JPH10293264A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のヘッドアップディスプレイ装置では、画
像情報が形成される面積が小さく、ドライバーが画像情
報を見ることができる視界が制限されていて、また、逆
光がフロントガラスへ照射されるなど車外が明るすぎる
場合、ドライバーは画像情報を見にくくなるという課題
があった。 【解決手段】透過型液晶パネル３が、光源２が発する光
を利用して情報Ａの画像を発生し、それをレンズ系１０
および反射鏡４を用いて液晶表示パネル１１に投影し
て、透明基板１５側の遠方に虚像画像７として現す。他
方、虚像画像７の面積よりも十分大きな液晶表示パネル
１１は、情報Ｂの画像を能動的に発生し、実像画像８と
して表示する。また、ドライバーが虚像画像７を見にく
くなる場合、光検知手段１２がその旨の情報を検知し、
情報制御手段が液晶表示パネル１１に表示される実像画
像８を情報Ｂの画像から情報Ａの画像に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車載ディスプレイ
装置などのヘッドアップディスプレイ装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】最近、車載用情報機器、特にカーナビゲ
ーションシステムの利用が急激に拡大している。運転中
のドライバーが詳細な地図に基づく経路誘導情報などの
複雑な画像情報を見ることは、安全上問題があるので、
交差点での進行方向の矢印表示などの簡易な情報を画像
表示する表示装置が、カーナビゲーションシステムの補
助装置として用いられ始めている。

【０００３】その典型的な補助装置が、ヘッドアップデ
ィスプレイ装置である。図１に示すように、車に搭載さ
れた従来のヘッドアップディスプレイ装置１は、光源２
と透過型液晶パネル３が発生する画像を、反射鏡４およ
びホログラムレンズ５の光学系を用いて、フロントガラ
スなどの反射手段６に投影し、その投影された画像をフ
ロントガラスなどの反射手段６が反射してフロントガラ
ス前方に虚像画像７として現し、その虚像画像７をドラ
イバーに供与する装置である。その虚像画像７は遠方に
形成されるので、ドライバーは、外景と重畳するその虚
像画像７を容易に見ることができる。つまり、ヘッドア
ップディスプレイ装置１は安全性の高い画像情報表示装
置であるといえる。通常そのヘッドアップディスプレイ
装置１の光源２、透過型液晶パネル３、反射鏡４、およ
びホログラムレンズ５は、自動車のダッシュボードに格
納されており、反射手段６のみが、フロントガラスに設
置されているが、ヘッドアップディスプレイ装置１全体
をダッシュボードの上に設置する簡易据え置き型の装置
も提案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、車に搭載さ
れた従来のヘッドアップディスプレイ装置の主たる用途
は、車速、残距離や方向などの交差点案内または目的地
案内などの簡易な情報を画像表示することであるが、最
近、ヘッドアップディスプレイ装置が表示する情報は、
道路情報や各種警報情報など、情報の種類および内容が
増加する傾向にある。

【０００５】しかしながら、従来のヘッドアップディス
プレイでは、光源および透過型液晶パネルと、フロント
ガラスなどの反射手段との距離を十分長くすることがで
きない、画像の拡大率をあまり大きくできない、などの
光学的制限から、そのフロントガラスなどの反射手段が
フロントガラス前方に形成する虚像画像の面積は、人間
の手のひら大程度であって、それ以上大きくすることは
困難である。また、従来のヘッドアップディスプレイで
は、虚像画像が形成される位置が制限されるため、つま
り、運転中のドライバーが虚像画像を見ることができる
範囲が限られるため、ドライバーが、姿勢を変えるなど
によって、目の位置を変えると、そのドライバーは、虚
像画像の全てを見ることができなくなることがある。い
いかえれば、ドライバーは、虚像画像を見る視界が制限
されているといえる。さらに、従来のヘッドアップディ
スプレイは、フロントガラス前方に虚像画像を形成する
ことによってドライバーに情報を供与するので、早朝時
に逆光がフロントガラスへ照射するなど車外が明るすぎ
る場合、ドライバーは、虚像画像画を見づらくなる。

【０００６】本発明は、このような従来のヘッドアップ
ディスプレイ装置では、画像情報が形成される面積が小
さいという課題と、ドライバーが画像情報を見ることが
できる視界が制限されているという課題と、車外が明る
すぎる場合、ドライバーは画像情報を見にくくなるとい
う課題、以上３つの課題を考慮し、ドライバーに、多様
な画像情報を供与するヘッドアップディスプレイ装置を
提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１の本発明は、画
像情報を発生する画像発生手段と、前記画像発生手段が
発生した画像情報を投影する光学手段と、その投影され
た画像情報を反射し、また画像情報を能動的に表示する
実質上透明な画像表示手段とを備えたことを特徴とする
ヘッドアップディスプレイ装置である。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。

【０００９】なお、本発明では、画像発生手段が発生
し、形成した画像を虚像画像７であるとし、画像表示手
段が能動的に表示する画像を実像画像８であるとする。

【００１０】（実施の形態１）はじめに、本発明の実施
の形態１のヘッドアップディスプレイ装置の構成を述べ
る。

【００１１】図２に、本発明の実施の形態１のヘッドア
ップディスプレイ装置の断面図を示す。

【００１２】ヘッドアップディスプレイ装置１は、光源
２と、反射板９と、透過型液晶パネル３と、レンズ系１
０と、反射鏡４と、液晶表示パネル１１と、光検知手段
１２と、情報制御手段とから構成される。

【００１３】光源２は、光を発する手段である。反射板
９は、光源２が発した光を反射する手段である。透過型
液晶パネル３は、光源２が発した直接光と反射板９が反
射した光とを利用して、例えば常時表示したい走行速度
のような単純な情報Ａの画像を発生する手段である。レ
ンズ系１０、反射鏡４、液晶表示パネル１１上の凹面形
状の反射層１４ａは、情報Ａの画像を伝搬反射して、遠
方に所定の拡大率で虚像画像７を形成する手段である。
その液晶表示パネル１１は、人間の手のひら大より十分
大きいものである。虚像形成のための反射層１４ａの実
反射領域の面積は、人間の手のひら大程度である。した
がって、この反射領域に比べて、液晶表示パネル１１の
表示面積はかなり大きい。この液晶表示パネル１１は、
透明基板１４および透明基板１５と、高分子分散型液晶
前駆体１６とから構成され、透明基板１４および透明基
板１５は、透明電極１７を備えている。その液晶表示パ
ネル１１は、透明基板１４および透明基板１５の間に高
分子分散型液晶前駆体１６を挟み、これを光重合させて
作製された。このパネルは、電圧オン状態で透明、オフ
状態で散乱、白濁の散乱像として、画像表示できる。す
なわち、液晶表示パネル１１は、能動的に普段は情報Ｂ
の実像画像８を発生し、表示する手段である。その情報
Ｂとは、例えばナビゲーションの進行方向表示マーク等
の情報であって、情報Ａとは異なる情報である。光検知
手段１２は、外部の光の強度を検知し、外部の光が強す
ぎる場合、すなわち強度が、あらかじめ決められた所定
値を越える場合、その旨の信号を情報供与手段の一部で
ある情報制御手段に送信する手段である。情報制御手段
は、光検知手段１２からの信号を受信した場合、液晶表
示パネル１１に表示される実像画像８を情報Ｂの画像か
ら情報Ａの画像に切り替える手段であり、また、透過型
液晶パネル３に情報Ａの画像を発生することを停止させ
る手段である。

【００１４】そして、このようなヘッドアップディスプ
レイ装置１を車のダッシュボード１８に設置する。

【００１５】図３に、本発明の実施の形態１のヘッドア
ップディスプレイ装置が車のダッシュボードに設置され
た構成図を示す。１はヘッドアップディスプレイ装置、
７は虚像画像、８は実像画像、１１は液晶表示パネル、
１８は車のダッシュボードである。

【００１６】次に、このような本実施の形態のヘッドア
ップディスプレイ装置の動作を述べる。

【００１７】光源２が光を発し、その光を反射板９が反
射し、透過型液晶パネル３が、光源２が発した直接光と
反射板９が反射した光とを利用して、例えば常時表示し
たい走行速度のような単純な情報Ａの画像を発生する。
そして、レンズ系１０を経て、反射鏡４が、情報Ａの画
像を液晶表示パネル１１に投影する。さらに、液晶表示
パネル１１に投影された情報Ａの画像は、液晶表示パネ
ル１１の透明基板１４の表面で透明基板１５側と反対方
向に反射されてドライバーの目に入る。その結果、情報
Ａの画像は、透明基板１５側の所定の遠方に、人間の手
のひら大程度以下の所定の大きさで虚像画像７として現
れ、ドライバーは、その車の進行方向前方に浮かび上が
った虚像画像７を見ることができる。なお、反射層１４
ａがあるので、透明基板１４と高分子分散型液晶前駆体
１６との境界、または高分子分散型液晶前駆体１６と透
明基板１５との境界などで、情報Ａの画像は、反射され
ることはない。つまり、ドライバーは、多重になった虚
像画像７を見ることはない。

【００１８】他方、液晶表示パネル１１は、情報Ａとは
異なる情報、例えばナビゲーションの進行方向表示マー
クような情報Ｂの画像を能動的に発生し、実像画像８と
して表示する。

【００１９】ここで図４に、ドライバーが虚像画像と実
像画像と外景とを見た構成図を示す。１はヘッドアップ
ディスプレイ装置、７は虚像画像、８は実像画像、１１
は液晶表示パネル、１８は車のダッシュボード、１９は
信号機、２０は前方を走る車である。なお、外景として
信号機１９および前方を走る車２０を用いた。

【００２０】図４に示すように、虚像画像７が、例えば
液晶表示パネル１１から２ｍの距離に人間の手のひら大
の大きさで形成されると、ドライバーは視点をずらすこ
となく外景と情報Ａの虚像画像７とを容易に見ることが
できる。また液晶表示パネル１１は、図４に示すよう
に、情報Ａの虚像画像７と情報Ｂの実像画像８とを同時
刻に空間的に分離して表示し、ドライバーに異なる情報
を取得させることができる。さらに、液晶表示パネル１
１は、人間の手のひら大より十分大きいので、表示密度
を大きくすることなく、空間的に余裕をもって多様な情
報を表示することができる。

【００２１】ところで、例えば早朝時に逆光がフロント
ガラスへ照射するなど車外が明るすぎる場合、虚像画像
７はコントラストが低下するので、ドライバーは虚像画
像７をきわめて見づらくなる。一方、液晶表示パネル１
１によって表示される実像画像８は高分子分散型液晶に
よる散乱像であるので、外光が明るければ明るいほど、
コントラストが上がり、見やすくなる。そこで、ドライ
バーが逆光等によって虚像画像７を見づらくなる場合、
光検知手段１２は、車の進行方向前方の外部からドライ
バーに照射する光が強すぎることを検知し、その光が強
すぎる旨の信号を情報制御手段に送信する。そして、情
報制御手段は、光検知手段１２から信号を受信して、液
晶表示パネル１１に表示される実像画像８を自動的にそ
れまで表示していた情報Ｂの画像から情報Ａの画像に切
り替える。または、情報Ａと情報Ｂの両方の画像を同時
に表示する。このとき、情報制御手段は、透過型液晶パ
ネル３に、情報Ａの画像を発生することを停止させる。
このようにして、ドライバーは、虚像画像７を見づらく
なる場合でも、情報Ａの画像を見続けることができる。

【００２２】なお、図５に示すように警告灯２１と情報
制御ボタン２２とをヘッドアップディスプレイ装置１の
外部に設け、ドライバーが逆光等によって虚像画像７を
見づらくなる場合、光検知手段１２が警告灯２１を点灯
させ、ドライバーが、警告灯２１が点灯していることを
確認し、情報制御ボタン２２を押して、液晶表示パネル
１１に表示される実像画像８の画像を情報Ｂの画像から
情報Ａの画像に切り替えてもよい。つまり、ドライバー
が虚像画像７を見づらくなる場合、何らかの手段または
手法を用いて、液晶表示パネル１１に表示される実像画
像８の画像を情報Ｂの画像から情報Ａの画像に切り替え
ると、ドライバーは、虚像画像７を見づらくなる場合で
も、情報Ａの画像を見ることができる。

【００２３】また、同様にドライバーが虚像画像７を見
づらくなる場合、光検知手段１２がその旨の情報を検知
して、情報制御手段に送信し、情報制御手段がその旨の
信号を受信し、液晶表示パネル１１全体を一定の白濁度
になるように調整し、この白濁した液晶表示パネル１１
を遮光膜として、液晶表示パネル１１に投影されている
情報Ａの虚像画像７を明瞭になるようにしてもよい。

【００２４】さらに、液晶表示パネル１１の二枚の透明
基板のうち、虚像画像７を反射する側の透明基板１４
は、図２では湾曲して表示してあるが、平板であっても
よい。

【００２５】（実施の形態２）はじめに、本発明の実施
の形態２のヘッドアップディスプレイ装置の構成を述べ
る。

【００２６】図６に、本発明の実施の形態２のヘッドア
ップディスプレイ装置の液晶表示パネルが車のフロント
ガラスと一体化した構成図を示す。７は虚像画像、８は
実像画像、１１は液晶表示パネル、１２は光検知手段、
１８は車のダッシュボード、２３はスリットである。

【００２７】図７に、本発明の実施の形態２のヘッドア
ップディスプレイ装置の液晶表示パネルが車のフロント
ガラスと一体化した断面図を示す。１はヘッドアップデ
ィスプレイ装置、２は光源、３は透過型液晶パネル、４
は反射鏡、７は虚像画像、８は実像画像、９は反射板、
１０はレンズ系、１１は液晶表示パネル、１２は光検知
手段、１８は車のダッシュボード、２３はスリットであ
る。

【００２８】実施の形態１のヘッドアップディスプレイ
装置１と同様に、実施の形態２のヘッドアップディスプ
レイ装置１は、光源２と、反射板９と、透過型液晶パネ
ル３と、レンズ系１０と、反射鏡４と、スリット２３
と、液晶表示パネル１１と、光検知手段１２と、情報制
御手段とから構成される。実施の形態１の各構成手段と
同じ符号の構成手段は、実施の形態１で説明した動作を
行う構成手段である。またスリット２３は、反射鏡４が
液晶表示パネル１１に投影する情報Ａの画像を透過させ
る手段である。

【００２９】光源２と、反射板９と、透過型液晶パネル
３と、レンズ系１０と、反射鏡４と、情報制御手段は、
車のダッシュボード１８に格納される。スリット２３
は、車のダッシュボード１８に切り込みを設けて作製さ
れる。液晶表示パネル１１を車のフロントガラス表面に
貼り付けて、液晶表示パネル１１と車のフロントガラス
とは一体化される。また、光検知手段１２は、車のダッ
シュボード１８上に設置される。

【００３０】このような本実施の形態のヘッドアップデ
ィスプレイ装置の動作は、実施の形態１において説明し
たヘッドアップディスプレイ装置１と同等である。

【００３１】透過型液晶パネル３が発生した情報Ａの画
像は、スリット２３を透過し、液晶表示パネル１１で反
射して、フロントガラス前方に所定の拡大率で虚像画像
７として現れ、ドライバーは、その浮かび上がった虚像
画像７を見ることができる。

【００３２】他方、液晶表示パネル１１は、情報Ｂの画
像を能動的に発生し、実像画像８として表示する。

【００３３】さらに、逆光がフロントガラスへ照射する
などによって、ドライバーが虚像画像７を見づらくなる
場合、実施の形態１において説明した手法を用いると、
ドライバーは、虚像画像７を見づらくなる場合でも、情
報Ａの画像を見ることができる。

【００３４】なお、実施の形態２では、液晶表示パネル
１１を車のフロントガラス表面に貼り付けて、液晶表示
パネル１１と車のフロントガラスとを一体化するとした
が、液晶表示パネル１１を２枚のガラスを貼り合わせた
強化ガラスを用いている車のフロントガラス内部にあら
かじめ設置してもよい。

【００３５】なお、本発明の実施の形態１および２で
は、画像表示手段として光源２と透過型液晶パネル３を
用い、光学手段としてレンズ系１０と反射鏡４を用い、
画像表示手段として液晶表示パネル１１を用いた。

【００３６】また、本発明のヘッドアップディスプレイ
装置１は、例えば図８の液晶表示パネル１１の拡大図の
ように、液晶表示パネル１１が、ドライバーが乗車して
いる車２４の情報を情報Ａとし、また車道の白線２５の
位置の情報を情報Ｂとして、情報Ａの虚像画像７と情報
Ｂの実像画像８とを液晶表示パネル１１の中で組み合わ
せることによって、ドライバーが乗車している車２４
が、車道のどの位置を走行しているのかという意味のあ
る画像をドライバーに供与することができる。

【００３７】また、本発明のヘッドアップディスプレイ
装置１は、実施の形態１において、情報Ａの虚像画像７
と情報Ｂの実像画像８とを空間的に分離して表示すると
したが、情報Ａの虚像画像７と情報Ｂの実像画像８とを
空間的に重畳して表示してもよい。

【００３８】また、本発明のヘッドアップディスプレイ
装置１は、実施の形態１では虚像画像７と実像画像８と
を同時刻に表示するとしたが、虚像画像７と実像画像８
とを時間をずらして表示し、ドライバーに虚像画像７の
情報Ａと実像画像８の情報Ｂを順次取得させてもよい。

【００３９】また、本発明のヘッドアップディスプレイ
装置１の液晶表示パネル１１は、実施の形態１では、情
報Ａとは異なる情報Ｂの実像画像８を表示するとした
が、情報Ｂは情報Ａと同じ情報であるとし、虚像画像７
および実像画像８のいずれもが情報Ａの画像をドライバ
ーに供与してもよい。つまり、情報Ｂは情報Ａと同じ情
報であるとし、液晶表示パネル１１が常に情報Ａの実像
画像８を表示すると、ドライバーは、情報Ａの虚像画像
７を見づらくなる場合でも、液晶表示パネル１１の実像
画像８を見ると情報Ａを取得することができる。

【００４０】また、本発明のヘッドアップディスプレイ
装置１は、鮮明な画像をドライバーに供与するために、
例えば透過型液晶パネル３とレンズ系１０との距離を変
えて虚像画像７が形成される液晶表示パネル１１からの
距離を変更する場合や、ドライバーの目線の高さに合わ
せて液晶表示パネル１１がドライバーに対する角度を変
更する場合など、可動手段が透過型液晶パネル３および
液晶表示パネル１１を適当に移動してもよい。

【００４１】また、本発明の画像発生手段は、本発明の
実施の形態の光源２と透過型液晶表示パネル３に限ら
ず、蛍光表示管、ＥＬ表示パネル、フィールドエミッシ
ョン表示パネル、またはＬＥＤパネルなど、要するに、
一般的な表示デバイスでありさえすればよい。

【００４２】また、本発明のヘッドアップディスプレイ
装置１の光学手段と画像表示手段は、虚像画像７を所定
の遠方に所定の拡大率で投影するための手段であって、
これらの設計要件は当該業者によって容易に最適化でき
るものであり、レンズ系、反射光学系、ホログラムなど
最適な組み合わせが選択される。

【００４３】さらに夜間やトンネル中など外光が無い場
合、図２に示すように、光源２からの直接光または反射
板９ａから反射された光を液晶表示パネル１１に照明す
ると、実像画像８を見やすくすることができる。また、
図２に示すように、その光の導入部にカラーフィルター
２６を設けると、カラーの実像画像８をつくることもで
きる。

【００４４】

【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、ドライバーに、多様な画像情報を供与す
るヘッドアップディスプレイ装置を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】車に搭載された従来のヘッドアップディスプレ
イ装置の構成図

【図２】本発明の実施の形態１のヘッドアップディスプ
レイ装置の断面図

【図３】本発明の実施の形態１のヘッドアップディスプ
レイ装置が車のダッシュボードに設置された構成図

【図４】ドライバーが虚像画像と実像画像と外景とを見
た構成図

【図５】本発明の実施の形態１の警告灯と情報制御ボタ
ンとを外部に設けたヘッドアップディスプレイ装置が車
のダッシュボードに設置された構成図

【図６】本発明の実施の形態２のヘッドアップディスプ
レイ装置の液晶表示パネルが車のフロントガラスと一体
化した構成図

【図７】本発明の実施の形態２のヘッドアップディスプ
レイ装置の液晶表示パネルが車のフロントガラスと一体
化した断面図

【図８】本発明のヘッドアップディスプレイ装置の液晶
表示パネルの拡大図

【符号の説明】

１ ヘッドアップディスプレイ装置 ２ 光源 ３ 透過型液晶パネル ４ 反射鏡 ５ ホログラムレンズ ６ 反射手段 ７ 虚像画像 ８ 実像画像 ９ 反射板 ９ａ 反射板 １０ レンズ系 １１ 液晶表示パネル １２ 光検知手段 １４ 透明基板 １４ａ 反射層 １５ 透明基板 １６ 高分子分散型液晶前駆体 １７ 透明電極 １８ 車のダッシュボード １９ 信号機 ２０ 前方を走る車 ２１ 警告灯 ２２ 情報制御ボタン ２３ スリット ２４ ドライバーが乗車している車 ２５ 白線 ２６ カラーフィルター

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像情報を発生する画像発生手段と、前記
   画像発生手段が発生した画像情報を投影する光学手段
   と、その投影された画像情報を反射し、また画像情報を
   能動的に表示する実質上透明な画像表示手段とを備えた
   ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
2. 【請求項２】前記画像表示手段は、前記画像発生手段が
   発生する画像情報とは別の画像情報を表示することを特
   徴とする請求項１記載のヘッドアップディスプレイ装
   置。
3. 【請求項３】外部の光の強度を検知する光検知手段を備
   え、前記光検知手段が検知した前記外部の光の強度が所
   定値を越える場合、前記画像発生手段および／または前
   記画像表示手段の表示を制御することを特徴とする請求
   項１または２記載のヘッドアップディスプレイ装置。
4. 【請求項４】前記画像発生手段は、光源と透過型液晶表
   示パネル、蛍光表示管、ＥＬ表示パネル、フィールドエ
   ミッション表示パネル、またはＬＥＤパネルであること
   を特徴とする請求項１から３のいずれかに記載のヘッド
   アップディスプレイ装置。
5. 【請求項５】前記画像表示手段は、液晶表示パネルであ
   ることを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の
   ヘッドアップディスプレイ装置。
6. 【請求項６】前記液晶表示パネルは、透明電極を配した
   二枚の透明基板が高分子分散型液晶を挟持する構成であ
   って、それら二枚の透明基板のうち一方は、前記光学手
   段が投影した画像情報を反射する反射層を備えており、
   またその形状は、前記反射層が反射した画像情報を観察
   する観察者側に、凹に湾曲した形状であることを特徴と
   する請求項５記載のヘッドアップディスプレイ装置。