JPH10296955A - 共用型版クランプ装置 - Google Patents
共用型版クランプ装置Info
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- JPH10296955A JPH10296955A JP12288797A JP12288797A JPH10296955A JP H10296955 A JPH10296955 A JP H10296955A JP 12288797 A JP12288797 A JP 12288797A JP 12288797 A JP12288797 A JP 12288797A JP H10296955 A JPH10296955 A JP H10296955A
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- Japan
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- plate
- clamp
- arm
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- paper
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- Supply, Installation And Extraction Of Printed Sheets Or Plates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 PS版のみならず、紙版を装着する際にも格
別の手間を要することなく、簡便、かつ、迅速に版クラ
ンプ作業を行なうことのできる共用型版クランプ装置を
得る。 【構成】 クランプベース(5)と結合する旋回中心
(8)を有するとともに、クランププレート(6)を起
伏可能に支持するアーム(7)と、このアーム(7)の
旋回端に着設され、専ら紙版の端部を押圧するための弾
性クランプ部材(12)と、アーム(7)の旋回移動と
クランププレート(6)の起伏を生起させるカム面を一
体に具備したカムシャフト(19)と、を有することを
特徴とする。
別の手間を要することなく、簡便、かつ、迅速に版クラ
ンプ作業を行なうことのできる共用型版クランプ装置を
得る。 【構成】 クランプベース(5)と結合する旋回中心
(8)を有するとともに、クランププレート(6)を起
伏可能に支持するアーム(7)と、このアーム(7)の
旋回端に着設され、専ら紙版の端部を押圧するための弾
性クランプ部材(12)と、アーム(7)の旋回移動と
クランププレート(6)の起伏を生起させるカム面を一
体に具備したカムシャフト(19)と、を有することを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷機の版クランプ装
置に関し、特に、PS版のみならず紙版にも使用できる
共用型版クランプ装置に関する。
置に関し、特に、PS版のみならず紙版にも使用できる
共用型版クランプ装置に関する。
【0002】
【発明の背景】オフセット印刷機にあっては、版胴の外
周に刷版が巻回、張設され、この刷版にインキ及び湿し
水を供給してイメージが形成され、形成されたイメージ
は、ブランケット胴を経由して、圧胴との間でシートに
加圧転写される。
周に刷版が巻回、張設され、この刷版にインキ及び湿し
水を供給してイメージが形成され、形成されたイメージ
は、ブランケット胴を経由して、圧胴との間でシートに
加圧転写される。
【0003】刷版としては、アルミニウム基材のPS版
が常態的に使用されている。このPS版は、金属製薄板
がベースであるので、耐張性に優れており、従って、刷
版を版胴に張設する版クランプ装置によって引張力が加
えられても、変形を生じにくく、版胴に装着し易い。
が常態的に使用されている。このPS版は、金属製薄板
がベースであるので、耐張性に優れており、従って、刷
版を版胴に張設する版クランプ装置によって引張力が加
えられても、変形を生じにくく、版胴に装着し易い。
【0004】ところで、近時は耐水加工紙を基材とした
紙版も、版材コスト及び製版コストが安いというメリッ
トに支えられて、使用されることが多くなってきてい
る。しかしながら、この紙版は、耐張力が非常に劣り、
伸び易く、従って、版クランプ装置によって版胴に装着
する際に、格別の注意が必要となる。
紙版も、版材コスト及び製版コストが安いというメリッ
トに支えられて、使用されることが多くなってきてい
る。しかしながら、この紙版は、耐張力が非常に劣り、
伸び易く、従って、版クランプ装置によって版胴に装着
する際に、格別の注意が必要となる。
【0005】
【従来の技術】特開平3−61044号公報にあって
は、実際の印刷には使用しない、いわばダミーのPS版
の上に紙版を糊付し、この結合体を版クランプ装置に装
着する技術が開示されている。また、特開平8−150
700号公報にあっては、ダミーのPS版上に紙版を糊
付するとともに、紙版の後端を位置決めピン及びコロに
よって定置する技術が開示されている。
は、実際の印刷には使用しない、いわばダミーのPS版
の上に紙版を糊付し、この結合体を版クランプ装置に装
着する技術が開示されている。また、特開平8−150
700号公報にあっては、ダミーのPS版上に紙版を糊
付するとともに、紙版の後端を位置決めピン及びコロに
よって定置する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た技術はいずれも、紙版に付加的な加工を施したり、ま
た、糊付等の面倒な手間を要し、結局、迅速さが要求さ
れる版クランプ作業に多大な工数を費消することとなっ
ていた。
た技術はいずれも、紙版に付加的な加工を施したり、ま
た、糊付等の面倒な手間を要し、結局、迅速さが要求さ
れる版クランプ作業に多大な工数を費消することとなっ
ていた。
【0007】本発明は、上記した問題に鑑みてなされ、
紙版を装着する際にも格別の手間を要することなく、簡
便、かつ迅速に版クランプ作業を行なうことのできる共
用型版クランプ装置を得ることを目的とする。
紙版を装着する際にも格別の手間を要することなく、簡
便、かつ迅速に版クランプ作業を行なうことのできる共
用型版クランプ装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そしてこのために、本発
明に係る共用型版クランプ装置は、クランプベース
(5)と結合する旋回中心(8)を有するとともに、ク
ランププレート(6)を起伏可能に支持するアーム
(7)と、このアーム(7)の旋回端に着設され、専ら
紙版の端部を押圧するための弾性クランプ部材(12)
と、アーム(7)の旋回移動とクランププレート(6)
の起伏を生起させるカム面を一体に具備したカムシャフ
ト(19)と、を有することを特徴とする。
明に係る共用型版クランプ装置は、クランプベース
(5)と結合する旋回中心(8)を有するとともに、ク
ランププレート(6)を起伏可能に支持するアーム
(7)と、このアーム(7)の旋回端に着設され、専ら
紙版の端部を押圧するための弾性クランプ部材(12)
と、アーム(7)の旋回移動とクランププレート(6)
の起伏を生起させるカム面を一体に具備したカムシャフ
ト(19)と、を有することを特徴とする。
【0009】
【作用】PS版を装着する場合、版尻はクランプベース
(5)とクランププレート(6)との間に挿入され、カ
ムシャフト(19)の回動によりクランププレート
(6)が倒伏されて、しっかりとくわえられ、クランプ
ベース(5)の移動により引張力も加えられる。
(5)とクランププレート(6)との間に挿入され、カ
ムシャフト(19)の回動によりクランププレート
(6)が倒伏されて、しっかりとくわえられ、クランプ
ベース(5)の移動により引張力も加えられる。
【0010】これに対し、紙版を装着する場合には、や
や短く寸法設定された紙版の版尻はクランプベース
(5)と弾性クランプ部材(12)との間に挿入され
る。そして、カムシャフト(19)によりアーム(7)
が旋回されると、弾性クランプ部材(12)の弾性力に
よりクランプベース(5)に押圧され定置される。この
後、クランプベース(5)が移動されても、版尻には弾
性クランプ部材(12)の弾性力が作用しているだけで
あるので、滑りが許容されて、紙版に過剰な引張力が加
わることはない。
や短く寸法設定された紙版の版尻はクランプベース
(5)と弾性クランプ部材(12)との間に挿入され
る。そして、カムシャフト(19)によりアーム(7)
が旋回されると、弾性クランプ部材(12)の弾性力に
よりクランプベース(5)に押圧され定置される。この
後、クランプベース(5)が移動されても、版尻には弾
性クランプ部材(12)の弾性力が作用しているだけで
あるので、滑りが許容されて、紙版に過剰な引張力が加
わることはない。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
き詳細に説明する。図1は、本発明に係る共用型版クラ
ンプ装置を備えた版胴の断面説明図、図2は、同平面
図、図3から図6までは、版クランプ装置の構成及び作
動を説明するための断面図である。
き詳細に説明する。図1は、本発明に係る共用型版クラ
ンプ装置を備えた版胴の断面説明図、図2は、同平面
図、図3から図6までは、版クランプ装置の構成及び作
動を説明するための断面図である。
【0012】図1の矢印方向に回転する版胴の胴軸方向
(図1の紙面に垂直の方向であり、図2の左右方向であ
る。)に胴溝(1)が切り欠いて形成されており、この
胴溝(1)中に、1対の版先くわえユニット(2)及び
版尻くわえユニット(3)が設けられている。そして、
これらのユニット(2)、(3)によって刷版(4)が
咬持及び引張されて、版胴の外周に密着して取り付けら
れる。
(図1の紙面に垂直の方向であり、図2の左右方向であ
る。)に胴溝(1)が切り欠いて形成されており、この
胴溝(1)中に、1対の版先くわえユニット(2)及び
版尻くわえユニット(3)が設けられている。そして、
これらのユニット(2)、(3)によって刷版(4)が
咬持及び引張されて、版胴の外周に密着して取り付けら
れる。
【0013】これらのユニット(2)、(3)のうち、
版先くわえユニット(2)は、主として版端を固定的に
咬持する役割を果たし、本発明とは直接的に関係しな
い。一方、版尻くわえユニット(3)は、版端を咬持す
るとともに、刷版(4)がPS版である場合には引張し
て、刷版(4)を版胴の外周に密着させる。本発明は、
専らこの版尻くわえユニット(3)に関係している。
版先くわえユニット(2)は、主として版端を固定的に
咬持する役割を果たし、本発明とは直接的に関係しな
い。一方、版尻くわえユニット(3)は、版端を咬持す
るとともに、刷版(4)がPS版である場合には引張し
て、刷版(4)を版胴の外周に密着させる。本発明は、
専らこの版尻くわえユニット(3)に関係している。
【0014】版尻くわえユニット(3)のクランプベー
ス(5)は、胴軸方向に伸びる長尺の基体であり、例え
ばその下面の突条及び胴溝(1)の基底のくぼみ溝(図
示しない。)等の公知の組合わせにより、割線方向に滑
動可能とされている。ここに割線方向とは、図3以下の
左右方向、言い換えると、胴溝(1)の基底に沿い、胴
軸方向と直交する方向を言う。
ス(5)は、胴軸方向に伸びる長尺の基体であり、例え
ばその下面の突条及び胴溝(1)の基底のくぼみ溝(図
示しない。)等の公知の組合わせにより、割線方向に滑
動可能とされている。ここに割線方向とは、図3以下の
左右方向、言い換えると、胴溝(1)の基底に沿い、胴
軸方向と直交する方向を言う。
【0015】クランププレート(6)は、クランプベー
ス(5)に対して起伏して、刷版(4)を咬持/解放す
ることを主要な役割とする。このクランププレート
(6)は、両側に結合されたアーム(7)によって起伏
可能に支持されている。
ス(5)に対して起伏して、刷版(4)を咬持/解放す
ることを主要な役割とする。このクランププレート
(6)は、両側に結合されたアーム(7)によって起伏
可能に支持されている。
【0016】すなわち、アーム(7)は、その一端にお
いてクランプベース(5)と回転自在に結合する旋回中
心(8)を有するとともに、他端の回転中心(9)にお
いて、クランププレートト(6)の側部を回転自在に支
持している。そして、図3に示すように、アーム(7)
は、第1の板ばね(10)により旋回中心(8)を基点
に大きく後退させられており、また、クランププレート
(6)も、第2の板ばね(11)により大きく開口され
ている。
いてクランプベース(5)と回転自在に結合する旋回中
心(8)を有するとともに、他端の回転中心(9)にお
いて、クランププレートト(6)の側部を回転自在に支
持している。そして、図3に示すように、アーム(7)
は、第1の板ばね(10)により旋回中心(8)を基点
に大きく後退させられており、また、クランププレート
(6)も、第2の板ばね(11)により大きく開口され
ている。
【0017】アーム(7)の旋回端には、クランププレ
ート(6)と並置される形で弾性クランプ部材(12)
が着設されている。この弾性クランプ部材(12)は、
板状片を曲成した板ばねであり、その先端において専ら
紙版の端部を押圧する。
ート(6)と並置される形で弾性クランプ部材(12)
が着設されている。この弾性クランプ部材(12)は、
板状片を曲成した板ばねであり、その先端において専ら
紙版の端部を押圧する。
【0018】版尻くわえユニット(3)を割線方向にス
ライドさせて刷版(4)を引張/弛緩させる前提とし
て、クランプベース(5)は2種類のスプリング部材
(13)、(14)により付勢されている。まず、スプ
リング部材(13)は、クランプベース(5)を溝壁
(15)の方向、言い換えると、刷版(4)の引張を緩
める方向に付勢している。
ライドさせて刷版(4)を引張/弛緩させる前提とし
て、クランプベース(5)は2種類のスプリング部材
(13)、(14)により付勢されている。まず、スプ
リング部材(13)は、クランプベース(5)を溝壁
(15)の方向、言い換えると、刷版(4)の引張を緩
める方向に付勢している。
【0019】また、クランプベース(5)の複数の個所
に、押動ピン(16)、フランジ部材(17)、スプリ
ング部材(14)及び輪節部材(18)の組合わせによ
る版張手段が嵌入、配設されている。押動ピン(16)
は、クランクベース(5)にフリーに挿嵌されており、
また、この押動ピン(16)に対接するフランジ部材
(17)には、スプリング部材(14)が係設されてい
る。そして、フランジ部材(17)の左端は、断面H字
状の輪節部材(18)の中心にフリーに挿通されてい
る。この輪節部材(18)は、その一側でスプリング部
材(14)を受け止めつつ、クランプベース(5)中に
嵌入するとともに、他端は溝壁(15)に当接してい
る。
に、押動ピン(16)、フランジ部材(17)、スプリ
ング部材(14)及び輪節部材(18)の組合わせによ
る版張手段が嵌入、配設されている。押動ピン(16)
は、クランクベース(5)にフリーに挿嵌されており、
また、この押動ピン(16)に対接するフランジ部材
(17)には、スプリング部材(14)が係設されてい
る。そして、フランジ部材(17)の左端は、断面H字
状の輪節部材(18)の中心にフリーに挿通されてい
る。この輪節部材(18)は、その一側でスプリング部
材(14)を受け止めつつ、クランプベース(5)中に
嵌入するとともに、他端は溝壁(15)に当接してい
る。
【0020】版張手段の押動ピン(16)は、クランプ
ベース(5)と一体に胴軸方向に延設されたカムシャフ
ト(19)のカム面に当接しており、このカムシャフト
(19)が手動叉は自動で回動されて後述の通りの刷版
(4)(PS版の場合である。)の引張/弛緩がなされ
るが、カムシャフト(19)はこれにとどまらず、アー
ム(7)の旋回移動及びクランププレート(6)の起伏
にも関係している。
ベース(5)と一体に胴軸方向に延設されたカムシャフ
ト(19)のカム面に当接しており、このカムシャフト
(19)が手動叉は自動で回動されて後述の通りの刷版
(4)(PS版の場合である。)の引張/弛緩がなされ
るが、カムシャフト(19)はこれにとどまらず、アー
ム(7)の旋回移動及びクランププレート(6)の起伏
にも関係している。
【0021】すなわち、カムシャフト(19)は、押動
ピン(16)の先端が当接するテンション用カム面(2
0)のみならず、旋回中心(8)を基点にして旋回され
るアーム(7)が当接するアーム用カム面(21)及び
アーム(7)の回転中心(9)を基点に起伏されるクラ
ンププレート(6)の底面が当接するプレート用カム面
(22)の3種のカムプロフィールをその長手方向の各
所に分散して一体に具備しているのである。これらのカ
ムプロフィールは、作動説明図である図3から図6まで
にその位相が並行して図示されている。なお、クランプ
ベース(5)と一体のカムシャフト(19)を適宜の工
具により手動で、または、モータ等により印刷機のサイ
ドフレーム側から手動で回動させる技術は、既に確立さ
れている。
ピン(16)の先端が当接するテンション用カム面(2
0)のみならず、旋回中心(8)を基点にして旋回され
るアーム(7)が当接するアーム用カム面(21)及び
アーム(7)の回転中心(9)を基点に起伏されるクラ
ンププレート(6)の底面が当接するプレート用カム面
(22)の3種のカムプロフィールをその長手方向の各
所に分散して一体に具備しているのである。これらのカ
ムプロフィールは、作動説明図である図3から図6まで
にその位相が並行して図示されている。なお、クランプ
ベース(5)と一体のカムシャフト(19)を適宜の工
具により手動で、または、モータ等により印刷機のサイ
ドフレーム側から手動で回動させる技術は、既に確立さ
れている。
【0022】次に、主として刷版(4)が紙版である場
合につき、本発明装置の作用を説明する。図3の状態
は、アーム(7)及びこれと一体の弾性クランプ部材
(12)、そしてクランププレート(6)が大きく開か
れ、かつ、クランプベース(5)も、その端部が溝壁
(15)と当接した弛緩状態である。すなわち、アーム
(7)及び弾性クランプ部材(12)は、第1の板ばね
(10)によって大きく後退させられており、また、ク
ランププレート(6)も第2の板ばね(11)によって
大きく開口されているのであり、更に、クランプベース
(5)も、版張手段のスプリング部材(14)が事実上
きいていないので、弛緩のためのスプリング部材(1
3)により溝壁(15)に押し付けられているのであ
る。
合につき、本発明装置の作用を説明する。図3の状態
は、アーム(7)及びこれと一体の弾性クランプ部材
(12)、そしてクランププレート(6)が大きく開か
れ、かつ、クランプベース(5)も、その端部が溝壁
(15)と当接した弛緩状態である。すなわち、アーム
(7)及び弾性クランプ部材(12)は、第1の板ばね
(10)によって大きく後退させられており、また、ク
ランププレート(6)も第2の板ばね(11)によって
大きく開口されているのであり、更に、クランプベース
(5)も、版張手段のスプリング部材(14)が事実上
きいていないので、弛緩のためのスプリング部材(1
3)により溝壁(15)に押し付けられているのであ
る。
【0023】この状態で、PS版の場合よりもやや短く
寸法設定された紙版の版尻が迎え入れられる。すなわ
ち、PS版の場合には、クランプベース(5)とクラン
ププレート(6)の先端とによって版尻がくわえられる
のに対し、紙版の場合にはクランププレート(6)にま
で達しないように寸法が短く設定され、アーム(7)の
旋回端に着設された弾性クランプ部材(12)の先端に
よってクランプベース(5)に押圧されるのである。な
お、版尻をクランプベース(5)の上面に押し当て、な
らしつけるために、適宜の版押し具(23)叉は版押し
ローラがエアシリンダ等によって作動されるが、このよ
うな押し当て手段も既に十分に公知である。
寸法設定された紙版の版尻が迎え入れられる。すなわ
ち、PS版の場合には、クランプベース(5)とクラン
ププレート(6)の先端とによって版尻がくわえられる
のに対し、紙版の場合にはクランププレート(6)にま
で達しないように寸法が短く設定され、アーム(7)の
旋回端に着設された弾性クランプ部材(12)の先端に
よってクランプベース(5)に押圧されるのである。な
お、版尻をクランプベース(5)の上面に押し当て、な
らしつけるために、適宜の版押し具(23)叉は版押し
ローラがエアシリンダ等によって作動されるが、このよ
うな押し当て手段も既に十分に公知である。
【0024】次に、カムシャフト(19)が約30度回
動され、これと並行して、カム位相も図4に示す通りに
変化すると、アーム用カム面(21)により、アーム
(7)及びこれと一体の弾性クランプ部材(12)が第
1の板ばね(10)に抗しつつ旋回中心(8)を基点に
して大きく旋回され、また、同時にクランププレート
(6)も、その底面がプレート用カム面(22)に押し
上げられて、第2の板ばね(11)に抗して、アーム
(7)の回転中心(9)を基点にして倒伏され始める。
動され、これと並行して、カム位相も図4に示す通りに
変化すると、アーム用カム面(21)により、アーム
(7)及びこれと一体の弾性クランプ部材(12)が第
1の板ばね(10)に抗しつつ旋回中心(8)を基点に
して大きく旋回され、また、同時にクランププレート
(6)も、その底面がプレート用カム面(22)に押し
上げられて、第2の板ばね(11)に抗して、アーム
(7)の回転中心(9)を基点にして倒伏され始める。
【0025】そして、カムシャフト(19)が更に約1
0度回動されると、アーム(7)が完全に直立し、これ
と一体の弾性クランプ部材(12)とクランプベース
(5)により、紙版の場合の刷版(4)の版尻がくわえ
られる(図5)。なお、PS版の場合には、クランププ
レート(6)とクランプベース(5)とにより版尻がく
わえられることは、図5からも容易に理解されるであろ
う。
0度回動されると、アーム(7)が完全に直立し、これ
と一体の弾性クランプ部材(12)とクランプベース
(5)により、紙版の場合の刷版(4)の版尻がくわえ
られる(図5)。なお、PS版の場合には、クランププ
レート(6)とクランプベース(5)とにより版尻がく
わえられることは、図5からも容易に理解されるであろ
う。
【0026】版尻がくわえられた状態でカムシャフト
(19)が更に約40度回動されると、図6に示すよう
に、クランプベース(5)が溝壁(15)から離れる。
すなわち、テンション用カム面(20)の作用により版
張手段の押動ピン(15)が図面の左方向に押動され、
スプリング部材(14)が圧縮されることになるが、そ
の反力が弛緩用のスプリング部材(13)に打ち勝ち、
クランプベース(5)全体を右方向にスライドさせるの
である。
(19)が更に約40度回動されると、図6に示すよう
に、クランプベース(5)が溝壁(15)から離れる。
すなわち、テンション用カム面(20)の作用により版
張手段の押動ピン(15)が図面の左方向に押動され、
スプリング部材(14)が圧縮されることになるが、そ
の反力が弛緩用のスプリング部材(13)に打ち勝ち、
クランプベース(5)全体を右方向にスライドさせるの
である。
【0027】刷版(4)がPS版であると、版尻がクラ
ンププレート(6)とクランプベース(5)とにより堅
固にくわえられるので、クランプベース(5)の移動に
よりPS版に引張力が加えられることとなる。しかし、
図示のように紙版である場合には、弾性クランプ部材
(12)が版尻をクランプベース(5)に押し付けてい
るだけであるので、クランプベース(5)が移動しても
滑りが許容され、紙版に過大な引張力が加えられること
はなく、版胴の外周にぴったりと巻着されるだけであ
る。
ンププレート(6)とクランプベース(5)とにより堅
固にくわえられるので、クランプベース(5)の移動に
よりPS版に引張力が加えられることとなる。しかし、
図示のように紙版である場合には、弾性クランプ部材
(12)が版尻をクランプベース(5)に押し付けてい
るだけであるので、クランプベース(5)が移動しても
滑りが許容され、紙版に過大な引張力が加えられること
はなく、版胴の外周にぴったりと巻着されるだけであ
る。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る共用型版クランプ装置によ
れば、クランププレートを支持しつつ大きく旋回される
アームに弾性クランプ部材を配設したことにより、刷版
が紙版である場合にも、格別の手間を要することなく、
版胴に装着することができ、また、過大な引張力が加え
られることもなく、非常に作業性の良い装置とすること
ができる。
れば、クランププレートを支持しつつ大きく旋回される
アームに弾性クランプ部材を配設したことにより、刷版
が紙版である場合にも、格別の手間を要することなく、
版胴に装着することができ、また、過大な引張力が加え
られることもなく、非常に作業性の良い装置とすること
ができる。
【図1】本発明に係る共用型版クランプ装置を備えた版
胴の断面説明図である。
胴の断面説明図である。
【図2】図1に示した版胴の右半分の平面図である。
【図3】版クランプ装置の構成及び作動を説明するため
の断面図であり、アーム及びクランププレートが開か
れ、かつ、クランプベースも移動前の状態を示してい
る。
の断面図であり、アーム及びクランププレートが開か
れ、かつ、クランプベースも移動前の状態を示してい
る。
【図4】同じく、アームが大きく旋回されて、ほぼ直立
した状態を示す断面図である。
した状態を示す断面図である。
【図5】弾性クランプ部材(そして、クランププレート
も)が閉じられた状態を示す断面図である。
も)が閉じられた状態を示す断面図である。
【図6】クランプベースが移動された状態を示す断面図
である。
である。
1 胴溝 2 版先くわえユニット 3 版尻くわえユニット 4 刷版 5 クランプベース 6 クランププレート 7 アーム 8 旋回中心 9 回転中心 12 弾性クランプ部材 19 カムシャフト 20 テンション用カム面 21 アーム用カム面 22 プレート用カム面
Claims (1)
- 【請求項1】 版胴の胴溝(1)中に、1対の版先くわ
えユニット(2)と版尻くわえユニット(3)とが配設
され、これらのうち少なくとも版尻くわえユニット
(3)は胴溝(1)の割線方向にスライド可能とされ、
該版尻くわえユニット(3)が基本的に胴溝(1)に対
してスライドされるクランプベース(5)と、該クラン
プベース(5)に対して起伏されて版尻をくわえるクラ
ンププレート(6)とから成る形式の版クランプ装置に
おいて、前記クランプベース(5)と結合する旋回中心
(8)を有するとともに、前記クランププレート(6)
を起伏可能に支持するアーム(7)と、該アーム(7)
の旋回端に着設され、専ら紙版の端部を押圧するための
弾性クランプ部材(12)と、該アーム(7)の旋回移
動とクランププレート(6)の起伏を生起させるカム面
を一体に具備したカムシャフト(19)と、を有するこ
とを特徴とする共用型版クランプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12288797A JPH10296955A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 共用型版クランプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12288797A JPH10296955A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 共用型版クランプ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10296955A true JPH10296955A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14847101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12288797A Pending JPH10296955A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 共用型版クランプ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10296955A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000202993A (ja) * | 1999-01-18 | 2000-07-25 | Heidelberger Druckmas Ag | 印刷機胴上で胴ばりを強く締付けるためのクランプ装置および印刷機 |
JP2014520012A (ja) * | 2011-06-30 | 2014-08-21 | ケーニツヒ ウント バウエル アクチエンゲゼルシヤフト | 版胴に刷版を配置する方法 |
-
1997
- 1997-04-28 JP JP12288797A patent/JPH10296955A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000202993A (ja) * | 1999-01-18 | 2000-07-25 | Heidelberger Druckmas Ag | 印刷機胴上で胴ばりを強く締付けるためのクランプ装置および印刷機 |
JP4603118B2 (ja) * | 1999-01-18 | 2010-12-22 | ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト | 印刷機胴上で胴ばりを強く締付けるためのクランプ装置および印刷機 |
JP2014520012A (ja) * | 2011-06-30 | 2014-08-21 | ケーニツヒ ウント バウエル アクチエンゲゼルシヤフト | 版胴に刷版を配置する方法 |
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