JP2000203166A - インクリボン - Google Patents

インクリボン

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JP2000203166A
JP2000203166A JP11005734A JP573499A JP2000203166A JP 2000203166 A JP2000203166 A JP 2000203166A JP 11005734 A JP11005734 A JP 11005734A JP 573499 A JP573499 A JP 573499A JP 2000203166 A JP2000203166 A JP 2000203166A
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ink ribbon
sensor mark
carbon black
mark portion
dye
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JP11005734A
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Akihiko Konno
昭彦 今野
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学センサにより確実に読み取ることができ
るとともに、長期間に亘って安定的に保存することがで
きる。 【解決手段】 シート状基材の一方の面に形成され、染
料を主体とするインク層と、上記シート状基材の一方の
面に形成されたセンサーマーク部とを備え、上記センサ
ーマーク部は、平均粒子径が30nm以下であり、且
つ、DBP吸液量が80cc/100g以下であるカー
ボンブラックを含有することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドを
有するプリンタ装置等に用いられ、印画紙等の被熱転写
シートと組み合わされて用いられるインクリボンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビデオ装置に入力された画像情報等を印
画紙等の被熱転写シート上に現像する方法としては、昇
華性染料や熱溶融染料を用いる方法が用いられている。
【0003】この熱転写方法では、昇華性染料や熱溶融
染料を有する染料層が形成された熱転写シート(インク
リボン)と、上記染料を受容するための受容層が形成さ
れた被熱転写シート(印画紙)とを、染料層と受容層と
が対向するように重ね合わせ、サーマルヘッド等によ
り、画像信号に応じて点状に熱を印加する。これによ
り、染料層の染料が昇華または溶融して印画紙の受容層
に移行し、印画紙上に画像が現れることになる。この方
法によれば、連続的な階調のフルカラー画像を形成する
ことができるので、ビデオ面像等をハードコピーする方
法として注目されている。
【0004】このような手法に用いられるインクリボン
は、図4に示すように、シート状の基材100上の所定
の領域に、イエロー染料層101、マゼンタ染料層10
2及びシアン染料層103が順次形成されるとともに、
これらイエロー染料層101、マゼンタ染料層102及
びシアン染料層103の層間にセンサーマーク部104
が形成されてなる。また、このインクリボンには、シー
ト状基材100のセンサーマーク部104が形成された
面とは反対側の面にバックコート層105が形成されて
いる。
【0005】このインクリボンにおいて、センサーマー
ク部104は、位置を認識するために配されるものであ
り、光学式センサにより検出されるものである。すなわ
ち、光学式センサは、照射した光の透過濃度の変化を検
出することによりセンサーマーク部104の有無を検出
することができる。
【0006】このように光学式センサによりセンサーマ
ーク部104を検出することによって、プリンタ装置内
におけるインクリボンの位置や、サーマルヘッドとイン
クリボンとの相対的な位置を制御することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなインクリボンにおいては、センサーマーク部104
として、長期間の保存においても印画に対して影響を与
えないこと、また、光学式センサが確実に読み取ること
ができることが要求される。このため、従来より、イン
クリボンにおいて、センサーマーク部104の厚みを最
適化したり、センサマーク部を構成する塗料の分散時間
を最適化するといった手法を講じていた。
【0008】しかしながら、これらの手法によっても、
光学式センサがセンサーマーク部104を読み飛ばして
しまったり、長期間に亘って保存したような場合に印画
紙に対して悪影響を及ぼしてしまうといった不都合は十
分に解決されていない。例えば、センサーマーク部10
4の厚さが厚過ぎる場合、インクリボンの長期保存によ
ってセンサーマーク部104の形状が巻かれているリボ
ン内で接触する部分に形状転写し、印画時にセンサーマ
ーク部104の形状のムラが発生する。また、反対に薄
過ぎると透過濃度が不足し、センサーがセンサーマーク
部104を確実に検知できずにインクリボンの印画位置
を適切に制御できないことにより、規定の枚数を印画で
きない等のトラブルが発生している。
【0009】そこで、本発明は、上述したような問題点
を鑑みて案出されたものであり、光学センサにより確実
に読み取ることができるとともに、長期間に亘って安定
的に保存することができるようなインクリボンを提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成した
本発明に係るインクリボンは、シート状基材の一方の面
に形成され、染料を主体とするインク層と、上記シート
状基材の一方の面に形成されたセンサーマーク部とを備
えてなるインクリボンにおいて、上記センサーマーク部
は、平均粒子径が30nm以下であり、且つ、DBP吸
液量が80cc/100g以下であるカーボンブラック
を含有することを特徴とするものである。
【0011】以上のように構成された本発明に係るイン
クリボンでは、平均粒径とDBP吸油量とが所定の値に
規定されたカーボンブラックを使用している。このよう
に、所定のカーボンブラックを使用することによって、
当該カーボンブラックの分散性を最適化することができ
る。これにより、センサーマーク部は、その透過濃度を
十分に低減されることとなり、また、長期間に亘って保
存した場合であっても安定したものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る被熱転写シー
トの具体的な実施の形態について図面を参照して詳細に
説明する。
【0013】本実施の形態に示すインクリボンは、印画
紙等の被熱転写シートと組み合わされてプリンタ装置に
用いられるものである。このインクリボンは、図1に示
すように、シート状基材1と、このシート状基材1の一
主面の所定の領域に配設された複数の染料インク層2
と、これら複数の染料インク層2の間に配設されたセン
サーマーク部3と、シート状基材1の他主面上に配設さ
れたバックコート層4とを有している。
【0014】このインクリボンにおいては、図2に示す
ように、染料インク層2がシアン2a、イエロー2b及
びマゼンタ2cから構成されている。そして、センサー
マーク部3は、これらシアン2a、イエロー2b及びマ
ゼンタ2cの間隙に略線状に形成されている。センサー
マーク部3は、例えば、位置を認識するために配される
ものであり、プリンタ装置等に配設された光学式センサ
により検出されるものである。すなわち、プリンタ装置
において、光学式センサは、インクリボンに照射された
光の透過濃度の変化を検知することによって、センサー
マーク部3の有無を検出することができる。
【0015】このように光学式センサによりセンサーマ
ーク部3を検出することによって、プリンタ装置内にお
けるインクリボンの位置や、サーマルヘッドとインクリ
ボンとの相対的な位置を制御することができる。
【0016】シート状基材1は、インクリボンとして使
用されるものであれば、何れも使用可能であり、例えば
ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリイミドフィルム、アラミドフィル
ム等が例示される。なお、このシート状基材1として
は、厚さが1〜30μm、さらには2〜10μmのもの
が好ましい。
【0017】染料インク層2は、例えばイエロー、マゼ
ンタ、シアンの各色の昇華染料を含有し、各色に対応す
る部分を有するものであり、この他、ブラックの昇華染
料を含有し、ブラックに対応する部分を有しても良い。
また、このブラックに対応する部分のみにより構成され
ても良い。この染料インク層2に使用される染料として
は、この種のインクリボンの染料インク層中の染料とし
て使用されるものであれば何れも使用可能であり、以下
に示すようなものが例示される。すなわち、イエロー系
の染料としては、アゾ系、ジスアゾ系、メチン系、スチ
リル系、ピリドン・アゾ系等及びその混合系が挙げら
れ、マゼンタ系の染料としては、アゾ系、アントラキノ
ン系、スチリル系、複素環系アゾ色素等及びその混合系
が挙げられ、シアン系の染料としては、アントラキノン
系、ナフトキノン系、複素環系アゾ色素、インドアニリ
ン系等及びその混合系が挙げられる。
【0018】また、染料インク層2中には、これら染料
の他、バインダー樹脂等が含有されている。バインダー
樹脂としては、この種の熱転写シートの熱転写染料層中
のバインダー樹脂として使用されるものであれば何れも
使用可能であり、以下に示すようなものが例示される。
すなわち、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニル
アルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセト
アセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン等のビニル
系樹脂や各種ウレタン樹脂等が挙げられる。
【0019】センサーマーク部3は、平均粒子径が30
nm以下であり、且つ、DBP吸油量が80cc/10
0g以下であるカーボンブラックを含有している。この
センサマーク部3において、カーボンブラックの平均粒
子径が30nmを超えてしまう場合には、センサーマー
ク部3の透過濃度が低くなってしまい、光学センサによ
るセンサーマーク部3の検知が確実に行われなくなって
しまう。このような場合、センサーマーク部3は、その
厚みを大として透過濃度の増大を図ることになる。しか
しながら、センサーマーク部3の厚みが大となってしま
うと、染料インク層2と対向して配される被熱転写シー
トに対してセンサーマーク部3の形状が転写されてしま
ったり、センサマーク部3の欠けが生じてしまったりす
る。
【0020】言い換えると、カーボンブラックの平均粒
子径を30nm以下と規定することによって、センサー
マーク部3は、厚みが小であっても、透過濃度を十分に
高くすることができる。その結果、このセンサマーク部
3は、光学センサ等により確実に検知されるものとな
る。また、センサーマーク部3の更なる薄膜化、及び透
過濃度の更なる低減を達成するためには、カーボンブラ
ックの平均粒子径を25nm以下に規定することが好ま
しい。
【0021】また、カーボンブラックは、平均粒子径が
小さ過ぎると、分散に時間がかかり生産性が劣化する虞
がある。この分散性は、分散機の性能にもよるが、平均
粒子径が15nm以上であるようなカーボンブラックを
用いることにより優れたものとすることができる。言い
換えると、カーボンブラックの平均粒子径を15nm以
上に規定することによって、カーボンブラックの分散性
が優れたものとなり、比較的短時間でセンサーマーク部
3を形成することができる。
【0022】また、このセンサーマーク部3において、
カーボンブラックのDBP吸油量が80cc/100g
を超えてしまう場合には、カーボンブラックの粒子が塊
を形成してしまうといった、いわゆるストラクチャ構造
が発達した状態である。この場合、カーボンブラック
は、分散性が悪く、長時間に亘って分散処理する必要が
ある。このため、センサーマーク部3において、カーボ
ンブラックのDBP吸油量を80cc/100g以下に
規定することによって、カーボンブラックは分散性に優
れたものとなり、短時間で分散処理を行うことができ、
優れた生産性でセンサーマーク部3を形成することがで
きる。更に、優れた分散性を達成して更なる生産性の向
上を達成するために、カーボンブラックのDBP吸油量
を60cc/100g以下とすることが好ましい。
【0023】ところで、このインクリボンでは、潤滑剤
を含有するバックコート層4を有しており、ロール状に
巻回されて保存される場合がある。この場合、インクリ
ボンは、センサーマーク部3が形成された面とバックコ
ート層4とを接触させることとなる。このため、カーボ
ンブラックのDBP吸油量が80cc/100gを超え
るような場合、カーボンブラックがバックコート層4中
の潤滑剤を吸収してしまう虞がある。その結果、バック
コート層4中の潤滑剤量が低減してしまい、サーマルヘ
ッドとバックコート層4の摩擦摺動が不安定なものとな
ってしまう。
【0024】上述したインクリボンでは、このカーボン
ブラックのDBP吸油量を80cc/100g以下に規
定しているため、カーボンブラックがバックコート層4
に含有された潤滑剤を多量に吸収してしまうようなこと
が防止される。このため、上述したインクリボンでは、
バックコート層4とセンサーマーク部3とが接した状態
で長期間に亘って保存したような場合でも、バックコー
ト層4に含有される潤滑剤の効果を発揮することができ
る。したがって、このインクリボンは、長期間保存した
場合でも、優れた印画特性を有することとなる。
【0025】なお、上述したカーボンブラックの平均粒
子径とは、透過型電子頭微鏡(TEM)写真を用いて、
任意のカーボンブラック粒子の粒子径を100個以上測
定し、その測定結果を平均化した値である。また、カー
ボンブラックのDBP吸油量とは、通常、カーボンブラ
ックのDBP吸油量を測定する手法に準じて規定される
値とした。
【0026】このようなカーボンブラックとしては、三
菱化成社製の#980B、MCF88B、#44B、キ
ャボット社製のBP−800、BP−L、REGAL−
660、REGAL−330、コロンビヤンカーボン社
製のRAVEN−1255、RAVEN−1250、R
AVEN−1020、RAVEN−780、RAVEN
−760、デグサ社製のPrintex−55、Pri
ntex−75、Printex−45、SB−550
等を例示することができる。
【0027】そして、センサーマーク部3は、上述した
ようなカーボンブラックを樹脂とともに塗料化し、この
塗料を従来公知の手法によりシート状基材1状に塗布又
は印刷して形成される。
【0028】カーボンブラックとともに塗料化される樹
脂としては、変成または非変成の塩化ビニル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、セ
ルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル
等を使用することができる。また、この樹脂としては、
特定の使用方式を有する熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
反応型樹脂、電子線照射硬化型樹脂等を用いてもよい。
【0029】また、塗料化に際して、センサーマーク部
3の耐久性を向上させる目的で、上述した樹脂に対して
必要に応じて硬化剤を添加することができる。この硬化
剤としては、多官能性イソシアネート等を使用でき、特
に、トリレンジイソシアネート(TDI)系の硬化剤を
使用することが好ましい。このような硬化剤の添加量と
しては、使用する全樹脂量を100重量部とすると、2
0重量部から100重量部であることがが好ましい。ま
た、必要に応じてセンサーマーク部3には、上述した樹
脂及び硬化剤の他に、有機顔料、無機顔料、帯電防止材
あるいは潤滑剤等が加えられても良い。
【0030】一方、本発明に係るインクリボンは、上述
したような図1及び図2に示すような構成のものに限定
されず、例えば、図3に示すような構成のものであって
もよい。すなわち、本発明に係るインクリボンは、シー
ト状基材1の幅方向における所定の領域にセンサーマー
ク部3が形成されたような構成であっても良い。この場
合、光学センサは、センサマーク部3の位置を検出する
ことによって、プリンタ装置内におけるインクリボンの
位置や、サーマルヘッドとインクリボンとの相対的な位
置を制御することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0032】実施例1 <センサーマーク部用塗科の調製>先ず、下記組成で示
される原材料を配合し、ボールミルにて任意の時間分散
後、5μm口径のフィルターを通し、センサーマーク部
用塗料を調整した。
【0033】 ・カーボンブラック 120重量部 (RAVEN−1255 コロンビヤンカーボン社製) ・ポリエステルポリウレタン樹脂(極性基SO3Na含有) 80重量部 (東洋紡績社製 商品名「UR−8300」) ・溶剤 メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 500重量部
【0034】<バックコート層用塗料の調製>次に、下
記組成で示される原材料を配合し、ディソルバーにて2
時間撹拌後、50μm口径のフィルターを通し、バック
コート層用塗料を調整した。また、硬化剤はバックコー
ト層塗布の1時間前に配合した。
【0035】 ・ポリビニルブチラール 100重量部 (積水化学社製 商品名「エスレックBX−55z」) ・潤滑剤 炭酸カルシウム(白石工業社製 商品名「白艶華DD」)10重量部 リン酸エステル 10重量部 (東邦化学工業社製 商品名「フォスファノ−ルRD720」) リン酸エステル 20重量部 (第一工業製薬社製 商品名「ブラィトフA208S」) ・溶剤 メチルエチルケトン 800重量部 トルエン 800重量部 ・硬化剤 ポリイソシアネート 50重量部 (日本ポリウレタン工業社製 商品名「コロネートL−50E」)
【0036】<イエローインク用塗料>次に、下記組成
で示される原材料を配合し、ディソルバーにて2時間撹
拌後、50μm口径のフィルターを通し、イエローイン
ク用塗料を調整した。
【0037】 ・イエロー染料 100重量部 (住友化学社製 商品名「ESC−155」) ・ポリビニルブチラール 100重量部 (電気化学工業社製 商品名「3000K」) ・溶剤 メチルエチルケトン 900重量部 トルエン 900重量部
【0038】<マゼンタインク用塗料>次に、下記組成
で示される原材料を配合し、ディソルバーにて2時間撹
拌後、50μm口径のフィルターを通し、マゼンタイン
ク用塗科を調整した。
【0039】 ・マゼンタ染料 50重量部 (住友化学社製 商品名「ESC−451」) ・ポリビニルブチラール 50重量部 (電気化学工業社製 商品名「3000K」) ・溶剤 メチルエチルケトン 900重量部 トルエン 900重量部
【0040】<シアンインク用塗料>次に、下記組成で
示される原材料を配合し、ディソルバーにて2時間撹拌
後、50μm口径のフィルターを通し、シアンインク用
塗科を調整した。
【0041】 ・シアン染料 100重量部 (サンド社製 商品名「フォロンブルーSR−PI」) ・ポリビニルブチラール 100重量部 (電気化学工業社製 商品名「3000K」) ・溶剤 メチルエチルケトン 900重量部 トルエン 900重量部
【0042】<各塗料の塗布>次に、上述した各塗料
を、厚さ6μmのシート状基材(東レ社製 商品名「ル
ミラー」)上に塗布した。具体的には、先ず、シート状
基材の一方の主面にバックコート層塗料を厚さが1μm
となるように塗布し、60℃にて48時間硬化処理を行
った。次に、シート状基材の他方の面にセンサーマーク
部用塗料、イエローインク用塗科、マゼンタインク用塗
料及びシアンインク用塗科をそれぞれ0.7μmとなる
ように塗布し、実施例1に示すインクリボンを作製し
た。
【0043】実施例2 実施例2では、センサーマーク部に使用するカーボンブ
ラックを、コロンビヤンカーボン社製「RAVEN−7
60」に変更した以外は実施例1と同様にしてインクリ
ボンを作製した。
【0044】実施例3 実施例3では、センサーマーク部に使用するカーボンブ
ラックを、デグサ社製「Printex−75」に変更
した以外は実施例1と同様にしてインクリボンを作製し
た。
【0045】実施例4 実施例4では、センサーマーク部に使用するカーボンブ
ラックを、三菱化成社製「#850B」に変更した以外
は実施例1と同様にしてインクリボンを作製した。
【0046】比較例1 比較例1では、センサーマーク部に使用するカーボンブ
ラックを、キャボット社製の「REGAL−250R」
に変更した以外は実施例1と同様にしてインクリボンを
作製した。
【0047】比較例2 比較例2では、センサーマーク部に使用するカーボンブ
ラックを、デグサ社製の「Printex−25」に変
更した以外は実施例1と同様にしてインクリボンを作製
した。
【0048】比較例3 比較例3では、センサーマーク部に使用するカーボンブ
ラックを、デグサ社製の「Printex−P」に変更
した以外は実施例1と同様にしてインクリボンを作製し
た。
【0049】比較例2 比較例2では、センサーマーク部に使用するカーボンブ
ラックを、キャボット社製の「VULCAN−P」に変
更した以外は実施例1と同様にしてインクリボンを作製
した。
【0050】特性評価 以上のように作製された実施例1乃至実施例4、比較例
1乃至比較例4に関して以下のような特性評価を行っ
た。この特性評価に際しては、ソニー社製のプリンタ装
置「UP−1800」を用い、また、ソニー社製の印画
紙「VPM一P50STB」にセットで含まれる印画紙
を使用した。
【0051】・分散時間 センサーマーク部用塗料に使用されるカーボンブラック
をボールミルにて分散し、分散が安定した時間を示す。
ここで、分散が安定した時間とは、分散が任意の時間経
過したときに、ポリエチレンテレフタレート基材上に手
塗りシートを作製し、この手塗りシートの表面光沢を測
定(日本電色社製 商品名「VG−1G」を使用す
る。)することにより計測される。この特性評価では、
分散が安定した時間が8時間以下であれば、優れた分散
性を示すこととした。
【0052】・透過濃度 センサーマーク部を形成し、マクベス濃度計でこのセン
サーマーク部の透過濃度を測定した。透過濃度が1.5
以上の数値であれば、所望の透過濃度を示すこととし
た。
【0053】・印画ムラ インクリボンを作製した後に、保存の加速テストとし
て、作製したインクリボンを防湿袋に密封して50℃に
て7日間保存後、プリンター内蔵パターンのステアステ
ップを200枚印画し、印画ムラの程度を確認した。
【0054】そして、印画ムラの程度を目視で観察して
以下のように評価した。 ”A”:印画ムラが全く確認できない。良好な状態。 ”B”:印画ムラがわずかに確認できる。商品化が可能
な状態。 ”C”:印画ムラが確認できる。商品化ができない状
態。
【0055】・センサー読み飛ばし 上述した印画ムラを評価する際に、光学センサーがセン
サーマーク部を検知できずに過剰にインクリボンが空送
りされた場合を読み飛ばしと判断し、その読み飛ばしの
回数を計測した。この特性評価では、200枚印画時に
おいて、読み飛ばしが発生しなければ良好とした。
【0056】そして、上述した実施例1乃至実施例4、
比較例1乃至比較例4に使用されたカーボンブラックの
平均粒子径及びDBP吸油量と、上述した特性評価結果
とをまとめて表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】この表1に示した結果から明らかなよう
に、実施例1乃至実施例4では、センサーマーク部が低
い透過濃度を示し、光学センサにより確実に読み取られ
ることが解る。更に、これら実施例1乃至実施例4で
は、分散時間が8時間以内となっており、カーボンブラ
ックが優れた分散性を有するため、生産性に優れたもと
なっている。さらにまた、これら実施例1乃至実施例4
では、印画ムラが発生しておらず、優れた画像を印画で
きることが解った。
【0059】これに対して、比較例1及び比較例2で
は、カーボンブラックの平均粒子径が30nmより大き
いため、分散時間には優れた結果を示すが、十分な透過
濃度を得ることができない。このため、比較例1及び比
較例2では、光学センサによる読み飛ばしが発生してお
り、正確な画像を形成することができないといった問題
がある。
【0060】また、比較例3及び比較例4では、カーボ
ンブラックのDBP吸油量が80cc/100gより大
きいため、優れた透過濃度を示すが、分散時間に優れ
ず、且つ、印画ムラも発生している。これは、この潤滑
剤がインクリボンの長期保存によりセンサーマーク部に
浸透した結果、プリンタ装置のサーマルヘッドとバック
コート層との摩擦摺動が不安定になってしまうためであ
ると考えられる。このため、これら比較例3及び比較例
4では、生産性に優れず、また、長期保存によって印画
ムラを発生してしまうといった問題がある。
【0061】そして、これら比較例1乃至比較例4と比
較すると、実施例1乃至実施例4に示したインクリボン
は、生産性に優れたものとなり、長期保存によっても印
画ムラを発生することなく優れた印画特性を有するもの
となる。
【0062】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係るインクリボンは、センサーマーク部に使用するカー
ボンブラックの平均粒子径とDBP吸油量とを所定の値
に規定するため、分散性に優れ、且つ、高い透過濃度を
示し、且つ、優れた印画特性を示すことができる。した
がって、本発明に係るインクリボンは、生産性に優れ、
光学センサにより確実に読み取ることができるとともに
長期間に亘って安定的に保存することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクリボンの要部斜視図であ
る。
【図2】インクリボンの要部平面図である。
【図3】他の実施の形態として示すインクリボンの要部
平面図である。
【図4】従来のインクリボンの要部断面図である。
【符号の説明】
1 シート状基材、2 染料インク層、3 センサーマ
ーク部、4 バックコート層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基材の一方の面に形成され、染
    料を主体とするインク層と、上記シート状基材の一方の
    面に形成されたセンサーマーク部とを備えてなるインク
    リボンにおいて、 上記センサーマーク部は、平均粒子径が30nm以下で
    あり、且つ、DBP吸液量が80cc/100g以下で
    あるカーボンブラックを含有することを特徴とするイン
    クリボン。
  2. 【請求項2】 上記カーボンブラックの平均粒径が15
    nm以上であることを特徴とする請求項1記載のインク
    リボン。
  3. 【請求項3】 上記シート状基材の他方の面にバックコ
    ート層を有することを特徴とする請求項1記載のインク
    リボン。
  4. 【請求項4】 上記バックコート層は、潤滑剤を含有す
    ることを特徴とする請求項3記載のインクリボン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001253177A (ja) * 2000-03-10 2001-09-18 Sony Corp 熱転写用インクリボン
JP2014069514A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写シート、及び画像形成方法

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