JPH10291206A - 木製容器およびその製作方法並びにその用途 - Google Patents
木製容器およびその製作方法並びにその用途Info
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Abstract
る木製容器を木材自身の材料を使用することによって安
価に提供することを目的とする。 【解決手段】傾斜する内周面を有する木製ポットおよび
該木製ポットの内部を円錐台状に切り取った部材の一部
を使用して形成され、前記内周面にフィットする底板と
から構成される木製容器。
Description
活用して作成される木製容器およびその製作方法に関す
る。
スチックあるいは木材を組み立てて作ったものがよく知
られている。
の容器が使用されることはよく知られている。木材に窪
みをつけて容器を作ることもよく知られている。
い近代まで木炭など暖房調理等の燃料として利用されて
きた雑木ばやしの森林資源は石炭,石油,電力に主力を
明け渡し治山,治水,環境の緑としての利用価値で重要
である事が認識されて、世界的にも自然の中での植物や
森林資源は人間に取ってその大事さが説かれている。
学製品で作られた家庭用品や住宅関連資材の製品にも自
然回復の雰囲気も見られ、ここ近年は木目風の加工を施
したり、コンクリートでも自然石風の施工を施すなど数
え上げれば膨大な製品数になる、出来る事なら自然天然
の物を、また自然な物に対するあこがれ、安心感などか
らくる天然の優しさが求められている。
れて捨てられた周辺植生の雑木を利用しその樹皮肌を生
かして加工した植木鉢風の木製加工品で、木材が持って
いる乾燥などの特性に関わる割れ等の諸問題を加工形状
により回避したり、利用目的に応じての原木原材料の持
つ特性をうまく生かしながら目的に応じた素材利用で環
境を考慮し、放置すれば自然に還る環境に優しい木製の
植木鉢風の多目的に利用可能な容器形状と容器の加工方
法を長年研究して来た。
価値を与え、木材の有する特色を生かして人の目になご
みを与える木製容器を、木材自身の材料を使用すること
によって安価に提供することを目的とする。また、本発
明は、そのための製作方法を提供することを目的とす
る。
にした素材の中を同径でなく上部より低部を小さい貫通
面積となるように外皮に近い部分から角度を持って素材
から帯鋸等で貫き、直円錐台風に内部を取り出された貫
通構造を持つ部材と内部より取り出された円錐台風の材
料から、貫通構造部材の貫通面積の小さい側より抜け落
ちないような直円錐台の上部から下がった位置より切り
出された底板よりなる木製容器およびその加工手法と、
その加工後の自然乾燥方法に内部より取り出された円錐
台部材を利用して穏やかな自然乾燥を生み出す手段、お
よびそれらによって創り出される木製容器の用途に特色
を有する。
容器およびその製作方法を提供する。
直長手方向に対しわずかに外側に傾斜するカップ状内周
面を有する白太とその外側樹皮からなるカップ状の木製
ポットおよび該木製ポットを作るときに前記木片の内部
を円錐台状に切り取った部材の一部を使用して形成さ
れ、前記カップ状内周面にフィットする底板とから構成
されることを特徴とする木製容器を提供する。
〜15°に設定する。
〜10°に設定する。
に、前記木片の内部を円錐台状に切り取った部材の一部
を前記カップ状内周面にフィットさせる。
形に沿う円かまたは真円である。
し、輪切りによって作られた木片の樹皮の内側の白太部
分に木口面の垂線に対しわずかに外側に傾斜する角度を
有する小さな貫通孔を穿ち、前記傾斜角度で前記木片の
内部から円錐台形部材を切り取ってその内部にカップ状
内周面を有する木製ポットを形成し、切り取った円錐台
形部材を直径方向に切ってその一部で底板を形成し、か
つ該底板を前記木製ポットに形成されたカップ状円周面
の一部にフイットするまで挿入・固定することを特徴と
する木製容器の製作方法を提供する。
直長手方向に対しわずかに外側に傾斜するカップ状内周
面を有する白太とその外側の樹皮とからなるカップ状の
木製ポットおよび該木製ポットを作るときに前記木片の
内部を円錐台状に切り取った部材の一部を使用して形成
され、前記カップ状円周面にフィットする底板とから構
成される木製容器であって、該木製容器を盆栽鉢,花木
の植木鉢,なめこなどの茸類のポット栽培時の容器,磁
器やプラスチックに植えられた植木を容器毎入れる植木
観葉植物などの容器,鉛筆立てなどの小物入れの容器,
食堂喫茶などの利用明細書差しおよび和食等などの飾り
つけ食器からなるグループのいずれかに使用することを
特徴とする木製容器の用途を提供する。
基づいて、まず製作方法について説明し、次いで木製容
器構造について説明する。
木製容器に応じた適度な大きさに輪切りして木片を切り
2を切り出す。
ば、樹皮3およびその内側の白太4を見ることができる
だろう。木口の樹皮3よりに辺材部分6を数mm残して白
太4に小さな貫通孔5を穿つ。この貫通孔5は、帯のこ
9が挿入されて動き得る程度の大きさでよい。貫通孔5
の方向は、図に示すように、木口面7の垂線(もしくは
木片の垂直長手方向)に対し6°外側に傾斜させたもの
とする。この角度は、3〜15°が実用範囲であり、6
〜10°が望ましい範囲である。
す。
のものとする。(ロ)はその拡大した部分を示す。溶接
部を11で示す。
セットする。帯のこ9は三角配置された三つのホイール
13,13′,13″間を走行することができる。この
とき帯のこ盤12は水平方向に対し6°程度傾斜させ、
ホイール13および13″は垂直方向配置とする。
mm残し年輪8に沿って木片2を回転させ、樹皮3に沿っ
て切っていく(図2参照)。真円に切ってもよい。割れ
が発生しやすい白太部分を少なくしておくことが望まし
い。このようにすることによって見た目に美くしく、か
つ割れに強い製品が得られる。また、樹皮に沿って切っ
ていくことによって素材の断面外形に相似な形で加工す
ることができ、均等な厚みとすることができる。また、
このような形状によって樹皮に近い白太部分を少なく残
して樹木断面形状に習って真円錐台風に加工し割れひび
の原因回避と低部が真円錐台風に加工されているため単
純に円筒状にくり貫いた加工形状より低部の強度が著し
く強くできる。
糸のこ加工できなかったものが、帯のこを貫通溶接する
ことにより加工可能となる。
分15が切り離される。次いで、帯のこ9を切断(カッ
ト)する。ここで芯材部分15を円錐台と呼び、芯材部
分15が取り出された外側の木片16を木製ポットと呼
ぶ。このようにすることによって、木口面7の垂線に対
し6°外側に傾斜するカップ状円周面17を有する白太
4とその樹皮3からなる木製ポット16が得られる。円
錐台15は幾何学上の円錐台である必要はなく、要は上
方の径が大きく、下方の径が小さい形状のものであれば
よい。
1つの底板21を作り出す(イ)。この場合、(ロ)に
示すように、帯のこ9の厚みが切り幅となるので、底板
21を木製ポット16に入れた時にその落ち込み分を考
慮し、更に底板配置を考慮して採用される輪切り部分が
決定される。
に落し込むと6°の切り口面に伴って円周面の傾斜6°
に合致し、底板21は白太4のカップ状円周面17にフ
ィットするに至る。
を分離可能にフィットさせることが最も望ましいことで
あるが、場合によっては、底板を180°回転して挿入
したり、円筒にして挿入させることも出来る。本発明に
おいてはこのような場合を含めて“フィットする”と定
義する。要は、円錐台15の一部である底板21が木製
ポット16の内部に形成された空胴に他の手段を用いる
ことなく、保持せしめることが安価に製作する上で重要
である。
のカットモデルを示す。30は、製作された木製容器を
示す。
側に傾斜するカップ状内周面を有する白太とその外側の
樹皮からなるカップ状の木製ポットおよび該木製ポット
の内部を円錐台状(結果的に円錐台であればよい。例え
ば、いくつかの複雑な形状片を削り出してそれを張り合
せるようなことも行い得る。)に切り取った部材の一部
を使用して形成され、前記カップ状内周面にフィットす
る底板とから構成される木製容器が製作される。
るために水分含有が充分で、容器に植えられた植木に水
分を施こしても当発明の容器は乾燥していないため、水
分を吸収せず木独特の割れやひびなどに結びつかないよ
う意識して利用した生木加工による容器の利用というこ
とになる。
材の香りを大切にすることができるが、使用年期を長く
するために乾燥させて使用に供することができる。
内で乾燥させる。急激な乾燥による割れ,変形を防ぐた
め芯材の輪切りによって残された部材32を木製ポット
16内に入れ(図12参照)、スノコ状の棚板31に載
せて乾燥を行う。
であって、目的の容器が生木から製作された場合に、乾
燥過程でのひびわれの防止方法としては容器内壁および
底面からの穏やかな水分の蒸発が望まれる場合では、真
円錐台より切り出された底板を、貫通した部材の底にセ
ットし、完成形状の木製容器の中に直円錐台の残部分を
置く事により、乾燥時に必要とする内壁で囲まれる間に
存在する空間を小さくする様にして、容器内に存在し、
内壁表面からの水分を取り込み乾燥の働きをする対流空
間の空気容積を小さくし、対流空間の空気が水蒸気飽和
の方向になり易くなる様にする事により緩やかに木製容
器が乾燥する。また直円錐台の残部分は同一素材であり
含水状態も同一の状態で置かれ、また形状も相似である
事から内壁面との距離も各部に於いて一定に出来る事に
なるから、より穏やかな乾燥状態が特別な制御を備えた
乾燥設備を必要としないで容易な乾燥方法を実現でき
る。
し、図14に完成品の底面部分を示す。
(イ)(ロ)に示すように雑木から木片51,52およ
び53,54を切り出す場合に各種の形状のものを目的
物に応じて作り出す例を示す。木片を作り出した後の製
作方法は前述した例と同じであるのでここでは繰り返さ
ない。
ついて特徴を従来品との比較によって示せば次のように
なる。
しての処理やそれ自体では自然分解が出来なかったり、
時間の経過が必要になる場合があり環境破壊を引き起こ
しかねない、本発明の容器は自然の儘に加工し特別の化
学処理などを行わないので、そのまま放置しても微生物
や菌類に処理され自然に朽ち果て環境に優しい容器であ
る。
め乾燥を入念に済ませ後に漆やニス(塗料)等で水分と
の遮断でもって防護していた。
力少なくし、自然に自生存在していて四季による乾燥や
湿気,寒暖等の諸条件に直接触れてさらされていた対自
然環境に強い部分を有効利用した事によりニス処理など
表面の保護膜などを不要とした自然雰囲気の容器である
ことを特徴としている。
る事までは同じである充分に乾燥させた素材を使い上面
から彫り込む格好で底の部分を残すような構造である。
そのために若干の吸湿で低部の赤身と白身等の吸湿差が
材料の割れ等を引き起こし易い。
による割れ,ひび,反り等を防いでいる。
きる2点構造としている事で収縮の激しい白身の部位を
一部残し容器として利用するものの割れひびなどの化学
的な材料や対策をあまり意識する事無く乾燥でき、その
後の対策も白身部分を大方取り去っているため容器が吸
湿等の割れやひびが生じにくいし、表面処理を施さない
ため木製品そのものの風合いや肌触りを損ねない木工自
然雰囲気の容器構造を実現できる。
い香りや吸湿時の樹皮肌変化が発生しそれを特徴の変化
として楽しめる。
の利用方法について簡単に説明する。
用した形態を示す。
時の容器として利用した形態を示す。
た植木を容器毎に入れる植木観葉植物などの容器として
利用した形態を示す。
て利用した形態を示す。
(イ)(ロ)として利用した形態を示す。
た形態を示す。
殖する木材等を鋸屑状にしそれぞれの茸の菌をまぜ味噌
玉風にして栽培している。この茸菌が繁殖し茸となった
物などが家庭で菜園風に楽しめる様にして売られている
が、茸は生えてくるが何となく風情がない、これを対象
となる茸が好む雑木をくり貫いた本発明の容器にいれ自
然に近い雰囲気を出す容器としての用途が提案できる。
育を助長するか、もしくは生育に悪影響の出ない雑木を
用いた茸専用の雰囲気を出す容器として使用することが
できる。
楢,栗等 故に椎茸栽培用ポット容器の材質は上記椎,椚,楢,栗
等で作る。
なかった(利用価値の無い部分や利用しにくい)部分の
みを使用して簡単にして、しかも樹木の特徴を生かした
木製容器およびその加工方法を提供することができる。
る。
わず幹の部分 建築材や木工芸品などに利用できない樹種も利用でき
る また、前述した従来品との比較で説明した顕著な効果を
得ることができる。
を示す図。
孔、6…辺材部分、7…木口面、8…年輪、9…帯の
こ、11…溶接部、12…帯のこ盤、13…ホイール、
15…円錐台、16…木製ポット、17…円周面、21
…底板、30…木製容器、32…残された部材。
Claims (7)
- 【請求項1】木口面の垂線もしくは木片の垂直長手方向
に対しわずかに外側に傾斜するカップ状内周面を有する
白太とその外側樹皮からなるカップ状の木製ポットおよ
び該木製ポットを作るときに前記木片の内部を円錐台状
に切り取った部材の一部を使用して形成され、前記カッ
プ状内周面に分離可能にフィットする底板とから構成さ
れることを特徴とする木製容器。 - 【請求項2】請求項1において、 前記外側に傾斜する度合を3〜15°に設定したことを
特徴とする木製容器。 - 【請求項3】請求項1において、 前記外側に傾斜する度合を6〜10°に設定したことを
特徴とする木製容器。 - 【請求項4】請求項1において、 前記木製ポットを作るときに、前記木片の内部を円錐台
状に切り取った部材の一部を前記カップ状内周面にフィ
ットさせることを特徴とした木製容器。 - 【請求項5】請求項1において、 前記カップ状内周面は樹皮外形に沿う円または真円であ
ることを特徴とする木製容器。 - 【請求項6】雑木を適度な大きさに輪切りにし、 輪切りによって作られた木片の樹皮の内側の白太部分に
木口面の垂線に対しわずかに外側に傾斜する角度を有す
る小さな貫通孔を穿ち、 前記傾斜角度で前記木片の内部から円錐台形部材を切り
取ってその内部にカップ状内周面を有する木製ポットを
形成し、 切り取った円錐台形部材を直径方向に切ってその一部で
底板を形成し、かつ該底板を前記木製ポットに形成され
たカップ状円周面の一部に分離可能にフイットするまで
挿入・固定することを特徴とする木製容器の製作方法。 - 【請求項7】木口面の垂線もしくは木片の垂直長手方向
に対しわずかに外側に傾斜するカップ状内周面を有する
白太とその外側の樹皮とからなるカップ状の木製ポット
および該木製ポットを作るときに前記木片の内部を円錐
台状に切り取った部材の一部を使用して形成され、前記
カップ状円周面にフィットする底板とから構成される木
製容器であって、 該木製容器を盆栽鉢,花木の植木鉢、なめこなどの茸類
のポット栽培時の容器、磁器やプラスチックに植えられ
た植木を容器毎入れる植木観葉植物などの容器,鉛筆立
てなどの小物入れの容器,食堂喫茶などの利用明細書差
しおよび和食等などの飾りつけ食器からなるグループの
いずれかに使用することを特徴とする木製容器の用途。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9104397A JPH10291206A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | 木製容器およびその製作方法並びにその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9104397A JPH10291206A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | 木製容器およびその製作方法並びにその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10291206A true JPH10291206A (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=14379607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9104397A Pending JPH10291206A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | 木製容器およびその製作方法並びにその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10291206A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105684873A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-06-22 | 河南德立泰生物科技有限公司 | 一种带有笔筒的植物水培装置 |
KR102623825B1 (ko) * | 2022-07-15 | 2024-01-15 | 전광석 | 통나무 외피 화분 및 이의 제조 방법 |
-
1997
- 1997-04-22 JP JP9104397A patent/JPH10291206A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105684873A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-06-22 | 河南德立泰生物科技有限公司 | 一种带有笔筒的植物水培装置 |
KR102623825B1 (ko) * | 2022-07-15 | 2024-01-15 | 전광석 | 통나무 외피 화분 및 이의 제조 방법 |
WO2024014738A1 (ko) * | 2022-07-15 | 2024-01-18 | 전광석 | 통나무 외피 화분 및 이의 제조 방법 |
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