JPH10295268A - カスタードクリームプレミックス及びその製造方法 - Google Patents

カスタードクリームプレミックス及びその製造方法

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JPH10295268A
JPH10295268A JP9105469A JP10546997A JPH10295268A JP H10295268 A JPH10295268 A JP H10295268A JP 9105469 A JP9105469 A JP 9105469A JP 10546997 A JP10546997 A JP 10546997A JP H10295268 A JPH10295268 A JP H10295268A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温流通可能なカスタードクリームプレミッ
クスが製造でき、これを用いることにより、手作りのカ
スタードクリームと同等の品質を持ち、かつ日持ちのす
るカスタードクリームを簡便に大量生産できる方法を提
供すること。 【解決手段】 卵と牛乳を予め混合する工程を有し、か
つ澱粉類と糖類を予め湿熱処理する工程を有することを
特徴とするカスタードクリームプレミックスの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カスタードクリー
ムプレミックス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製菓、製パンの分野で、フィリング、ト
ッピング等に用いるクリーム類は、製品を差別化し、商
品価値を決める「美味しさ」を高める上で非常に重要な
役割を果たしている。なかでも、澱粉類をボディーとし
たペースト類、特に、カスタードクリームは消費者に非
常に人気が高く、シュークリーム、ワッフル、エクレ
ア、コロネ等をはじめとするカスタードクリームを用い
た洋菓子、菓子パン類は時代、年齢を問わず、常に消費
者に好まれる商品となっている。従って、いかに美味し
いカスタードクリームを作成するかが、従来からの製
菓、製パン業界における重要な課題の一つであった。
【0003】本来の手作りカスタードクリームは、卵、
牛乳、砂糖、および小麦粉をはじめとする澱粉類等をベ
ースに、蛋白類の凝集体が出来ないように注意深く加熱
し、澱粉類の膨潤を起こすことによりペースト状にした
もので、その作成には、原料配合はもとより、温度管
理、攪拌条件等、様々な注意すべき点があり、従って、
消費者が望む美味しいカスタードクリームを提供するに
は、大変な労力と、経験に培われた技術を要し、大量生
産も非常に困難であった。更に、このようにして得られ
た手作りの美味しいカスタードクリームは菌類の生育に
は非常に適した条件を備えており、長期間保存すること
は衛生的に不可能であり、その都度、少量づつ作成する
しかなかった。
【0004】しかしながら、大手製菓製パンメーカーに
おいては、このような手作りのカスタードクリームを都
度作製することは実質上不可能であり、実際にはカスタ
ードクリームメーカーから大量生産ができ、ある程度の
日持ちがするカスタードクリームを購入し、使用してい
るのが現状である。このような状況の中、カスタードク
リームを提供する食品素材メーカーにおいては、大量生
産可能で、日持ちし、開封してすぐに使用できる簡便な
カスタードクリームを開発しようという試みがなされて
きた。しかしながらこれらは全て、菌類の増殖を防ぐた
めに糖濃度を高めたり、機械生産に必要な物性を確保す
るために増粘剤等の添加物を多量に添加したりすること
が必要となり、結果として異常に甘味が強くなったり、
食感がベトベトし、口溶けが悪くなり、味は手作りのも
のに比べると圧倒的に劣っている。即ち、消費者が満足
のいく工場生産可能なカスタードクリームは未だ得られ
ていないのが現状であり、美味しいカスタードクリーム
が、簡便に作成できる方法、あるいは素材が強く要望さ
れているのが現状である。
【0005】以上の要望に応えるべく、カスタードクリ
ームの原材料のうち、卵、澱粉類、糖類等の牛乳以外を
プレミックスしておけば、牛乳を加えて混合加熱するだ
けで、簡便に手作り風のカスタードクリームが得られる
のではないかという試みがなされてきた。しかしなが
ら、この素材を用いても冷凍保存が必要であるため、輸
送コスト、保管コスト等がかかる上に、使用する際は解
凍する事がまず必要で、時間的にも、簡便さの上でも従
来からの諸問題が解決されてはいなかった。
【0006】更に、この様なプレミックスを粉体化し、
常温で流通できる上に、牛乳を加えるだけで簡易にカス
タードクリームが作成できるという素材が開発された。
しかしながら、このものはカスタードクリーム様の形態
はしているものの、味は手作りのものとは比べものにな
らない程度のもので、簡便さのみを追求した結果、本
来、最も重要であるはずの美味しさを犠牲とするものに
なっている。これは、粉体化する際に各素材が何らかの
不可逆的な変性を受けたことによるものと思われる。従
って、これを使用するなら工業レベルで大量生産された
日持ちのするカスタードクリームを使用する方がより簡
便で、味も良好である。
【0007】以上のように、様々な工夫、研究がなされ
て来たにも関わらず、手作りのカスタードクリームと同
等の品質を持ったものを簡便に得る手段は皆無に等しい
のが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】カスタードクリームプ
レミックスを常温流通するためには、殺菌を十分に行う
必要があり、その際に、各原材料が不可逆的に変性しな
いようにすることが必要である。例えば、一般生菌を殺
菌するため、加熱を行う場合、通常、約65℃以上の温
度が必要であるが(「食品の腐敗変敗防止対策ハンドブ
ック」、食品産業戦略研究所編集、サイエンスフォーラ
ム、「殺菌、除菌実用便覧」横山理雄、田中芳一編、サ
イエンスフォーラム等)、この場合澱粉類として小麦粉
を使用すると、澱粉粒の崩壊が起こり始め、長期保存し
た場合、澱粉の老化を伴い、製品の品質の劣化が見られ
る(「澱粉科学ハンドブック」二國二郎監修、朝倉書
店)。また、約75℃以上に加熱すると即座に卵の蛋白
類が変性を起こし始め、製品のざらつきが見られる
(「卵ーその化学と加工技術ー」浅野悠輔、石原良三
編、光琳)。またこれらの問題を回避するために加熱温
度を65℃未満に下げると、製品の殺菌が不十分とな
り、常温流通に様々な問題が生じてくる。
【0009】なお、澱粉粒の崩壊を防ぐ方法について
は、従来から様々な方法が開示されている(「澱粉科学
ハンドブック」二國二郎監修、朝倉書店)。最も一般的
なものは、飽和脂肪酸モノグリセライドを加えることで
加熱による澱粉粒の崩壊を防ぐ方法である(Schoch, T.
J. (1965); Baker's Digest, 39卷、48ページ)。この
場合、効果を発揮する為には、澱粉類に対して0.1%程
度以上加える必要があるが、澱粉粒の崩壊が防がれて
も、実際に牛乳と混合してカスタードクリームを作成す
る際にも澱粉粒の膨潤が起こらず、出来上がったカスタ
ードクリームが粉っぽくなってしまうという問題が起こ
る。また、糊化温度の高い澱粉類、例えばトウモロコ
シ、米、タピオカ等を用いる方法が考えられるが、カス
タードクリームとしての風味、物性の面で何れも単純に
置き換えるだけでは不十分である。更にリン酸架橋等の
表面処理などを行った加工澱粉を用いることで求める機
能は得られるが、あまりに澱粉粒表面を強化したもので
は、逆に後にカスタードクリームを作製する際にも澱粉
粒の膨潤が起こらず、やはり、出来上がったカスタード
クリームが粉っぽくなるという問題がある。
【0010】
【課題を解決しょうとするための手段】本発明者らは、
牛乳と共に、ある比率で混合加熱するのみで簡易にカス
タードクリームが作製できる常温流通可能なカスタード
クリームプレミックスが作成出来れば、上記課題をすべ
て解決し、本物の美味しい味を持ったカスタードクリー
ムが簡便に出来ると考えた。即ち、カスタードクリーム
の各成分のうち、牛乳又は水の一部あるいは全部を除い
たプレミックスでは糖濃度が水分が除かれたぶん高くな
り、水分活性が大幅に低下することに着目した。この様
な組成物を無菌的にしかも各構成成分が変性などの変化
を起こさないままに作成できれば、目的とする美味しい
カスタードクリームを簡便に作成するための素材及び方
法が提供できるのではないかと考え、鋭意研究した結
果、ある条件のもとで加熱殺菌することにより、常温流
通することが可能で、各原料素材が本来の姿のままのプ
レミックスを得られることを見いだし、本発明を完成さ
せた。
【0011】即ち本発明の第1は、卵と牛乳を予め混合
する工程を有することを特徴とするカスタードクリーム
プレミックスの製造方法に関するものである。また本発
明の第2は、澱粉類と糖類を予め湿熱処理する工程を有
することを特徴とするカスタードクリームプレミックス
の製造方法に関するものである。また本発明の第3は、
卵と牛乳を予め混合する工程を有し、かつ澱粉類と糖類
を予め湿熱処理する工程を有することを特徴とするカス
タードクリームプレミックスの製造方法に関するもので
ある。
【0012】また本発明の第4は、前記の製造方法によ
り得られるカスタードクリームプレミックスに関するも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のカスタードクリームプレミックスに用いる原材
料は、一般的なカスタードクリームの原材料として用い
られる卵、小麦粉等の澱粉類、糖類、牛乳、油脂類等で
ある。これらの配合は、プレミックスと牛乳との混合比
率あるいは好みによって異なるが、例えばカスタードク
リームプレミックス50部、牛乳50部で混合する場
合、カスタードクリームプレミックスの配合は卵5〜4
0部、小麦粉あるいは他の澱粉類2〜20部、糖類10
〜40部、牛乳あるいは水5〜20部、油脂類0〜20
部を基本とし、少量の乳化剤(脂肪酸モノグリセリド
類、蔗糖脂肪酸エステル類、プロピレングリコールエス
テル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン
脂肪酸エステル類等)および、好みによっては粉乳、各
種香料等の呈味剤、物性調整剤としてのカラギーナン、
キサンタンガム、ペクチン、タマリンド、寒天、ジェラ
ンガムなどの各種増粘剤等を添加しても差し支えない。
【0014】卵としては、食感、呈味の好みにより卵黄
を用いても、全卵を用いても良い。また、殺菌卵、凍結
卵あるいは凍結加糖卵等の処理卵を用いても良い。澱粉
類としては、小麦粉の他に、コーンスターチ、タピオカ
澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉等が挙げられるが、通常小
麦粉とコーンスターチを用いることが食感、味の点で好
ましい。
【0015】糖類は上白糖、グラニュー糖等の蔗糖、ブ
ドウ糖、果糖等の単糖類、各種シロップ類、水飴等のオ
リゴ糖、多糖類等が挙げられる。油脂類は、食感のなめ
らかさ、水分活性の低下等に効果があるために添加する
ことが好ましく、コーン油、菜種油、サンフラワー油、
サフラワー油、大豆油等の常温で液体である植物油を用
いることが食感、および保存中の経日変化の点で好まし
いが、これらの問題がない限り、その他の加工油脂ある
いは動植物油脂等と組み合わせて用いても良い。
【0016】本発明のカスタードクリームプレミックス
の製造方法としては、卵と牛乳を予め混合する工程、ま
たは澱粉類と糖類を予め湿熱処理する工程を有する必要
があるが、好ましくは両工程を有する方が良い。具体的
には、例えばまず卵と牛乳を充分混合し、これに予め糖
類と共に混合加熱攪拌された澱粉類を加え、さらに残り
の原材料を添加し、殺菌の為70℃で10分間加熱攪拌
を行なえばよい。
【0017】なお、殺菌方法として紫外線照射、超音波
照射、高圧処理なども、各種原料素材に変性などの影響
を及ぼさない限り有効である。本発明にいう卵と牛乳を
予め混合する工程とは、卵の蛋白の変性を防ぐための工
程であり、予め卵を牛乳中の蛋白と混合攪拌することに
よる。即ち、プレミックス作成中、先ず卵と牛乳を予め
良く混合することで卵の蛋白の変性が大幅に防がれる。
これによると80℃以下の温度であれば蛋白質の変性は
見られず、安定な物性を示す。この場合、牛乳でも十分
であるが、好ましくは、脱脂濃縮乳、脱脂粉乳、カゼイ
ン等の乳蛋白をより濃縮した形で卵と混合攪拌すること
が効果的である。この現象の詳しいメカニズムは不明で
あるが、おそらく卵の蛋白が乳蛋白、特にカゼインと反
応することで熱耐性のある複合体が出来るためではない
かと考えられる。
【0018】その他、有機酸モノグリセライド等の乳化
剤のように、一般的に蛋白質の変性を抑える効果がある
ものをさらに添加する方法も、最終製品に、風味などの
問題がない限り有効である。また本発明にいう澱粉類と
糖類を予め湿熱処理する工程とは、澱粉類を予め濃厚な
糖溶液(ブリックス50以上)と混合し、80℃程度に
加熱攪拌することで澱粉粒を十分に膨潤させる工程をい
う。これにより、澱粉粒は80℃以下の温度では崩壊し
ないようになる。このことにより、プレミックス作成時
には澱粉粒の崩壊を起こさず殺菌が行えるようになり、
牛乳と混ぜて炊き上げると、通常の手作りカスタードク
リームと同様のものが得られる。また本湿熱処理工程に
おいてはさらに少量の脂肪酸モノグリセライド等の乳化
剤を用いたり、他の一般的な方法を、併用することも、
最終製品であるカスタードクリームの品質に影響を与え
ない限り、有効である。
【0019】このようにして殺菌されたプレミックスは
常温流通可能となる。ここで常温流通とは衛生的に35
℃、10日間以上品質が変化しないものを言う。一般に
保存性と水分活性の関係は強く相関があり、常温流通で
約1カ月程度の保存に耐えるためには水分活性がほぼ0.
9以下程度である必要がある。その為には糖濃度を高め
る必要があるが、糖濃度を高めすぎると甘くなりすぎ
て、製品の美味しさが損なわれる。しかしながらこの場
合、プレミックスの糖濃度を上げても後に牛乳で混合
し、加熱することから、糖濃度が相当高くても最終的な
カスタードクリームにおいては牛乳との混合比率を変え
ることで対応出来、何ら問題は生じない。
【0020】この様にして得られたカスタードクリーム
プレミックスと、牛乳を適当な割合で混合し、加熱、攪
拌するのみで、簡易に手作り風の美味しいカスタードク
リームが得られる。
【0021】
【実施例】次に、実施例及び比較例を示し本発明を更に
詳細に説明するが、これらにより本発明は何ら限定され
るものではない。なお、以下の記載において「部」は全
て「重量部」を意味する。 (実施例1) 卵黄30部、と牛乳20部をビーカーに
採り、50℃の恒温水槽中で温調しながら、ケミスター
ラーにて攪拌した。また小麦粉5部、コーンスターチ5
部を別のビーカーに採りこれに液糖(マルトースシロッ
プ)20部を加え、80℃で10分間良く攪拌すること
により湿熱処理し、これを上記卵黄と牛乳の混合物中に
攪拌しながら徐々に添加した。さらに上白糖15部を添
加し、10分間攪拌し続けた後、温度を60℃に上げて
バター5部を添加し、更に10分間攪拌を続けた後、温
度を70℃に上げて10分間殺菌し、カスタードクリー
ムプレミックスを得た。
【0022】得られたカスタードクリームプレミックス
50部と牛乳50部を銅製鍋に計量し、ガスコンロで強
火にて、木ベラを用いて焦げ付かないように注意深く攪
拌し、全体的にとろみがついて、沸騰してきたら火を消
し、ボールに移して、ラップで水分が飛ばないようにし
て、氷水の上で、急速に冷却することによりカスタード
クリームを得た。 (実施例2) 卵黄30部、と牛乳20部をビーカーに
採り、50℃の恒温水槽中で温調しながら、ケミスター
ラーにて攪拌した。これに小麦粉5部、コーンスターチ
5部、液糖(マルトースシロップ)20部、上白糖15
部を加え、10分間攪拌し続けた後、温度を60℃に上
げてバター5部を添加した。更に10分間攪拌を続けた
後、温度を70℃に上げて10分間殺菌し、カスタード
クリームプレミックスを得た。
【0023】得られたカスタードクリームプレミックス
50部と牛乳50部を銅製鍋に計量し、ガスコンロで強
火にて、木ベラを用いて焦げ付かないように注意深く攪
拌すし、全体的にとろみがついて、沸騰してきたら火を
消し、ボールに移して、ラップで水分が飛ばないように
して、氷水の上で、急速に冷却することによりカスター
ドクリームを得た。 (実施例3) 小麦粉5部、コーンスターチ5部をビー
カーに採り、液糖(マルトースシロップ)20部を加
え、80℃で10分間良く攪拌することにより湿熱処理
をした。これを別のビーカーに採った卵黄30部に、攪
拌しながら徐々に添加し、さらに牛乳20部、上白糖1
5部を添加し、10分間攪拌し続けた後、温度を60℃
に上げてバター5部を添加し、更に10分間攪拌を続け
た後、温度を70℃に上げて10分間殺菌し、カスター
ドクリームプレミックスを得た。
【0024】得られたカスタードクリームプレミックス
50部と牛乳50部を銅製鍋に計量し、ガスコンロで強
火にて、木ベラを用いて焦げ付かないように注意深く攪
拌し、全体的にとろみがついて、沸騰してきたら火を消
し、ボールに移して、ラップで水分が飛ばないようにし
て、氷水の上で、急速に冷却することによりカスタード
クリームを得た。 (比較例1) ボールに卵黄15部、上白糖7.5部、
液糖(マルトースシロップ)10部を入れ、ホイッパー
で良く混合し、これに薄力粉2.5部、コーンスターチ
2.5部を加え、更に攪拌した。また別のボールに牛乳
60部を暖めておき、沸騰寸前に上記混合物の中に徐々
に添加していった。これを強火にかけ、焦げないように
攪拌しながら良く火をとおし、沸騰してきたら火を止
め、ボールに移して表面にバター2.5部を塗り、ラッ
プをかけた後、氷水の上で急速に冷やすことにより手作
りカスタードクリームを得た。 (比較例2) 卵黄30部をビーカーに取り、50℃の
恒温水槽中で温調しながら、ケミスターラーにて攪拌
し、これに小麦粉5部、コーンスターチ5部、液糖(マ
ルトースシロップ)20部、上白糖15部、牛乳20部
を添加し、10分間攪拌し続けた後、温度を60℃に上
げてバター5部を添加した。更に10分間攪拌を続けた
後、温度を70℃に上げて10分間殺菌することにより
カスタードクリームプレミックスを得た。
【0025】得られたカスタードクリームプレミックス
50部と牛乳50部を銅製鍋に計量し、ガスコンロで強
火にて、木ベラを用いて焦げ付かないように注意深く攪
拌し、全体的にとろみがついて、沸騰してきたら火を消
し、ボールに移して、ラップで水分が飛ばないようにし
て、氷水の上で、急速に冷却することによりカスタード
クリームを得た。 (カスタードクリームの評価)実施例1〜3、比較例
1、2のカスタードクリームを官能検査にて比較、評価
した結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1より明らかなように、実施例1のカス
タードクリームは比較例1の手作りカスタードクリーム
と同様の食感を示し、他のものは全て何らかの欠点を持
っていた。しかしながら、実施例2、3のカスタードク
リームは、比較例2のカスタードクリームに比べると改
良効果は見られた。 (実施例4) カスタードクリームプレミックスの衛生
試験 実施例1のカスタードクリームプレミックスを、密閉さ
れたビニール袋中で、5℃、15℃、25℃、35℃に
それぞれ保存した時の一般生菌数の経日変化を図1に示
す。
【0028】比較例3として、実施例1と同様の配合に
て、全く殺菌工程を経ない、単なる混合物について、同
様に密閉されたビニール袋中で、5℃、15℃、25
℃、35℃にそれぞれ保存した時の一般生菌数の経日変
化を図2に示す。図1より明らかなように、実施例1の
カスタードクリームプレミックスは10日までは何れも
生菌数0で充分常温流通可能であった。それに対して殺
菌工程を経ないものは、図2より明らかなように何れの
温度においても徐々に生菌数が増加しており常温流通は
困難であることが明らかとなった。
【0029】
【発明の効果】本発明により常温流通可能なカスタード
クリームプレミックスが製造でき、これを用いることに
より、手作りのカスタードクリームと同等の品質を持
ち、かつ日持ちのするカスタードクリームを簡便に大量
生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例1のカスタードクリームプレミ
ックスの各温度保存中における一般生菌数の経日変化で
ある。
【図2】 図2は実施例1と同様の配合で無殺菌のカス
タードクリームプレミックスの各温度保存中における一
般生菌数の経日変化である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 卵と牛乳を予め混合する工程を有するこ
    とを特徴とするカスタードクリームプレミックスの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 澱粉類と糖類を予め湿熱処理する工程を
    有することを特徴とするカスタードクリームプレミック
    スの製造方法。
  3. 【請求項3】 卵と牛乳を予め混合する工程を有し、か
    つ澱粉類と糖類を予め湿熱処理する工程を有することを
    特徴とするカスタードクリームプレミックスの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の製造方法により得ら
    れるカスタードクリームプレミックス。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002015724A1 (fr) * 2000-08-24 2002-02-28 Fuji Oil Company, Limited Liquide contenant du vitellus et procede de production d'une emulsion de type aqueux
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KR101138383B1 (ko) 2008-11-21 2012-04-26 박정희 쌀을 기재로한 카스타드 크림 프리믹스 및 이를 이용한 카스타드크림 제조 방법
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