JPH09142045A - 昇華型熱転写受像シート用の白色粉体塗料組成物、熱転写受像シート及びそれらの製造方法 - Google Patents

昇華型熱転写受像シート用の白色粉体塗料組成物、熱転写受像シート及びそれらの製造方法

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JPH09142045A
JPH09142045A JP7305592A JP30559295A JPH09142045A JP H09142045 A JPH09142045 A JP H09142045A JP 7305592 A JP7305592 A JP 7305592A JP 30559295 A JP30559295 A JP 30559295A JP H09142045 A JPH09142045 A JP H09142045A
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Toshio Arai
俊男 新居
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Bando Chemical Industries Ltd
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    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】基材上に単一の工程によって、インクシートと
の離型性を備えると共に、受容した染料が剥離し難い樹
脂層を受容層として形成して、熱転写受像シートを得る
ことができる白色粉体塗料組成物と、そのような熱転写
受像シートの製造方法。 【解決手段】樹脂成分と白色着色剤とを含む熱転写受像
シート用の白色粉体塗料組成物において、樹脂成分が平
均重合度100〜500であり、塩化ビニル単量体成分
70〜90重量%である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂50〜90重量%とスチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体樹脂10〜50重量%とからなる。熱転写受
像シートは、支持体に染料の層を形成してなる熱転写シ
ートを加熱したとき、その染料を受容する受容層を基材
上に有し受容層が白色粉体塗料組成物の連続した薄層か
らなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華型熱転写記録
に用いる熱転写受像シートと、そのような熱転写受像シ
ートにおける染料の受容層を形成するための白色粉体塗
料組成物と、更には、そのような熱転写受像シートの製
造方法に関する。詳しくは、本発明は、普通紙上に単層
でありながら、離型性にすぐれ、しかも、受容層からの
染料の剥離のない高濃度の転写画像を形成することがで
きる熱転写受像シートと、そのための白色粉体塗料組成
物と、そのような熱転写受像シートの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成において、
露光時に予め定められた基準色に対応する色分解機を用
いて、画像に対して感光体を選択的に露光させて、潜像
を感光体上に形成し、その潜像に対応する基準色で現像
して得られた顕像を次々に重ねて転写する多色画像形成
方法が知られている。例えば、イエロー、マゼンタ及び
シアンの3色それぞれについて得られた顕像を次々と重
ねて転写することによって、普通紙に所謂フルカラー複
写を得ることができる。これが所謂染料転写型フルカラ
ープリンタを用いる多色画像形成である。
【0003】このようなフルカラー複写において、昇華
型熱転写記録が多く採用されている。この昇華型熱転写
記録とは、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムのような適宜の支持体上に昇華性の染料の層を形成し
てなる熱転写シート(インクシートやインクフィルムと
も呼ばれる。以後、インクシートという。)を調製し、
別に、その表面に上記染料を受容する受容層を備えた熱
転写受像シートを調製し、上記インクシートの染料層側
の表面を上記熱転写受像シートの受容層側の表面に重ね
合わせ、サーマルヘッド等の感熱手段によって、画像情
報に応じて、インクシートを加熱して、上記染料を上記
画像情報に対応して、熱転写受像シートの受容層に移行
させて、インクシートから熱転写受像シートに画像を熱
転写する記録方式をいう。
【0004】このような昇華型熱転写記録においては、
従来、熱転写受像シートは、普通紙や合成紙や適宜の合
成樹脂シート等の基材上にインクシートの染料が熱によ
って拡散又は移行することのできる樹脂層からなる受容
層と、そのような受容層とインクシートとの加熱時の融
着を防止し、離型性をもたせるための樹脂層とからなる
複数の樹脂層を湿式塗工法にて順次に積層することによ
って製造されている。
【0005】即ち、従来の熱転写受像シートは、基材上
に受容層を構成する樹脂を含む溶液を塗布し、乾燥させ
て、受容層を形成し、次いで、その上に離型層を形成す
るための樹脂層を塗布し、乾燥させて、離型層を形成
し、かくして、機能別に樹脂層を分離して積層して、製
造されている。必要に応じて、基材と受容層との間に、
アンダーコート層又は中間層が形成されることもある。
従って、このような従来の湿式塗工法による熱転写受像
シートは、その製造工程が複雑であり、製造コストが高
い。
【0006】そこで、例えば、特開平1−229692
号公報には、飽和ポリエステル樹脂を含む種々の樹脂と
共に変性シリコーンオイルを有機溶剤に溶解させてなる
塗料組成物を調製し、これを合成紙のような基材上に塗
布し、乾燥させて、受容層としての樹脂層を形成させた
後、更に、100℃以上の温度で加熱処理して、変性シ
リコーンオイルを上記受容層の表面にブリードさせ、硬
化させることによって、離型層を形成するようにした熱
転写受像シートの製造方法が記載されている。この方法
によれば、樹脂層を機能別に多層に積層形成する必要は
ないが、溶剤乾燥を必要とする湿式塗工法によってお
り、製造工程及び製造コスト共に、工業的な実施には不
利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の昇華
型熱転写受像シートにおける上述したような問題を解決
するためになされたものであって、基材上に単一の工程
によって、インクシートとの離型性を備えると共に、受
容した染料が剥離し難い樹脂層を受容層として形成し
て、熱転写受像シートを得ることができる白色粉体塗料
組成物と、そのようにして得られる熱転写受像シート
と、更に、そのような熱転写受像シートの製造方法を提
供することを目的とする。
【0008】このような本発明による白色粉体塗料組成
物は、電子写真方式やその他の種々の静電記録方式によ
る乾式塗工法によって、一般の普通紙に連続した塗膜を
形成することができ、かくして、そのような白色粉体塗
料組成物からなる薄層の塗膜を受容層とする熱転写受像
シートを得ることができる。しかし、本発明による白色
粉体塗料組成物は、従来の湿式塗工法にも用いることが
でき、この場合には、製造工程を低減することができる
利点がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による昇華型熱転
写受像シート用の白色粉体塗料組成物は、樹脂成分と白
色着色剤とを含む熱転写受像シート用の白色粉体塗料組
成物において、上記樹脂成分が平均重合度100〜50
0であり、塩化ビニル単量体成分70〜90重量%であ
る塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂50〜90重量
%とスチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂10〜
50重量%とからなることを特徴とする。
【0010】また、本発明による昇華型熱転写受像シー
トは、支持体に染料の層を形成してなる熱転写シートを
加熱したとき、その染料を受容する受容層を基材上に有
する昇華型熱転写受像シートであって、上記受容層が樹
脂成分と白色着色剤とを含む白色粉体塗料組成物であっ
て、上記樹脂成分が平均重合度100〜500であり、
塩化ビニル単量体成分70〜90重量%である塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂50〜90重量%とスチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体樹脂10〜50重量%
とからなる塗料組成物の連続した薄層からなることを特
徴とする。
【0011】更に、このような昇華型熱転写受像シート
は、本発明に従って、白色着色剤と、平均重合度100
〜500であり、塩化ビニル単量体成分70〜90重量
%である塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂50〜9
0重量%とスチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂
10〜50重量%とからなる樹脂混合物とを含む白色粉
体塗料組成物を基材上に乾式塗工し、連続した薄膜とす
ることによって得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明による昇華型熱転写受像シ
ート用の白色粉体塗料組成物は、樹脂成分として、平均
重合度が100〜500であり、塩化ビニル単量体成分
が70〜90重量%である塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂とスチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂
とを含み、これらの樹脂の割合は、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂が50〜90重量%の範囲であり、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂が10〜50
重量%の範囲である。特に、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体樹脂は、その平均重合度が200〜400の範囲
であることか好ましい。
【0013】上述したような塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体樹脂は、市販品を好適に用いることができる。こ
のような市販品としては、例えば、デンカビニール#1
000AS、#1000CS、#1000ALK等(電
気化学工業(株)製)、エスレックCL、エスレックM
L等(積水化学工業(株)製)を挙げることができる。
このような塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂は、イ
ンクシートの熱転写に際して、染料を受容して、高濃度
の転写画像を得るために有効である。
【0014】他方、スチレン・アクリル共重合樹脂は、
スチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体で
あって、具体的には、(メタ)アクリル酸エステルとし
ては、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブ
チルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート等を挙げることができる。特に、本発明におい
ては、スチレン・アクリル共重合樹脂としては、例え
ば、スチレン・ブチルアクリレート共重合体、スチレン
・ブチルメタクリレート共重合体、スチレン・メチルメ
タクリレート共重合体、これらの混合物等が好ましく用
いられる。
【0015】このようなスチレン・アクリル共重合樹脂
も、種々の市販品を好適に用いることができる。市販品
としては、例えば、ハイマーUNi−3000、TB−
1800等(三洋化成工業(株)製)、CPR−10
0、600B、200、300、XPA4799、48
00(三井東圧化学(株)製)等を挙げることができ
る。このようなスチレン・アクリル共重合樹脂は、イン
クシートの熱転写に際して、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合樹脂の熱変色を防止し、もって、高品質の着色熱転
写画像を得るのに有効である。
【0016】従って、受容層を構成する樹脂成分のう
ち、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂が50重量%
よりも少ないときは、染料の熱転写が十分ではなく、高
濃度の転写画像を得ることができない。他方、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂が90重量%を越えるとき
は、熱転写に際して、転写画像は高濃度を有するもの
の、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂が変色し、白
色とした受像シートが変色し、延いては、受像シートに
高品質の着色転写画像を得ることができない。
【0017】本発明によれば、このように、樹脂成分と
して、特に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とス
チレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂とを所定の割
合にて用いることによって、受像シートの変色を防止し
つつ、高濃度の熱転写画像を得ることができるのであ
り、しかも、本発明によれば、受容層単独でも、インク
シートの熱転写受像シートへの熱転写に際して、その間
の融着を防止し、また、受容層からの染料の剥離もな
く、かくして、高品質の熱転写受像シートを得ることが
できる。
【0018】白色着色剤は、例えば、亜鉛華、酸化チタ
ン、酸化スズ、アンチモン白、硫化亜鉛、炭酸バリウ
ム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アル
ミナ、バライト等が用いられるが、通常、酸化チタンが
好ましく用いられる。このような白色着色剤は、塗料組
成物において、通常、0.5〜15重量%、好ましくは、
1〜10重量%の範囲で配合される。
【0019】更に、本発明による白色粉体塗料組成物
は、塩化ビニル樹脂用安定剤を含むことが好ましい。用
いる安定剤は、特に、限定されるものではない。本発明
による熱転写受像シート用の白色粉体塗料組成物は、上
述したような塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とス
チレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂樹脂成分と白
色着色剤とを含む樹脂配合物を加熱下に溶融混練するこ
とによって得ることができる。
【0020】上記樹脂配合物は、通常、100〜200
℃程度、好ましくは、130〜180℃程度の温度で数
分、通常、3〜5分程度、溶融混練される。しかし、上
記加熱温度及び時間は、特に、限定されるものではな
く、前記樹脂成分と白色着色剤のほか、後述する帯電制
御剤やオフセット防止剤等の各成分が均一に混合される
条件であればよい。
【0021】本発明による白色粉体塗料組成物を電子写
真方式を含む種々の静電記録方式による乾式塗工法によ
って、基材上に乾式塗工する場合には、塗料組成物は、
帯電制御剤やオフセット防止剤を配合することが好まし
い。帯電制御剤は、電子写真方式やその他の静電潜像方
式等の記録方式において、所謂トナーに所要の摩擦帯電
を与えるために配合される微粒子固体であって、含金属
染料ほか、既に、種々のものが知られている。例えば、
特開平5−323664号公報には、その極性に応じ
て、種々の帯電制御剤が例示されている。帯電制御剤
は、通常、塗料組成物において、0.1〜15重量%、好
ましくは、1〜10重量%の範囲で用いられる。
【0022】オフセット防止剤としては、通常、融点が
50〜150℃の範囲にある種々のワックス類が好まし
く用いられる。具体的には、例えば、パラフィンワック
ス、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン
ワックス、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、高級脂肪
酸、高級アルコール等を挙げることができる。このよう
なオフセット防止剤は、通常、塗料組成物において、0.
1〜20重量%、好ましくは、0.5〜10重量%の範囲
で用いられる。
【0023】更に、本発明によれば、粉末塗料組成物の
流動性を高めるために、疎水性シリカのような所謂流動
性改良剤を必要に応じて配合することができる。このよ
うな流動性改良剤は、塗料組成物100重量部に対し
て、通常、1重量部以下、好ましくは、0.1〜5重量
部、好ましくは、0.2〜2重量部の範囲で配合される。
本発明による粉末塗料組成物は、通常、上述したような
成分を混合した後、溶融混練し、次いで、冷却した後、
粉砕し、適当な平均粒径を有するように分級して、得る
ことができる。平均粒径は、通常、1〜30μmの範囲
であり、好ましくは、5〜20μmの範囲である。
【0024】本発明による熱転写受像シートは、上述し
たような白色塗料組成物からなる連続した薄層を適宜の
基材となるシート上に全面に、又は部分的に形成するこ
とによって得ることができる。この基材としては、合成
紙、合成樹脂シート、紙等を挙げることができる。合成
樹脂シートとしては、例えば、ポリエステル、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネ
ート、ポリアミド等からなるシートを挙げることがで
き、合成紙としては、例えば、ポリオレフィン樹脂やそ
の他の合成樹脂を樹脂成分とし、これに所要の無機質充
填剤等を混合し、押出によって得られるものを挙げるこ
とができる。また、紙としては、通常のセルロース繊維
からなり、上質紙、コート紙等を含む普通紙を挙げるこ
とができる。
【0025】しかし、本発明においては、基材として、
特に、普通紙を用いることが有利である。特に、本発明
によれば、通常の電子写真方式によって、普通紙を用い
て、簡単且つ低廉に熱転写受像紙を製造することができ
る。この方法によるときは、感光体を全面に一様に帯電
させた後、必要に応じて、部分的に露光させ、他方、前
記白色粉体塗料組成物、即ち、トナーにキャリア、通
常、鉄粉を混合して、現像剤とし、これを感光体の全面
に、又は感光体を部分的に露光させたときは、部分的な
上記帯電部に静電的に付着させ、次いで、このトナーを
基材上に転写し、加熱溶融、冷却して、連続した塗膜乃
至薄層を形成すればよい。この連続した塗膜乃至薄層が
受容層である。キャリアは、上記例示した鉄粉に限定さ
れるものではなく、従来、種々のものが知られており、
本発明においても、トナーを帯電させる極性に応じて適
宜に選択すればよい。
【0026】このようなトナーとキャリアとからなる現
像剤を用いる電子写真方式による画像形成方法は既によ
く知られている技術である。電子写真方式による画像形
成装置は、図1に示すように、感光体(感光ドラム)1
を回転させながら、その表面の全面をコロナ帯電器2に
よって帯電させ、次いで、必要に応じて、露光部3によ
って、部分的に感光体の表面を露光させ、このように、
全面に、又は部分的に帯電させた感光体の表面に、現像
器4から感光体の表面と逆極性に帯電させたトナー5を
供給し、これに付着させて、トナー像を形成させる。そ
こで、案内ローラ6によって、基材である普通紙7を転
写部8及び分離部9に送入し、トナーを普通紙上に転写
し、次いで、定着部10においてトナーを加熱溶融し、
冷却し、このようにして、トナーを普通紙上に定着さ
せ、かくして、トナーからなる連続した均一な厚みを有
する塗膜としての受容層を形成させることができる。本
発明によれば、このようにして形成される受容層の厚さ
は、通常、1〜20μmの範囲にあるのがよい。感光体
上の残存するトナーがあれば、必要に応じて、クリーニ
ング装置11によって、感光体から除去し、最後に光除
電部12から感光体を露光させ、感光体の表面の電荷を
除去する。
【0027】このように、電子写真方式によれば、普通
紙の全面に受容層を形成することのみならず、普通紙の
一部、所要の箇所にのみ、容易に受容層を形成すること
ができる。しかし、本発明による熱転写受像シートは、
上に例示した電子写真方式のみならず、所謂トナーを用
いるその他の種々の静電記録方式を利用した乾式塗工法
によっても、同様に得ることができる。
【0028】また、本発明による熱転写受像シートは、
上述したような白色塗料組成物を適宜の有機溶剤に溶解
又は分散させ、これを湿式塗工法にて基材上に塗布し、
加熱乾燥させることによっても得ることができる。この
方法による場合も、基材上に単層の受容層を形成するの
みにて、熱転写受像シートを得ることができ、従来のよ
うに、多層の樹脂層を機能別に順次に積層して、熱転写
受像シートを得る方法と異なり、工程数が少なく、製造
上、有利である。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。原料中、括弧内は、樹脂成分を100重量%とした
ときのそれぞれの樹脂の割合を示す。
【0030】実施例1〜5 (白色粉体塗料の製造)表1に示す組成を有する樹脂配
合物をミキサーを用いて混合した後、二軸溶融混練機に
て加熱下に溶融混練した(温度150〜160℃、時間
約3〜5分)。冷却した後、得られた混練物を粉砕し、
分級して、平均粒径9〜10μmの白色粉末塗料組成物
を得た。この粉末塗料組成物100重量部に疎水性シリ
カ(日本アエロジル(株)製RA−200H)0.5重量
部を混合して、トナーを調製した。
【0031】次いで、トナー濃度が6.0重量%となるよ
うに、上記トナーにキャリア(鉄粉)を混合して、現像
剤を調製した。表1において、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体樹脂としては、電気化学工業(株)製デンカビ
ニール#1000ALK(塩化ビニル単量体成分88重
量%、平均重合度200、Aで表わす。)、#1000
LT3(塩化ビニル単量体成分75重量%、平均重合度
400、Bで表わす。)又は#1000CS(塩化ビニ
ル単量体成分86重量%、平均重合度330、Cで表わ
す。)を用いた(いずれも電気化学工業(株)製)。
【0032】スチレン・アクリル共重合樹脂としては、
三井東圧化学(株)製CPR−100を用いた。また、
オフセット防止剤には、三洋化成工業(株)製ワック
ス、ビスコール330Pを、帯電制御剤には、ヘキスト
社製 COPY CHARGE NEG UP 2036を、塩化ビニル樹脂用安
定剤としては、T−1000BJ(ジブチルスズマレー
トエステル、勝田化工(株)製)2重量%、TM−18
8J(オクチルスズメルカプト、勝田化工(株)製)1.
5重量%及びL−27(カルボン酸エステル系複合体、
勝田化工(株)製)2重量%の量で用いた。
【0033】(熱転写受像紙の製造)市販の二成分現像
方式の複写機にて、市販の普通紙に上記現像剤を用いて
全面にトナーを付着定着させて、白色の熱転写受像紙を
得た。
【0034】(昇華性染料の熱転写)昇華型熱転写方式
高速プリンタを用いて、下記の印画条件にて、インクシ
ートと熱転写受像紙とを染料層側の表面と受容層とが接
触するように重ね合わせ、インクシートをサーマルヘッ
ドで加熱して、熱転写受像紙の受容層に染料を転写し
た。この転写画像において、印画濃度(イエロー、マゼ
ンタ、シアン)とインクシートとの離型性の評価を行な
った。結果を表1に示す。
【0035】昇華型熱転写方式高速プリンタの転写条件 サーマルヘッド:KGT−219−12MPL2(京セ
ラ製) 駆動電圧: 17V ライン速度: 4ms インクシートの昇華性染料 昇華性染料イエロー:スチリル系イエロー色素 昇華性染料マゼンタ:アントラキノン系マゼンタ色素 昇華性染料シアン: インドアニリン系シアン色素 試験方法 印画濃度は、デンシトメータ(コニカ製PDA−60)
を用いて反射濃度を測定した。
【0036】インクフィルムとの離型性は、下記の4項
目を総合して、○、△及び×の3段階評価した。 (1) 高速印画の可能性 (2) 印画画像の受容層からの剥離により生ずる白抜けの
状況の有無 (3) 受容層へのインクフィルムの付着の有無 (4) 印画時にインクフィルムと受像紙とを剥離する際に
発生する異音の大小 ○:印画時の発生異音が小。受容層剥離、フィルムの付
着なし △:印画時の発生異音が大。若干の受容層剥離、フィル
ムの付着あり ×:高速印画不可能、又は受容層剥離若しくはフィルム
の付着顕著 結果を表1に示す。
【0037】比較例1及び2 表1に示す組成を有する樹脂配合物を用いて、実施例と
同様にして、現像剤を調製し、実施例と同様にして、市
販の二成分現像方式の複写機にて、市販の普通紙に上記
現像剤を用いて全面にトナーを付着定着させて、白色の
熱転写受像紙を得、これにインクシートの染料を転写
し、得られた転写画像の印画濃度とインクシートの離型
性を評価した。結果を表1に示す。
【0038】表1に示すように、比較例1においては、
樹脂成分における塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の
割合がすくなすぎるために、濃度の低い転写画像しか得
ることができなかった。反対に、比較例2においては、
樹脂成分として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の
みを用いたので、転写画像は高濃度を有したものの、受
像紙が変色した。
【0039】
【表1】
【0040】比較例3 実施例1において、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂
として、電気化学工業(株)製デンカビニール#MT3
(塩化ビニル単量体成分70重量%、平均重合度63
0)を用いた以外は同様の樹脂配合物を調製し、溶融混
練した後、これを冷却した。これを粉砕しようとした
が、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の平均重合度が
高すぎて、所要の平均粒径を有するように粉砕すること
ができなかった。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明による昇華型熱転
写受像シートのための白色粉体塗料組成物は、白色着色
剤と共に、樹脂成分として、所定の塩化ビニル単量体成
分と平均重合度とを有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂とスチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂
とを所定の割合で含み、単一の工程によって、基材上に
受容層と離型層とを備えた樹脂層を形成して、熱転写受
像シートを与える。
【0042】特に、本発明による白色粉体塗料組成物
は、電子写真方式やその他の静電潜像方式等の乾式塗工
法によって、一般の普通紙に受容層を形成して、熱転写
受像シートを与える。しかも、このようにして得られる
本発明による昇華型熱転写受像シートは、従来の多層の
樹脂層を有するものと異なり、単一の受容層を有しなが
ら、熱転写時のインクシートと受容層との間に融着がな
く、また、受容層からの染料の剥離もなく、高濃度で高
品質の画像を形成することができる。
【0043】従って、本発明に従って、普通紙に電子写
真方式によって受容層を形成して、熱転写受像シートと
し、これに電子写真方式にて染料を熱転写するフルカラ
ープリンタによれば、普通紙上に直ちに多色画像を形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の方法による電子写真方式による熱
転写受像シートの製造を示す装置構成である。 1…感光体(感光ドラム)、2…コロナ帯電器、3…露
光部、4…現像器、5…トナー、6…案内ローラ、7…
基材(普通紙)、8…転写部、9…分離部、10…定着
部、11…クリーニング装置、12…光除電部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂成分と白色着色剤とを含む昇華型熱転
    写受像シート用の白色粉体塗料組成物において、上記樹
    脂成分が平均重合度100〜500であり、塩化ビニル
    単量体成分70〜90重量%である塩化ビニル−酢酸ビ
    ニル共重合体樹脂50〜90重量%とスチレン−アクリ
    ル酸エステル共重合体樹脂10〜50重量%とからなる
    ことを特徴とする昇華型熱転写受像シート用の白色粉体
    塗料組成物。
  2. 【請求項2】支持体に染料の層を形成してなる熱転写シ
    ートを加熱したとき、その染料を受容する受容層を基材
    上に有する昇華型熱転写受像シートであって、上記受容
    層が樹脂成分と白色着色剤とを含む白色粉体塗料組成物
    であって、上記樹脂成分が平均重合度100〜500で
    あり、塩化ビニル単量体成分70〜90重量%である塩
    化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂50〜90重量%と
    スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂10〜50
    重量%とからなる塗料組成物の連続した薄層からなるこ
    とを特徴とする昇華型熱転写受像シート。
  3. 【請求項3】支持体に染料の層を形成してなる熱転写シ
    ートを加熱したとき、その染料を受容する受容層を基材
    上に有する昇華型熱転写受像シートの製造方法におい
    て、白色着色剤と、平均重合度100〜500であり、
    塩化ビニル単量体成分70〜90重量%である塩化ビニ
    ル−酢酸ビニル共重合体樹脂50〜90重量%とスチレ
    ン−アクリル酸エステル共重合体樹脂10〜50重量%
    とからなる樹脂混合物とを含む白色粉体塗料組成物を基
    材上に乾式塗工し、連続した薄槽とすることを特徴とす
    る昇華型熱転写受像シートの製造方法。
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