JPH10292238A - 炭素繊維束の開繊装置および開繊方法およびプリプレグの製造方法 - Google Patents
炭素繊維束の開繊装置および開繊方法およびプリプレグの製造方法Info
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- JPH10292238A JPH10292238A JP9092101A JP9210197A JPH10292238A JP H10292238 A JPH10292238 A JP H10292238A JP 9092101 A JP9092101 A JP 9092101A JP 9210197 A JP9210197 A JP 9210197A JP H10292238 A JPH10292238 A JP H10292238A
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Abstract
ちなく行うことができる炭素繊維束の開繊装置および開
繊方法、および、連続的に、開繊した炭素繊維束を用い
てプリプレグを安定して製造するプリプレグの製造方法
を提供する。 【解決手段】10本以上のお互いに平行に引き揃えられ
た炭素繊維束を、複数のローラ群上を所定角度に屈曲さ
せながら通過させて開繊する装置において、ロールの軸
方向に振動する振動フリー回転ロールと無振動フリー回
転ロールとを1組とするロール組を、2〜10組配列さ
せてなるとともに、前記した振動フリー回転ロール径を
20〜50mmとし、無振動フリー回転ロール径を50
〜120mmとし、かつ該それぞれのロール間の、炭素
繊維束がロールに接触していない距離を、10〜100
mmになるように設定したことを特徴とする炭素繊維束
の開繊装置。
Description
に開繊しながら、一方向引揃え炭素繊維シート、さらに
は樹脂含浸を施したプリプレグシートを連続製造する炭
素繊維束の開繊装置、炭素繊維束の開繊方法、およびプ
リプレグの製造方法に関する。
リエステル樹脂等を始めとする熱硬化性樹脂を含浸せし
めたプリプレグは、釣竿、ゴルフシャフト、バトミント
ンシャフト等のスポーツ、レジャー用機材として広く利
用されている。更に航空機材料、自動車用素材、医療用
素材において、上述したプリプレグを用いた成型材料が
多く使用されている。
化と、特に釣竿、ゴルフシャフトで近年の軽量化の需要
に伴い、均一で薄いプリプレグの必要性が増大してき
た。
ためだけでなく、一方向引揃え補強繊維強化樹脂の異方
性の特徴を生かした多彩な設計を可能なものとし、複合
材料の使用用途をさらに拡大するものと考えられる。
高まるなか、その原料となる炭素繊維束を開繊する技術
が必要になってきた。
開繊する技術が必要な理由のひとつとしてコストダウン
がある。均一でしかも薄いプリプレグを作るためには通
常、単糸径の細い炭素繊維束あるいはフィラメント数の
少ない炭素繊維束を一方向に引揃えて薄いプリプレグシ
ートを作るのが一般的である。太い炭素繊維束またはフ
ィラメント数の多いものを使用して開繊することで、こ
れまでと同じ厚みの薄いプリプレグを得ようとする技術
である。一般に、細い炭素繊維束あるいはフィラメント
数の少ない炭素繊維維束は高価であるため、できる限り
太い炭素繊維束、フィラメント数の多い炭素繊維束を開
繊し、薄い炭素繊維束シートを作り、プリプレグ化する
方が有利である。
術の中でも原料の炭素繊維束をいかに効率よく開繊する
かという技術は重要となっている。従来、炭素繊維束を
開繊する方法としては、 炭素繊維束を2.5m/分以下で供給し、軸方向に振
動させた丸棒、または回転ロールを通過させる方法(特
開昭56−43435号公報)、 炭素繊維束を1m/分(実施例)で供給し、回転軸方
向に振動させ、かつ炭素繊維束に張力振動させるロール
を通過させる方法(特開平2−36236号公報)、 30〜90゜に配置されている数本の丸棒、または回
転ロールを通過させる方法(特公平3−31823号公
報)、 超音波で軸方向に振動している丸棒を接触させる方法
(特開平1−282362号公報)、 炭素繊維束のサイジング剤を加熱し、減量または除去
する方法(特公平3−25540号公報)、 50〜200℃に加熱した丸棒を接触させる方法(特
開平3−146735号公報)、 水流を利用する方法(特開昭52−151362号公
報)、 がある。
下で供給し、軸方向に振動させた丸棒を通過させる方法
では、5〜30m/分と速い速度で炭素繊維束を通過さ
せると、丸棒に擦過され、毛羽が発生するという問題が
ある。また、回転ローラを配置した場合、炭素繊維束の
供給速度が速いと、通常の方法では開繊幅が小さく、目
的の効果が得られないという問題がある。
回転軸方向に振動させ、かつ炭素繊維束に張力振動させ
る回転ロールを通過させる方法では、5〜30m/分と
速い速度で炭素繊維束を通過させると、上記よりも張
力振動させることから、さらに擦過されやすくなり、さ
らに毛羽が発生するという問題がある。
棒を接触させる方法は、5〜30m/分と速い速度で炭
素繊維束を接触させると、擦過により、毛羽が発生する
という問題がある。また、回転ロールを使用すると、開
繊効果が少なくなるので、非常に多くの回転ロールが必
要となり、スペースの問題が発生する。
棒を接触させる方法では、5〜30m/分の速度で炭素
繊維束を接触させると、開繊幅が少なく効果が少なくな
る。また、超音波で振動しているため、丸棒で擦過さ
れ、毛羽が発生するという問題がある。
し、減量または除去する方法では、炭素繊維束から発生
するサイジング剤の処理設備が高価になる。特に炭素繊
維束の供給速度を5〜30m/分と速くすると、加熱ゾ
ーンを長くとる必要があり、さらに設備費が高価にな
る。
接触させる方法では、直接丸棒を加熱しており、炭素繊
維束を長時間供給していると、サイジング剤が丸棒に粘
着し、毛羽が発生するという問題がある。
ング剤を含んだ水を廃棄する場合、廃水処理の問題があ
り、設備費が高価になる。さらに乾燥のための設備、エ
ネルギーが必要で経済的にも好ましくない。
点に鑑みてなされたもので、簡便でしかも高速に炭素繊
維束の開繊を毛羽立ちなく行うことができる炭素繊維束
の開繊装置および開繊方法、および、連続的に、開繊し
た炭素繊維束を用いてプリプレグを安定して製造するプ
リプレグの製造方法を提供することにある。
解決するため、以下の手段を採用する。すなわち、 (1)10本以上のお互いに平行に引き揃えられた炭素
繊維束を、複数のローラ群上を所定角度に屈曲させなが
ら通過させて開繊する装置において、ロールの軸方向に
振動する振動フリー回転ロールと無振動フリー回転ロー
ルとを1組とするロール組を、2〜10組配列させてな
るとともに、前記した振動フリー回転ロール径を20〜
50mmとし、無振動フリー回転ロール径を50〜12
0mmとし、かつ該それぞれのロール間の、炭素繊維束
がロールに接触していない距離を、10〜100mmに
なるように設定したことを特徴とする炭素繊維束の開繊
装置。
に加熱手段を設けたことを特徴とする前記(1)に記載
の炭素繊維束の開繊装置。
および/または下流側に表面に突起を有するフリー回転
ロールを設置したことを特徴とする前記(1)または
(2)に記載の炭素繊維束の開繊装置。
ロールの突起高さ(t)を、ロール半径(r)に対し
て、r(1/cos(θ/2)−1)を越える高さと
し、隣接する突起間とローラ軸とのなす角度(θ)を1
0〜50゜になるように設定したことを特徴とする前記
(3)に記載の炭素繊維束の開繊装置。
振動数をそれぞれ独立に変化させ、炭素繊維束の開繊幅
を調整できる機構を備えたことを特徴とする前記(1)
〜(4)のいずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置。
回転ロールの振動方向と、上流側に配置された振動フリ
ー回転ロールの振動方向とが逆向きになるように振動さ
せる装置を備えたことを特徴とする前記(1)〜(5)
のいずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置。
ルおよび無振動フリー回転ロールの表面粗さが3S〜2
0Sの梨地表面であることを特徴とする前記(1)〜
(6)のいずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置。
る前記(1)〜(7)のいずれかに記載の炭素繊維束の
開繊装置。
えられた炭素繊維束を開繊する方法において、前記
(1)〜(6)のいずれかに記載の炭素繊維束の開繊装
置を使用し、振動フリー回転ロールの振幅1〜30m
m、振動数200〜1800回/分で振動させながら、
炭素繊維束を5〜30m/分の速度で開繊させることを
特徴とする炭素繊維束の開繊方法。
繊方法において、炭素繊維束を予め50℃〜180℃に
加温させて開繊させることを特徴とする炭素繊維束の開
繊方法。
の炭素繊維束開繊方法を用いて、プリプレグを製造する
ことを特徴とするプリプレグの製造方法。
て、本発明をさらに詳細に説明する。
例を示す側面概略図である。
ッケージ1を引き揃えフリー回転ローラ2で炭素繊維束
Yを揃え、導入フリーロール3に供給する。ここでは導
入フリーロール3の下部に加熱源7を設置し、炭素繊維
束Yを加温し、その後振動フリー回転ロール4と無振動
フリー回転ロール5を1対として、ここでは3組組合せ
通過させることで炭素繊維束Yを開繊するものである。
なお、6は開繊装置出フリー回転ロールである。
に平行に引き揃えられた炭素繊維束を開繊する装置にお
いて、 A.ロールの軸方向に振動する振動フリー回転ロール4
と、無振動フリー回転ロール5を1対として、これらの
ロール対を2組〜10組組み合わせた装置、と B.振動フリー回転ロール4の径が20〜50mm、無
振動フリー回転ロール5の径が50〜120mmで、各
ロール間4と5において、炭素繊維束Yがロールに接触
していない距離が10〜100mmになるように、各ロ
ールが配置している炭素繊維束開繊装置とを備えてい
る。
れた無振動フリー回転ロール5の組合せ数は、2組〜1
0組設けるものであり、さらに3組〜8組設けることが
好ましい。1組では5〜30m/分の速度で走行してい
る炭素繊維束の開繊効果がほとんど得られない。また、
11組以上にしても開繊改善効果があまりなく、むしろ
ロールが多くなり、設備費が高くなるので好ましくな
い。
mmとするものであるが、25〜45mmとすることが
好ましい。ロール4の径が20mm未満では、炭素繊維
束の接触角が少なくなり、振動フリー回転ロールを振動
させても、開繊効果がほとんど得られない。また、ロー
ル4の径が50mmを越えると、接触長が長くなるの
で、擦過されやすく、毛羽が発生するという問題が生じ
てくる。
50〜120mmとするものであるが、60〜100m
mとすることが好ましい。無振動フリー回転ロール5で
炭素繊維束を把持しながら振動フリー回転ロール4で開
繊するため、接触長を長くすることが好ましく、50m
m未満では炭素繊維束を把持する力が少なくなり、開繊
効果が得られない、また、120mmを越えても必要と
する把持力は120mm以下で十分であり必要がなく、
むしろ設備費が高くなる問題がある。
距離は、10〜100mmとするものであり、20〜7
0mmとすることが好ましい。接触していない距離が1
0mm未満では振動フリー回転ローラの振動により炭素
繊維束の走行が乱れるとともに、炭素繊維束間のピッチ
が乱れ、プリプレグ化時、ワレの原因となる。100m
mを越えると、炭素繊維束の振動する幅が少なくなり、
開繊効果がほとんどなくなる。
維束を予め加温できる加熱手段7を設置することによ
り、炭素繊維束に付与されているサイジング剤を軟化さ
せた後、振動を与えることができるので、さらに開繊効
果を高めることができる。
法、ヒーターがあるが、炭素繊維束を効率的に加温する
には近赤外、中赤外、遠赤外ヒーターが好ましい。
リー回転ロール4の前に、図2に示すような、ロール軸
方向に突起をもつフリー回転ロールを設置することが好
ましい。該フリー回転ロールの突起の高さ(t)は、ロ
ール半径(r)に対して、r(1/cos(θ/2)−
1)を越える高さとし、突起間の角度(θ)が5〜50
゜になるようにピッチが決められているものであること
が好ましい。さらに、該ロール軸方向に突起をもつフリ
ー回転ロールを複数本を備えたものであることが好まし
く、このようにすることにより、均一な薄い炭素繊維束
シートを得ることができる。
束でも、炭素繊維束自身に撚りが残っている。この撚り
があると炭素繊維束が左右に移動し、炭素繊維束のピッ
チがずれ、この炭素繊維束シートを用いてプリプレグを
作成すると、ワレが発生する問題がある。このため、表
面に突起があるフリー回転ロールであると、突起部で炭
素繊維束を把持することができ、撚りによる左右の移動
を止めることができるため、ピッチを一定に保持でき、
ワレのないプリプレグを作成することができるのであ
る。
表面に接触させないように、r(1/cosθ−1)を
越える高さとし、突起間の角度(θ)を5〜50゜とす
るものであるが、10〜40゜とすることが好ましい。
5゜未満では突起のピッチが狭すぎて撚りを止める力が
弱くなり、また、50゜を越えると突起部の曲率がきつ
くなり、炭素繊維束の単糸切れ、および毛羽が発生しや
すくなる。
転ロールは、たとえば、図1に示す導入フリー回転ロー
ル3に使用することができる。また、ロール軸方向に突
起のあるフリー回転ロールは、炭素繊維束開繊装置出の
ロール6にも設置することができ、これによって糸道の
変動がさらに抑えることができる。
振幅、振動数をそれぞれ独立に変化させ、炭素繊維束の
開繊幅を調整できる機構を備えることにより、炭素繊維
束の種類、および炭素繊維束の走行速度に応じて最適な
開繊条件を得ることができる。
振動フリー回転ロールの振動方向は、前に配置された振
動フリー回転ロールの振動方向と逆向きになるように振
動させることで炭素繊維束開繊装置全体の振動を抑える
ことができ、長時間開繊してもフリー回転ロールの押さ
えが振れなく、装置の耐久性を維持でき、メンテナンス
費用を安価にできる。
る少なくとも前記振動フリー回転ロール4および無振動
フリー回転ロール5の表面粗さを3S〜20Sの梨地表
面とすることが好ましく、6S〜16Sの表面粗さとす
ることがさらに好ましい。表面粗さが3S未満になると
炭素繊維束のロール表面への接触面積が多くなり、サイ
ジング剤がロール表面に転写し、汚れて炭素繊維束の単
糸が巻き付き糸切れするために好ましくない。20Sを
越えるとロール表面の凹凸で炭素繊維束が傷つきやすく
なり、毛羽が発生する原因となるので好ましくない。な
お、振動フリー回転ロール4および無振動フリー回転ロ
ール5以外の導入フリー回転ロール3および開繊装置出
フリー回転ロール6の表面粗さも前記した梨地表面とす
ることが好ましい。
リー回転ロール5の組合せ数が多くなると、炭素繊維束
を通しにくくなってくるので、どちらか一方のロールの
み昇降できるようにすることで簡便に炭素繊維束を通す
ことができる。
素繊維の開繊装置を用いて行うものであり、少なくとも
10本以上のお互いに平行に引き揃えられた炭素繊維束
を5〜30m/分で走行させ、開繊する方法において、
前記炭素繊維開繊装置を使用し、振動フリー回転ロール
の振幅を1〜30mm、振動数を200〜1800回/
分とし、好ましくは振幅を3〜25mm、振動数300
〜1200回/分とし、さらに好ましくは振幅5〜20
mm、振動数300〜1000回/分の条件で連続的に
開繊するのがよい。
分未満では、5〜30m/分の速度で炭素繊維束を走行
させても開繊効果が得られにくくなり、振幅が30mm
を越え、振動数1800回/分を越えると振動により炭
素繊維束が擦過され、毛羽が発生しやすくなるので好ま
しくない。
ー回転ロールに導入する前に炭素繊維束を50℃〜18
0℃に、好ましくは70〜140℃に加温し、炭素繊維
束に付与されているサイジング剤を軟化させた後、振動
させることにより、さらに開繊効果を高めることができ
る。ここで、加温する温度が50℃未満ではサイジング
剤が軟化不足となり、開繊効果が少なくなる。また、1
80℃を越えるとサイジング剤が軟化しすぎてべたべた
となり、摩擦係数が高くなり、振動フリー回転ロールで
毛羽が発生する。
てはポリアクリロニトリル系やピッチ系などのフィラメ
ント数3000〜100000本の炭素繊維束を用いる
ことができる。特に、フィラメント数が12000〜1
00000本の炭素繊維束に適用することで通常の方法
では得ることが難しい均一な薄い炭素繊維束シートが得
られ、有効である。本発明においては、これら炭素繊維
束が10本(束)以上のものを対象とする。
いられるマトリックス樹脂としては、通常エポキシ樹脂
が用いられる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリ
シジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ウ
レタン変性エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA型
エポキシ樹脂などを使用することができる。これらのエ
ポキシ樹脂は、単独または2種類以上を併用して使用す
ることができ、さらには液状のものから固体状のものま
で使用することができる。通常、エポキシ樹脂には硬化
剤が加えられて用いられることが多い。以下、実施例に
基づいて本発明をさらに説明する。
て遠赤外ヒーターを使用し、振動フリー回転ロール4の
径を30mm、無振動フリー回転ロール5の径を90m
mとし、10Sの梨地表面のロールを、ロール3,4,
5,6に使用し、炭素繊維束のロールが接触しない距離
を60mmになるようにロール4と5とを8組セット
し、ロール半径15mm、突起間の角度45゜、突起高
さ1.5mmのロール軸方向に突起のあるフリー回転ロ
ール3を設置し、炭素繊維束開繊装置を準備した。この
装置を使用し、炭素繊維束、東レ(株)製トレカ(登録
商標)T700SC−12K(フイラメント数1200
0本)を40本使用し、張力300g/本、6m/分で
走行させ、100℃に加温したのち、振幅13mm、振
動数300回/分の条件で振動させた。その結果、炭素
繊維束の開繊度は3であった。また、長時間炭素繊維束
を走行させても毛羽はほとんど発生しなかった。
ロール上の炭素繊維束の糸幅/巻取りパッケージ上の炭
素繊維束の糸幅 また、エピコート828およびエピコート1001(ビ
スフェノールAグリシジルエーテル(エポキシ当量18
9):油化シェル・エポキシ(株)製)100重量部と
ジシアンジアミド5重量部および3(3、4−ジクロロ
フェニル)−1、1−ジメチル尿素5重量部とを均一に
混合し、一液硬化エポキシ樹脂組成物を得た。この一液
硬化エポキシ樹脂組成物を離型シートを使用して、樹脂
フィルムを作成する。その樹脂フィルムを用い、前記し
た炭素繊維開繊装置で得られた均一で薄い炭素繊維束シ
ートとを合わせてホットローラ間に通して含浸させ、繊
維含有率70重量%、繊維目付50g/m2 のプリプレ
グを作成した。その結果、ワレもなく、均一なプリプレ
グが得られた。
/分、振幅25mm、振動数1400回/分にした以外
は、実施例1と同様にして炭素繊維束を開繊した。開繊
度は2.4であった。また、長時間炭素繊維束を走行さ
せても毛羽はほとんど発生しなかった。さらに、プリプ
レグの製造においても、ワレもなく、品位良好なプリプ
レグが得られた。
00mmにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維
束を開繊したが、開繊度は1.2で開繊効果が少なくな
り、この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量
%、繊維目付50g/m2 のプリプレグを作成するとワ
レが連続して発生し、プリプレグが得られなかった。
30mmにした以外は、実施例1と同様にして炭素繊維
束を開繊したが、開繊度は1.3で開繊効果が少なくな
り、この炭素繊維束シートを用いて繊維含有率70重量
%、繊維目付50g/m2 のプリプレグを作成するとワ
レが連続して発生し、プリプレグが得られなった。
動フリー回転ロール間の炭素繊維束が接触していない距
離を150mmにした以外は、実施例1と同様にして炭
素繊維束を開繊したが、開繊度は1.2で開繊効果が少
なくなった。
することができる。
開繊することにより、炭素繊維束自身に撚りが残ってい
る場合でも、安定にかつ、毛羽の発生がほとんどなく開
繊ができ、均一な薄い炭素繊維シートが得られる。
ことにより、ワレのない品位良好なプリプレグが得られ
る。
側面概略図である。
フリー回転ロールの一例を示す断面概略図である。
Claims (11)
- 【請求項1】10本以上のお互いに平行に引き揃えられ
た炭素繊維束を、複数のローラ群上を所定角度に屈曲さ
せながら通過させて開繊する装置において、ロールの軸
方向に振動する振動フリー回転ロールと無振動フリー回
転ロールとを1組とするロール組を、2〜10組配列さ
せてなるとともに、前記した振動フリー回転ロール径を
20〜50mmとし、無振動フリー回転ロール径を50
〜120mmとし、かつ該それぞれのロール間の、炭素
繊維束がロールに接触していない距離を、10〜100
mmになるように設定したことを特徴とする炭素繊維束
の開繊装置。 - 【請求項2】前記振動フリー回転ロールの上流側に加熱
手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の炭素繊
維束の開繊装置。 - 【請求項3】前記振動フリー回転ロールの上流側および
/または下流側に表面に突起を有するフリー回転ロール
を設置したことを特徴とする請求項1または2に記載の
炭素繊維束の開繊装置。 - 【請求項4】前記表面に突起を有するフリー回転ロール
の突起高さ(t)を、ロール半径(r)に対して、r
(1/cos(θ/2)−1)を越える高さとし、隣接
する突起間とローラ軸とのなす角度(θ)を10〜50
゜になるように設定したことを特徴とする請求項3に記
載の炭素繊維束の開繊装置。 - 【請求項5】前記振動フリー回転ロールの振幅、振動数
をそれぞれ独立に変化させ、炭素繊維束の開繊幅を調整
できる機構を備えたことを特徴とする請求項1〜4のい
ずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置。 - 【請求項6】前記下流側に配置された振動フリー回転ロ
ールの振動方向と、上流側に配置された振動フリー回転
ロールの振動方向とが逆向きになるように振動させる装
置を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
記載の炭素繊維束の開繊装置。 - 【請求項7】少なくとも前記振動フリー回転ロールおよ
び無振動フリー回転ロールの表面粗さが3S〜20Sの
梨地表面であることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
かに記載の炭素繊維束の開繊装置。 - 【請求項8】プリプレグ用であることを特徴とする請求
項1〜7のいずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置。 - 【請求項9】10本以上のお互いに平行に引き揃えられ
た炭素繊維束を開繊する方法において、請求項1〜6の
いずれかに記載の炭素繊維束の開繊装置を使用し、振動
フリー回転ロールの振幅1〜30mm、振動数200〜
1800回/分で振動させながら、炭素繊維束を5〜3
0m/分の速度で開繊させることを特徴とする炭素繊維
束の開繊方法。 - 【請求項10】請求項9に記載の炭素繊維束開繊方法に
おいて、炭素繊維束を予め50℃〜180℃に加温させ
て開繊させることを特徴とする炭素繊維束の開繊方法。 - 【請求項11】請求項9または10に記載の炭素繊維束
開繊方法を用いて、プリプレグを製造することを特徴と
するプリプレグの製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09210197A JP3562205B2 (ja) | 1997-04-10 | 1997-04-10 | 熱硬化性プリプレグ用の炭素繊維束の開繊装置および開繊方法およびプリプレグの製造方法 |
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