JPH10287734A - ポリ乳酸組成物およびその製造方法ならびに該組成物の成形品 - Google Patents
ポリ乳酸組成物およびその製造方法ならびに該組成物の成形品Info
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Abstract
乳酸組成物、ラクチド溶融開環重合において重合後の後
処理を必要としない熱安定性に優れかつ着色のないポリ
乳酸の製造方法および該ポリ乳酸組成物から成る成形品
を提供する。 【解決手段】ポリ乳酸又はポリ乳酸共重合体と、亜燐酸
エステル類とからなり、さらにはトリスアセチルアセト
ナトアルミニウムまたは該ポリ乳酸の乳酸単位に対して
0.00005〜0.0015モル%のオクチル酸スズ
とからなるポリ乳酸組成物。ラクチド又はラクチドと他
のコモノマ−とを溶融開環重合する際に亜燐酸エステル
を共存させ、さらには触媒としてトリスアセチルアセト
ナトアルミニウムまたは該ラクチドに対して0.000
1〜0.003モル%のオクチル酸スズを用いるポリ乳
酸組成物の製造方法。該ポリ乳酸組成物を溶融成形して
なる成形品。
Description
用、医薬品材料用、医療材料用、および農業、漁業、工
業、建築土木等の産業資材用に利用できる、粉末、繊
維、フィルム、および成形材料として好適なポリ乳酸組
成物、その製造方法およびその組成物からなる成形品に
関する。
酸を原料とするため、従来の化石由来の合成ポリマーに
対して地球資源保護の観点から注目を集めている。ま
た、ポリ乳酸は土中、水中および生体内で容易に加水分
解され、自然界に広く存在し動植物に対して無害な乳酸
となり、最終的には代謝あるいは微生物分解によって二
酸化炭素と水とに分解されるため、生分解性材料として
も注目されている。更に近年は、特に生体に対する安全
性が高いことから、医薬、医療分野への応用が盛んに行
われている。
マー化した後、これを解重合して環状二量体であるラク
チドを単離し、このラクチドを溶融開環重合させて得る
方法が知られている。この方法は、ラクチドの精製を充
分に行いさえすれば比較的容易に高分子量のポリ乳酸が
得られるため、非常に有用な方法である。
造は溶剤中で溶液重合も可能であるが、多大な設備が必
要で、製造コストが高くなる上に、得られた重合生成物
から使用した溶剤を完全に除くことが難しいため、工業
的には無溶媒での溶融重合の方が好ましい。溶融重合の
場合、重合反応の温度条件は系の攪拌や重合後の取り出
しの点から生成したポリ乳酸の融点より高くする必要が
あり、例えばポリL乳酸ホモポリマーの場合、180℃
以上であることが必要である。
々の金属化合物が触媒作用を有する事が既に知られてお
り、その使用によって重合速度の向上が図られている。
特にオクチル酸スズ(以下、Sn(Oct)2 と略記す
る)が触媒活性の高さ、およびFDA(Food an
d drug administration:アメリ
カ食品薬品局)に安定剤としてその使用が認可されてい
る点などから好ましく用いられている。
透明のポリマーであり、その特性を活かした応用が可能
である。しかし、ポリ乳酸は溶融状態で長時間おかれる
と黄色に着色するため、着色のないポリ乳酸を得るには
重合および成形加工は速やかに行う必要がある。前述の
Sn(Oct)2 を重合触媒として用いる場合には、ラ
クチドに対して0.003モル%より多く使用すれば、
180℃で数十分以内で重合が完結するため、ほとんど
着色しない。ところが、上記量のSn(Oct)2 がポ
リマー中に残存すると、成形加工時にこれがポリ乳酸の
分解触媒として作用し、分子量を著しく低下させるた
め、充分な強度をもつ成形品が得られない。そこで現状
では、重合後に再沈殿あるいは洗浄等の方法で重合生成
物からSn(Oct)2 を除くという方法が取られてい
るが、工程が煩雑となり、製造コストも高くなるといっ
た欠点を有する。
ドに対して0.003モル%以下にまで低減すれば、得
られたポリ乳酸の熱安定性は向上し、成形時の分子量低
下は少なくなるが、重合時間が180℃で100分以上
必要となり、重合時に着色することは避けられない。
ナトアルミニウム(以下、Al(Acac)3 と略記す
る)を触媒として用いて得られたポリ乳酸が非常に熱安
定性に優れていることを見出している。しかし、Al
(Acac)3 はSn(Oct)2 に比べると触媒活性
が小さく、ラクチドに対して数モル%程度使用しても1
80℃で100分以上の重合時間を必要とするため、重
合時に着色することは避けられない。
価値の高いラクチドの溶融開環重合で、かつ重合後の後
処理無しという方法から得られるポリ乳酸は、熱安定性
と着色という相反する問題点を抱えている。本発明は上
記の実情に鑑みなされたものであって、成形時の分子量
低下が小さく、着色のないポリ乳酸組成物、およびラク
チドの溶融開環重合において重合後の後処理を必要とし
ない、熱安定性に優れ、かつ着色のないポリ乳酸組成物
の新規な製造方法、および該ポリ乳酸組成物からなる成
形品の提供を目的とするものである。
の本発明は、L−及び/又はD−乳酸からなるポリ乳
酸、または、L−及び/又はD−乳酸とポリアルキレン
グリコール、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、
脂肪族ポリエステル、ラクトン、ラクタム、および環状
カーボネートよりなる群から選ばれた少なくとも一種の
化合物に由来するセグメントとの共重合体であるポリ乳
酸と亜燐酸エステル類とからなり、さらにはAl(Ac
ac)3 または該ポリ乳酸の乳酸単位に対して0.00
005〜0.0015モル%のSn(Oct)2 とから
なるポリ乳酸組成物を特徴とするものである。
量体であるラクチド、または、該ラクチドとポリアルキ
レングリコール、多価アルコール、ヒドロキシカルボ
酸、脂肪族ポリエステル、ラクトン、ラクタム、および
環状カーボネートよりなる群から選ばれた少なくとも一
種の化合物とを溶融開環重合することによりポリ乳酸を
製造するに際し、亜燐酸エステル類を共存させ、さらに
は触媒としてAl(Acac)3 または該ラクチドに対
して0.0001〜0.003モル%のSn(Oct)
2 を用いることを特徴とするポリ乳酸組成物の製造方法
である。
又はD−乳酸からなるポリ乳酸、または、L−及び/又
はD−乳酸とポリアルキレングリコール、多価アルコー
ル、ヒドロキシカルボン酸、脂肪族ポリエステル、ラク
トン、ラクタム、および環状カーボネートよりなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の化合物に由来するセグメン
トとの共重合体であるポリ乳酸と亜燐酸エステル類とか
らなり、さらにはAl(Acac)3 または該ポリ乳酸
の乳酸単位に対して0.00005〜0.0015モル
%のSn(Oct)2 とからなるポリ乳酸組成物からな
ることを特徴とする成形品である。
述したように乳酸をオリゴマー化した後解重合すること
によって得られる乳酸の環状二量体である。乳酸にはL
−乳酸とD−乳酸が存在し、それに伴ってラクチドにも
L体、D体、メソ体、ラセミ体が存在する。本発明に用
いられるラクチドの光学純度は特に限定されるものでは
ないが、得られる高分子量ポリ乳酸の融点はポリ乳酸の
光学純度によって決定され、高純度のものほど高融点の
ポリ乳酸が得られるため、より耐熱性の高いポリ乳酸を
望むならば高光学純度のラクチドを用いることが好まし
い。
する化合物が重合の開始剤として働くため、生成するポ
リ乳酸の分子量は重合原料中の水酸基濃度によって決定
される。例えば、ホモポリマーの場合、重量平均分子量
20万以上のポリ乳酸を得るためには原料ラクチド中の
水分量は5ppm〜60ppmの範囲内にあることが必
要である。また、コポリマーの場合には水分量以外に、
用いるコモノマーの水酸基当量と配合量によっても得ら
れるポリ乳酸の分子量は左右され、水酸基当量が小さい
ものを多量に配合する、すなわち重合原料中の水酸基濃
度が大きくなるほど得られるポリ乳酸の重合度は小さく
なる。
としては、アルキルエステルである亜燐酸トリオクタデ
シル、亜燐酸トリデシルや亜燐酸トリラウリル、アリー
ルエステルである亜燐酸トリフェニル、亜燐酸トリクレ
ジルなどが挙げられるが、特に亜燐酸トリフェニルが好
ましく用いられる。その添加量は特に規定されるもので
はないが、好ましくは原料のラクチドにたいして0.0
001重量%〜1重量%、より好ましくは0.001重
量%〜0.1重量%である。
好ましく用いられる触媒としてはまずAl(Acac)
3 が挙げられる。同触媒を用いて得られたポリ乳酸組成
物は非常に熱安定性に優れている。本発明におけるAl
(Acac)3 触媒の使用量は、ラクチドに対して好ま
しくは0.15〜5モル%、より好ましくは0.3〜3
モル%である。0.15モル%未満では得られるポリ乳
酸の重合度が十分ではなく、また、使用量が増えると得
られるポリ乳酸の重合度は増加するが熱安定性は低下す
る傾向にあり、3〜5モル%付近で重合度の増加が飽和
し、それ以上ではむしろ重合度は低下する。
いて次に好ましく用いられる触媒はSn(Oct)2であるがこ
の場合は使用量が厳しく限定される。これは前述したよ
うにSn(Oct)2がポリ乳酸の分解に対して高い触媒活性を
持つためで、重合生成物を再沈殿や洗浄等の精製操作を
加えずに用いるためにはSn(Oct)2 の使用量はラ
クチドに対して0.003モル%以下であることが必須
である。これより多いと、後の成形加工時に分解が進み
著しく重合度が低下するため十分な強度をもつ製品が得
られない。また、0.0001モル%未満では重合にお
ける触媒の効果がほとんど見られない。
ものではないが、重合の均一性のためには攪拌操作が必
要であり、そのためには重合温度の下限は得られた重合
生成物の融点以上であることが望ましい。例えば、ポリ
L乳酸ホモポリマーの場合には180℃以上であること
が望ましい。また、重合温度の上限は200℃であるこ
とが好ましい。これは、200℃より高温ではラクチド
とポリマーとの重合平衡がラクチド側に偏るために重合
度が上がりにくくなり、またラクチドの生成量が増大す
るためにポリマー収率が低下する。
000分であるが使用した触媒の量、重合温度、系内の
水分量、共重合体の場合はコモノマーの種類と量などに
よって異なるため、所望の重合度に達する時間を適宜選
択すればよい。また、前述したように本反応は系中の水
分量によって生成するポリ乳酸の重合度が左右されるた
め。反応系は無水雰囲気下であることが望ましく、窒
素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で
重合させることが望ましい。また、反応終了後重合生成
物を110〜140℃の温度範囲に保持し、固相重合す
ることで残存ラクチドを除くことも可能である。
ず、乳酸を主成分とする各種コポリマーにおいても適用
が可能である。即ち、他のモノマーを配合、共重合させ
ることにより、得られるポリ乳酸の結晶性や生分解速
度、熱流動性を調節したりすることが可能となる。その
ような効果のあるモノマーとしてはポリアルキレングリ
コール、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、脂肪
族ポリエステル、ラクトン、ラクタム、環状カーボネー
トが挙げられ、同時に二種類以上の化合物を用いること
も可能である。
エチレングリコール、プロピレングリコール等の単独重
合体およびこれらの共重合体等を、多価アルコールとし
てはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン等を、ヒドロキシカルボン酸としてはグリコール
酸、3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸等を、
脂肪族ポリエステルとしては前記ヒドロキシカルボン酸
の単独重合体および共重合体または各種脂肪族ジオール
と脂肪族ジカルボン酸の重合体等を、ラクトンとしては
γ−ブチロラクトン、β−バレロラクトン、ε−カプロ
ラクトン、グリコライド等を、ラクタムとしてはγ−ブ
チロラクタム、β−バレロラクタム、ε−カプロラクタ
ム等を、環状カーボネートとしてはプロピレンカーボネ
ート等を挙げることができるが、これに限定されるもの
ではない。
ポリ乳酸組成物を溶融成形して成る成形品である。前記
成形品の例としては射出、押し出し等の各種成形品、フ
ィルム、シート、または未延伸もしくは延伸配向された
繊維、さらには前記繊維からの繊維構造物(編み物、織
物、不織布、紙、紐、テープ、ロープ、網など)、さら
には合成皮革の様な前記フィルムやシートと繊維との複
合物が挙げられるがこれに限定されるものではない。
温、防霜、遮光、防草用フィルム、シート、繊維構造物
等の農業用用途、乗り物の内装や電気製品等の工業用用
途、法面緑化保護用シート等の土木用途、床や壁材等の
建築用途、使い捨て器具、使い捨て衣料、靴や鞄等も含
めた日用生活用品、玩具やゲーム機等を含めた遊具、生
理用品等を含めた衛生医療用途、漁網、釣り糸、各種養
殖用ロープ、網等の漁業用用途等が挙げられるがこれに
限定されるものではない。
その前に本明細書における種々の特性値の測定法を記述
する。
としたGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって
ポリマー部の重量平均分子量(以下、Mwと略記する)
を測定した。なお、分子量較正曲線はポリスチレンを用
いて作成した。
で、ポリ乳酸組成物を一定条件加熱による溶融処理を行
った。試料を五酸化燐存在下、室温で24時間減圧乾燥
し、その約3gを試験管にいれ窒素置換の後180℃の
オイルバス中で1時間加熱した。溶融処理前(重合後)
および溶融処理後(溶融後)のポリ乳酸組成物のMwを
前述の方法で測定し、下記式にて求めた。それらのう
ち、熱安定性が70%を超えるものを熱安定性が優れた
ポリ乳酸組成物と判定した。 熱安定性(%)=ポリ乳酸組成物Mw(溶融後)/ポリ
乳酸組成物Mw(溶融前)×100
乳酸組成物を熱板温度180℃のプレス機で2mmの厚
さまで加熱加圧し、その後取り出し急冷した。得られた
試料を白色の紙の上に置き、目視にてその着色性を評価
した。
pm、PURAC社製)60g(416mmol)とA
l(Acac)3 0.675g(2.08mmol)、
亜燐酸トリフェニル0.06gを攪拌装置、窒素導入管
を備えた反応容器に投入し、窒素置換の後、窒素気流下
で180℃に加熱し開環重合させた。このとき触媒であ
るとAl(Acac)3 の量は原料のL−ラクチドに対
して0.5モル%、亜燐酸トリフェニルは同様に0.1
重量%であった。分子量の上昇が飽和した時点で反応を
終了し重合生成物を系外に取り出した。得られたポリ乳
酸組成物の特性は表1に示す通りであった。得られたポ
リ乳酸組成物は無色で、重合後のMw39.9万および
溶融処理後のMw34.4万から熱安定性は86.4%
となり、非常に熱安定性に優れたポリ乳酸組成物であっ
た。
フェニルに代えて亜燐酸トリデシルを用いた以外は実施
例1と同様にしてポリ乳酸組成物を得た。各種特性値は
表1に示す通りであり、実施例1によるものと同様無色
で熱安定性の優れたポリ乳酸組成物が得られた。
フェニルを用いない以外は実施例1と同様にしてポリ乳
酸組成物を得た。各種特性値は表1に示す通りであり、
熱安定性は優れているが、淡黄色に着色したポリ乳酸組
成物が得られた。
ac)3 に代えて該ラクチドに対して0.002モル%
のSn(Oct)2 を触媒として用いた以外は実施例1
と同様にして重合を行った。得られたポリ乳酸組成物の
各種特性値は表2に示す通りであり、無色のポリ乳酸組
成物が得られた。該組成物は熱安定性も79.1%と優
れたものであった。
フェニルを用いない以外は実施例3と同様にしてポリ乳
酸組成物を得た。各種特性値は表2に示す通りであり、
熱安定性は優れているが、黄色に着色した生成物となっ
た。
してL−ラクチドに加えポリエチレングリコールPEG
6000(水分率41ppm)2.4gを用いた以外は
実施例1と同様にして重合を行った。得られたポリ乳酸
組成物の各種特性値は表3に示す通りであり、ホモポリ
マーに比べて重合度は低いが無色で熱安定性の優れたポ
リ乳酸組成物が得られた。
フェニルを用いない以外は実施例4と同様にして重合生
成物を得た。各種特性値は表3に示す通りであり、熱安
定性は高いが、淡黄色に着色した生成物となった。
れているため、成形加工時に分子量の低下が小さく、高
強度の製品を得ることができる。また、同組成物は着色
がないため衣料用の繊維や、各種フィルム等に好適に応
用できる。また、本発明の方法はラクチド溶融開環重合
を利用しているため、容易に高分子量のポリ乳酸が得ら
れ、溶剤の除去等の後処理工程を必要としないので工業
的価値が非常に高い。さらに本発明の成形品は高強度で
かつ着色がないため、衣料用、日用生活用、医薬品材料
用、医療材料用および農業、漁業、工業、建築、土木等
の産業資材用に用いる粉末、繊維、フィルムおよび成形
材料等として極めて好適である。
Claims (11)
- 【請求項1】 L−及び/又はD−乳酸からなるポリ乳
酸と亜燐酸エステルを含んで成るポリ乳酸組成物。 - 【請求項2】 トリスアセチルアセトナトアルミニウム
を含んで成る請求項1記載のポリ乳酸組成物。 - 【請求項3】 L−及び/又はD−乳酸からなるポリ乳
酸の乳酸単位に対して0.00005〜0.0015モ
ル%のオクチル酸スズを含んで成る請求項1記載のポリ
乳酸組成物。 - 【請求項4】 ポリ乳酸がL−及び/又はD−乳酸と、
ポリアルキレングリコール、多価アルコール、ヒドロキ
シカルボン酸、脂肪族ポリエステル、ラクトン、ラクタ
ムおよび環状カーボネートよりなる群から選ばれた少な
くとも一種の化合物に由来するセグメントとの共重合体
であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のポリ
乳酸組成物。 - 【請求項5】 亜燐酸エステルが亜燐酸トリフェニルで
あることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のポ
リ乳酸組成物。 - 【請求項6】 乳酸の環状二量体であるラクチドを溶融
開環重合することによりポリ乳酸を製造するに際し、亜
燐酸エステルを共存させる事を特徴とするポリ乳酸組成
物の製造方法。 - 【請求項7】 乳酸の環状二量体であるラクチドと、ポ
リアルキレングリコール、多価アルコール、ヒドロキシ
カルボン酸、脂肪族ポリエステル、ラクトン、ラクタム
および環状カーボネートよりなる群から選ばれた少なく
とも一種の化合物とを溶融開環重合することによりポリ
乳酸系共重合体を製造するに際し、亜燐酸エステルを共
存させる事を特徴とするポリ乳酸組成物の製造方法 - 【請求項8】 重合触媒としてトリスアセチルアセトナ
トアルミニウムを用いることを特徴とする請求項6又は
7記載のポリ乳酸組成物の製造方法。 - 【請求項9】 重合触媒としてラクチドに対して0.0
001〜0.003モル%のオクチル酸スズを用いるこ
とを特徴とする請求項6又は7記載のポリ乳酸組成物の
製造方法。 - 【請求項10】 亜燐酸エステルが亜燐酸トリフェニル
であることを特徴とする請求項6、7、8又は9記載の
ポリ乳酸組成物の製造方法。 - 【請求項11】 請求項1、2、3、4又は5記載のポ
リ乳酸組成物からなる成形品。
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1997
- 1997-04-10 JP JP11017097A patent/JP3765156B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9115248B2 (en) | 2010-06-21 | 2015-08-25 | Lg Chem, Ltd. | Polylactide resin having excellent heat resistance and preparation method thereof |
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