JP3014242U - フレキシブルな版板を輪転印刷機の版胴に固定する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 版板のクランプおよび緊定を簡単にし、機械
運転中、エネルギ供給無しに版板のクランプと緊定とを
保証する。 【構成】 胴の切欠き１に軸線平行に配置された緊定レ
ール６に、クランプレール７が旋回可能に固定されてお
り、版胴２に端面で支承された、２つのカム対１０，１
１を有するカム軸９が設けられており、第１のカム対１
０がばねエレメント１２の力に抗してカムローラ１３を
介して、緊定レール６を版板５のための収容位置にシフ
トし、次いで、版板後端部２４がローラ２３によって挿
入可能になるように、第２のカム対１１がピン１７を介
してばね・レバーユニット１８，１９の力に抗してクラ
ンプレール７を開放し、反対方向にカム軸９が回動した
ときに先ずクランプレール７がばね・レバーユニット１
８，１９によって閉じられ、次いで緊定レール６がばね
エレメント１２によって緊定位置にシフトされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フレキシブルな版板を輪転印刷機の版胴に固定する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

このような形式の公知の構成（ドイツ連邦共和国特許出願公開第３７３１０３ ９号明細書）には、フレキシブルな版板のためのクランプ装置が開示されている 。このような公知のクランプ装置においては、レバーエレメントがニューマチッ クエレメントまたはハイドロリックエレメントを介して版板を固くクランプして 緊定する。このような公知の構成の場合、版板の一様な緊定力を保証するために 、ニューマチック的またはハイドロリック的な圧力媒体が機械運転中ずっと一定 の圧力を形成する必要がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、版板のクランプおよび緊定を簡単にし、機械運転中、エネル ギ供給無しに版板のクランプと緊定とを保証するような装置を提供することであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために本考案の構成では、フレキシブルな版板を輪転印刷 機の版胴に固定する装置において、 （イ）胴の切欠きに軸線平行に配置された緊定レールが設けられており、 （ロ）緊定レールに旋回可能に固定されたクランプレールが設けられており、 （ハ）版胴に端面で支承されたカム軸が設けられていて、該カム軸が２つのカ ム対を有しており、 （ニ）第１のカム対がばねエレメントの力に抗してカムローラを介して、緊定 レールを版板のための収容位置にシフトし、次いで、版板後端部がローラによっ て挿入可能になるように、第２のカム対がピンを介してばね・レバーユニットの 力に抗して、クランプレールを開放するようになっており、 （ホ）反対方向にカム軸が回動したときに先ず、クランプレールがばね・レバ ーユニットによって閉じられ、次いで緊定レールがばねエレメントによって緊定 位置にシフトされるようになっているようにした。

【０００５】

【考案の効果】

本考案のこのような解決手段の場合、必要となるのはカム軸の操作だけである 。このカム軸は手によって操作するか調節手段によって操作することができる。 さらに、機械運転中のフレキシブルな版板のクランプと緊定とがばねエレメント によって保証されるので、一定のクランプ力および緊定力が、これらの力を外部 から導入することなく作用する。ばねエレメントによって版板を緊定することに より、見当合わせのための版板の傾斜調節を付加的な調節動作無しに行うことが できる。

【０００６】 本考案の有利な構成では、ばねエレメントが緊定レールとカム軸との間に配置 されており、ばね・レバーユニットが、緊定レールに設けられた支承アームとク ランプレールに設けられたレバーとの間に配置されている。

【０００７】

【実施例】

版胴２の切欠き１には、版板前端部のためのクランプ装置３と、版胴２にフレ キシブルな版板５を固定するための装置４とが設けられている。この装置４は、 特に切欠き１内に軸線平行に配置された緊定レール６と、この緊定レール６に固 定されたクランプレール７とから成っている。この緊定レール６は版胴２の切欠 き１内にシフト可能に支承されて、両端部でピン８を支持している。これらのピ ンにはクランプレール７が旋回可能に支承されている。

【０００８】 緊定レール６とクランプレール７とを操作するために、カム軸９が設けられて いる。このカム軸は版胴２の両端面に回転可能に支承されている。このカム軸は ２つのカム対１０，１１を支持している。これらのうちの第１のカム対１０は、 ばねエレメント１２の力に抗して、カムローラ１３を介して緊定レール６をシフ トする。これらのばねエレメント１２はピン１４に設けられている。これらのピ ンは緊定レール６に長手方向シフト可能に支承されており、これらのピンの対向 して位置するヘッド１５がカム軸９に支持されている。カムローラ１３はレバー アームとして形成された支承アーム１６に固定されている。これらの支承アーム はやはり緊定レール６に結合されている。

【０００９】 第２のカム対１１は、カム軸が時計回り方向とは反対方向に回転すると、ピン １７を押圧する。これらのピンはクランプレール７に固定されているので、クラ ンプレール７が上方に向かって開き、図２に示した位置を取る。クランプレール ７の開放は、やはりばね１８の力に抗して行われる。これらのばねはレバー１９ によって操作される。さらにこれらのレバーはクランプレール７に固定されてい る。これらのばね１８は突き棒２０を介して操作可能である。これらの突き棒の 一方の側はピン２１を介してレバー１９に固定されていて、他方の側はピン２２ を介して支承アーム１６に固定されている。

【００１０】 図１においては、版板５が緊定レール６とクランプレール７との間に締め込ま れており、緊定レール６がクランプレール７と一緒にばねエレメント１２の力に よって右側に向かってシフトされているので、版板５は版胴２の周面に緊定され ている。この場合、図示のように、カム軸９は出発位置で見て時計回り方向に回 動している。カム軸９が時計回り方向とは反対方向に回動すると、カムローラ１ ３を介して先ず緊定レール６がクランプレール７と一緒に左側に向かって移動し 、ひいては版板を緩める。次いでこれにより第２のカム対１１とピン１７とを介 して、クランプレール７が開放される（図２）。緊定レール６は左側の出発位置 に位置している。新しい版板５が版胴２に載置されると、この版板の前端部が先 ずクランプ装置３によって締め込まれ、版胴２が時計回り方向とは反対方向に回 転することにより、サイドフレームに定置に支承されたローラ２３によって、版 板が版胴２の周面に圧着される。版胴が、ほぼ１回転することにより図２に示さ れた位置に到達すると、ローラ２３が版板後端部２４を、再び戻された位置に押 し込んで、大きく開いたクランプレール７を閉じ、さらに版板後端部２４を図１ に示したように締め込むことができるようになっている。次いでカム軸９がさら に回転することにより、版板の緊定が、緊定レール６がクランプレール７と一緒 に右側に向かってシフトすることにより行われる。

【図面の簡単な説明】

【図１】版胴を、版板が緊定された状態で示す部分横断
面図である。

【図２】版胴を、版板端部を導入した状態で示す部分横
断面図である。

【符号の説明】

１ 切欠き、 ２ 版胴、 ３ クランプ装置、 ４
装置、 ５ 版板、６ 緊定レール、 ７ クランプレ
ール、 ８ ピン、 ９ カム軸、 １０，１１ カム
対、 １２ ばねエレメント、 １３ カムローラ、
１４ ピン、１５ ヘッド、 １６ 支承アーム、 １
７ ピン、 １８ ばね、 １９レバー、 ２０ 突き
棒、 ２１，２２ ピン、 ２３ ローラ、 ２４ 版
板後端部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ウヴェ クラインシュミット ドイツ連邦共和国 エストリンゲン ハウ プトシュトラーセ 31 (72)考案者 ハンス−ユルゲン クッシュ ドイツ連邦共和国 ネッカーゲミュント ディートリッヒ−ボンヘファー−ヴェーク 14

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレキシブルな版板（５）を輪転印刷機
   の版胴（２）に固定する装置において、 （イ）版胴の切欠き（１）に軸線平行に配置された緊定
   レール（６）が設けられており、 （ロ）緊定レール（６）に旋回可能に固定されたクラン
   プレール（７）が設けられており、 （ハ）版胴（２）に端面で支承されたカム軸（９）が設
   けられていて、該カム軸が２つのカム対（１０，１１）
   を有しており、 （ニ）第１のカム対（１０）がばねエレメント（１２）
   の力に抗して、カムローラ（１３）を介して緊定レール
   （６）を版板（５）のための収容位置にシフトし、次い
   で、版板後端部（２４）がローラ（２３）によって挿入
   可能になるように、第２のカム対（１１）がピン（１
   ７）を介して、ばね・レバーユニット（１８，１９）の
   力に抗してクランプレール（７）を開放するようになっ
   ており、 （ホ）反対方向にカム軸(９)が回動したときに先ず、ク
   ランプレール（７）がばね・レバーユニット（１８，１
   ９）によって閉じられ、次いで緊定レール（６）がばね
   エレメント（１２）によって緊定位置にシフトされるよ
   うになっていることを特徴とする、フレキシブルな版板
   を輪転印刷機の版胴に固定する装置。
2. 【請求項２】 ばねエレメント（１２）が緊定レール
   （６）とカム軸（９）との間に配置されている、請求項
   １記載の装置。
3. 【請求項３】 ばね・レバーユニット（１８，１９）
   が、緊定レール（６）に設けられた支承アーム（１６）
   とクランプレール（７）に設けられたレバー（１９）と
   の間に配置されている、請求項１または２記載の装置。