから、アドレス期間中の電束分布を放電
空間に集中させることができず、発光効率を下げる原因
になる他、前記放電表示セルの静電容量が大となること
から、PDPを駆動する際の放電電極間の駆動電流が大
きいためにPDPの消費電力が引き上げられ、電源設備
が大型化するという問題があった。
【0007】そこで前記問題を解消するために、放電表
示セルの静電容量を低減すべく低誘電率の低融点ガラス
材料から成る誘電体層を放電電極に被覆したり(特開平
8−77930号公報参照)、該低融点ガラス材料から
成る誘電体で隔壁を構成すること(特公平7−2418
9号公報参照)等が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記提
案では使用する低融点ガラスは低誘電率ではあるもの
の、アルカリ金属を含有したアルカリ系ガラスを主体と
するものであることから、該ガラスに含有されるナトリ
ウム(Na)等のアルカリ金属がPDPの稼働中にイオ
ン移動して、蛍光体や放電ガスを劣化させたり、電極内
に拡散して銀(Ag)電極のマイグレーションを引き起
こして短絡し、表示色の混合や輝度の低下を招くという
課題があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は前記課題に鑑み成されたもの
で、その目的は放電表示セルの静電容量が小さく、印加
電圧パルスに対する応答性が良く、隔壁部でのエネルギ
ー損失が低いことから、アドレス期間中の電束分布を放
電空間に集中させて発光効率を向上させることができ、
消費電力を低減できることは勿論、低融点ガラスに含有
されるアルカリ金属のイオン移動を防止して蛍光体や放
電ガスを劣化させず、Ag電極のマイグレーションを防
止した高輝度の耐久性に優れたPDPが得られると共
に、焼成温度が低く、絶縁基板の熱変形による隔壁の寸
法ずれを改善した高精細度化が実現できるPDP用基板
が得られるPDPの隔壁用組成物及びそれを用いたPD
P用隔壁を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑み鋭意検討した結果、PDPの隔壁用組成物として低
温焼成が可能で、かつ焼成体の誘電率が低いガラス粉体
に、少なくとも二種類のアルカリ金属の酸化物を含有さ
せることにより、それを用いたPDP用隔壁ではアルカ
リ金属のイオン化を抑制することが可能となり、しかも
誘電損失や軟化点を低下させることができる上、焼成体
の表面硬度を向上させることも可能となり、その結果、
前記課題を解消して耐久性を改善でき高精細度化が実現
できることを見いだした。
【0011】即ち、本発明のPDPの放電表示セルを構
成する隔壁またはその一部を成形するための組成物とし
て、Li、Na、K、Rb、Csのアルカリ金属の内、
少なくとも二種類を含有した低温焼成可能かつ焼成体が
低誘電率を示すガラス粉体と、有機性添加物から成るバ
インダーを混合したものである。
【0012】また、前記ガラス粉体としては、B2 3
を25〜60重量%、ZnOを20〜45重量%、Si
2 を10〜40重量%、Al2 3 を1〜5重量%、
ZrO2 を2〜8重量%、Li、Na、K、Rb、Cs
のアルカリ金属の少なくとも二種類の酸化物を混合して
6〜14重量%から成るものがより望ましく、更に、前
記アルカリ金属の内の二種類をモル換算で2対3〜3対
2、即ち0.667〜1.50の割合で含有するものが
最適である。
【0013】次に、前記PDPの隔壁用組成物を用いた
本発明のPDP用隔壁は、100kHzにおける比誘電
率が8.0以下であり、誘電損失も1.0%以下と低
く、その上、軟化点が400〜500℃であることを特
徴とするものである。
【0014】また、より望ましくは、前記ガラス粉体が
2 3 を25〜60重量%、ZnOを20〜45重量
%、SiO2 を10〜40重量%、Al2 3 を1〜5
重量%、ZrO2 を2〜8重量%、Li、Na、K、R
b、Csのアルカリ金属の少なくとも二種類の酸化物を
混合して6〜14重量%から成り、100kHzにおけ
る比誘電率が7.0以下、かつ誘電損失が0.5%以下
である隔壁であり、更に、前記アルカリ金属の内の二種
類をモル換算で2対3〜3対2、即ち0.667〜1.
50の割合で含有して成り、100kHzにおける比誘
電率が6.0以下、かつ誘電損失が0.5%以下である
隔壁が最も望ましいものである。
【0015】
【作用】本発明のPDPの隔壁用組成物及びそれを用い
たPDP用隔壁によれば、低温焼成が可能で焼成体が低
誘電率を示すガラス粉体が、少なくともLi、Na、
K、Rb、Csのアルカリ金属の二種類の酸化物を含有
することから、異なるアルカリ金属種が酸素を介してク
ラスターを形成し、アルカリ金属のイオン化を抑制する
ものと考えられ、その結果、放電表示セル内の蛍光体や
放電ガスの劣化を防止すると共にAg電極のマイグレー
ションも防止できることとなる。
【0016】また、前記異種混合アルカリのクラスター
が、ガラスの網目構造を成して強固なガラスを形成する
ことから、焼成体の表面硬度が高くなる。
【0017】更に、本発明のPDPの隔壁用組成物は焼
成温度が低く、絶縁基板の熱変形の影響が小さくなり隔
壁の寸法精度が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のPDPの隔壁用組成物を
構成するガラス粉体は、550℃以下の低温焼成が可能
で、焼成体が8.0以下の低誘電率を示すものであっ
て、Li、Na、K、Rb、Csのアルカリ金属の内、
少なくとも二種類を含有し、最終的にLi2 O、Na2
O、K2 O、Rb2 O、Cs2 Oの酸化物となるもので
あればいずれでも採用し得るものであるが、異種混合ア
ルカリのクラスターを容易に形成する点からは、式量が
大きく異なる組み合わせが好ましく、例えばLiとR
b、LiとCsの組み合わせが好適である。
【0019】また、前記アルカリ金属は、その酸化物が
ガラス溶融時に融剤として作用するものであるが、該ガ
ラスの軟化点の低下とイオン化の阻止という点からは、
6〜14重量%の範囲内で含有させるのが望ましく、特
に、イオン化阻止の点では二種類のアルカリ金属の混合
比率がモル比で2対3〜3対2、即ち0.667〜1.
50の範囲が最適であり、かかるガラス粉体の他の組成
物は、B2 3 が25〜60重量%、ZnOが20〜4
5重量%、SiO2 が10〜40重量%、Al2 3
1〜5重量%、ZrO2 が2〜8重量%であるものが、
以下に詳述する点から好適である。
【0020】即ち、前記ガラス溶融時に融剤として作用
し、またガラスの網目構造成分となって強固なガラスを
作る効果を有するものがB2 3 であり、該B2 3
量は、PDPの絶縁基板との熱膨張率の整合からは、前
記25〜60重量%が望ましい。
【0021】また、表面硬度を高くする高融点ガラスの
主要成分であり、比誘電率を低下させる作用の他、ガラ
スの網目構造成分として重要であるのがSiO2 であ
り、該SiO2 の量は、軟化点と比誘電率及び表面硬度
の点で10〜40重量%がより望ましいものである。
【0022】次に、ZnOは、化学的耐久性を増大さ
せ、軟化点を下げる効果を有するものであり、その量は
軟化点を考慮すると前記20〜45重量%がより望まし
い。
【0023】更に、前記Al2 3 は、ガラスの分相を
防ぎ化学的耐久性を向上し、隔壁の強度を向上するとと
もに、絶縁基板との熱膨張率の整合を図るために含有さ
せるものであり、その量は軟化点と焼結体の強度の点か
らは1〜5重量%がより望ましいものである。
【0024】一方、前記ZrO2 は隔壁を白色化して可
視光の反射率を向上させるものであり、軟化点と白色化
の程度からはその量が2〜8重量%であることがより望
ましい。
【0025】又、TiO2 も隔壁を白色化して可視光の
反射率を向上させるものであることから、その添加は望
ましいものである。
【0026】尚、前記ガラス粉体の粒径は、数十μmか
らサブミクロンのものが好適に用いられるが、隔壁成形
体の密度を増す目的からは2μm以下の微粉であること
が好ましい。
【0027】また、隔壁を積層して成形したり、成形体
のダレや低融点物質の溶融による隔壁の曲がりや反り等
の変形を抑制し、成形体の強度を向上するためには、前
記ガラスに例えばAl2 3 やZrO2 等の酸化物系セ
ラミックスや、窒化珪素(Si3 4 )等の非酸化物系
セラミックスをはじめ、希土類元素の酸化物や周期律表
第3a族元素の酸化物等を添加することも可能である。
【0028】そのように特性の改善を図るべくセラミッ
クス等を添加する場合には、分散剤や粘度調整剤等を適
宜、その種類と含有量を選択して使用することが望まし
く、隔壁用組成物の無機成分の分散性を向上するもので
あれば特に限定するものではない。
【0029】次に、前記PDPの隔壁用組成物を用いた
PDP用隔壁は、100kHzにおける比誘電率が8.
0を越えると、十分に放電空間に電束分布を集中させる
ことができず、発光効率の向上及び消費電力の低減とい
う作用効果が小さくなり、また誘電損失が1.0%を越
えると、隔壁部でのエネルギー損失や印加電圧パルスに
対する応答の遅れが大きく、消費電力を増大させる原因
となる。
【0030】また、その軟化点が400℃未満の場合に
は、焼成時に隔壁の曲がりや反り等の変形を生じ易くな
り、500℃を越えると短時間焼成が不可能となる。
【0031】従って、本発明のPDP用隔壁は、比誘電
率が8.0以下、かつ誘電損失が1.0%以下で、その
軟化点は400〜500℃の範囲に特定される。
【0032】また、前記比誘電率は、発光効率の向上や
消費電力の低減という点からは7.0以下がより好まし
く、更に6.0以下であれば最も望ましい。
【0033】一方、前記誘電損失も消費電力の低減とい
う点からは1.0%以下が望ましく、更に0.5%以下
がエネルギー損失の低減や印加電圧に対する応答性の点
からは最適となる。尚、本発明のPDP用隔壁の軟化点
が400〜500℃の範囲であることから、焼成は隔壁
用組成物が緻密化し、かつ絶縁基板と密着すれば良く、
従って焼成温度は隔壁用組成物の軟化点以上で絶縁基板
の軟化点以下の温度が良く、具体的には530〜550
℃の温度範囲が好ましい。
【0034】
【実施例】次に、本発明のPDPの隔壁用組成物及びそ
れを用いたPDP用隔壁を以下のようにして評価した。
【0035】先ず、ガラス粉末原料は、アルカリ金属の
酸化物としてLi2 O、Na2 O、K2 O、Rb2 O、
Cs2 Oと他の成分を、それぞれ表1及び表2に示す所
定割合となるように秤量し、IPAを溶媒としてそれぞ
れ18時間ボールミルにて湿式混合した。
【0036】尚、PbOが64重量%、SiO2 が19
重量%、ZrO2 が12重量%、B2 3 が3重量%、
TiO2 が2重量%から成る低融点鉛ガラス粉末原料か
ら成るものを比較例とした。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】次いで、前記混合物を乾燥後、周知の有機
性添加物から成るバインダーを添加して撹拌した後、5
0メッシュの網を通して造粒し、得られた造粒体を10
00kg/cm2 の圧力で直径20mm、厚さ4mmの
円板状に成形し、該成形体を表3に示す各焼成温度で2
0分間焼成した。
【0040】その後、前記円板状の焼成体を研磨加工し
て直径17mm、厚さ2mmの円板を作製し、両端面に
In−Ga電極を塗布して評価用の試料を得た。
【0041】かくして得られた評価用の試料をLCRメ
ータを用いて、雰囲気温度が25℃、100kHz(A
C100V)の条件で比誘電率、誘電損失を測定した。
【0042】次に、前記評価用試料の軟化点は、室温か
ら700℃の温度範囲における線膨張を測定して変曲点
から決定した。
【0043】また、前記評価用の試料に含有されるアル
カリ金属のイオン化を評価する方法として、一般にガラ
ス材料はイオン伝導体であり、アルカリ金属を含有する
ガラスは該アルカリ金属がイオン化し易く、イオン化率
はガラスの焼成状態に左右されることから、ガラス自体
の表面と内部の特性を比較するために表面比抵抗値と体
積固有抵抗値をそれぞれJIS規格のC−2141に準
じて測定すると共に、JIS規格のR−3502に準じ
てアルカリ溶出量を測定した。
【0044】
【表3】
【0045】表から明らかなように、比較例の試料番号
42では比誘電率が12を越え、誘電損失も10%を越
えており、軟化点も511℃と高く、イオン化傾向も極
めて強く、本発明の請求範囲外である試料番号1、1
4、33、36は比誘電率こそ8未満ではあるものの、
誘電損失は1を越え、軟化点も500℃を越えており、
更に試料番号25では比誘電率自体が8を越え、これら
請求範囲外の試料はいずれもアルカリ金属がイオン化し
易いことが分かる。
【0046】それに対して、本発明ではいずれも比誘電
率が7.8以下で、誘電損失も1.0以下、軟化点も4
84℃以下と低く、アルカリ金属のイオン化も極めて低
いことが分かる。
【0047】尚、本発明は前記詳述した実施例に何等限
定されるものではない。
【0048】
【発明の効果】叙上の如く、本発明のPDPの隔壁用組
成物及びそれを用いたPDP用隔壁は、PDPの放電表
示セルを構成する隔壁またはその一部を成形するための
組成物として低温焼成が可能で焼成体が低誘電率を示す
ガラス粉体が、少なくともLi、Na、K、Rb、Cs
のアルカリ金属の内、少なくとも二種類を含有し、得ら
れたPDP用隔壁が100kHzにおける比誘電率が
8.0以下で、誘電損失も1.0%以下、その上、軟化
点が400〜500℃であることから、低誘電率である
ことは勿論、低融点ガラスに含有されるアルカリ金属の
イオン化が効果的に抑制される。
【0049】従って、放電表示セルの静電容量が小さい
ことから印加電圧パルスに対する応答性が良く、また隔
壁部でのエネルギー損失を低減できることから、アドレ
ス期間に放電空間内の電束密度を高めて発光効率を向上
させることができ、消費電力を低減できることは勿論、
低融点ガラスに含有されるアルカリ金属のイオン化が抑
制されて蛍光体や放電ガスが劣化せず、Ag電極のマイ
グレーションも発生せず、高輝度の耐久性に優れたPD
Pが得られると共に、焼成温度が低く、絶縁基板の熱変
形による隔壁の寸法ずれが改善されて高精細度化が実現
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米山 健一 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマディスプレイパネルの放電表示セ
    ルを構成する隔壁またはその一部を成形するための、低
    温焼成可能かつ焼成体が低誘電率を示すガラス粉体と有
    機性添加物から成るバインダーとの混合物であって、前
    記ガラス粉体がLi、Na、K、Rb、Csのアルカリ
    金属の内、少なくとも二種類を含有することを特徴とす
    るプラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物。
  2. 【請求項2】前記ガラス粉体が25〜60重量%のB2
    3 と、20〜45重量%のZnOと、10〜40重量
    %のSiO2 と、1〜5重量%のAl2 3と、2〜8
    重量%のZrO2 と、6〜14重量%のLi、Na、
    K、Rb、Csのアルカリ金属の少なくとも二種類の酸
    化物から成ることを特徴とする請求項1記載のプラズマ
    ディスプレイパネルの隔壁用組成物。
  3. 【請求項3】前記Li、Na、K、Rb、Csのアルカ
    リ金属の内の二種類をモル換算で2対3〜3対2の割合
    で含有することを特徴とする請求項1又は請求項2のい
    ずれかに記載のプラズマディスプレイパネルの隔壁用組
    成物。
  4. 【請求項4】プラズマディスプレイパネルの放電表示セ
    ルを構成する隔壁またはその一部が、Li、Na、K、
    Rb、Csのアルカリ金属の内、少なくとも二種類を含
    有した低温焼成可能なガラス粉体から成り、100kH
    zにおける比誘電率が8.0以下、かつ誘電損失が1.
    0%以下であり、軟化点が400〜500℃であること
    を特徴とするプラズマディスプレイパネル用隔壁。
  5. 【請求項5】前記ガラス粉体が25〜60重量%のB2
    3 と、20〜45重量%のZnOと、10〜40重量
    %のSiO2 と、1〜5重量%のAl2 3と、2〜8
    重量%のZrO2 と、6〜14重量%のLi、Na、
    K、Rb、Csのアルカリ金属の少なくとも二種類の酸
    化物から成り、100kHzにおける比誘電率が7.0
    以下、かつ誘電損失が0.5%以下であることを特徴と
    する請求項4記載のプラズマディスプレイパネル用隔
    壁。
  6. 【請求項6】前記Li、Na、K、Rb、Csのアルカ
    リ金属の内の二種類をモル換算で2対3〜3対2の割合
    で含有して成り、100kHzにおける比誘電率が6.
    0以下、かつ誘電損失が0.5%以下であることを特徴
    とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載のプラズ
    マディスプレイパネル用隔壁。
JP9108718A 1997-04-25 1997-04-25 プラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル用隔壁 Pending JPH10297937A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9108718A JPH10297937A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 プラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル用隔壁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9108718A JPH10297937A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 プラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル用隔壁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10297937A true JPH10297937A (ja) 1998-11-10

Family

ID=14491819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9108718A Pending JPH10297937A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 プラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル用隔壁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10297937A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006073293A1 (en) * 2005-01-06 2006-07-13 Lg Micron Ltd. Rear plate for plasma display panel
KR100708632B1 (ko) * 2000-03-28 2007-04-17 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널의 격벽 형성용 조성물
WO2008032622A1 (fr) * 2006-09-13 2008-03-20 Central Glass Company, Limited Verre sans plomb à point de fusion bas
JP2009040676A (ja) * 2007-07-13 2009-02-26 Asahi Glass Co Ltd 電極付きガラス基板の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100708632B1 (ko) * 2000-03-28 2007-04-17 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널의 격벽 형성용 조성물
WO2006073293A1 (en) * 2005-01-06 2006-07-13 Lg Micron Ltd. Rear plate for plasma display panel
WO2008032622A1 (fr) * 2006-09-13 2008-03-20 Central Glass Company, Limited Verre sans plomb à point de fusion bas
JP2009040676A (ja) * 2007-07-13 2009-02-26 Asahi Glass Co Ltd 電極付きガラス基板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070298956A1 (en) Composition of glass for plasma display panel and fabrication method thereof
JP2995728B2 (ja) 低誘電率ガラス組成物
JP2006282467A (ja) ガラス組成物およびガラスペースト組成物
JPH11343142A (ja) プラズマディスプレイパネル用の誘電体の組成物
JP2001195989A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP3331428B2 (ja) シーリング・ガラス
JP2007246382A (ja) プラズマディスプレイパネル用誘電体材料
JPH10297937A (ja) プラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル用隔壁
JP3512616B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
JPH10302646A (ja) プラズマディスプレイパネル用基板及びその製造方法
JP2001058844A (ja) 蛍光表示管用ガラス組成物、絶縁材料及び隔壁材料
JP2001151532A (ja) 電極被覆用低融点ガラスおよびプラズマディスプレイ装置
JPH09231910A (ja) プラズマディスプレイパネルと誘電体ガラス組成物および酸化チタンの製造方法
JP2009021205A (ja) プラズマディスプレイパネル用誘電体材料
KR101417009B1 (ko) 절연층을 형성하기 위한 무연 붕규산염 유리 프릿 및 그의 유리 페이스트
JP3488372B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
US7009330B2 (en) Composition of plasma display panel
JP3556488B2 (ja) プラズマディスプレイパネル用基板
JPH11111181A (ja) プラズマディスプレイパネルの隔壁用組成物及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル
JP3954756B2 (ja) プラズマディスプレイパネル用基板及びプラズマディスプレイパネル
JP2001146436A (ja) 蛍光表示管用絶縁材料及び隔壁材料
KR100628698B1 (ko) 격벽 형성용 조성물 및 이로부터 제조되는 격벽을포함하는 플라즈마 디스플레이 패널
JPH11250809A (ja) プラズマディスプレイパネル
KR100939675B1 (ko) 디스플레이장치용 부재 및 이것을 이용한 디스플레이장치
JPH10312754A (ja) プラズマディスプレイパネル用基板の電極保護層及びその製造方法