JP4488907B2 - 医療用二重包装製剤の製造方法および医療用二重包装製剤 - Google Patents
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尚、上記「何らかの理由」としては、例えば小容器を2室に区画しその一方の室に微量金属元素製剤を封入したような場合、該小容器をアミノ酸液充填室内に収容すると、ごく微量の硫黄ガスが微量金属元素と反応して沈殿を生じてしまうので、それを回避しなければならないという理由などが挙げられる。
〔1〕 易酸化性薬剤が封入されている酸素易透過性プラスチック製の小容器を収容室内に具備し、さらに収容室内に液剤が充填された酸素易透過性プラスチック製の薬剤収容容器を、脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程、および前記二重包装体を前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態で前記収容室内のヘッドスペース中の酸素が実質的に存在しなくなるまで保持する工程を含むことを特徴とする医療用二重包装製剤の製造方法、
〔2〕 易酸化性薬剤が封入されている酸素易透過性プラスチック製の小容器を、連通可能な隔壁により隔てられた2つの収容室を有する酸素易透過性プラスチック製の薬剤収容容器の前記隔壁近傍で、前記隔壁の開通に伴う薬剤収容容器の内壁面の離間に伴って小容器が開封するように前記薬剤収容容器の対向する内壁面それぞれに固着させる工程、薬剤収容容器のそれぞれの収容室に液剤を充填する工程、液剤が充填された薬剤収容容器を加熱滅菌する工程、加熱滅菌された薬剤収容容器を脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程、および前記二重包装体を前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態で前記収容室内のヘッドスペース中の酸素が実質的に存在しなくなるまで保持する工程を含むことを特徴とする医療用二重包装製剤の製造方法、
〔3〕 前記薬剤収容容器が可撓性扁平容器であり、前記小容器が可撓性扁平容器である前記〔2〕に記載の製造方法、
〔4〕 液剤が充填された酸素易透過性プラスチック製の薬剤収容容器を、脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程が、該薬剤収容容器をU字状に二つ折りした状態で、薬剤収容容器を脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程である前記〔3〕に記載の製造方法、
〔5〕 前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態が、二重包装体の薬剤収容容器が天頂方向に開口したU字状に二つ折りされた構成となるように、二重包装体を立たせた状態であり、この状態において、小容器全体が収容室内の液剤中に配置されていることを特徴とする前記〔4〕に記載の製造方法、
〔6〕 前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態が、二重包装体の薬剤収容容器が水平方向に開口したU字状に二つ折りされた構成となるように、二重包装体を寝かせた状態であり、この状態において、小容器全体が収容室内の液剤中に配置されていることを特徴とする前記〔4〕に記載の製造方法、
〔7〕 前記小容器の外面が薬剤収容容器の内面と相溶性の高いプラスチックで構成されており、薬剤収容容器を加熱滅菌することによって、小容器を前記収容室内壁にブロッキングさせることを特徴とする前記〔6〕に記載の製造方法、
〔8〕 前記〔2〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法で製造された医療用二重包装製剤であって、前記少なくとも2つの収容室うちの少なくとも一つの収容室にアミノ酸液が充填され、その他の少なくとも一つの収容室に還元糖液が充填され、前記小容器に少なくとも1種のビタミンを含む液が封入されてなる医療用二重包装製剤、
〔9〕 前記小容器にビタミンB2とビタミンCとを含む液が封入されてなる前記〔8〕に記載の医療用二重包装製剤、
〔10〕 前記小容器が収容された収容室に充填される液剤が、抗酸化剤を実質的に含まないものである前記〔8〕〜〔9〕のいずれかに記載の医療用二重包装製剤、
〔11〕 還元糖液が充填された収容室に前記小容器が収容され、かつ小容器に脂溶性ビタミンとビタミンB2とビタミンCとを含む液が封入されてなる前記〔8〕に記載の医療用二重包装製剤、および
〔12〕 前記小容器が2室に区画され、一方の室には脂溶性ビタミンとビタミンB2とビタミンCとを含む液が封入され、他方の室には微量金属元素製剤が封入されてなる前記〔11〕に記載の医療用二重包装製剤、
に関する。
本発明で用いられる医療用薬剤収容容器は、易酸化性薬剤が封入されている酸素易透過性プラスチック製の小容器を収容室内に具備し、さらに収容室内に液剤が充填された酸素易透過性プラスチック製の薬剤収容容器であって、収容室内に酸素を含むヘッドスペースが存在していれば特に限定されず、収容室を複数有していてもよい。収容室が複数である場合には、少なくとも1室の収容室内に前記小容器が具備され、さらにその収容室内に液剤が充填されていればそれでよく、その他の収容室については、液剤および粉末などの固形剤のいずれもが充填可能である。尚、この種の少なくとも2室を有する薬剤収容容器自体は、周知のものであり、具体例としては、例えば、国際公開WO2003/092574号パンフレットに記載の医療用複室容器などが挙げられる。
また、このような医療用薬剤収容容器は、滅菌されているのが好ましく、滅菌方法としては、例えば、ガス滅菌法、熱水浸漬滅菌法、熱水シャワー滅菌法、濾過滅菌法、照射滅菌法(例えば、電子線滅菌法、紫外線滅菌法、γ線滅菌法等)、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)法等が挙げられる。
本工程は、易酸化性薬剤が封入されている酸素易透過性プラスチック製の小容器を、連通可能な隔壁により隔てられた2つの収容室を有する酸素易透過性プラスチック製の薬剤収容容器の前記隔壁近傍で、前記隔壁の開通に伴う薬剤収容容器の内壁面の離間に伴って小容器が開封するように前記薬剤収容容器の対向する内壁面それぞれに固着させる工程である。
本工程で用いられる小容器は、酸素易透過性プラスチック製であり、該酸素易透過性プラスチックとしては、安全性が確立し、医療用容器の素材として汎用されているポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ環状オレフィン等が例示される。本発明においては、小容器が可撓性扁平容器であるのが好ましく、また、例えば小容器が熱溶着によって薬剤収容容器の収容室の内壁それぞれに固着される場合や薬剤収容容器の加熱滅菌時に小容器がブロッキングされる場合には、小容器の外面が薬剤収容容器の内面と相溶性の高いプラスチックで構成されているのが好ましい。また、小容器は2以上の複数の室に区画されていてもよく、複数の室に区画されている場合には、複数の室のうち、いずれか一室に易酸化性薬剤を封入してもよいし、複数の室にそれぞれ同一または異なる種類の易酸化性薬剤をそれぞれ封入してもよい。
前記易酸化性薬剤の好適な例としては、少なくとも1種のビタミンを含むビタミン含有溶液が挙げられ、より好適な例としては、ビタミンB2とビタミンCとを含む液が挙げられる。また、小容器が例えば糖液が充填される収容室に収納される場合には、小容器に脂溶性ビタミン(例えば、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなど)とビタミンB2とビタミンCとを含む液が封入されるのが好ましく、小容器が2室に区画されている場合には、一方の室には脂溶性ビタミンとビタミンB2とビタミンCとを含む液が封入され、他方の室には微量金属元素含有液が封入されているのが好ましい。
なお、小容器への易酸化性薬剤の封入は常法に従い行われてよく、例えば、前記易酸化性薬剤を前記小容器に充填し、不活性ガス雰囲気下で充填口を溶着することにより行われる。
本工程で用いられる薬剤収容容器は、酸素易透過性プラスチック製であり、連通可能な隔壁により隔てられた2つの収容室を有する。酸素易透過性プラスチックとしては、安全性が確立し、医療用容器の素材として汎用されているポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ環状オレフィン等が挙げられる。その酸素透過度は、後述する脱酸素剤がヘッドスペース中の酸素を外側から吸収できる程度、例えば800cc/m2・24hr・atm以上、好ましくは900〜2000cc/m2・24hr・atm程度であればよい。
また、本発明においては、前記薬剤収容容器が可撓性扁平容器であるのが好ましい。可撓性扁平容器である場合には、最終製品はダブルバッグ製剤となる。
本工程では、薬剤収容容器のそれぞれの収容室に液剤を充填する。収容室内への液剤の充填は、常法に従い行われ、ヘッドスペースが設けられる。本工程においては、充填後、充填口を熱溶着などの公知の手段を用いて封止する。
水溶性ビタミンとしては、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、パントテン酸類、ビタミンB6、ナイアシン(ニコチン酸類)、ビタミンB12、ビオチン(ビタミンH)、ミオ−イノシトール、葉酸、ビタミンP、ビタミンUなどが挙げられる。ビタミンB1としては例えば塩酸チアミン、プロスルチアミンまたはオクトチアミンなどが挙げられる。ビタミンB2としては、例えばリン酸エステル、そのナトリウム塩、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチドなどが挙げられる。ビタミンCとしては例えばアスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムなどが挙げられる。パントテン酸類としては、遊離体に加え、カルシウム塩や還元体であるパンテノールの形態などが挙げられる。ビタミンB6としては、例えば塩酸ピリドキシンなどの塩の形態などが挙げられる。ナイアシンとしては、例えば、ニコチン酸またはニコチン酸アミドなどが挙げられる。ビタミンB12としては、例えばシアノコバラミンなどが挙げられる。ビタミンPとしては、フラボノイド類が挙げられる。
なお、水溶性ビタミンは、その1種以上をアミノ酸液または/および糖液に配合されてもよい。
本工程は、液剤が充填された薬剤収容容器を加熱滅菌する工程である。
加熱滅菌方法としては、例えば、熱水浸漬滅菌法、熱水シャワー滅菌法、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)法等が挙げられる。高圧蒸気滅菌法は、例えば、約100℃〜125℃、約5分〜30分間の条件で行うことが好ましい。
なお、加熱滅菌によってブロッキングを起こすプラスチックの代表例としては、例えばポリエチレンなどが挙げられる。
本工程は、医療用薬剤収容容器を脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程である。
また、工程3で得られた加熱滅菌された薬剤収容容器を医療用薬剤収容容器として用いる場合であって、薬剤収容容器が可撓性扁平容器であり、小容器が可撓性扁平容器である場合には、薬剤収容容器をU字状に二つ折りにした状態で、医療用薬剤収容容器を脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封するのが好ましい。
本工程は、工程Aで得られた二重包装体を前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態で前記収容室内のヘッドスペース中の酸素が実質的に存在しなくなるまで保持する工程である。
「前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態」は、前記収容室内のヘッドスペース中の酸素が前記小容器に接触しない状態であれば特に限定されないが、例えば、前記収容室内の液剤中に前記小容器が配置されるような状態をいう。
ビタミンA油、コレカルシフェロール、酢酸トコフェロール及びフィトナジオンをポリソルベート80及びポリソルベート20により可溶化した後、注射用蒸留水に溶解し、更にアスコルビン酸、クエン酸及び水酸化ナトリウムでpH6とした後、リン酸リボフラビンナトリウム及びビオチンを加え、無菌ろ過して表1に示した組成のビタミン含有溶液を易酸化性薬剤として調製した。
尚、表1に示した組成において、リン酸リボフラビンナトリウム(ビタミンB2)は110%の仕込み量である。
この小容器を、図1に示すように、隔壁(13)で仕切られたa室(3a)とb室(3b)とを備えた薬剤収容容器のa室(3a)に挿入し、隔壁(13)近傍にてヒートシール(19)により固定した。
尚、薬剤収容容器は、ポリエチレンとポリプロピレンの多層フィルムより成形されたもので、当該フィルムの酸素透過度は、約1000cc/m2・24hr・atmである。
次に、各結晶アミノ酸及び電解質を溶解し、酢酸でpH7とした後窒素置換を行い、アミノ酸・電解質液を調製した。更にニコチン酸アミド及び葉酸をアミノ酸・電解質液と混合し、無菌ろ過して表2に示した組成のアミノ酸液を調製した。
続いて、注射用蒸留水にブドウ糖及び電解質を溶解し、酢酸でpH4.5として、糖・電解質液と混合し、窒素バブリングおよび無菌ろ過して表3に示した組成のブドウ糖溶液を調製した。
注射用水にコンドロイチン硫酸ナトリウム、塩化第二鉄及び水酸化ナトリウムを各々溶解した。コンドロイチン硫酸ナトリウム溶液に、塩化第二鉄溶液と水酸化ナトリウム溶液を、水酸化ナトリウム溶液から1/10量ずつ交互に添加し、鉄コロイド溶液を調製した。この溶液に所定量の硫酸銅、塩化マンガン及び硫酸亜鉛を注射用水に溶解した液を添加した後、水酸化ナトリウムでpHを5〜6に調整した。これを常法により濾過し、表4の微量金属元素含有溶液を調製した。
製剤例1で得られた医療用薬剤収容容器を、常法に従って高圧蒸気滅菌した後、アルミラミネートフィルム(酸素透過度<0.1cc/m2・24hr・atm)より成形された外装袋中に、折り畳んだ状態で、脱酸素剤(三菱ガス化学社製の商品名エージレス)と共に密封した。
これを、図2に示した「二重包装体の薬剤収容容器が天頂方向に開口したU字状に二つ折りされた構成となるように、二重包装体を立たせた状態」で、室温で1週間保存することにより、医療用ダブルバッグ製剤を得た。
製造例1で得られた医療用薬剤収容容器を、広げて横に寝かせた状態で常法に従って高圧蒸気滅菌した後、アルミラミネートフィルム(酸素透過度<0.1cc/m2・24hr・atm)より成形された外装袋中に、折り畳んだ状態で、脱酸素剤(三菱ガス化学社製の商品名エージレス)と共に密封した。
これを、小容器が下面に接着した状態となるよう、図3に示した「前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態が、二重包装体の薬剤収容容器が水平方向に開口したU字状に二つ折りされた構成となるように、二重包装体を寝かせた状態」で、室温で1週間保存することにより、医療用ダブルバッグ製剤を得た。
製剤例2で得られた医療用薬剤収容容器を、実施例2と同様にして1週間保存することにより、医療用ダブルバッグ製剤を得た。
製剤例1で得られた医療用薬剤収容容器を、常法に従って高圧蒸気滅菌した後、アルミラミネートフィルム(酸素透過度<0.1cc/m2・24hr・atm)より成形された外装袋中に、折り畳んだ状態で、脱酸素剤(三菱ガス化学社製の商品名エージス)と共に密封した。
これを、図4に示した「小容器が収容室内のヘッドスペースに露出している状態」で、室温で1週間保存することにより、医療用ダブルバッグ製剤を得た。
製剤例1で得られた医療用薬剤収容容器を、広げて横に寝かせた状態で常法に従って高圧蒸気滅菌した後、アルミラミネートフィルム(酸素透過度<0.1cc/m2・24hr・atm)より成形された外装袋中に、折り畳んだ状態で、脱酸素剤(三菱ガス化学社製の商品名エージス)と共に密封した。
これを、小容器が上面に接着した状態となるよう、図5に示した「小容器が収容室内のヘッドスペースに露出している状態」で、室温で1週間保存することにより、医療用ダブルバッグ製剤を得た。
製剤例2で得られた医療用薬剤収容容器を、比較例2と同様にして1週間保存することにより、医療用ダブルバッグ製剤を得た。
上記実施例1〜3および比較例1〜3の医療用ダブルバッグ製剤について、小容器内の液中のリン酸リボフラビンナトリウム(ビタミンB2)の含量を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。
尚、リン酸リボフラビンナトリウムの含量がリン酸リボフラビンナトリウムの添加量に対して90%を下回るものは、不合格品とした。
結果を表5に示す。
2 小容器
3 収容室
3a a室
3b b室
5 外装袋
6 脱酸素剤
7 ヘッドスペース
8 挟持具
11 液剤
11a アミノ酸液
11b 還元糖液(ブドウ糖溶液)
13 隔壁
19 ヒートシール
22 易酸化性薬剤
Claims (12)
- 酸素易透過性プラスチック製の小容器に易酸化性薬剤を充填し、不活性ガス雰囲気下で該充填口を溶着させる工程、前記工程で得られる易酸化性薬剤が封入されている酸素易透過性プラスチック製の小容器を収容室内に具備し、さらに収容室内に不活性ガス雰囲気下で液剤が充填された酸素易透過性プラスチック製の薬剤収容容器を、脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程、および前記二重包装体を前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態で前記収容室内のヘッドスペース中の酸素が前記脱酸素剤によって実質的に存在しなくなるまで保持する工程を含むことを特徴とする医療用二重包装製剤の製造方法。
- 酸素易透過性プラスチック製の小容器に易酸化性薬剤を充填し、不活性ガス雰囲気下で該充填口を溶着させる工程、前記工程で得られる易酸化性薬剤が封入されている酸素易透過性プラスチック製の小容器を、連通可能な隔壁により隔てられた2つの収容室を有する酸素易透過性プラスチック製の薬剤収容容器の前記隔壁近傍で、前記隔壁の開通に伴う薬剤収容容器の内壁面の離間に伴って小容器が開封するように前記薬剤収容容器の対向する内壁面それぞれに固着させる工程、薬剤収容容器のそれぞれの収容室に不活性ガス雰囲気下で液剤を充填する工程、液剤が充填された薬剤収容容器を加熱滅菌する工程、加熱滅菌された薬剤収容容器を脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程、および前記二重包装体を前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態で前記収容室内のヘッドスペース中の酸素が前記脱酸素剤によって実質的に存在しなくなるまで保持する工程を含むことを特徴とする医療用二重包装製剤の製造方法。
- 前記薬剤収容容器が可撓性扁平容器であり、前記小容器が可撓性扁平容器である請求項2に記載の製造方法。
- 液剤が充填された酸素易透過性プラスチック製の薬剤収容容器を、脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程が、該薬剤収容容器をU字状に二つ折りした状態で、薬剤収容容器を脱酸素剤と共に酸素バリア性外装袋内に密封して二重包装体とする工程である請求項3に記載の製造方法。
- 前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態が、二重包装体の薬剤収容容器が天頂方向に開口したU字状に二つ折りされた構成となるように、二重包装体を立たせた状態であり、この状態において、小容器全体が収容室内の液剤中に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
- 前記小容器が前記収容室内のヘッドスペースに露出しない状態が、二重包装体の薬剤収容容器が水平方向に開口したU字状に二つ折りされた構成となるように、二重包装体を寝かせた状態であり、この状態において、小容器全体が収容室内の液剤中に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
- 前記小容器の外面が薬剤収容容器の内面と相溶性の高いプラスチックで構成されており、薬剤収容容器を加熱滅菌することによって、小容器を前記収容室内壁にブロッキングさせることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
- 請求項2〜7のいずれかに記載の方法で製造された医療用二重包装製剤であって、前記少なくとも2つの収容室うちの少なくとも一つの収容室にアミノ酸液が充填され、その他の少なくとも一つの収容室に還元糖液が充填され、前記小容器に少なくとも1種のビタミンを含む液が封入されてなる医療用二重包装製剤。
- 前記小容器にビタミンB2とビタミンCとを含む液が封入されてなる請求項8に記載の医療用二重包装製剤。
- 前記小容器が収容された収容室に充填される液剤が、抗酸化剤を実質的に含まないものである請求項8〜9のいずれかに記載の医療用二重包装製剤。
- 還元糖液が充填された収容室に前記小容器が収容され、かつ小容器に脂溶性ビタミンとビタミンB2とビタミンCとを含む液が封入されてなる請求項8に記載の医療用二重包装製剤。
- 前記小容器が2室に区画され、一方の室には脂溶性ビタミンとビタミンB2とビタミンCとを含む液が封入され、他方の室には微量金属元素製剤が封入されてなる請求項11に記載の医療用二重包装製剤。
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