JPH10287375A - 酸素易変質性薬剤入り容器の包装体 - Google Patents

酸素易変質性薬剤入り容器の包装体

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JPH10287375A
JPH10287375A JP9111895A JP11189597A JPH10287375A JP H10287375 A JPH10287375 A JP H10287375A JP 9111895 A JP9111895 A JP 9111895A JP 11189597 A JP11189597 A JP 11189597A JP H10287375 A JPH10287375 A JP H10287375A
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oxygen
container
packaging material
package
gas
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JP9111895A
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Keinosuke Isono
啓之介 磯野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧蒸気滅菌処理中でも酸素によって容易に
変質する薬剤を変質させず、また滅菌処理後の長期保存
においても問題がなく、更に容器内の薬剤の確認もでき
る酸素易変質性薬剤入り容器の包装体の提供。 【構成】 酸素により容易に変質する易酸素変質性薬剤
が収容されたプラスチック容器の全体、又は該容器の一
部の該易酸素変質性薬剤収容室を密封包装する包装体に
おいて、上記容器内の内容物が確認可能な透明性とガス
バリアー性とを有した第一包装材で上記容器を気密に包
装し、且つ酸素ガス非透過性の金属層を有した第二包装
材で上記第一包装材を更に気密に包装してなることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素により容易に
変質する酸素易変質性薬剤が収容されたプラスチック容
器の全体、又は該容器の一部の該易酸素変質性薬剤収容
室を密封包装する包装体に関するものであり、特に、酸
素易変質性薬剤等が滅菌されて収容される酸素易変質性
薬剤容器の包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品の中には酸素が存在することによ
って、容易に変色、変質する薬剤がある。例えば、トリ
プトファン、メチオニンなどのアミノ酸、ビタミン類、
フィゾスチグミン、エルゴタミン、アドレナリン等の生
理活性物質、ヒドララジン、クロルプロマジン等の化学
薬剤、クロラムフェニコール、マクロライト系抗生物質
等の抗生物質等は、酸素の存在により容易に変質する酸
素易変質性薬剤として挙げることができる。これらの薬
剤は酸素が存在し、高圧蒸気滅菌等の加熱をした場合に
特に変質を起こりやすい。従来、これらの医薬品は、不
活性ガス置換したガラス製アンプル内に収容され、滅菌
されて市場に提供されている。ガラス容器壁であれば、
酸素などが全く透過しないため、かかる医薬品の滅菌中
及びその後の保存においては酸素による変質を殆ど考慮
することなく使用できる。一方、医薬品の容器として、
最近、ガラス製のアンプル、バイアルからプラスチック
容器が頻用されて来ている。プラスチック容器はガラス
容器のように容易に破損せず、軽いという利点があるか
らである。また、容器の廃棄処理にも手間がかからない
からである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、酸素易変質性薬
剤入りのプラスチック容器をそのまま高圧蒸気滅菌処理
すると、滅菌中に容器内或いはオートクレーブ内の酸素
により該薬剤が容易に変質を起こしてしまう。また、薬
剤が変質しない状態で得られ、酸素の存在しない状態で
該容器を包装したとしても徐々に該薬剤が変質してしま
う場合がある。このため、酸素易変質性薬剤入り容器と
脱酸素剤をガスバリアー性の包装体に入れて、高圧蒸気
滅菌したものがある。しかしながら、樹脂包材からなる
ガスバリアー性の包装体は高圧蒸気滅菌時には全く機能
せず、滅菌中に包装体壁は簡単に酸素などのガスを透過
させてしまう。このため、酸素易変質性薬剤は滅菌中に
容易に変質してしまう。また、全く、或いは殆ど透過し
ないガス非透過性金属層、例えばアルミニウム層を有す
る包装体で容器を包装して高圧蒸気滅菌したものは確実
に薬剤の変質を防止するが、かかる包装体は透明性がな
いため、内部を確認できない不都合がある。従って、本
発明は、高圧蒸気滅菌処理中でも酸素によって容易に変
質する薬剤を変質させず、また滅菌処理後の長期保存に
おいても問題がなく、更に容器内の薬剤の確認もできる
酸素易変質性薬剤入り容器の包装体を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸素により容
易に変質する易酸素変質性薬剤が収容されたプラスチッ
ク容器の全体、又は該容器の一部の該易酸素変質剤収容
室を密封包装する包装体において、上記容器内の内容物
が確認可能な透明性とガスバリアー性とを有した第一包
装材で上記容器を気密に包装し、且つ酸素ガス非透過性
の金属層を有した第二包装材で上記第一包装材を更に気
密に包装してなることを特徴とする酸素易変質性薬剤入
り容器の包装体を提供することにより、上記目的を達成
したものである。
【0005】本発明に係る包装体における容器内には、
酸素により容易に変質する酸素易変質性薬剤が収容され
る。酸素易変質性薬剤は、液剤、懸濁剤又は乾剤等でも
良く、酸素が存在し、且つ高圧蒸気滅菌処理等の100
℃以上の加熱により変質等を起こし酸素が存在しなけれ
ば高圧蒸気滅菌処理にも耐えうる薬剤である。かかる薬
剤としては、例えば、トリプトファン、メチオニンなど
のアミノ酸、ビタミン類、フィゾスチグミン、エルゴタ
ミン、アドレナリン等の生理活性物質、ヒドララジン、
クロルプロマジン等の化学薬剤、クロラムフェニコー
ル、マクロライト系抗生物質等の抗生物質、易酸化性の
無機塩類等を挙げることができる。
【0006】本発明に係る包装体における容器はプラス
チック容器である。容器はソフトバックでも良く、一定
の定型壁を有したハードボトルでも良い。また、容器は
互いに連通可能な複数の室を有していても良く、複数の
室を有する容器は一体形成されたもの、或いは容器と容
器とが接合されて複数の室を有するものとなっていても
良い。また、複数の室を有する容器の場合、上記包装体
はその容器の酸素易変質性薬剤が収容された収容室のみ
を覆って密封包装していても良く、必ずしも容器全体を
覆わなくても良い。従って、本発明に係る包装体は、プ
ラスチック容器の全体又は容器の一部の酸素易変質性薬
剤の収容室のみを密封包装するものである。プラスチッ
ク容器はインフレーションフィルム、チューブ、シート
及びフィルムから成形したもの、押出成形、射出成形、
又はブロー成形したものである。容器の樹脂素材として
はポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル、塩化ビニリデン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系
樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリアクリル酸系
樹脂、ポリアミド系樹脂等の汎用樹脂である。また樹脂
容器は単層又は多層で形成されていても良い。また、プ
ラスチック容器が医療用容器の場合、薬剤と接触する最
内層は、薬剤に影響を与えない、また溶出物が生じない
樹脂層であることが望ましい。このような樹脂として
は、ポリオレフィン系樹脂が望ましく、例えば、低、
中、高−密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の低級オ
レフィン樹脂等が挙げられる。また容器壁には内容物の
確認ができる程度の透明性を有したガスバリアー性層が
形成されていることが望ましい。特に、酸素等を容易に
透過しない層であることが望ましい。このようなガスバ
リアー性層としては、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステ
ル、ナイロン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、
フッ素系樹脂等のようにガスバリアー性の高い樹脂層、
又はアルミニウム、珪素、マグネシウム、チタン、銀、
金等の土類金属若しくは金属、又はその酸化物の蒸着層
である。包装体におけるガスバリアー性層の酸素透過量
は40cc・20μ/m2・day・atm(温度:2
0℃)以下、特に、30cc・20μ/m2・day・
atm以下、また好ましくは5cc・20μ/m2・d
ay・atm以下、更には1cc・20μ/m2・da
y・atm以下であることが望ましい。
【0007】本発明に係る包装体は第一包装材と第二包
装材とからなる。第一包装材は酸素易変質性容器を気密
に密封包装し、第二包装材は第一包装材を気密に密封包
装する。第一包装材及び第二包装材は主にシート或いは
フィルム等から成形されるが、ブロー成形物、射出成形
物、真空成形物等でも良い。第一包装材は上記容器内の
内容物の確認可能な透明性とガスバリアー性を有してい
る。具体的な透明でガスバリアー性の包装材としては、
ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ナイロン、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体、フッ素系樹脂等のよう
にガスバリアー性の高い樹脂層又はアルミニウム、珪
素、マグネシウム、チタン、銀、金等の土類金属若しく
は金属、又はその酸化物の蒸着層を有するものである。
包装材におけるガスバリアー性層の酸素透過量は40c
c・20μ/m2・day・atm(温度:20℃)以
下、特に、30cc・20μ/m2・day・atm以
下、また好ましくは5cc・20μ/m2・day・a
tm以下、更には1cc・20μ/m2・day・at
m以下であることが望ましい。包装体におけるガスバリ
アー性層の炭酸ガス透過量は、200cc・20μ/m
2・day・atm(温度:25℃)以下、特に、10
0cc・20μ/m2・day・atm以下、また好ま
しくは10cc・20μ/m2・day・atm以下、
更には1cc・20μ/m2・day・atm以下であ
ることが望ましい。第二包装材は、酸素ガス非透過性の
金属層を有する樹脂製フィルムである。第二包装材が全
く酸素ガスを透過させないアルミニウム、スチール等の
金属層を有していれば、100℃を上回る高圧蒸気滅菌
処理時において樹脂層のみのように簡単に酸素ガスを透
過させることはない。
【0008】このように構成された酸素易変質性薬剤入
り容器の包装体にあっては、第二包装材中に酸素等が存
在しなければ、高圧蒸気滅菌処理等のように加熱を加え
て第一包装材のガスバリアー性が失われても、包装体は
第二包装材の完全な酸素ガス遮断効果によって上記容器
内の酸素易変質性薬剤を変質させるおそれがない。ま
た、保存期間中に第二包装材を取り除いて、酸素易変質
性薬剤入り容器の内部の確認ができるようにしたときで
も、第二包装材は通常の温度では十分にガスバリアー性
機能を有するため、第二包装材中への酸素の移行が防止
され、酸素易変質性薬剤が保存中に変質を起こすおそれ
がない。
【0009】本発明に係る請求項2記載の包装体は、請
求項1記載の包装体において、上記薬剤中、及び上記容
器中を不活性ガスで置換し、また上記第一包装材中を不
活性ガスで置換し或いは上記第一包装材中を真空包装し
て、上記包装体中が実質的に酸素が存在しない状態に維
持されてなることを特徴とする。不活性ガス、例えば、
窒素、アルゴン、炭酸ガス等で薬剤中、容器中、及び第
一包装材中を通常の方法でガス置換して包装、又は第一
容器内のエアを減圧して真空包装すれば、第一包装材内
は薬剤が変質しないレベルまでの実質的に酸素が存在し
ない状態にまで維持される。このため、かかる第一包装
材中の状態で該容器と共に第二包装体を加熱したとして
も、加熱中に酸素が存在しないため酸素易変質性薬剤が
変質するおそれがない。尚、第二包装材中も不活性ガス
或いは真空包装することが望ましい。かかる処理によ
り、高圧蒸気滅菌前に第二包装材中に酸素を存在させな
いようにしておくことができる。
【0010】本発明に係る請求項3記載の包装体は、請
求項2記載の包装体において、上記第一包装材中に脱酸
素剤が配されてなることを特徴とする。第一包装材中の
脱酸素剤により第二包装材中、及の酸素易変質性薬剤入
り容器内の酸素が高圧蒸気滅菌前及び滅菌中に除去さ
れ、酸素易変質性薬剤は高温処理時にも変質が防止され
る。更に、保存期間中も第一包装材中の脱酸素剤が作用
して包装材中の酸素が除去されるため、酸素易変質性薬
剤の長期保存を可能とすることができる。尚、脱酸素剤
は第二包装材中にも配することが望ましい。かかる脱酸
素剤により、高圧蒸気滅菌処理前に第二包装材中の酸素
を除脱して置くことができる。上記容器と共に第一包装
材に収納される脱酸素剤は、アスコルビン酸、カテコー
ル系化合物を主体とした有機系のもの、或いは鉄等の金
属及びハロゲン化金属からなる粉末状のものなどがあ
る。具体的には、商品名「エージレス」(三菱瓦斯化学
株式会社)やその他のメーカー等から市販されているも
のである。脱酸素剤としては、酸素吸収のみ行うもの、
酸素を吸収して炭酸ガスを発生するもの等がある。
【0011】本発明に係る請求項4記載の包装体は、請
求項3記載の包装体において、上記容器は第二包装材と
共に高圧蒸気滅菌処理されてなることを特徴とする。高
圧蒸気滅菌処理は100℃以上の加熱を伴う処理であ
り、かかる処理により上記容器内の薬剤が滅菌される。
しかし、かかる高温時においても上述したように上記容
器内の薬剤が変質を起こすおそれはない。このため、第
二包装材と共に高圧蒸気滅菌処理される容器は医療用容
器としての用途として適している。高圧蒸気滅菌処理は
温度100℃〜140℃、特に温度105℃〜115℃
の範囲で滅菌処理することが望ましい。上記範囲を下回
る滅菌温度では、時間がかかり、また滅菌が不十分とな
るおそれがある。一方、上記範囲上回る滅菌温度ではプ
ラスチック容器や包装材が熱変形、熱変質等を起こして
好ましくない。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る酸素易変質性薬剤入り容
器の包装体の好ましい実施例を添付図面を参照しながら
詳述する。図1は、本発明に係る医療用容器の包装体を
示す第一実施例の正面図である。図2は、図1に示す包
装体から第二包装材を取り除いたときの包装体の正面図
である。図3は、第一実施例の包装体における第一包装
材のフィルムの断面図である。図4は、第一実施例の包
装体における第二包装材のフィルムの断面図である。
【0013】図1及び図2に示す如く、第一実施例に係
る医療用容器の包装体1は、酸素により容易に変質する
易酸素変質性薬剤2が収容されたプラスチック容器3を
密封包装するものである。包装体1は上記容器3内の内
容物が確認可能な透明性とガスバリアー性とを有した第
一包装材4で上記容器を気密に包装し、且つ酸素ガス非
透過性の金属層を有した第二包装材5で上記第一包装材
4を更に気密に包装してなる。上記薬剤2中、及び上記
容器3中を不活性ガスで置換し、また上記第一包装材4
中を窒素ガス置換し包装して、上記包装体1中が実質的
に酸素が存在しない状態に維持されてなる。上記第一包
装材4中に脱酸素剤6が配されてなる。上記容器3は第
二包装材5と共に高圧蒸気滅菌処理されてなる。
【0014】第一実施例に係る医療用容器3の包装体1
を更に詳しく説明すると、図1及び図2に示す如く医療
用容器3は直鎖状低密度ポリエチレンのブロー成形物で
あり、ブロー口が排出口3Aとなっている。医療用容器
3内には薬剤2が液密に収容され、薬剤2は液性の抗生
物質製剤からなり、酸素が存在しない場合に耐熱性のあ
る液剤である。医療用容器3内は十分に窒素ガスで置換
され、容器3壁に酸素が実質的に存在しない状態までガ
ス置換されている。薬剤2は窒素ガスで置換されて酸素
が1.00ppm以下までなった状態で上記容器3に窒
素ガスと共に排出口3Aから充填されて排出口3Aが密
封される。図2に示す如く第一包装材4は2枚のフィル
ム4A、4Aを合わせて成形され、該フィルムの間に上
記容器3及び脱酸素剤6が配せられている。即ち、上記
容器3及び脱酸素剤6をフィルム間に挿入し、三方のフ
ィルム端縁を熱溶着シールし、内部を窒素ガス置換した
後に四方を完全に熱溶着シールして容器3が密封包装さ
れている。
【0015】第一包装材4のフィルム4Aは内容物の確
認が可能な透明性とガスバリアー性を有している。図3
に示す如くフィルム4は内層11と中間層12と外層1
3とからなる。内層11は厚み60μmの低密度ポリエ
チレン層からなり、中間層12は厚みが15μmの延伸
ナイロン層及び厚みが15μmの塩化ビニリデン層から
なる。外層13は厚みが12μmのポリエチレンテレフ
タレート層からなる。従って、第一包装材4はフィルム
4Aの中間層12によって、その酸素ガス透過性が1c
c/m2・day・atm以下で、内容物の確認ができ
る程度に透明性を有している。第二包装材5内は窒素ガ
ス置換され、第二包装5内には上記第一包装材4及び脱
酸素剤6がピロー包装により気密に包装されている。第
二包装材5のフィルム5Aは内層同士が熱溶着シールさ
れ、縦シール部14及び端部シール部15、15が形成
される。また、フィルム5Aは酸素ガス透過性の金属層
を有する。このため、第二包装材5は内層16、中間層
17、及び外層18からなり、内層は厚み50μmのポ
リプロピレンの熱接着層となっている。また、中間層1
7は厚みが15μmの延伸ナイロン層及び厚みが9μm
のアルミニウム層となっており、外層は厚みが12μm
のポリエチレン層となっている。このように第一包装材
4及び第二包装材5に包装された容器3は第一及び第二
包装容器4、5と共に高圧蒸気滅菌処理される。滅菌処
理温度は温度110℃で行われている。
【0016】このように構成された包装体1にあって
は、かかる高圧蒸気滅菌中、第一包装材4及び第二包装
材5中に酸素を全く透過させないので、容器3内の酸素
の侵入も完全に防止できる。高圧蒸気滅菌冷却後、包装
体1の第二包装材5を取り外すことにより、図2に示す
如く容器3内の酸素易変質性薬剤2の状態を確認するこ
とができる。従って、医療用容器3における高圧蒸気滅
菌中の薬剤2の変質も完全に防止できる一方、保存中に
おいては容器3内の確認ができるだけでなく、第一包装
材4のガスバリアー性により長期保存が可能となる。更
に、包装体1内の脱酸素剤6により包装体1内及び医療
用容器3内の酸素が高圧蒸気滅菌前及び滅菌中に除去さ
れ、酸素易変質性薬剤2は高温処理時にも変質が防止さ
れ、製造上安定なものが得られる。また、保存期間中も
脱酸素剤6が作用し、酸素易変質性薬剤2の長期保存を
可能とすることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る酸素易変質性薬剤入り容器
の包装体によれば、上記容器内の内容物が確認可能な透
明性とガスバリアー性とを有した第一包装材で上記容器
を気密に包装し、且つ酸素ガス非透過性の金属層を有し
た第二包装材で上記第一包装材を更に気密に包装してな
るので、高圧蒸気滅菌処理中でも酸素によって容易に変
質する薬剤を変質させず、また滅菌処理後の長期保存に
おいても問題がなく、更に容器内の薬剤の確認もでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る医療用容器の包装体を示
す第一実施例の正面図である。
【図2】図2は、図1に示す包装体から第二包装材を取
り除いたときの包装体の正面図である。
【図3】図3は、第一実施例の包装体における第一包装
材のフィルムの断面図である。
【図4】図4は、第一実施例の包装体における第二包装
材のフィルムの断面図である。
【符号の説明】
1 包装体 2 易酸素変質性薬剤 3 医療用容器 4 第一包装材 5 第二包装材 6 脱酸素剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素により容易に変質する易酸素変質性薬
    剤が収容されたプラスチック容器の全体、又は該容器の
    一部の該易酸素変質剤収容室を密封包装する包装体にお
    いて、上記容器内の内容物が確認可能な透明性とガスバ
    リアー性とを有した第一包装材で上記容器を気密に包装
    し、且つ酸素ガス非透過性の金属層を有した第二包装材
    で上記第一包装材を更に気密に包装してなることを特徴
    とする酸素易変質性薬剤入り容器の包装体。
  2. 【請求項2】上記薬剤中、及び上記容器中を不活性ガス
    で置換し、また上記第一包装材中を不活性ガスで置換し
    或いは上記第一包装材中を真空包装して、上記包装体中
    が実質的に酸素が存在しない状態に維持されてなること
    を特徴とする請求項1記載の包装体。
  3. 【請求項3】上記第一包装材中に脱酸素剤が配されてな
    ることを特徴とする請求項2記載の包装体。
  4. 【請求項4】上記容器は第二包装材と共に高圧蒸気滅菌
    処理されてなることを特徴とする請求項2又は3記載の
    包装体。
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