JPH10296470A - レーザ肉盛り用粉末材料の供給方法及び同供給装置 - Google Patents

レーザ肉盛り用粉末材料の供給方法及び同供給装置

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JPH10296470A
JPH10296470A JP9109695A JP10969597A JPH10296470A JP H10296470 A JPH10296470 A JP H10296470A JP 9109695 A JP9109695 A JP 9109695A JP 10969597 A JP10969597 A JP 10969597A JP H10296470 A JPH10296470 A JP H10296470A
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supply
metal
input port
material supply
supplied
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JP9109695A
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Shinji Nishino
眞司 西野
Hidenobu Matsuyama
秀信 松山
Koichi Kanai
晃一 金井
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料収容部に収容されている銅合金粉末を、
圧縮性流体を用いて粉末投入ノズルまで供給する際に、
供給初期の不安定な材料供給量に基づく肉盛り層のクラ
ック発生などの不具合を防止する。 【解決手段】 ピストンリング溝となる環状溝3に、銅
合金粉末7を粉末投入ノズル17により投入しつつレー
ザビーム9を照射して、耐摩耗性に優れる肉盛り層を形
成する。粉末投入ノズル17への材料供給は、材料供給
部19における密閉されたケース25内にて回転中の材
料受け上の銅合金粉末を、ガス供給口29によりケース
25内に送り込まれたヘリウムガスが材料供給ホース3
1に流出するのに伴って、切替バルブ23に送り込むこ
とによりなされる。切替バルブ23は、粉末供給ノズル
17に材料が供給される状態と、排出容器21に材料が
排出される状態とに切替可能で、材料供給部19の材料
供給動作開始後の所定時間は、銅合金粉末を排出容器2
1に排出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属母材表面
に、粉末状の他金属材料を材料投入口から投入しつつレ
ーザビームを照射して肉盛り層を形成する際に、材料収
容部に収容されている他金属材料を、圧縮性流体を用い
て材料投入口まで搬送供給するレーザ肉盛り用粉末材料
の供給方法及び同供給装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、材料収容
部に収容されている他金属材料を、圧縮性流体を用いて
材料投入口まで搬送供給する際に、供給初期の不安定な
材料供給量に基づく肉盛り層のクラック発生などの不具
合を防止することを目的としている。
【0003】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、第1に、金属母材表面に、粉末状の他
金属材料を材料投入口から投入しつつレーザビームを照
射して肉盛り層を形成する際に、材料収容部に収容され
ている前記他金属材料を、圧縮性流体を用いて前記材料
投入口に搬送供給するレーザ肉盛り用粉末材料の供給方
法において、前記他金属材料を、前記圧縮性流体による
材料供給動作の開始後所定時間の間は前記材料投入口に
供給せず、所定時間経過後に材料投入口に供給する供給
方法としてある。
【0004】圧縮性流体による材料供給動作の開始後所
定時間の間は、材料供給量が不安定であることから、他
金属材料を材料投入口に供給せず、材料供給量の安定し
た所定時間経過後に供給することで、材料投入口から金
属母材表面への材料投入量が加工初期から安定したもの
となる。
【0005】第2に、材料収容部から材料投入口に至る
材料供給通路中に、材料供給動作開始前に存在している
他金属材料が、材料供給動作によりほぼ排出された時点
で、他金属材料を材料投入口へ供給する供給方法として
ある。
【0006】材料収容部から材料投入口に至る材料供給
通路中に、材料供給動作開始前に存在している他金属材
料が、材料供給動作により送り出される過程では、材料
投入口への材料供給量が不安定であり、このため、材料
供給通路中に存在している他金属材料がほぼ排出された
時点で材料投入口に供給することで、材料投入口から金
属母材表面への材料投入量が加工初期から安定したもの
となる。
【0007】第3に、肉盛り層は、その肉盛り作業開始
部となる始端部に、肉盛り作業終了部となる終端部が重
ね合わされて形成されるものであり、材料収容部と材料
投入口とを結ぶ材料供給通路に、材料収容部から送り出
された他金属材料を排出容器に排出する材料排出形態
と、同他金属材料を材料投入口に供給する材料供給形態
とに切り替わる切替部が設けられ、この切替部の前記材
料排出形態から材料供給形態への切り替え速度を、前記
始端部表面の金属母材表面に対する傾斜角度θが、8°
<θ<27°となるように設定してある。
【0008】図9〜図11は、肉盛り層形成後の被検査
ワークを三つとして、傾斜角度θに対する肉盛り層の終
端部でのクラック発生状況を表にして示したもので、
「○」が全てのワークにクラックの発生がない場合、
「△」が一つまたは二つにクラックが発生した場合、
「×」が全てのワークにクラックの発生があった場合で
ある。
【0009】図9は、傾斜角度θが5度〜40度までを
5度間隔で検査したもので、傾斜角度θが5度及び、3
0度以上では、全てのワークにクラックの発生があり、
25度では一つのワークにクラックの発生が見られた。
図10は、図9において、クラック発生頻度の高い5度
及び、同頻度の低い10度近辺の傾斜角度θを、3度か
ら14度まで1度間隔で検査した結果である。これによ
れば、7度以下では全てのワークに、8度では一つのワ
ークに、それぞれクラックの発生が見られ、9度以上で
はクラックの発生が見られなかった。図11は、図9に
おいて、クラックが発生しうる25度及び30度近辺の
傾斜角度θを、1度間隔で検査した結果である。これに
よれば、26度以下では全てのワークにクラックの発生
がなく、29度以上では全てのワークにクラックの発生
が見られ、その中間の27度では一つ、28度では二つ
のワークにそれぞれクラックの発生が見られた。
【0010】以上より、傾斜角度θが、8°<θ<27
°となるように、切替部を、材料排出形態から材料供給
形態に切り替えることで、クラックがほとんど発生しな
い高品質な肉盛り層が得られることになる。
【0011】第4に、金属母材表面に、粉末状の他金属
材料を材料投入口から投入しつつレーザビームを照射し
て肉盛り層を形成する際に、材料収容部に収容されてい
る前記他金属材料を、圧縮性流体を用いて前記材料投入
口に搬送供給するレーザ肉盛り用粉末材料の供給装置に
おいて、前記材料収容部と材料投入口とを結ぶ材料供給
通路に、材料収容部から送り出された他金属材料を排出
容器に排出する材料排出形態と、同他金属材料を材料投
入口に供給する材料供給形態とに切り替わる切替部を設
け、この切替部は、前記圧縮性流体による材料供給動作
の開始後所定時間の間は前記材料排出形態となってお
り、所定時間経過後に、前記材料供給形態に切り替わる
構成である。
【0012】圧縮性流体による材料供給動作の開始後所
定時間の間は、材料供給量が不安定であることから、切
替部を材料排出形態とすることで、他金属材料が材料投
入口に供給されず、材料供給量の安定した所定時間経過
後に、切替部を材料供給形態に切り替えることで、材料
投入口から金属母材表面への材料投入量が加工初期から
安定したものとなる。
【0013】
【発明の効果】第1の発明によれば、材料供給量が不安
定な材料供給動作の開始後所定時間の間は、他金属材料
を金属母材に通ずる材料投入口に供給せず、材料供給量
の安定した所定時間経過後に材料投入口に供給すること
で、材料投入口から金属母材表面への材料投入量が加工
初期から安定したものとなって高品質な肉盛り層が得ら
れ、肉盛り層におけるクラック発生などの不具合を防止
することができる。
【0014】第2の発明によれば、材料収容部から材料
投入口に至る材料供給通路中に存在している他金属材料
が、圧縮性流体による材料供給動作によりほぼ排出され
た時点で、材料供給口に他金属材料を供給することで、
材料投入口から金属母材表面への材料投入量が加工初期
から安定したものとなって、高品質な肉盛り層が得ら
れ、肉盛り層におけるクラック発生などの不具合を防止
することができる。
【0015】第3の発明によれば、肉盛り層の始端部に
終端部を重ねて肉盛り層を形成する際に、始端部表面の
金属母材表面に対する傾斜角度θが、8°<θ<27°
となるように、切替部を、材料収容部から送り出された
他金属材料を排出容器に排出する材料排出形態から、材
料投入口に供給する材料供給形態に切り替えることで、
クラックがほとんど発生しない高品質な肉盛り層を得る
ことができる。
【0016】第4の発明によれば、材料供給量が不安定
な材料供給動作の開始後所定時間の間は、切替部を材料
排出形態とすることで、他金属材料が材料投入口に供給
されず、材料供給量の安定した所定時間経過後に、切替
部を材料供給形態に切り替えることで、材料投入口から
金属母材表面への材料投入量が加工初期から安定したも
のとなって高品質な肉盛り層が得られ、肉盛り層におけ
るクラック発生などの不具合を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0018】図1は、この発明の実施の一形態に係わる
レーザ肉盛り用粉末材料の供給装置を示す全体構成図で
ある。ここでの金属母材としては、エンジンにおけるア
ルミニウム合金からなるピストン1であり、このピスト
ン1のピストンリング溝となる環状溝3に、他金属材料
である銅合金からなる肉盛り層を形成する。この肉盛り
層に対し、ピストンリングが嵌入されるピストンリング
溝を、機械加工により形成する。これにより、アルミニ
ウム合金として軽量化したピストンにおけるピストンリ
ング溝の耐摩耗性及び耐久性が向上する。
【0019】ピストン1は、治具5によって横置き状態
で保持され、かつこの治具5の回転によってピストン1
の中心軸線Tを中心として回転する。環状溝3には、銅
合金粉末7が、環状溝3の斜め上方から供給されるとと
もに、この供給された銅合金粉末7を加熱溶融ささせる
ためのレーザビーム9が、環状溝3の上方から照射され
る。
【0020】レーザビーム9は、CO2レーザ発振器1
1から発振したものが、ミラー13で反射し、集光ヘッ
ド15にて所定の照射部位に集光される。
【0021】一方、銅合金粉末7は、材料投入口を構成
する粉末投入ノズル17から環状溝3に投入される。こ
の粉末投入ノズル17には、銅合金粉末が収容される材
料収容部を備えた材料供給部19から、この材料供給部
19より送り込まれた銅合金粉末を、粉末投入ノズル1
7に供給する材料供給形態と、排出容器21に排出する
材料排出形態とに切り替わる切替バルブ23を経て銅合
金粉末が供給される。
【0022】材料供給部19は、材料収容部となる内部
が密閉された中空円板状のケース25と、ケース25の
外周側近傍の上部からケース25内に銅合金粉末を送り
込む材料格納筒27と、ケース25の下方から圧縮性流
体であるヘリウムガスをケース25内に送り込むガス供
給口29とを備えている。ケース25の前記材料格納筒
27とは別の位置における外周側近傍の上部には、材料
供給通路を構成する材料供給ホース31の一端が接続さ
れている。
【0023】ケース25内には、材料格納筒27からの
銅合金粉末が入り込む環状の凹部を備えた回転可能な材
料受けが収納されており、材料受けに供給された銅合金
粉末が、材料受けの回転によって材料供給ホース31の
接続部に達したところで、ケース25内に送り込まれた
ヘリウムガスの材料供給ホース31への流れに伴って、
材料供給ホース31に順次送り込まれる。材料供給ホー
ス31の他端は、切替バルブ23の上部に設置されたガ
ス抜きホッパ35に接続されている。ガス抜きホッパ3
5は、材料供給ホース31を介して銅合金粉末とともに
送り込まれるヘリウムガスを外部に逃がす役目を果た
す。
【0024】図2は、切替バルブ23の内部構造を示し
ており、図3は図2のA−A断面図である。切替バルブ
23は、アッパボディ37,ロアボディ39,フロント
プレート41及びリアプレート43から構成されるバル
ブボディ45の摺動孔45a内に、バルブ本体47が図
2中で左右方向に摺動可能に収容されている。バルブ本
体47は、図3に示すように、左右両側の上部にフラン
ジ47aが形成されており、フランジ47aの下面に固
定されたガイド部49が、摺動孔45a内の下面のロア
ボディ39側に固定されたガイドレール51にガイドさ
れて摺動する。
【0025】バルブ本体47には、図2中で上下方向に
貫通する供給路47bと、供給路47bに対しリアプレ
ート43側に位置して傾斜状態で上下に貫通する排出路
47cとがそれぞれ形成されている。一方、アッパボデ
ィ37には、上下方向に貫通する貫通孔37aが形成さ
れ、この貫通孔37aは、バルブ本体47が摺動するこ
とで供給路47bと排出路47cとのいずれかに連通す
る。図2は、貫通孔37aが、供給路47bに連通した
材料供給形態であり、排出路47cに連通した材料排出
形態は図4に示してある。
【0026】上記バルブ本体47の摺動は、リアプレー
ト43の外面に装着された駆動シリンダ53によってな
される。すなわち、駆動シリンダ53のシリンダロッド
55がバルブ本体47の端部にねじ結合によって固定さ
れており、シリンダロッド55が進退移動することで、
バルブ本体47が図2の状態と図4の状態との間を摺動
変位する。
【0027】ロアボディ39には、供給路47bに連通
する開口39aと、排出路47cに連通する開口39b
とが形成されるとともに、その下面に各開口39a,3
9bに対応して二つの材料ガイドブロック57,59が
設けられている。各材料ガイドブロック57,59に
は、上下に貫通するガイド孔61,63がそれぞれ形成
され、いずれのガイド孔61,63も各開口39a,3
9bに連通する円錐部分61a,63aと下方に開口す
る円筒部分61b,63bとで構成されている。
【0028】円筒部分61bの下端開口は、材料供給通
路を構成する材料供給ホース65の一端に接続され、材
料供給ホース65の他端は粉末投入ノズル17に接続さ
れている。一方、円筒部分63bの下端開口は、材料排
出ホース67を介して排出容器21に接続されている。
【0029】次に、上記のように構成されたレーザ肉盛
り用粉末材料の供給装置の動作を説明する。治具5の回
転に伴い、ピストン1がその中心軸線Tを中心に回転
し、この回転中のピストン1の環状溝3に銅合金粉末7
が粉末投入ノズル17より投入され、この投入された銅
合金粉末7に対し、レーザビーム9を照射して溶融さ
せ、これにより、環状溝3内に肉盛り層が形成される。
【0030】上記した肉盛り層を形成する作業におい
て、銅合金粉末7の粉末投入ノズル17への供給は以下
のようにしてなされる。材料供給部19のケース25内
にて回転中の材料受の環状凹部に、材料格納筒27から
銅合金粉末が供給され、供給された銅合金粉末は、材料
受けの回転によって材料供給ホース31の接続部に達し
たものが、ガス供給口29からケース25内に送り込ま
れたヘリウムガスの材料供給ホース31への流出に伴っ
てガス抜きホッパ35に送られる。ガス抜きホッパ35
では、ヘリウムガスが外部に放出される一方、銅合金粉
末が自由落下により切替バルブ23に供給される。
【0031】ここで、ヘリウムガスによる銅合金粉末の
供給動作開始後の経過時間と粉末供給量との相関図であ
る図5に示すように、粉末供給量は、供給動作開始後時
間tまでの間は、時間t経過後の通常の安定した供給量
に対し多量となるなど不安定となっている。これは、供
給動作開始前に材料供給ホース31や65内などに存在
している銅合金粉末が送り出されるためである。このた
め、この時間tまでの間は、切替バルブ23を図4に示
す材料排出形態とし、これによりガス抜きホッパ35か
ら貫通孔37aを介して切り替えバルブ23内に流入し
た銅合金粉末は、バルブ本体47の排出路47c,開口
39b及びガイド孔63を経て排出容器21に排出され
る。
【0032】時間t経過後は、図5に示すように、粉末
供給量が安定しているので、切替バルブ23を図2に示
す材料供給形態とし、これにより切替バルブ23内に流
入した銅合金粉末は、バルブ本体47の供給路47b,
開口39a及びガイド孔61を経て材料供給ホース65
に流れ、粉末投入ノズル17からピストン1の環状溝3
に投入される。
【0033】このように、材料供給部19による材料供
給動作の開始直後は、ピストン1に銅合金粉末を投入せ
ず、供給量の安定した時間t経過後に、投入するように
したので、ピストン1への材料投入量が加工初期から安
定したものとなり、高品質な肉盛り層が得られる。
【0034】ところで、環状溝3内に肉盛り層を全周に
わたって形成する際には、図6に示すように、肉盛り層
67の作業開始部となる始端部Sに、作業終了部となる
終端部Eを重ね合わせてオーバラップ部Lを形成する必
要がある。このときの始端部Sの表面Saの環状溝3の
表面に対する傾斜角度θは、切替バルブ23の材料排出
形態から材料供給形態への切替速度によって変化する。
つまり、切替速度を速くすると、傾斜角度θは小さくな
り、逆に遅くすると傾斜角度θは大きくなる。
【0035】上記した傾斜角度θが図7に示すように大
きいと、始端部Sに対して終端部Eが重なり始める際
に、溶融状態の終端部Eが始端部Sに付着しにくく、環
状溝3上における始端部Sの表面Saに対する肉盛り層
67の重なり開始部分Pが、溶着しにくく未溶着部とな
ってクラック発生の原因となる。一方、傾斜角度θが図
8のように小さいと、金属母材(環状溝3)側への入熱
が過大となって金属母材の溶融量が増大し、溶融状態の
肉盛り層67への金属母材の混入量が増大して凝固後に
肉盛り層67にクラックCが発生しやすいものとなる。
【0036】このため、ここでは傾斜角度θを、前記図
9〜図11の結果も踏まえて、8°<θ<27°となる
ように、切替バルブ23の切替速度を設定してある。こ
れにより、オーバラップ部Lにおけるクラック発生など
の不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係わるレーザ肉盛り
用粉末材料の供給装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の供給装置における切替バルブの内部構造
を示す断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2の切替バルブを材料排出側に切り替えた状
態を示す説明図である。
【図5】図1の供給装置における材料供給部での材料供
給量の時間的変化を示す説明図である。
【図6】肉盛り層の始端部と終端部とを重ね合わせたオ
ーバラップ部を有する肉盛り層の断面図である。
【図7】始端部表面の金属母材表面に対する傾斜角度が
大きい場合のオーバラップ部周辺の断面図である。
【図8】始端部表面の金属母材表面に対する傾斜角度が
小さい場合のオーバラップ部周辺の断面図である。
【図9】この発明に係わるレーザビームによる肉盛り方
法において、始端部表面の傾斜角度を5度〜40度とし
た場合のクラックの発生状況を表にして示した説明図で
ある。
【図10】この発明に係わるレーザビームによる肉盛り
方法において、始端部表面の傾斜角度を3度〜14度と
した場合のクラックの発生状況を表にして示した説明図
である。
【図11】この発明に係わるレーザビームによる肉盛り
方法において、始端部表面の傾斜角度を24度〜34度
とした場合のクラックの発生状況を表にして示した説明
図である。
【符号の説明】
1 ピストン(金属母材) 7 銅合金粉末(他金属材料) 9 レーザビーム 17 粉末投入ノズル(材料投入口) 21 排出容器 23 切替バルブ(切替部) 25 ケース(材料収容部) 31,65 材料供給ホース(材料供給通路) 67 肉盛り層 S 始端部 E 終端部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属母材表面に、粉末状の他金属材料を
    材料投入口から投入しつつレーザビームを照射して肉盛
    り層を形成する際に、材料収容部に収容されている前記
    他金属材料を、圧縮性流体を用いて前記材料投入口に搬
    送供給するレーザ肉盛り用粉末材料の供給方法におい
    て、前記他金属材料を、前記圧縮性流体による材料供給
    動作の開始後所定時間の間は前記材料投入口に供給せ
    ず、所定時間経過後に材料投入口に供給することを特徴
    とするレーザ肉盛り用粉末材料の供給方法。
  2. 【請求項2】 材料収容部から材料投入口に至る材料供
    給通路中に、材料供給動作開始前に存在している他金属
    材料が、材料供給動作によりほぼ排出された時点で、他
    金属材料を材料投入口へ供給することを特徴とする請求
    項1記載のレーザ肉盛り用粉末材料の供給方法。
  3. 【請求項3】 肉盛り層は、その肉盛り作業開始部とな
    る始端部に、肉盛り作業終了部となる終端部が重ね合わ
    されて形成されるものであり、材料収容部と材料投入口
    とを結ぶ材料供給通路に、材料収容部から送り出された
    他金属材料を排出容器に排出する材料排出形態と、同他
    金属材料を材料投入口に供給する材料供給形態とに切り
    替わる切替部が設けられ、この切替部の前記材料排出形
    態から材料供給形態への切り替え速度を、前記始端部表
    面の金属母材表面に対する傾斜角度θが、8°<θ<2
    7°となるように設定したことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のレーザ肉盛り用粉末材料の供給方法。
  4. 【請求項4】 金属母材表面に、粉末状の他金属材料を
    材料投入口から投入しつつレーザビームを照射して肉盛
    り層を形成する際に、材料収容部に収容されている前記
    他金属材料を、圧縮性流体を用いて前記材料投入口に搬
    送供給するレーザ肉盛り用粉末材料の供給装置におい
    て、前記材料収容部と材料投入口とを結ぶ材料供給通路
    に、材料収容部から送り出された他金属材料を排出容器
    に排出する材料排出形態と、同他金属材料を材料投入口
    に供給する材料供給形態とに切り替わる切替部を設け、
    この切替部は、前記圧縮性流体による材料供給動作の開
    始後所定時間の間は前記材料排出形態となっており、所
    定時間経過後に、前記材料供給形態に切り替わる構成で
    あることを特徴とするレーザ肉盛り用粉末材料の供給装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CZ301527B6 (cs) * 2000-02-28 2010-04-07 Vaw Aluminium Ag Zpusob povrchového legování válcovité, cástecne válcovité nebo duté válcovité konstrukcní soucásti

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