JPH10283A - 難燃性とクッション性とが改善されたクッション材およびその製造方法 - Google Patents

難燃性とクッション性とが改善されたクッション材およびその製造方法

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JPH10283A
JPH10283A JP8154075A JP15407596A JPH10283A JP H10283 A JPH10283 A JP H10283A JP 8154075 A JP8154075 A JP 8154075A JP 15407596 A JP15407596 A JP 15407596A JP H10283 A JPH10283 A JP H10283A
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fiber
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outer layer
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JP8154075A
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Inventor
Kazunari Fujii
一成 藤井
Makoto Yoshida
吉田  誠
Shiro Kumakawa
四郎 熊川
Tetsushige Uchikawa
哲茂 内川
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 難燃性とクッション性とが改善された、クッ
ション材を提供する。 【解決手段】 マトリックスとしての難燃性短繊維およ
び/または不燃性耐熱短繊維と、熱接着性弾性複合短繊
維とが互いに分散・混合された繊維集合体からなる外層
3と、外層によって囲繞された、マトリックスとしての
非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と熱接着性弾性複合短
繊維とが互いに分散・混合された繊維集合体からなる内
層1とから構成され、外層及び内層の各層内並びに各層
間が、熱接着性弾性複合短繊維とマトリックス短繊維と
の交差点で熱接着されて構成されたクッション材におい
て、外層と内層との間に、中間層として、該内層を構成
する繊維集合体と同種の繊維集合体が介在し、外層と中
間層との接触界面5では、両層を構成するマトリックス
短繊維並びに熱接着性弾性複合短繊維とが互いに強制交
絡された状態で熱融着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クッション材およ
びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、難
燃性とクッション性とが改善された、家具用途、寝具用
途、病院のベッド用、並びに、自動車その他、陸上交通
機関の座席用、航空機の座席用等に有用に用いることの
出来るクッション材に関する。
【0002】
【従来技術】近年、生活様式の高度化と共に、家具や寝
具、特に老人ホーム及び病院のベッド、並びに各種交通
機関の座席用クッション等に耐熱性、難燃性が著しく要
求されるようになってきている。特に航空機用シートク
ッションについては、火災等から尊い人命を守ることが
第一義とされるため、米国連邦航空局(以下、FAAと
略記することもある。)規格によって、極めて厳しい難
燃規格が決められている。現在、これらの要求に対し
て、発泡ウレタンに対し難燃性能を付与する、といった
方法が行われていた。
【0003】しかしながらこのような手段をもって得ら
れたいわゆる難燃ウレタンは、難燃性の改良と逆比例し
て、風合いが硬く、且つ密度が高くなりクッション材そ
のものが重くなるといった欠点があった。
【0004】先に、本出願人は上記の問題を解決すべ
く、国際公開番号WO94/03393号公報におい
て、マトリックスとしての難燃性短繊維および/または
不燃性耐熱短繊維と、熱接着性弾性複合短繊維とが互い
に分散・混合された繊維集合体からなる外層と、マトリ
ックスとしての非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と熱接
着性弾性複合短繊維とが互いに分散・混合された繊維集
合体からなる内層とから構成され、その際、該外層及び
該内層の各層中並びに各層間が、熱接着性弾性複合短繊
維とマトリックス短繊維との交差点が熱接着されて構成
されたクッション材を提案した。
【0005】該クッション材では難燃性能とクッション
性能については実用上問題はなかったが、外層における
難燃性短繊維の混率を大きくし、難燃性能と該外層の耐
磨耗性を向上させようとすると、一般に該難燃性短繊維
は捲縮を付与しにくい為、外層と内層との層間に存在す
る短繊維同士の絡み合いが少なくなり、該短繊維同士が
熱接着することにより形成される固着点(以下、単に固
着点と略記することもある。)が減少し、該クッション
材を使用している際に、外層と内層との層間で剥離が生
じたり、内層を外層で囲繞した際に、外層となるウェッ
ブの端の部分に生じる外層と外層との接合部分、いわゆ
る耳の部分での接着性が悪くなる。更に、該外層の通気
度が低下することから、該クッション材を熱成形する時
に、内層の中心部まで熱が十分伝わりにくくなる為、内
層の中心部付近の固着点の数が少なくなり、十分なクッ
ション性を有するクッション材を得にくいといった問題
があった。
【0006】逆に、外層における難燃性短繊維の混率を
小さくし、熱接着性弾性複合短繊維とマトリックス短繊
維との交絡点の数を増加させて、外層と内層との層間の
接着性や耳部分での接着性を向上させようとすると、該
クッション材を製造する時の外層の取扱性、該外層の耐
磨耗性等が低下し、更に、当然のことながら難燃性能に
おいても低下するといった欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術では解決することの出来なかった、高い難燃性
能とクッション性能とを併せ有し、製造時の取扱性、耐
磨耗性、外観品位の向上したクッション材およびその製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、先に本出
願人が提案した前述の国際公開番号WO94/0339
3号公報に記載の技術において、上記したような欠点が
生じることを突き止め、鋭意検討した結果、該公報記載
の技術において、該内層と該外層との層間に、マトリッ
クスとしての非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と熱接着
性弾性複合短繊維とが互いに分散・混合された繊維集合
体を介在させることが、前記の欠点を解消するために効
果的であることを突き止めた。
【0009】即ち、本発明によれば、マトリックスとし
ての難燃性短繊維および/または不燃性耐熱短繊維と、
熱接着性弾性複合短繊維とが互いに分散・混合された繊
維集合体からなる外層と、該外層によって囲繞された、
マトリックスとしての非弾性ポリエステル系捲縮短繊維
と熱接着性弾性複合短繊維とが互いに分散・混合された
繊維集合体からなる内層とから構成され、その際、該外
層及び該内層の各層内並びに各層間が、熱接着性弾性複
合短繊維とマトリックス短繊維との交差点で熱接着され
て構成されたクッション材において、該外層と該内層と
の間に、中間層として、該内層を構成する繊維集合体と
同種の繊維集合体が介在し、そして該外層と該中間層と
の接触界面では、両層を構成するマトリックス短繊維並
びに熱接着性弾性複合短繊維とが互いに強制交絡された
状態で熱融着されていることを特徴とする、難燃性とク
ッション性とが改善されたクッション材を提供すること
ができる。
【0010】また、本発明によれば、マトリックスとし
ての難燃性短繊維および/または不燃性耐熱短繊維と、
熱接着性弾性複合短繊維とが互いに分散・混合された繊
維集合体からなる外層と、該外層によって囲繞された、
マトリックスとしての非弾性ポリエステル系捲縮短繊維
と熱接着性弾性複合短繊維とが互いに分散・混合された
繊維集合体からなる内層とから構成され、その際、該外
層及び該内層の各層内並びに各層間が、熱接着性弾性複
合短繊維とマトリックス短繊維との交差点で熱接着され
て構成されたクッション材の製造方法において、該外層
を構成する繊維集合体からなるウェッブと、中間層とし
ての該内層を構成する繊維集合体と同様の繊維集合体の
シート乃至ウェッブを強制交絡させた積層体で、該中間
層が内側に配されるようにして該内層を囲繞し、熱接着
性弾性複合短繊維を構成する低融点成分の融点より20
〜80℃高い温度で熱処理を施し、該熱接着性弾性複合
短繊維とマトリックス短繊維との交絡点を熱接着させる
ことを特徴とする、難燃性とクッション性とが改善され
たクッション材の製造方法が提供される。
【0011】本発明のクッション材においては、外層と
内層との間に中間層として該内層を構成する繊維集合体
と同様の繊維集合体が介在し、且つ該外層と中間層との
接触界面では、両層を構成するマトリックス短繊維並び
に熱接着性弾性複合短繊維とが強制交絡された状態で熱
融着していることが必要である。該クッション材におい
て、外層と内層との層間に中間層を介在させることによ
って、該外層と該内層との間の低い親和性を解決するこ
とができる。即ち、該外層と該中間層との間は強制交絡
された状態で熱接着しているので該層間の剥離強力は高
く、また、該中間層と該内層との間では、同様の繊維集
合体であることから当然親和性が高く剥離強力も高いこ
とから、難燃性能の向上とクッション性能とを高いレベ
ルで具備しつつ、外層と内層との剥離による皺、弛み、
等の外観品位が向上するのみならず、耳部分の剥離によ
る内層の露出といった、難燃性を損なうような欠点を抑
止できる。
【0012】以下、本発明のクッション材の構造につい
て図1を参照しつつ説明する。図1は直方体のクッショ
ン材をその底面aと平行となる面に沿って切断した斜視
図である。ここで、1はマトリックスとしての非弾性ポ
リエステル系捲縮短繊維と熱接着性弾性複合短繊維とが
互いに分散・混合された繊維集合体からなる内層、2は
該内層の繊維集合体と同種の繊維集合体からなる中間
層、3はマトリックスとしての難燃性短繊維および/ま
たは不燃性耐熱短繊維と、熱接着性弾性複合短繊維とが
互いに分散・混合された繊維集合体からなる外層であ
る。そして、内層1は中間層2と外層3との積層体4で
囲繞されている。
【0013】上記クッション材において特徴的なこと
は、元々熱的な親和性に乏しい中間層2と外層3をし
て、両層が積層状で、ニードルパンチ、水流交絡等の方
法で強制交絡されていることである。これにより、その
界面5において、両層のマトリックス短繊維と熱接着性
弾性複合短繊維が、互いに他の層へ入り交じった状態で
熱融着が施され両層はより強固、すなわち投錨的な面接
合状態にある。
【0014】他方、内層1と中間層2とは同種の繊維集
合体で構成されており、その熱的親和性があるので、そ
の界面6は、あえて強制交絡が施されていなくても円滑
に且つ強固に面接合されている。
【0015】本発明において、内層1を積層体4で囲繞
するに当たっては特に限定は無く、物品を包む、極く常
識的な手法を採用すればよい。
【0016】例えば、中間層2を表面にした積層体4上
に内層1のブロックを載置し、これを包み込めばよい。
【0017】或は、凹部を有する平板型の金型に、積層
体4を凹部の内壁に密接させてから載置した後、該凹部
形状に対応する内層1のブロックを凹部に嵌入させる
か、該凹部に繊維集合体のウェッブを詰め込み、これを
積層体4で包み込んでもよい。
【0018】本発明のクッション材において、外層の通
気度が20〜150cm3/cm2/secの範囲内にあ
ることが好ましい。該通気度が150cm3/cm2/s
ecを越えると、例えば、火災発生時に、該クッション
材が熱風に晒されたときに、該熱風が該クッション材の
外層を通り抜けて内層に達し、外層は燃焼しなくても内
層が燃焼してしまうという現象が生じる。逆に該通気度
が20cm3/cm2/sec未満であると、該クッショ
ン材の外層の密度が高くなりすぎるためにクッション性
が低下する。
【0019】本発明のクッション材において、マトリッ
クス短繊維として外層に用いる難燃性短繊維としては、
そのLOI値が30以上、融点または分解点の温度が3
00℃以上であるものがよい。もちろん、難燃性、耐熱
性は高ければ高い程よく、現在これらの特性を満足する
短繊維としては、全芳香族ポリアミド(メタ系及びパラ
系)短繊維、更には、ポリエーテルエーテルケトン(P
EEK)短繊維、熱可塑性ポリイミド短繊維等のエンジ
ニアリングプラスチックを繊維化した高性能短繊維等を
挙げることが出来る。中でも、単に、難燃性、耐熱性の
みならず、強力、モジュラス等の力学的特性、あるいは
捲縮付与性及び捲縮堅牢性等の総合的特性に優れた全芳
香族ポリアミド短繊維、中でもメタ系アラミド短繊維が
よい。また、これらの短繊維の2種以上を併用してもよ
い。
【0020】また、マトリックス短繊維として外層に用
いる不燃性耐熱短繊維としては、ポリアクリロニトリル
繊維をプレオキシダイズドしたプレオキシダイズド短繊
維(例えば、「ラスタン」および「パイロメックス」な
る商品名で市販されている。)、あるいは完全に炭化さ
れた炭素短繊維、架橋化フェノール系短繊維(例えば、
「カイノール」なる商品名で市販されている)およびポ
リベンズイミダゾール(PBI)短繊維等を挙げること
ができ、中でも、ポリアクリロニトリル繊維をプレオキ
シダイズドしたプレオキシダイズド短繊維がよい。
【0021】また、本発明のクッション材のマトリック
ス短繊維として中間層および内層に用いる非弾性ポリエ
ステル系捲縮短繊維としては、通常のポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサ
メチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタ
レート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフ
タレートまたはこれらの共重合エステルから構成された
短繊維、またはこれらの2種以上を併用した混綿体、ま
たは上記のポリエステル成分のうちの2種以上を併用し
た複合短繊維等を挙げることができる。該ポリエステル
系捲縮短繊維の難燃性および耐熱性の向上を図るために
リン系またはハロゲン系の化合物を共重合またはブレン
ドさせたものは特に好ましい。
【0022】上記の、内層および外層においてマトリッ
クスとなる短繊維の断面形状は格別限定されることはな
く、円形、偏平(細長断面)、多葉断面、異形断面また
は中空断面のいずれでもよい。また、該マトリックス短
繊維の繊度は4〜300デニール、特に6〜100デニ
ールの範囲であることが好ましい。
【0023】この、単糸繊度が小さすぎるとクッション
材の密度が高くなってクッション材自身の弾力性が低下
しがちである。逆に、単糸繊度が大きすぎると構成本数
が少なくなりすぎてクッション材の弾力性が発現し難く
なると同時に、耐久性が低下し易い。また、風合いが硬
くなる。
【0024】また、該マトリックス短繊維の重要な特性
は捲縮である。捲縮は、クッション材に嵩性とクッショ
ン性とを付与する重要な因子であるとともに、クッショ
ンの軽量化に係る重要な因子である。捲縮特性として
は、初期嵩性が40〜120cm3/grであることが
好ましく、50〜120cm3/grがより好ましく、
70〜120cm3/grが最良である。さらに、10
gr/cm2荷重下嵩性は15〜50cm3/grが好ま
しく、20〜50cm3/grがより好ましく、30〜
50cm3/grが最良である。ここで、初期嵩性およ
び10gr/cm2荷重下特性はJIS 1015に準
拠してそれぞれ0.5gr/cm2および10gr/c
2の荷重下に測定される。初期および10gr/cm2
荷重下の嵩性が上記の値より大きい場合にはカード通過
性が悪く、一方、上記の値未満の場合には得られたクッ
ション材のクッション性が不良となる。
【0025】これらの嵩性は一般に、短繊維のクリンプ
数が5〜15ケ/インチ、特に、8〜15ケ/インチ、
捲縮率が15〜35%、特に20〜35%の時に得られ
る。ここで、クリンプ数および捲縮率はJIS 101
5に準拠して測定される。
【0026】上記の単繊維繊度および捲縮特性を選ぶこ
とによって上記の望ましい嵩性が得られる。
【0027】クッション性として他の重要な点は、上記
のマトリックス短繊維を構造体として如何に固定するか
にある。即ち、クッション材として応力を受けたときの
変形に十分に耐えることができると同時に、応力から解
放されたときに速やかに原形に回復するように固定され
なければならない。
【0028】本発明のクッション材において、そのマト
リックスの固定は熱接着性弾性複合短繊維の熱接着(サ
ーマルボンド)方式によって行われる。この熱接着方式
によれば上記のような望ましい固定が達成される他、液
状バインダーなどを用いる湿式方式と比較して、作業環
境が良く、安全であるという利点がある。
【0029】該熱接着は、熱接着性弾性複合短繊維を用
いて達成される。ここで、熱接着による固着点を形成す
るために用いられる熱接着性弾性複合短繊維としては、
熱可塑性エラストマーと非弾性ポリエステル系ポリマー
とから構成された複合短繊維であって、融点が100〜
220℃の範囲内にあるものが好ましく使用される。
【0030】該融点が100℃未満の場合には、熱処理
に際して該複合短繊維が劣化し、クッション材に悪影響
を及ぼしやすい。逆に、該融点が220℃を越えると、
該複合短繊維を複合紡糸して得る際に、工程の安定化が
図りにくい。
【0031】また、熱可塑性エラストマーが複合短繊維
表面の50%以上を占めるように露出していることが好
ましく、更に、重量比率でいえば、熱可塑性エラストマ
ーと非弾性ポリエステル系ポリマーとが、(30:7
0)〜(70:30)の範囲内にあるのが適当である。
【0032】該複合短繊維の形態は、サイド・バイ・サ
イド型、シース・コア型のいずれであってもよいが好ま
しいのは後者である。シース・コア型においては、非弾
性ポリエステルがコアとなるが、このコアは同心円状あ
るいは偏心状であってもよいが、特に偏心状のものはコ
イル状の弾性捲縮が発現するので好ましい。
【0033】熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレ
タン系エラストマーや、ポリエーテルエステル系エラス
トマーなどが例示できる。また、非弾性ポリエステル系
ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレートやポリ
ブチレンテレフタレートなどが例示でき、ゴム弾性を有
するポリブチレンテレフタレートが特に好ましい。
【0034】なお、該複合短繊維は、単に融点のみなら
ず、クッション性の観点からも考慮されるべきであり、
特に、捲縮の少ない不燃性耐熱短繊維との交絡点には接
触面積の広い、大きな固着点が形成されることが好まし
い。つまり、固着点は、該クッション材使用時に繰り返
し圧縮変形を受け、しかもその圧縮量、即ち変形量が大
きい(例えば、もとの厚みの50%程度になるような圧
縮等)クッション用途にあっては、上記熱固着点に変形
応力が加わったときに変形しやすく、該変形応力が無く
なったときは歪みを残さずに元の位置に戻りやすいこと
が必要である。
【0035】本発明のような、繊維構造体からなるクッ
ション材に大きな変形量が加わったときには上記熱固着
点には更に大きな、短繊維同士の交叉角度の変化や引き
延ばし、ねじれ等の変形が加わる。従って、破壊伸度が
大きく伸長回復特性の良い、熱可塑性エラストマーによ
って該固着点が形成されていることが好ましく、中間層
および内層を構成するマトリックス短繊維が非弾性ポリ
エステル系ポリマーであることから、該エラストマー
は、ポリエステル系エラストマーが特に好ましい。
【0036】ここで、該ポリエステル系エラストマーと
しては、熱可塑性ポリエステルをハードセグメントと
し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセ
グメントとして共重合してなるポリエーテルエステルブ
ロック共重合体、より具体的にはテレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−
4,4−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン
酸、3−スルフォイソフタル酸ナトリウム等の芳香族ジ
カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の
脂環式ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン
酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族
ジカルボン酸、またはこれらのエステル形成誘導体等か
ら選ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−
ブタンジオール、エチレングリコール、トリメチレング
リコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオー
ル、あるいは、1,1−シクロヘキサンジメタノール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカ
ンジメタノール等の脂環式ジオール、またはこれらのエ
ステル形成誘導体等から選ばれたジオール成分の少なく
とも一種、および、平均分子量が約400〜5000程
度の、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−プロピ
レンオキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレン
オキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシ
ドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフラ
ンとの共重合体等のポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールのうち少なくとも1種から構成される3元共重合体
等を挙げることができるが、マトリックス短繊維との熱
接着性や温度特性、強度、物性の面等から、ポリブチレ
ン系テレフタレートをハードセグメントとし、ポリオキ
シテトラメチレングリコールをソフトセグメントとする
ブロック共重合ポリエーテル・エステルエラストマーが
好ましい。
【0037】この場合、ハードセグメントを構成するポ
リエステル部分は、主たる酸成分をテレフタル酸とし、
主たるジオール成分をブチレングリコールとするポリブ
チレンテレフタレートであることが好ましい。もちろ
ん、この酸成分の一部(通常は全酸成分を基準として3
0モル%以下である。)は他のジカルボン酸成分やオキ
シカルボン酸成分で置換されていてもよく、同様に、グ
リコール成分の一部はブチレングリコール成分以外のジ
オキシ成分で置換されたポリエーテルであってもよい。
なお、該ポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、
増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等
も必要に応じて配合されていても良い。
【0038】該エラストマーは、その優れた伸長回復特
性によって繰り返し荷重による固着点の破壊や、歪みの
残留も無く、不燃性耐熱短繊維を混入することによるク
ッション性の低下を、最小限に留める働きをする。
【0039】また、これに伴って熱接着性弾性複合短繊
維の単繊維繊度は大きいほど、該複合短繊維が構造的に
クッション材の変形を吸収しやすく好ましい。
【0040】該熱接着性弾性複合短繊維に配される弾性
ポリマーの特性としては、該ポリマーを例えばフィルム
形状に製膜した際の、該フィルムの破断伸度が500%
以上、300%伸長応力が0.6kg/mm2以下、且
つ300%伸長回復率が60%以上であることが好まし
い。破断伸度が500%未満では大きな変形に耐えるこ
とができず、また、300%伸長応力が0.6kg/m
2を越えると応力が高すぎてスムーズな変形を示すこ
とができない。換言すれば、快適なクッション性を与え
ることができない。300%伸長回復率が60%未満で
は応力解放後に良好な変形の回復を期待することができ
ない。
【0041】本発明のクッション材において、外層に分
散・混合している、不燃性耐熱短繊維と難燃性短繊維と
の比率が重量比で(0.1:1)〜(1:1)の範囲内
にあることが好ましい。この比率が(1:1)を越える
とクッション材の嵩高性、耐久性が低下し、逆に、該比
率が(0.1:1)未満であると、難燃効果が減少す
る。
【0042】本発明のクッション材において、外層にお
ける熱接着性弾性複合短繊維の混率が、該外層の全重量
を基準として10〜50%の範囲内にあることが好まし
い。この混率が50%を越えるとクッション材の難燃性
の維持が難しく、逆に、該混率が10%未満であると、
難燃性については良好であるが、固着点が少なすぎてク
ッション材の反撥性維持が難しく、耐久性に劣るものと
なる。
【0043】また、内層並びに中間層の熱接着性弾性複
合短繊維の混率がそれぞれ、各層の全重量を基準として
10〜50%の範囲内にあることが好ましい。この混率
が50%を越えると固着点の数が多くなりすぎるのでク
ッション材のクッション性が低くなる。逆に10%未満
であると固着点の数が少なくなりすぎるので、熱成型
後、外層と中間層もしくは、中間層と内層との間の接着
性が悪くなり、クッション材の使用中に各層間の剥離に
よる外層の弛み、皺等が発生したり、耳部分の剥離によ
って内層が露出し、耐熱性の低下といったことが生じ
る。
【0044】本発明のクッション材の製造方法において
は、外層を構成する繊維集合体からなるウェッブと、中
間層としての該内層を構成する繊維集合体と同様の繊維
集合体のシート乃至ウェッブを強制交絡させた積層体
で、該中間層が内側に配されるようにして該内層を囲繞
し、熱接着性弾性複合短繊維を構成する低融点成分の融
点より20〜80℃高い温度で熱処理を施し、該熱可塑
性弾性短繊維とマトリックス短繊維との交絡点を熱接着
させる必要がある。
【0045】上記の処理を行うことで外層と中間層とを
構成する各々の短繊維同士の交絡点の数を増加させて、
層間の接着力(剥離強力)を増大させることができる。
【0046】また、中間層と内層とに分散・混合されて
いる、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維は、熱接着性弾
性複合短繊維と親和性が大きいため、熱融着処理により
強固な接着性を有する。この外層と内層との層間に中間
層を介在させることにより、外層と内層との接着性が向
上し、長期連続使用による外層と内層との剥離による弛
みや、皺、耳部分の剥離による内層の露出を防止するこ
とができる。
【0047】該強制交絡処理はニードルパンチのような
機械的交絡処理、ウォーターニードルのような流体的交
絡処理等のいずれの方法によっても良いが、中でも最も
簡便なニードルパンチによる方法が好ましい。
【0048】また、熱処理の際の温度は、熱接着性弾性
複合短繊維を構成する、熱可塑性エラストマーの融点よ
り20〜80℃高い温度で処理する必要がある。該温度
差が20℃未満であると、マトリックス短繊維と該複合
短繊維との交絡点で、熱可塑性エラストマーが好ましい
形状に流動しないため、接着処理が十分行われず固着点
での結合が不十分になり、熱成型後の外層の剥離、クッ
ション材の反撥性の低下、ヘタリ等の原因となる。逆
に、該温度差が80℃を越えると、該エラストマーが熱
処理の際に変質してしまい、前記固着点の物性が低下す
る。
【0049】本発明の製造方法において、外層として用
いるウェッブの通気度は30〜170cm3/cm2/s
ecの範囲内にあることが好ましい。該通気度が30c
3/cm2/sec未満であると、クッション材を熱風
加熱処理して成型する際に、該熱風が、クッション材の
内層部分まで通りにくくなり、熱成型に要する時間が長
くなり、コスト面でも不利となる。また、内層の中央部
分で十分に熱接着しにくく、物性面でも十分なクッショ
ン材を得にくい。逆に、該通気度が170cm3/cm2
/secを越えた場合には、成型後のクッション材の外
層通気度が高すぎるので、例えば、火災発生時に、該ク
ッション材が熱風に晒されたときに、この熱風が該クッ
ション材の外層を通り抜けて内層に達し、外層は燃焼せ
ずに内層のみが燃焼してしまうという現象が生じる。
【0050】上記のクッション材は、シートその他のク
ッション製品に成型される。シートに成型するには、混
綿した未熱処理集合体を所定成型モールドに詰め込んだ
後、上記熱処理温度より低い温度で仮に熱接着させ、成
型モールド形状に近い形状にカットして所定の成型モー
ルド内に詰め込み、所定温度で熱処理するか、または、
混綿し、上記所定の熱処理温度で熱接着させ、いくつか
のパーツに切断し、所定成型モールド内にて成型する方
法を採ることができる。その他、EP0483386A
1に開示されるようなスライバー方式、特開平3−12
1091号公報に開示されるような吹き込み成型方法等
を採ることもできる。
【0051】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるもので
はない。
【0052】尚、実施例中の各値は、以下の方法を用い
て測定した。
【0053】1)通気度:JIS L 1096に準拠
して測定をおこなった。
【0054】2)50%圧縮残留歪み:JIS K 6
401に準拠して測定をおこなった。
【0055】3)8万回繰り返し圧縮残留歪み:JIS
K 6401に準拠して測定をおこなった。
【0056】4)25%圧縮硬さ:JIS K 640
1に準拠して測定をおこなった。
【0057】5)FAA燃焼試験:FAA(Federal Av
iation Administration (米国連邦航空局))で採用
されている燃焼試験法FAR(Federal Aviation Regul
ation),part 25(25.853)、(Airworthiness Standar
ds,Transport Category Air Planes published June 19
74,by U.S. Department of Transportation)に準拠し
て測定した。この、FAA燃焼試験の規格合格値は重量
減少率10%以下、燃焼長は、バックが43cm、ボト
ムが46cmである。
【0058】6)外層−内層間での接着性:伊藤精機製
シートクッション振動試験機(C−1001DL)にて
振動数200rpm、振幅15mmの条件下で100万
回の振動を加えた後、試料を厚み方向に切断し、断面を
観察して外層部と内層部との剥離が生じなかった物につ
いて○、剥離はわずかに生じたが実用上問題のないもの
について△、剥離が生じた物については×と表記した。
【0059】7)耳部分の接着性:上記振動試験におい
て耳部分のはがれ長さが1cm以上あるものについて
×、該剥がれ長さが1cm未満のものを△、剥がれ部分
が全く無い物については○と表記した [参考例] 熱接着性弾性複合短繊維の合成:テレフタル酸とイソフ
タル酸とをモル比で、(80:20)で混合した酸成分
と、ジオール成分としてのブチレングリコールをもち
い、重合反応させて、ポリブチレン系テレフタレートポ
リマーを得た。
【0060】上記の操作で得たポリマー38重量部と、
ポリブチレングリコール(平均分子量 2000)62
重量部とを混合し、加熱反応させてブロック共重合ポリ
エーテル・エステルエラストマーを得た。この熱可塑性
エラストマーの固有粘度は1.0、融点155℃、フィ
ルムを形成した際の、該フィルムの破断伸度は1500
%、300%伸長応力は0.3kg/mm2、300%
伸長回復率は75%であった。
【0061】上記の操作で得た熱可塑性エラストマーを
鞘部に配し、常法により得たポリブチレンテレフタレー
トポリマーを芯部に配し、且つ、芯部と鞘部との重量比
が(50:50)になるように常法により複合紡糸し
た。尚、該複合繊維は偏芯芯鞘型複合繊維である。
【0062】この、得られた複合繊維を延伸倍率2.0
倍にて延伸し、繊維長が64mmとなるように切断した
後95℃の温水中に浸せきし、収縮処理と捲縮の発現処
理をおこない、乾燥後油剤を付与して、単繊維繊度6デ
ニールの熱接着性弾性複合短繊維を得た。
【0063】[実施例1]難燃性短繊維としてのメタ系
アラミド短繊維(帝人(株)製「コーネックス」、13
de×76mm、捲縮数7ケ/インチ、捲縮率14%)
と、不燃性耐熱短繊維としてのプレオキシダイズド短繊
維(旭化成(株)製「ラスタン」、2de×76mm)
とを外層におけるマトリックス短繊維とし、熱接着性弾
性複合短繊維として、上記参考例の操作をおこなって得
た複合短繊維を用い、該マトリックス短繊維と該複合短
繊維との混綿比率が重量比で、(40:40:20)と
なるように、カードを用いて混綿し、外層となるウェッ
ブを形成した。該ウェッブの厚みは6mmであった。
【0064】一方、中間層におけるマトリックスとし
て、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維としての、ポリエ
チレンテレフタレート捲縮短繊維(14de×64m
m)を、上記の複合短繊維との混綿比率が重量比で、
(70:30)となるように、カードを用いて混綿し、
目付が100g/m2のウェッブを形成した。該ウェッ
ブの厚みは3mmであった。
【0065】そして、上記の外層としてのウェッブと、
中間層としてのウェッブとを積層し、ニードルパンチに
よる強制交絡処理を行い、積層体を得た。
【0066】次に、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と
して、ポリエチレンテレフタレート捲縮短繊維(14d
e×64mm)を内層におけるマトリックスとし、上記
の複合短繊維との混綿率が重量比で、(70:30)と
なるようにカードを用いて混綿し、嵩性が55cm3
gのウェッブを得た。
【0067】その後、前記の積層体を、外層となるウェ
ッブが、クッション材の表面となるように、深さ10c
mの平板型の通気性金型に敷き詰め、その上に、内層と
なる上記のウェッブを、嵩性が25cm3/gとなるよ
うに載置し、該積層体によってくるみ込み、該通気性金
型内にて圧縮成型をおこなってから200℃の熱風を3
0分間吹き込んで、加熱処理をおこなった。結果を表1
に示す。
【0068】[実施例2〜5]実施例1において、外層
となるウェッブの通気度を表1のように変更すること以
外は、実施例1と同様の操作を行ってクッション材を得
た。結果を表1に示す。
【0069】[実施例6および7]実施例1において、
外層内の、難燃性短繊維と不燃性耐熱短繊維と熱接着性
弾性複合短繊維との混綿率を表1のように変更すること
以外は、実施例1と同様の操作をおこなってクッション
材を得た。結果を表1に示す。
【0070】[実施例8および9]実施例1において、
中間層内の、マトリックス短繊維と熱接着性弾性複合短
繊維との混綿率を表1のように変更すること以外は実施
例1と同様の操作を行ってクッション材を得た。結果を
表1に示す。
【0071】[実施例10および11]実施例1におい
て、内層内の、マトリックス短繊維と熱接着性弾性複合
短繊維との混綿率を表1のように変更すること以外は実
施例1と同様の操作を行ってクッション材を得た。結果
を表1に示す。
【0072】[比較例]実施例1において、外層と内層
との間に中間層を介在させないこと以外は、実施例1と
同様の操作を行ってクッション材を得た。結果を表1に
示す。
【0073】
【表1】
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、家具用途、寝具用途、
病院のベッド用、並びに、自動車その他、陸上交通機関
の座席用、航空機の座席用等に有用に用いることの出来
る難燃性とクッション性とが改善された、クッション材
を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクッション材の断面構造を模式的に表
わす斜視図である。
【符号の説明】
1 ・・・ 内層 2 ・・・ 中間層 3 ・・・ 外層 4 ・・・ 積層体 5 ・・・ 中間層と外層との界面 6 ・・・ 内層と中間層との界面 a ・・・ 直方体の底面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/34 B32B 27/34 B68G 5/00 B68G 5/00 D04H 1/42 D04H 1/42 R (72)発明者 内川 哲茂 福井県福井市学園2丁目10番16号 カサブ ランカ学園 3E

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックスとしての難燃性短繊維およ
    び/または不燃性耐熱短繊維と、熱接着性弾性複合短繊
    維とが互いに分散・混合された繊維集合体からなる外層
    と、 該外層によって囲繞された、マトリックスとしての非弾
    性ポリエステル系捲縮短繊維と熱接着性弾性複合短繊維
    とが互いに分散・混合された繊維集合体からなる内層と
    から構成され、 その際、該外層及び該内層の各層内並びに各層間が、熱
    接着性弾性複合短繊維とマトリックス短繊維との交差点
    で熱接着されて構成されたクッション材において、 該外層と該内層との間に、中間層として、該内層を構成
    する繊維集合体と同種の繊維集合体が介在し、そして該
    外層と該中間層との接触界面では、両層を構成するマト
    リックス短繊維並びに熱接着性弾性複合短繊維とが互い
    に強制交絡された状態で熱融着されていることを特徴と
    する、難燃性とクッション性とが改善されたクッション
    材。
  2. 【請求項2】 外層の通気度が、20〜150cm3/cm2
    /secの範囲内にあることを特徴とする、請求項1記載
    のクッション材。
  3. 【請求項3】 不燃性耐熱短繊維がアクリル系短繊維を
    少なくとも部分炭化させた短繊維である、請求項1また
    は2記載のクッション材。
  4. 【請求項4】 不燃性耐熱短繊維がフェノール系短繊維
    である、請求項1または2記載のクッション材。
  5. 【請求項5】 難燃性短繊維が全芳香族ポリアミド系短
    繊維である、請求項1または2記載のクッション材。
  6. 【請求項6】 全芳香族ポリアミド系短繊維がメタ系ア
    ラミド短繊維である、請求項5記載のクッション材。
  7. 【請求項7】 熱接着性弾性複合短繊維が低融点の熱可
    塑性エラストマーと高融点のポリエステル成分とから構
    成された複合短繊維であって、該低融点の熱可塑性エラ
    ストマーが該複合繊維表面の少なくとも50%を占める
    ように露出した短繊維である、請求項1または2記載の
    クッション材。
  8. 【請求項8】 外層に分散・混合している、不燃性耐熱
    短繊維と難燃性短繊維との比率が重量比で(0.1:
    1)〜(1:1)の範囲内にある、請求項1記載のクッ
    ション材。
  9. 【請求項9】 外層における熱接着性弾性複合短繊維の
    混率が該外層の全重量を基準として10〜50%の範囲
    内にある、請求項1記載のクッション材。
  10. 【請求項10】 中間層における熱接着性弾性複合短繊
    維の混率が該中間層の全重量を基準として10〜50%
    の範囲内にある、請求項1記載のクッション材。
  11. 【請求項11】 内層における熱接着性弾性複合短繊維
    の混率が該内層の全重量を基準として10〜50%の範
    囲内にある、請求項1記載のクッション材。
  12. 【請求項12】 マトリックスとしての難燃性短繊維お
    よび/または不燃性耐熱短繊維と、熱接着性弾性複合短
    繊維とが互いに分散・混合された繊維集合体からなる外
    層と、 該外層によって囲繞された、マトリックスとしての非弾
    性ポリエステル系捲縮短繊維と熱接着性弾性複合短繊維
    とが互いに分散・混合された繊維集合体からなる内層と
    から構成され、 その際、該外層及び該内層の各層内並びに各層間が、熱
    接着性弾性複合短繊維とマトリックス短繊維との交差点
    で熱接着されて構成されたクッション材の製造方法にお
    いて、 該外層を構成する繊維集合体からなるウェッブと、中間
    層としての該内層を構成する繊維集合体と同様の繊維集
    合体のシート乃至ウェッブを強制交絡させた積層体で、
    該中間層が内側に配されるようにして該内層を囲繞し、 熱接着性弾性複合短繊維を構成する低融点成分の融点よ
    り20〜80℃高い温度で熱処理を施し、該熱可塑性弾
    性短繊維とマトリックス短繊維との交絡点を熱接着させ
    ることを特徴とする、難燃性とクッション性とが改善さ
    れたクッション材の製造方法。
  13. 【請求項13】 外層として用いるウェッブの通気度が
    30〜170cm3/cm2/secの範囲内にある、請求項1
    2記載のクッション材の製造方法。
  14. 【請求項14】 強制交絡させる手段がニードルパンチ
    である、請求項12記載のクッション材の製造方法。
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