JPH10297114A - 熱転写用印画紙 - Google Patents
熱転写用印画紙Info
- Publication number
- JPH10297114A JPH10297114A JP9107568A JP10756897A JPH10297114A JP H10297114 A JPH10297114 A JP H10297114A JP 9107568 A JP9107568 A JP 9107568A JP 10756897 A JP10756897 A JP 10756897A JP H10297114 A JPH10297114 A JP H10297114A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coat layer
- back coat
- resin
- photographic paper
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 裏移りや裏印画の特性を大幅に向上させ、な
おかつ生産性の高い熱転写用印画紙を提供する。 【解決手段】 シート状基材の一方の面に染料受容層を
有し、他方の面上にバックコート層を有する熱転写用印
画紙において、バックコート層に用いる樹脂全量を１０
０重量部としたときに、フェノキシ樹脂を７０重量部か
ら１００重量部の範囲で配合する。
おかつ生産性の高い熱転写用印画紙を提供する。 【解決手段】 シート状基材の一方の面に染料受容層を
有し、他方の面上にバックコート層を有する熱転写用印
画紙において、バックコート層に用いる樹脂全量を１０
０重量部としたときに、フェノキシ樹脂を７０重量部か
ら１００重量部の範囲で配合する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はバックコート層を有
する熱転写用印画紙に関し、特に印画された染料受容層
からの色転写すなわち裏移り特性に優れ、更にバックコ
ート層への印画すなわち裏印画に優れる熱転写用印画紙
に関する。
する熱転写用印画紙に関し、特に印画された染料受容層
からの色転写すなわち裏移り特性に優れ、更にバックコ
ート層への印画すなわち裏印画に優れる熱転写用印画紙
に関する。
【０００２】
【従来の技術】昇華性または熱拡散性の染料からなるイ
ンク層を有するインクリボンと、染料を有する印画紙と
を重ね合せ、そのインク層をサーマルヘッド等により画
像情報に応じて加熱し、インク層から印画紙の染料受容
層に染料を移行させて画像を形成する昇華型熱転写記録
方法が知られている。この方法によれば、連続的な階調
のフルカラー画像を形成することができるので、ビデオ
画像をハードコピーする方法として注目されている。
ンク層を有するインクリボンと、染料を有する印画紙と
を重ね合せ、そのインク層をサーマルヘッド等により画
像情報に応じて加熱し、インク層から印画紙の染料受容
層に染料を移行させて画像を形成する昇華型熱転写記録
方法が知られている。この方法によれば、連続的な階調
のフルカラー画像を形成することができるので、ビデオ
画像をハードコピーする方法として注目されている。
【０００３】ここで昇華型熱転写記録に使用される一般
的な印画紙は、シート状基材の一方の面上に染料受容層
を有し、他方の面上にバックコート層を有している。
的な印画紙は、シート状基材の一方の面上に染料受容層
を有し、他方の面上にバックコート層を有している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記染料受容層は熱転
写記録時にインクリボンから移行してくる染料を受容
し、それにより形成された画像を保持する層である。こ
のような染料受容層は従来より染料に染着されやすいポ
リエステル、セルロースエステル、ポリカーボネート、
ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂から形成されている。
写記録時にインクリボンから移行してくる染料を受容
し、それにより形成された画像を保持する層である。こ
のような染料受容層は従来より染料に染着されやすいポ
リエステル、セルロースエステル、ポリカーボネート、
ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂から形成されている。
【０００５】一方、バックコート層に期待される役割は
大きくは以下の通りである。
大きくは以下の通りである。
【０００６】・プリンター内部での印画紙の走行性の向
上。 ・プリンター内部に複数枚の印画紙が一度に送り込まれ
る、すなわち重送の発生が無いこと。 ・印画後の印画紙を重ねて長期間保存することにより印
画面からバックコート層への色転写、すなわち裏移りが
発生しないこと。 ・誤ってバックコート層に印画しても、プリンター内部
でバックコート層とインクリボンの融着によるインクリ
ボン切れや、紙誌まりによるプリンター停止等のトラブ
ルが発生しないこと。
上。 ・プリンター内部に複数枚の印画紙が一度に送り込まれ
る、すなわち重送の発生が無いこと。 ・印画後の印画紙を重ねて長期間保存することにより印
画面からバックコート層への色転写、すなわち裏移りが
発生しないこと。 ・誤ってバックコート層に印画しても、プリンター内部
でバックコート層とインクリボンの融着によるインクリ
ボン切れや、紙誌まりによるプリンター停止等のトラブ
ルが発生しないこと。
【０００７】これらの特性を同時に満足させるために、
バックコート層の表面性の最適化、滑剤等の各種添加材
の配合、長時間硬化等の手法が講じられている。しかし
ながら、これらの手法によっても、裏移りや裏印画につ
いては十分な特性を得るには至っていないばかりでな
く、長時間硬化を含め生産性の低下等の弊害が少なくな
い。
バックコート層の表面性の最適化、滑剤等の各種添加材
の配合、長時間硬化等の手法が講じられている。しかし
ながら、これらの手法によっても、裏移りや裏印画につ
いては十分な特性を得るには至っていないばかりでな
く、長時間硬化を含め生産性の低下等の弊害が少なくな
い。
【０００８】そこで、本発明は、裏移りや裏印画の特性
を大幅に向上させ、なおかつ生産性の高い熱転写用印画
紙を提供することにある。
を大幅に向上させ、なおかつ生産性の高い熱転写用印画
紙を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明の熱転写用印画紙
は、上述の課題を達成するため、シート状基材の一方の
面に染料受容層を有し、他方の面上にバックコート層を
有する熱転写用印画紙において、バックコート層に用い
る樹脂全量を１００重量部としたときに、フェノキシ樹
脂を７０重量部から１００重量部の範囲で配合すること
を特徴とするものである。
は、上述の課題を達成するため、シート状基材の一方の
面に染料受容層を有し、他方の面上にバックコート層を
有する熱転写用印画紙において、バックコート層に用い
る樹脂全量を１００重量部としたときに、フェノキシ樹
脂を７０重量部から１００重量部の範囲で配合すること
を特徴とするものである。
【００１０】本発明者は、上述した如き従来の技術の問
題について種々検討を加えた結果、バックコート層に使
用する樹脂とその添加量を工夫することにより、上述し
た問題を解消できることをつきとめたものである。
題について種々検討を加えた結果、バックコート層に使
用する樹脂とその添加量を工夫することにより、上述し
た問題を解消できることをつきとめたものである。
【００１１】バックコート層に要求される特性は、走行
性の向上、重送・裏移りの防止、および裏印画が可能な
ことである。これらの特性を満たす目的でバックコート
層の表面性の最適化、滑剤等の各種添加材の配合、長時
間硬化等の手法を用いる場合が多いが、本発明ではバッ
クコート層に用いる主たる樹脂をフェノキシ樹脂とし、
更にその添加量を樹脂全量を１００重量部としたときに
フェノキシ樹脂を７０重量部から１００重量部の範囲で
配合することを特徴とするものである。
性の向上、重送・裏移りの防止、および裏印画が可能な
ことである。これらの特性を満たす目的でバックコート
層の表面性の最適化、滑剤等の各種添加材の配合、長時
間硬化等の手法を用いる場合が多いが、本発明ではバッ
クコート層に用いる主たる樹脂をフェノキシ樹脂とし、
更にその添加量を樹脂全量を１００重量部としたときに
フェノキシ樹脂を７０重量部から１００重量部の範囲で
配合することを特徴とするものである。
【００１２】この条件に基づいて形成されたバックコー
ト層を有する印画紙において、以下の様な顕著な作用効
果が得られたのである。
ト層を有する印画紙において、以下の様な顕著な作用効
果が得られたのである。
【００１３】・裏移りの発生が皆無となった。 ・裏印画が可能となりプリンター内部でのバックコート
層に起因するトラブルの発生が皆無となった。 ・硬化時間の短縮が可能となり、生産性が向上した。
層に起因するトラブルの発生が皆無となった。 ・硬化時間の短縮が可能となり、生産性が向上した。
【００１４】本発明で用いるフェノキシ樹脂は、樹脂全
量を１００重量部としたときに７０重量部から１００重
量部の範囲内とするが、７０重量部以下では裏移りや裏
印画の悪化がみられる。更に裏移りや裏印画が改善され
るため、配合比を８０重量部以上とすることが好まし
い。
量を１００重量部としたときに７０重量部から１００重
量部の範囲内とするが、７０重量部以下では裏移りや裏
印画の悪化がみられる。更に裏移りや裏印画が改善され
るため、配合比を８０重量部以上とすることが好まし
い。
【００１５】主たるフェノキシ樹脂に配合される樹脂と
しては、変成または非変成の塩化ビニル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、あるいはポリエステル樹脂の他セルロースア
セテートブチレート等のセルロースエステルを用いるこ
とができるし、更に特定の使用方式を有する熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型樹脂
等を用いてもよい。
しては、変成または非変成の塩化ビニル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、あるいはポリエステル樹脂の他セルロースア
セテートブチレート等のセルロースエステルを用いるこ
とができるし、更に特定の使用方式を有する熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型樹脂
等を用いてもよい。
【００１６】このような樹脂に対しては、一層耐久性の
向上を図るために硬化剤を添加することが好ましい。こ
の硬化剤としては多官能性イソシアネートが使用可能で
あり、特にトリレンジイソシアネート（ＴＤ１）系が好
適である。硬化剤の添加量は、使用する全樹脂量を１０
０重量部とした場合、２０重量部から１００重量部とす
ることが好ましい。
向上を図るために硬化剤を添加することが好ましい。こ
の硬化剤としては多官能性イソシアネートが使用可能で
あり、特にトリレンジイソシアネート（ＴＤ１）系が好
適である。硬化剤の添加量は、使用する全樹脂量を１０
０重量部とした場合、２０重量部から１００重量部とす
ることが好ましい。
【００１７】また、必要に応じてバックコート層に上述
した樹脂の他に、有機顔料、無機顔料、帯電防止材ある
いは潤滑剤等が加えられても良い。
した樹脂の他に、有機顔料、無機顔料、帯電防止材ある
いは潤滑剤等が加えられても良い。
【００１８】本発明の熱転写用印画紙において、バック
コート層とは反対側のシート状基材面上には、染料受容
層が設けられるが、この染料受容層はポリエステル、セ
ルロースエステル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の
染着性樹脂等が使用可能である。また、使用するシート
状基材は無機顔料とポリオレフィンを主成分として含む
二軸延伸された多層構造のフィルムやＰＥＴフィルム、
セルロース繊維からなる紙等、従来から公知の材料がい
ずれも選択可能であり何ら限定されるものではない。
コート層とは反対側のシート状基材面上には、染料受容
層が設けられるが、この染料受容層はポリエステル、セ
ルロースエステル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の
染着性樹脂等が使用可能である。また、使用するシート
状基材は無機顔料とポリオレフィンを主成分として含む
二軸延伸された多層構造のフィルムやＰＥＴフィルム、
セルロース繊維からなる紙等、従来から公知の材料がい
ずれも選択可能であり何ら限定されるものではない。
【００１９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について説明するが、本発明はこの実施の形態に限定
されるものではないことはいうまでもない。
態について説明するが、本発明はこの実施の形態に限定
されるものではないことはいうまでもない。
【００２０】図１は昇華型熱転写記録に使用される一般
的な印画紙の断面図である。図１に示したようにシート
状基材１の一方の面上に染料受容層２を有し、他方の面
上にバックコート層３を有している。
的な印画紙の断面図である。図１に示したようにシート
状基材１の一方の面上に染料受容層２を有し、他方の面
上にバックコート層３を有している。
【００２１】そして、本発明においては、上記染料受容
層２及びバックコート層３の塗料を次の実施例に示す如
く選定・配合した。
層２及びバックコート層３の塗料を次の実施例に示す如
く選定・配合した。
【００２２】 ＜バックコート層用塗料＞ （樹脂） 実施例、比較例に基づき選定・配合（表１参照） １００重量部 （顔料） 導電性無機顔料（石原産業社製 商品名：ＥＴ３００Ｗ） １００重量部 （硬化剤） ポリイソシアネート（日本ポリウレタン社製 商品名：コロネートＬ） ５０重量部
【００２３】 ＜染料受容層用塗料＞ （樹脂） ポリエステル樹脂（東洋紡社製 商品名：バイロン−２００） １００重量部 （溶剤） メチルエチルケトン １５０重量部 トルエン ５０重量部
【００２４】このようにして得られたバックコート層用
塗料を厚さが１５０μｍのシート状基材（王子油化社製
商品名：ＦＰＧ−１５０）の一方の面上に１μｍとな
るように塗布し、次にシート状基材の反対面に染料受容
層用塗料を１０μｍとなるように塗布した後、５０℃に
て表１に示す実施例・比較例に基づく時間で硬化を行
い、印画紙を作成した。
塗料を厚さが１５０μｍのシート状基材（王子油化社製
商品名：ＦＰＧ−１５０）の一方の面上に１μｍとな
るように塗布し、次にシート状基材の反対面に染料受容
層用塗料を１０μｍとなるように塗布した後、５０℃に
て表１に示す実施例・比較例に基づく時間で硬化を行
い、印画紙を作成した。
【００２５】配合には、フェノキシ樹脂（東都化成社製
商品名：ＹＰ−５０）、ポリビニルアセトアセタール
樹脂（住友化学工業社製 商品名：ＫＳ−５）、塩化ビ
ニル樹脂（日本ゼオン社製 商品名：ＭＲ−１１０）を
用いた。
商品名：ＹＰ−５０）、ポリビニルアセトアセタール
樹脂（住友化学工業社製 商品名：ＫＳ−５）、塩化ビ
ニル樹脂（日本ゼオン社製 商品名：ＭＲ−１１０）を
用いた。
【００２６】このようにして作成した印画紙に対し、以
下の測定を行った。
下の測定を行った。
【００２７】・裏移り 昇華熱転写プリンター（ソニー社製 商品名：ＵＰ−５
５００）で黒ベタ画像を印画した後、その上に未使用の
バックコート層面を重ね合せ、６０℃にて５０ｇ／ｃｍ
2の圧力を２日間印加した。印加終了後、バックコート
層に移行した光学濃度をマクベス濃度計を用いて測定し
た。数値が０．１０以下であれば良い。
５００）で黒ベタ画像を印画した後、その上に未使用の
バックコート層面を重ね合せ、６０℃にて５０ｇ／ｃｍ
2の圧力を２日間印加した。印加終了後、バックコート
層に移行した光学濃度をマクベス濃度計を用いて測定し
た。数値が０．１０以下であれば良い。
【００２８】・裏印画 裏移り試験の場合と同様の手法により、バックコート層
に黒ベタ画像を印画する。この時にインクリボンとの融
着の発生、プリンターの停止等のトラブルが無ければ良
い。
に黒ベタ画像を印画する。この時にインクリボンとの融
着の発生、プリンターの停止等のトラブルが無ければ良
い。
【００２９】
【表１】
【００３０】これら表１に示す結果の通り、熱転写用印
画紙に関し、本発明に基づきバックコート層に対して、
用いる主たる樹脂をフェノキシ樹脂とし、更にその添加
量を樹脂全量を１００重量部としたときにフェノキシ樹
脂を７０重量部から１００重量部配合することにより、
生産性が向上するとともに良好な裏移りおよび裏印画特
性を両立させることが可能となった。
画紙に関し、本発明に基づきバックコート層に対して、
用いる主たる樹脂をフェノキシ樹脂とし、更にその添加
量を樹脂全量を１００重量部としたときにフェノキシ樹
脂を７０重量部から１００重量部配合することにより、
生産性が向上するとともに良好な裏移りおよび裏印画特
性を両立させることが可能となった。
【００３１】
【発明の効果】本発明によれば、バックコート層を有す
る熱転写用印画紙において、印画された染料受容層から
の色転写すなわち裏移り特性に優れ、裏移りや裏印画の
特性を大幅に向上させ、なおかつ生産性の高い熱転写用
印画紙を提供することができる。
る熱転写用印画紙において、印画された染料受容層から
の色転写すなわち裏移り特性に優れ、裏移りや裏印画の
特性を大幅に向上させ、なおかつ生産性の高い熱転写用
印画紙を提供することができる。
【図１】昇華型熱転写記録に使用される一般的な印画紙
の断面図である。
の断面図である。
１ シート状基材、２ 染料受容層、３ バックコート
層
層
Claims (1)
- シート状基材の一方の面に染料受容層を有し、他方の面
上にバックコート層を有する熱転写用印画紙において、
バックコート層に用いる樹脂全量を１００重量部とした
ときにフェノキシ樹脂を７０重量部から１００重量部の
範囲で配合することを特徴とする熱転写用印画紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9107568A JPH10297114A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 熱転写用印画紙 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9107568A JPH10297114A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 熱転写用印画紙 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10297114A true JPH10297114A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14462480
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9107568A Withdrawn JPH10297114A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 熱転写用印画紙 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10297114A (ja) |
-
1997
- 1997-04-24 JP JP9107568A patent/JPH10297114A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040706 |