JPH10283567A - カップ供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カップ搬出機構側のカップ列の転倒を確実に
防止することのできるカップ供給装置を提供する。 【解決手段】 カップ搬出機構１０側に押し出されたカ
ップ列１がガード板４５内に収容される際、係止部材４
５ａはガード板４５の内側に向かって傾斜して設けられ
ているので、カップ列１がガード板４５の係止部材４５
ａを撓ませながらガード板４５内に進入し、カップ列１
が完全にガード板４５内に収容されると、係止部材４５
ａが復元してカップ列１の側面に係止する。これによ
り、ガード板４５で囲まれていない部分へのカップ列１
の傾倒が係止部材４５ａによって阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は飲料等をカップに注
入して販売する自動販売機のカップ供給装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、カップを用いる飲料自動販売機
においては、複数種類の飲料の中から所望の飲料を選択
すると、所定の取出口にカップが搬出されて飲料が注入
されるようになっている。この場合、飲料の種類によっ
てカップのサイズや装飾が異なるため、販売される飲料
の種類に応じてそれぞれ異なった種類のカップが搬出さ
れるようになっている。

【０００３】このような自動販売機に備わるカップ供給
装置としては、例えば特開昭５８−１４２４９６号公報
に記載されているように、上下方向に積み重ねられたカ
ップ列のカップを下方へ一つずつ搬出する複数のカップ
搬出機構と、カップ搬出機構に補給すべきカップ列を収
容する複数のカップコラムとを備え、各カップコラムを
所定の軌道に沿って移動可能に構成し、各カップ搬出機
構を各カップコラムの移動軌道に沿った所定位置に配置
したものが知られている。このカップ供給装置では、各
カップ搬出機構によってそれぞれ異なった種類のカップ
を搬出するようになっており、各カップ搬出機構にカッ
プを補給する場合は、同一種類のカップ列を収容したカ
ップコラムを所定のカップ搬出機構に対応する位置まで
移動させ、その対応位置に設けたカップ投入機構によっ
て新たなカップ列をカップ搬出機構に補給するようにな
っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記カップ
供給装置ではカップ搬出機構に補給されたカップ列の転
倒を防止するために、カップ搬出機構側のカップ列を側
方から囲む支持部材を設ける必要がある。この場合、カ
ップ搬出機構に投入されるカップ列を通過させるため、
支持部材をカップ列の周方向の一部を除いて形成する必
要があるが、支持部材で囲まれていない部分におけるカ
ップ列の転倒は防止することができないという問題点が
あった。

【０００５】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、カップ搬出機構側の
カップ列の転倒を確実に防止することのできるカップ供
給装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、請求項１では、上下方向に積み重ねられた
カップを下方へ一つずつ搬出するカップ搬出機構と、カ
ップ搬出機構に補給されるカップ列を収容する複数のカ
ップ収容部材と、各カップ収容部材を所定位置に移動さ
せるカップ列移動機構と、所定位置に移動したカップ収
容部材のカップ列をカップ搬出機構側に投入するカップ
列投入機構とを備え、カップ搬出機構側にはカップ収容
部材から投入されたカップ列を周方向の一部を除いて側
方から囲む支持部材を設けたカップ供給装置において、
前記支持部材の周方向の端部に支持部材内のカップ列に
係止する係止部材を設けている。これにより、支持部材
で囲まれていない部分へのカップ列の傾倒が係止部材に
よって阻止される。

【０００７】また、請求項２では、請求項１記載のカッ
プ供給装置において、前記係止部材を支持部材の内側に
向かって延びるように傾斜した可撓性の部材によって形
成している。これにより、請求項１の作用に加え、係止
部材が支持部材の内側に向かって延びる可撓性の部材に
よって形成されていることから、支持部材内へのカップ
列の進入が妨げられることがなく、且つ支持部材内に収
容されたカップ列を係止部材によって確実に支持され
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１乃至図８は本発明の一実施形
態を示すもので、図１はカップ供給装置の一部断面正面
図、図２はその平面図、図３及び図４はカップコラムの
要部拡大図、図５はカップ搬出機構の平面図、図６はそ
の正面図、図７はガード板の平面図、図８はカップ供給
装置の動作説明図である。

【０００９】このカップ供給装置は、上下方向に積み重
ねられたカップ１を下方から一つずつ搬出する複数のカ
ップ搬出機構１０と、各カップ搬出機構１０に補給され
るカップ列を収容する複数のカップコラム２０と、各カ
ップコラム２０を所定の案内軌道に沿って移動させる第
１のカップ列移動機構３０と、任意のカップ搬出機構１
０を第１のカップ列移動機構３０の所定位置に移動させ
る第２のカップ列移動機構４０と、第１のカップ列移動
機構３０のカップコラム２０から第２のカップ列移動機
構４０のカップ搬出機構１０にカップ列を投入するカッ
プ列投入機構５０とから構成されている。

【００１０】各カップ搬出機構１０は、カップ１を周面
側から囲むように環状に形成されたケース１１と、ケー
ス１１内に周方向に等間隔で設けられた多数の搬出子１
２とからなり、ケース１１の中央にカップ列を保持する
ようになっている。即ち、各搬出子１２は周面にカップ
１の周縁に係合する螺旋状の溝（図示せず）を有し、各
搬出子１２を図示しない駆動手段によって互いに同一方
向に回転させることにより、カップ１をカップ列から一
つずつ分離させて下方に搬出するようになっている。

【００１１】各カップコラム２０は、上下方向に延びる
収容筒２１と、収容筒２１の上端及び下端に取付けられ
た支持板２２，２３とからなり、収容筒２１内にカップ
１が積み重ねて収容されるようになっている。収容筒２
１は一側面が開放されており、この開放部からカップ列
が外部に押し出されるようになっている。上方の支持板
２２は上面の中央に位置する係止ローラ２２ａと、上面
の側方に位置する計２つのガイドローラ２２ｂを有し、
各ローラ２２ａ，２２ｂはそれぞれ垂直軸を中心に回動
自在に設けられている。また、下方の支持板２３は下面
の中央に位置する係止ローラ２３ａと、下面の側方に位
置する計２つのガイドローラ２３ｂと、下面の両端側に
位置する計２つの走行ローラ２３ｃを有し、係止ローラ
２３ａ及び各ガイドローラ２３ｂは垂直軸を中心に、各
走行ローラ２３ｃは水平軸を中心にそれぞれ回動自在に
設けられている。更に、下方の支持板２３の上面にはカ
ップ１の底部を受容する溝２３ｄが設けられ、溝２３ｄ
はカップ列の押し出し方向に沿って支持板２３の一側面
まで延びている。また、溝２３ｄ内にはカップ列の押し
出し方向に沿って互いに平行に延びる計２本の突起２３
ｅ，２３ｆが設けられ、図９に示すように収容筒２１側
の突起２３ｅの高さＨ1 は反対側の突起２３ｆの高さＨ
2 よりも低く形成されている。

【００１２】第１のカップ列移動機構３０は、各カップ
コラム２０を案内する上下一対のガイドレール３１と、
各カップコラム２０の上下に配置された一対の基板３２
と、各カップコラム２０をガイドレール３１に沿って移
動させる上下一対の係止レバー３３とからなる。各ガイ
ドレール３１には各カップコラム２０のガイドローラ２
２ｂが係合しており、各カップコラム２０の走行ローラ
２３ｃは各カップコラム２０の自重を受けながら下方の
基板３２上を転動するようになっている。ガイドレール
３１は装置本体の幅方向に長く形成されるとともに、そ
の周方向の一部区間が分離可能に形成されている。即
ち、各ガイドレール３１は基板３２に固定された固定レ
ール部３１ａと、第２のカップ列移動機構４０側に固定
された分離レール部３１ｂとからなり、各固定レール部
３１ａと各分離レール部３１ｂとを互いに連通させるこ
とにより、無端状の案内軌道を形成するようになってい
る。各係止レバー３３はそれぞれ基板３２に回動自在に
取付けられ、図示しない駆動手段によって一端側を支点
に一定方向に回転するようになっている。即ち、係止レ
バー３３は固定レール部３１ａの一端側に位置するカッ
プコラム２０の係止ローラ２３ａに係止し、カップコラ
ム２０を分離レール部３１ｂを介して固定レール部３１
ａの他端側まで押圧しながら回動すると、カップコラム
２０の係止ローラ２３ａから外れるようになっている。

【００１３】第２のカップ列移動機構４０は、各カップ
搬出機構１０と一体に回転する上下一対の回転板４１，
４２と、各回転板４１，４２を回動自在に支持する上下
一対の支持板４３，４４と、各カップ搬出機構１０のカ
ップ列を囲む支持部材としての複数のガード板４５とか
らなり、各回転板４１，４２は上下方向に延びるシャフ
ト４６に固定されている。各回転板４１，４２の周方向
一部には第１のカップ列移動機構３０の各分離レール部
３１ｂが固定され、下方の回転板４２には分離レール部
３２ｂ及び各カップ搬出機構１０が互いに周方向に配列
されている。各カップ搬出機構１０は回転板４２の下方
に配置され、回転板４２に設けた複数のカップ挿通用の
孔４２ａにそれぞれ連通するように取付けられている。
この場合、各カップ搬出機構１０は環状のケース１１の
一部が上下に重なり合うように上下方向に互い違いに配
置されている。各支持板４３，４４はそれぞれ第１のカ
ップ列移動機構３０の各基板３２に固定され、上方の支
持板４３にはシャフト４６が回動自在に挿入されてい
る。上方の支持板４３はその上面側にシャフト４６の上
端側に巻回するスプリング４３ａを有し、スプリング４
３ａを介してシャフト４６を懸架している。下方の支持
板４４は各カップ搬出機構１０を挿通する孔４４ａを有
し、その周囲に転動自在な複数のローラ４４ｂを介して
下方の回転板４２を支持している。各ガード板４５は回
転板４２の孔４２ａの周囲に立設され、孔４２ａの上方
を周方向の一部を除いて囲むように形成されている。ま
た、各ガード板４５の周方向一端部にはガード板４５内
のカップ列１に係止する係止部材４５ａが上下方向複数
箇所に設けられている。各係止部材４５ａは合成樹脂製
のフィルム等、可撓性を有する部材からなり、ガード板
４５の内側に向かって延びるように傾斜して設けられて
いる。

【００１４】カップ列投入機構５０は回動自在な押圧板
５１を有し、回転板５２を図示しないモータによって回
動することにより、カップコラム２０のカップ列を外部
に押し出すようになっている。

【００１５】以上のように構成されたカップ供給装置に
おいて、任意のカップ搬出機構１０にカップ１を補給す
る場合には、第１のカップ列移動機構３０の係止レバー
３３によって各カップコラム２０がガイドレール３１に
沿って移動し、前記カップ搬出機構１０に補給されるカ
ップ１を収容した所定のカップコラム２０が固定レール
部３１ａの一端側、即ち第１のカップ列移動機構３０の
カップ補給位置に移動する。この場合、固定レール部３
１ａの一端側に位置していたカップコラム２０が係止レ
バー３３によって移動されると、固定レール部３１ａの
他端側に移動したカップコラム２０によって他のカップ
コラム２０が押圧されることから、各カップコラム２０
を固定レール部３１ａの一端側に順次移動させることが
できる。次に、目的のカップコラム２０が固定レール部
３１ａの一端側に移動すると、第２のカップ列移動機構
４０の回転板４２が回転し、カップ１を補給しようとす
るカップ搬出機構１０が第１のカップ列移動機構３０の
固定レール部３１ａの一端側に臨む位置、即ち第２のカ
ップ列移動機構４０のカップ補給位置に移動される。こ
の場合、第２のカップ列移動機構４０の回転板４２が回
転すると、ガイドレール３１の分離レール部３１ｂに入
れ替わって各カップ搬出機構１０が分離レール部３１ｂ
の分離した位置（補給位置）に移動することから、各カ
ップ搬出機構１０を第１のカップ列移動機構３０の固定
レール部３１ａの一端側に臨む位置に順次移動させるこ
とができる。次に、目的のカップ搬出機構１０が補給位
置に移動すると、カップ列投入機構５０の押圧板５１が
回動し、カップコラム２０のカップ列１が押圧板５１に
よってカップ搬出機構１０側に押し出され、カップ搬出
機構１０にカップ１が補給される。

【００１６】また、カップ搬出機構１０側に押し出され
たカップ列１がガード板４５内に収容される際、係止部
材４５ａはガード板４５の内側に向かって傾斜して設け
られているので、図７(a) に示すようにカップ列１がガ
ード板４５の係止部材４５ａを撓ませながらガード板４
５内に進入し、図７(b) に示すようにカップ列１が完全
にガード板４５内に収容されると、係止部材４５ａが復
元してカップ列１の側面に係止する。これにより、ガー
ド板４５で囲まれていない部分へのカップ列１の傾倒が
係止部材４５ａによって阻止される。

【００１７】このように、本実施形態のカップ供給装置
によれば、カップ列１を支持するガード板４５の一端部
にガード板４５内のカップ列１に係止する係止部材４５
ａを設けたので、ガード板４５で囲まれていない部分へ
のカップ列１の傾倒を係止部材４５ａによって阻止する
ことができ、カップ列１の転倒を確実に防止することが
できる。この場合、係止部材４５ａをガード板４５の内
側に向かって延びる可撓性の部材によって形成したの
で、ガード板４５内へのカップ列１の進入を妨げること
がなく、且つガード板４５内に収容されたカップ列１を
確実に支持することができる。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１のカップ
供給装置によれば、支持部材で囲まれていない部分への
カップ列の傾倒を阻止することができるので、カップ搬
出機構側のカップ列の転倒を確実に防止することができ
るまた、請求項２のカップ供給装置によれば、請求項１
の効果に加え、支持部材内へのカップ列の進入を妨げる
ことがなく、且つ支持部材内に収容されたカップ列を係
止部材によって確実に支持することができるので、実用
化に際して極めて有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示すカップ供給装置の一
部断面正面図

【図２】カップ供給装置の平面図

【図３】カップコラムの要部拡大図

【図４】カップコラムの要部拡大図

【図５】カップ搬出機構の平面図

【図６】カップ搬出機構の正面図

【図７】ガード板の平面図

【図８】カップ供給装置の動作説明図

【符号の説明】

１…カップ、１０…カップ搬出機構、２０…カップコラ
ム、３０…第１のカップ列移動機構、４０…第１のカッ
プ列移動機構、４５…ガード板、４５ａ…係止部材、５
０…カップ投入機構。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下方向に積み重ねられたカップを下方
   へ一つずつ搬出するカップ搬出機構と、カップ搬出機構
   に補給されるカップ列を収容する複数のカップ収容部材
   と、各カップ収容部材を所定位置に移動させるカップ列
   移動機構と、所定位置に移動したカップ収容部材のカッ
   プ列をカップ搬出機構側に投入するカップ列投入機構と
   を備え、カップ搬出機構側にはカップ収容部材から投入
   されたカップ列を周方向の一部を除いて側方から囲む支
   持部材を設けたカップ供給装置において、 前記支持部材の周方向の端部に支持部材内のカップ列に
   係止する係止部材を設けたことを特徴とするカップ供給
   装置。
2. 【請求項２】 前記係止部材を支持部材の内側に向かっ
   て延びるように傾斜した可撓性の部材によって形成した
   ことを特徴とする請求項１記載のカップ供給装置。