JPH10297432A - 車両用制御装置 - Google Patents

車両用制御装置

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JPH10297432A
JPH10297432A JP11129897A JP11129897A JPH10297432A JP H10297432 A JPH10297432 A JP H10297432A JP 11129897 A JP11129897 A JP 11129897A JP 11129897 A JP11129897 A JP 11129897A JP H10297432 A JPH10297432 A JP H10297432A
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幸雄 岩崎
Hiromitsu Mizuno
水野  博光
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メインスイッチの操作を携帯型記憶担体から
のIDコードの受信に応じて許容若しくは有効化する構
成とする場合に、メインスイッチの戻し忘れや記憶担体
の車室内への置き忘れに起因して車両盗難に対する安全
性が低下する事態を防止すること。 【解決手段】 制御装置3は、イグニッションスイッチ
15の操作が許容された状態で、IDタグ1を所持した
運転者が降車した場合には、予め設定されたイグニッシ
ョン回路の遮断条件が成立している場合に限り、警報を
出力すると共に、その後に所定の遅延時間が経過したと
きにエンジン制御ECU20を通じてイグニッション回
路を遮断し、このときにイグニッションスイッチ15が
オフ位置以外にあった場合には、当該イグニッションス
イッチ15をスイッチ用アクチュエータ18を通じてオ
フ位置へ移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型記憶担体か
ら受信したIDコードが車両側に予め登録されているI
Dコードと一致するときに車両走行用回路を形成するた
めのメインスイッチの操作を許容若しくは有効化した状
態に切り替えるようにした車両用制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、車両盗難に対する安全性を高
めるために種々の対策が講じられている。このような対
策例として、運転者が携帯するタグに固有のIDコード
を記憶しておくと共に、このタグから空中伝播信号を利
用して読み取ったIDコードが車両側に予め登録されて
いるIDコードと一致する場合のみ、メインスイッチで
あるイグニッションスイッチの操作を許容した状態に切
り替わる構成とすることが考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成では、イ
グニッションスイッチの操作に応じてエンジンが動作さ
れた状態において、タグを所持した運転者が、イグニッ
ションスイッチをエンジンの動作停止位置(オフ位置)
へ操作することなく降車した場合には、エンジンが動作
されたままになる。このようなエンジン動作状態では、
車両が走行可能な状態にあるため盗難に遭う虞が高くな
るものであり、結果的にタグを設けた本来の意味が消失
するという未解決の課題があった。また、運転者が、タ
グを車室内に置き忘れたまま降車した場合においても車
両が盗難に遭う可能性が高くなるという事情があり、何
らかの対策が望まれていた。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、携帯型記憶担体から受信したIDコ
ードが車両側に予め登録されているIDコードと一致す
るときに、車両走行回路を形成するためのメインスイッ
チの操作を許容若しくは有効化した状態に切り替わる構
成とすることにより盗難に対する安全性を高める場合に
おいて、メインスイッチの戻し忘れにより車両が走行可
能な状態に放置される事態を未然に防止できるようにな
るとともに、記憶担体を車室内に置き忘れる事態に対処
できるようになって、車両盗難に対する安全性を十分に
確保できるようになる車両用制御装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、アクセサリ回路及び車両走行用回路を遮断
するためのオフ位置、アクセサリ回路を形成するための
アクセサリ位置、車両走行用回路を形成するためのオン
位置へ選択的に操作可能なメインスイッチと、IDコー
ドを記憶して成り、そのIDコードを空中伝播信号を媒
体として送信可能な携帯型記憶担体と、この記憶担体か
らのIDコードを受信する受信手段と、常時において前
記メインスイッチの操作を禁止若しくは無効化した状態
を保持するように設けられ、前記受信手段が受信するI
Dコードが車両側に予め登録されているIDコードと一
致した状態にあるときに上記メインスイッチの操作を許
容若しくは有効化した状態に切り替わる制御手段とを備
えた上で、前記車両走行用回路が形成された状態におい
て、前記受信手段による前記IDコードの受信継続状態
が途中で停止された場合に、所定の回路遮断条件が成立
していることを前提に当該車両走行用回路を遮断する補
助制御手段を備えた構成としたものである(請求項
1)。
【0006】このような構成とした場合、車両の運転者
は、常時において携帯型記憶担体を所持するものであ
り、車両走行のために、メインスイッチにより車両走行
用回路を形成する際には、上記記憶担体の記憶IDコー
ドを受信手段に受信させる。このとき、その受信IDコ
ードが車両側に予め登録されているIDコードと一致し
たときには、制御手段が、それまで操作禁止状態若しく
は操作無効化状態にあったメインスイッチの操作を許容
若しくは有効化した状態に切り替わるようになるから、
そのメインスイッチをオン位置へ操作することにより、
車両走行用回路を形成することが可能になる。
【0007】この後、メインスイッチにより車両走行用
回路が形成された状態において、記憶担体が前記受信手
段の受信範囲外へ移動されたときには、当該受信手段に
よる前記IDコードの受信継続状態が途中で停止される
ことになるため、補助制御手段が、所定の回路遮断条件
が成立していることを前提に車両走行用回路を遮断する
ようになる。
【0008】従って、記憶担体を所持した運転者がメイ
ンスイッチにより車両走行用回路を遮断する操作を行う
ことなく降車した場合であっても、その車両走行用回路
が自動的に遮断されて車両を走行させることが不可能に
なるから、車両盗難に対する安全性を高め得るようにな
る。
【0009】この場合、前記回路遮断条件として、少な
くとも車両の停止状態を含む構成とすることが望ましく
(請求項2)、このような構成によれば、車両走行用回
路が車両の走行状態で不用意に遮断される事態を確実に
防止できることになる。
【0010】また、前記補助制御手段を、前記車両走行
用回路の遮断制御を実行する際に警報を出力する構成と
しても良い(請求項3)。この構成によれば、記憶担体
を所持した運転者がメインスイッチをオフ位置へ操作す
ることなく降車した場合には、車両走行用回路が遮断さ
れると同時に警報が出力されることになるから、メイン
スイッチの操作忘れに対処可能となるなど、利便性が向
上するようになる。
【0011】前記補助制御手段は、上記のような警報の
出力開始時点から予め設定された遅延時間が経過したと
きに前記車両走行用回路を遮断する制御を実行する構成
であっても良く(請求項4)、この構成によれば、車両
走行用回路の自動的な遮断動作が必要以上に頻繁に行わ
れる事態を未然に防止できるようになる。
【0012】また、上記のような遅延時間を設定する場
合には、手動操作可能なキャンセルスイッチを備えた上
で、前記補助制御手段を、前記車両走行用回路の遮断制
御を行う前の前記遅延時間中において前記キャンセルス
イッチが操作されたときには、車両走行用回路の遮断制
御を、前記メインスイッチが前記オン位置以外へ操作さ
れたときに実行する構成としても良い(請求項5)。
【0013】この構成によれば、車両走行用回路が一旦
形成された後において、記憶担体が故障するなどして受
信手段による前記IDコードの受信継続状態が途中で停
止された場合であっても、警報が出力開始された後の遅
延時間内にキャンセルスイッチを操作すれば、メインス
イッチがオン位置にある期間は、車両走行用回路の形成
状態をそのまま維持できるようになる。従って、記憶担
体が故障した場合であっても、車両を目的地まで走行さ
せることが可能になる。尚、この後において、メインス
イッチがオン位置以外へ操作されたときには、その操作
時点で車両走行用回路の遮断動作が行われるようにな
る。
【0014】また、車両運転席に人が着座した状態を検
知する人センサを備えた上で、前記補助制御手段を、前
記車両走行用回路の遮断制御を実行する際に前記人セン
サが検知状態にあったときのみ前記警報を出力する制御
を行う構成としても良い(請求項6)。この構成によれ
ば、車両運転席に人が着座していない状態、つまり警報
自体が無意味になるような状態で、無駄な警報出力動作
が行われる虞がなくなる。
【0015】前記受信手段を、所定の送信エリア内で有
効な空中伝播信号を媒体としたトリガ信号を間欠的に送
信する送信機能を有した構成とした上で、前記携帯型記
憶担体を、前記トリガ信号を受信したときにIDコード
の送信動作を行う構成としても良く(請求項7)、この
構成によれば、携帯型記憶担体側に必要となる電源の消
耗を極力抑制できるようになる。
【0016】前記携帯型記憶担体を、前記IDコードを
含むロック信号及びアンロック信号を送信可能に構成し
た上で、車両側に、前記ロック信号またはアンロック信
号を受信したときにおいて、それらの信号に含まれるI
Dコードが予め登録されているIDコードと一致する場
合に車両用のドアロック機構のロック動作またはアンロ
ック動作を行うドアロック制御手段を設ける構成として
も良く(請求項8)、この構成によれば、携帯型記憶担
体の付加価値を高めることができると共に、ドアロック
機構の制御をも併せて行う構成とした場合のコストダウ
ンも実現できるようになる。
【0017】前記補助制御手段を、車両走行用回路が形
成された状態において、前記受信手段による前記IDコ
ードの受信継続状態が途中で停止された場合に、前記ド
アロック制御手段により前記ドアロック機構がロック動
作されるという回路遮断条件が成立していることを前提
に当該車両走行用回路を遮断する構成としても良い(請
求項9)。
【0018】この構成によれば、車室外に持ち出された
携帯型記憶担体を利用してドアロック機構のロック動作
が行われた状態、つまり、運転者が降車してドアロック
機構をロックした状態となったときに車両走行用回路が
確実に遮断されるようになるから、盗難に対する安全が
大幅に向上するようになる。
【0019】また、前記ドアロック制御手段を、受信し
たロック信号に含まれるIDコードが、前記制御手段が
前記メインスイッチの操作を許容若しくは有効化した状
態に切り替える際において前記受信手段が受信したID
コードと異なる場合に、当該ロック信号に基づいた前記
ドアロック機構のロック動作を見合わせる構成としても
良い(請求項10)。
【0020】この構成によれば、例えば、運転者がID
コードの相違した2個の携帯型記憶担体を保持している
場合において、一方の記憶担体からのIDコードを受信
するのに応じてメインスイッチの操作を許容若しくは有
効化した状態に切り替えられたときに、ドアロック機能
のロック動作が、当該記憶担体からのロック信号のみに
より可能となるから、その記憶担体を車室内に置き忘れ
たままの状態でドアロック機構のロック動作が行われる
事態を未然に防止できるようになる。
【0021】この場合において、手動操作可能なキャン
セルスイッチを備えた上で、前記ドアロック制御手段
を、前記キャンセルスイッチが操作された後の所定時間
内においては、受信したロック信号に含まれるIDコー
ドが、前記制御手段が前記メインスイッチの操作を許容
若しくは有効化した状態に切り替える際において前記受
信手段が受信したIDコードと異なる場合であっても、
当該ロック信号に基づいたドアロック機構のロック動作
を実行する構成としても良い(請求項11)。
【0022】この構成によれば、運転者がIDコードの
相違した2個の携帯型記憶担体を保持している場合にお
いても、キャンセルスイッチを操作した後の所定時間内
には、何れの携帯型記憶担体でもドアロック機構のロッ
ク動作を行い得るようになるから、実用上において便利
となる。
【0023】前記メインスイッチが前記オフ位置以外に
ある状態で前記補助制御手段による車両走行用回路の遮
断制御が行われたときに、当該メインスイッチをオフ位
置へ移動させる復帰機構を備えた構成とすることもでき
る(請求項12)。
【0024】この構成によれば、記憶担体を所持した運
転者がメインスイッチをオフ位置へ操作することなく降
車した場合には、復帰機構によって、当該メインスイッ
チがオフ位置へ自動的に移動されるから、実際の使用状
態での利便性が向上すると共に、車載バッテリの無駄な
消耗を未然に防止できるようになる。
【0025】さらに、前記メインスイッチが前記アクセ
サリ位置にある状態で、前記受信手段による前記IDコ
ードの受信継続状態が途中で停止されたときに、当該メ
インスイッチをオフ位置へ移動させる復帰機構を備えた
構成とすることもできる(請求項13)。
【0026】この構成によれば、記憶担体を所持した運
転者がメインスイッチをアクセサリ位置へ操作したまま
の状態で降車した場合には、復帰機構によって、当該メ
インスイッチがオフ位置へ自動的に移動されるから、実
際の使用状態での利便性が向上すると共に、車載バッテ
リの無駄な消耗を未然に防止できるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明をエンジンを動力源
とした自動車に適用した一実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1には全体の電気的構成の概略が機
能ブロックの組み合わせにより示されている。この図1
において、自動車運転者が携帯するIDタグ1(本発明
でいう携帯型記憶担体に相当)は、予め固有のIDコー
ドを記憶して成り、後述するトリガ信号を受信したとき
に、そのIDコードを含むアンサバック信号を空中伝播
信号(例えば電波)により送信する動作を行う構成とな
っている。
【0028】このIDタグ1は、自動車用ドアのロック
及びアンロックを行うためのリモコンの機能を兼ね備え
たもので、具体的には図示しないが、ロックスイッチ及
びアンロックスイッチを備えており、それらスイッチが
操作された各場合において、電波を媒体としたロック信
号及びアンロック信号をそれぞれ送信する動作を行う構
成となっている。この場合、上記ロック信号及びアンロ
ック信号は、それらの種別を示す種別コードと前記ID
コードとを含んだ構成となっている。
【0029】自動車側に搭載される受信回路2は、上記
ロック信号及びアンロック信号を、所定の受信範囲(例
えば半径数メートル程度)において受信可能に設けられ
ており、その受信信号を制御装置3(本発明でいう制御
手段、補助制御手段及びドアロック制御手段に相当)に
与える構成となっている。
【0030】送受信ユニット4(本発明でいう受信手段
に相当)は、車室内の概略を示す図4のように、自動車
内の適宜位置である例えばオーバーヘッドコンソール5
内、或いは運転席シート6のシートバック6a内などに
配置されるもので、自動車運転者(図4に符号Aを付し
て示す)が携帯するIDタグ1との間で電波信号を媒体
とした送受信動作を行うようになっている。具体的に
は、送受信ユニット4は、制御装置3からの指令に応じ
て、所定の送信エリア(車室内に限定された範囲とする
ことが望ましい)内で有効なトリガ信号の送信動作を間
欠的に行い、このトリガ信号を受信したIDタグ1が前
記アンサバック信号の送信動作を行ったときに、当該ア
ンサバック信号を受信して制御装置3に与える構成とな
っている。
【0031】人センサ7は、自動車内の運転席から所定
距離の範囲(エンジン始動操作が可能な範囲)内に人が
近付いた状態を検知するためのもので、例えばマイクロ
波を媒体とした人体センサ(誘電体センサ)、或いは超
音波や赤外線などを利用したセンサを利用した非接触形
式に構成されており、その検知信号を制御装置3に与え
るようになっている。
【0032】キャンセルスイッチ8は、車室内の適宜位
置(運転者による操作が可能な位置)に設けられたもの
で、操作されたときにキャンセル信号を発生して制御装
置3に与えるようになっている。
【0033】制御装置3は、CPU、ROM、RAM、
I/Oインタフェースなどを備えたマイクロコンピュー
タにより構成されたもので、上記受信回路2及び送受信
ユニット4からの受信信号、人センサ7からの検知信号
及びキャンセルスイッチ8からのキャンセル信号の他
に、以下に機能を列挙したパーキングブレーキスイッチ
9、ドアロック検知スイッチ10、ドアカーテシスイッ
チ11、シフトポジションスイッチ12、車速センサ1
3、エンジン回転数センサ14、イグニッションスイッ
チ15(本発明でいうメインスイッチに相当)からの各
信号を受けるようになっている。
【0034】上記パーキングブレーキスイッチ9は、パ
ーキングブレーキの動作状態でブレーキオン信号を発生
する。ドアロック検知スイッチ10は、自動車用のドア
ロック機構16がロック状態にあるときにロック検知信
号を発生し、アンロック信号にあるときにアンロック検
知信号を発生する。ドアカーテシスイッチ11は、自動
車用ドアが開放された状態でドア開放信号を発生し、閉
鎖された状態でドア閉鎖信号を発生する。シフトポジシ
ョンスイッチ12は、自動車のオートマチックトランス
ミッションがパーキングポジション及びニュートラルポ
ジションにある各状態でパーキング信号及びニュートラ
ル信号をそれぞれ発生する。
【0035】車速センサ13は、自動車の走行状態にお
いて、その走行速度に応じた周期のパルス状車速信号を
発生する。エンジン回転数センサ14は、自動車用エン
ジンの動作状態において、そのエンジン回転数に応じた
周期のパルス状回転数信号を発生する。
【0036】イグニッションスイッチ15は、例えば図
4に示すように、自動車のダッシュボード17に設けら
れるもので、常時においては、初期位置であるオフ位置
OFFからの回転操作がスイッチ用アクチュエータ18
(本発明でいう復帰機構に相当)によって禁止された状
態となっている。また、イグニッションスイッチ15
は、その操作が許容された状態では、図5に示すよう
に、一般的なイグニッションスイッチにおいて周知の上
記オフ位置OFFから、操作ダイヤル15aの操作に応
じて、アクセサリ回路を形成するためのアクセサリ位置
ACC、車両走行回路としてのイグニッション回路を形
成するためのオン位置ON、スタータ回路を形成するた
めのスタート位置STの各位置へ順次回転操作できる構
成となっており(スタート位置STには操作力が加えら
れている期間のみ保持される)、上記各位置へ操作され
た状態で、それらの状態を示すオフ信号、アクセサリ信
号、オン信号及びスタート信号を発生する。尚、上記ス
イッチ用アクチュエータ18は、イグニッションスイッ
チ15をオフ位置OFFへ移動させる機能を備えた構成
となっている。
【0037】前記ドアロック機構16は、例えば電磁ソ
レノイドより成るドアロックアクチュエータ16aによ
り動作される構成となっている。また、記憶装置19
は、自動車に固有のIDコードを予め記憶(登録)して
成るもので、制御装置3は、この記憶装置19にアクセ
スできるようになっている。
【0038】エンジン制御ECU20は、自動車用エン
ジンの燃料噴射制御、点火時期制御、アイドル制御など
を行うための周知構成のものであり、前記シフトポジシ
ョンスイッチ12からのパーキング信号及びニュートラ
ル信号、車速センサ13からの車速信号、エンジン回転
数センサ14からの回転数信号、イグニッションスイッ
チ15からのオン信号及びスタータ信号の他に、エンジ
ン制御に必要なクランク位置信号、アイドル信号などが
入力される構成となっている。
【0039】さて、制御装置3は、上記のような各入力
信号及び予め記憶したプログラム並びに記憶装置19の
記憶データに基づいて、送受信ユニット4、ドアロック
アクチュエータ16a、スイッチ用アクチュエータ1
8、エンジン制御ECU20の制御を行う構成となって
いる。
【0040】図2及び図3には、このような制御装置3
による制御内容のうち、本発明の要旨に関係した部分が
示されており、以下これについて関連した作用と共に説
明する。図2において、制御装置3は、まず、内部プロ
グラムにより実現された人検知用タイマの比較的短い時
間のタイマ動作を開始させ(ステップS1)、この後に
ステップS2〜S4をサイクリックに実行する待機ルー
プを形成する。
【0041】上記ステップS2では、上記人検知用タイ
マがタイムアップしたか否かを判断し、ステップS3で
は、IDタグ1からのアンロック信号の受信の有無を判
断し、ステップS4では、IDタグ1からのロック信号
の受信の有無を判断する。
【0042】IDタグ1からのロック信号を受信したと
き(ステップS4で「YES」)には、ドアロック機構
16のロック条件が成立しているか否かを判断する(ス
テップS5)。このロック条件は、例えば、ドアロック
機構16がアンロック状態にあり、且つ受信したロック
信号中のIDコードが記憶装置19に記憶されているI
Dコードと一致するときに成立するものである。
【0043】ロック信号の受信時において当該ロック条
件が成立していなかった場合には、そのまま前記待機ル
ープ(ステップS2〜S4)へ戻るが、成立していた場
合(ステップS5で「YES」)には、ドアロックアク
チュエータ16aを通じてドアロック機構16のロック
動作を行うステップS6を実行した後に待機ループへ戻
る。
【0044】IDタグ1からのアンロック信号を受信し
たとき(ステップS3で「YES」)には、ドアロック
機構16のアンロック条件が成立しているか否かを判断
する(ステップS7)。このアンロック条件は、例え
ば、自動車の走行が停止され、且つドアロック機構16
がロック状態にあり、さらに受信したアンロック信号中
のIDコードが記憶装置19に記憶されているIDコー
ドと一致するときに成立するものである。
【0045】アンロック信号の受信時において当該アン
ロック条件が成立していなかった場合には、そのまま待
機ループへ戻るが、成立していた場合(ステップS7で
「YES」)には、ドアロックアクチュエータ16aを
通じてドアロック機構16のアンロック動作を行うステ
ップS8を実行した後に待機ループへ戻る。
【0046】人検知用タイマがタイムアップしたとき
(ステップS2で「YES」)には、当該人検知用タイ
マをリスタートさせるステップS9を実行した後に、人
センサ7からの出力に基づいて運転席から所定距離の範
囲内に近付いた人の有無を判断する(ステップS1
0)。このステップS10で「YES」と判断したとき
には、送受信ユニット4から所定の送信エリアに向けて
トリガ信号を送信する動作を行う(ステップS11)。
【0047】トリガ信号の送信動作を行った後には、I
Dタグ1からのアンサバック信号を受信したか否かを所
定の短時間tだけ判断する(ステップS12、S1
3)。時間t内にアンサバック信号を受信しなかった場
合には図3に示すステップS18へ移行するが、アンサ
バック信号を受信した場合には、そのアンサバック信号
中のIDコードが記憶装置19に予め記憶されているI
Dコードと一致するか否かを判断する(ステップS1
4)。
【0048】IDコードが不一致の場合にはそのまま待
機ループへ戻るが、一致した場合には、スイッチ用アク
チュエータ18を通じてイグニッションスイッチ15の
操作を許容した状態に切り替えるステップS15、エン
ジン制御ECU20に対してエンジン始動許可を与える
ステップS16、許容フラグFを「1」にセットするス
テップS17を順次実行した後に待機ループへ戻る。
【0049】以上のようなステップS10〜S17が実
行される結果、自動車側と同じIDコードが記憶された
IDタグ1を所持した運転者が、運転席から所定距離の
範囲内に近付いた状態となったときには、イグニッショ
ンスイッチ15の操作が許容された状態に切り替えられ
ると共に、エンジン制御ECU20がエンジン始動可能
な状態に切り替えられることになる。また、この場合に
は、エンジン始動が可能な状態にあることを示す許容フ
ラグFがセットされる。
【0050】一方、図3において、ステップS18は、
前記ステップS10で「NO」と判断した場合(人検知
用タイマがタイムアップした時点で運転席から所定距離
の範囲内に人が近付いていない場合)、並びに前記ステ
ップS13で「YES」と判断した場合(トリガ信号の
送信動作を行った後において所定時間t内にアンサバッ
ク信号を受信しなかった場合)に実行されるものであ
り、このステップS18では許容フラグFがセットされ
ているか否かを判断する。
【0051】許容フラグFがセットされていた場合に
は、送受信ユニット4からトリガ信号を送信するステッ
プS19を実行した後に、IDタグ1からのアンサバッ
ク信号を受信したか否かを所定の短時間tだけ判断する
(ステップS20、S21)。時間t内にアンサバック
信号を受信しなかった場合には後述するステップS23
へ移行するが、アンサバック信号を受信した場合には、
そのアンサバック信号中のIDコードが記憶装置19に
予め記憶されているIDコードと一致するか否かを判断
する(ステップS22)。
【0052】上記IDコードが一致する場合には、その
まま図2に示された待機ループ(ステップS2〜S4)
へ戻るが、不一致の場合にはステップS23へ移行す
る。このステップS23では、イグニッション回路の遮
断条件が成立しているか否かを所定の待ち時間ΔTが経
過するまでの期間(ステップS24で「YES」と判断
されるまでの期間)だけ判断するものである。この場合
におけるイグニッション回路の遮断条件は、イグニッシ
ョンスイッチ15の操作が許容されている状況下におい
て、例えば以下(1)〜(4)の何れかの状態が満たさ
れた場合に成立するように設定される。
【0053】(1)イグニッションスイッチ15がオン
位置ONにある状態で、シフトポジションがパーキング
ポジションにあると共に、パーキングブレーキが動作さ
れているとき。 (2)イグニッションスイッチ15がオン位置ONにあ
る状態で、シフトポジションはパーキングポジションに
あるがパーキングブレーキが動作されていない場合にお
いて、ドアの開放或いは開閉が行われたとき。 (3)イグニッションスイッチ15がオン位置ONにあ
る状態で、シフトポジションがニュートラルポジション
にある場合において、パーキングブレーキが動作される
と共に、ドアの開放或いは開閉が行われたとき。 (4)イグニッションスイッチ15がオン位置ONにあ
る状態で、シフトポジションがニュートラルポジション
にあるがパーキングブレーキが動作されていない場合に
おいて、車速が零で尚且つドアの開放或いは開閉が行わ
れたとき。
【0054】上記のようなイグニッション回路の遮断条
件(何れも自動車が走行停止した状態が前提となってい
る)が待ち時間ΔT内に成立しなかったときにはそのま
ま待機ループへ戻るが、当該遮断条件が成立したとき
(ステップS23で「YES」)には、音(例えばホー
ン或いは専用の音源を利用)や視覚表示(例えば専用の
インジケータランプ或いは室内灯)などを利用して警報
を出力するステップS25を、所定の遅延時間t′が経
過するまで、若しくはキャンセルスイッチ8からのキャ
ンセル信号が入力されるまで継続する(ステップS2
6、S27)。
【0055】キャンセル信号が入力されることなく遅延
時間t′が経過したとき(ステップS26で「YE
S」)には、エンジン制御ECU20によるエンジン始
動を禁止することによりイグニッション回路を遮断する
ステップS28、許容フラグFを「0」にリセットする
ステップS29を順次実行した後に、イグニッションス
イッチ15がオフ位置OFFにあるか否かを判断する
(ステップS30)。
【0056】このステップS29で「YES」と判断し
た場合には、そのまま待機ループへ戻るが、「NO」と
判断した場合(イグニッションスイッチ15がオフ位置
OFF以外にある場合)には、スイッチ用アクチュエー
タ18によりイグニッションスイッチ15をオフ位置O
FFへ移動させるステップS31を実行した後に待機ル
ープへ戻る。尚、イグニッションスイッチ15がオフ位
置OFFへ移動されたときには、当該イグニッションス
イッチ15の回転操作がスイッチ用アクチュエータ18
により禁止された状態に戻るものである。
【0057】前記遅延時間t′が経過する前の時点でキ
ャンセル信号が入力された場合(ステップS27で「Y
ES」)には、イグニッションスイッチ15がオン位置
ON以外(スタート位置STは除く)へ操作されるまで
待機し(ステップS32)、当該操作が行われたときに
は、前記ステップS28以降の各制御を実行した後に待
機ループへ戻る。
【0058】以上のようなステップS19〜S32が実
行される結果、許容フラグFがセットされた状態、つま
り、イグニッション回路を形成可能な状態(イグニッシ
ョン回路が形成された状態も含む)において、自動車側
と同じIDコードが記憶されたIDタグ1を所持した運
転者が、運転席から所定距離以上離れた状態となったと
き(或いは、IDタグ1が送受信ユニット4との交信エ
リア以外へ移動されたとき)には、イグニッション回路
の前述した遮断条件(1)〜(4)の何れかが成立して
いる場合に限り、警報が出力されると共に、所定の遅延
時間t′が経過したときにイグニッション回路が遮断さ
れるようになる。この場合、イグニッション回路の遮断
と同時に許容フラグFがリセットされるものであり、ま
た、イグニッションスイッチ15がオフ位置OFF以外
にあった場合には、当該イグニッションスイッチ15が
オフ位置OFFへ自動的に戻されることになる。
【0059】尚、シフトポジションがパーキングポジシ
ョン及びニュートラルポジション以外にある状態、並び
にシフトポジションがニュートラルポジションにある場
合でも自動車が走行している状態、つまり少なくとも自
動車が走行している状態では、上記のようなイグニッシ
ョン回路の遮断動作が行われることはない。
【0060】さらに、上記のような警報の出力開始後に
おいて上記遅延時間t′が経過する前に、キャンセルス
イッチ8が操作されたときには、上述したイグニッショ
ン回路の遮断制御などが行われることがなく(警報の出
力は停止される)、その後にイグニッションスイッチ1
5がアクセサリ位置ACC若しくはオフ位置OFFへ操
作されたときに初めてイグニッション回路の遮断制御、
許容フラグFのリセット、イグニッションスイッチ15
のオフ位置OFFへの復帰制御が行われるようになる。
【0061】一方、前記ステップS18で「NO」と判
断した場合においても、送受信ユニット4からトリガ信
号を送信するステップS33を実行する。このステップ
S33の実行後には、IDタグ1からのアンサバック信
号を受信したか否かを所定の短時間tだけ判断する(ス
テップS34、S35)。時間t内にアンサバック信号
を受信しなかった場合には後述するステップS37へ移
行するが、アンサバック信号を受信した場合には、その
アンサバック信号中のIDコードが記憶装置19に予め
記憶されているIDコードと一致するか否かを判断する
(ステップS36)。
【0062】上記IDコードが一致する場合には、その
まま待機ループへ戻るが、不一致の場合にはステップS
37へ移行する。このステップS37では、イグニッシ
ョンスイッチ15がアクセサリ位置ACCにあるか否か
を判断するものであり、ここで「NO」と判断した場合
には、そのまま待機ループへ戻るが、「YES」と判断
した場合には、スイッチ用アクチュエータ18によりイ
グニッションスイッチ15をオフ位置OFFへ移動させ
るステップS38を実行した後に待機ループへ戻る。
【0063】尚、図2及び図3中には具体的に示さなか
ったが、イグニッションスイッチ15がオフ位置OFF
へ戻された状態では、図示しないステアリングロック機
構をロック状態に切り替える制御が行われるようになっ
ている。
【0064】以上要するに、上記した本実施例の構成に
よれば、自動車側と同じIDコードが記憶されたIDタ
グ1を所持した運転者が、運転席に乗り込んだときに
は、イグニッションスイッチ15の操作が許容された状
態、つまりエンジン始動が可能な状態に切り替えられる
ものであるが、このような状態から、上記IDタグ1を
所持した運転者が降車した場合(IDタグ1が送受信ユ
ニットとの交信エリア以外へ移動された場合)には、予
め設定されたイグニッション回路の遮断条件が成立して
いる場合に限り、イグニッション回路が遮断されてエン
ジンが停止されるようになる。
【0065】従って、IDタグ1を所持した運転者がイ
グニッションスイッチ15によりイグニッション回路を
遮断する操作を行うことなく降車した場合であっても、
そのイグニッション回路が自動的に遮断されて自動車を
走行させることが不可能になるから、自動車盗難に対す
る安全性を高め得るようになる。
【0066】この場合、上記イグニッション回路の遮断
条件として、少なくとも自動車の停止状態が含まれてい
るから、イグニッション回路が自動車の走行状態で不用
意に遮断されてエンジン停止される事態を確実に防止で
きることになる。
【0067】また、上記のようにイグニッション回路を
自動的に遮断する制御を行う場合には、これに先立って
音や視覚表示などを利用した警報が出力されるから、I
Dタグ1を所持した運転者がイグニッションスイッチ1
5をオフ位置OFFへ操作することなく降車した場合に
おいて、上記警報をもってイグニッションスイッチ15
の操作忘れに対処可能となるから、利便性が向上するよ
うになる。
【0068】上記のようにイグニッション回路を遮断す
る制御は、予め設定された遅延時間t′が経過したとき
に行われるから、エンジンの自動的な停止動作がが必要
以上に頻繁に行われる事態を未然に防止できるようにな
る。
【0069】この場合、イグニッション回路が一旦形成
された後において、IDタグ1が故障するなどして送受
信ユニット4によるIDコードの受信継続状態が途中で
停止された場合であっても、警報が出力開始された後の
遅延時間t′内にキャンセルスイッチ8を操作すれば、
イグニッションスイッチ15がオン位置ONにある期間
は、イグニッション回路の形成状態をそのまま維持でき
る構成となっている。従って、IDタグ1が故障した場
合であっても、自動車を目的地まで走行させることが可
能になるものであり、実際の使用上において有益とな
る。尚、この後において、イグニッションスイッチ15
がアクセサリ位置ACC或いはオフ位置OFFへ操作さ
れたときには、その操作時点でイグニッション回路の遮
断動作が行われてエンジンが停止されるようになる。
【0070】送受信ユニット4は、所定の送信エリア内
で有効なトリガ信号を間欠的に送信するように構成さ
れ、IDタグ1は、上記トリガ信号を受信したときにI
Dコードを含むアンサバック信号の送信動作を行う構成
となっているから、IDタグ1側に必要となる電源(通
常は電池)の消耗を極力抑制できるようになる。
【0071】IDタグ1は、ドアロック機構16を通じ
た自動車用ドアのロック及びアンロックを行うためのリ
モコンの機能を兼ね備えた構成となっているから、その
付加価値を高めることができると共に、ドアロック機構
16の制御をも併せて行う構成でありながら、自動車全
体のコストダウンも実現できるようになる。
【0072】また、上述したようなイグニッション回路
の遮断制御が行われた場合において、イグニッションス
イッチ15がオフ位置OFF以外にあったとき、つま
り、IDタグ1を所持した運転者がイグニッションスイ
ッチ15をオフ位置OFFへ操作することなく降車した
ときには、当該イグニッションスイッチ15がオフ位置
OFFへ自動的に移動されるから、実際の使用状態での
利便性が向上すると共に、車載バッテリの無駄な消耗を
未然に防止できるようになる。
【0073】さらに、イグニッションスイッチ15がア
クセサリ位置ACCにある状態で、IDタグ1を所持し
た運転者が降車した場合、つまり送受信ユニット4がI
Dタグ1からのIDコードの受信を継続した状態が途中
で停止された場合にも、当該イグニッションスイッチ1
5がオフ位置OFFへ自動的に移動されるから、実際の
使用状態での利便性が向上すると共に、車載バッテリの
無駄な消耗を未然に防止できるようになる。
【0074】イグニッション回路の遮断条件として前記
(3)のような内容が設定されている関係上、イグニッ
ションスイッチ15がオン位置ONにある状態で、シフ
トポジションがニュートラルポジションにある場合に、
パーキングブレーキが動作されただけではイグニッショ
ン回路が遮断されることがないから、自動車運転中にお
いて、踏切りや交差点などで比較的長い時間停車する際
に、シフトポジションをニュートラルポジションにした
状態でパーキングブレーキを動作させたとしても、エン
ジンが不用意に停止されることがなくなる。
【0075】尚、本発明は上記した実施例に限定される
ものではなく、以下に述べるような拡大或いは変形が可
能である。上記実施例では、イグニッション回路の遮断
条件が成立したときに、運転席に人が着座しているか否
かと無関係に警報を出力制御を行うする構成としたが、
人センサ7が検知状態にあるときのみ警報を出力する制
御を行う構成としても良く、この構成によれば、運転席
に人が着座していない状態、つまり警報自体が無意味に
なるような状態で、無駄な警報出力動作が行われる虞が
なくなる。
【0076】制御装置3は、イグニッション回路が形成
された状態において、送受信ユニット4によるIDコー
ドの受信継続状態が途中で停止された場合に、ドアロッ
ク機構16のロック動作がIDタグにより行われるとい
う回路遮断条件が成立していることを前提に当該イグニ
ッション回路を遮断する構成としても良い。この構成に
よれば、車室外に持ち出されたIDタグ1からのロック
信号によりドアロック機構16のロック動作が行われた
状態、つまり、運転者が降車してドアロック機構16を
ロックした状態となったときにイグニッション回路が確
実に遮断されるようになるから、盗難に対する安全が大
幅に向上するようになる。
【0077】また、前記制御装置3を、IDタグ1から
受信したロック信号に含まれるIDコードが、イグニッ
ションスイッチ15の操作を許容した状態に切り替える
際において送受信ユニット4を通じて受信したIDコー
ドと異なる場合に、当該ロック信号に基づいたドアロッ
ク機構16のロック動作を見合わせる構成としても良
い)。この構成によれば、例えば、運転者がIDコード
の相違した2個のIDタグ1を保持している場合におい
て、一方のIDタグ1からのIDコードを受信するのに
応じてイグニッションスイッチ15の操作を許容した状
態に切り替えられたときに、ドアロック機能16のロッ
ク動作が、当該IDタグ1からのロック信号のみにより
可能となるから、そのIDタグ1を車室内に置き忘れた
ままの状態でドアロック機構16のロック動作が行われ
る事態を未然に防止できるようになる。
【0078】この場合において、制御装置3を、キャン
セルスイッチ8が操作された後の所定時間内において
は、受信したロック信号に含まれるIDコードが、イグ
ニッションスイッチ15の操作を許容した状態に切り替
える際において送受信ユニット4を通じて受信したID
コードと異なる場合であっても、当該ロック信号に基づ
いたドアロック機構16のロック動作を実行する構成と
しても良い。この構成によれば、運転者がIDコードの
相違した2個のIDタグ1を保持している場合において
も、キャンセルスイッチ8を操作した後の所定時間内に
は、何れのIDタグ1でもドアロック機構16のロック
動作を行い得るようになるから、実用上において便利と
なる。
【0079】さらに、上記のようにキャンセルスイッチ
8が操作された後の所定時間内にロック信号に基づいた
ドアロック機構16のロック動作が行われた状態で、シ
フトポジションがパーキングポジションから他のポジシ
ョンへ操作された場合に、イグニッション回路を遮断す
る機能を制御装置3に対し付加しても良い。この構成に
よれば、運転者がIDコードの相違した2個のIDタグ
1を保持している場合において、一方のIDタグ1を車
室内に置き忘れた状態において、当該IDタグ1により
エンジン始動されて自動車が走行される事態を未然にで
きるようになるから、自動車盗難に対する安全性を高め
得るようになる。
【0080】IDタグ1に対して、ドアロック機構16
を遠隔操作するためのリモコン機能を設ける構成とした
が、IDタグ1からこのようなリモコン機能を除去し、
ドアロック機構16のロック及びアンロック動作を行う
ための専用のリモコンを設ける構成としても良い。
【0081】人センサ7として、マイクロ波或いは超音
波や光などを利用したをセンサを利用したが、運転席に
設けたシートスイッチなどにより人センサを実現する構
成としても良いものである。但し、人センサ7は必ずし
も必要ではなく、例えば、送受信ユニット4において一
定時間毎にトリガ信号を送信する動作を行う構成とすれ
ば、人センサ7は不要になる。メインスイッチとして、
操作ダイヤル15aにより操作されるイグニッションス
イッチ15を設ける構成としたが、エンジンキーにより
操作されるイグニッションスイッチをメインスイッチと
して設ける構成としても良い。
【0082】イグニッションスイッチ15は、常時にお
いて、初期位置であるオフ位置OFFからの回転操作が
禁止される構成としたが、常時においてその操作自体が
無効化される構成(つまり、アクセサリ位置ACC、オ
ン位置ON、スタート位置STへの操作は可能である
が、その操作状態でもアクセサリ回路やイグニッション
回路が形成されない構成)であっても良い。尚、この場
合には、自動車側と同じIDコードが記憶されたIDタ
グ1を所持した運転者が、運転席から所定距離の範囲内
に近付いた状態となったときに、イグニッションスイッ
チ15の操作を有効化する構成とするものである。エン
ジンを動力源とした自動車に適用した実施例について説
明したが、電気自動車やハイブリッドカーなどにも適用
できる。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば以上の説明によって明ら
かなように、携帯型記憶担体から受信したIDコードが
車両側に予め登録されているIDコードと一致するとき
に、車両走行回路を形成するためのメインスイッチの操
作を許容若しくは有効化した状態に切り替える構成を採
用する場合において、車両走行用回路が形成された状態
で前記IDコードの受信継続状態が途中で停止された場
合に、所定の回路遮断条件が成立していることを前提に
当該車両走行用回路を遮断する補助制御手段を設けるな
どの構成としたから、メインスイッチの戻し忘れにより
車両が走行可能な状態に放置される事態を未然に防止で
きるようになるとともに、記憶担体を車室内に置き忘れ
る事態に対処できるようになって、車両盗難に対する安
全性を十分に確保できるという有益な効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体の機能ブロック図
【図2】制御装置による制御内容を示すフローチャート
その1
【図3】制御装置による制御内容を示すフローチャート
その2
【図4】送受信ユニットの配置状態を説明するための車
室内の概略図その1
【図5】イグニッションスイッチの正面図
【符号の説明】
1はIDタグ(携帯型記憶担体)、3は制御装置(制御
手段、補助制御手段、ドアロック制御手段)、4は送受
信ユニット(受信手段)、7は人センサ、8はキャンセ
ルスイッチ、15はイグニッションスイッチ(メインス
イッチ)、16はドアロック機構、16aはドアロック
アクチュエータ、18はスイッチ用アクチュエータ(復
帰機構)、20はエンジン制御ECUを示す。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセサリ回路及び車両走行用回路を遮
    断するためのオフ位置、アクセサリ回路を形成するため
    のアクセサリ位置、車両走行用回路を形成するためのオ
    ン位置へ選択的に操作可能なメインスイッチと、 IDコードを記憶して成り、そのIDコードを空中伝播
    信号を媒体として送信可能な携帯型記憶担体と、 この記憶担体からのIDコードを受信する受信手段と、 常時において前記メインスイッチの操作を禁止若しくは
    無効化した状態を保持するように設けられ、前記受信手
    段が受信するIDコードが車両側に予め登録されている
    IDコードと一致した状態にあるときに上記メインスイ
    ッチの操作を許容若しくは有効化した状態に切り替わる
    制御手段と、 前記車両走行用回路が形成された状態において、前記受
    信手段による前記IDコードの受信継続状態が途中で停
    止された場合に、所定の回路遮断条件が成立しているこ
    とを前提に当該車両走行用回路を遮断する補助制御手段
    とを備えたことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 【請求項2】 前記回路遮断条件には、少なくとも車両
    の停止状態が含まれることを特徴とする請求項1記載の
    車両用制御装置。
  3. 【請求項3】 前記補助制御手段は、前記車両走行用回
    路の遮断制御を実行する際に警報を出力することを特徴
    とする請求項1または2記載の車両用制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補助制御手段は、前記警報の出力開
    始時点から予め設定された遅延時間が経過したときに前
    記車両走行用回路を遮断する制御を実行することを特徴
    とする請求項3記載の車両用制御装置。
  5. 【請求項5】 手動操作可能なキャンセルスイッチを備
    え、 前記補助制御手段は、前記車両走行用回路の遮断制御を
    行う前の前記遅延時間中において前記キャンセルスイッ
    チが操作されたときには、車両走行用回路の遮断制御
    を、前記メインスイッチが前記オン位置以外へ操作され
    たときに実行することを特徴とする請求項4記載の車両
    用制御装置。
  6. 【請求項6】 車両運転席に人が着座した状態を検知す
    る人センサを備え、 前記補助制御手段は、前記車両走行用回路の遮断制御を
    実行する際に前記人センサが検知状態にあったときのみ
    前記警報を出力する制御を行うことを特徴とする請求項
    3ないし5の何れか記載の車両用制御装置。
  7. 【請求項7】 前記受信手段は、所定の送信エリア内で
    有効な空中伝播信号を媒体としたトリガ信号を間欠的に
    送信する送信機能を有し、 前記携帯型記憶担体は、前記トリガ信号を受信したとき
    にIDコードの送信動作を行うように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の車両
    用制御装置。
  8. 【請求項8】 前記携帯型記憶担体は、前記IDコード
    を含むロック信号及びアンロック信号を送信可能に構成
    され、 車両側には、前記ロック信号またはアンロック信号を受
    信したときにおいて、それらの信号に含まれるIDコー
    ドが予め登録されているIDコードと一致する場合に車
    両用のドアロック機構のロック動作またはアンロック動
    作を行うドアロック制御手段が設けられていることを特
    徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の車両用制御
    装置。
  9. 【請求項9】 前記補助制御手段は、車両走行用回路が
    形成された状態において、前記受信手段による前記ID
    コードの受信継続状態が途中で停止された場合に、前記
    ドアロック制御手段により前記ドアロック機構がロック
    動作されるという回路遮断条件が成立していることを前
    提に当該車両走行用回路を遮断することを特徴とする請
    求項8記載の車両用制御装置。
  10. 【請求項10】 前記ドアロック制御手段は、受信した
    ロック信号に含まれるIDコードが、前記制御手段が前
    記メインスイッチの操作を許容若しくは有効化した状態
    に切り替える際において前記受信手段が受信したIDコ
    ードと異なる場合に、当該ロック信号に基づいたドアロ
    ック機構のロック動作を見合わせることを特徴とする請
    求項8または9記載の車両用制御装置。
  11. 【請求項11】 手動操作可能なキャンセルスイッチを
    備え、 前記ドアロック制御手段は、前記キャンセルスイッチが
    操作された後の所定時間内においては、受信したロック
    信号に含まれるIDコードが、前記制御手段が前記メイ
    ンスイッチの操作を許容若しくは有効化した状態に切り
    替える際において前記受信手段が受信したIDコードと
    異なる場合であっても、当該ロック信号に基づいたドア
    ロック機構のロック動作を実行することを特徴とする請
    求項10記載の車両用制御装置。
  12. 【請求項12】 前記メインスイッチが前記オン位置に
    ある状態で前記補助制御手段による車両走行用回路の遮
    断制御が行われたときに、当該メインスイッチをオフ位
    置へ移動させる復帰機構を備えたことを特徴とする請求
    項1ないし11の何れかに記載の車両用制御装置。
  13. 【請求項13】 前記メインスイッチが前記アクセサリ
    位置にある状態で、前記受信手段による前記IDコード
    の受信継続状態が途中で停止されたときに、当該メイン
    スイッチをオフ位置へ移動させる復帰機構を備えたこと
    を特徴とする請求項1ないし12の何れかに記載の車両
    用制御装置。
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