JPH10297118A - 熱転写受像シート及びその製造方法 - Google Patents

熱転写受像シート及びその製造方法

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JPH10297118A
JPH10297118A JP9110802A JP11080297A JPH10297118A JP H10297118 A JPH10297118 A JP H10297118A JP 9110802 A JP9110802 A JP 9110802A JP 11080297 A JP11080297 A JP 11080297A JP H10297118 A JPH10297118 A JP H10297118A
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JP9110802A
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Toshio Arai
俊男 新居
Fumio Matsui
文雄 松井
Takanori Mitsuhata
孝典 光畑
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粉体塗料組成物の乾式塗工による受容層を有す
ると共に、その上に湿式塗工による離型層を有し、しか
も、受容層の表面の凹凸に由来して、表面光沢の少ない
所謂艶消しの高性能熱転写受像シートとその製造方法を
提供することにある。 【解決手段】本発明によれば、熱転写し得る染料又はイ
ンクの層を有する熱転写シートと熱転写受像シートとを
重ね合わせ、上記熱転写シートを加熱して、その染料又
はインクを上記熱転写受像シートに熱転写する熱転写記
録に用いる熱転写受像シートにおいて、熱転写受像シー
トが基材シート上に上記染料又はインクを受容する第1
の樹脂を含む粉体塗料組成物からなる受容層を有すると
共に、その上に上記熱転写シートと離型性を有する第2
の樹脂からなる離型層を有することを特徴とする熱転写
受像シートが提供される。離型層は、また、反応硬化性
シリコーンオイルを受容層の上に塗布し、乾燥させて、
その硬化物を生成させることによっても形成することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写し得る染料
又はインクの層を有する熱転写シートと熱転写受像シー
トとを重ね合わせ、上記熱転写シートを加熱して、その
染料又はインクを上記熱転写受像シートに熱転写する熱
転写記録に用いる熱転写受像シートに関し、詳しくは、
基材シート上に上記熱転写シートから熱転写されるその
ような染料又はインクを受容するための受容層を有する
と共に、その上に上記熱転写シートとの離型性にすぐれ
る離型層を有する二層構造の熱転写受像シートに関す
る。更に、本発明は、そのような熱転写受像シートの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、文字、画像等の情報を種々の染料
又はインクにて記録用受像シートに印刷し、記録するた
めに、種々の熱転写記録方式が知られている。しかし、
どのような熱転写記録方式を採用するにせよ、上記記録
用受像シート、即ち、熱転写受像シートは、一般的に
は、受像シートに熱転写される染料又はインクの滲みを
防止したり、定着させたりする機能を有する物質を適宜
の溶剤に溶解又は分散させ、これを適宜の基材シート上
に多層に積層して形成してなるものである。従って、一
方においては、このような熱転写受像シートは、その製
造工程の多さから、高価なものとならざるを得ず、他方
においては、それぞれの印刷方式における特性から、そ
れぞれに対応して、特殊な熱転写受像シートを用いない
ときは、高品質の印刷物を得ることができない。
【0003】熱転写記録方式の代表的な一つとして、昇
華性染料熱転写型印刷方式が知られている。例えば、電
子写真方式による画像の印刷に際して、露光時に予め定
められた基準色に対応する色分解機を用いて、画像に対
して感光体を選択的に露光させて、潜像を感光体上に形
成し、その潜像に対応する基準色で現像して得られた顕
像を熱転写受像シート上に次々に重ねて熱転写する多色
画像形成方式において、昇華性染料熱転写型印刷方式が
用いられている。この方式においては、例えば、イエロ
ー、マゼンタ及びシアンの3色それぞれについて得られ
た顕像を次々と重ねて熱転写することによって、熱転写
受像シート上に所謂フルカラー複写を得ることができ
る。
【0004】この昇華性染料熱転写型印刷方式は、例え
ば、ポリエチレンテレフタレートフィルムのような適宜
の支持体上に昇華性の染料の層を形成してなる熱転写シ
ート(インクシートやインクフィルムとも呼ばれる。以
後、インクシートという。)を調製し、別に、その表面
に上記染料を受容する受容層を備えた熱転写受像シート
を調製し、上記インクシートの染料層側の表面を上記熱
転写受像シートの受容層側の表面に重ね合わせ、サーマ
ルヘッド等の感熱手段によって、画像情報に応じて、イ
ンクシートを加熱して、上記染料を上記画像情報に対応
して、熱転写受像シートの受容層に移行させて、インク
シートから熱転写受像シートに画像を熱転写する印刷方
式をいう。
【0005】このような昇華性染料転写型印刷方式にお
いては、従来、熱転写受像シートは、合成紙や合成樹脂
シートを含む基材シート上にインクシートの染料が熱に
よって拡散又は移行することのできる樹脂層からなる受
容層と、そのような受容層とインクシートとの加熱時の
融着を防止するための樹脂層からなる離型層とからなる
複数の樹脂層を湿式塗工法にて順次に積層することによ
って製造されている。
【0006】即ち、従来の熱転写受像シートは、基材シ
ート上に上述したような受容層を構成する樹脂を含む溶
液を塗布し、乾燥させて、受容層を形成し、次いで、そ
の上に離型層を形成するための樹脂層を塗布し、乾燥さ
せて、離型層を形成し、かくして、機能別に複数の樹脂
層を分離して積層して、製造されている。必要に応じ
て、基材シートと受容層との間に、アンダーコート層や
中間層が形成されることもある。従って、このような従
来の熱転写受像シートは、多段の湿式工程を含み、その
製造工程が複雑であり、従って、製造コストが高い。
【0007】そこで、インクシート上に樹脂層を予め積
層しておき、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック
染料を基材シートに順次に転写する前に、先ず、基材シ
ート上に上記樹脂層を熱転写して受容層を形成し、次い
で、この受容層の上に上記染料を熱転写する染料転写型
フルカラー印刷方式も提案されている。
【0008】しかし、この方式によれば、樹脂層の熱転
写に時間を要し、全体として、フルカラー印刷に長時間
を要するほか、基材シート上に均一な受容層を形成する
ことが容易でなく、得られる転写画像が品質に劣る問題
もある。そのうえ、インクシートの表面に上記受容層の
ための樹脂層を積層するにも、技術的に種々の問題があ
る。このように、いずれにしても、従来、昇華性染料転
写型印刷方式は、そのための専用の受像シートを必要と
する。
【0009】他方、熱溶融性インク転写型印刷方式も知
られている。この印刷方式においては、インクシートの
インクを加熱溶融させ、これを熱転写受像シートに転写
し、定着させるものである。従って、熱溶融性インク転
写型印刷方式のための記録用受像シートは、基材シート
上に溶融したインクを受け入れるための微細な多孔質の
樹脂層が設けられている。このように、熱溶融性インク
転写型印刷方式も、そのための専用の受像シートを用い
ることが必要である。
【0010】以上のように、従来の熱転写型印刷方式に
おいても、高品質の印刷画像を得るためには、その印刷
方式に応じて、多段の湿式塗工法によって、基材シート
上に染料又はインクを受容するための受容層を多層に設
けた特殊な専用の受像シートを必要としており、一般の
紙を用いた場合には、所期の高品質の印刷画像を得るこ
とができない。従って、上述した熱転写印刷方式は、そ
れぞれに要求される所定の専用の熱転写受像シートを用
いた場合には、高品質の印刷画像を得ることができるも
のの、印刷費用が高い問題がある。しかも、従来の熱転
写受像シートは、多段の湿式塗工によって受容層や離型
層が積層されているので、表面が平滑で光沢を有する。
【0011】そこで、特開平8−112974号公報に
は、樹脂成分を含む粉体塗料組成物を基材シート上に乾
式塗工し、加熱して、上記粉体塗料組成物を溶融させ、
定着させて、基材シート上に連続した塗膜からなる受容
層を形成する昇華型熱熱転写受像シートの製造方法が記
載されている。この方法によれば、例えば、普通紙を基
紙として用いて、その上に簡単に受容層を形成すること
ができ、熱転写受像シートを低廉に製造することができ
る。
【0012】本発明者らは、粉体塗料組成物を用いる熱
転写受像シートの製造について、更に鋭意研究した結
果、基材シート上に染料又はインクを受容することがで
きる第1の樹脂を含む粉体塗料組成物を乾式塗工し、加
熱溶融し、定着させて、受容層を形成した後、その上に
第2の樹脂を含む溶液を湿式塗工し、加熱乾燥し、樹脂
層を形成させるか、又は反応硬化性シリコーンオイルを
湿式塗工し、加熱乾燥して、離型層を形成させるかする
ことによって、容易に離型層を形成することができ、か
くして、粉体塗料組成物の乾式塗工と樹脂又は反応硬化
性シリコーンオイルの湿式塗工法との組合わせによっ
て、受容層の上に離型層を形成してなる二層構造を有す
る熱転写受像シートを容易に且つ低廉に得ることができ
ることを見出して、本発明に至ったものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基材シート
上に染料又はインクを受容する第1の樹脂を含む粉体塗
料組成物からなる第1の樹脂層としての受容層を有する
と共に、その上に第2の樹脂からなる第2の樹脂層とし
ての離型層か、又は反応硬化性シリコーンオイルの乾燥
物の層からなる離型層を有し、かくして、粉体塗料組成
物の乾式塗工による受容層を有し、更に、その上に樹脂
又は反応硬化性シリコーンオイルの湿式塗工による離型
層を有し、しかも、上記受容層の表面の凹凸に由来し
て、表面光沢の少ない所謂艶消し表面の高品質高性能の
熱転写受像シートとその製造方法を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、熱転写
し得る染料又はインクの層を有する熱転写シートと熱転
写受像シートとを重ね合わせ、上記熱転写シートを加熱
して、その染料又はインクを上記熱転写受像シートに熱
転写する熱転写記録に用いる熱転写受像シートにおい
て、熱転写受像シートが基材シート上に上記染料又はイ
ンクを受容する第1の樹脂を含む粉体塗料組成物からな
る受容層を有すると共に、その上に上記熱転写シートと
離型性を有する第2の樹脂からなる離型層を有すること
を特徴とする熱転写受像シートが提供される。
【0015】また、本発明によれば、熱転写し得る染料
又はインクの層を有する熱転写シートと熱転写受像シー
トとを重ね合わせ、上記熱転写シートを加熱して、その
染料又はインクを上記熱転写受像シートに熱転写する熱
転写記録に用いる熱転写受像シートにおいて、熱転写受
像シートが基材シート上に上記染料又はインクを受容す
る第1の樹脂を含む粉体塗料組成物からなる受容層を有
すると共に、その上に上記熱転写シートと離型性を有す
る反応硬化性シリコーンオイルの乾燥物からなる離型層
を有することを特徴とする熱転写受像シートが提供され
る。
【0016】更に、本発明によれば、熱転写し得る染料
又はインクの層を有する熱転写シートと熱転写受像シー
トとを重ね合わせ、上記熱転写シートを加熱して、その
染料又はインクを上記熱転写受像シートに熱転写する熱
転写記録に用いる熱転写受像シートの製造方法におい
て、上記染料又はインクを受容する第1の樹脂を含む粉
体塗料組成物を静電スプレー法にて基材シート上に乾式
塗工し、加熱溶融し、定着させて、上記基材シート上に
上記染料又はインクの受容層としての第1の樹脂層を形
成し、更に、上記熱転写シートと離型性を有する第2の
樹脂の溶液を上記受容層の上に塗布し、乾燥させて、離
型層としての第2の樹脂層を形成することを特徴とする
熱転写受像シートの製造方法が提供される。
【0017】また、本発明によれば、熱転写し得る染料
又はインクの層を有する熱転写シートと熱転写受像シー
トとを重ね合わせ、上記熱転写シートを加熱して、その
染料又はインクを上記熱転写受像シートに熱転写する熱
転写記録に用いる熱転写受像シートの製造方法におい
て、上記染料又はインクを受容する第1の樹脂を含む粉
体塗料組成物を静電スプレー法にて基材シート上に乾式
塗工し、加熱溶融し、定着させて、上記基材シート上に
上記染料又はインクの受容層としての第1の樹脂層を形
成し、更に、反応硬化性シリコーンオイルを上記受容層
の上に塗布し、加熱乾燥させて、離型層を形成すること
を特徴とする熱転写受像シートの製造方法が提供され
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において、熱転写とは、前
述した昇華性染料による熱転写と熱溶融性インクを用い
る熱転写を含むものとする。
【0019】本発明において、受容層を形成するための
粉体塗料組成物(第1の粉体塗料組成物ということがあ
る。)は、第1の樹脂を含む。この第1の樹脂は、粉体
塗料組成物の種々の成分を粉体にまとめる結着樹脂とし
ての役割と共に、基材シート上に塗膜としての受容層を
形成して、文字や画像の熱転写記録に際して、それらを
形成する染料やインクを受容して、受像シートへの熱転
写記録を可能とするものである。
【0020】このような第1の樹脂としては、例えば、
飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、(メタ)アク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、塩化
ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン・アクリ
ル共重合体樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂等
のスチレン系樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン・酢酸
ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、エチル・酢酸
ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ樹脂等
を挙げることができる。これらの樹脂は、単独で、又は
2種以上の混合物として用いられる。
【0021】本発明においては、第1の樹脂として、こ
れらのなかでも、飽和ポリエステル樹脂が好ましく用い
られる。
【0022】飽和ポリエステル樹脂は、2価カルボン酸
と2価アルコールとの縮合重合によって得られる重合体
であって、上記2価カルボン酸としては、限定されるも
のではないが、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸等の脂肪族二塩基酸、無水フタル酸、
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族二塩
基酸等を挙げることができる。必要に応じて、3価以上
の多塩基酸を併用してもよい。このような多塩基酸とし
て、例えば、トリメリット酸無水物やピロメリット酸無
水物を挙げることができる。
【0023】また、2価アルコールとしても、限定され
るものではないが、例えば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、水添ビスフェノールA等
を挙げることができる。必要に応じて、3価以上の多価
アルコールを併用してもよい。このような多価アルコー
ルとして、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル等を挙げることができる。
【0024】本発明においては、飽和ポリエステル樹脂
として、市販品を好適に用いることができる。そのよう
な市販品として、例えば、バイロン103、200、2
90、600(東洋紡績(株)製)、KA−1038C
(荒川化学(株)製)、TP−220、235(日本合
成化学工業(株)製)、ダイヤクロンER−101、E
R−501、FC−172、FC−714(三菱レイヨ
ン(株)製)、タフトンNE−382、1110、21
55(花王(株)製)等を挙げることができる。
【0025】塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体も、市販
品を好適に用いることができる。市販品として、例え
ば、デンカビニール#1000D、#1000MT2、
#1000MT3、#1000LK2、#1000AL
K(電気化学工業(株)製)、UCRA−VYHD、U
CRA−VYLF(ユニオン・カーバイド製)、エスレ
ックC(積水化学工業(株)製)等を挙げることができ
る。
【0026】また、スチレン・アクリル共重合体樹脂
は、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合
体であって、具体的には、(メタ)アクリル酸エステル
としては、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリ
レート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタク
リレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチル
メタクリレート等を挙げることができる。
【0027】このようなスチレン・アクリル共重合体樹
脂も、種々の市販品を好適に用いることができる。市販
品としては、例えば、ハイマーUNi−3000、TB
−1800、TBH−1500(三洋化成工業(株)
製)、CPR−100、600B、200、300、X
PA4799、4800(三井東圧化学(株)製)等を
挙げることができる。
【0028】本発明においては、第1の粉体塗料組成物
は、好ましくは、白色の着色剤又は無色の充填剤を含
む。このような着色剤又は充填剤としては、例えば、亜
鉛華、酸化チタン、酸化スズ、アンチモン白、硫化亜
鉛、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボ
ン、タルク、アルミナ、バライト等が用いられる。白色
着色剤としては、通常、酸化チタンが好ましく用いられ
て、基材シートに白色の地色を与える。白色の着色剤又
は無色の充填剤は、粉体塗料組成物において、通常、0.
5〜15重量%、好ましくは、1〜10重量%の範囲で
配合される。
【0029】また、本発明においては、第1の粉体塗料
組成物は、これを基材シートの表面に定着させる際に、
オフセットを起こさないように、オフセット防止剤を含
んでいてもよい。オフセット防止剤としては、通常、融
点が50〜150℃の範囲にある種々のワックス類が好
ましく用いられる。具体的には、例えば、パラフィンワ
ックス、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフ
ィンワックス、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、高級脂
肪酸、高級アルコール等を挙げることができる。このよ
うなオフセット防止剤は、通常、粉体塗料組成物に0.1
〜20重量%、好ましくは、0.5〜10重量%の範囲で
用いられる。
【0030】更に、本発明においては、第1の粉体塗料
組成物の流動性を高めるために、疎水性シリカ微粉末や
アルミナ微粉末のような流動性改良剤を粉体塗料組成物
に配合してもよい。このように、粉体塗料組成物に流動
性改良剤を配合することによって、粉体塗料組成物を基
材シートに静電スプレー法にて乾式塗工する際の流動性
を改善することができる。
【0031】更に、上記疎水性シリカ微粉末やアルミナ
微粉末は、インクシートの離型性を高めるのにも役立
つ。即ち、疎水性シリカ微粉末やアルミナ微粉末を粉体
塗料組成物に配合することによって、記録用受像シート
は、特に、インクシートからの画像の熱転写に際して、
インクシートと受像シートが融着せず、かくして、受像
シートからのインクシートの離型性を高めることができ
る。このように、受像シートからのインクシートの離型
性を高めるための疎水性シリカ微粉末やアルミナ微粉末
としては、例えば、RA−200H(疎水性シリカ微粉
末)、T−805(アルミナ微粉末)等(いずれも日本
アエロジル(株)製)の市販品を好適に用いることがで
きる。本発明においては、このような疎水性シリカ微粉
末やアルミナ微粉末は、粉体塗料組成物100重量部に
対して、必要に応じて、10重量部以下、好ましくは、
0.1〜5重量部、好ましくは、0.2〜2重量部の範囲で
配合される。
【0032】本発明において用いる第1の粉体塗料組成
物は、前記樹脂成分のほか、必要に応じて、上述したよ
うな着色剤、充填剤、オフセット防止剤等を混合し、こ
の混合物を、通常、100〜200℃程度、好ましく
は、130〜180℃程度の温度で数分、通常、3〜5
分程度、溶融混練することによって得ることができる。
このように、混合物を溶融混練し、冷却した後、粉砕
し、適当な平均粒子径を有するように分級すれば、イン
クや染料のための受容層を形成するための第1の粉体塗
料組成物を得ることができる。第1の粉体塗料組成物の
平均粒径は、通常、1〜30μmの範囲であり、好まし
くは、5〜20μmの範囲である。
【0033】基材シート上に上述したような第1の樹脂
を含む第1の粉体塗料組成物を用いて受容層を形成する
には、この粉体塗料組成物を基材シート上に乾式塗工
し、これを加熱溶融し、定着させて、上記基材シート上
に第1の粉体塗料組成物からなる第1の樹脂層を染料又
はインク受容層として形成する。受容層の厚みは、通
常、2〜80μmの範囲であるが、5〜20μmの範囲
にあることが好ましい。
【0034】本発明において、受容層は、基材シート表
面の全面に形成されてもよく、また、必要に応じて、所
定の箇所に部分的に形成されてもよい。
【0035】本発明において、第1の粉体塗料組成物を
基材シート上に乾式塗工するには、例えば、静電スプレ
ー法、静電浸漬法等の静電塗装、溶射法、吹き付け塗装
法、ディスパージョン法、粉末溶融積層法等の粉体塗
装、散粉法、カスケード法、磁気ブラシ現像法、パウダ
ークラウド法、オープンチャンバー法、液体現像法、毛
皮現像法、印写現像法、静電誘導による現像法等の電子
写真方式等によることができる。
【0036】これらの乾式塗工のなかでも、本発明にお
いては、例えば、静電スプレー法を好ましく用いること
ができる。この静電スプレー法は、粉体塗装の一種であ
るが、具体的には、スプレーガンの先端に微粒子化した
粉体塗料組成物を空気にて搬送すると共に、このスプレ
ーガンの先端に組み込んだ針電極に負の高電圧(例え
ば、−50〜−90kV)を印加し、上記微粒化した粉
体塗料組成物を負に帯電させ、他方、基材シートの裏面
に接地した電極を沿わせ、かくして、スプレーガンと接
地した電極との間に存在する電界によって、上記負に帯
電した微粒子状の粉体塗料組成物を上記基材シートまで
運んで静電的に付着させるのである。
【0037】図1は、このような静電スプレー法を用い
る本発明の方法の好ましい態様を示す。即ち、ロール1
から巻き戻した連続した長尺の基紙(基材シート)2
は、搬送ベルト3によってブース4内に案内され、ここ
で、後述するように、静電スプレー法にて粉体塗料組成
物が乾式塗工された後、定着ロール5を経て、再度、ロ
ールに巻かれるか、又は適宜に裁断される。上記搬送ベ
ルト3は、それが搬送する基紙に沿って、裏側に接地さ
れた(即ち、正極の)電極6を有する。微粒子化した粉
体塗料組成物は、貯蔵槽7から圧縮空気にてスプレーガ
ン8に搬送され、他方、このスプレーガンの先端に組み
込んだ針電極(図示せず)には、直流電源9によって負
の高電圧が印加され、上記微粒化した粉体塗料組成物は
負に帯電する。かくして、粉体塗料組成物は、上記スプ
レーガンと搬送ベルト上の基紙に沿った前記電極との間
に存在する電界によって、基紙まで運ばれて、これに静
電的に付着する。このようにして、粉体塗料組成物が乾
式塗工された基紙は、定着ロール5に導かれ、ここで、
粉体塗料組成物は加熱溶融されて、基紙上に定着され
て、染料又はインク受容層としての第1の樹脂層、即
ち、薄膜が形成される。
【0038】従って、このような静電スプレー法によれ
ば、基材シートの全面に受容層を形成することのみなら
ず、必要に応じて、基材シートの一部、所要の箇所にの
み、容易に受容層を形成することができる。
【0039】本発明によれば、このように、基材シート
の表面に第1の粉体塗料組成物からなる第1の樹脂層が
染料又はインクの受容層として形成されており、更に、
その上に熱転写シートと離型性を有する第2の樹脂から
なる第2の樹脂層が離型層として形成されている。この
第2の樹脂としては、前述した樹脂から適宜のものが選
ばれて用いられるが、特に、本発明においては、前述し
たスチレン・アクリル共重合樹脂のほか、シリコーン樹
脂が好ましく用いられる。シリコーン樹脂としては、通
常、メチルシリコーン樹脂やメチルフェニルシリコーン
樹脂が好ましく用いられる。しかし、必要に応じて、種
々の変性シリコーン樹脂も用いられる。
【0040】このように、離型層を第2の樹脂からなる
層として形成するには、この第2の樹脂を適宜の溶剤に
溶解して溶液とし、この溶液を受容層の上に塗布し、必
要に応じて加熱下に乾燥させればよい。このような第2
の樹脂層の厚みは、表面の受容層の樹脂や厚みにもよる
が、通常、1〜10μmの範囲であり、好ましくは、1
〜5μmの範囲である。
【0041】また、本発明によれば、離型層は、反応硬
化性シリコーンオイルを受容層の上に塗布し、必要に応
じて加熱下に乾燥させればよい。このような反応性シリ
コーンオイルとしては、例えば、エポキシ基、アミノ
基、カルボキシル基、カルビノール基、メタクリル基、
メルカプト基、フェノール基等の官能基をポリシロキサ
ン、通常、ジメチルポリシロキサンの側鎖又は分子末端
又は両方に導入したものであって、既に種々のものが市
販されており、本発明においても、そのような市販品か
ら、受容層を形成する第1の樹脂と官能基との反応性を
含むシリコーンオイルの硬化性を考慮して、適宜に選択
して用いることができる。
【0042】例えば、アミノ変性シリコーンオイルとし
ては、例えば、KF−393、861、864、X−2
2−161A(信越化学工業(株)製)、エポキシ変性
シリコーンオイルとしては、例えば、KF−101、1
02、103、105、X−22−163C、X−22
−169C(信越化学工業(株)製)、カルボキシル変
性シリコーンオイルとしては、例えば、X−22−16
2A、X−22−3710、X−22−162C、X−
22−3701E(信越化学工業(株)製)、カルビノ
ール変性シリコーンオイルとしては、例えば、X−22
−162AS、KF−6001(信越化学工業(株)
製)等を挙げることができる。このようなシリコーンオ
イルについては、例えば、「シリコーンハンドブック」
(1990年8月31日日刊工業新聞社発行)にその性
状や製造方法が詳細に記載されている。本発明において
は、これらのなかでも、特に、エポキシ基を有するシリ
コーンオイル(エポキシ変性シリコーンオイル)が好ま
しく用いられる。
【0043】このように、反応硬化性シリコーンオイル
を受容層の上に塗布し、必要に応じて加熱下に、乾燥さ
せれば、反応硬化性シリコーンオイルは、それが有する
官能基や受容層を形成する樹脂にもよるが、それらの界
面にて相互に反応して硬化物を生成すると共に、空気中
の水分とも反応して、乾燥物、即ち、乾燥した薄膜とし
ての離型層を形成する。例えば、受容層としてポリエス
テル樹脂を用い、反応硬化性シリコーンオイルとしてエ
ポキシ変性シリコーンオイルを用いた場合、エポキシ変
性シリコーンオイルは受容層との界面にて飽和ポリエス
テル樹脂の有するカルボキシル基やヒドロキシル基と反
応し、他方、変性シリコーンオイル層の表面では、エポ
キシ基は、空気中の水分と反応して、乾燥した薄膜を形
成するとみられる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、染料又
はインクを受容することができる第1の樹脂からなる粉
体塗料組成物の乾式塗工とインクシートとの離型性を有
する第2の樹脂又はシリコーンオイルの湿式塗工との組
合わせによって、基材シート上に受容層を有すると共
に、その上に離型層を有する熱転写受像シートを容易に
且つ低廉に得ることができ、このような熱転写受像シー
トによれば、従来の多段の湿式塗工法による専用の受像
シートに遜色のない高品質の熱転写画像を得ることがで
きる。
【0045】しかも、本発明によれば、基材シート上に
第1の粉体塗料組成物を乾式塗工し、これを加熱溶融し
て、第1の樹脂層として受容層を形成するので、このよ
うな受容層は表面に凹凸を有し、このような受容層の上
に薄い離型層を形成するので、得られる熱転写受像シー
トは、上記受容層の表面の凹凸に由来して、光沢のない
所謂艶消しの表面を有し、格調高い印画画像を与える。
【0046】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0047】実施例1 (受容層(第1の樹脂層)のための白色粉体塗料組成物
の製造)飽和ポリエステル樹脂(花王(株)製タフトン
NE−382、酸価8.9mgKOH/g)95重量部と
酸化チタン5重量部とを二軸溶融混練機にて150〜1
60℃で3〜5分間、溶融混練した。冷却した後、得ら
れた混練物を粉砕し、分級して、平均粒径10μmの白
色粉体塗料組成物を得た。この白色粉体塗料組成物10
0重量部に流動化付与剤として疎水性シリカ(日本アエ
ロジル(株)製H−2000/4)2重量部を混合し
て、静電スプレー法にて乾式塗工するための第1の白色
粉体塗料組成物とした。
【0048】(熱転写受像シートの製造)市販の静電ス
プレー装置にて、市販の普通紙の表面の全面に上記第1
の白色粉体塗料組成物を付着させた後、加熱し、溶融
し、定着させて、厚み10μmの受容層を形成した。次
いで、この受容層の表面にエポキシ変性シリコーンオイ
ル(信越化学工業(株)製KF−102)を塗布し、加
熱し、乾燥させて、離型層を形成し、かくして、熱転写
受像シートを得た。この受像シートの表面の光沢を目視
にて判定した。結果を表1に示す。
【0049】(昇華性染料の熱転写)昇華型熱転写方式
高速プリンタを用いて、下記の印画条件にて、インクシ
ートと熱転写受像紙とを染料層側の表面と受像シートの
受容層側の表面とが接触するように重ね合わせ、インク
シートをサーマルヘッドで加熱して、上記受像シートの
受容層に染料を転写した。この熱転写画像において、印
画濃度(イエロー、マゼンタ、シアン)とインクシート
との離型性や耐滲み性の評価を行なった。結果を表1に
示す。
【0050】昇華型熱転写方式高速プリンタの転写条件 サーマルヘッド:KGT−219−12MPL2(京セ
ラ(株)製) 駆動電圧: 17V ライン速度: 4ms
【0051】インクシートの昇華性染料 昇華性染料イエロー:スチリル系イエロー色素 昇華性染料マゼンタ:アントラキノン系マゼンタ色素 昇華性染料シアン: インドアニリン系シアン色素
【0052】試験方法 印画濃度は、デンシトメータ(コニカ製PDA−60)
を用いて反射濃度を測定した。インクシートとの離型性
を調べるために、高速印画性、印画画像の受容層からの
剥離により生ずる白抜けの状況の有無、受容層へのイン
クシートの付着の有無、更に、印画時にインクシートと
受像シートとを剥離する際に発生する異音の大小を総合
的に検討し、下記のように3段階評価した。
【0053】○:受容層の剥離及びインクシートの付着
なく、印画時の発生異音も小さい。 △:受容層の剥離及びインクシートの付着が少しあり、
印画時の発生異音が大きい。 ×:高速印画ができないか、又は受容層の剥離若しくは
インクシートの付着が著しい。
【0054】印画の滲みを調べるために、印画性、解像
度を総合的に検討し、下記のように3段階評価した。 ○:受像紙上の1ドットサイズが規定値の1.0〜1.5倍
程度である。 △:受像紙上の1ドットサイズが規定値の1.5〜2.0倍
程度である。 ×:受像紙の表面でインクが弾けて、画像を形成しない
か、又は受像紙上の1ドットサイズが規定値の2.0倍以
上である。
【0055】(熱溶融性インクの熱転写)市販の溶融型
熱転写方式プリンタ(三菱電機(株)製G370−7
0)を用いて、下記の印画条件にて、インクシートと上
記熱転写受像シートとを染料層側の表面と受像シートの
受容層側の表面とが接触するように重ね合わせ、インク
シートをサーマルヘッドで加熱して、上記受像シートの
受容層に染料を転写した。この熱転写画像において、印
画濃度(イエロー、マゼンタ、シアン)とインクシート
との離型性や耐滲み性の評価を行なった。結果を表1に
示す。
【0056】試験方法 印画濃度は、デンシトメータ(コニカ製PDA−60)
を用いて反射濃度を測定した。インクシートとの離型性
を調べるために、印画性、印画画像の受容層からの剥離
により生ずる白抜けの状況の有無、受容層へのインクシ
ートの付着の有無、更に、印画時にインクシートと受像
シートとを剥離する際に発生する異音の大小を総合的に
検討し、下記のように3段階評価した。
【0057】○:受容層の剥離及びインクシートの付着
なく、印画時の発生異音も小さい。 △:受容層の剥離及びインクシートの付着が少しあり、
印画時の発生異音が大きい。 ×:印画ができないか、又は受容層の剥離若しくはイン
クシートの付着が著しい。
【0058】印画の滲みを調べるために、印画性、解像
度を総合的に検討し、下記のように3段階評価した。 ○:受像紙上の1ドットサイズが規定値の1.0〜1.5倍
程度である。 △:受像紙上の1ドットサイズが規定値の1.5〜2.0倍
程度である。 ×:受像紙の表面でインクが弾けて、画像を形成しない
か、又は受像紙上の1ドットサイズが規定値の2.0倍以
上である。
【0059】実施例2 実施例1と同様にして、市販の普通紙の表面に受容層を
形成した後、その上にスチレン・アクリル樹脂(三井東
圧化学(株)製CPR−300)のアセトン溶液を塗布
し、加熱し、乾燥させて、上記スチレン・アクリル樹脂
からなる塗膜を離型層として形成して、受像シートを得
た。この受像シートについて、実施例1と同様にして、
表面の光沢を調べ、更に、実施例1と同様にして、昇華
性染料と熱溶融性インクの熱転写を行なった。結果を表
1に示す。
【0060】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の方法の好ましい態様を実施するた
めの装置構成図である。
【符号の説明】 1…ロール、2…基紙(基材シート)、3…搬送ベル
ト、4…ブース、5…定着ロール、6…電極、7…粉体
塗料組成物貯蔵槽、8…スプレーガン、9…直流電源。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 83/04 C08L 83/04 C09D 5/03 C09D 5/03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱転写し得る染料又はインクの層を有する
    熱転写シートと熱転写受像シートとを重ね合わせ、上記
    熱転写シートを加熱して、その染料又はインクを上記熱
    転写受像シートに熱転写する熱転写記録に用いる熱転写
    受像シートにおいて、熱転写受像シートが基材シート上
    に上記染料又はインクを受容する第1の樹脂を含む粉体
    塗料組成物からなる受容層を有すると共に、その上に上
    記熱転写シートと離型性を有する第2の樹脂からなる離
    型層を有することを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】第1の樹脂が飽和ポリエステル樹脂である
    請求項1に記載の熱転写受像シート。
  3. 【請求項3】第2の樹脂がスチレン・アクリル樹脂又は
    シリコーン樹脂である請求項1に記載の熱転写受像シー
    ト。
  4. 【請求項4】熱転写し得る染料又はインクの層を有する
    熱転写シートと熱転写受像シートとを重ね合わせ、上記
    熱転写シートを加熱して、その染料又はインクを上記熱
    転写受像シートに熱転写する熱転写記録に用いる熱転写
    受像シートの製造方法において、上記染料又はインクを
    受容する第1の樹脂を含む粉体塗料組成物を静電スプレ
    ー法にて基材シート上に乾式塗工し、加熱溶融し、定着
    させて、上記基材シート上に上記染料又はインクの受容
    層としての第1の樹脂層を形成し、更に、上記熱転写シ
    ートと離型性を有する第2の樹脂の溶液を上記受容層の
    上に塗布し、乾燥させて、離型層としての第2の樹脂層
    を形成することを特徴とする熱転写受像シートの製造方
    法。
  5. 【請求項5】第1の樹脂が飽和ポリエステル樹脂である
    請求項4に記載の熱転写受像シートの製造方法。
  6. 【請求項6】第2の樹脂がスチレン・アクリル樹脂又は
    シリコーン樹脂である請求項4に記載の熱転写受像シー
    トの製造方法。
  7. 【請求項7】熱転写し得る染料又はインクの層を有する
    熱転写シートと熱転写受像シートとを重ね合わせ、上記
    熱転写シートを加熱して、その染料又はインクを上記熱
    転写受像シートに熱転写する熱転写記録に用いる熱転写
    受像シートにおいて、熱転写受像シートが基材シート上
    に上記染料又はインクを受容する第1の樹脂を含む粉体
    塗料組成物からなる受容層を有すると共に、その上に上
    記熱転写シートと離型性を有する反応硬化性シリコーン
    オイルの乾燥物からなる離型層を有することを特徴とす
    る熱転写受像シート。
  8. 【請求項8】第1の樹脂が飽和ポリエステル樹脂である
    請求項7に記載の熱転写受像シート。
  9. 【請求項9】反応硬化性シリコーンオイルがエポキシ変
    性シリコーンオイルである請求項7に記載の熱転写受像
    シート。
  10. 【請求項10】熱転写し得る染料又はインクの層を有す
    る熱転写シートと熱転写受像シートとを重ね合わせ、上
    記熱転写シートを加熱して、その染料又はインクを上記
    熱転写受像シートに熱転写する熱転写記録に用いる熱転
    写受像シートの製造方法において、上記染料又はインク
    を受容する第1の樹脂を含む粉体塗料組成物を静電スプ
    レー法にて基材シート上に乾式塗工し、加熱溶融し、定
    着させて、上記基材シート上に上記染料又はインクの受
    容層としての第1の樹脂層を形成し、更に、反応硬化性
    シリコーンオイルを上記受容層の上に塗布し、加熱し、
    乾燥させて、離型層を形成することを特徴とする熱転写
    受像シートの製造方法。
  11. 【請求項11】第1の樹脂が飽和ポリエステル樹脂であ
    る請求項10に記載の熱転写受像シートの製造方法。
  12. 【請求項12】反応硬化性シリコーンオイルがエポキシ
    変性シリコーンオイルである請求項10に記載の熱転写
    受像シートの製造方法。
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